JP6260535B2 - 炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の製造方法、及び該粒子粉末を用いた非水電解質二次電池の製造方法 - Google Patents

炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の製造方法、及び該粒子粉末を用いた非水電解質二次電池の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、低コストで環境負荷が少なく製造でき、高出力且つ高エネルギー密度を示す二次電池用の正極活物質として、低温の電流負荷特性に優れ、且つ高温の繰返し特性に優れた炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末、及びそれを用いた二次電池を提供する。
近年、AV機器やパソコン等の電子機器、電動工具等のパワーツールのポータブル化、コードレス化が急速に進んでおり、これらの駆動用電源として小型、軽量で高エネルギー密度を有する二次電池への要求が高くなっている。また、地球環境への配慮から、ハイブリッド自動車、電気自動車の開発及び実用化がなされ、出力特性にも優れた二次電池への要求が高くなっている。このような状況下において、充放電容量が大きく、且つ安全性が高いという長所を有するリチウムイオン二次電池が注目されている。
最近、高エネルギー密度型のリチウムイオン二次電池に有用な正極活物質として、3.5V級オリビン型構造LiFePOの他に4.1V級の同構造LiMnPOも注目されている。しかしながら、LiMnPOは、LiFePOよりもLiの出入りがしにくい為、充放電特性とその繰返し特性の改善が求められている。
オリビン型構造のLiMnPOは強固なリン酸4面体骨格と酸化還元に寄与するマンガンイオンを中心にもつ酸素8面体と電流の担い手であるリチウムイオンから構成される。また、電子伝導性と電極反応を向上させるため、正極活物質の粒子表面に炭素被覆を施すことが好ましい。これらにより二次電池の電極として機能し、Liを負極とする充放電時には、容量と電圧で示される充放電特性におけるプラトー領域の存在から、下式の二相反応に従うことが言われている。
充電 LiMnPO→MnPO+Li+e
放電 MnPO+Li+e→LiMnPO
最近の報告によると、Liの出入りに関する性能面において正極活物質粒子と炭素との十分な複合化により高容量のLiMnPO正極が得られているものの、Liが脱離したMnPOの長期安定性については種々の説がある。そのため、充電反応によるLi脱離時の粒子割れによる微細化を防ぎ、且つ、Liを脱離させた物質の結晶構造を安定にする必要があると考えられている。その例として、MnサイトへのFeの固溶や活物質の微粒子化という手法がある(非特許文献1〜7)。
オリビン型構造のLiMn1−xFePOにおいて、粒子表面に炭素が被覆されているほど低電流時の充放電特性が良好である。また、前記被覆条件を満たし、且つ、結晶子サイズが100nm未満の微粒子であるほど、高い電流負荷での充放電特性が良い傾向があった。また、電極として高い成型体密度を得るには、それらが適度に凝集した二次粒子で、且つ、グラファイト化率の高い炭素のような導電性補助剤でネットワークを形成するように、各々の集合状態を制御する必要がある。しかし、多量の炭素と複合化された正極は嵩高く、単位体積当たりに充填できる実質的なリチウムイオン密度が低くなるといった欠点が生じる。そこで、単位体積当たりの充放電容量を確保するためには、微細で適度に炭素が被覆されたLiMn1−xFePOを得ると共に、少量の導電性補助剤を介して高い密度を持った凝集体を形成することが必要とされている。
高容量化のためのLiMnPO粒子と炭素との複合化の手段として、LiMnPO粒子と炭素とを機械的に混合するメカノケミカル法が一般的に知られているが、粒子粉末の装置チャンバー内への付着や不純物混入の問題があり、効果的に量産できる装置や条件は極めて少ない。また、LiMn1−xFePOはFeの触媒効果で、有機物の不活性ガス中の反応で、該粒子表面に炭素が析出し、その電気抵抗を改善することが示唆されているが、炭素被覆の程度はLiFePOに比べ不十分であり、該粒子の更なる表面改質が要求されている(非特許文献1〜7)。
LiMn1−xFePOの粒子表面の改質方法の一つとして、Liと電子を移動させやすいLiとPからなるアモルファス相、或いは異種元素を含むLiとPからなる酸化物を表面に形成させることが提案されている。しかしながら、工業的な手法については言及がなされているとは言い難い。
従来、LiMn1−xFePO粒子の諸特性改善のために、種々の改良が固相反応法、水熱反応法、ゾル−ゲル法で行われている。例えば、高比表面積の炭素と複合化させて高容量を得る技術(特許文献1)、異種金属元素を添加し、電気抵抗を低減する技術(特許文献2)、異種金属元素添加と炭素被覆で電気抵抗を低減する技術(特許文献3)、水熱法、及びゾル−ゲル法で合成する技術(特許文献4〜6)等が知られている。
特表2011−517053号公報 特開2004−063270号公報 特表2008−130525号公報 特開2010−251302号公報 特開2010−267501号公報 特開2011−213587号公報
A. K. Padhi等、J. Electrochem. Soc.、1997、Vol.144、p.A1188−1194. A. Yamada等、J. Electrochem. Soc. 、2001、Vol.148、p.A960−967. S. −W. Kim等、J. Electrochem. Soc. 、2009、Vol.156、p.A635−638. B. Kang等、J. Electrochem. Soc.、2010、Vol.157、p.A808−811. S.− M.−Oh等、Adv. Funct. Mater. 、2010、Vol.20、p.3260−3265. S. P. Ong等、Electrochem. Comm. 、2010、 Vol.10、 p.427−430. Y. Mishima等、IOP Conf. Series:Materials Science and Engineering、 2011、 Vol.18、 p.122002.
