JP2015121085A - 断熱材 - Google Patents

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辻 修
Osamu Tsuji
修 辻
智博 品川
Tomohiro Shinagawa
智博 品川
長谷川 意法
Motonori Hasegawa
意法 長谷川
橋本 貴志
Takashi Hashimoto
貴志 橋本
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Abstract

【課題】施工の作業性を向上させることができる断熱材の提供。【解決手段】平行に配置される支持材間に嵌合されて支持される断熱材10であって、矩形板状の断熱材本体21と、断熱材本体21の支持材に支持される側面12,12を覆うシート状部材30とを有し、シート状部材30は、側面12,12の面積の50〜95%の範囲を覆っている。【選択図】図3

Description

本発明は、建物に施工される断熱材に関する。
住宅等の建物の床下には断熱材が施工されている。このような断熱材において、板状の断熱材本体の片面に透水性シートを貼着し、この透水性シートを断熱材本体の側面を覆ってさらに両側方に延出する長さとするもの(例えば特許文献1)がある。また、板状に成形された断熱板の片面に不織布を貼着し、この不織布が断熱板の両側面を覆い、さらにフランジ状に延出して耳部を構成できる長さとされたもの(例えば特許文献2)がある。また、板状断熱材の両側面の全部または一部に嵌挿部材を設けたもの(例えば特許文献3)や、複数の断熱パネルをストラップバンドで連結して連結体を構成するもの(例えば特許文献4)等がある。
実開平2−13616号公報 特開2008−196270号公報 特開2005−9288号公報 特開2009−68260号公報
ところで、断熱材を、大引や根太等の平行に配置される支持材間に嵌合させることにより断熱材の弾発力で断熱材をこれら支持材に支持させる場合がある。このような場合には、断熱材本体の側面を覆うシート状部材によって断熱材の支持材間への嵌合時に生じる摩擦抵抗を低減し、施工の作業性を向上させることが可能となる。しかしながら、摩擦抵抗を低減し過ぎると、断熱材を支持材間に押し込み過ぎてしまうことがあり、この場合には、引き戻す等の追加の作業が必要になってしまう。このため、施工の作業性がかえって低下してしまう可能性がある。
本発明は、施工の作業性を向上させることができる断熱材の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、平行に配置される支持材間に嵌合されて支持される断熱材であって、矩形板状の断熱材本体と、該断熱材本体の前記支持材に支持される側面を覆うシート状部材とを有し、前記シート状部材は、前記側面の面積の50〜95%の範囲を覆っていることを特徴としている。このようにシート状部材が、断熱材本体の支持材に支持される側面の50〜95%の範囲を覆うことにより、シート状部材で覆われていない側面を5%〜50%の範囲で残すことになる。これにより、支持材間への嵌合時に生じる摩擦抵抗を小さすぎず大きすぎない適切なものとすることができる。よって、施工の作業性を向上させることができる。また、シート状部材が、断熱材本体の側面の50〜95%の範囲を覆っているため、全面的に覆う場合と比べてコストを低減でき、また、シート状部材に浸透する雨水の量を抑制することができる。
前記シート状部材が、前記側面の長さ方向の両端部以外を覆うようにしても良い。このように構成すれば、側面は長さ方向の両端部の摩擦抵抗が大きく、長さ方向の中間部の摩擦抵抗が小さくなる。支持材間に断熱材を嵌合させる際に、作業者は角部に力を加えるため、力を加える部分の近くの摩擦抵抗を大きくし、力を加える部分から離れた部分の摩擦抵抗を小さくすることで、より押し込み易くなる。よって、施工の作業性をより向上させることができる。
前記シート状部材は、前記断熱材本体の室外側に向く裏面に対して、該裏面を覆う範囲の中間部のみが貼り付けられていても良い。このように構成すれば、断熱材本体とシート状部材との間に隙間を形成することができるため、断熱材本体の裏面に回り込んだ水をこの隙間の端から排水することができる。
前記シート状部材は、前記側面の長さ方向に分割されていても良い。これにより、側面の中間部分にも摩擦抵抗の大きな部分を配置でき、支持材間に断熱材を嵌合させる際に、作業者が断熱材をより押し込み易くなる。よって、施工の作業性をより向上させることができる。
前記シート状部材は、ポリエチレンテレフタレート製、ポリエチレン製またはポリプロピレン製の不織布であっても良い。これにより、支持材間への嵌合時の摩擦抵抗を良好に低減することができるとともに、シート状部材の耐久性が向上する。また、コスト増を抑制することができる。
前記シート状部材は、引っ張り強度が10N/mm以上であっても良い。これにより、施工時のシート状部材の破断等を抑制できる。
前記シート状部材は、目付量が30〜80g/mであっても良い。これにより、支持材間への嵌合時の摩擦抵抗を良好に低減することができる。
前記断熱材本体は、セルロース含有発泡体、樹脂系発泡体および繊維系断熱材のいずれか一つからなっていても良い。これにより、低コストで優れた断熱性が得られる。
前記断熱材本体は、発泡材料を押し出し発泡した棒状の発泡体が、一方向に配向し該一方向の位置を重ねつつ隣り合うもの同士が溶着により一体化されてなるものであって、前記側面が前記一方向の端面であっても良い。これにより、シート状部材で覆われていない部分が複数の発泡体の端面となり、適度な摩擦抵抗を発生させることになる。よって、施工の作業性をより向上させることができる。
前記シート状部材は、防水性を有していても良い。これにより、雨水がシート状部材に染み込むことを抑制でき、シート状部材を介して雨水が断熱材本体に染み込むことをも抑制できる。
