JP6264021B2 - 車両用差動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用差動装置に関する。
従来の車両用差動装置として、エンジントルクを受けて回転するデフケースと、このデフケースの回転軸線に沿って互いに並列する一対のサイドギヤと、これら一対のサイドギヤに噛合する複数のピニオンギヤと、これらのピニオンギヤを支持するピニオンギヤシャフトとを備えたものがある(例えば特許文献1参照)。
特許文献1に記載の車両用差動装置では、第1ピニオンギヤ支持部材(ピニオンギヤシャフト)の両端部に軸方向に突出する凸部が形成され、デフケースのケース本体には、この凸部が嵌合する凹溝によるガイド部が形成され、組み立て時において第1ピニオンギヤ支持部材がガイド部に沿って車軸方向に移動可能に構成されている。また、ピニオンギヤは、板状の第2ピニオンギヤ支持部材に形成された挿入孔に挿入されて支持され、この第2ピニオンギヤ支持部材の車軸方向への移動は、デフケースのケース本体に装着されるケース蓋体によって規制されている。
以上のように構成された特許文献1に記載の車両用差動装置は、第1ピニオンギヤ支持部材、複数のピニオンギヤ、及び第2ピニオンギヤ支持部材をデフケースの外部で組み立てて組付体を構成し、この組付体をデフケース内でガイド部に沿って車軸方向に移動させて組み付けを行うことができるので、装置組立作業の簡素化を図ることができる。
また、特許文献1に記載の車両用差動装置では、デフケースの内面と一対のサイドギヤの背面との間にスラストワッシャが配置され、このスラストワッシャと一対のサイドギヤの背面との摺動による摩擦抵抗力、及び第2ピニオンギヤ支持部材の挿入孔の内周面とピニオンギヤの外周面との摺動による摩擦抵抗力が、一対のサイドギヤの差動回転を制限する差動制限力として作用する。
特開2010−53890号公報
この種の車両用差動装置では、悪路や凍結路等の低μ路における車輪のスリップを抑制し、走行安定性を向上させるために、差動制限力を高めることが要請されている。また、上記のように構成された車両用差動装置において、デフケース内に車軸方向に延びる凹溝を形成するための溝加工は、例えば円形の穴加工と比べると加工に手間がかかるだけでなく、加工精度を確保し難いという課題があった。
したがって、本発明の目的は、製造が容易で加工精度を確保でき、差動制限力を高めて安定走行を可能とした車両用差動装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、車両の駆動源の駆動力によって回転軸線の回りに回転し、前記回転軸線に直交する方向に沿ってシャフト挿入孔が形成されたデフケースと、前記デフケース内に回転自在に収容され、一対の車軸にそれぞれ相対回転不能に連結される一対のサイドギヤと、前記デフケースに形成された一対のスラストワッシャ受部と前記一対のサイドギヤの背面に形成された摺動面との間にそれぞれ1枚ずつ配置されたスラストワッシャと、前記一対のサイドギヤにギヤ軸を直交させて噛合し、軸心部にシャフト挿通孔が形成された複数のピニオンギヤと、前記デフケースの前記シャフト挿入孔に挿入される挿入端部、及び前記ピニオンギヤの前記シャフト挿通孔に挿通されて前記ピニオンギヤを回転自在に支持するピニオンギヤ支持部を有するピニオンギヤシャフトと、前記回転軸線に平行な案内面を有し、前記案内面における摺動によって前記ピニオンギヤの前記回転軸線方向への移動を案内する案内部材とを備え、前記ピニオンギヤは、前記一対のサイドギヤとの噛み合い反力によって前記回転軸線方向へ移動可能に支持され、前記デフケースの前記シャフト挿入孔は、前記回転軸線に直交する方向に沿って前記デフケースを貫通し、前記ピニオンギヤシャフトの前記挿入端部における前記回転軸線方向の寸法よりも大きな内径を有する貫通孔として形成され、前記案内部材は、前記案内面が前記ピニオンギヤシャフトの前記挿入端部と摺動可能に前記シャフト挿入孔に収容され、前記シャフト挿入孔の内径と前記ピニオンギヤシャフトの前記挿入端部における前記回転軸線方向の寸法との差が、前記ピニオンギヤの前記回転軸線方向への移動を妨げない寸法に設定され、前記一対のサイドギヤのうち一方のサイドギヤの前記摺動面及び前記スラストワッシャ受部と前記スラストワッシャとの隙間をa、前記一方のサイドギヤと前記ピニオンギヤとの前記回転軸線方向の隙間をb、前記一対のサイドギヤのうち他方のサイドギヤの前記摺動面と前記ピニオンギヤとの前記回転軸線方向の隙間をc、前記他方のサイドギヤ及び前記スラストワッシャ受部と前記スラストワッシャとの隙間をdとし、前記シャフト挿入孔の内径をD 