非水電解質二次電池用の正極活物質として電気抵抗が小さく、充填性が高く、充放電の繰返し特性に優れた炭素複合化LiMn1−xFePO(0.02≦x≦0.5)粒子粉末の安価で環境負荷の少ない製造方法について、現在最も要求されているところであるが、未だ確立されていない。
即ち、前記非特許文献1〜7に記載された技術では、電気抵抗が小さく、充填性が高く、充放電の繰返し特性に優れたLiMn1−xFePO(0.02≦x≦0.5)粒子粉末を工業的に得られるものではない。
特許文献1記載の技術は、LiMn1−xFePO粒子粉末を正極として用いた時の容量を向上させる技術であり、電極への充填性や二次集合状態のコントロールについては触れられていない。
特許文献2記載の技術は、LiMnPO粒子粉末と炭素との複合化によって高い電子伝導性を得る技術ではなく、高容量の正極活物質が得られるとは言い難い。
特許文献3記載の技術は、固相反応法での製法であり、2回の熱処理を有するため、低コストとは言い難い。
特許文献4記載の水熱法での高沸点の水溶性有機溶媒や、特許文献5記載のゾル−ゲル法での酢酸塩を用いる方法は低コストとは言い難い。
また、特許文献6記載のLi、Mn、Fe、Pの主成分調整法では、調整添加剤の混合を乾式で行うためにボールミルのような装置でナノサイズまでの微粉砕と高分散が要求され、量産性の観点から、工業的であるとは言い難かった。
そこで、本発明は、焼成前の主成分組成比の調整方法を最適化することで、焼成後に得られる正極活物質の結晶性と表面性を改善し、電気抵抗が小さく、且つ充填性が高いLiMn1−xFePO(0.02≦x≦0.5)の、環境負荷が小さい工業的な製造手法を確立すること、及び高出力且つ高エネルギー密度を示し、低温の電流負荷特性に優れ、且つ、高温下での充放電の繰返し特性に優れた炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末、及びそれを用いた二次電池を提供することを技術的課題とする。
前記技術的課題は、次の通りの本発明によって達成できる。
即ち、本発明は、オリビン型構造の炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム(Mn:Fe=0.98:0.02〜0.50:0.50mol比)粒子粉末の製造方法において、水熱処理によって生成されたオリビン型構造のリン酸マンガン鉄リチウムとリチウム化合物及び/又はリン化合物と、有機物とを含む水系懸濁液又は含水物を得る第一工程、第一工程で得られた水系懸濁液又は含水物を乾燥して焼成用前駆体混合粉末を得る第二工程、第二工程で得られた焼成用前駆体混合粉末を焼成する第三工程からなる炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の製造方法であって、第一工程における水系懸濁液又は含水物がmol比で0.98≦Li/(Mn+Fe)≦1.20、0.98≦P/(Mn+Fe)≦1.20、P≦Liを満たし、且つ、リチウム化合物及び/又はリン化合物の60wt%以上がLiH PO であり、前記有機物が水熱処理後のリン酸マンガン鉄リチウムに対して1〜20wt%であるオリビン型構造の炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の製造方法である(本発明1)。
また、本発明は、本発明1に記載の炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の製造方法の第一工程において、有機物が水可溶性の有機物である炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の製造方法である(本発明2)。
また、本発明は、炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の製造方法の第一工程において、有機物がヒドロキシ基(−OH)又はカルボキシル基(−COOH)を含む多価アルコール、糖、又は有機酸に属する有機物である本発明1又は2に記載の製造方法である(本発明3)。
また、本発明は、炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の製造方法の第二工程における乾燥温度が40℃〜250℃である本発明1〜3のいずれかに記載の製造方法である(本発明4)。
また、本発明は、本発明1〜4のいずれかに記載された製造方法によって得られる炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末を用いて作製した非水電解質二次電池の製造方法である(本発明5)。
本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の製造方法は低コストで、環境負荷が小さく製造でき、その方法で得られる粉末は、電気抵抗が小さく、充填性が高いものである。また、それを正極活物質として用いた二次電池は低温における電流負荷特性においても高容量が得られ、且つ、高温においても繰返しの充放電に十分に耐える。従って、本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末は、非水電解質二次電池用の正極活物質として好適である。
実施例1で得られた炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の走査型電子顕微鏡による高倍の二次電子像である。 実施例1で得られた炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の走査型電子顕微鏡による低倍の二次電子像である。 実施例1で得られた炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末を正極化し、コインセルを用いて25℃と0℃で評価した放電容量の電流負荷依存である。 実施例1で得られた炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末を正極化し、コインセルを用いて0℃で評価した放電曲線の電流負荷依存である。 実施例1で得られた炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末を正極化し、コインセルを用いて60℃、2.0〜4.5V間でサイクル特性を評価したときの充放電曲線(n=1、2、12、・・・10×i、i=1〜6)と各サイクルにおける放電容量である。 実施例1で得られた炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末を正極化し、コインセルを用いて60℃、2.0〜4.3V間でサイクル特性を評価したときの充放電曲線(n=1、2、12、・・・10×i、i=1〜6)と各サイクルにおける放電容量である。