本発明によれば、施工の作業性を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係る断熱材の施工例としての床構造を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る断熱材の正断面図である。 本発明の第1実施形態に係る断熱材の斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る断熱材の板厚調整用のローラを示す正面図である。 本発明の第1実施形態に係る断熱材の側断面図である。 本発明の第1実施形態に係る断熱材の部分拡大側断面図である。 本発明の第1実施形態に係る断熱材の支持材間への嵌合途中の部分拡大側断面図である。 本発明の第1実施形態に係る断熱材の支持材間への嵌合後の部分拡大側断面図である。 本発明の第2実施形態に係る断熱材の斜視図である。 本発明の第1,第2実施形態に係る断熱材のシート状部材の変形例を示す部分断面図である。
以下、本発明の第1実施形態に係る断熱材について、図1〜図8を参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係る断熱材10の施工例としての床構造を示す斜視図である。断熱材10は、互いに平行に配置される大引あるいは根太等の断面矩形状の支持材110,110間に嵌合されることになり、その際に生じる弾発力で支持材110,110間に支持される。
図2に示すように、断熱材10は、発泡材料を押し出し発泡した複数の棒状の発泡体11,11,…が、一定の配向方向(一方向:図2の紙面直交方向,図3のX方向)に配向しこの配向方向の位置を重ねつつ、この配向方向に直交する配向直交方向に隣り合うもの同士が溶着されて一体化されてなる矩形板状の断熱材本体21を有している。発泡体11,11,…の配向方向は、押し出し方向と同じであり、長さ方向つまり延在方向と同じである。断熱材10および断熱材本体21は、発泡体11,11,…の配向方向に板長方向(図2の紙面直交方向)を有し、発泡体11,11,…の一の配向直交方向に板厚方向(図2の上下方向)を有し、この板厚方向と直交する他の配向直交方向(図2の左右方向)に板幅方向を有する板状に形成されている。
断熱材本体21は、図3に示すように、板長方向の両側の端部に側面12,12を有しており、板幅方向の両側の端部に側面13,13を有している。また、板厚方向の一側に上面14を有し、板厚方向の他側に下面15を有している。断熱材本体21は、上面14を鉛直方向上側つまり室内側に向け、下面15を鉛直方向下側つまり室外側に向けて配置される。よって、下面15は室外側に向く裏面となっている。
図2に示すように、複数の発泡体11,11,…は、板厚方向に複数段、板幅方向に複数列配置されている。詳しくは、最上段の発泡体11,11,…が、互いに板厚方向の位置を合わせて一列状に並べられて板厚方向一側の上面14の一部を形成する。また、上から二段目の発泡体11,11,…が、互いに板厚方向の位置を合わせて一列状に並べられるとともに最上段の発泡体11,11,…に対して板幅方向に半ピッチずれて配置されて上面14の残りの一部を形成する。そして、上から三段目の発泡体11,11,…が、互いに板厚方向の位置を合わせて一列状に並べられるとともに上から二段目の発泡体11,11,…に対して板幅方向に半ピッチずれて配置され、上から四段目の発泡体11,11,…が、互いに板厚方向の位置を合わせて一列状に並べられるとともに上から三段目の発泡体11,11,…に対して板幅方向に半ピッチずれて配置される、という配置が順次繰り返される。最下段の発泡体11,11,…および下から二段面の発泡体11,11,…が、板厚方向他側の下面15を形成する。
上面14を形成する最上段の複数の発泡体11,11,…は、ほとんどのものが断面略三角形形状をなしており、これら断面略三角形形状をなす発泡体11,11,…が、同一平面に配置される平坦面51を上面14における上端位置に形成している。また、最上段の複数の発泡体11,11,…のうち断面略三角形形状をなしていて隣り合う発泡体11,11と、これらの両方に接合する上から二段目の発泡体11とが、平坦面51よりも板厚方向に凹む間隙溝52を上面14に形成している。このような間隙溝52が上面14に複数平行に配置されている。これらの間隙溝52,52,…は、図3に示すように、いずれも発泡体11,11,…の長さ方向に沿って延在しており、断熱材本体21の全長にわたって形成されている。つまり、間隙溝52,52,…は、断熱材本体21の板長方向両側の側面12,12に開口している。
図2に示すように、断熱材本体21には、最上段の複数の発泡体11,11,…のうちの所定のものが板厚方向に押圧されることにより、間隙溝52,52,…よりも板厚方向に深く凹む排水溝53が上面14に形成されている。つまり、最上段の所定の発泡体11が板厚方向に円弧状に押し潰されて凹状発泡体11(A)になると、この凹状発泡体11(A)と、この凹状発泡体11(A)の両隣りの上から二段目の発泡体11,11と、この凹状発泡体11(A)の両隣りの最上段の発泡体11,11とで排水溝53が形成される。このような排水溝53が上面14に複数、板幅方向に等間隔で配置されている。これら排水溝53,53,…は、図3に示すように、いずれも発泡体11,11,…の長さ方向に沿って延在しており、断熱材本体21の全長にわたって形成されている。つまり、排水溝53,53,…は、断熱材本体21の板長方向両側の側面12,12に開口している。排水溝53,53,…の深さは、例えば2mm〜10mmとされる。
図2に示すように、下面15を形成する最下段の複数の発泡体11,11,…も、ほとんどのものが断面略三角形形状をなしており、これら断面略三角形形状をなす発泡体11,11,…が、上面14と同様、同一平面に配置される平坦面51を下面15における下端位置に形成している。また、上面14と同様、最下段の複数の発泡体11,11,…のうちの断面略三角形形状をなしていて隣り合う発泡体11,11と、これら両方に接合する下から二段目の発泡体11とが、平坦面51よりも板厚方向に凹む複数の間隙溝52を下面15に形成している。このような間隙溝52が下面15にも複数平行に配置されている。さらに、下面15には、上面14と同様、最下段の複数の発泡体11,11,…のうちの所定のものが板厚方向に押圧されて凹状発泡体11(A)になることにより、間隙溝52,52,…よりも板厚方向に深く凹む排水溝53,53,…が形成されている。
