JP6264404B2 - ワイヤレスセンサ付き軸受 - Google Patents

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この発明は、発電機構を有するワイヤレスセンサ付き軸受に関する。
ワイヤレスセンサ付き軸受の従来例としては、特許文献1に記載されたものがある。特許文献1に記載されたワイヤレスセンサ付き軸受では、転がり軸受の軸受空間を密封するシールにセンサユニットを設けている。このセンサユニットは、転がり軸受の状態情報を検出するセンサと、このセンサが検出した情報を取り扱う情報取扱手段と、情報取扱手段およびセンサを駆動可能な発電機能を有する電源を有する。
つまり、特許文献1に記載された発明は、既存の転がり軸受のシールをセンサユニット付きのシールに交換するだけで、発電機能を有するワイヤレスセンサ付き軸受を得ることを目指したものと言える。
しかし、特許文献1には、電源に関して、熱発電素子であるゼーベック素子や振動発電素子であるエレクトレット素子を用いた発電機構が適用できると記載されている。これらの発電機構では、転がり軸受の使用初期の低速回転時には、シール表裏面での温度差やシールに生じる振動が小さいことから、必要な電力を得ることが難しい。
また、ワイヤレスセンサ付き軸受の発電機構については、例えば、特許文献2に、内輪よび外輪の一方に、周方向に沿ってN極とS極が交互に配置された環状の磁石を固定し、この磁石と軸方向で対向する環状の導体を他方に固定し、磁石と導体との相対回転により起電力を生じさせる技術も開示されている。これらの環状の磁石および導体は、既存の転がり軸受の構成部品に追加で必要となるものである。
特開2012−149716号公報 特開2003−97582号公報
この発明の課題は、発電機能を有するワイヤレスセンサ付き軸受として、既存の転がり軸受の構成部品の交換などにより簡単に得られ、使用初期や低速回転時であっても必要な電力が得られてセンサ機能が発揮できるものを提供することである。
上記課題を解決するために、この発明の一態様であるワイヤレスセンサ付き軸受は、下記の構成(1) 〜(7) を有する。
(1) 外周面に内輪軌道面を有する内輪と、前記内輪軌道面と対向配置される外輪軌道面を内周面に有する外輪と、前記内輪軌道面と前記外輪軌道面とで形成される軌道に配置された転動体と、を有する。
(2) 環状体からなる保持器であって、前記転動体を回転自在に保持するポケットを有し、前記ポケットは前記環状体の周面を貫通し、前記ポケットは前記環状体の周方向に複数個形成された保持器を有する。隣り合う前記ポケット間の部分に、軸方向に伸びる貫通穴が形成されている。
(3) 複数の磁石であって、前記保持器の前記貫通穴に偶数個ずつ、前記環状体の周方向で各磁石のN極とS極が隣り合うように固定された磁石を有する。
(4) 前記内輪と前記外輪との間を軸方向一端部で密封する第一シールであって、前記保持器に対して相対回転する第一シールと、前記第一シールの前記磁石との対向面に固定されたコイルと、前記内輪と前記外輪との間を軸方向他端部で密封する第二シールと、を有する。
(5) 前記内輪、前記外輪、および前記第一シールのいずれかに設置されたセンサを有する。
(6) 前記第一シールに形成された回路部であって、前記磁石と前記コイルとの相対回転による電磁誘導で前記コイルに生じた電流を電源供給部へ供給する電源回路と、前記センサで検出された検出情報から検出値を演算する演算回路と、演算結果を示す無線信号を作成する無線回路と、を備えた回路部を有する。
(7) 前記無線信号を送信するアンテナであって、前記第一シールに固定されたアンテナを有する。
この発明のワイヤレスセンサ付き軸受によれば、既存の転がり軸受の保持器とシールを交換するだけで簡単に得られ、使用初期や低速回転時であっても必要な電力が得られてセンサ機能が発揮できる。
実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受を示す断面図である。 実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受を構成する磁石、保持器、およびヨークを示す斜視図である。 実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受から第一シールを外した状態を示す斜視図(a)と、第一シールの芯金を示す斜視図(b)である。 実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受が有する回路構成を示す模式図である。 保持器のポケット同士の間に磁石を一つずつ配置した場合(a)と磁石を二個ずつ配置した場合(b)を比較して説明する図である。