本発明の構成をより詳しく説明すれば次の通りである。
まず、本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の製造法について述べる。
本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末は、水熱処理で得られたリン酸マンガン鉄リチウムを元に作製される。
水熱処理とは、原料化合物の水溶液を混合し、高温高圧下で化合物を合成する方法である。本発明においては水熱処理によってリン酸マンガン鉄リチウムを得る方法は問わないが、微細なリン酸マンガン鉄リチウムを高い生成率で得るためには、以下の方法を用いることが好ましい。
水熱処理によって得られる生成物は、結晶子サイズが200nm以下の微細なLi1−αMn1−xFe1−β4−δ(0.02≦x≦0.5、0≦α、β≦0.2)であることが好ましい。ここで、α、β、及びγは結晶学的パラメータであり、αとβが0.2を超えるようなことはなかった。また、δは電気的中性条件を満たすために付け加えられたパラメータである。
本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウムの原料には、Li源として、LiOH・HO、LiCO、Mn原料として、MnSO・HO、MnCO、Fe原料として、FeSO・nHO、FeCO、P原料としてHPO、(NH)HPO、(NHHPO、(NHPO等がある。また、主原料を複合化した原料として、LiPO、M(PO・nHO、(NH)MPO・nHO(以上、M=Mn、Fe)等がある。
水熱処理において、リン酸マンガン鉄リチウムの結晶核が多数生成する条件下での原料混合や溶解・析出反応を素早く行わせるためには、原料を微粒子化することが好ましい。スラリー中の原料粒子の微粒子化のために、ZrOボールといったメディアを用いた粉砕を施すことや高濃度での原料混合を行うことができる。粉砕に使用する装置として、ボールミル、媒体攪拌型ミル等が挙げられ、また、高濃度原料混合装置として、ローラーやニーダー等が挙げられる。
また、水熱処理時のFeの酸化防止剤として、アスコルビン酸やクエン酸等の有機酸や、グルコース等の還元糖を用いてもよい。その量は(Mn+Fe)に対し1〜20mol%であることが好ましく、水熱処理後のLi1−αMn1−xFe1−β4−δ(0.02≦x≦0.5、0≦α、β≦0.2)の反応率を上げ、且つ、該生成物の一次粒子径を微細化させる傾向がある。
一方、水熱処理時のアルカリ源として、LiOH、NH、NaOH、NaCO、NH、尿素、エタノールアミン等を用いることができる。水熱処理後のリン酸マンガン鉄リチウムの反応率を上げるためにはpHが5.5〜12.5である必要がある。
水熱処理の温度と時間を要するほど、リン酸マンガン鉄リチウムの反応率と粒子径は増大する傾向があるが、90〜300℃で2〜3時間反応させることが好ましい。
本方法によって得られた水熱処理後の生成物のX線回折測定ではオリビン型構造の結晶相が75wt%以上観察される。本方法によって得られた水熱処理後の生成物は異相をほとんど含まないリン酸マンガン鉄リチウムである。
本方法によって得られた水熱処理後のリン酸マンガン鉄リチウムの反応率は80wt%を超える。水熱処理後のリン酸マンガン鉄リチウムの反応率は得られた粒子粉末を不活性ガス雰囲気で700℃、2時間で熱処理した後、該熱処理前後での重量減少量の割合から算出した。例えば、3wt%の重量減少が生じたとき、反応率は100−3=97wt%とした。本方法によって得られた水熱処理後の生成物はほぼ単相であるため、その重量減少は水や二酸化炭素等に起因すると考えている。
水熱処理後、場合によっては、不純物の硫酸イオン或いはアンモニウムイオンの除去とLi、Mn、Fe、P組成比調整のため、生成物の濾過洗浄、或いはデカンテーション洗浄を行っても構わない。装置として、プレスフィルター、フィルターシックナー等がある。
本発明は、水熱処理によって生成されたオリビン型構造のリン酸マンガン鉄リチウムとリチウム化合物及び/又はリン化合物と、有機物とを含む水系懸濁液又は含水物を得ることを第一工程とする。水熱処理によって生成されたリン酸マンガン鉄リチウムとリチウム化合物及び/又はリン化合物と、有機物とを含む水系懸濁液又は含水物を得る方法として、水熱処理によって得られるリン酸マンガン鉄リチウムの水系スラリーにリチウム化合物及び/又はリン化合物と有機物とを添加する方法や、水熱処理によって得られるリン酸マンガン鉄リチウムの水系スラリーを脱水したケーキにリチウム化合物及び/又はリン化合物と有機物とを添加混合し、含水物とする方法、水熱処理によって得られるリン酸マンガン鉄リチウムの水系スラリーを乾燥、微粉砕した粉末に、リチウム化合物及び/又はリン化合物と有機物と水とを添加混合し、含水物とする方法等がある。
水熱処理によって生成されたリン酸マンガン鉄リチウムは、結晶中に多くの欠陥を持つものである。よって、欠陥の少ない所望のリン酸マンガン鉄リチウム固溶体を形成させるためには、焼成前に主成分組成比を調整する必要がある。即ち、水熱処理によって得られたリン酸マンガン鉄リチウムに対して、主成分組成比がmol比で0.98≦Li/(Mn+Fe)≦1.15、0.98≦P/(Mn+Fe)≦1.15、P≦Liとなるよう、リチウム化合物及び/又はリン化合物の添加によって調整する必要がある。所定の組成比以外では不純物相が過剰に生成し、電池特性を悪化させる要因となる。即ち、Li/(Mn+Fe)が小さ過ぎるとα―Fe、(Mn+Fe)P、(Mn+Fe)P、(Mn+Fe)などが過剰に生成し、大き過ぎると過剰のLiCOが残存する。また、P/(Mn+Fe)が小さ過ぎると過剰のα―Fe、(Mn+Fe)などが生成し、大き過ぎるとLiPO、Liなどが過剰に生成する。
本発明における主成分組成比調整に用いられる、リチウム化合物としては、LiOH、LiCO等を用いることができる。
本発明における主成分組成比調整に用いられる、リン化合物としては、HPO、(NH)HPO、(NHHPO、(NHPO等を用いることができる。
また、主成分組成比調整に用いられる、リチウム及びリンを含む化合物として、LiHPO、LiPO、LiPO等を用いることができる。
そして、本発明における主成分組成比調整には、リチウム化合物、リン化合物、リチウム及びリンを含む化合物を併用してもよい。
