JP6260300B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

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本発明は、揺変性を損なわず長期の耐候性に優れた硬化性組成物に関する。
イソシアネート基含有化合物を硬化成分として含有する硬化性組成物は、作業のしやすさ、硬化後の伸びや引張接着性等のゴム物性に優れており、建築物の目地のシーリング材、屋上やベランダ等の防水材、タイルや木質板等の建築用の接着剤として広く使用されている。
イソシアネート基含有化合物を含有する硬化性組成物を建築用、土木用のシーリング材、防水材および接着剤として使用する場合、これらは屋外で使用されることが多い。屋外では太陽光や雨水の影響を受けるため、硬化性組成物の耐候性が悪いと、その表面にチョーキングやクラック等が発生し防水性能や接着性能が低下したり、変色等の美観上の不具合を生じることがある。このような不具合を防止するため硬化性組成物に耐候性を付与する必要があり、特に長期にわたって良好な耐候性を維持することが要求される。硬化性組成物の耐候性を改善する方法としては、従来から硬化性組成物にヒンダードフェノール系酸化防止剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤等の耐候安定剤を配合する方法が知られている(特許文献1、特許文献2)。
しかし、これらの耐候安定剤を配合した硬化性組成物は、近年要求される長期の耐候性(長寿命化のニーズ)を必ずしも満足するものではなく、長期の耐候性を良好にするその他の方法が求められている。また、耐候性を付与する目的でヒンダードアミン系光安定剤を配合する場合、微粉末シリカ等の揺変性付与剤の効果を低下させることがありタレやスランプを生じやすくなるという問題もある。
特開2002−348463号公報 特開2001−342341号公報
本発明の目的は、イソシアネート基含有化合物を含有する硬化性組成物において、揺変性を損なわず長期間にわたって良好な耐候性を有する硬化性組成物を提供することである。
本発明者らは上述の課題を解決すべく鋭意検討した結果、ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物を含有する硬化性組成物が、揺変性を損なわずに、長期にわたって良好な耐候性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、下記の(1)〜()に示すものである。
(1)ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物を含有し、前記ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物が、有機イソシアネート化合物と活性水素含有化合物とを反応させて得られ、前記活性水素含有化合物の少なくとも1つがニトロキシド遊離基およびピペリジン環を有する活性水素含有化合物であるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーであることを特徴とする硬化性組成物。
)前記ニトロキシド遊離基およびピペリジン環を有する活性水素含有化合物が4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシルであることを特徴とする()に記載の硬化性組成物。
)さらに硬化促進触媒、可塑剤、耐候安定剤、充填剤、揺変性付与剤、接着性向上剤、貯蔵安定性向上剤、着色剤および有機溶剤からなる群から選ばれる添加剤を1種または2種以上含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の硬化性組成物。
)シーリング材、防水材または接着剤であることを特徴とする(1)〜()のいずれかに記載の硬化性組成物。
本発明の硬化性組成物は、揺変性を損なわず長期にわたって良好な耐候性を有する。また、貯蔵安定性に優れた硬化性組成物とすることもできる。
以下、本発明を実施形態に即して詳細に説明する。
本発明の硬化性組成物は、ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物を含有することを特徴とする。以下、各成分について、詳細に説明する。
ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物
ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物は、本発明の硬化性組成物において硬化成分として働くとともに、硬化後の組成物に被着面との良好な接着性を与え、揺変性を損なわずに長期にわたって良好な耐候性を付与するものである。
前記ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物は、その化合物中にニトロキシド遊離基およびイソシアネート基をそれぞれ1個以上有する化合物である。このイソシアネート基は、水分と反応して尿素結合を形成し本発明の硬化性組成物を硬化もしくは架橋する、または、本発明の硬化性組成物と共に使用できる硬化剤(例えば活性水素含有化合物)と反応して硬化もしくは架橋するものである。
また、ニトロキシド遊離基は、下記式(1)で表される基である。
Figure 0006260300
ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物としては、ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(以下、単に「ウレタンプレポリマー」という場合もある。)を好適に挙げることができる。
ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーは、有機イソシアネート化合物と活性水素含有化合物を反応させて得られる。前記活性水素含有化合物のうち少なくとも1つは、ニトロキシド遊離基を有する活性水素含有化合物である。ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーは、ニトロキシド遊離基を有する活性水素含有化合物と他の活性水素基含有化合物と有機イソシアネート化合物とを反応させて合成することもできる。
ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーは、有機イソシアネート化合物と活性水素含有化合物とを、イソシアネート基/活性水素(基)のモル比が好ましくは1.2〜10/1.0、さらに好ましくは1.2〜5.0/1.0となる範囲で一括あるいは逐次に反応させて、ウレタンプレポリマー中にイソシアネート基が残存するようにして合成する。前記モル比が1.2/1.0未満であるとウレタンプレポリマーの粘度が高くなり、硬化性組成物の作業性が悪くなる。また、前記モル比が10/1.0を超えると、イソシアネート基が空気中の湿気等の水分と反応したときに発生する炭酸ガスの量が多くなり、硬化時の発泡の原因となる。
ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(樹脂)中のイソシアネート基含有量は0.3〜15.0質量%が好ましく、特に0.5〜5.0質量%が好ましい。イソシアネート基含有量が0.3質量%未満の場合は、ウレタンプレポリマーの粘度が高くなり、硬化性組成物の作業性が悪くなる。また、イソシアネート基含有量が15.0質量%を超える場合は、イソシアネート基が空気中の湿気等の水分と反応したときに発生する炭酸ガスの量が多くなり、硬化時の発泡の原因となる。
ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算で、2,000以上が好ましく、2,000〜20,000がさらに好ましく、2,000〜15,000がより好ましく、2,000〜10,000が特に好ましい。上記数平均分子量が2000以上であると、長期の耐候性が特に良好になる。また、ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの数平均分子量が2,000未満では、硬化性組成物の硬化後の伸びや引張接着性等のゴム物性が低下する。
ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの製造方法としては、具体的には、ガラス製やステンレス製等の反応容器に有機イソシアネート化合物と活性水素含有化合物を仕込み、反応触媒や有機溶剤の存在下、あるいは不存在下に、50〜120℃で攪拌しながら反応させる方法が挙げられる。この際、イソシアネート基が空気中の湿気等の水分と反応するとウレタンプレポリマーが増粘するため、事前に容器内を窒素ガスで置換することや窒素ガス気流下で反応を行うことが好ましい。
反応触媒としては、具体的には、亜鉛、錫、ジルコニウム、ビスマス、コバルト、マンガン、鉄等の金属と、オクテン酸、ナフテン酸等の有機酸との金属塩;ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート等の有機金属と有機酸との塩;トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウンデセン−7(DBU)等の有機アミンやその塩の公知のウレタン化触媒が挙げられる。
有機イソシアネート化合物としては、有機ポリイソシアネートを挙げることができる。
有機ポリイソシアネートは、その化合物中に2個以上のイソシアネート基を有する化合物であり、具体的には、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート等のトルエンポリイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート等のジフェニルメタンポリイソシアネート、1,2−フェニレンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4,6−トリメチルフェニル−1,3−ジイソシアネート、2,4,6−トリイソプロピルフェニル−1,3−ジイソシアネート等のフェニレンポリイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート等のナフタレンポリイソシアネート、その他の芳香族ポリイソシアネートとして、クロロフェニレン−2,4−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシアネートが挙げられる。また、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、o−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ポリイソシアネート、1,4−シクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トルエンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネートが挙げられる。さらに、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート、クルードトルエンジイソシアネート等のポリメリックイソシアネートが挙げられる。またさらに、これらの有機ポリイソシアネートを変性して得られる、ウレトジオン結合、イソシアヌレート結合、アロファネート結合、ビュレット結合、ウレトンイミン結合、カルボジイミド結合、ウレタン結合またはウレア結合を1つ以上有する変性イソシアネートが挙げられる。これらは、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらのうち、硬化性組成物の耐候性に優れることから、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、およびこれらの有機ポリイソシアネートを変性して得られる変性イソシアネートが好ましい。
また、有機ポリイソシアネートと共に、有機モノイソシアネートを用いることができる。すなわち、有機ポリイソシアネートと有機モノイソシアネートの混合物を、上記有機イソシアネート化合物として用いることができる。有機モノイソシアネートは、その化合物中に1個のイソシアネート基を有する化合物であり、具体的には、n−ブチルモノイソシアネート、n−ヘキシルモノイソシアネート、n−ヘキサデシルモノイソシアネート、n−オクタデシルモノイソシアネート、p−イソプロピルフェニルモノイソシアネート、p−ベンジルオキシフェニルモノイソシアネートが挙げられる。
活性水素含有化合物は、その化合物中に1つ以上の活性水素(基)を有する化合物である。本発明では、活性水素含有化合物を、ニトロキシド遊離基を有する活性水素含有化合物と、その他の活性水素含有化合物とに大別する。