、前記ピニオンギヤシャフトの前記挿入端部における前記回転軸線方向の寸法をD としたとき、下記の不等式を満たす、車両用差動装置を提供する。
(a+b+c+d)<(D −D
本発明によると、製造が容易で加工精度を確保でき、差動制限力を高めて安定走行を可能にすることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る車両用差動装置の全体を説明するための断面図である。 ピニオンギヤシャフトの挿入端部の支持構造を示し、(a)は分解斜視図、(b)は組立状態を示す斜視図、(c)は(b)のB−B線断面図である。 ピニオンギヤシャフトの挿入端部の支持構造による作用を説明するための説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係るピニオンギヤシャフトの挿入端部を示し、(a)は分解斜視図、(b)は組立状態を示す斜視図、(c)は(b)におけるC−C線断面図、(d)は変形例を示す斜視図である。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る車両用差動装置の全体を説明するための断面図である。図1では、車両用差動装置をデフケースの回転軸線に沿って切断した断面を示している。
この車両用差動装置1は、車両の駆動源としてのエンジンの駆動力によって回転軸線Oの回りに回転するデフケース2と、このデフケース2内に回転自在に収容され、一対の車軸(ドライブシャフト)にそれぞれ相対回転不能に連結される一対のサイドギヤ3L,3Rと、これら一対のサイドギヤ3L,3Rにギヤ軸を直交させて噛合する一対のピニオンギヤ4と、これら一対のピニオンギヤ4のギヤ軸上に軸線Oを有して一対のピニオンギヤ4を支持するピニオンギヤシャフト5と、ピニオンギヤ4の回転軸線O方向への移動を案内する一対の案内部材52とから大略構成されている。
(デフケース2の構成)
デフケース2は、サイドギヤ3L,3R、ピニオンギヤ4及びピニオンギヤシャフト5等を収容するための収容空間2aを内部に有している。
デフケース2には、回転軸線Oに沿って開口する一対の車軸挿通孔6L,6Rと、これら一対の車軸挿通孔6L,6Rの各軸線と直交する方向に軸線を有し、ピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cが挿入される一対のシャフト挿入孔9とが形成されている。また、デフケース2には、ピニオンギヤシャフト5に形成された貫通孔5iを貫通するガイドピン51が嵌入されるピン孔2bが形成されている。
シャフト挿入孔9は、回転軸線Oに直交する方向に沿ってデフケース2を貫通する貫通孔として形成されている。より具体的には、シャフト挿入孔9は円形の丸孔である。案内部材52は、このシャフト挿入孔9に収容されている。シャフト挿入孔9は、例えばデフケース2の外側から内側(収容空間2a)に向かってドリル等の穿孔工具を回転軸線Oに直交する方向に移動させることにより形成することができる。
デフケース2は、一対のサイドギヤ3L,3R、ピニオンギヤ4、ピニオンギヤシャフト5、及び一対の案内部材52を収容する1ピースの部材によって構成されている。すなわち、デフケース2は、その全体が1つの部材から構成され、一対のサイドギヤ3L,3R及びピニオンギヤ4は、回転軸線Oを中心とするデフケース2の周方向において一対のシャフト挿入孔9の間に形成された図略の開口から収容空間2a内に挿入される。