本発明においては、組成比を調整するために添加するリチウム化合物及び/又はリン化合物の60wt%以上をLiH PO とする。主成分組成比調整のためのリチウム化合物及び/又はリン化合物としてLiH PO を多く用いることにより、焼成後に得られる炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウムは各元素固有のサイトの格子欠陥がほとんど低減され、結晶性を高めることで高性能の正極活物質を得ることができる。好ましくはLiH PO を添加するリチウム化合物及び/又はリン化合物に対し75wt%以上使用する。組成比を調整するために添加するLiH PO には、好ましくはLiHPOを60wt%以上、より好ましくは75wt%以上用いる。LiHPOの使用量が60wt%未満の場合、主成分組成比の調整が個々の粒子レベルで均一とならず、粗大なLiPOやLiが過剰に生成し、電池特性を悪化させる要因となる。
また、LiPOは50nm以下の水不溶性微粒子を容易に形成するため、焼成前のリン酸マンガン鉄リチウムと容易に均一に混合できるので、好ましく使用される。
本発明においては、第一工程で得られる水系懸濁液又は含水物中に、水熱処理で得られたリン酸マンガン鉄リチウムに対して、1〜20wt%の有機物を含む必要がある。有機物の量は、好ましくは5〜15wt%である。有機物の添加量が少な過ぎる場合には、焼成後の残存炭素量が少なく、焼成によるリン酸マンガン鉄リチウムと炭素との複合化が不十分となる。また、有機物の添加量が多すぎる場合は不純物相のα―Fe、(Mn+Fe)P、(Mn+Fe)Pの生成が促進され、電池特性を悪化させる要因となる。添加する有機物としては、水可溶性又は水分散性の有機物を用いることができ、特に水可溶性の有機物を用いることがリン酸マンガン鉄リチウム粒子表面の均一な改善のために好ましい。水可溶性の有機物と水分散性の有機物は両方を用いてもよい。
水可溶性の有機物としては、ヒドロキシ基(−OH)、又はカルボキシル基(−COOH)を含む多価アルコール、糖、又は有機酸に属する水可溶性有機物が望ましく、具体的には、ポリビニルアルコール(PVA)、ショ糖、クエン酸、エチレングリコール等がある。
また、水分散性の有機物としては、親水化処理を施した合成繊維やカーボンブラックがあり、例えば、ポリエチレン粒子、アセチレンブラック(電気化学工業(株)製)やケッチェンブラック(ライオン(株)製)に対し、親水基と疎水基を有するPVA、或いは非イオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンエーテル)、或いはLiOH等のアルカリ溶液で表面改質する必要がある。
本発明においては、水熱処理によって生成されたオリビン型構造のリン酸マンガン鉄リチウムと主成分組成比を調整するためのリチウム化合物及び/又はリン化合物と有機物とを水の存在下で混合することで均一な混合がなされる。それにより、リン酸マンガン鉄リチウムの粒子表面が改善され、高い電池特性を備えたオリビン型構造のリン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末を、環境負荷が小さく工業的な製造方法によって得ることができるものである。
特に、本発明の第一工程において、主成分組成比を調整するためのリチウム化合物及び/又はリン化合物がLiH PO であり、添加する有機物として水可溶性の有機物を用いた場合には、第二工程において乾燥して焼成用前駆体混合粉末を得る際に加熱による脱水でリン酸エステル反応と重合反応を起こすため、焼成で得られた炭素と共に、Li−Pアモルファス相がリン酸マンガン鉄リチウム粒子表面を改善すると考えている。
本発明は第二工程において、第一工程で得られたリン酸マンガン鉄リチウムの水系懸濁液又は含水物を乾燥して焼成用前駆体混合粉末を得る。乾燥温度は40〜250℃であることが好ましい。水系懸濁液又は含水物の乾燥の方法としては、水系スラリーをディスパー等で混合し、通常の乾燥機で乾燥する方法や、スプレードライヤーやスラリードライヤーで乾燥する方法、水系ケーキや乾燥粉末に水を加えた含水物をローラーやニーダーで混練し、通常の乾燥機で乾燥する方法などが挙げられる。本発明において、主成分組成比調整用に用いるLiH PO は酸性であるため、水熱処理後のリン酸マンガン鉄リチウム粒子にダメージを与えないよう、短時間での乾燥が望まれる(例えば、500gのスラリーについて1時間以内)。
本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の凝集粒子径においては、焼成前後の凝集粒子径の変化がほとんどない。そのため、凝集粒子径は第一工程から第二工程の間、或いは第三工程の後で調整する必要がある。凝集粒子径の調整は各々の工程における混合・乾燥方法や分級・粉砕によって制御することができる。粉砕の装置として、高速衝撃式粉砕機、メノウ乳鉢等がある。
本発明は第三工程において、第二工程で得られた焼成用前駆体混合粉末を、酸素濃度0.1%以下の不活性ガス、又は還元性ガス雰囲気下で、温度250〜850℃で焼成する。焼成を行う装置としては、ガス流通式箱型マッフル炉、ガス流通式回転炉、流動熱処理炉等がある。不活性ガスとしては、N、Ar、HO、CO或いはその混合ガスが用いられる。還元性ガスとしては、H、又はCO、或いはこれらのガスと前記不活性ガスの混合ガスが用いられる。
Fe原料中に含まれる微量なFe3+は、有機物、或いは還元性ガスによりFe2+へと変化し、リン酸マンガン鉄リチウムを生成させるため、酸素濃度0.1%以下の雰囲気で焼成用前駆体混合粉末の焼成を行う必要がある。未反応物の反応を完結させ、且つ、添加有機物から電子伝導性の高いグラファイト相を形成させるためには、400〜800℃で数時間熱処理を行うことが好ましい。
次に、本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末について述べる。
本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末は、リチウムとリンの含有量が遷移金属に対するmol比で各々0.98〜1.15で、且つ、リチウムの含有量はリン以上である。リチウムとリンの含有量がこの範囲から外れる場合には、リン酸マンガン鉄リチウムが異相を多く含んでいるために高い電池特性が得られない。好ましくはリチウムとリンの含有量が遷移金属に対するmol比で各々1.01から1.10で、リチウムの含有量はリン以上である。
