JP6263856B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷装置に関する。
従来、比較的大型のポスターを印刷する際には、ロール状に巻回された記録媒体を引き出し、当該引き出された記録媒体上にインクを付与して印刷する印刷装置が用いられていた(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の印刷装置は、ロール状に巻回された記録媒体を引き出しつつ、搬送する搬送機構と、搬送された記録媒体上にインクを塗布するヘッド(プリントヘッド)と、記録媒体上のインクを加熱して乾燥させる加熱機構(加熱手段)と、これらの機構を一括して収納する筐体(ケース)とを備えている。
このような構成の印刷装置は、加熱機構にて記録媒体が加熱されると、記録媒体上のインク中の水分等が蒸気となって筐体内に滞留し、筐体の内部が結露してしまうことがあった。その結果、印刷後の記録媒体を濡らしてしまうという問題があった。
特開2003−237049号公報
本発明の目的は、加熱ユニット内の結露を防止することができる印刷装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の印刷装置は、記録媒体を搬送する搬送手段と、該搬送手段の作動により搬送された前記記録媒体上に液滴吐出ヘッドによりインクを吐出して印刷する印刷部とを有する装置本体と、
前記装置本体に対し、前記記録媒体の搬送方向下流側に、加熱ユニットとを有し、
前記加熱ユニットは、印刷後の前記記録媒体が通過する媒体通路と、該媒体通路の途中に設けられ、熱を発してその熱によって前記印刷後の前記記録媒体を加熱する発熱体を有する加熱手段と、該媒体通路内の空気を強制的に排気する排気手段と、前記加熱手段と前記媒体通路との間に設けられたメッシュ状のカバー部材と、を備え、
前記排気手段は、前記媒体通路に連通し、前記媒体通路の空気を吸引する吸気口と、前記吸気口と異なる位置に設けられ、前記吸気口を介して吸引された空気を排気する排気口とを有し、前記媒体通路と独立した空気通路に設けられており、
前記加熱手段は、印刷面側から前記記録媒体に接触せずに前記記録媒体に対して赤外線を照射し、
前記装置本体は、前記記録媒体の搬送方向に沿って送風する送風用ファンを有し、
前記送風用ファンによる風は、前記媒体通路に送り出されることを特徴とする。
これにより、媒体通路内の、記録媒体上のインクから蒸発した水分等を含む空気を、強制的に排気することができ、よって、媒体通路内に結露が発生するのを防止することができる。
また、媒体通路内の空気を、吸気口を介して空気通路内により確実に吸引し、吸引した空気を、排気口を介して外部へとより確実に排出することができる。
また、本発明の印刷装置では、前記吸気口は、前記排気口よりも前記記録媒体の搬送方向上流側に位置するのが好ましい。
これにより、媒体通路内では、記録媒体が配送される方向と媒体通路内の空気が流れる方向とが互いに反対方向となり、よって、記録媒体上のインクを、効率よく乾燥させることができる。
また、本発明の印刷装置では、前記排気手段は、前記空気通路の途中に設けられ、前記吸気口側から前記排気口側に向けて気流を生じさせるファンを有しているのが好ましい。
これにより、吸気口を介して、媒体通路内の空気を強制的に空気通路内に吸引し、吸引した空気を、排出口を介して外部へ強制的に排気することができる。
また、本発明の印刷装置では、前記空気通路は、前記吸気口と、前記排気口とは異なる位置に、外気を吸引する補助吸気口を有するのが好ましい。
これにより、吸気口より吸引した媒体通路内の空気と補助吸気口を介して吸引した外部の空気とが混在した空気が空気通路内を通過し、よって、加熱手段により加熱ユニットの外表面が加熱されるのを抑制することができる。
また、本発明の印刷装置では、前記媒体通路と前記空気通路とは並設しており、前記発熱体は、前記空気通路側に偏在しているのが好ましい。
これにより、媒体通路を通過する記録媒体の印刷面側に赤外線を照射することができ、よって、記録媒体上のインク中の樹脂成分を硬化(固化)することができる。
また、本発明の印刷装置では、前記媒体通路は、前記搬送方向の下流側の部分に、前記記録媒体が排紙される排出口を有し、該排出口付近に、横断面積が該排出口側に向かって漸増する漸増部とを有するのが好ましい。
これにより、記録媒体が排出口から排出される際に、漸増部に臨む湾曲部に沿って記録媒体が排出されるため、記録媒体に不本意な屈曲が生じるのを防ぐことができる。
また、本発明の印刷装置では、前記排気口から排出された空気の一部により、片面印刷の前記記録媒体の裏面側を、前記漸増部に押し付けるように構成されているのが好ましい。
これにより、例えば、記録媒体が加熱される過程で反り返り、その状態のまま排出されそうな場合であっても、この反りが矯正されるため、記録媒体は、排出口から円滑に排出される。
また、本発明の印刷装置では、前記排気手段は、前記排気口から排出された空気の一部が、片面印刷の前記記録媒体の裏面側を、前記漸増部に押し付けられるよりも以前に、片面印刷の前記記録媒体の裏面側に、前記排気口から排出された空気の一部が入り込むように構成されているのが好ましい。
これにより、記録媒体の排出時に、記録媒体が媒体通路に張り付くことを防ぐことができ、記録媒体を円滑に排出することができる。
また、本発明の印刷装置では、前記漸増部は、微細な凹凸を有するのが好ましい。
これにより、記録媒体の排出時に、記録媒体が媒体通路に張り付くことを防ぐことができる。
また、本発明の印刷装置では、前記媒体通路は、水平方向に対して傾斜しているのが好ましい。
これにより、傾斜方向に沿って記録媒体が、排出口へと円滑に滑り落ちていくことができる。
また、本発明の印刷装置では、前記インクは、着色剤、樹脂粒子、溶媒および非プロトン性極性溶媒を含むものであるのが好ましい。
このような構成のインクは、加熱ユニット内で、インク中の水分等が蒸気となることによる結露を発生しやすいが、本発明の印刷装置を用いることにより、結露の発生をより確実に防止することができる。
本発明の印刷装置の斜視図である。 図1中のA−A線断面図(概略横断面図)である。 本発明の印刷装置の加熱ユニットの分解側面図である。 図3中の一点鎖線で囲まれた領域[A]の拡大詳細図である
以下、本発明の印刷装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<印刷装置>
図1は、本発明の印刷装置の斜視図、図2は、図1中のA−A線断面図(概略横断面図)、図3は、本発明の印刷装置の加熱ユニットの分解側面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1〜図3において、互いに直交する3つの軸として、x軸、y軸およびz軸を図示している。x軸は、水平方向のうちの一方向(印刷装置の幅(奥行き)方向)に沿った軸であり、y軸は、水平方向であって前記x軸に対し垂直な方向(印刷装置の長手方向)に沿った軸であり、z軸は、鉛直方向(上下方向)に沿った軸である。また、図示した各矢印の先端側を「正側(+側)」、基端側を「負側(−側)」とする。また、図1〜図3中の上側を「上(上方)」と言い、下側を「下(下方)」と言う。