また、デフケース2には、回転軸線Oに関して対称な領域であって、シャフト挿入孔9から円周方向に等間隔を有して離間する部位に位置するサイドギヤ通過孔(図示せず)が形成されている。デフケース2の外周の右方車軸側には、回転軸線Oと直交する平面内で円周方向に沿う円環状のリングギヤ取付用フランジ20が一体に設けられている。デフケース2は、このリングギヤ取付用フランジ20に取り付けられるリングギヤから回転駆動力を受け、回転軸線O周りに回転する。
一対の車軸挿通孔6L,6Rは、収容空間2aに連通し、かつ左右の車軸(図示せず)をそれぞれ挿通させる挿通孔によって形成されている。車軸挿通孔6L,6Rの内側開口周縁には、スラストワッシャ受部6La,6Raが設けられている。スラストワッシャ受部6La,6Raとサイドギヤ3L,3Rとの間には、スラストワッシャ12L,12Rが介装されている。
(サイドギヤ3L,3Rの構成)
サイドギヤ3L,3Rは、ボス部3La,3Ra及びその外周側に形成されたギヤ部3Lb,3Rbを有する略環状の歯車(ピニオンギヤ4の外径より大きい外径を有し、単一の歯先円錐角をもつ傘歯車)からなり、デフケース2内に回転自在に支持されている。
サイドギヤ3L,3Rの背面には、スラストワッシャ受部6La,6Raにスラストワッシャ12L,12Rを介して対向する平面からなる摺動面3Lc,3Rcが形成されている。また、サイドギヤ3L,3Rには、その中心部にスプライン嵌合部3Ld,3Rdが形成され、このスプライン嵌合部3Ld,3Rdに左右の車軸(図示せず)がそれぞれ車軸挿通孔6L,6Rを挿通してスプライン嵌合されている。
(ピニオンギヤ4の構成)
ピニオンギヤ4は、それぞれが所定の外径を有する基部4aと、基部4aの外周側に一体に形成されたギヤ部4bと、ピニオンギヤシャフト5を挿通させるシャフト挿通孔4cとを有する傘歯車からなる。ギヤ部4bは、サイドギヤ3L,3Rのギヤ部3Lb,3Rbに噛合する。基部4aにおける回転軸線Oとは反対側の端面には、平坦なギヤ背面4dが形成されている。
デフケース2の収容空間2aにおける内面とピニオンギヤ4のシャフト挿通孔4cの開口端面(ギヤ背面4d)との間には、スペーサとしての球面背面部材8が介在して配置されている。球面背面部材8は、ピニオンギヤ4のギヤ背面4dに対向する対向面としての摺動面8aと、摺動面8aの反対側(デフケース2側)に形成された曲面8bと、軸線Oに沿う方向に貫通する貫通孔8cとが形成されている。ピニオンギヤ4のギヤ背面4d、及び球面背面部材8の摺動面8aは、ピニオンギヤシャフト5の軸方向に対して直交する平坦な面に形成されている。
貫通孔8cの内径は、ピニオンギヤシャフト5の外径よりも大きく、ピニオンギヤシャフト5の車軸方向Aへの移動を妨げない大きさに設定されている。ピニオンギヤ4のギヤ背面4dは、球面背面部材8の摺動面8aに接触して車軸方向Aに摺動可能である。
(ピニオンギヤシャフト5の構成)
ピニオンギヤシャフト5は、長手方向の中央に位置する中央部5aと、ピニオンギヤ4のシャフト挿通孔4cに挿通されるピニオンギヤ支持部5bと、ピニオンギヤ4のシャフト挿通孔4cを挿通してギヤ背面側からデフケース2の外周方向に延在する挿入端部5cとを有し、サイドギヤ3L,3R間に介在して配置されている。ピニオンギヤ支持部5bは、一対のピニオンギヤ4のシャフト挿通孔4cの内面との摺動によって、一対のピニオンギヤ4を回転自在に支持している。
ピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cは、デフケース2のシャフト挿入孔9に挿入されている。ピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cは、一対の案内部材52(図1では手前側の案内部材52のみを示す)の間に配置されている。これにより、ピニオンギヤシャフト5、及びピニオンギヤシャフト5に回転可能に支持されたピニオンギヤ4が、ガイドピン51に沿ってデフケース2の回転軸線Oに平行な車軸方向Aに移動可能に支持されている。次に、このピニオンギヤシャフト5及びピニオンギヤ4の支持構造について説明する。
(ピニオンギヤシャフト5及びピニオンギヤ4の支持構造)