本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の単位胞体積は、下式1に示すべガード則から推測されるオリビン型構造のLiMn1−xFePOの単位胞体積VUC(Å)より小さいため、結晶内の格子欠陥が殆どないと考えている。
UC(Å)=11.4×(1−x)+291.21・・・(1)
従って、本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の単位胞体積の式(1)の単位胞体積VUCに対する割合は、好ましくは99.950%以下である。
本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末のBET比表面積は6〜70m/gが好ましい。BET比表面積値が6m/g未満の場合には、リン酸マンガン鉄リチウム粒子が大粒子の場合であり、結晶中のLiイオンの移動が遅いため、電流を取出すことが困難である。70m/gを超える場合には、正極の充填密度の低下や電解液との反応性が増加するため好ましくない。より好ましくは8〜28m/gであり、さらにより好ましくは9〜20m/gである。
本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の残存炭素量は0.7〜8.0wt%が好ましい。炭素含有率が0.7wt%未満の場合、得られる粉体の電気抵抗が高くなり、二次電池の充放電特性を悪化させる。また8.0wt%を超える場合、正極充填密度の低下し、二次電池の体積当たりのエネルギー密度が小さくなる。より好ましくは1.0〜4.0wt%である。
本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末は、不純物の硫黄量が0.08wt%以下で、非水電解質二次電池において良好な保存特性が得られる。前記残存量が0.08wt%を超える場合、硫酸リチウムなどの不純物が形成され、充放電中にそれらの不純物が分解反応を起こして、高温サイクル特性時の抵抗上昇が激しくなる。より好ましくは0.05wt%以下である。
本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末は、オリビン構造以外、LiPOの結晶相が5.0wt%以下で検出されてもよい。LiPO自身は、積極的に充放電に寄与しないため5.0wt%以下が好ましいが、一方でLiPOが検出される場合、放電容量も高くなる場合があり、より好ましくは0.1〜3.0wt%である。不純物結晶相のM(M=Mn、Fe)やFePといった金属相は、電流負荷特性や高温サイクル特性の結果から、極力無い方が望ましい。
本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の結晶子サイズは25〜300nmが好ましい。他の粉体特性を満たしながら結晶子サイズが25nm未満の粉末を本発明の製造方法で量産することは極めて困難であり、また、300nmを超える結晶子サイズではLiが粒子内を移動するのに時間を要し、結果として、二次電池の電流負荷特性が悪化させる。より好ましくは30〜200nm、さらにより好ましくは40〜150nmである。
本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の凝集粒子径は0.3〜30μmが好ましい。凝集粒子径が0.3μm未満の場合には、正極充填密度の低下や電解液との反応性が増加するため好ましくない。一方、凝集粒子径が30μmを超えると、より電極膜厚に近づき、電極の膜厚方向に対し、二、三個の粒子しか乗らない場合が生じ、シート化が極めて困難である。より好ましくは0.5〜25μmであり、さらにより好ましくは1.0〜20μmである。
本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の圧縮成型体密度は、1.8g/cc以上が好ましい。真密度に近づけば近づくほど充填性は良く、二次電池の正極活物質としてよく用いられる層状化合物LiCoOの真密度は5.1g/ccであるのに対して、リン酸マンガン鉄リチウムの真密度は3.5g/ccと低い。そのため、好ましい圧縮成型体密度は真密度の50%を超える2.0g/cc以上である。一方、他の粉体特性を満たしながら圧縮成型体密度が2.8g/ccを超える粉末を本発明の製造方法で量産することは極めて困難である。本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末は残存炭素量が少なく、一次粒子同士が適度に凝集しており、圧縮成型体密度が高いと考えられる。
本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の圧縮成型体の電気抵抗率は、1.0×10Ω・cm以下が好ましい。電気抵抗率が低ければ、正極のシートを作製する際の導電材の添加量を低減することができ、密度の高い正極シートを得ることができる。
次に、本発明に炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウムを正極活物質として用いた非水電解質二次電池について述べる。
本発明に係る正極活物質を用いて正極シートを製造する場合には、常法に従って、導電剤と結着剤とを添加混合する。導電剤としてはカーボンブラック、グラファイト等が好ましく、結着剤としてはポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等が好ましい。溶媒として、例えば、N−メチル−ピロリドンを用い、75μm以下に篩い分けられた該正極活物質と該添加物を含むスラリーを蜂蜜状になるまで混練する。得られたスラリーを溝が25〜500μmのドクターブレードで集電体上に塗布する。該塗布速度は約60cm/secで、集電体として、通常約20μmのAl箔を用いる。溶媒除去と結着剤軟化のため、乾燥は80〜180℃で行う。該シートを1〜3t/cmの圧力になるようカレンダーロール処理を行う。前記シート化の工程で、室温においてもFe2+のFe3+への酸化反応が生じるため、極力、非酸化性雰囲気で行うことが望ましい。
本発明における正極シートは、該正極活物質の圧縮成型体密度が1.8g/cc以上と高く、また、該正極活物質の圧縮成型体の電気抵抗率が0.1〜10Ω・cmと低いためシート作製時の炭素添加量を低減でき、また、該正極活物質のBET比表面積が6〜70m/gと低いため、結着剤添加量を低減でき、結果として密度の高い正極シートが得られる。
負極活物質としては、リチウム金属、リチウム/アルミニウム合金、リチウム/スズ合金、黒鉛等を用いることができ、正極と同様のドクターブレード法や金属圧延により負極シートは作製される。