図1〜図3に示すように、印刷装置1は、装置本体2と、脚部(スタンド)3と、加熱ユニット4とを備え、インクジェット方式で記録媒体100上にインクを付与してカラー印刷を施す装置である。以下、各部の構成について説明する。
前述したように、印刷装置1は、装置本体2と、脚部(スタンド)3と、加熱ユニット4とを備えている(図1参照)。
図2に示すように、装置本体2は、搬送手段21と、プリヒーター25と、印刷部11と、筐体(ハウジング)29とを有している。
筐体29は、搬送手段21と、プリヒーター25と、印刷部11とを一括して収納する箱状の部材である。また、この筐体29(装置本体2)の外形形状は、y軸方向に沿った長尺状をなしている。
搬送手段21は、記録媒体100を搬送するものであり、上下に配置されたローラー211、212を有している。ローラー211および212のうちの一方のローラーは、歯車等の減速機構を介してモーターと連結された主動ローラーであり、他方のローラーは、従動ローラーである。主動ローラーは、従動ローラーとの間で記録媒体100を挟持した状態で、回転することにより、当該記録媒体100を従動ローラーともに搬送する、すなわち、送り出すことができる。以下、記録媒体100が搬送される方向を「搬送方向」と言う。
プリヒーター25は、記録媒体100に印刷が施されるよりも以前に、当該記録媒体100を予め加熱するものである。このプリヒーター25は、記録媒体100の裏面110が当接する当接面251を有するハウジング252と、ハウジング252内に収納された発熱体253とを有している。
当接面251は、アーチ状に湾曲面で構成されている。記録媒体100は、搬送手段21により搬送される途中で、当接面251に当接する。このとき、発熱体253からの熱が当接面251を介して記録媒体100に伝達する。これにより、記録媒体100を加熱することができる。なお、加熱時の記録媒体100の表面温度は、例えば、45度以上55度以下なるのが好ましく、但し耐熱温度が高いメディアの乾燥性については60度以上70度以下となるのがより好ましい。
また、当接面251の曲率は、搬送方向下流側、すなわち、x軸正方向に向かって漸減しているのが好ましい。
また、ハウジング252の構成材料としては、特に限定されず、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金、または、ステンレス鋼等を用いることができる。
発熱体253は、通電により発熱するものであり、例えば、ニクロム線等の比較的電気抵抗が高い金属材料で構成されている。
印刷部11は、搬送手段21の作動により搬送された記録媒体100上にインクを吐出して印刷するものである。この印刷部11は、キャリッジ22と、液滴吐出ヘッド23と、プラテン24と、乾燥ヒーター26と、送風用ファン27と、吸引用ファン28とを有している。
プリヒーター25に対し搬送方向下流側には、プラテン24が配置されている。プラテン24は、板部材で構成され、記録媒体100にインクが付与されるときに、当該記録媒体100をその下側から支持するものである。このプラテン24は、例えば、ハウジング252の構成材料と同じ材料で構成することができる。
また、プラテン24には、その上面241に開口する多数の開口部(図示せず)が形成されている。これらの開口部は、プラテン24の面方向に沿って行列状に配置されているのが好ましい。
そして、プラテン24の下方には、吸引用ファン28が配置されている。この吸引用ファン28が作動する、すなわち、回転することにより、プラテン24の前記各開口部を介して、当該プラテン24上の記録媒体100を吸引することができる。これにより、インク付与時の記録媒体100の姿勢を安定させることができ、よって、インクが記録媒体100の所望の位置に確実に付与される。
なお、吸引用ファン28としては、特に限定されず、例えば、多翼ファン(シロッコファン)等の各種ファンを用いることができる。
キャリッジ22は、液滴吐出ヘッド23を支持するものである。このキャリッジ22は、例えば、モーターと、モーターに連結されたボールねじと、ボールねじと平行に配置されたリニアガイドとを有する移動機構の作動により、液滴吐出ヘッド23ごとy軸方向に沿って往復動することができる。そして、この往復動をしつつ、記録媒体100がx軸正方向に搬送された状態で、液滴吐出ヘッド23からインクを吐出することにより、記録媒体100にインクで印字することができる。
液滴吐出ヘッド23は、プラテン24の上方に配置される。この液滴吐出ヘッド23は、下方に向かって開口する多数のノズル口(図示せず)を有し、各ノズル口から記録媒体100上にインクを液滴として吐出することができる。
また、液滴吐出ヘッド23の前記各ノズル口は、それぞれ、チューブ231を介して、インクセット(カートリッジ)と連通している。これにより、インクを各ノズル口に供給して、記録媒体100に印刷を施すことができる。これにより、記録媒体100は、その表面側に印刷面111を有する片面印刷のものとなる。
乾燥ヒーター26は、液滴吐出ヘッド23を介して、プラテン24と対向して配置されている。この乾燥ヒーター26は、記録媒体100上にインクが付与されている最中に、インクに向かって赤外線を照射してそのインクの乾燥を促進するものである。
乾燥ヒーター26は、y軸方向に沿って配置された管体261と、管体261内を挿通して配置された発熱体262とを有している。
管体261は、金属材料で構成され、特にインコネルで構成されているのが好ましい。なお、管体261のy軸方向に沿った全長は、記録媒体100のy軸方向に沿った幅よりも十分に長いのが好ましい。これにより、管体261(乾燥ヒーター26)の下方を通過する記録媒体100上にインク全体に向けて赤外線を確実に照射することができる。
発熱体262は、通電により発熱するものであり、例えば、ニクロム線等のような電熱線で構成されている。そして、発熱体262が発熱することにより、管体261が加熱されて、赤外線が照射される。これにより、インク中の水分等を確実に蒸発させることができ、よって、インクを乾燥させることができる。なお、管体261が加熱された際の加熱温度は、例えば、200度以上400度以下であるのが好ましく、250度以上350度以下であるのがより好ましい。
なお、発熱体262により加熱された記録媒体100の表面温度は、例えば、40度以上60度以下となるのが好ましく、50度以下となるのがより好ましい。
なお、記録媒体100上のインクの乾燥には、記録媒体100の裏面110側から加熱する、すなわち、プラテン24が加熱プレートとして機能する構造を採ることも考えられるが、この場合、インクの性質上、インクに膜が生じて、この膜でインク中の水分等の蒸発が阻害されるおそれがある。したがって、インクの乾燥上、本実施形態のように記録媒体100の印刷面111(表面側)から加熱する構造は好ましい。
送風用ファン27は、装置本体2の上部で、搬送方向上流側に配置されている。この送風用ファン27は、搬送方向に沿って風271を送り出すものである。この風271により、インクを加熱したことによって生じた蒸気を装置本体2の外側へ押し出すことができる。これにより、例えば液滴吐出ヘッド23に結露が生じるのを防止することができる。