上面14の排水溝53,53,…は、板幅方向に等間隔で配置されており、下面15の排水溝53,53,…も、板幅方向に、上面14の排水溝53,53,…と同じ等間隔で配置されている。ただし、上面14の排水溝53,53,…と下面15の排水溝53,53,…とは半ピッチずれており、上面14の隣り合う排水溝53,53の間の中央に、下面15の排水溝53が配置されている。
つまり、断熱材10の上面となる断熱材本体21の上面14には、板厚方向の位置を合わせて最も上面14側に並べられた発泡体11,11,…の間の浅い間隙溝52,52,…と、間隙溝52,52,…よりも深い排水溝53,53,…とが、発泡体11,11,…の配向方向に延在形成されている。また、断熱材本体21の下面15にも、板厚方向の位置を合わせて最も下面15側に並べられた発泡体11,11,…の間の浅い間隙溝52,52,…と、間隙溝52,52,…よりも深い排水溝53,53…とが、発泡体11,11,…の配向方向に延在形成されている。
複数の発泡体11,11,…は、上記配置により、環状に連結配置された複数(四本)の発泡体11,11,…の接合面以外の部分で囲んで空洞20を形成している。具体的に、空洞20は、板幅方向の位置が合い板厚方向に隣り合う二本の発泡体11,11と、これらの両方に隣り合って板厚方向の位置が合い板幅方向に隣り合う二本の発泡体11,11とで囲まれて形成されている。すべての空洞20は、断熱材本体21を発泡体11,11,…の配向方向に貫通し、この配向方向の両方の側面12にそれぞれ開口している。
ここで、発泡体11,11,…を成形するために使用される発泡材料としては、ポリオレフィン樹脂と、セルロールと、でんぷんとを含む材料を用いるのが好ましい。
ポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などが挙げられる。
セルロースとしては、新聞紙や雑誌等の古紙を原料として用いることができる。古紙は粉砕機により所望の大きさに粉砕されて用いられる。
でんぷんとしては、とうもろこし澱粉(コーンスターチ)、小麦澱粉、米澱粉などを用いることができる。
また、上記した発泡材料の100質量%中の各成分の割合は、ポリオレフィン樹脂が30〜50質量%であることが好ましく、セルロースが10〜40質量%であることが好ましく、でんぷんが20〜40質量%であることが好ましい。
また、発泡材料には、必要に応じて酸化防止剤、防かび剤、顔料など、断熱材に用いられる各種添加剤を含有させてもよい。
第1実施形態の断熱材10は、セルロース(古紙)やでんぷんを含むので、環境に十分配慮している。
断熱材本体21は、例えば以下の製造方法により形成される。
まず、上述した紙等のセルロース含有発泡材料を押出成形機の複数の細孔を有する口金より押し出しながら発泡させることで、細孔の数に応じた複数の円柱棒状(ストランド状)の発泡体11,11,…が同じ一方向に配向しながら成形されることになり、口金から束状に押し出された多数の発泡体11,11,…は、発泡直後の溶融粘着性により隣り合うもの同士が溶着して集合状態に一体化されて中間成形状態の断熱材本体21となって押し出し方向に沿ってさらに移動する。なお、発泡の際は、発泡剤として水を用いるのが好ましい。
このようにセルロース含有発泡体からなる断熱材本体21が中間成形状態にあるとき、発泡体11,11,…は、表皮が他の発泡体11,11,…との溶着部分を含めて樹脂材を主体に構成されることになり、防水性および防湿性を有する。他方、発泡体11,11,…の表皮よりも内側の内部構成部は吸湿性および吸水性を有している。
そして、押出成形機による発泡体11,11,…の押し出し方向に下流側には、図4に示すように、一対の平行なローラ200,200が押し出し方向に直交する方向に沿って配置されている。これらローラ200,200は、それぞれ、外周面に、円筒状をなす円筒面201と、軸方向に等間隔で設けられて円筒面201から径方向外方に全周一定径をなして突出する複数の環状凸部202,202,…とを有している。
これらローラ200,200を対向部分が押出成形機から離れるように回転させ、これらの間に、これらに板厚方向両側において接触するように、まだ軟らかい中間成形状態の断熱材本体21を連続して通すことにより、この中間成形状態の断熱材本体21を加圧することになる。すると、中間成形状態の断熱材本体21に、ローラ200,200の円筒面201,201により、上面14の平坦面51および下面15の平坦面51が形成されて板厚が調整されることになり、また環状凸部202,202,…により、上面14の排水溝53,53…の底となる凹状発泡体11(A),11(A),…と下面15の排水溝53,53…の底となる凹状発泡体11(A),11(A),…とが形成される。これにより、中間成形状態の断熱材本体21に上面14の排水溝53,53…および下面15の排水溝53,53…が形成される。
言い換えれば、外周面に環状凸部202,202,…を備えたローラ200,200が、回転しつつ発泡体11,11,…の配向方向に相対移動して中間成形状態の断熱材本体21を押圧し、その板厚方向一側の上面14を成形し(上面成形工程)、同時に板厚方向他側の下面15を成形する。その際に、一方のローラ200の環状凸部202,202,…が、上面14に発泡体11,11,…の配向方向に沿う排水溝53,53,…を押圧により形成し、他方のローラ200の環状凸部202,202,…が、下面15に発泡体11,11,…の配向方向に沿う排水溝53,53,…を押圧により形成する。
ここで、排水溝53,53,…は、少なくとも上面14に形成すれば良く、下面15に形成する必要はない。しかしながら、下面15にも形成した方が、上下のローラ200,200からの力が平均化されることになり、反りの発生を抑制できる。また、上面14の排水溝53,53,…と下面15の排水溝53,53,…とを半ピッチずらしていることから、上下のローラ200,200からの力がさらに平均化されることになり、反りの発生をさらに抑制できる。さらに、例え反りが発生したとしても、上面14および下面15の両方に形成されているため、後述する切削加工の前段階では、上下の区別はなく、反りの状態に応じて表裏を選んで上面14および下面15を設定できる。