以下、この発明の実施形態について説明するが、この発明は以下に示す実施形態に限定されない。以下に示す実施形態では、この発明を実施するために技術的に好ましい限定がなされているが、この限定はこの発明の必須要件ではない。
図1および図2に示すように、この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10は、内輪1、 外輪2、ボール(転動体)3と、保持器4と、16個(複数)の磁石5A,5Bと、ヨーク6と、第一シール7と、第二シール7Aを有する。
内輪1の外周面には、軸方向中央部に内輪軌道面11が形成され、軸方向両端部にシール配置用の周溝12が形成されている。外輪2の内周面には、軸方向中央部に外輪軌道面21が形成され、軸方向両端部にシール取付溝22が形成されている。内輪軌道面11と外輪軌道面21が対向配置され、内輪軌道面11と外輪軌道面21とで形成される軌道に、ボール3が配置されている。
図2に示すように、保持器4は環状体からなり、ボール3を回転自在に保持するポケット41を有する。ポケット41は保持器4の周面を貫通する。ポケット41の保持器4の軸方向一端面40が開放されている。つまり、保持器4は冠型保持器である。ポケット41は保持器4の周方向に八個(複数個)形成されている。保持器4の隣り合うポケット41間の部分(柱部)42に、軸方向に伸びる貫通穴43が形成されている。
貫通穴43の内面は、保持器4の外周側の大径面43aと、内周側の小径面43bと、保持器4の径方向に沿う一対の対向面43c,43dとからなる。貫通穴43は全ての柱部42に一つずつ形成されている。保持器4の軸方向他端面に、軸方向に凹む円環状の凹部44が形成されている。
保持器4の貫通穴(ポケット同士の間)43の全てに、二個の磁石5A,5Bが貼り合わされた磁石対5が、一つずつ配置されている。磁石5A,5Bは同じ形状のネオジム磁石である。磁石対5は、各磁石5A,5BのN極とS極が隣り合うように貼り合わされたものである。つまり、16個(複数)の磁石5A,5Bが、全ての貫通穴43に二個(偶数個)ずつ、保持器4の軸方向に沿ってN極とS極が並び、保持器4の周方向で各磁石5A,5BのN極とS極が隣り合うように配置されている。
磁石5A,5Bの形状は、貼り合わされて磁石対5とされた状態で、保持器4の貫通穴43の内面に対応する形状である。磁石対5は、貫通穴43の大径面43aに対応する外面51と、貫通穴43の小径面43bに対応する内面52と、貫通穴43の一対の対向面43c,43dに対応する外面53,54と、保持器4の軸方向一端面40側の軸方向一端面55と、その反対側の面である軸方向他端面56を有する。
磁石対5の軸方向一端面55と軸方向他端面56との距離(軸方向に沿った寸法)は、保持器4の軸方向寸法より大きい。そのため、図1および図3(a)に示すように、貫通穴43に配置された磁石対5は保持器4の軸方向一端面40から突出している。
図2に示すように、ヨーク6は円環状の金属板であって、保持器4の凹部44に嵌合する寸法を有する。図1に示すように、ヨーク6は凹部44に嵌合されて、貫通穴43に配置された磁石対5の軸方向他端面56に接触している。ヨーク6は電磁鋼等の比透磁率の高い材料で形成されている。
磁石対5およびヨーク6の劣化を防ぐために、磁石対5およびヨーク6の表面をフッ素ゴム被膜またはパリレン(ポリパラキシレンの通称)の蒸着膜で覆うことが好ましい。保持器4は6,6−ナイロン等の非磁性材料で形成されている。保持器4を射出成形で作製する際に、磁石対5とヨーク6を金型に配置して一体成形することが好ましい。射出成形された保持器4の貫通穴43に磁石対5を入れて接着し、凹部44にヨーク6を嵌めて接着してもよい。
第一シール7は、図1に示すように、芯金71とゴム製のシール部72とからなる。図1および図3(b)に示すように、第一シール7の芯金71の内側面(磁石対5との対向面)71aに、複数個のコイル8と一つの回路基板9が固定されている。芯金71は電磁鋼等の比透磁率の高い材料で形成されている。芯金71の内側面71aに絶縁膜が形成されている。
コイル8の芯金81は電磁鋼等の比透磁率の高い材料で形成されている。コイル8と磁石対5の相対回転で生じる電磁誘導による発電量を向上させるために、コイル8は、薄膜コイルが積層されたものを使用してもよいし、直径が0.01mm以下の金属線が巻かれたものを使用してもよい。
第一シール7は、図1に示すように、シール部72の内周部を内輪1の周溝12に配置し、シール部72の外周部を外輪2のシール取付溝22に弾性変形状態で嵌め入れることで、内輪1と外輪2との間に設置されている。つまり、第一シール7は外輪2に固定されている。