また、電解液の溶媒としては、炭酸エチレンと炭酸ジエチルの組み合わせ以外に、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル等のカーボネート類や、ジメトキシエタン等のエーテル類の少なくとも1種類を含む有機溶媒を用いることができる。
さらに、電解質としては、六フッ化リン酸リチウム以外に、過塩素酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウム等のリチウム塩の少なくとも1種類を上記溶媒に溶解して用いることができる。
本発明における正極シートを用いて製造した二次電池は、25℃の0.1Cにおける放電容量150mAh/g以上で、室温の1Cにおける放電容量が140mAh/g以上で、室温の5Cにおける放電容量が120mAh/g以上の特性である。ここで、0.1Cとは20時間でLiMn1−xFePO(0.02≦x≦0.5)の理論容量170mAh/gの電流が流れるよう固定した電流値であり、1Cとは1時間で理論容量170mAh/gの電流が流れるよう固定した電流値であり、また、5Cとは1/5時間で理論容量170mAh/gの電流が流れるよう固定した電流値である。Cの係数が高くなるほど、高い電流負荷特性を意味する。
また、本発明における正極シートを用いて製造した二次電池は、図3〜6に示すとおり、低温での電流負荷特性、高温でのサイクル特性についても優れた特性を示した。
<作用>
本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末は水熱処理と熱処理により製造され、低コストで、環境負荷が小さく製造できる。本発明の製造方法によれば、得られる炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末は結晶性と粒子表面と凝集粒子径が制御されているため、二次電池の正極活物質として用いた場合には、室温、及び低温における電流負荷特性においても高容量が得られ、且つ高温で十分に充放電を繰返し使えると本発明者は推定している。
本発明の代表的な実施の形態は次の通りである。
リチウム、及びリン含有主原料のLi、P濃度はpH計と塩酸、又はNaOH試薬を用いた中和滴定により測定した。鉄原料のFe濃度は滴定(JIS K5109)により、マンガン原料のMn濃度も滴定(分析化学便覧 日本分析化学会編)により定量化した。これらの分析結果を元に、反応濃度と原料仕込み比を決定した。添加剤の重量比は仕込み量で計算した。
水熱処理の反応率の評価は雰囲気管状炉(HS10S−2050TF、ヒートシステム(株)製)を用いた熱分析によって行った。水熱処理によって得られたリン酸マンガン鉄リチウムの乾燥粉末を不活性ガス雰囲気で700℃、2時間で熱処理した前後での重量減少量の割合から算出した。
各工程でのリン酸マンガン鉄リチウムの結晶相の評価に、X線回折装置SmartLab[(株)リガク製]を用いて、Cu−Kα、45kV,200mAの条件下測定し、Rietveld法を用いた。X線回折パターンは最高ピーク強度のcount数が8000〜15000になるよう、0.02°のステップで、計数時間3.0秒で2θが15〜90°の範囲で測定した。外部標準試料としてNIST(National Institute of Standards and Technology)のSRM674bを用い、Rietveld解析プログラムにRIETAN2000を用いた。その際、結晶子の異方的な広がりが無いと仮定し、プロファイル関数としてTCH擬ヴォイド関数を用い、その関数の非対称化にFinger等の手法を用い、信頼度因子S値が2.0を切るように解析した。電極活物質の格子定数(単位胞体積)と結晶子サイズの評価に同方法を用いた。
<参考文献>
F. Izumi and T. Ikeda, Mater. Sci. Forum, 2000, Vol.321−324, p.198.
各工程でのリン酸マンガン鉄リチウムのLi、Mn、Fe、P主元素は発光プラズマ分析装置ICAP−6500[サーモフィッシャーサイエンティフィク社製]を用いたICP測定によって測定した。試料溶解にオートクレーブを用い、200℃の酸溶液中で溶解させた。
以下のように、本発明によって得られた炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の粉体評価を行った。
BET比表面積は試料を窒素ガス下で120℃、45分間乾燥脱気した後、MONOSORB[ユアサアイオニックス(株)製]を用いた。
残存カーボンと残存硫黄量はEMIA−820[(株)ホリバ製作所製]を用いて燃焼炉で酸素気流中にて燃焼させ、定量化した。
凝集粒子径は湿式法のレーザー回折・散乱型粒度分布計のマイクロトラック[日機装(株)製]を用い、メジアン径D50で定量化した。
圧縮成型体密度は13mmφの治具で1.5t/cmに圧粉し、重量と体積から算出した。また、同時に2端子法により圧縮成形体の電気抵抗率を測定した。
本発明によって得られた炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウムの形状観察に日立製S−4300型の走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた。
炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末を用いてCR2032型コインセルによる二次電池特性を評価した。
用いた導電補助剤の炭素は、アセチレンブラックである。用いた結着剤は重合度63万のポリフッ化ビニリデン((株)クレハ製KFポリマー)で、N−メチルピロリドン(関東化学(株)製)に溶解した。電極組成比Aとして、重量比で、電極活物質:アセチレンブラック:PVDF=88:4:8になるよう正極材スラリーを調整し、250μmのギャップのドクターブレードでAl集電体上に塗布し、120℃、10分間空気中で乾燥し、乾燥したシートを3t/cmに加圧して、30〜40μm程度の膜厚の正極シートを作製した。また、電極組成比Bとして、重量比で、電極活物質:アセチレンブラック:PVDF=86:7:7になるよう正極材スラリーを調整し、同様の処理を行った。
2cmに打ち抜いた正極シート、17mmφに打ち抜いた厚さ0.15mmLi負極、19mmφにセパレーター(セルガード#2400)、1mol/lのLiPFを溶解したECとDMC(エチレンカーボネート:ジメチルカーボネート=3:7体積比)で混合した電解液(キシダ化学製)用いて、CR2032型コインセル((株)宝泉製)を作製した。