なお、送風用ファン27としては、吸引用ファン28と同様に、例えば、多翼ファン等の各種ファンを用いることができる。
以上のような構成の装置本体2は、その下方側から脚部3によって支持されている(図1、図2参照)。脚部3は、フレーム部31と、4つのキャスター32と、2つのアジャスターフット(固定具)33とで構成されている。
フレーム部31は、複数本の棒状の部材311同士を適宜連結、固定して組み立てた組立体である。
各キャスター32は、フレーム部31の下部に、互いに離間して配置、固定されている。これにより、印刷装置1を搬送することができる。
また、各アジャスターフット33もフレーム部31の下部に固定されている。各アジャスターフット33は、それぞれ、4つのキャスター32のうちのx軸負側に位置する2つのキャスター32の近傍に配置されている。印刷装置1の搬送後、当該印刷装置1の移動を規制する、すなわち、固定する際に、各アジャスターフット33をそれぞれ床面に当接させて、その規制を行なことができる。
加熱ユニット4は、装置本体2に対し、搬送方向下流側に配置されている。加熱ユニット4は、装置本体2にて印刷された記録媒体100を加熱・乾燥することにより、記録媒体100上にインクを固定する機能を有する。
図2、図3に示すように、加熱ユニット4は、筐体(ハウジング)5と、加熱手段7と、排気手段8とを有している。
図3に示すように、筐体5は、上側外装51と、上側外装51の下方に設けられた下側外装52とを有する。
上側外装51は、その複数箇所が、同じ方向に屈曲または湾曲する屈曲点511を有している。また、下側外装52は、その複数箇所が、上側外装51の屈曲点511とは反対方向に、屈曲または湾曲する屈曲点521を有している。この上側外装51と下側外装52とにより、筐体5は、全体として箱状をなす。また、筐体5(加熱ユニット4)は、y軸方向に沿った長尺状をなし、その長さは、筐体29(装置本体2)よりも短い。
また、筐体5の内部は、3つの空間55a、55bおよび55cに仕切る、上側板53と下側板54とを有している。上側板53と下側板54とは、対向配置されており、下側板54は、上側板53の下方に設けられている。
上側板53と下側板54とで囲まれた空間55aは、印刷後の記録媒体100が通過する媒体通路6として機能する。また、上側板53と上側外装51とで囲まれた空間55bは、排気手段8によって強制的に排出される媒体通路6内の空気G1が通過する空気通路81として機能する。そして、下側板54と下側外装52とで囲まれた空間55cは、煙探知機91等の電子機器を収納する収納空間9として機能する。
また、上側板53は、その傾斜方向の中央部付近に、上側外装51側に向かって凹没した凹部532が形成されている。凹部532内には、加熱手段7が有する発熱体71が収納されている。
なお、筐体5の構成材料としては、特に限定されず、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金、または、ステンレス鋼等を用いることができる。
媒体通路6について説明する。
図3に示すように、媒体通路6は、印刷後の記録媒体100が、図3中の矢印A方向に通過するものである。媒体通路6は、その搬送方向下流側の部分に、記録媒体100が排出される排出口61を有している。また、媒体通路6は、水平方向に対して傾斜している。排出口61は、傾斜方向下側に位置している。このように媒体通路6が傾斜していることにより、傾斜方向に沿って記録媒体100が、排出口61へと円滑に滑り落ちていくことができる。
また、媒体通路6は、排出口61の付近に、その横断面積が排出口61側に向かって漸増する漸増部62を有する。下側板54の漸増部62に臨む部分は、湾曲した湾曲部541となっている。記録媒体100は、排出口61から排出される際に、湾曲部541の湾曲形状に沿って外部へ排出されるため、記録媒体100に不本意な屈曲を生じるのを防ぐことができる。
また、湾曲部541には、微小な凹凸が形成されたシート部材542が接合されている。この凹凸により、記録媒体100が湾曲部541に沿って外部へ排出される際に、記録媒体100の裏面側が、シート部材542に張り付いてしまうことを抑制または防止することができる。その結果、記録媒体100は、排出口61から円滑に排出される。
なお、本実施形態では、図3に示すように、シート部材542は、下側板54の湾曲部541よりも搬送方向上流側の部分にも延在している。前記凹凸は、このシート部材542の延在した部分にも形成されていることが好ましい。これにより、記録媒体100の排出口付近の張り付きを、広範囲で防ぐことができる。
なお、凹凸の形成方法としては、特に限定されないが、例えば、エンボス加工、梨地加工等が挙げられる。
次に、加熱手段7について説明する。
図3に示すように、加熱手段7は、y軸方向に沿って配置された管体72と、管体72内に挿入された発熱体71と、管体72を支持する支持体73とを有している。
管体72は、金属材料で構成され、特に鉄で構成されているのが好ましい。なお、管体72のy軸方向に沿った全長は、記録媒体100のy軸方向に沿った幅よりも十分に長いのが好ましい。これにより、管体72の下方を通過する記録媒体100上にインク全体に向けて赤外線を確実に照射することができる。
発熱体71は、通電により発熱するものであり、例えば、ニクロム線等のような電熱線で構成されている。そして、発熱体71が発熱することにより、管体72が加熱されて、赤外線が照射される。これにより、インク中の水分等を確実に蒸発させることができ、よって、インクを乾燥させることができる。
支持体73は、管体72を、その上側から支持しており、凹部532に連結している。
このように発熱体71が媒体通路6の上方に設けられていることにより、媒体通路6を通過する記録媒体100は、その印刷面111側に赤外線が照射され、インク中の樹脂成分が硬化(固化)する。その結果、インクが硬化(固化)した記録媒体100は、耐候性、耐擦性に優れたものとなる。
また、前述した乾燥ヒーター26による加熱とは別に、このような構成の加熱手段7を設けることにより、乾燥ヒーター26にて、乾燥しきれなかったインク中の水分等を確実に蒸発させることができる。その結果、記録媒体100上のインクを確実に乾燥させることができる。
管体72が加熱された際の加熱温度は、例えば、300度以上700度以下であるのが好ましい。また、加熱時の記録媒体100の表面温度は、例えば、80度以上120度以下となるのが好ましく、90度以上110度以下となるのがより好ましい。
また、記録媒体100の表面温度の検出は、例えば赤外線センサー(IRセンサー)を用いることにより可能である。さらに、記録媒体100の表面温度が前記数値範囲に入るように設定するには、赤外線センサーの検出結果に基づいて、加熱手段7のON/OFFを適宜切り換えることにより可能である。
また、媒体通路6には、凹部532内に収納された管体72を覆うカバー部材534が設けられている。これにより、例えば、媒体通路6内に記録媒体100の詰まりが発生した場合であっても、記録媒体100が管体72に直接触れるのを防止することができる。
また、加熱ユニット4の内部のメンテナンス等を行う際に、作業者が発熱体71に直接接触するのを防止することができ、作業者が火傷を負うのを防止することができる。