第二シール7Aは、 図1に示すように、芯金71Aとゴム製のシール部72とからなる通常のシールである。第二シール7Aは、シール部72の内周部を内輪1の周溝12に配置し、シール部72の外周部を外輪2のシール取付溝22に弾性変形状態で嵌め入れることで、内輪1と外輪2との間に設置されている。つまり、第二シール7Aは外輪2に固定されている。
回路基板(回路部)9は、図3(b)および図4に示すように、電源回路91と制御回路92と無線回路93とアンテナ94を有する。制御回路92上に、加速度センサ、温度センサ、回転センサ、および荷重センサの少なくともいずれかのセンサ92aが設けてある。電源回路91は、電磁誘導でコイル8に生じた電流を、整流、平滑化して、電源供給部(センサ92a、制御回路92、無線回路93)へ供給するとともに、蓄電する。そのために、電源回路91は、整流回路、平滑回路、蓄電回路、蓄電用二次電池、および定電圧出力回路を備えている。
制御回路(演算回路)92は、センサ92aで検出された情報S1を演算し、演算結果を示す信号S2と演算結果の送信周期を示す制御信号S3を、無線回路93に出力する。無線回路93は、制御回路92からの演算結果を示す信号S2を、制御信号S3に従った送信周期で無線信号に変換して、アンテナ94に出力する。アンテナ94は、演算結果(センサ92aで検出された情報)を示す無線信号を所定周期で、外部に設けた受信端末に無線送信する。
上述のように、第一シール7の芯金71の内側面71aに、複数個のコイル8と一つの回路基板9が固定されているが、さらにその上を保護カバーで覆うことが好ましい。これにより、コイル8、回路基板9、およびアンテナ94が、軸受内部に充填されたグリースや使用時に生じる摩耗粉で汚染されることが防止できる。
この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10は、外輪2をハウジングに固定し、内輪1に軸を嵌合して使用される。この状態で軸を回転させた場合、内輪1が保持器4とともに回転し、外輪2に固定された第一シール7は回転しない(つまり、第一シール7と保持器4は相対回転する)ため、第一シール7に固定されたコイル8と、保持器4に固定された磁石対5との間に相対回転が生じる。
これに伴い、コイル8と磁石対5との相対回転による磁束密度変化で電磁誘導が生じ、この電磁誘導でコイル8に生じた電流が、電源回路91で整流、平滑化されて、電源供給部(センサ92a、制御回路92、無線回路93)へ供給されるとともに、二次電池に蓄電される。
この供給された電流により、センサ92a、制御回路92、および無線回路93が駆動し、制御回路92で、センサ92aで検出された情報S1が演算され、演算結果を示す信号S2と演算結果の送信周期を示す制御信号S3が、無線回路93に出力される。これに伴い、無線回路93で、制御回路92からの演算結果を示す信号S2が、制御信号S3に従った送信周期で無線信号に変換されて、アンテナ94に出力される。その結果、アンテナ94から、センサ92aで検出された情報を示す信号が所定周期で、外部に設けた受信端末に無線送信される。
この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10は、既存の転がり軸受の内輪1および外輪2に対する新たな加工が不要である。また、既存の転がり軸受では二つ使用されている第二シール7Aのうちの一つを、コイル8と回路基板9が固定された第一シール7に交換するとともに、既存の転がり軸受で使用されている冠型保持器を磁石対5付きの保持器4に交換することで簡単に得られる。
また、この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10は、コイル8と磁石対5と間の電磁誘導で発電を行うため、熱発電素子であるゼーベック素子や振動発電素子であるエレクトレット素子を用いた発電を行うワイヤレスセンサ付き軸受では発電が困難であった、振動の少ない使用初期や、低速回転時であっても、必要な電力が得られてセンサ機能が発揮できる。
また、第一シール7にコイル8と回路基板9を固定するとともに、保持器4の柱部42に貫通穴43を設けて、この貫通穴43に配置した磁石対5を第一シール7側に突出させているため、既存の転がり軸受と比較した軸受内部空間の低下量は少ない。
また、磁石対5の大部分が保持器4に埋め込まれた構造となっているため、コイル8に対して垂直磁場変化の強い磁石を使用することが可能となる。その結果、磁石の埋め込み量が少ない構造のものと比較して発電効率が高くなる。