まず、ニトロキシド遊離基を有する活性水素含有化合物について説明する。本発明におけるニトロキシド遊離基を有する活性水素含有化合物は、有機イソシアネート化合物と反応して得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに耐候性を付与するものである。ニトロキシド遊離基を有する活性水素含有化合物は、ニトロキシド遊離基が室温かつ酸素存在下で化学的に安定な状態となるピペリジン環を有する活性水素含有化合物であることが好ましい。
ニトロキシド遊離基を有する活性水素含有化合物としては、2,2,6,6−置換ピペリジン1−オキシ遊離基を有する活性水素含有化合物や2,2,5,5−置換ピペリジン1−オキシ遊離基を有する活性水素含有化合物等、環状ヒドロキシアミンから誘導されるニトロキシド遊離基を有する活性水素含有化合物が好ましい。置換基としてはメチル基やエチル基等の炭素数4以下のアルキル基が適当である。環状ヒドロキシアミンから誘導されるニトロキシド遊離基を有する活性水素含有化合物としては、下記式(2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006260300
(式(2)中、R〜Rはそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、X及びXはヒドロキシ基(−OH)、アミノ基(NH)または水素原子を表す。ただし、X及びXのいずれかは、ヒドロキシ基またはアミノ基である。)
ニトロキシド遊離基を有する活性水素含有化合物としては、具体的には、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラエチルピペリジン1−オキシル、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル、4−アミノ−2,2,6,6−テトラエチルピペリジン1−オキシル、3−ヒドロキシ−2,2,5,5−テトラメチルピペリジン1−オキシル、3−ヒドロキシ−2,2,5,5−テトラエチルピペリジン1−オキシル、3−アミノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン1−オキシル、3−アミノ−2,2,5,5−テトラエチルピロリジン1−オキシルが挙げられる。これらはいずれも1種または2種以上を組み合わせて使用できる。これらのうち、入手のしやすさから、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシルが好ましい。
ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマー(樹脂)中のニトロキシド遊離基(NO)の含有量は0.05〜1質量%が好ましく、さらに0.05〜0.5質量%が好ましく、特に0.1〜0.5質量%が好ましい。
次に他の活性水素含有化合物について説明する。本発明における他の活性水素含有化合物は、ニトロキシド遊離基を有する活性水素含有化合物以外の活性水素含有化合物、すなわち、ニトロキシド遊離基を有さない活性水素含有化合物である。具体的には、高分子ポリオールや高分子ポリアミンの他、場合により鎖延長剤として用いる低分子ポリオール、低分子アミノアルコール、低分子ポリアミンや、ウレタンプレポリマーの変性用として用いる高分子や低分子のモノオールが挙げられる。
高分子ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリオキシアルキレン系ポリオール、炭化水素系ポリオール、ポリ(メタ)アクリレート系ポリオール、動植物系ポリオール、これらのコポリオールが挙げられる。本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を意味する。
高分子ポリオールの数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算で、1,000〜20,000が好ましい。
ポリエステルポリオールとしては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロオルソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸等のポリカルボン酸;これら酸の無水物あるいはメチルエステルやエチルエステル等のアルキルエステルの1種以上と、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオール類の1種以上との反応によって得られるポリエステルポリオールが挙げられる。また、これらのポリカルボン酸および酸無水物、低分子のポリオール類に加えてさらにブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、キシリレンジアミン、イソホロンジアミン等の低分子ポリアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等の低分子アミノアルコール類の1種以上との反応で得られるポリエステルアミドポリオールも挙げられる。
さらに、低分子ポリオール類、低分子ポリアミン類、低分子アミノアルコール類を開始剤として、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル(ラクトン)モノマーの開環重合で得られるラクトン系ポリエステルポリオールも挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、前述のポリエステルポリオールの合成に用いられる低分子ポリオール類とホスゲンとの脱塩酸反応、あるいは前記低分子ポリオール類とジエチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジフェニルカーボネート等とのエステル交換反応で得られるものが挙げられる。
ポリオキシアルキレン系ポリオールとしては、前述のポリエステルポリオールの合成に用いられるのと同様の低分子ポリオール類、低分子ポリアミン類、低分子アミノアルコール類、ポリカルボン酸の他; ソルビトール、マンニトール、ショ糖(スクロース)、グルコース等の糖類系低分子多価アルコール類;ビスフェノールA、ビスフェノールF等の低分子多価フェノール類の1種以上を開始剤として、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン等の環状エーテル化合物の1種以上を開環付加重合あるいは共重合(以下、「重合あるいは共重合」を(共)重合という。)させた、ポリオキシエチレン系ポリオール、ポリオキシプロピレン系ポリオール、ポリオキシブチレン系ポリオール、ポリオキシテトラメチレン系ポリオール、ポリ−(オキシエチレン)−(オキシプロピレン)−ランダムあるいはブロック共重合系ポリオール、さらに、前述のポリエステルポリオールやポリカーボネートポリオールを開始剤としたポリエステルエーテルポリオール、ポリカーボネートエーテルポリオール等が挙げられる。また、これらの各種ポリオールと有機イソシアネート化合物とを、イソシアネート基に対し水酸基過剰で反応させて、分子末端を水酸基としたポリオールも挙げられる。