電極組成比Aの正極シートを用いたコインセルで25℃における0.1C、1C、5Cの定電流値での放電容量を評価した。
電極組成比Bの正極シートを用いたコインセルで0℃、25℃における電流負荷特性を評価した。充電時の電流値は0.1Cの定電流値を用い、0.1〜5Cに相当する定電流値で放電を行った。
また、電極組成比Bの正極シートを用いたコインセルで60℃における充放電曲線・放電容量を評価した。0.2Cに相当する定電流値で充電し、1、2、12、・・・、10×i+2(i=1〜6)回目の放電を0.2Cに相当する定電流値、その他を1Cに相当する定電流値で放電したときの各サイクルの放電容量を測定した。充電と放電時の電圧範囲は、下限が2.0V、上限が4.5Vおよび下限が2.0V、上限4.3Vで行った。
[実施例1]
遷移金属の物質収支が各工程で100%とした場合、約88g(約0.56mol)のLiMn0.8Fe0.2POができるように原料を計量した。遷移金属が5.6mol/Lとなるよう、MnSO4、FeSO、HPO、NHOH、及び純水を混合し、室温での中和反応によりNHMnPOとNHFePOを得た。沈殿物を濾別し、純水で洗浄した後、LiOH・HO、HPO、及びアスコルビン酸の溶液を加え、mol比がLi:Mn:Fe:P=1.05:0.8:0.2:1.05となる原料仕込み比に調整された水系スラリーを得た。スラリー中の主結晶相はNHMnPOであった。該スラリーをボールミルで混合し、凝集粒子を粉砕して粒度を調整した。
該スラリーを180℃で3時間水熱処理し、得られたリン酸マンガン鉄リチウムを純水でヌッチェを用いて洗浄し、ケーキを得た。評価用に一部抜取り、105℃で一晩乾燥した。評価用の乾燥粉末は、XRD回折パターンのRietveld解析から、Li1−αMn0.8Fe0.21−β4−δ(0≦α、β≦0.2)と3.4wt%の不純物相LiPOとを含むものであった。その組成比はICP測定でLi:Mn:Fe:P=1.00:0.8:0.2:0.98であり、5.0wt%重量減少が熱分析で確認できたため、該反応率は95.0wt%であった。
得られたケーキを解膠し、スラリーを作製後、反応率と主成分組成比の結果から、表1記載の主成分組成比になるよう、リチウム化合物及び/又はリン化合物と有機物を添加し混合した。主成分組成比はICP測定によって確認した。ここで表1記載の有機物の重量%の添加量は水熱処理後に得られたリン酸マンガン鉄リチウムのケーキを乾燥した場合に得られる固形分の量に対する値である。(第一工程)。
主成分組成比を調整後、大気中105℃で乾燥した。乾燥物はコーヒーミルで粉砕され、75μmで篩分けされ、凝集粒子径を制御した前駆体混合粉末を得た(第二工程)。
得られた焼成用前駆体混合粉末をアルミナ製坩堝に入れ、700℃、5時間、窒素雰囲気下で熱処理を施した。昇温速度を200℃/hr、Nガス流量を1L/minとした。その後、メノウ乳鉢で粉砕し、45μm以下になるよう篩分けを行った(第三工程)。
得られた粉末は微細で、炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末であった。また、ICP測定の結果、第一工程で調整したLi、Mn、Fe、Pの組成比と相違なかった。図1と2に得られた炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の高倍と低倍のSEM写真(二次電子像)を示す。得られた粉末は100nm以下の一次粒子と一次粒子が凝集した十数μmの凝集粒子とで構成されていることが分かった。
得られた粉末の粉体特性を表2に示した。電極組成比Aで正極化し、コインセルで評価した電池特性を表3に、また、電極組成比Bでの電池特性を図3から6に示す。表3、及び図3から6に示すように、25℃の電池特性以外にも、0℃での電流負荷特性、及び、60℃におけるサイクル特性においても良好な結果が得られた。
以下の実施例、及び比較例の実験条件を表1に、粉体特性を表2に、電池特性を表3に記す。
[実施例2、3]
実施例1と同仕様で得られた水熱処理、水洗後のリン酸マンガン鉄リチウム粒子含有ケーキに対し、その後の工程において、表1記載のリチウム化合物及び/又はリン化合物と炭素源を変えた他は実施例1と同様に、乾燥、粉砕・分級、焼成、及び粉砕・分級を行い、リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末を得た。表2、3に評価結果を示す。
[実施例4]
実施例1と同仕様での水熱処理、水洗後のリン酸マンガン鉄リチウム粒子含有ケーキを乾燥後、表1記載のリチウム化合物及び/又はリン化合物と炭素源を用いて、乾燥物に対し、7.5wt%の水を加えて、コーヒーミルで混合を行った。それ以降の処理は、実施例1記載の方法で行いリン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末を得た。表2、3に評価結果を示す。
[実施例5、6]
実施例1に記載の原料仕込み比に対し、Mn:Fe=85:15と変えた他は実施例1と同様の水熱反応用前駆体処理、水熱処理、及び水洗を行ってケーキを得た。評価用に水洗後のサンプルの一部を抜取り、105℃で一晩乾燥したものは、XRD回折パターンのRietveld解析でLi1−αMn0.85Fe0.151−β4−δ(0≦α、β≦0.2)と4.3wt%の不純物相LiPOとを含むものであることが判明した。その組成比はICP測定でLi:Mn:Fe:P=0.98:0.85:0.15:0.96であり、5.4wt%重量減少が熱分析で確認できたため、該反応率を94.6wt%とした。
得られたケーキを解膠したリン酸マンガンリチウム粒子含有スラリーに対し、表1記載のリチウム化合物及び/又はリン化合物と炭素源を変えた他は実施例1と同様に、乾燥、粉砕・分級、焼成、及び粉砕・分級を行い、リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末を得た。表2、3に評価結果を示す。
[比較例1]
実施例1に記載の原料仕込み比に対し、Mn:Fe=100:0と変えた他は実施例1と同様の水熱反応用前駆体処理、水熱処理、及び水洗を行ってケーキを得た。評価用に水洗後のサンプルの一部を抜取り、105℃で一晩乾燥したものは、XRD回折パターンのRietveld解析で3.0wt%の不純物相LiPOとLi1−αMnP1−β4−δ(0≦α、β≦0.2)と判明した。その組成比はICP測定でLi:Mn:Fe:P=0.98:1.00:0.0:0.96であり、4.8wt%重量減少が熱分析で確認できたため、該反応率を95.2wt%とした。