そして、上記した中間成形状態の断熱材本体21の発泡体11,11,…の配向方向の両側を、切削加工により、上面14との境界線および下面15との境界線がそれぞれ発泡体11,11,…の配向方向に直交し、且つ上面14側が下面15側よりも配向方向の外側に位置するように斜めに切断して、配向方向の両側の端部に位置する両側の図3に示す側面12,12を形成する。また、切削加工により、発泡体11,11,…の配向方向に直交する方向の両側を、上面14との境界線および下面15との境界線がそれぞれ発泡体11,11,…の配向方向に平行をなし、且つ上面14側および下面15側が配向直交方向の位置を合わせるように上面14および下面15に対し垂直に切断して、配向直交方向の両側の端部に位置する両側の側面13,13を形成する。
加えて、両側の側面12,12のそれぞれの近傍に、側面12に沿い、より具体的には発泡体11,11,…の配向方向に直交する複数具体的には2カ所ずつのスリット(直交溝)18,19を上面14から切削加工により形成する。このようにして、断熱材本体21を得る。よって、断熱材本体21には、発泡体11,11,…の配向方向(図3のX方向)の両端側それぞれに、複数のスリット18,19が並設されている。スリット18,19は、排水溝53,53,…よりも深さが深くなるように形成されている。スリット18,19は、断熱材本体21を、発泡体11,11,…の配向方向に対し直交する方向に貫通して両側面13,13に開口している。この断熱材本体21は、すべての発泡体11,11,…が一定の配向方向に沿っており、板厚方向に沿って見ると全体として矩形状をなしている。
断熱材本体21の上面14における、発泡体11,11,…の配向方向(図3のX方向)の中央位置に、発泡体11,11,…の配向方向に対し直交する方向に延在する直交溝220が形成されている。直交溝220は、切削加工により、底面の高さ位置が一定となるように形成されている。直交溝220は、断熱材本体21を、発泡体11,11,…の配向方向に対し直交する方向に貫通して両側面13,13に開口している。
図6に示すように、一方の側面12の近傍に設けられた2カ所のスリット18,19のうち、内側つまり側面12から遠い側に設けられたスリット19の幅が、外側つまり側面12に近い側に設けられたスリット18の幅よりも広くなっている。図3および図5に示すように、同様に、他方の側面12の近傍に設けられた2カ所のスリット18,19のうち、内側つまり側面12から遠い側に設けられたスリット19の幅が、外側つまり側面12に近い側に設けられたスリット19の幅よりも広くなっている。直交溝220の幅は、スリット19の幅よりも狭く、スリット18の幅と同等に形成されている。直交溝220は、排水溝53,53,…よりも深さが深く、かつスリット18,19よりも深さが浅くなるように形成されている。
具体的に、板厚80mmの断熱材本体21に対して、直交溝220は幅3mm深さ10mmに、スリット18は幅3mm深さ50mmに、スリット19は幅6mm深さ55mmに形成されている。排水溝53,53,…はそれ自体に水が溜まりにくいように幅5mm深さ2mmに形成されている。
なお、断熱材本体21の切断された両側面12,12は、複数の発泡体11,11,…の切断された両端面で構成されており、これら発泡体11,11,…は、端面にて内部構成部が露出しており、よって配向方向に吸湿性および吸水性を有している。つまり、発泡体11,11,…は配向方向とは直交する方向に防水性および防湿性を有しており、この方向には透水および透湿しないようになっている。なお、別途の防水性および防湿性を有するシール材を発泡体11,11,…の両端面に塗布して配向方向にも防水性および防湿性を持たせても良い。
断熱材本体21は、一方の側面12およびその近傍に設けられた2カ所のスリット18,19と、他方の側面12およびその近傍に設けられた2カ所のスリット18,19とが鏡面対称の形状をなしている。同じ側面12に近接する2カ所のスリット18,19のうち側面12側つまり外側のスリット18は一定深さ(つまり底面の高さ位置が一定)に形成され、側面12とは反対側つまり内側のスリット19は外側のスリット18よりも深い一定深さ(つまり底面の高さ位置が一定)に形成されている。
また、同じ側面12に近接する2カ所のスリット18,19において、側面12と外側のスリット18との最大距離と、内外のスリット18,19同士の距離とは同等になっている。
断熱材本体21は、側面12とこれに近接する外側のスリット18との間がこのスリット18を狭める方向に変位可能な外側可動片部23となり、外側のスリット18とこれに近接する内側のスリット19との間がこの内側のスリット19を狭める方向に変位可能な内側可動片部24となっている。そして、一方の側面12に近接する2カ所のスリット18,19および他方の側面12に近接する2カ所のスリット18,19よりも下面15側と、スリット19,19の間とが、変位困難な本体部26となっている。一方の側面12に近接する2カ所のスリット18,19および他方の側面12に近接する2カ所のスリット18,19は、間隙溝52,52,…および排水溝53,53,…を横断するように形成されている。よって、排水溝53,53,…は、それぞれ、図5に示すように、外側可動片部23に配置される外側溝部55と、内側可動片部24に配置される内側溝部56と、本体部26に配置される中央溝部57とに分けられている。
上記の断熱材本体21に、図3および図5に示すように、一枚のシート状部材30が貼付されて断熱材10となる。このシート状部材30は、図3に示すように、側面13,13間の距離よりも短い幅であって側面12,12間の距離よりも長さの長い長方形状をなしている。言い換えれば、シート状部材30は、断熱材本体21の板幅方向の長さよりも同方向の長さが短くなっており、断熱材本体21の板長方向の長さよりも同方向の長さが長くなっている。
