JP6260268B2 - 床断熱改修工法 - Google Patents

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Description

本発明は、既設建物の改修に適した床断熱改修工法に関する。
住宅等の既設建物の床を断熱構造に改修する場合、床板を剥がすと改修が大規模になってしまうことから、床板を剥がさずに作業者が床下空間に潜って施工することが行われている。このような施工に適した方法として、床材の下面に発泡ウレタンを吹き付ける方法がある(例えば特許文献1参照)。また、グラスウールボードにV溝を形成して折り曲げ部を形成し、折り曲げ部を大引きの側壁部分に沿ってビス止めする方法がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−34790号公報 特開2012−12767号公報
発泡ウレタンを吹き付ける方法は、狭い床下空間においての作業となることから、経験や熟練の度合いによるところが大きく、床部下面の全面に均一に断熱材を形成することは容易ではない。また、吹き付け作業は、作業環境が作業者にとってあまり好ましいものではない。
また、グラスウールボードにV溝を形成して折り曲げ部を形成し、折り曲げ部を大引きの側壁部分に沿ってビス止めする方法も、経験や熟練の度合いによるところが大きく、適正に断熱材を敷設するのは容易ではない。
本発明は、断熱材を容易かつ適正に施工することが可能となる床断熱改修工法の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の床断熱改修工法は、互いに平行をなして横方向に配列される複数の大引きと、これら大引き上にこれら大引きに直交して横方向に配列される複数の根太と、これら根太上に設置される床板とを有する既設の床構造部を改修する工法であって、断熱材を隣り合う前記大引き間に下方から挿入し、ネジ部材と該ネジ部材の頭部に係止される鍔部材とからなる固定具の前記ネジ部材を前記断熱材に下方から押し込み該断熱材を貫通させて前記根太に螺合させることにより、前記鍔部材で前記断熱材の下面を受けて該断熱材を前記根太に固定することを特徴とする
本発明の床断熱改修工法は、互いに平行をなして横方向に配列される複数の大引きと、これら大引き上に設置される床板とを有する既設の床構造部を改修する工法であって、断熱材を、隣り合う前記大引き間に下方から挿入し、ネジ部材と該ネジ部材の頭部に係止される鍔部材とからなる固定具の前記ネジ部材を前記断熱材に下方から押し込み該断熱材を貫通させて前記床板に螺合させることにより、前記鍔部材で前記断熱材の下面を受けて該断熱材を前記床板に固定することを特徴とする。
前記断熱材は、一対の側面が上側ほど内側に位置するように傾斜しており、隣り合う前記大引き間に、両側の前記側面において圧接嵌合されるものであっても良い
前記断熱材は、前記一対の側面のそれぞれの近傍に前記側面に沿う少なくとも1条のスリットが下面側に形成されていて、隣り合う前記大引き間に、前記側面と前記スリットとの間の片部を内側に変形させながら両側の前記側面において圧接嵌合されるものであっても良い
前記断熱材は、発泡材料を押し出し発泡した棒状の発泡体が、一方向に配向し該一方向の位置を重ねつつ隣り合うもの同士が溶着により一体化されてなるものであり、前記一方向を前記大引きに直交させて、隣り合う前記大引き間に配置されるものであっても良い
前記断熱材は、分割されたものが前記大引き間に配置されるようにしても良い
前記断熱材は、分割されたものが折り畳み可能に連結されていても良い。
本発明によれば、断熱材を容易かつ適正に施工することが可能となる。
本発明の第1実施形態に用いられる断熱材を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に用いられる断熱材を示す側面図である。 本発明の第1実施形態に用いられる断熱材を示す部分拡大側面図である。 本発明の第1実施形態に係る床断熱構造を示す正断面図である。 本発明の第1実施形態に係る床断熱構造を示す下方から見た図である。 本発明の第1実施形態に係る床断熱構造を示す側断面図である。 本発明の第1実施形態に係る床断熱構造を示す分解側面図である。 本発明の第1実施形態における大引き間への断熱材の挿入途中の状態を示す部分拡大側面図である。 本発明の第1実施形態における大引き間への断熱材の挿入後の状態を示す部分拡大側面図である。 本発明の第1実施形態に用いられる固定具を示すもので、(a)は分解斜視図、(b)は側断面図である。 本発明の第2実施形態に用いられる断熱材および床構造部を示す分解側面図である。 本発明の第2実施形態に用いられる断熱材の変形例を示す側面図であって、(a)は使用時を、(b)は折り畳み時を示すものである。 本発明の第3実施形態に係る床断熱構造を示す正断面図である。 本発明の第3実施形態に係る床断熱構造を示す斜視図である。