また、カバー部材534は、メッシュ状をなすものである。これにより、発熱体71による赤外線が、カバー部材534によって遮断されるのを防止することができ、赤外線を記録媒体100へ過不足なく照射することができる。
なお、印刷後の記録媒体100の加熱には、片面印刷された記録媒体100の裏面110側から加熱する構造を採ることも考えられるが、この場合、インクの性質上、インクに膜が生じて、この膜でインク中の水分等の蒸発が阻害されるおそれがある。したがって、本実施形態のように記録媒体100の印刷面111側(表面側)から加熱する構造が好ましい。
次に、排気手段8について説明する。
排気手段8は、媒体通路6内の空気G1を強制的に排気するものである。図3に示すように、排気手段8は、空気通路81とファン82とを有している。
空気通路81は、強制的に排出される媒体通路6内の空気G1が通過するものである。前述したように、上側板53と上側外装51とで囲まれた空間55bで構成され、媒体通路6と独立している。空気通路81は、吸気口811と、排気口812と、補助吸気口813とを有している。
吸気口811は、媒体通路6内の空気G1を吸引するものである。吸気口811は、媒体通路6と連通し、上側板53に開口して設けられている。
補助吸気口813は、外部の空気G2を空気通路81へと吸引するものである。補助吸気口813は、上側外装51の、吸気口811よりも傾斜方向上側に開口して設けられている。
排気口812は、空気G1と空気G2とが混合した空気G3を、媒体通路6の下流側から外部へと排出するものである。排気口812は、媒体通路6と連通しており上側板53の、吸気口811よりも傾斜方向下側に開口して設けられている。排気口812は、湾曲部541に臨むように設けられている。
また、ファン82は、吸気口811側から排気口812側に向けての気流を生じさせるものである。ファン82は、空気通路81の途中に配置されている。ファン82は、凹部532よりも傾斜方向下側に配置されているのが好ましい。
なお、ファン82としては、例えば、シロッコファンやターボファン等の遠心ファン、軸流ファン、斜流ファン等を用いることができる。
このような構成の排気手段8では、ファン82が作動(回転)することにより、媒体通路6内の空気G1は、吸気口811を介して空気通路81内へと強制的に吸引される。
ところで、空気G1には、媒体通路6内で加熱されることで生じる、インクから蒸発した水分等が含まれている。このような空気G1が、吸気口811を介して空気通路81内へ吸引される。これにより、媒体通路6内に結露が発生することを抑制または防止することができる。特に、記録媒体100を印刷するインクが、後述するような水を比較的多く含むインクである場合には、この結露を防止する効果が顕著に現れる。
また、ファン82が作動(回転)することにより、空気G1が空気通路81内へと吸引されると、媒体通路6内では、図3中の矢印B方向の空気の流れが生じる。これにより、媒体通路6内では、記録媒体100が配送される方向(図3中の矢印A方向)と媒体通路6内の空気の流れる方向(図3中の矢印B方向)とが互いに反対方向となる。これにより、記録媒体100上のインクを、効率よく乾燥させることができる。特に、記録媒体100を印刷するインクが、後述するような水を比較的多く含むインクである場合には、この乾燥の効果は顕著に現れる。
一方、ファン82が作動(回転)することにより、空気G1が空気通路81へ吸引されるのに伴って、外部の空気G2が、補助吸気口813を介して空気通路81へ強制的に吸引される。そして、媒体通路6内の空気G1と外部の空気G2とが混合した空気G3は、空気通路81内を通過する。
ところで、上側外装51は、加熱手段7の伝熱により加熱されるが、空気G3により、その加熱が抑制される。なお、このときの上側外装51の表面温度としては、通常、100℃以下に抑えられるが、70℃以下であるのが好ましい。
また、排出口61は、前述したように、媒体通路6の湾曲部541に臨んでいる。このため、空気G3は、排気口812を介して、湾曲部541向かって排気される。これにより、記録媒体100は、湾曲部541に押し付けられるようにして、外部へと排出される。このとき、例えば、記録媒体100が加熱される過程で反り返り、その状態のまま排出されそうな場合であっても、空気G3によって記録媒体100が湾曲部541に押し付けられるため、この反りが矯正される。このように、記録媒体100は、前記反りとは反対方向に矯正されるので、排出口61から円滑に排出される。
また、図4に示すように、記録媒体100が湾曲部541に押し付けられる以前に、空気G3の一部のG3’が、記録媒体100の裏面110側に入り込む。これにより、記録媒体100が湾曲部541に沿って外部へ排出される以前に、記録媒体100の裏面側が、湾曲部541に張り付いてしまうことを抑制または防止することができる。
また、前述したように湾曲部541には、凹凸が形成されている。印刷装置1(加熱ユニット4)では、空気G3’が記録媒体100の裏面110側に入り込むことと、湾曲部541に形成された凹凸とによる相乗効果により、記録媒体100の裏面側が、湾曲部541に張り付いてしまうことをより確実に防ぐことができる。
次に、インクと記録媒体100とについて説明する。
<インク>
まず、インクについて説明する。
本発明の印刷装置に適用されるインクとしては、特に限定されないが、例えば、着色剤、樹脂粒子、溶媒および非プロトン性極性溶媒を含有するものが好ましい。このような構成のインクを用いた場合には、前述したような本発明の印刷装置の効果が顕著に発揮される。
以下、各成分について説明する。
[着色剤]
インクは、着色剤を含有しているものが好ましい。
着色剤としては、顔料および染料が挙げられる。
(顔料)
顔料は、水に不溶または難溶であるだけでなく光やガス等に対しても退色しにくい性質を有する。そのため、顔料を用いたインクにより記録された記録物は、耐水性、耐ガス性、耐光性、および保存安定性が良好となる。
顔料としては、無機顔料および有機顔料のいずれも使用可能である。
無機顔料としては、特に限定されないが、例えば、カーボンブラック、酸化鉄、酸化チタン等が挙げられる。これらの中でも、発色性が良好であって、比重が小さいため分散時に沈降しにくいことから、カーボンブラックを用いるのが好ましい。
カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、およびチャンネルブラック(C.I.ピグメントブラック7)が挙げられる。また、カーボンブラックの市販品として、例えば、No.2300、900、MCF88、No.20B、No.33、No.40、No.45、No.52、MA7、MA8、MA100、No.2200B(以上全て商品名、三菱化学社(Mitsubishi Chemical Corporation)製)、カラーブラックFW1、FW2、FW2V、FW18、FW200、S150、S160、S170、プリテックス35、U、V、140U、スペシャルブラック6、5、4A、4、250(以上全て商品名、デグサ社(Degussa AG)製)、コンダクテックスSC、ラーベン1255、5750、5250、5000、3500、1255、700(以上全て商品名、コロンビアカーボン社(Columbian Carbon Japan Ltd)製)、リガール400R、330R、660R、モグルL、モナーク700、800、880、900、1000、1100、1300、1400、エルフテックス12(以上全て商品名、キャボット社(Cabot Corporation)製)が挙げられる。