そして、シート状部材30は、断熱材本体21に対して側面13,13間の中央所定範囲に配置されており、言い換えれば、側面13,13から等距離の位置に配置されている。シート状部材30は、断熱材本体21の下面15における側面13,13間の中央所定範囲を覆うとともに断熱材本体21における発泡体11,11,…の配向方向両外側に延出して板長方向両側の側面12,12における側面13,13間の中央所定範囲を覆って、下面15と側面12,12とに貼り付けられている。
なお、シート状部材30の断熱材本体21への貼り付けは、断熱材本体21の下面15において中央部のみに接着剤を塗布するとともに、両側の側面12,12において高さ方向の中間所定位置(上面14から10mm程度の位置)のみに長さ方向に沿って直線状に接着剤を塗布し、これらの接着剤によって接着固定する。つまり、シート状部材30は、断熱材本体21に対して、下面15の中央部と両側の側面12,12の高さ方向の中間部分のみに接着固定される。言い換えれば、シート状部材30は、断熱材本体21の下面15に対しては、この下面15を覆う範囲の中間部のみが貼り付けられており、下面15を覆う範囲の全周囲範囲は貼り付けられていない。これにより、シート状部材30は、断熱材本体21の下面15に対して、側端部が接着されておらず、開放されることになる。ここで、断熱材本体21の下面15の中央部分への接着剤の塗布形状は、シート状部材30が断熱材本体21の下面15の側端部を開放できれば、円状、線状、十字状等、いかなる形状であっても良い。
上記のようにシート状部材30が貼付されることで、断熱材本体21がシート状部材30よりも板幅方向両側に均等に突出することになる。断熱材本体21およびシート状部材30からなる断熱材10は、シート状部材30が配置されない板幅方向の両端部の側面が、断熱材本体21の側面13,13からなっている。また、断熱材10は、シート状部材30が配置される板長方向の両端部の側面40,40が、それぞれ、板厚方向の全体がシート状部材30で形成された板幅方向中央の被覆面部41と、その板幅方向両側で板厚方向の全体が断熱材本体21の側面12の一部からなる露出面部42,42とを有している。露出面部42,42は、側面12の長さ方向の両端部となっている。言い換えれば、側面40,40は、それぞれの長さ方向の中央がシート状部材30で形成された被覆面部41となり、長さ方向の両端部が断熱材本体21で形成された露出面部42,42となっている。よって、断熱材10は、四隅に露出面部42が設けられている。
ここで、断熱材10は、図1に示す支持材110,110間に配置されるとき、後述するように、下面15を下側つまり室外側に向ける姿勢で、支持材110,110に側面40,40を対向させるようにして嵌合させられることになり、この嵌合により断熱材10により生じる弾発力によって支持材110,110に支持されることになる。
つまり、断熱材10は、その断熱材本体21が側面12,12にて支持材110,110に支持される。そして、シート状部材30が、側面12,12のそれぞれの長さ方向の中央部分を覆っており、言い換えれば、側面12,12のそれぞれの長さ方向の両端部以外を覆っている。シート状部材30は、一方の側面12の長さの50〜95%の範囲を覆っており、よって、一方の側面12の面積の50〜95%の範囲を覆っている。同様に、シート状部材30は、他方の側面12の長さの50〜95%の範囲を覆っており、よって、他方の側面12の面積の50〜95%の範囲を覆っている。
シート状部材30は、板長方向の両端部が断熱材本体21の上面14と同一平面で板長方向両外側に延出可能な長さに形成されている。上面14からの両側に延出する延出部31,31が、断熱材10を支持材110,110間に配置するときに、支持材110,110の上面にタッカーなどで釘打ちされて固定される。また、断熱材10は、支持材110,110間から引き抜かれる際に延出部31,31において引っ張られる。
側面12,12に開口する排水溝53,53,…のうち板幅方向中央側の複数本の排水溝53,53,…の両端開口位置にシート状部材30が配置されており、側面13,13側の排水溝53,53,…の両端開口位置にはシート状部材30は配置されていない。
シート状部材30としては、不織布を用いる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート製、ポリエチレン製またはポリプロピレン製などの不織布が好適であり、本実施形態では、ポリエチレンテレフタレート製の不織布を用いている。
また、シート状部材30は、引っ張り強度が10N/mm以上であることが好ましい。上述したように、断熱材10を支持材110,110間に配置するときに、シート状部材30はその延出部31が支持材110,110に釘打ちされて固定される。そのため、シート状部材30は引っ張られやすいが、引っ張り強度が10N/mm以上であれば、引っ張られても破れにくい。具体的には、延出部31,31を結ぶ方向となる縦方向の引っ張り強度が158N/mm、これとは直交する横方向の引っ張り強度が59N/mmとなっている。なお、シート状部材30の引っ張り強度は、JIS L 1913により測定される。
また、不織布であるシート状部材30は、目付量が30〜80g/mとなっており、具体的には、40g/mのポリエチレンテレフタレート製となっている。
さらに、シート状部材30は、透湿性を有することが好ましい。セルロースを含む断熱材や、該断熱材の上に設置される下地合板は吸湿性を有するので、室内の湿気等を含むと断熱材や下地合板が乾燥しにくいことがあった。また、特に2×4工法により建築する場合、建築途中で下地合板が雨に曝されると、雨水が下地合板と断熱材との間に溜まってしまうことがあった。
透湿性を有するシート状部材30を断熱材本体21の下面15に貼り付けることで、断熱材10や下地合板が吸湿したときにその水分を逃がすことができ、断熱材や下地合板が乾きやすくなる。
ここで、断熱材10は、これが配置される支持材110,110間の隙間の間隔に対して、発泡体11,11,…の配向方向における長さの最小値は短く、この方向の長さの最大値は長く形成されている。