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図10を参照して説明する。
まず、第1実施形態の床断熱改修工法および床断熱構造に用いられる断熱材10について説明する。図1〜図3に示す断熱材10は、発泡材料を押し出し発泡した複数の棒状の発泡体11が、一定の配向方向(一方向:図1〜図3の矢印X方向)に配向しこの配向方向の位置を重ねつつ、この配向方向に直交する配向直交方向に隣り合うもの同士が溶着されて一体化されてなる矩形板状をなしている。発泡体11の配向方向は、押し出し方向と同じであり、長さ方向つまり延在方向と同じである。断熱材10は、発泡体11の配向方向に板長方向(図1〜図3の矢印X方向)を有し、発泡体11の一の配向直交方向に板幅方向(図1の矢印Y方向)を有し、この板幅方向と直交する他の配向直交方向に板厚方向つまり表裏方向(図1〜図3の矢印Z方向)を有する板状に形成されている。
断熱材10は、図1に示すように、板長方向の両側の端部に一対の側面12を有しており、板幅方向の両側の端部に一対の側面13を有している。また、板厚方向の一側に表面14を有し、板厚方向の他側に裏面15を有している。
ここで、発泡体11を成形するために使用される発泡材料としては、ポリオレフィン樹脂と、セルロールと、でんぷんとを含む材料を用いるのが好ましい。
ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などが挙げられる。
セルロースとしては、新聞紙や雑誌等の古紙を原料として用いることができる。古紙は粉砕機により所望の大きさに粉砕されて用いられる。
でんぷんとしては、とうもろこし澱粉(コーンスターチ)、小麦澱粉、米澱粉などを用いることができる。
また、上記した発泡材料の100質量%中の各成分の割合は、ポリオレフィン樹脂が30〜50質量%であることが好ましく、セルロースが10〜40質量%であることが好ましく、でんぷんが20〜40質量%であることが好ましい。
また、発泡材料には、必要に応じて酸化防止剤、防かび剤、顔料など、断熱材に用いられる各種添加剤を含有させてもよい。
断熱材10は、セルロース(古紙)やでんぷんを含むので、環境に十分配慮している。
断熱材10は、例えば以下の製造方法により形成される。
まず、上述した紙等のセルロース含有発泡材料を押出成形機の複数の細孔を有する口金より押し出しながら発泡させることで、細孔の数に応じた複数の円柱棒状(ストランド状)の発泡体11が同じ一方向に配向しながら成形されることになり、口金から束状に押し出された多数の発泡体11は、発泡直後の溶融粘着性により隣り合うもの同士が溶着して集合状態に一体化されて中間成形状態の断熱材10となって押し出し方向に沿ってさらに移動する。なお、発泡の際は、発泡剤として水を用いるのが好ましい。
このようにセルロース含有発泡体からなる断熱材10が中間成形状態にあるとき、発泡体11は、表皮が他の発泡体11との溶着部分を含めて樹脂材を主体に構成されることになり、防水性および防湿性を有する。他方、発泡体11の表皮よりも内側の内部構成部は吸湿性および吸水性を有している。
そして、押出成形機による発泡体11の押し出し方向の下流側には、一対の平行なローラが押し出し方向に直交する方向に沿って配置されている。これらローラは、互いの対向部分が押出成形機から離れるように回転させられることになり、これらの間に、これらに板厚方向両側において接触するように、まだ軟らかい中間成形状態の断熱材10を連続して通すことにより、この中間成形状態の断熱材10を加圧することになる。すると、中間成形状態の断熱材10に、ローラにより、略平面状の後に表面14を形成する表面および略平面状の後に裏面15を形成する裏面が形成されて板厚が調整されることになる。ここで、ローラによる加圧で、中間成形状態の断熱材10に例え反りが発生したとしても、後述する切削加工の前段階では、表裏の区別はなく、反りの状態に応じて表裏を選ぶことができる。