得られたケーキを解膠したリン酸マンガンリチウム粒子含有スラリーに対し、表1記載のリチウム化合物及び/又はリン化合物と炭素源を変えた他は実施例1と同様に、乾燥、粉砕・分級、焼成及び粉砕・分級を行い、リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末を得た。表2、3に評価結果を示す。電極組成比Bを用いたコインセルでは、0℃で128mAh/g(1C)の放電容量が得られ、また、60℃で62サイクル後の容量維持率は98%であった。
得られた粉末は微細であるが、LiMnPOそのものが欠陥構造を作りにくいためか、式(1)に近い単位胞体積が得られた。一方、電池特性は非常に悪く、炭素被覆が不十分であると思われる。同時に、カーボン量が多く、凝集粒子径が小さいため、圧縮成形体密度が低下した。
[比較例2]
実施例1と同仕様で得られた水熱反応、水洗後のリン酸マンガン鉄リチウム粒子含有ケーキに対し、表1記載のリチウム化合物及び/又はリン化合物と炭素源を変えた他は実施例4と同様に、該ケーキを乾燥後、リチウム化合物及び/又はリン化合物と炭素源と水を混合、再乾燥、粉砕・分級、焼成、及び粉砕・分級を行いリン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末を得た。表2、3に評価結果を示す。
比較例2は添加する炭素源の量が不十分であり、表2においても残存炭素量が不十分であり、電気抵抗が高かった。そのため、電池特性も不良であった。
[比較例3と4]
実施例1と同仕様で得られた水熱反応、水洗後のリン酸マンガン鉄リチウム粒子含有ケーキに対し、表1記載のリチウム化合物及び/又はリン化合物と炭素源を変えた他は実施例1と同様に、ケーキ解膠後、混合、乾燥、粉砕・分級、焼成、及び粉砕・分級を行い、リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末を得た。表2、3に評価結果を示す。
比較例3と4は組成比調整にLiH PO を用いなかったため、好ましくない不純物結晶相が生成された。その結果、該粒子の表面改質が不十分となり、十分な電池特性は得られなかったと推察している。
[比較例5]
実施例1と同様にして第二工程で得られた焼成用前駆体混合粉末に対し、焼成を他の例よりも100℃高い800℃で行い、粉砕・分級を行い、リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末を得た。表2、3に評価結果を示す。
比較例5で得られたリン酸マンガン鉄リチウムからは不純物相のFePが検出され、オリビン構造中からFeが低減したためか、単位胞体積は大きかった。また、該不純物相が粒子表面の改質を抑制したためか、表3記載の電池特性は良好とは言い難いものであった。
比較例5で得られたリン酸マンガン鉄リチウムを用いて電極組成Bで0℃の電流負荷特性を測定したところ、図3と4に記載の実施例1の特性より遥かに下回った。また、2.0〜4.5V間で、60℃の充放電サイクル試験を行ったところ、40から50サイクルの間で急激に容量が低下し、60サイクル後にはほぼ0となった。これは不純物相のFePが分解し、負極側で析出し、内部短絡やLi負極表面の汚染が生じたと考えている。
以上の結果から本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン酸鉄リチウム粒子粉末の製造方法は、低コストで、環境負荷の少ない製法である。また、本発明に係る炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末は、高充填性の正極シートを作製することが可能であり、それを用いた二次電池は25℃、及び0℃における電流負荷特性においても高容量が得られることが確認された。同時に60℃の高温充放電サイクル試験の結果、98%以上の容量維持率も確認できた。
本発明は低コストで、環境負荷の少ない製法で作製されたオリビン型構造の炭素複合化リン酸マンガン酸鉄リチウム粒子粉末を二次電池正極活物質として用いることで、体積当りのエネルギー密度が高く、低温の高電流負荷特性においても高容量が得られ、高温のサイクル特性においても容量維持率が高い非水溶媒系二次電池を得ることができる。

Claims (5)

  1. オリビン型構造の炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム(Mn:Fe=0.98:0.02〜0.50:0.50mol比)粒子粉末の製造方法において、水熱処理によって生成されたオリビン型構造のリン酸マンガン鉄リチウムとリチウム化合物及び/又はリン化合物と、有機物とを含む水系懸濁液又は含水物を得る第一工程、第一工程で得られた水系懸濁液又は含水物を乾燥して焼成用前駆体混合粉末を得る第二工程、第二工程で得られた焼成用前駆体混合粉末を焼成する第三工程からなる炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の製造方法であって、第一工程における水系懸濁液又は含水物がmol比で0.98≦Li/(Mn+Fe)≦1.20、0.98≦P/(Mn+Fe)≦1.20、P≦Liを満たし、且つ、リチウム化合物及び/又はリン化合物の60wt%以上がLiH PO であり、前記有機物が水熱処理後のリン酸マンガン鉄リチウムに対して1〜20wt%であるオリビン型構造の炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の製造方法。
  2. 炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の製造方法の第一工程において、有機物が水可溶性の有機物である請求項1に記載の製造方法。
  3. 炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の製造方法の第一工程において、有機物がヒドロキシ基(−OH)又はカルボキシル基(−COOH)を含む多価アルコール、糖、又は有機酸に属する有機物である請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末の製造方法の第二工程における乾燥温度が40℃〜250℃である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載された製造方法によって得られる炭素複合化リン酸マンガン鉄リチウム粒子粉末を用いて作製した非水電解質二次電池の製造方法。
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