ポリオキシアルキレン系ポリオールのアルコール性水酸基の数は、1分子中に平均して2個以上、さらに2〜4個、特に2〜3個が好ましい。
さらに、ポリオキシアルキレン系ポリオールは、その製造時に、水素化セシウム、セシウムメトキシド、セシウムエトキシド等のセシウムアルコキシド、水酸化セシウム等のセシウム系化合物、ジエチル亜鉛、塩化鉄、金属ポルフィリン、ホスファゼニウム化合物、複合金属シアン化錯体等を触媒として使用できる。
なかでも、得られるウレタンプレポリマーの粘度を低下でき、硬化性組成物の硬化後のゴム物性が良好となる点で、亜鉛ヘキサシアノコバルテートのグライム錯体やジグライム錯体等の複合金属シアン化錯体を触媒として使用して得られる、総不飽和度が0.1meq/g以下、さらに0.07meq/g以下、特に0.04meq/g以下、分子量分布〔ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比=Mw/Mn〕が1.6以下、特に1.0〜1.3のポリオキシアルキレン系ポリオールが好ましい。
また、ウレタンプレポリマーの変性用として、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等の低分子モノアルコール類を開始剤として、前記プロピレンオキシド等の環状エーテル化合物を開環付加重合させたポリオキシプロピレン系モノオール等のポリオキシアルキレン系モノオールを使用することもできる。
なお、前記ポリオキシアルキレン系ポリオールあるいはポリオキシアルキレン系モノオール等の「系」とは、分子1モル中の水酸基を除いた部分の50質量%以上、さらに80質量%以上、特に好ましくは90質量%以上がポリオキシアルキレンで構成されていれば、残りの部分がエステル、ウレタン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ(メタ)アクリレート、ポリオレフィン等で変性されていてもよいことを意味するが、水酸基を除いた分子の95質量%以上がポリオキシアルキレンからなるものが最も好ましい。
ポリ(メタ)アクリレート系ポリオールとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を含有する(メタ)アクリレート単量体類と他の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体とを、ラジカル重合開始剤の存在下あるいは不存在下に共重合させたものが挙げられる。
炭化水素系ポリオールとしては、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等のポリオレフィンポリオール;水素添加ポリブタジエンポリオール、水素添加ポリイソプレンポリオール等のポリアルキレンポリオール;塩素化ポリプロピレンポリオール、塩素化ポリエチレンポリオール等のハロゲン化ポリアルキレンポリオールが挙げられる。
動植物系ポリオールとしては、ヒシマ油系ポリオール、絹フィブロインが挙げられる。
上述の他の活性水素含有化合物は、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。これらのうち、得られる硬化性組成物のゴム物性や接着性が良好な点で、高分子ポリオールが好ましく、さらにポリオキシアルキレン系ポリオール、ポリ(メタ)アクリレート系ポリオールが好ましく、特にポリオキシアルキレン系ポリオールが好ましい。
このような本発明の硬化性組成物は、ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物を有するため、揺変性が損なわれずに長期にわたって良好な耐候性を有する。
本発明の硬化性組成物は、上記成分の他に本発明の目的を損なわない範囲で添加剤を配合することができる。但し、本発明の硬化性組成物は、ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物を20質量%以上含有することが好ましく、20質量%〜99質量%含有することがさらに好ましい。添加剤は、硬化性組成物に配合して硬化性組成物の硬化促進や接着性等の各種の性能を向上させるために使用する。具体的には、硬化促進触媒、可塑剤、耐候安定剤、充填剤、揺変性付与剤、接着性向上剤、貯蔵安定性向上剤(脱水剤)、着色剤および有機溶剤を挙げることができる。これらはいずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
硬化促進触媒は、ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物のイソシアネート基が、主に空気中の湿気(水分)と反応して尿素結合を形成し硬化もしくは架橋する、または、活性水素含有化合物等の硬化剤と反応して硬化もしくは架橋するのを促進させるため使用する。
硬化促進触媒としては、具体的には、金属と有機酸との塩、有機金属と有機酸との塩、金属キレート化合物、三級アミン類が挙げられる。金属と有機酸との塩としては、オクチル酸錫、ナフテン酸錫、オクチル酸ビスマス、オクチル酸ジルコニウム等の各種有機酸と、錫、ビスマス、ジルコニウム、亜鉛、マンガン等の各種金属との塩が挙げられる。有機金属と有機酸との塩としては、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジステアレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジバーサテート、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物が挙げられる。金属キレート化合物としては、ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)、錫系キレート化合物である旭硝子社製EXCESTAR C−501、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトナート)、チタンテトラキス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アセチルアセトンコバルト、アセチルアセトン鉄、アセチルアセトン銅、アセチルアセトンマグネシウム、アセチルアセトンビスマス、アセチルアセトンニッケル、アセチルアセトン亜鉛、アセチルアセトンマンガン等が挙げられる。3級アミン類としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン、DBU、DABCOやこれら三級アミン類と有機カルボン酸の塩が挙げられる。