そして、上記した中間成形状態の断熱材10の発泡体11の配向方向の両側を、板厚方向つまり表裏方向に対し斜めに切断して、この配向方向の両側に、板厚方向に対して傾斜する一対の側面12を形成する。また、中間成形状態の断熱材10の発泡体11の配向方向に直交する方向の両側を、発泡体11の配向方向に平行かつ表裏方向に平行に切断して、発泡体11の配向直交方向の両側に、板厚方向に平行な一対の側面13を形成する。そして、それによって板厚方向両側に表面14と裏面15とを形成する。
一対の側面12は、板幅方向に平行で、板厚方向に対し傾斜する略平面状をなしており、表面14との境界線および裏面15との境界線がそれぞれ発泡体11の配向方向に直交し、且つ表面14側が裏面15側よりも発泡体11の配向方向の外側に位置することになる。つまり、図2に示すように、裏面15は板長方向の長さが表面14よりも短くなっている。
一対の側面13は、いずれも全体として平面状をなしており、表面14との境界線および裏面15との境界線がそれぞれ発泡体11の配向方向に平行をなし、且つ表面14側および裏面15側が配向直交方向の位置を合わせている。この断熱材10は、すべての発泡体11が一定の配向方向に沿っており、板厚方向に沿って見ると全体として矩形状をなしている。
ここで、断熱材10の切断された両側面12は、複数の発泡体11の切断された両端面で構成されており、これら発泡体11は、端面にて内部構成部が露出しており、よって配向方向に吸湿性および吸水性を有している。つまり、発泡体11は配向方向とは直交する方向に防水性および防湿性を有しており、この方向には透水および透湿しないようになっている。なお、別途の防水性および防湿性を有するシール材を発泡体11の両端面に塗布して配向方向にも防水性および防湿性を持たせても良い。
両側の側面12のそれぞれの近傍に、側面12に沿い、より具体的には発泡体11の配向方向に直交する複数具体的には2カ所(2条)ずつのスリット18,19を表面14から切削加工により形成する。このようにして、断熱材10を得る。よって、断熱材10には、発泡体11の配向方向つまり板長方向の両端側のそれぞれに、複数のスリット18,19が並設されている。スリット18,19は、断熱材10を、発泡体11の配向方向に対し直交する方向に貫通して両側面13に開口している。
断熱材10において、一方の側面12およびその近傍に設けられた2カ所のスリット18,19と、他方の側面12およびその近傍に設けられた2カ所のスリット18,19とは、互いに鏡面対称の形状をなしている。図3に示すように、一方の側面12の近傍に設けられた2カ所のスリット18,19は、それぞれ表面14からの深さが一定とされており、これらのうち、内側つまり側面12から遠い側に設けられた内側スリット19の深さが、外側つまり側面12に近い側に設けられた外側スリット18の深さよりも深くなっている。また、これら2カ所のスリット18,19において、近接する側面12と外側スリット18との最大距離と、近接する内外のスリット18,19同士の距離とは同等になっている。
断熱材10は、側面12とこれに近接する外側スリット18との間がこの外側スリット18を狭める方向に変位可能な外側片部23となり、外側スリット18とこれに近接する内側スリット19との間がこの内側スリット19を狭める方向に変位可能な内側片部24となっている。そして、一方の側面12に近接する2カ所のスリット18,19および他方の側面12に近接する2カ所のスリット18,19よりも裏面15側と、スリット19,19の間とが、変位困難な本体部26となっている。
次に、第1実施形態の床断熱改修工法および床断熱構造が適用される建物の床構造部50について説明する。図4に示すように、建物の土台51には、柱52が立設されており、また、図5に示すように複数の大引き53が互いに平行をなし横方向に配列された状態で支持されている。大引き53の配列方向の両外側にもこれらに平行をなして土台51が配置されている。床構造部50は、これら大引き53と、土台51と、主として大引き53上にこれら大引き53に直交して横方向に配列されて設置される図4,図5に示す複数の根太54と、これら根太54上に設置される床板55とを有している。図4に示すように、端位置の根太54は柱52に突き当てられている。