図2は、ピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cの支持構造を示し、(a)は分解斜視図、(b)は組立状態を示す斜視図、(c)は(b)のB−B線断面図である。なお、ピニオンギヤシャフト5の両端部における挿入端部5cの支持構造は、それぞれ同様に構成されているので、図2では、一方の挿入端部5cの支持構造を示す。
ピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cには、ピニオンギヤシャフト5の軸線Oに平行で、かつ回転軸線O(車軸方向A)に平行な一対の摺動面5eと、摺動面5eに直交する一対の摺動端面5fと、それぞれの摺動面5eに形成され、車軸方向Aに沿うザグリによる長穴5gと、一対の摺動面5e間の摺動凸部5hに車軸方向Aに沿って形成され、ガイドピン51が挿入される貫通孔5iが形成されている。
案内部材52は、シャフト挿入孔9の内面に対応した曲面からなる周面52b、及び平面からなる案内面52aを有し、その軸線Oに直交する断面における断面形状が円弧面状に形成されている。周面52bは、シャフト挿入孔9の曲率半径とほぼ同じ曲率半径を有している。案内部材52は、案内面52aがピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cにおける摺動面5eと摺動可能に、シャフト挿入孔9に収容されている。これにより、案内部材52は、案内面52aにおけるピニオンギヤシャフト5の摺動面5eとの摺動によって、ピニオンギヤシャフト5及びピニオンギヤ4の回転軸線O方向への移動を案内する。
また、案内部材52は、摺動端面5fに接触する端面52cと、この端面52cと反対側の端面52dとを有し、周面52bから案内面52aに向けて貫通する貫通孔52eが端面52c,52dに平行に形成されている。一対の案内部材52は、シャフト挿入孔9に摺動凸部5hを介して案内面52a同士が対向するように配置される。案内部材52の貫通孔52eには、固定ピン53が挿入される。固定ピン53の一端は案内面52aから突出し、その突出した部分がピニオンギヤシャフト5の長穴5gに嵌入するように構成されている。これにより、案内部材52のピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cからの離脱を防いでいる。
図2(c)に示すように、ピニオンギヤシャフト5の摺動凸部5hは、案内部材52の案内面52aに接触し、ピニオンギヤシャフト5は、車軸方向Aに移動可能となっている。つまり、シャフト挿入孔9の内径とピニオンギヤシャフト5の外径との差が、ピニオンギヤシャフト5の車軸方向Aへの最大移動量となる。なお、長穴5gは、この最大移動量の範囲内におけるピニオンギヤシャフト5の車軸方向Aへの移動を妨げない長さに形成されている。
(ピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cの支持構造による作用)
図3は、ピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cの支持構造による作用を説明するための説明図である。
図3に示すように、サイドギヤ3Rの摺動面3Rc及びデフケース2のスラストワッシャ受部6Raとスラストワッシャ12Rとの隙間をa、サイドギヤ3Rとピニオンギヤ4との回転軸線O方向の隙間をb、ピニオンギヤ4とサイドギヤ3Lとの回転軸線O方向の隙間をc、サイドギヤ3Lの摺動面3Lc及びデフケース2のスラストワッシャ受部6Laとスラストワッシャ12Lとの隙間をdとし、シャフト挿入孔9の内径をD、ピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cにおける回転軸線O方向の寸法(挿入端部5cの外径)をDとし、DとDとの差(シャフト挿入孔9の内面と挿入端部5cと隙間)の1/2をそれぞれe,fとすると、隙間a〜fの関係は、次式を満たすように設定されている。
(a+b+c+d)<(e+f)=(D−D