硬化促進触媒の使用量は、ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物100質量部に対して、0.01〜5質量部、特に0.01〜2質量部が好ましい。硬化促進触媒の使用量が5質量部を超えると硬化性組成物の貯蔵安定性が低下する傾向がある。硬化促進触媒の使用量が0.01質量部未満であると硬化促進の効果が乏しい。
可塑剤は、硬化性組成物の粘度を下げ作業性を改善するとともに、硬化性組成物の硬化後のゴム物性を調節する目的で使用する。具体的には、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジブチル、フタル酸ブチルベンジル等のフタル酸エステル類;アジピン酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、セバシン酸ジブチル、オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類等の低分子量の可塑剤;上記ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの合成に使用できるものと同様のポリオキシアルキレン系ポリオールまたはポリオキシアルキレン系モノオールをエーテル化またはエステル化した化合物;ポリ−α−メチルスチレン、ポリスチレン等のポリスチレン類等のイソシアネート基と反応しない分子量1,000以上の高分子量の可塑剤が挙げられる。これらはいずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
可塑剤は、ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物100質量部に対して、1〜200質量部、さらに2〜50質量部使用するのが好ましい。
耐候安定剤は硬化性組成物の酸化、光劣化、熱劣化を防止して耐候性や耐熱性をさらに向上させる目的で使用する。耐候安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、紫外線吸収剤が挙げられる。これらの耐候安定剤は、いずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジル)エステル、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)[[3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル]メチル]ブチルマロネート、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等の分子量1,000未満の低分子量の化合物;コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン−2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物の他、ADEKA社製、アデカスタブLA−63P、LA−68LD等の分子量1,000以上の高分子量の化合物が挙げられる。ここで、特許文献1や2のように硬化性組成物が耐候安定剤としてヒンダードアミン系安定剤を含有する場合は、イソシアネート基含有化合物のイソシアネート基が反応性の高い芳香族ポリイソシアネートや芳香脂肪族ポリイソシアネートであると、硬化性組成物の貯蔵安定性が悪くなるという問題が生じる場合がある。しかしながら、本発明の硬化性組成物は、ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート含有化合物を有するので耐候性に優れているため、耐候性を付与する目的でヒンダードアミン系安定剤を含有しなくてもよい、または、ヒンダードアミン系安定剤の添加量は少なくてもよい。したがって、本発明の硬化性組成物は、貯蔵安定性に優れたものとすることができる。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、ペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオアミド]、ベンゼンプロパン酸3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシC7−C9側鎖アルキルエステル、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノールが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、2−(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール等のトリアジン系紫外線吸収剤;オクタベンゾン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系紫外線吸収剤が挙げられる。
これらのうち耐候性向上の効果が高い点で、ヒンダードアミン系光安定剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が好ましい。耐候安定剤は、ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物100質量部に対して、0.01〜30質量部、さらに0.1〜10質量部使用するのが好ましい。
充填剤は、硬化性組成物の増量剤や硬化物の物性補強を目的として使用する。具体的には、マイカ、カオリン、ゼオライト、グラファイト、珪藻土、白土、クレー、タルク、スレート粉、無水ケイ酸、石英微粉末、アルミニウム粉末、亜鉛粉末、沈降性シリカ等の合成シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等の無機粉末状充填剤;ガラス繊維、炭素繊維等の繊維状充填剤;ガラスバルーン、シラスバルーン、シリカバルーン、セラミックバルーン等の無機系バルーン状充填剤;あるいはこれらの表面を脂肪酸等の有機物で処理した充填剤;木粉、クルミ殻粉、もみ殻粉、パルプ粉、木綿チップ、ゴム粉末、熱可塑性または熱硬化性樹脂の微粉末、ポリエチレン等の粉末や中空体、サランマイクロバルーン等の有機系バルーン状充填;その他、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム等の難燃性付与充填剤も挙げられる。充填剤の粒径は、0.01〜1,000μmのものが好ましい。