大引き53は角柱棒状をなしており、図6,図7に示すように、互いの上面61が水平な同一平面に配置され、いずれも長さ方向に沿うそれぞれの両側の側面62が鉛直方向に沿う姿勢で図4,図5に示す土台51に固定されている。また、根太54も角柱棒状をなしており、図6,図7に示すように、下面64において大引き53の上面61上に設置されている。なお、根太54は、場所によっては下面64において土台51の上面上にも設置される。根太54は、いずれも長さ方向に沿うそれぞれの両側の図4,図5に示す側面65が鉛直方向に沿うように配置されており、互いに図4に示す上面66が水平な同一平面に配置されている。そして、複数の根太54を繋げるようにして平板状の床板55が下面67において複数の根太54の上面66上に設置されている。
そして、このような床構造部50を有する既設の建物に、断熱性能を高めるための改修を行う場合に、上記した断熱材10を取り付ける。以下においては、床板55が設置される上側部材としての根太54を支持する下側部材としての大引き53の隣り合うもの同士の間に断熱材10を設置する場合を例にとり説明するが、床板が設置される上側部材を支持するように互いに平行をなして隣り合う下側部材同士の間であれば適用可能であり、例えば、土台と大引きとの間や、土台と土台との間にも適用可能である。
図7に示すように、隣り合う大引き53の対向する側面62と側面62との間の距離よりも表面14の板長方向長さが長く裏面15の板長方向長さが短く形成された断熱材10を準備する。そして、作業者は、床構造部50の下側の床下空間に入って、この断熱材10を、裏面15を上側に表面14を下側にし、さらに一方の側面12を一方の大引き53の側面62に、他方の側面12を他方の大引き53の側面62に、それぞれ対向させる。このとき、断熱材10は、一対の側面12および側面12が上側ほど内側に位置するように傾斜しており、これら側面12および側面12のそれぞれの近傍に側面12に沿う外側スリット18および内側スリット19が下面である表面14側に形成されている。また、断熱材10は、発泡体11の配向方向を根太54に沿わせている。この状態で、作業者は、断熱材10を、大引き53と大引き53との間に下方から挿入して、根太54の下面64に裏面15を当接させる。
上記のように断熱材10を隣り合う大引き53と大引き53との間に挿入すると、図6に示すように、断熱材10は、一方の側面12が一方の大引き53の側面62に接触し、他方の側面12が他方の大引き53の側面62に接触することになる。その結果、断熱材10は、一方の側面12とこれに近接する外側スリット18との間の外側片部23と、この外側スリット18とこれに近接する内側スリット19との間の内側片部24とを共に内側に変形させることになり、同様に、他方の側面12とこれに近接する外側スリット18との間の外側片部23と、この外側スリット18とこれに近接する内側スリット19との間の内側片部24とを共に内側に変形させることになる。つまり、断熱材10は、一側の外側片部23および内側片部24と他側の外側片部23および内側片部24とを変形させながら両側の側面12および側面12において大引き53および大引き53に圧接嵌合される。よって、断熱材10はその弾発力で大引き53と大引き53との間に保持される。この状態でも、断熱材10は、発泡体11の配向方向を根太54に沿わせている。
より詳しくは、図8に示すように、断熱材10の側面12の接点位置S1に大引き53が当接した状態から断熱材10が根太54側に押し込まれると、図9に示すように、嵌合方向の手前側の表面14から形成されたスリット18,19を狭めるように、外側片部23が内側片部24側に変位して内側片部24に当接しつつ内側片部24が本体部26側に変位して本体部26に当接して、外側片部23および内側片部24が圧縮されながら押し込まれる。
自身の変形による弾発力で大引き53と大引き53との間に保持された断熱材10を、図4〜図6に示すように、固定具70で根太54に固定する。固定具70は、図10に示すように、ネジ軸部71と、これよりも大径の頭部72とを有するネジ部材73と、ネジ部材73の頭部72に係止される頭部72よりも大径の鍔部材75とを有している。鍔部材75は、中央にネジ軸部71よりも大径かつ頭部72よりも小径の貫通穴76が形成されており、この貫通穴76にネジ軸部71が挿入されることで、頭部72に当接し係止される。