つまり、シャフト挿入孔9は、ピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cにおける回転軸線O方向の寸法(D)よりも大きな内径(D)を有し、シャフト挿入孔9の内径(D)とピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cにおける回転軸線O方向の寸法(D)との差が、ピニオンギヤ4の回転軸線O方向への移動を妨げない寸法に設定されている。なお、上記の隙間a〜fは、各部における回転軸線O(車軸方向A)に平行な方向の隙間を示している。
ピニオンギヤ4は、一対のサイドギヤ3L,3Rとの噛み合い反力によって、回転軸線O方向へ移動可能に支持されている。例えば、図1において、左側の車軸に伝わるトルクが右側の車軸に伝わるトルクよりも大きい場合、ピニオンギヤ4は、左側のサイドギヤ3Lから受ける噛み合い反力Fが右側のサイドギヤ3Rから受ける噛み合い反力Fよりも大きくなり、噛み合い反力Fと噛み合い反力Fとの差の力ΔF(=F−F)によってピニオンギヤシャフト5及びピニオンギヤ4がサイドギヤ3R側(図3の右側)へ移動する。またさらに、サイドギヤ3Rには、ピニオンギヤ4との噛み合いによる軸方向の噛み合い反力Fが作用する。この場合に、サイドギヤ3Rに作用する摩擦トルク(差動制限トルク)Tは、次の式で表される。
=μ(ΔF+F)R ・・・(1)
ただし、Rはスラストワッシャ受部6Raの回転軸線Oからの平均距離であり、μはサイドギヤ3Rとスラストワッシャ12Rとの間の摩擦係数である。
一方、仮にピニオンギヤシャフト5が車軸方向Aに移動しない構成の場合(例えば、ピニオンギヤ4がデフケース2に固定された場合)には、ピニオンギヤ4が左側のサイドギヤ3Lから受ける噛み合い反力Fがピニオンギヤ5によって受け止められる。したがって、サイドギヤ3Rに作用する摩擦トルクTは、次の式で表される。
=μFR ・・・(2)
すなわち、上記式(1)、(2)から明らかなように、ピニオンギヤシャフト5が車軸方向Aに移動可能な構成とすることにより、摩擦トルクTが増大することが分かる。そして、増大した摩擦トルクによりサイドギヤ3L,3Rの差動回転を抑制することができ、例えば低μ路走行時における車輪の滑りを抑制すること等が可能となる。なお、左側のサイドギヤ3Lには、噛み合い反力Fに応じた摩擦トルクが作用する。
(車両用差動装置1の動作)
次に、本実施の形態に示す車両用差動装置1の動作を説明する。
図1において、車両のエンジン側からのトルクがドライブピニオン及びリングギヤを介してデフケース2に入力されると、デフケース2が回転軸線Oの回りに回転する。デフケース2が回転すると、その回転力がピニオンギヤシャフト5及びピニオンギヤ4に伝達され、さらにピニオンギヤ4からサイドギヤ3L,3Rに伝達される。左右のサイドギヤ3L,3Rにはそれぞれ車軸がスプライン嵌合されているため、エンジン側からのトルクがドライブピニオン及びリングギヤ、デフケース2、ピニオンギヤシャフト5、ピニオンギヤ4、及びサイドギヤ3L,3Rを介して左右の車軸に伝達される。
ここで、車両が直進の前進加速状態であり、左右各車輪と路面との間で滑りが発生しない場合には、エンジン側からのトルクがデフケース2に伝達されると、ピニオンギヤ4がサイドギヤ3L,3Rの中心軸周りを自転することなく公転し、ピニオンギヤ4及びサイドギヤ3L,3Rがデフケース2及びピニオンギヤシャフト5と共に一体に回転するため、エンジン側からのトルクが左右各車軸に等分に伝達され、左右各車輪が等しい回転数で回転する。
一方、例えば右側の車輪と路面との間に滑りが発生した場合には、ピニオンギヤ4がサイドギヤ3L,3Rと噛合しながら自転し、エンジン側からのトルクが左右の車軸(車輪)間で差動分配される。すなわち、左側の車輪がデフケース2の回転速度より低い速度で回転し、右側の車輪がデフケース2の回転速度より高い速度で回転する。
デフケース2にトルクが作用した状態で一対のピニオンギヤ4が自転すると、一対のピニオンギヤ4と一対のサイドギヤ3L,3Rとの噛み合い面で発生するスラスト力により、一対のピニオンギヤ4のギヤ背面4dと球面背面部材8の摺動面8aとの間に摩擦抵抗が発生し、この摩擦抵抗によって一対のサイドギヤ3L,3Rの差動回転が制限される。