そして、以上の断熱材10を図1に示すように支持材110,110間に配置する場合、作業者は、断熱材10を、支持材110,110に側面40,40を対向させる姿勢とし、図3、図5および図6に示す幅の狭い下面15を先方として、シート状部材30の両側の延出部31,31の挟まりを防止しつつ、支持材110,110間に、上から下への方向を嵌合方向として嵌合させる。その際に、断熱材10は側面40,40が支持材110,110の鉛直方向に沿い互いに平行をなして対向する内面111,111を摺動する。断熱材10において、支持材110,110に対向する側面40,40は、この嵌合方向の手前側が奥側よりも外側に位置するように傾斜している。
つまり、図7に示すように、断熱材10の接点位置S1に支持材110,110が当接した状態から断熱材10が支持材110,110間に押し込まれると、図8に示すように、嵌合方向の手前側の上面14から形成されたスリット18,19を狭めるように、外側可動片部23が内側可動片部24側に変位して内側可動片部24に当接しつつ内側可動片部24が本体部26側に変位して本体部26に当接して、外側可動片部23および内側可動片部24が圧縮されながら支持材110,110間に嵌合させられる。このとき、断熱材10はその弾発力で支持材110,110間に保持される。支持材110,110間に断熱材10を押し込む場合、通常、作業者は、断熱材10の上面14の撓みにくい角部位置を下方に押圧することになる。
なお、支持材110,110間に押し込まれる際に、断熱材10は、内側可動片部24がスリット19の底の内側可動片部24側の端部を中心に倒れることになり、よって、内側溝部56は、中央溝部57とは反対側の端部の高さ位置は略そのままで中央溝部57側が下がる。また、外側可動片部23がスリット18の底の外側可動片部23側の端部を中心に倒れることになり、よって、外側溝部55は、内側溝部56とは反対側の端部の高さ位置は略そのままで内側溝部56側が下がる。よって、中央溝部57の底の最大高さと、内側溝部56の底の最大高さと、外側溝部55の底の最大高さとは略同じとなり、内側溝部56の底はスリット19側ほど下側に位置するように傾斜し、外側溝部55の底はスリット18側ほど下側に位置するように傾斜する。
建築施工中に、上記のように支持材110,110間に配置された断熱材10の上面14に雨水がかかることがある。すると、この雨水は、排水溝53,53,…に落ち、排水溝53,53,…を流れて、一部はスリット18,19に落下し、スリット18,19の両端から断熱材10の板幅方向の側面13,13に排水される(図8の矢印A1,A2参照)。そのうちの一部は、側面13,13から下面15に回り込むこともあるが、シート状部材30の断熱材本体21の下面15への貼り付けを、全面ではなく、中央部分のみとすることで、下面15に回り込み、断熱材本体21とシート状部材30との間に浸入した水を、開放されている側端部から排水することができる。
また、雨水の排水溝53,53,…を流れる一部は、場合によっては、その両端に至ることがあるが、側面40,40のシート状部材30が設けられていない露出面部42,42に位置が合う排水溝53,53,…の雨水は、シート状部材30に浸透することはない。よって、シート状部材30に浸透する雨水の量を抑制することができる。
以上により、断熱材10上に床板や合板等の床材120を施工する前に、断熱材10上に溜まった水を拭き取る等して乾燥させる作業が不要となり、あるいは軽く済むため、施工上の手間を軽減できる。
以上に述べた第1実施形態の断熱材10によれば、シート状部材30が、断熱材本体21の支持材110,110に支持される側面12,12の50〜95%の範囲を覆っているため、シート状部材30で覆われていない側面12,12つまり露出面部42,42を5%〜50%の範囲で残すことになる。これにより、断熱材10は、支持材110,110間への嵌合時に生じる摩擦抵抗を小さすぎず大きすぎない適切なものとすることができる。よって、施工の作業性を向上させることができる。
つまり、シート状部材30で側面12,12の50%よりも狭い範囲を覆うと、断熱材本体21の摩擦係数が高い露出面部42,42の面積が増え過ぎ、摩擦係数の低い被覆面部41の面積が減り過ぎてしまう。このため、摩擦抵抗が増大してしまって断熱材10の支持材110,110への嵌合に要する力が増大して施工の作業性が低下してしまう。また、シート状部材30で側面12,12の95%よりも広い範囲を覆うと、断熱材本体21の摩擦係数が高い露出面部42,42の面積が減り過ぎ、摩擦係数の低い被覆面部41の面積が増えすぎてしまう。このため、摩擦抵抗が小さくなり過ぎてしまって断熱材10を支持材110,110へ押し込み過ぎてしまうことがあり、この場合には、引き戻す等の追加の作業が必要になってしまう。このため、施工の作業性がかえって低下してしまう。これに対し、シート状部材30が、断熱材本体21の側面12,12の50〜95%の範囲を覆うことで、摩擦抵抗を適切なものとすることができて、施工の作業性を向上させることができる。
また、シート状部材30が、断熱材本体21の側面12,12の50〜95%の範囲を覆っているため、全面的に覆う場合と比べてコストを低減でき、また、シート状部材30に浸透する雨水の量を抑制することができる。
また、シート状部材30は、側面12,12の長さ方向の両端部以外を覆っているため、断熱材10の側面40,40は、長さ方向の両端部の摩擦抵抗が大きく、長さ方向の中間部の摩擦抵抗が小さくなる。支持材110,110間に断熱材10を嵌合させる際に、作業者は角部に力を加えるため、力を加える部分の近くの摩擦抵抗を大きくし、力を加える部分から離れた部分の摩擦抵抗を小さくすることで、より押し込み易くなる。よって、施工の作業性をより向上させることができる。
また、シート状部材30は、断熱材本体21の室外側に向く下面15に対して、下面15を覆う範囲の中間部のみが貼り付けられているため、断熱材本体21とシート状部材30との間に隙間を形成することができることになり、よって、断熱材本体21の下面15に回り込んだ水をこの隙間の端から排水することができる。
また、シート状部材30は、ポリエチレンテレフタレート製、ポリエチレン製またはポリプロピレン製などの不織布であるため、支持材110,110間への嵌合時の摩擦抵抗を良好に低減することができるとともに、シート状部材30の耐久性が向上する。また、コスト増を抑制することができる。