図4,図6に示すように、固定具70は、ネジ軸部71が断熱材10に表面14から押し込まれて断熱材10に穴を形成しながら断熱材10を貫通して根太54の下面64に当接した後、根太54にねじ込まれて螺合される。すると、鍔部材75が断熱材10の下面である表面14に当接し断熱材10と頭部72とによって係止される。この状態で、固定具70は、図4,図6に示すように、鍔部材75が断熱材10の下面である表面14を受け、断熱材10を根太54の下面64に押し付ける。
このとき、断熱材10は、図5に示すように、複数の発泡体11がそれぞれ根太54に沿い根太54に対し直交する方向に並ぶことになり、作業者は、これら発泡体11によって断熱材10に生じるほぼ等間隔の筋状の模様を目安として固定具70の取り付け位置を決めることができる。つまり、作業者は、例えば、大引き53と大引き53との間に保持された断熱材10について、まだ断熱材10が設けられていない根太54の露出部分に近い側面12側において、根太54の側面65と側面65との間の中央に対応する筋を見つけ、この筋上に、固定具70を差し込む。これにより、根太54の露出部分から離れていて、しかも断熱材10で覆われて目視が困難な部分に対して側面65と側面65との間の中央に固定具70を取り付けることができる。
ここで、一つの断熱材10の一本の根太54に対する固定に、複数(例えば2本)の固定具70が用いられる。また、一つの断熱材10が複数の根太54に当接する場合には、例えばすべての根太54に固定具70が取り付けられ、各根太54に複数の固定具70が取り付けられる。
図4,図5に示すように、断熱材10が複数、上記と同様にして、隣り合うもの同士が側面13と側面13とを当接させるようにして同じ大引き53と大引き53との間に順次並べられる。その際に、最も土台51側の断熱材10は、一方の側面13が土台51に当接し他方の側面13が隣り合う断熱材10の側面13に当接する。そして、同様にしてすべての大引き53と大引き53との間に複数の断熱材10が配置される。
以上に述べた第1実施形態によれば、断熱材10を、隣り合う大引き53と大引き53との間に配置し根太54の下面64に当接させて、この根太54に固定具70により固定することで施工できるため、既設建物に施工するため床下空間で作業を行う場合等であっても、断熱材10を容易かつ適正に施工することが可能となる。また、断熱材10を根太54の下面64に当接させた状態で固定するため、大引き53の底面や側面に固定するよりも床板55と断熱材10との間の空洞を小さくすることができる。
固定具70が、断熱材10を貫通して根太54に螺合するネジ部材73と、ネジ部材73の頭部72に係止されて断熱材10の表面14を受ける鍔部材75とからなっているため、断熱材10を根太54の下面64に確実に当接させることができる。
断熱材10は、側面12および側面12が上側ほど内側に位置するように傾斜しており、側面12および側面12のそれぞれの近傍に側面12に沿う外側スリット18および内側スリット19が表面14側に形成されていて、隣り合う大引き53と大引き53との間に、一方の外側片部23および内側片部24と他方の外側片部23および内側片部24とを内側に変形させながら両側の側面12および側面12において圧接嵌合されることになる。これにより、断熱材10を大引き53と大引き53とに密着させることができるため、これらの間の気密性が上がり、断熱性能を向上させることが可能になる。また、外側スリット18および内側スリット19を形成し変形可能な外側片部23および内側片部24を側面12側に形成するため、断熱材10を大引き53と大引き53との間に圧接嵌合させるようにしても嵌合が比較的容易で施工が容易となる。
断熱材10は、発泡材料を押し出し発泡した棒状の発泡体11が、一方向に配向しこの一方向の位置を重ねつつ隣り合うもの同士が溶着により一体化されてなるものであり、この一方向を根太54に沿わせて、隣り合う大引き53と大引き53との間に配置されるものである。これにより、複数の発泡体11がそれぞれ根太54に沿い根太54に対し直交方向に並ぶことになり、これら発泡体11によって断熱材10に生じるほぼ等間隔の筋状の模様を目安として固定具70の取り付け位置を決めることができる。したがって、断熱材10をさらに容易かつ適正に施工することが可能となる。