有機顔料としては、例えば、キナクリドン系顔料、キナクリドンキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラピリミジン系顔料、アンサンスロン系顔料、インダンスロン系顔料、フラバンスロン系顔料、ペリレン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、ペリノン系顔料、キノフタロン系顔料、アントラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ベンツイミダゾロン系顔料、イソインドリノン系顔料、アゾメチン系顔料、およびアゾ系顔料が挙げられる。
有機顔料は、発色性が良好であり、比重が小さく分散時に沈降しにくいことから、本発明に好適に用いることができる。
有機顔料の具体例としては、例えば、下記のものが挙げられる。
シアンインクに使用される有機顔料としては、C.I.ピグメントブルー1、2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、15:34、16、18、22、60、65、66、C.I.バットブルー4、60が挙げられる。
マゼンタインクに使用される有機顔料としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、40、41、42、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、88、112、114、122、123、144、146、149、150、166、168、170、171、175、176、177、178、179、184、185、187、202、209、219、224、245、254、264、C.I.ピグメントバイオレット19、23、32、33、36、38、43、50が挙げられる。
イエローインクに使用される有機顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、16、17、24、34、35、37、53、55、65、73、74、75、81、83、93、94、95、97、98、99、108、109、110、113、114、117、120、124、128、129、133、138、139、147、151、153、154、155、167、172、180、185、213が挙げられる。
なお、グリーンインクやオレンジインク等、上記以外の色のインクに用いられる顔料としては、従来公知のものが挙げられる。
顔料は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
(染料)
染料としては、例えば、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が挙げられる。染料の具体例として、C.I.アシッドイエロー17、23、42、44、79、142、C.I.アシッドレッド52、80、82、249、254、289、C.I.アシッドブルー9、45、249、C.I.アシッドブラック1、2、24、94、C.I.フードブラック1、2、C.I.ダイレクトイエロー1、12、24、33、50、55、58、86、132、142、144、173、C.I.ダイレクトレッド1、4、9、80、81、225、227、C.I.ダイレクトブルー1、2、15、71、86、87、98、165、199、202、C.I.ダイレクドブラック19、38、51、71、154、168、171、195、C.I.リアクティブレッド14、32、55、79、249、C.I.リアクティブブラック3、4、35が挙げられる。
染料は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
インクに含まれる着色剤の含有量は、0.1質量%以上7質量%以下であるのが好ましい。
[樹脂粒子]
インクは、樹脂粒子を含んでものが好ましい。インクが樹脂粒子を含有することにより、記録物の耐擦性を優れたものとすることができる。
樹脂粒子は、主として、バインダー樹脂で構成されている。
バインダー樹脂は、インクジェット記録において記録媒体100が加熱される際、樹脂被膜を形成することで、インクを記録媒体100上に十分定着させて記録物の耐擦性を良好にする効果を発揮する。
樹脂粒子は、エマルジョン状態のバインダー樹脂で構成されているのが好ましい。これにより、インクの粘度をインクジェット記録方式において適正な範囲に調整しやすく、かつ、インクの保存安定性および吐出安定性に優れたものとなる。
なお、本明細書における「吐出安定性」とは、ノズルの目詰まりがなく常に安定したインク滴をノズルから吐出させる性質をいう。
バインダー樹脂としては、特に限定されないが、熱可塑性樹脂を用いるのが好ましい。これにより、得られる記録物は、インク非吸収性および低吸収性の記録媒体100上で、耐擦性が一層優れたものとなる。
バインダー樹脂としては、具体的には、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリル、シアノアクリレート、アクリルアミド、オレフィン、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、ビニルアルコール、ビニルエーテル、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、ビニルカルバゾール、ビニルイミダゾール、および塩化ビニリデンの単独重合体又は共重合体、フッ素樹脂、および天然樹脂が挙げられる。中でも、(メタ)アクリル系樹脂およびスチレン−(メタ)アクリル酸共重合体系樹脂のうち少なくともいずれかが好ましく、アクリル系樹脂およびスチレン−アクリル酸共重合体系樹脂のうち少なくともいずれかがより好ましく、スチレン−アクリル酸共重合体系樹脂がさらに好ましい。なお、上記の共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体、およびグラフト共重合体のうちいずれの形態であってもよい。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリル」はアクリルおよびそれに対応するメタクリルのうち少なくともいずれかを意味する。