また、シート状部材30は、引っ張り強度が10N/mm以上であるため、シート状部材30の施工時の破断等を抑制できる。つまり、引っ張り強度が10N/mm未満であると、支持材110,110間に断熱材10を押し込む場合や延出部31,31を引っ張って支持材110,110間から断熱材10を引き抜く場合等に、シート状部材30に破断を生じてしまう可能性があるが、引っ張り強度が10N/mm以上であれば、このような破断の発生を抑制することができる。
また、シート状部材30が不織布であるため、断熱材10の支持材110,110間への嵌合時の摩擦抵抗を良好に低減することができる。
また、シート状部材30は、目付量が30〜80g/mであるため、支持材110,110間への嵌合時の摩擦抵抗を良好に低減することができる。
また、断熱材本体21が、セルロース含有発泡体からなるため、低コストで優れた断熱性が得られる上、環境上より好ましい。
また、断熱材本体21は、発泡材料を押し出し発泡した棒状の発泡体11,11,…が、一方向に配向し該一方向の位置を重ねつつ隣り合うもの同士が溶着により一体化されてなるものであり、側面12,12が前記一方向の端面となっている。これにより、シート状部材30で覆われていない露出面部42,42が複数の発泡体11,11,…の端面となるため、適度な摩擦抵抗を発生させることになる。よって、施工の作業性をより向上させることができる。
また、直交溝220が発泡体11,11,…の配向方向となる一方向の中央に発泡体11,11,…の配向方向と直交する方向に延在形成されているため、この中央位置が最も低くなる状態で断熱材10が支持材110,110間に取り付けられた場合に、排水溝53,53,…から直交溝220に良好に水を流すことができ、直交溝220で良好に水を排水することができる。つまり、支持材110,110間に側面12,12において断熱材10を嵌合させると、上面14は、側面12,12側の高さが高くなり、直交溝220の位置が低くなる。このような場合に、排水溝53,53,…により中央側に流れる水を直交溝220が側面13,13に排水することができる。なお、排水溝53,53,…がなくても直交溝220があれば中央側に流れる水を側面13,13に排水することができる。
また、直交溝220が排水溝53,53,…よりも深いため、直交溝220から排水溝53,53,…への逆流を抑止でき、排水溝53,53,…から直交溝220に良好に水を流すことができる。
また、複数のスリット18,19のうちの内側のスリット19が外側のスリット18よりも幅が広いため、内側が低くなる状態で断熱材10が支持材110,110間に取り付けられた場合に、スリット18で排水できなかった水を、スリット18よりも幅が広い内側のスリット19で良好に排水することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る断熱材について、主に図9を参照して第1実施形態との相違部分を中心に説明する。第1実施形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第2実施形態では、シート状部材30が、側面12の長さ方向に分割されている。つまり、シート状部材30が、複数枚具体的には2枚のシート体60,60からなっており、第1実施形態の断熱材本体21に、2枚のシート体60,60が貼付されて第2実施形態の断熱材10となる。
シート体60,60は、側面12,12のそれぞれの長さ方向に間隔をあけて配置されている。なお、シート体60,60は、断熱材本体21の下面15に対して、この下面15を覆う範囲の中間部のみが貼り付けられており、両側の側面12,12に対して、高さ方向の中間所定位置のみが長さ方向に沿う直線状に貼り付けられている。つまり、シート体60,60は、それぞれ、断熱材本体21の下面15に対しては、この下面15を覆う範囲の中間部のみが貼り付けられており、下面15を覆う範囲の全周囲範囲は貼り付けられていない。この場合も、接着剤の塗布形状は、シート体60,60が断熱材本体21の下面15の側端部および中央部を開放できれば、円状、線状、十字状等、いかなる形状であっても良い。
上記のようにシート状部材30が二枚のシート体60,60に分割されることで、断熱材本体21がシート状部材30よりも板幅方向両側に均等に突出しており、板幅方向の中間部もシート状部材30から露出している。その結果、断熱材10は、板長方向の両端部の側面40,40が、それぞれ、板厚方向の全体がシート状部材30で形成された板幅方向両側の被覆面部41,41と、被覆面部41,41の間および両外側で板厚方向の全体が側面12の一部からなる露出面部42,42,42とを有している。露出面部42,42,42は、側面12の長さ方向の両端部および中央部となっている。言い換えれば、側面40,40は、それぞれの長さ方向の中間部二カ所がシート状部材30で形成された被覆面部41となり、長さ方向の両端部および中央部が断熱材本体21で形成された露出面部42となっている。
つまり、シート状部材30が、断熱材本体21の側面12,12のそれぞれの長さ方向の中間部の二カ所を覆っており、言い換えれば、側面12,12のそれぞれの長さ方向の両端部および中央部以外を覆っている。シート状部材30は、二枚のシート体60,60を合わせて、一方の側面12の長さの50〜95%の範囲を覆っており、よって、一方の側面12の面積の50〜95%の範囲を覆っている。同様に、シート状部材30は、シート体60,60を合わせて、他方の側面12の長さの50〜95%の範囲を覆っており、よって、他方の側面12の面積の50〜95%の範囲を覆っている。
以上に述べた第2実施形態の断熱材10によれば、側面12,12のそれぞれの長さ方向の中間部分に摩擦抵抗の大きな露出面部42を配置でき、支持材110,110間に断熱材10を嵌合させる際に、作業者が断熱材10をより押し込み易くなる。よって、施工の作業性をより向上させることができる。
以上の第1,第2実施形態においては、断熱材本体21がセルロース含有発泡体からなる場合を例にとり説明したが、ポリスチレン、ポリウレタン、フェノール等の樹脂系発泡体や、グラスウール、ロックウール等の繊維系断熱材とすることも可能である。断熱材本体21を、樹脂系発泡体や繊維系断熱材としても、低コストで優れた断熱性が得られる。