また、この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10は、回路基板9が、演算結果を示す信号をアンテナ94が所定周期で、外部に設けた受信端末に無線送信するように構成されている。これにより、演算時および無線送信時以外には無線回路93およびアンテナ94が作動しないため、常時作動するように構成されているものと比較して、消費電力が低減できる。
なお、この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10では、アンテナ94が回路基板9の部品実装面に形成されているが、回路基板9の部品実装面とは反対面にアンテナを形成し、芯金71とシール部72に穴を設けて、アンテナを第一シール7から軸受外部に突出させてもよい。
また、この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10では、保持器4の軸方向他端面に設けた凹部44に円環状のヨーク6を配置しているが、凹部44を設けず、貫通穴43の軸方向他端面と同じ平面形状のヨークを用い、各貫通穴43の軸方向他端面にヨークを配置してもよい。
また、この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10では、一つの回路基板9に、電源回路91と制御回路92と無線回路93とアンテナ94が形成され、その回路基板9が芯金71に固定されているが、電源回路91と制御回路92と無線回路93とアンテナ94が別々の基板に形成されていてもよい。さらに、電源回路91と制御回路92と無線回路93とアンテナ94は、芯金71の内側面71aに形成された絶縁膜上に直接形成されていてもよい。
また、この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10では、センサが制御回路92上に(つまり、第一シール7の芯金71に)形成されているため、既存の転がり軸受を構成する内輪1および外輪2に対する新たな加工が不要であり、外部に突起物が存在しない。
しかし、第一シール7が固定されている外輪2の軸方向端面、外周面、および内周面の少なくともいずれかの面に、センサを固定していもよい。第一シール7が内輪に固定されている場合は、内輪の軸方向端面、外周面、および内周面の少なくともいずれかの面にセンサを固定していもよい。また、上記いずれかの面に、センサを固定するための凹部を設けてもよい。
また、この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10では、磁石5A,5Bとして、ネオジム磁石を使用しているが、サマリウムコバルト磁石等の他の磁石を使用してもよい。
また、この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10では、磁石対5が保持器4の軸方向一端面40から突出しているが、磁石対5の軸方向一端面55が保持器4の軸方向一端面40と同じかこれより内側になっていてもよい。さらに、磁石対5の軸方向一端面55を保持器4の軸方向一端面40より内側とし、保持器4を合成樹脂の射出成形で作製する際に、軸方向一端面55が合成樹脂で薄く覆われるように磁石対5を一体成形してもよい。つまり、コイル8と磁石対5と間で電磁誘導が生じる状態となっていればよい。
なお、合成樹脂で磁石対5の軸方向一端面55が覆われている場合は、磁石対5は合成樹脂製被覆部を介してコイル8と対向する。
さらに、この実施形態では、磁石5A,5Bを貼り合わせた磁石対5を貫通穴43に配置しているが、磁石5A,5Bを貼り合わせずに貫通穴43に配置してもよい。また、磁石5A,5Bを貼り合わせる際に、 珪素鋼板や鉄などの透磁率が高い磁性材料を挟むと、コイル8と磁石対5との間に生じる磁束の活用効率を高くすることができる。
さらに、保持器4のポケット41同士の間に固定される磁石の数は、二個ずつに限らず複数個ずつであれば四個以上ずつであってもよい。
<保持器のポケット同士の間に偶数個の磁石が固定されていることの利点>
図5を用いて、保持器4の柱部(ポケット41同士の間の部分)42の貫通穴43に磁石を一つずつ配置した場合(a) と、実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10のように、磁石を二個ずつ配置した場合(b) と、の違いを説明する。なお、図5において、ヨーク6は、(a) では隣り合う二つの貫通穴43に渡って配置され、(b) では一つの貫通穴43に一つずつ配置された例を示している。
いずれの例でも、コイル8のヨーク82が、第一シール7の芯金71の内側面71a上に絶縁膜を介して固定されている。なお、絶縁膜を設けず、内側面71a上に直接コイル8を固定して、芯金71をコイル8のヨークとしてもよい。