また、バインダー樹脂としては、公知の材料および製造方法により得られるものを用いてもよく、市販品を用いてもよい。当該市販品としては、以下に限定されないが、例えば、マイクロジェルE−1002、マイクロジェルE−5002(以上商品名、日本ペイント社(Nippon Paint Co., Ltd)製)、ボンコート4001、ボンコート5454(以上商品名、DIC社製)、SAE1014(商品名、日本ゼオン社(Zeon Corporation)製)、サイビノールSK−200(商品名、サイデン化学社(SAIDEN CHEMICAL INDUSTRY CO.,LTD.)製)、ジョンクリル7100、ジョンクリル390、ジョンクリル711、ジョンクリル511、ジョンクリル7001、ジョンクリル632、ジョンクリル741、ジョンクリル450、ジョンクリル840、ジョンクリル74J、ジョンクリルHRC−1645J、ジョンクリル734、ジョンクリル852、ジョンクリル7600、ジョンクリル775、ジョンクリル537J、ジョンクリル1535、ジョンクリルPDX−7630A、ジョンクリル352J、ジョンクリル352D、ジョンクリルPDX−7145、ジョンクリル538J、ジョンクリル7640、ジョンクリル7641、ジョンクリル631、ジョンクリル790、ジョンクリル780、ジョンクリル7610(以上商品名、BASF社製)等が挙げられる。
バインダー樹脂は、特に限定されないが、例えば、以下に示す調製方法により得ることができ、必要に応じて複数の方法を組み合わせてもよい。
当該調製方法としては、所望の樹脂を構成する成分の単量体中に重合触媒(重合開始剤)と分散剤とを混合して重合(乳化重合)する方法、親水性部分を持つ樹脂を水溶性有機溶剤に溶解させて得られる溶液を水中に混合した後に水溶性有機溶剤を蒸留等で除去する方法、および樹脂を非水溶性有機溶剤に溶解させて得られる溶液を分散剤と共に水溶液中に混合する方法が挙げられる。
バインダー樹脂をエマルジョン状態に分散する際に使用可能な分散剤としては、特に制限されないが、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩、ラウリルリン酸ナトリウム塩、およびポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートアンモニウム塩などのアニオン性界面活性剤、並びにポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、およびポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等のノニオン性界面活性剤を挙げることができる。これらの分散剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の平均粒径は、5nm以上400nm以下の範囲であるのが好ましく、20nm以上300nm以下の範囲であるのがより好ましい。これにより、インクの保存安定性および吐出安定性を一層良好にすることができる。
ここで、本明細書における平均粒径は、動的光散乱法により測定された値で示すものとする。
各インクに含まれ得るバインダー樹脂の含有量(固形分換算)は、0.5質量%以上5質量%以下の範囲であるのが好ましく、0.5質量%以上1.5質量%以下の範囲であるのがより好ましい。含有量が上記範囲内であると、耐擦性が一層優れたものとなる。
[溶媒]
インクは、上述した着色剤、樹脂粒子等を溶解・分散する溶媒を含んでいるものが好ましい。
溶媒としては、上述した着色剤、樹脂粒子等を溶解・分散するものであれば、特に限定されないが、水を用いるのが好ましい。溶媒として、水を用いることにより、着色剤、樹脂粒子を良好に溶解・分散させることができ、インクの吐出安定性をさらに向上させることができる。また、吐出安定性が向上することから、より良好な画質の画像を形成することができる。
水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加などによって滅菌した水を用いると、顔料分散液及びこれを用いたインクを長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができる。
[非プロトン性極性液体]
インクは、非プロトン性極性液体を含有しているものが好ましい。
非プロトン性極性液体は、インクに含まれる上述の樹脂粒子を溶解し、インクが記録媒体上で硬化して膜状になるのを補助する機能を有する成分である。すなわち、非プロトン性極性液体は、造膜助剤として機能する成分である。また、インクジェット記録の際にノズルの目詰まりを防止する成分でもある。
非プロトン性極性液体としては、特に限定されず、ピロリドン類、ラクトン類、スルホキシド類、イミダゾリジノン類、スルホラン類、尿素誘導体、ジアルキルアミド類、環状エーテル類、およびアミドエーテル類からなる群より選択される1種以上を用いることができる。これらの中でも、非プロトン性極性液体は、ピロリドン類であるのが好ましい。
上記ピロリドン類の具体例としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、およびN−エチル−2−ピロリドン等が挙げられる。これらの中でも、特に2−ピロリドンを用いるのが好ましい。これにより、上述した効果がより顕著なものとなる。
上記ラクトン類の具体例としては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、およびε−カプロラクトン等が挙げられる。
上記スルホキシド類の具体例としては、ジメチルスルホキシドおよびテトラメチレンスルホキシド等が挙げられる。
上記イミダゾリジノン類の具体例としては、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。
上記スルホラン類の具体例としては、スルホランおよびジメチルスルホラン等が挙げられる。
上記尿素誘導体の具体例としては、ジメチル尿素および1,1,3,3−テトラメチル尿素等が挙げられる。
上記ジアルキルアミド類の具体例としては、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミド等が挙げられる。
上記環状エーテル類の具体例としては、1,4−ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等が挙げられる。
また、上記アミドエーテル類としては、下記一般式(1)で示される溶剤等が挙げられる。
Figure 0006263856
上記式(1)中、Rは、炭素数1以上4以下のアルキル基であることが好適である。
「炭素数1以上4以下のアルキル基」としては、直鎖状または分岐状のアルキル基であってもよく、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
また、Rが炭素数1以上4以下のアルキル基の式(1)で示される溶剤は、インク組成物に適度な擬塑性を付与することができ、これによりインクの良好な吐出安定性を確保することができる。また、Rが炭素数1以上4以下のアルキル基の式(1)で示される溶剤は、特に樹脂溶解作用が強いため好ましい。
上記式(1)で示される溶剤のHLB値は、10.5以上20.0以下であるのが好ましく、12.0以上18.5以下であるのがより好ましい。式(1)で示される溶剤のHLB値が上記範囲内にあると、インクに適度な擬塑性を付与できる点および樹脂成分との相互作用の点で、一層好適である。
なお、式(1)で示される溶剤のHLB値とは、有機概念図における無極性値(I)と有機性値(O)との比(以下、単に「I/O値」ともいう)から下式により算出された値である。