揺変性付与剤は、硬化性組成物のタレ(スランプ)の防止を目的として使用する。具体的には、微粉末シリカ、脂肪酸処理炭酸カルシウム等の無機揺変性付与剤;有機ベントナイト、脂肪酸アマイド等の有機揺変性付与剤が挙げられる。これらはいずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。なお、本発明の硬化性組成物が含有するニトロキシド遊離基を有するイソシアネート含有化合物は、これら揺変性付与剤の効果を阻害し難いものである。
接着性向上剤は、硬化物の接着性の向上を目的として使用する。具体的には、シラン系、アルミニウム系、ジルコアルミネート系等の各種カップリング剤またはその部分加水分解縮合物を挙げることができる。このうちシラン系カップリング剤またはその部分加水分解縮合物が接着性に優れているため好ましい。
シラン系カップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のアルコキシシリル基を含有する分子量500以下、好ましくは400以下の低分子化合物またはこれらシラン系カップリング剤の1種または2種以上の部分加水分解縮合物で分子量200〜3,000の化合物を挙げることができる。これらはいずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
貯蔵安定性向上剤(脱水剤)は、硬化性組成物の貯蔵安定性を向上させる目的で使用する。具体的には、硬化性組成物中に存在する水分と反応して脱水剤の働きをするビニルトリメトキシシラン、酸化カルシウム、p−トルエンスルホニルイソシアネート(PTSI)が挙げられる。これらはいずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
着色剤は、硬化性組成物を着色し、硬化物に意匠性を付与する目的で使用する。具体的には、酸化チタンや酸化鉄等の無機系顔料、銅フタロシアニン等の有機系顔料、カーボンブラックが挙げられる。これらはいずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
有機溶剤は、硬化性組成物の粘度を下げ、押出しや塗布の作業性を向上させる目的で使用する。有機溶剤としては、ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物のイソシアネート基と反応しない有機溶剤であれば特に制限なく使用することができる。具体的には、酢酸エチル等のエステル系溶剤;メチルエチルケトン等のケトン系溶剤;n−ヘキサン等の脂肪族系溶剤;メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ジメチルシクロヘキサン等のナフテン系溶剤;トルエンやキシレン等の芳香族系溶剤が挙げられる。これらはいずれも1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。なお、有機溶剤はニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーの合成の際に使用してもよく、硬化性組成物の調製の際に使用してもよい。
本発明の硬化性組成物は、空気中の湿気等の水分と反応して硬化・架橋可能なため、一液型の湿気硬化性組成物として使用することができる。また、本発明の硬化性組成物を主剤としポリアミンやポリオール等の活性水素含有化合物を硬化剤とする二液型反応硬化性組成物としても使用できる。主剤と硬化剤の混合の手間がなく配合ミスによる硬化不良の発生もなく作業性に優れているため、一液型湿気硬化性組成物として使用するのが好ましい。
本発明の硬化性組成物の具体的な用途としては、建築用、土木用あるいは自動車用等のシーリング材、防水材、接着剤、例えば、建築物の目地等のシーリング材、屋上やベランダ等の防水材や、タイルや木質板等の建築用の接着剤として使用することができる。これらは太陽光や雨水の影響を受ける屋外で使用されることが多いが、本発明の硬化性組成物は、長期の耐候性に優れているため、長期にわたって、表面にチョーキングやクラック等が発生することによる防水性能や接着性能の低下や、変色等の美観上の不具合を抑制することができ、好適に使用することができる。また、本発明の硬化性組成物は、揺変性が損なわれないため、塗工等の作業時のタレ、スランプを防止することができる。
本発明の硬化性組成物を用いて施工する場合、施工の対象となる材料(部材)としては、モルタル、コンクリート、ALC(Autoclaved Lightweight Concrete)、ガラス、大理石、御影石、サイディング、タイル、瓦、レンガ等の無機材料;鉄、銅、ステンレス、ガルバニウム鋼板、トタン、アルミニウム、チタン等の金属材料、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル、ABS(Acrylonitrile-Butadiene-Styrene copolymer)、FRP(Fiber Reinforced Plastic)等の合成樹脂製の材料;木材や合板等の木質材料を挙げることができる。これら施工の対象となる材料に、本発明の硬化性組成物を塗布等した後、湿気等の水分と反応させる又は本発明の硬化性組成物と反応する硬化剤と反応させて硬化させればよい。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明が実施例に限定されて解釈されるものではない。
<合成例1> ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1の合成