また、これらスラスト力により一対のサイドギヤ3L,3Rが互いに離間する方向に移動するため、一対のサイドギヤ3L,3Rの摺動面3Lc,3Rcとスラストワッシャ受部6La,6Raとの間で摩擦抵抗が発生し、これらの摩擦抵抗によっても一対のサイドギヤ3L,3Rの差動回転が制限される。この際、ピニオンギヤ4は、左側のサイドギヤ3Lから受ける噛み合い反力Fと右側のサイドギヤ3Rから受ける噛み合い反力Fとの差(ΔF)によって車軸方向Aに沿って移動し、上記の式(1)に示される摩擦トルクTが発生する。これにより、一対のサイドギヤ3L,3Rの差動回転が制限される。
(第1の実施の形態の作用及び効果)
以上説明した第1の実施の形態によれば、以下に示す作用及び効果が得られる。
(1)ピニオンギヤシャフト5をデフケース2に対して車軸方向Aに移動可能に構成したので、サイドギヤ3L,3Rに差動が発生した際に、サイドギヤ3L,3Rに発生する摩擦トルクを増大させることができ、これによりサイドギヤ3L,3Rの差動制限力が増大して車両の安定走行が可能になる。
(2)ピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cの支持構造は、デフケース2に対しては円形のシャフト挿入孔9を形成するだけであるので、製造が容易となる。つまり、デフケース2のシャフト挿入孔9は、回転軸線Oに直交する方向に沿ってデフケース2を貫通しているので、デフケース2の外側から工具を収容空間2aに向かって移動させることによって形成することができ、製造が容易であると共に加工精度を確保することが可能となる。
(3)球面背面部材8は、ピニオンギヤ4のギヤ背面4dに対向する摺動面8aが平坦な面に形成されているので、ピニオンギヤ4をギヤ背面4dに沿って回転軸線O方向へ円滑に移動させることができる。また、ピニオンギヤ4の回転(ピニオンギヤシャフト5周りの自転)に伴うギヤ背面4dと球面背面部材8の摺動面8aとの摩擦抵抗によってピニオンギヤ4の回転が抑制され、差動制限力をさらに高めることが可能となる。
(4)ピニオンギヤ4は、ピニオンギヤシャフト5と共に、シャフト挿入孔9に収容される案内部材52の案内面52aにおける摺動によって回転軸線O方向への移動が案内されるので、デフケース2のシャフト挿入孔9を円形の丸孔として形成することができる。これにより、例えばデフケース2のシャフト挿入孔9を回転軸線O方向に長い長穴として形成する場合に比較して、製造が容易であると共に高い加工精度を確保することが可能となる。また、ピニオンギヤシャフト5及びピニオンギヤ4を回転軸線O方向に円滑に案内することが可能となる。
(5)シャフト挿入孔9の内径(D)とピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cにおける回転軸線O方向の寸法(D)との差が、ピニオンギヤ4の回転軸線O方向への移動を妨げない寸法に設定されているので、ピニオンギヤ4が左右のサイドギヤ3L,3Rから受ける噛み合い反力の差によるピニオンギヤ4の移動がピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cとシャフト挿入孔9の内面との当接(干渉)によって規制されることがない。これにより、ピニオンギヤ4が左右のサイドギヤ3L,3Rから受ける噛み合い反力の差によって一対のサイドギヤ3L,3Rのうち一方のサイドギヤをスラストワッシャ(スラストワッシャ12L又は12R)に確実に押し付けることができ、差動制限力の増大効果を確実に得ることができる。
[第2の実施の形態]
図4は、本発明の第2の実施の形態に係るピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cを示し、(a)は分解斜視図、(b)は組立状態を示す斜視図、(c)は(b)におけるC−C線断面図、(d)はピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cの変形例を示す斜視図である。第1の実施の形態では、一対の案内部材52によってピニオンギヤシャフト5を案内するように構成したが、本実施の形態は、1つの案内部材54に長穴状の案内溝54aを形成し、この案内溝54aに沿ってピニオンギヤシャフト5及び一対のピニオンギヤ4を案内するようにしたものであり、その他は第1の実施の形態と同様に構成されている。以下、異なる点を中心に説明する。