(a) では、隣り合う二個の貫通穴43に配置された二個の磁石50と、二個の磁石50に接触するヨーク6と、二個の磁石50と対向するコイル8と、コイル8のヨーク82との間に、磁気回路が形成される。(b) では、一つの貫通穴43に配置された二個の磁石5A,5Bと、二個の磁石5A,5Bに接触するヨーク6と、二個の磁石5A,5Bと対向するコイル8と、コイル8のヨーク82との間に、磁気回路が形成される。
つまり、(a) では、二つの貫通穴43に配置された二つの磁石50を単位とした磁気回路が形成されるが、(b) では、一つの貫通穴43に配置された二つの磁石5A,5Bを単位とした磁気回路が形成される。よって、ワイヤレスセンサ付き軸受の全体として、(b) では(a) の二倍の数の磁気回路が形成される。
(a) と(b) にはそれぞれ利点と欠点がある。(a) の利点は、貫通穴43に一つの磁石50を配置するため、大きな磁石が使用できることで、一つの磁気回路による発電量が(b) よりも大きくなることである。(a) の欠点は、(b) と比較して磁気回路が大きく磁路も長いため、(b) よりも磁気抵抗が大きく、(b) よりも発電効率が低いことである。つまり、(b) の利点は、(a) と比較して磁気回路が小さく磁路も短いため、(a) よりも磁気抵抗が小さく、(a) よりも発電効率が高いことである。
また、(b) では、一つの柱部(ポケット同士の間の部分)42の貫通穴43に二つの磁石5A,5Bからなる磁石対を配置するため、ポケット41の数が奇数の場合でも、全ての柱部42に磁石対を配置することで、効率よく磁気回路を形成することができる。これに対して、ポケット41の数が奇数の場合に(a) を採用すると、一つの柱部42に磁石50を配置できないため、(b) と比較して磁気回路の形成効率が低くなる。
よって、この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10によれば、軸受が一回転以上の回転をしない場合、例えば、所定角度範囲で揺動を繰り返すような動きをする場合でも発電が可能である。そのため、この実施形態のワイヤレスセンサ付き軸受10は、ロボットアームやサーボモータなどに適用した場合でも、発電機能を発揮できる。
1 内輪
11 内輪軌道面
12 シール配置用の周溝
2 外輪
21 外輪軌道面
22 シール取付溝
3 ボール(転動体)
4 保持器
41 ポケット
40 保持器の軸方向一端面
42 柱部(ポケット同士の間の部分)
43 貫通穴
44 保持器の凹部
5 磁石対
5A 磁石
5B 磁石
6 ヨーク
7 第一シール
71 第一シールの芯金
71a 第一シールの芯金の内側面(磁石との対向面)
72 シール部
7A 第二シール
71A 第二シールの芯金
8 コイル
9 回路基板(回路部)
91 電源回路
92 制御回路(演算回路、電源供給部)
93 無線回路(電源供給部)
94 アンテナ
92a センサ(電源供給部)
10 ワイヤレスセンサ付き軸受

Claims (2)

  1. 外周面に内輪軌道面を有する内輪と、
    前記内輪軌道面と対向配置される外輪軌道面を内周面に有する外輪と、
    前記内輪軌道面と前記外輪軌道面とで形成される軌道に配置された転動体と、
    環状体からなる保持器であって、前記転動体を回転自在に保持するポケットを有し、前記ポケットは前記環状体の周面を貫通し、前記ポケットは前記環状体の周方向に複数個形成され、隣り合う前記ポケット間の部分に、軸方向に伸びる貫通穴が形成された保持器と、
    複数の磁石であって、前記保持器の前記貫通穴に偶数個ずつ、前記環状体の周方向で各磁石のN極とS極が隣り合うように固定された磁石と、
    前記内輪と前記外輪との間を軸方向一端部で密封する第一シールであって、前記保持器に対して相対回転する第一シールと、
    前記第一シールの前記磁石との対向面に固定されたコイルと、
    前記内輪と前記外輪との間を軸方向他端部で密封する第二シールと、
    前記内輪、前記外輪、および前記第一シールのいずれかに設置されたセンサと、
    前記第一シールに形成された回路部であって、前記磁石と前記コイルとの相対回転による電磁誘導で前記コイルに生じた電流を電源供給部へ供給する電源回路と、前記センサで検出された検出情報から検出値を演算する演算回路と、演算結果を示す無線信号を作成する無線回路と、を有する回路部と、
    前記無線信号を送信するアンテナであって、前記第一シールに固定されたアンテナと、を有するワイヤレスセンサ付き軸受。
  2. 前記保持器は、前記ポケットの前記環状体の軸方向一端面が開放されている冠型保持器である請求項1記載のワイヤレスセンサ付き軸受。
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