HLB値=(無極性値(I)/有機性値(O))×10
具体的には、I/O値は、「系統的有機定性分析混合物編」(藤田穆著、風間書房、1974年)、「染色理論化学」(黒木宣彦著、槙書店、1966年)、「有機化合物分離法」(井上博夫著、裳華房、1990年)の各文献に基づいて算出することができる。
これらの非プロトン性極性液体の中でも、記録媒体100に対する定着性が優れたものとなるため、ピロリドン類、ラクトン類、スルホキシド類、およびアミドエーテル類からなる群より選択される一種以上がより好ましい。
上記非プロトン性極性液体の沸点は、200℃以上260℃以下であるのが好ましい。これにより、インクが硬化するまで、造膜助剤としての効果がより確実に発揮されるため、得られる画像の画質の低下をさらに確実に防止することができる。
インク中に含まれる非プロトン性極性液体の含有量は、3質量%以上30質量%以下の範囲であるのが好ましく、8質量%以上20質量%以下の範囲であるのがより好ましい。
[保湿剤]
インクは、保湿剤を含有していてもよい。
保湿剤としては、特に限定されず、例えば、アルカンジオール、グリコールエーテル類等が挙げられる。
アルカンジオールとしては、例えば、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオールが挙げられる。
上記グリコールエーテル類としては、例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、およびジブチレングリコール等のポリアルキレングリコール類等が挙げられる。
上記ポリアルキレングリコール類に含まれるアルキレングリコールモノエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチエレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、およびジプロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
また、上記ポリアルキレングリコール類に含まれるアルキレングリコールジエーテルとしては、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、およびジプロピレングリコールジエチルエーテルが挙げられる。上記グリコールエーテル類の中でも、保湿性に優れたものとなるため、ポリアルキレングリコール類が好ましい。
[ワックス]
インク中には、ワックスが含まれていてもよい。ワックスは、形成された記録物の表面にスリップ性能を付与し耐擦性をより良好にする機能を有する。
ワックスとしては、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス等が挙げられる。
(パラフィンワックス)
インクがパラフィンワックスを含有することにより、得られる記録物(画像)にスリップ性能が付与され、耐擦性を向上させることができる。なお、パラフィンワックスは、撥水性を有するため、記録物の耐水性を良好なものとすることができる。
本明細書における「パラフィンワックス」とは、いわゆる石油系ワックスを意味し、炭素数20以上30以下程度の直鎖状のパラフィン系炭化水素(ノルマル・パラフィン)を主成分とし、少量のイソ(iso)・パラフィンを含む重量平均分子量300以上500以下程度の炭化水素の混合物を意味する。
インクは、パラフィンワックスをエマルジョン状態で含有するのが好ましい。これにより、インクの粘度をインクジェット記録方式において適正な範囲に調整しやすく、かつ、インクの保存安定性および吐出安定性を一層優れたものとすることができる。
パラフィンワックスの融点は、記録物の被膜を一層強固にし、かつ記録物の耐擦性を一層良好にするため、110℃以下であることが好ましい。一方で、パラフィンワックスの融点の下限は、被記録面が乾燥してべたつくことを防止するため、60℃以上が好ましい。さらに上記融点は、インクの吐出安定性を一層良好にするため、70℃以上95℃以下がより好ましい。
エマルジョン状態のパラフィンワックスの平均粒径は、5nm以上400nm以下の範囲であるのが好ましく、50nm以上200nm以下の範囲であるのがより好ましい。これにより、安定なエマルジョン状態を維持することができる。また、インクの保存安定性および吐出安定性をさらに向上させることができる。
パラフィンワックスとしては、市販品をそのまま利用してもよい。当該市販品としては、以下に限定されないが、例えば、AQUACER537、AQUACER539(以上商品名、BYK社製)が挙げられる。
インクに含まれ得るパラフィンワックスの含有量(固形分換算)は、1.5質量%以下の範囲であるのが好ましく、0.25質量%以上0.75質量%以下の範囲であるのがより好ましい。
(ポリオレフィンワックス)
インクがポリオレフィンワックスを含有することにより、記録物の耐擦性を一層優れたものとすることができる。
ポリオレフィンワックスとしては、以下に限定されず、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスが挙げられる。これらの中でも、ポリエチレンワックスが好ましい。
ポリエチレンワックスの製造方法を例示すると、エチレンを重合して製造したり、あるいは一般成形用のポリエチレンを熱分解により低分子量化して製造したりすることでポリエチレンワックスを作製する。そして、このポリエチレンワックスを酸化してカルボキシル基や水酸基を付加し、さらに界面活性剤を使用して乳化して、安定性に優れた水性エマルジョンの形態で、ポリエチレンワックスが得られる。
ポリオレフィンワックスとしては、市販品をそのまま利用してもよい。このうちポリエチレンワックスの市販品としては、以下に限定されないが、例えば、ノプコートPEM17(商品名、サンノプコ社(SANNOPCO LIMITED)製)、ケミパールW4005(商品名、三井化学社(Mitsui Chemicals, Inc.)製)、AQUACER515、AQUACER593(以上商品名、BYK社製)が挙げられる。
インクは、ポリオレフィンワックスをエマルジョン状態で含有するのが好ましい。これにより、インクの粘度をインクジェット記録方式において適正な範囲に調整しやすく、かつ、インクの保存安定性および吐出安定性を一層優れたものとすることができる。
エマルジョン状態のポリオレフィンワックスの平均粒径は、5nm以上400nmの範囲であるのが好ましく、50nm以上200nm以下の範囲であるのがより好ましい。これにより、インクの保存安定性および吐出安定性をさらに向上させることができる。
インクに含まれ得るポリオレフィンワックスの含有量(固形分換算)は、1.5質量%以下の範囲であるのが好ましく、0.25質量%以上0.75質量%以下の範囲であるのがより好ましい。
なお、インクは、ポリオレフィンワックス、パラフィンワックス以外のワックスを含有してもよい。
[界面活性剤]
インク中には、界面活性剤が含まれていてもよい。
界面活性剤としては、特に限定されないが、ノニオン系界面活性剤をもちいるのが好ましい。ノニオン系界面活性剤は、記録媒体100上でインクを均一に拡げる作用がある。そのため、ノニオン系界面活性剤を含むインクを用いてインクジェット記録を行った場合、滲みの殆ど無い高精細な画像が得られる。