次に、本発明の第2実施形態に係る断熱材について、主に図11を参照して第1実施形態との相違部分を中心に説明する。第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第2実施形態では、上記した断熱材10が、側面12と側面12との間の中央位置で二分割されている。つまり、第2実施形態の断熱材10は、一対の分割体100および分割体100からなっている。一方の分割体100には、第1実施形態の本体部26を二分割したうちの一方の本体部26Aと、一方の外側片部23と、一方の内側片部24と、一方の側面12と、一側のスリット18,19と、第1実施形態の表面14を二分割したうちの一方の表面14Aと、第1実施形態の裏面15を二分割したうちの一方の裏面15Aと、第1実施形態の一方の側面13を二分割したうちの一方の側面13Aと、第1実施形態の他方の側面13を二分割したうちの一方の図示略の側面と、側面12に対し反対側に向く切断面101とを有している。切断面101は板幅方向に沿いかつ板厚方向に沿っている。
他方の分割体100には、第1実施形態の本体部26を二分割したうちの他方の本体部26Aと、他方の外側片部23と、他方の内側片部24と、他方の側面12と、他側のスリット18,19と、第1実施形態の表面14を二分割したうちの他方の表面14Aと、第1実施形態の裏面15を二分割したうちの他方の裏面15Aと、第1実施形態の一方の側面13を二分割したうちの他方の側面13Aと、第1実施形態の他方の側面13を二分割したうちの他方の図示略の側面と、側面12に対し反対側に向く切断面101とを有している。切断面101は板幅方向に沿いかつ板厚方向に沿っている。
このような第2実施形態によれば、分割体100および分割体100が大引き53と大引き53との間に配置されるため、ハンドリングのサイズが小さくなり、狭い床下空間での断熱材10のハンドリングが容易となる。この場合、分割体100および分割体100を切断面101および切断面101同士を当接させた状態で大引き53と大引き53との間に嵌合させる施工や、一方の分割体100を一方の大引き53の内側に配置し、この分割体100と他方の大引き53との間に他方の分割体100を嵌合させる施工等が可能である。
ここで、図12に示す変形例のように、分割体100および分割体100の例えば裏面15Aおよび裏面15A同士を連結テープ110で連結させても良い。この第3実施形態の断熱材10は折り畳み可能であって分割不可であるため、狭い床下空間でのハンドリングがさらに容易となる。
以上の第1,第2実施形態においては、互いに平行をなして隣り合う大引き53と大引き53との間に断熱材10を設置する場合を例にとり説明したが、上述したように、土台と大引きとの間や、廊下部分等における土台と土台との間にも上記を適用することが可能である。また、隣り合う根太54と根太54との間に断熱材が既設されている床構造部50に対しても、上記を適用することが可能である。
次に、本発明の第3実施形態について、主に図13,図14を参照して第1実施形態との相違部分を中心に説明する。第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第3実施形態においては、上記床構造部50とは一部異なる床構造部50Bとなっている。床構造部50Bは、第1実施形態の根太54がなく、複数の大引き53の上面61に床板としての構造用合板200が設置され、構造用合板200の上に床板としての表面板201が敷設されている。そして、構造用合板200の下側には、大引き53の隣り合うもの同士の間に配置されて断熱板(第1の断熱材)202が設けられている。断熱板202は、例えば金具203によって大引き53あるいは構造用合板200に支持されている。つまり、床構造部50Bは、根太なしの剛床構造となっている。
そして、このような床構造部50Bを有する既設の建物に、断熱性能を高めるための改修を行う場合に、上記した断熱材(第2の断熱材)10を取り付ける。ここでは、床板としての構造用合板200が設置される支持部材としての大引き53の隣り合うもの同士の間に断熱材10を設置する場合を例にとり説明するが、床板が設置される互いに平行をなして隣り合う支持部材同士の間であれば適用可能であり、例えば、土台と大引きとの間や、土台と土台との間にも適用可能である。