攪拌機、温度計、窒素導入管および加熱冷却装置の付いた反応容器に、窒素ガスを流しながら、ポリオキシプロピレンジオール(旭硝子社製、製品名EL−3021、水酸基価34.68mgKOH/g)を587.8g、ポリオキシプロピレントリオール(旭硝子社製、製品名EL−4030、水酸基価41.47mgKOH/g)を172.9g、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル(和光純薬工業社製)を7.2g、トルエンを157.7g仕込み、攪拌しながらキシリレンジイソシアネート(三井化学社製、製品名タケネート500)を74.3g、反応触媒としてジブチル錫ジラウレートを0.1g加え、加温して70〜80℃で2時間反応させ、イソシアネート基含有量が理論値(1.08質量%)以下となった時点で反応を終了し、ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1を含有する組成物Aを得た。得られた組成物Aの25℃における粘度は、3,600mPa・sであった。また、得られた組成物Aは、滴定による実測のイソシアネート基含有量が1.06質量%であった。そして、得られたニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定のポリスチレン換算による数平均分子量が3,500であった。
<合成例2> ニトロキシド遊離基を有さないイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−2の合成
攪拌機、温度計、窒素導入管および加熱冷却装置の付いた反応容器に、窒素ガスを流しながら、ポリオキシプロピレンジオール(旭硝子社製、製品名EL−3021、水酸基価34.68mgKOH/g)を595.8g、ポリオキシプロピレントリオール(旭硝子社製、製品名EL−4030、水酸基価41.47mgKOH/g)を175.2g、トルエンを157.7g仕込み、攪拌しながらキシリレンジイソシアネート(三井化学社製、製品名タケネート500)を71.2g、反応触媒としてジブチル錫ジラウレートを0.1g加え、加温して70〜80℃で2時間反応させ、イソシアネート基含有量が理論値(1.09質量%)以下となった時点で反応を終了し、ニトロキシド遊離基を有さないイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−2を含有する組成物Bを得た。得られた組成物Bの25℃における粘度は、3,800mPa・sであった。また、得られた組成物Bは、滴定による実測のイソシアネート基含有量が1.06質量%であった。そして、得られたニトロキシド遊離基を有さないイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−2は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定のポリスチレン換算による数平均分子量が3,600であった。
<実施例1>
合成例1で得たニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1を含有する組成物A 1,000gを、実施例1の硬化性組成物とした。
<実施例2>
攪拌機および窒素導入管付混合容器に窒素ガスを流しながら合成例1で得たニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1を含有する組成物Aを1,000g、ヒンダードアミン系光安定剤(BASF社製、Tinuvin292)を11.8g仕込み、内容物が均一になるまで攪拌し硬化性組成物を製造した。
<実施例3>
実施例2において、Tinuvin292に替えて2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル(和光純薬工業社製)を6.5g仕込んだ以外は同様の操作をして硬化性組成物を製造した。
<比較例1>
合成例2で得たニトロキシド遊離基を有さないイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−2を含有する組成物B 1,000gを、比較例1の硬化性組成物とした。
<比較例2>
実施例2において、合成例1で得たニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1を含有する組成物Aを、合成例2で得たニトロキシド遊離基を有さないイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−2を含有する組成物Bに替えた以外は、同様の操作をして硬化性組成物を製造した。
<比較例3>
実施例3において、合成例1で得たニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1を含有する組成物Aを、合成例2で得たニトロキシド遊離基を有さないイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−2を含有する組成物Bに替えた以外は、同様の操作をして硬化性組成物を製造した。
<実施例4>
攪拌機、減圧装置および窒素導入管付混練容器に、窒素ガスを流しながら、合成例1で得たニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1を含有する組成物Aを1,000g仕込み、攪拌しながら重質炭酸カルシウム(白石カルシウム社製、製品名ホワイトンB)を690g、有機溶剤(ジャパンエナジー社製、製品名カクタスソルベントP−20)を136g仕込み内容物が均一になるまで混練した。次いでジメチルカーボネートを35g、p−トルエンスルホニルイソシアネートを5g、揺変性付与剤として微粉末シリカ(トクヤマ社製、製品名レオロシールQS−102S)を64g仕込み、内容物が均一になるまで混練した。さらに、20〜50hPaで減圧脱泡し一液型湿気硬化性シーリング材組成物S−1を製造した。一液型湿気硬化型シーリング材S−1は室温でペースト状であった。
<比較例4>
実施例4において、合成例1で得たニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−1を含有する組成物Aを、合成例2で得たニトロキシド遊離基を有さないイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーPU−2を含有する組成物Bに替えた以外は同様の操作を行い一液型湿気硬化型シーリング材組成物S−2を製造した。一液型湿気硬化性シーリング材S−2は室温でペースト状であった。
<比較例5>
比較例4において、さらにヒンダードアミン系光安定剤(BASF社製、Tinuvin292)を11.8gを添加した以外は同様にして一液型湿気硬化性シーリング材組成物S−3を製造した。一液型湿気硬化性シーリング材S−3は室温でペースト状であった。
[試験方法]