案内部材54は、ピニオンギヤシャフト5の軸線Oに沿って見た場合にC字状であり、シャフト挿入孔9の内面に対向する周面54bが円弧状に形成されている。案内溝54aは、周面54bの円弧中心(軸線O)を含む直線状に形成され、その長手方向における一方の端部が溝底部541によって閉塞されると共に、他方の端部が周面54bから開口している。また、案内部材54には、案内溝54aの長手方向に沿って溝底部541を貫通する貫通孔54cが形成されている。この貫通孔54cには、ガイドピン51が挿入され、案内部材54の軸方向移動がガイドピン51によって規制される。案内溝54aの長手方向は、車軸方向Aと平行である。
ピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cには、ピニオンギヤシャフト5の軸線Oに平行で、かつ回転軸線O(車軸方向A)に平行な一対の摺動面5eと、摺動面5eに直交する一対の摺動端面5fと、一対の摺動面5e間の摺動凸部5hに車軸方向Aに沿って形成された貫通孔5iが形成されている。
ピニオンギヤ4が左右のサイドギヤ3L,3Rから受ける噛み合い反力の差によって、ピニオンギヤシャフト5に車軸方向Aへの移動力が加わった場合、ピニオンギヤシャフト5の摺動凸部5hは、摺動面5eが案内部材54の案内溝54aの内面を摺動しながら車軸方向Aに移動する。案内溝54aの長手方向寸法は、サイドギヤ3L,3Rとの噛み合い反力を受けたピニオンギヤ4の回転軸線O方向の移動を妨げない寸法に設定されている。
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏するとともに、案内部材54は1つとなり、固定ピン53が不要になるので、第1の実施の形態よりも部品点数を減らすことができる。
なお、ピニオンギヤシャフト5の挿入端部5cは、図4(d)に示すように、摺動面5jの形状は、軸線Oに平行でなく、傾斜していてもよい。この場合、案内溝54aは、その内面が摺動面5jと平行となるように形成する。この変形例によっても、第1の実施の形態と同様の作用及び効果が得られる。
以上、本発明の車両用差動装置を上記の各実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の各実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば次に示すような変形も可能である。
上記各実施の形態では、一対のピニオンギヤ4によって形成されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、複数対又は複数のピニオンギヤでもよい。
また、各実施の形態では、ピニオンギヤ4の背面側に球面背面部材8を配置したが、球面背面部材8を省いてデフケース2のピニオンギヤ4に対向する面に球面背面部材8の摺動面8aと同様の摺動面を形成し、ピニオンギヤ4のギヤ背面4dをデフケース2の摺動面で摺動させてもよい。
1…車両用差動装置、2…デフケース、2a…収容空間、2b…ピン孔、3L、3R…サイドギヤ、3La、3Ra…ボス部、3Lb、3Rb…ギヤ部、3Lc、3Rc…摺動面、3Ld…スプライン嵌合部、4…ピニオンギヤ、4a…基部、4b…ギヤ部、4c…シャフト挿通孔、4d…ギヤ背面、5…ピニオンギヤシャフト、5a…中央部、5b…ピニオンギヤ支持部、5c…挿入端部、5e…摺動面、5f…摺動端面、5g…長穴、5h…摺動凸部、5i…貫通孔、5j…摺動面、6L、6R…車軸挿通孔、6La、6Ra…スラストワッシャ受部、8…球面背面部材、8a…摺動面、8b…曲面、8c…貫通孔、9…シャフト挿入孔、12L、12R…スラストワッシャ、20…リングギヤ取付用フランジ、50…切り欠き、51…ガイドピン、52…案内部材、52a…案内面、52b…周面、52c…端面、52d…端面、52e…貫通孔、53…固定ピン、54…案内部材、54a…案内溝、54b…周面、54c…貫通孔、541…溝底部、A…車軸方向、O…回転軸線、O…軸線

Claims (5)