以上の第1,第2実施形態のシート状部材30を少なくとも厚さ方向に防水性を有するものとしても良い。
シート状部材30に防水性を持たせるためには、例えば、図10に示すように、シート状部材30を、透水性の不織布300の厚さ方向一側の全面に非透水性の防水層301を形成したものとする。不織布300は、上記と同様に、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどの合成樹脂製のものを用いることができる。また、防水層301も、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどの合成樹脂製とすることができる。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート製、ポリエチレン製またはポリプロピレン製の不織布300の厚さ方向一側の全面にポリエチレンからなる防水層301を全面ラミネート加工により形成する。この場合、不織布300の目付量を10〜50g/mとするのが好ましく、防水層301のラミネート目付量(塗布量)を7〜20g/mとするのが好ましい。
あるいは、ポリエチレンテレフタレート製、ポリエチレン製またはポリプロピレン製の不織布300の厚さ方向一側の全面に、ポリエチレンテレフタレート製、ポリエチレン製またはポリプロピレン製の防水フィルムを貼り付けて一体化する。この貼り付けは、例えば、防水層301となる防水フィルムをホットラミネート加工で不織布300に貼り付ける。または、防水層301となる防水フィルムを接着剤で不織布300に貼り付ける。この場合、不織布300の目付量を10〜50g/mとするのが好ましく、防水層301となる防水フィルムの厚さを10〜50μmとするのが好ましい。
あるいは、シート状部材30を、不織布を含まずに、ポリエチレンテレフタレート製、ポリエチレン製またはポリプロピレン製の防水フィルムのみで形成しても良い。この場合、シート状部材30となる防水フィルムの厚さを50〜200μmとするのが好ましい。
具体的には、目付量が35g/mのポリエチレンテレフタレート製の不織布300の厚さ方向一側の全面に目付量が12g/mのポリエチレンを防水層301が12μmの厚さとなるように全面ラミネート加工により形成してシート状部材30を得る。このシート状部材30の具体的な引っ張り強度は、延出部31,31を結ぶ方向となる縦方向の引っ張り強度が139.2N/mm、これとは直交する横方向の引っ張り強度が70.8N/mmとなる。
以上のような防水性のシート状部材30を用いることで、雨水がシート状部材30に染み込むことを抑制でき、シート状部材30を介して雨水が断熱材本体21に染み込むことをも抑制できる。よって、シート状部材30および断熱材本体21に生じるカビ等を抑制できる。つまり、断熱材本体21の側面12,12は切断面となっており、発泡体11,11,…の吸湿性および吸水性を有する内部構成部が露出している。このため、断熱材本体21は側面12,12から水が染み込み易い。よって、シート状部材30が透水性を有していると、シート状部材30はもとより、シート状部材30を介して側面12,12から水が断熱材本体21に染みこんでしまう。防水性のシート状部材30を用いることで、このような水の染み込みを抑制できる。この場合、シート状部材30の側面12,12を覆う全範囲を非透水性の接着剤で側面12,12に接着するのが良い。また、シート状部材30が不織布300および防水層301を含む複数層となっている場合、不織布300および防水層301のうち防水層301を断熱材本体21側にして断熱材本体21に貼り付けるのが良い。
10 断熱材
11 発泡体
12 側面
15 下面(裏面)
21 断熱材本体
30 シート状部材
110 支持材

Claims (9)

  1. 平行に配置される支持材間に嵌合されて支持される断熱材であって、
    矩形板状の断熱材本体と、
    該断熱材本体の前記支持材に支持される側面を覆うシート状部材とを有し、
    前記シート状部材は、前記側面の面積の50〜95%の範囲を覆っていることを特徴とする断熱材。
  2. 前記シート状部材は、前記側面の長さ方向の両端部以外を覆うことを特徴とする請求項1記載の断熱材。
  3. 前記シート状部材は、前記断熱材本体の室外側に向く裏面に対して、該裏面を覆う範囲の中間部のみが貼り付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の断熱材。
  4. 前記シート状部材は、前記側面の長さ方向に分割されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の断熱材。
  5. 前記シート状部材は、ポリエチレンテレフタレート製、ポリエチレン製またはポリプロピレン製の不織布であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の断熱材。
  6. 前記シート状部材は、引っ張り強度が10N/mm以上で、かつ目付量が30〜80g/mであることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の断熱材。
  7. 前記断熱材本体は、セルロース含有発泡体、樹脂系発泡体および繊維系断熱材のいずれか一つからなることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の断熱材。
  8. 前記断熱材本体は、発泡材料を押し出し発泡した棒状の発泡体が、一方向に配向し該一方向の位置を重ねつつ隣り合うもの同士が溶着により一体化されてなるものであり、前記側面が前記一方向の端面であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の断熱材。
  9. 前記シート状部材は、防水性を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の断熱材。
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