このようなノニオン系界面活性剤としては、以下に限定されないが、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル系、多環フェニルエーテル系、ソルビタン誘導体、およびフッ素系の界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
インクに含まれ得る界面活性剤の含有量は、1.5質量%以下の範囲であればよい。
[その他の成分]
インクは、上記の成分に加えて、上記以外の有機溶剤、pH調整剤、防腐剤・防かび剤、防錆剤、およびキレート化剤などをさらに含有してもよい。
<記録媒体100>
インクが付与される記録媒体100は、ロール状に巻回された状態で印刷装置1に装填される。この記録媒体100は、インク吸収性の記録媒体だけでなく、インク非吸収性および低吸収性の記録媒体を用いたインクジェット記録にも適したものである。
インク吸収性の記録媒体100として、以下に限定されないが、例えば、普通紙、上質紙、および光沢紙などのインクジェット記録用専用紙が挙げられる。インク低吸収性の記録媒体100として、アート紙、コート紙、およびマット紙などの印刷本紙が挙げられる。インク非吸収性の記録媒体100として、以下に限定されないが、例えば、インクジェット印刷用に表面処理をしていない(すなわち、インク吸収層を形成していない)プラスチックフィルム、並びに紙等の基材上にプラスチックがコーティングされているものおよびプラスチックフィルムが接着されているものが挙げられる。当該プラスチックとしては、特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエチレン、およびポリプロピレンが挙げられる。
以上、本発明の印刷装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、印刷装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、吸気口と排気口との位置関係は、本実施形態では、吸気口が排気口よりも搬送方向上流側に設けられているが、これに限定されない。例えば、吸気口が排気口よりも傾斜方向下側に設けられていてもよい。この場合、媒体通路内では、記録媒体の搬送方向と空気の流れる方向とが同じ方向となる。これにより、記録媒体100をより円滑に搬送することができる。
また、排気手段は、本実施形態では、ファンを有しているが、これに限定されず、ファンに変えてブロア等を用いてもよい。
1……印刷装置 11……印刷部 100……記録媒体 110……裏面 111……印刷面 2……装置本体 21……搬送手段 211、212……ローラー 22……キャリッジ 23……液滴吐出ヘッド 231……チューブ 24……プラテン 241……上面 25……プリヒーター 251……当接面 252……ハウジング 253……発熱体 26……乾燥ヒーター 261……管体 262……発熱体 27……送風用ファン 271……風 28……吸引用ファン 29……筐体 3……脚部(スタンド)
31……フレーム部 311……部材 32……キャスター 33……アジャスターフット(固定具) 4……加熱ユニット 5……筐体 51……上側外装 52……下側外装 511……屈曲点 521……屈曲点 53……上側板 54……下側板 532……凹部 534……カバー部材 541……湾曲部 542……シート部材 55a、55b、55c……空間 6……媒体通路 61……排出口 62……漸増部 7……加熱手段 71……発熱体 72……管体 73……支持体 8……排気手段 81……空気通路 82……ファン 811……吸気口 812……排気口 813……補助吸気口 9……収納空間 91……煙探知機 G1、G2、G3、G3’……空気

Claims (11)

  1. 記録媒体を搬送する搬送手段と、該搬送手段の作動により搬送された前記記録媒体上に液滴吐出ヘッドによりインクを吐出して印刷する印刷部とを有する装置本体と、
    前記装置本体に対し、前記記録媒体の搬送方向下流側に、加熱ユニットとを有し、
    前記加熱ユニットは、印刷後の前記記録媒体が通過する媒体通路と、該媒体通路の途中に設けられ、熱を発してその熱によって前記印刷後の前記記録媒体を加熱する発熱体を有する加熱手段と、該媒体通路内の空気を強制的に排気する排気手段と、前記加熱手段と前記媒体通路との間に設けられたメッシュ状のカバー部材と、を備え、
    前記排気手段は、前記媒体通路に連通し、前記媒体通路の空気を吸引する吸気口と、前記吸気口と異なる位置に設けられ、前記吸気口を介して吸引された空気を排気する排気口とを有し、前記媒体通路と独立した空気通路に設けられており、
    前記加熱手段は、印刷面側から前記記録媒体に接触せずに前記記録媒体に対して赤外線を照射し、
    前記装置本体は、前記記録媒体の搬送方向に沿って送風する送風用ファンを有し、
    前記送風用ファンによる風は、前記媒体通路に送り出されることを特徴とする印刷装置。
  2. 前記吸気口は、前記排気口よりも前記記録媒体の搬送方向上流側に位置する請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記排気手段は、前記空気通路の途中に設けられ、前記吸気口側から前記排気口側に向けて気流を生じさせるファンを有している請求項1または2に記載の印刷装置。
  4. 前記空気通路は、前記吸気口と、前記排気口とは異なる位置に、外気を吸引する補助吸気口を有する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の印刷装置。
  5. 前記媒体通路と前記空気通路とは並設しており、前記発熱体は、前記空気通路側に偏在している請求項1ないし4のいずれか1項に記載の印刷装置。
  6. 前記媒体通路は、前記搬送方向の下流側の部分に、前記記録媒体が排紙される排出口を有し、該排出口付近に、横断面積が該排出口側に向かって漸増する漸増部とを有する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の印刷装置。
  7. 前記排気口から排出された空気の一部により、片面印刷の前記記録媒体の裏面側を、前記漸増部に押し付けるように構成されている請求項6に記載の印刷装置。
  8. 前記排気手段は、前記排気口から排出された空気の一部が、片面印刷の前記記録媒体の裏面側を、前記漸増部に押し付けられるよりも以前に、片面印刷の前記記録媒体の裏面側に、前記排気口から排出された空気の一部が入り込むように構成されている請求項7に記載の印刷装置。
  9. 前記漸増部は、微細な凹凸を有する請求項6ないし8のいずれか1項に記載の印刷装置。
  10. 前記媒体通路は、水平方向に対して傾斜している請求項1ないし9のいずれか1項に記載の印刷装置。
  11. 前記インクは、着色剤、樹脂粒子、溶媒および非プロトン性極性溶媒を含むものである請求項1ないし10のいずれか1項に記載の印刷装置。
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