このような床構造部50Bに対しても、第1実施形態と同様、断熱材10を大引き53と大引き53との間に下方から挿入することになる。そして、断熱材10の裏面15を既設の断熱板202の下面に当接させる。この場合も、断熱材10は、自身の変形による弾発力で大引き53と大引き53との間に保持される。この断熱材10を、構造用合板200に対し、断熱材10および断熱板202を貫通する固定具70により固定する。つまり、固定具70は、ネジ軸部71が断熱材10に表面14から押し込まれて断熱材10および断熱板202に穴を形成しながらこれらを貫通して構造用合板200にねじ込まれる。すると、鍔部材75と断熱板202とが断熱材10を挟持することになる。
このような第3実施形態においても、断熱材10を容易かつ適正に施工することが可能となる。なお、第3実施形態において、第2実施形態と同様に断熱材10を分割しても良い。
第1〜第3実施形態の断熱材10としては、上記以外にも、ポリスチレン等の発泡プラスチック系材料で形成したものや、グラスウールやロックウール等の繊維系材料で形成したもの等を用いることが可能である。
10 断熱材(第2の断熱材)
11 発泡体
12 側面
18 外側スリット
19 内側スリット
23 外側片部
24 内側片部
64 下面
50,50B 床構造部
53 大引き(下側部材,支持部材)
54 根太(上側部材)
55 床板
70 固定具
72 頭部
73 ネジ部材
75 鍔部材
200 構造用合板(床板)
201 表面板(床板)
202 断熱板(第1の断熱材)

Claims (7)

  1. 互いに平行をなして横方向に配列される複数の大引きと、
    これら大引き上にこれら大引きに直交して横方向に配列される複数の根太と、
    これら根太上に設置される床板とを有する既設の床構造部を改修する工法であって、
    断熱材を隣り合う前記大引き間に下方から挿入し
    ネジ部材と該ネジ部材の頭部に係止される鍔部材とからなる固定具の前記ネジ部材を前記断熱材に下方から押し込み該断熱材を貫通させて前記根太に螺合させることにより、前記鍔部材で前記断熱材の下面を受けて該断熱材を前記根太に固定することを特徴とする床断熱改修工法。
  2. 互いに平行をなして横方向に配列される複数の大引きと、
    これら大引き上に設置される床板とを有する既設の床構造部を改修する工法であって、
    断熱材を、隣り合う前記大引き間に下方から挿入し、
    ネジ部材と該ネジ部材の頭部に係止される鍔部材とからなる固定具の前記ネジ部材を前記断熱材に下方から押し込み該断熱材を貫通させて前記床板に螺合させることにより、前記鍔部材で前記断熱材の下面を受けて該断熱材を前記床板に固定することを特徴とする床断熱改修工法。
  3. 前記断熱材は、一対の側面が上側ほど内側に位置するように傾斜しており、隣り合う前記大引き間に、両側の前記側面において圧接嵌合されることを特徴とする請求項1または2記載の床断熱改修工法。
  4. 前記断熱材は、前記一対の側面のそれぞれの近傍に前記側面に沿う少なくとも1条のスリットが下面側に形成されていて、隣り合う前記大引き間に、前記側面と前記スリットとの間の片部を内側に変形させながら両側の前記側面において圧接嵌合されることを特徴とする請求項3記載の床断熱改修工法。
  5. 前記断熱材は、発泡材料を押し出し発泡した棒状の発泡体が、一方向に配向し該一方向の位置を重ねつつ隣り合うもの同士が溶着により一体化されてなるものであり、前記一方向を前記大引きに直交させて、隣り合う前記大引き間に配置されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の床断熱改修工法。
  6. 前記断熱材は、分割されたものが前記大引き間に配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項記載の床断熱改修工法。
  7. 前記断熱材は、分割されたものが折り畳み可能に連結されていることを特徴とする請求項6記載の床断熱改修工法。
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