  1. 車両の駆動源の駆動力によって回転軸線の回りに回転し、前記回転軸線に直交する方向に沿ってシャフト挿入孔が形成されたデフケースと、
    前記デフケース内に回転自在に収容され、一対の車軸にそれぞれ相対回転不能に連結される一対のサイドギヤと、
    前記デフケースに形成された一対のスラストワッシャ受部と前記一対のサイドギヤの背面に形成された摺動面との間にそれぞれ1枚ずつ配置されたスラストワッシャと、
    前記一対のサイドギヤにギヤ軸を直交させて噛合し、軸心部にシャフト挿通孔が形成された複数のピニオンギヤと、
    前記デフケースの前記シャフト挿入孔に挿入される挿入端部、及び前記ピニオンギヤの前記シャフト挿通孔に挿通されて前記ピニオンギヤを回転自在に支持するピニオンギヤ支持部を有するピニオンギヤシャフトと
    前記回転軸線に平行な案内面を有し、前記案内面における摺動によって前記ピニオンギヤの前記回転軸線方向への移動を案内する案内部材とを備え、
    前記ピニオンギヤは、前記一対のサイドギヤとの噛み合い反力によって前記回転軸線方向へ移動可能に支持され
    前記デフケースの前記シャフト挿入孔は、前記回転軸線に直交する方向に沿って前記デフケースを貫通し、前記ピニオンギヤシャフトの前記挿入端部における前記回転軸線方向の寸法よりも大きな内径を有する貫通孔として形成され、
    前記案内部材は、前記案内面が前記ピニオンギヤシャフトの前記挿入端部と摺動可能に前記シャフト挿入孔に収容され、
    前記シャフト挿入孔の内径と前記ピニオンギヤシャフトの前記挿入端部における前記回転軸線方向の寸法との差が、前記ピニオンギヤの前記回転軸線方向への移動を妨げない寸法に設定され、
    前記一対のサイドギヤのうち一方のサイドギヤの前記摺動面及び前記スラストワッシャ受部と前記スラストワッシャとの隙間をa、前記一方のサイドギヤと前記ピニオンギヤとの前記回転軸線方向の隙間をb、前記一対のサイドギヤのうち他方のサイドギヤの前記摺動面と前記ピニオンギヤとの前記回転軸線方向の隙間をc、前記他方のサイドギヤ及び前記スラストワッシャ受部と前記スラストワッシャとの隙間をdとし、前記シャフト挿入孔の内径をD 、前記ピニオンギヤシャフトの前記挿入端部における前記回転軸線方向の寸法をD としたとき、下記の不等式を満たす、
    車両用差動装置。
    (a+b+c+d)<(D −D
  2. 前記ピニオンギヤシャフトは、前記挿入端部に前記回転軸線と平行に貫通孔が形成され、前記デフケースに固定されたガイドピンが同貫通孔に挿入されることにより前記シャフト挿入孔から抜け止めされ、
    前記案内部材は、前記デフケースの外部から前記シャフト挿入孔に挿入可能な形状を有し、前記シャフト挿入孔の曲率半径に対応した曲率半径の曲面からなる周面が同内面に対向して前記シャフト挿入孔に収容されて抜け止めされ、
    前記デフケースは、前記一対のサイドギヤ、前記ピニオンギヤ、前記ピニオンギヤシャフト、及び前記案内部材を収容する1ピースの部材によって構成されている、
    請求項に記載の車両用差動装置。
  3. 前記案内部材は、前記周面と前記案内面との間を貫通する貫通孔に固定ピンが挿入され、前記案内面から突出した前記固定ピンの一端が前記ピニオンシャフトの前記挿入端部に形成された長穴に嵌入して抜け止めされている、
    請求項2に記載の車両用差動装置。
  4. 前記案内部材は、前記回転軸線と平行な貫通孔を有し、同貫通孔に前記ガイドピンが挿入されることで抜け止めされている、
    請求項2に記載の車両用差動装置。
  5. 前記デフケースの内面と前記ピニオンギヤにおける前記シャフト挿通孔の開口端面との間に介在するスペーサをさらに備え、
    前記ピニオンギヤの前記開口端面、及び前記スペーサにおける前記開口端面との対向面が、前記ピニオンギヤシャフトの軸方向に対して直交する平坦な面に形成されている、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の車両用差動装置。
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