実施例1〜3の硬化性組成物および比較例1〜3の硬化性組成物を用いて、下記の試験を行った。その結果を表1に示す。
1.耐候性試験A(2mm厚)
厚さ5mmのスレート板(セメント系板状建材)の表面に厚さ2mm×幅12mmの発泡ポリエチレン製バックアップ材を四角枠状に貼り、この枠内に硬化性組成物を打設し、余分のものをヘラでかきとり表面を平らにし、厚さ2mm×幅30mm×長さ100mmに硬化したものを試験体とした。
試験体をJIS A 1415(1999)「高分子系建築材料の実験室光源による暴露試験方法」の6.3オープンフレームカーボンアークランプによる暴露試験方法のWS−A法(サンシャインウエザオメーター、ブラックパネル温度63℃、102分間照射後、18分照射及び水噴射)で1,000時間後、1,300時間後、1,500時間後それぞれの試験体表面の外観変化を目視により観察し、耐候性を下記の判定基準により評価した。
判定基準
○:試験体表面にクラックがない
△:試験体表面に微細なクラックがある
×:試験体表面にクラックが多数ある
実施例4の一液型湿気硬化性シーリング材および比較例4〜5の一液型湿気硬化性シーリング材を用いて、下記の試験を行った。その結果を表2に示す。
2.耐候性試験B(5mm厚)
厚さ5mmのスレート板の表面に厚さ5mm×幅12mmの発泡ポリエチレン製バックアップ材を四角枠状に貼り、この枠内に硬化性組成物(一液型湿気硬化性シーリング材)を打設し、余分のものをヘラでかきとり表面を平らにし、厚さ5mm×幅30mm×長さ100mmに硬化したものを試験体とした。
試験体をJIS A 1415(1999)「高分子系建築材料の実験室光源による暴露試験方法」の6.3オープンフレームカーボンアークランプによる暴露試験方法のWS−A法(サンシャインウエザオメーター、ブラックパネル温度63℃、102分間照射後、18分照射及び水噴射)で1,000時間後、1,300時間後、1,500時間後それぞれの試験体表面の外観変化を目視により観察し、耐候性を下記の判定基準により評価した。
判定基準
○:試験体表面にクラックがない
△:試験体表面に微細なクラックがある
×:試験体表面にクラックが多数ある
3.スランプ試験
JIS A 1439(2010)「建築用シーリング材の試験方法」の5.1スランプ試験により23℃におけるスランプ縦試験を行った。
4.貯蔵安定性試験
空気が入らないように紙管のカートリッジに一液型湿気硬化性シーリング材を詰め密封し、50℃の恒温器中に入れた。10日後にカートリッジを取り出して室温に3時間置き、手動のシーリングガンを用いて押出した。押出しの状況から下記の判断により貯蔵安定性を評価した。
○:押出しすれば内容物が容易に出る
×:かなり強く押出さないと内容物が出ない
表1及び表2の実施例1〜4より、ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを含有する硬化性組成物およびそれを用いた一液型湿気硬化性シーリング材は、長期にわたる耐候性及び揺変性(スランプ)に優れていることが分かる。また、表2に示すように、本発明のニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを含有する硬化性組成物は貯蔵安定性にも優れていることが分かる。
一方、表1の比較例に示すように、ニトロキシド遊離基を有さないイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを含有する硬化性組成物は、実施例よりも耐候性に劣ることが分かる。具体的には、ニトロキシド遊離基を有さないイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを用いた比較例1だけでなく、ニトロキシド遊離基を有さないイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーに耐候性を付与するためのヒンダードアミン系光安定剤(比較例2)や、ピペリジン環を有する化合物 2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシル(比較例3)を添加した比較例2及び3も、実施例1及び2よりも耐候性が悪かった。
また、表2に示すように、耐候性を付与するためにヒンダードアミン系光安定剤を配合した一液型湿気硬化性シーリング材(比較例5)は、50℃10日後の押出しが困難で、内容物が著しく増粘し貯蔵安定性が悪く、また、スランプ試験では流落(ズリ落ち)し揺変性も悪かった。そして、ニトロキシド遊離基を有さないイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを用いた比較例4は、耐候性が悪かった。
Figure 0006260300
Figure 0006260300
本発明の硬化性組成物は、揺変性を損なわず長期にわたって耐候性に優れるため、建築用、土木用のシーリング材、防水材や、接着剤等として好適に使用することができる。特に太陽光に直接暴露されるシーリング材として好適に使用することができる。

Claims (4)

  1. ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物を含有し、
    前記ニトロキシド遊離基を有するイソシアネート基含有化合物が、有機イソシアネート化合物と活性水素含有化合物とを反応させて得られ、
    前記活性水素含有化合物の少なくとも1つがニトロキシド遊離基およびピペリジン環を有する活性水素含有化合物であるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーであることを特徴とする硬化性組成物。
  2. 前記ニトロキシド遊離基およびピペリジン環を有する活性水素含有化合物が4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン1−オキシルであることを特徴とする請求項に記載の硬化性組成物。
  3. さらに硬化促進触媒、可塑剤、耐候安定剤、充填剤、揺変性付与剤、接着性向上剤、貯蔵安定性向上剤、着色剤および有機溶剤からなる群から選ばれる添加剤を1種または2種以上含有することを特徴とする請求項1または2に記載の硬化性組成物。
  4. シーリング材、防水材または接着剤であることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
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