JP6260078B2 - 印刷用塗工紙およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は印刷用塗工紙に関する。特に本発明は、上質紙にもかかわらず、嵩高で白色度が高く、印刷面感に優れ、印刷作業性が良好な印刷用塗工紙の製造方法に関する。
近年、印刷用紙においても輸送及び郵送コストの削減などのため軽量化に対する要求が非常に高くなってきている。しかし、単純に軽量化すなわち印刷用紙の坪量を下げると紙の厚さが低下し、冊子のボリューム感が損なわれるため好ましくない。
紙ユーザーに求められている軽量化とは、紙重量を低下させながら、紙厚は低下させないこと、より好ましくは紙厚を高くすることであり、紙の軽量嵩高化が近年の重要な技術課題である。
一方、印刷物のビジュアル化やカラー化が進み、非塗工印刷用紙に比較し、平滑な塗工層をインキ受理層として有する印刷用塗工紙の需要も年々増加している。
しかし、炭酸カルシウムやカオリンなどの無機顔料を主成分とする顔料塗工層は、パルプを主原料とする塗工原紙に比較して比重が重いため、塗工紙の軽量化のためには低塗工量化が有効である。また、嵩高化という観点からは、塗工原紙を嵩高化することが考えられる。紙の低密度化(嵩高化)の方法の一つとして製紙用パルプに関しての検討があげられる。
一般的に製紙用パルプには木材パルプが使用されるが、低密度化を行うためには、化学薬品により木材繊維中の補強材料であるリグニンを抽出した化学パルプよりも、グラインダーで木材を磨り潰す砕木パルプやリファイナーで木材を精砕するリファイナーメカニカルパルプ、またはサーモメカニカルパルプのような機械パルプの方が繊維は剛直で効果的である。しかし、機械パルプを使用した場合には化学パルプと比較しパルプの白色度が低いため、全体として紙の白色度が低下する、製品の紙の色が黄色くなる(退色する)などの問題があった。
また、抄紙の観点から非塗工紙や塗工原紙を嵩高化(低密度化)する手法として、嵩高剤の使用による方法が知られている。公知の嵩高剤として、例えば、特定のアルコール及び/またはそのポリオキシアルキレン付加物を含有する紙用嵩高剤(特許文献1)、非イオン界面活性剤(特許文献2)、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物からなる紙用嵩高剤(特許文献3)などが知られており、これらの紙用嵩高剤を板紙に応用した技術(特許文献4)も提案されている。
また、前述したような輸送コスト削減等の観点から、塗工紙の軽量化に対する要望が高くなってきている。低塗工量にもかかわらず、特に優れた白紙外観および剛度を有し、印刷・製本作業適性を有する低坪量微塗工紙に関する技術が開示されている(特許文献5)。
しかし、特許文献5のように、塗工量を少なくすると、塗工面に塗工面の被覆ムラが生じ、特に嵩高原紙のように紙表面の平滑性の低いものの場合、印刷時のインキの着肉ムラに起因する印刷面感の悪化が起こり、また塗工量が多い場合と比較し紙の白色度も低くなる。さらに低坪量とした場合は、強度が極度に低下し、印刷時の断紙などのトラブルが発生する。このように、低塗工量かつ、低坪量でありながら、嵩高で白色度が高く印刷面感に優れた印刷用塗工紙を製造することは困難であった。
国際公開98/03730号パンフレット 特開平11−200283号公報 特許第2971447号公報 特許第3041294号公報 特開2004−124289号公報
この様な状況に鑑みて、本発明の課題は、クラフトパルプを主原料とした上質紙で低塗工量にもかかわらず、嵩高で白色度が高く、印刷面感に優れ、不透明度が高く、印刷作業性が良好な印刷用塗工紙を提供することである。
原紙上に顔料と接着剤を含有する塗工液を一層以上塗工して製造する塗工紙の製造方法において、クラフトパルプを全乾燥重量に対して50重量%以上含有し、パルプの繊維間結合を阻害する作用を持つ有機化合物を含有した原紙に、顔料塗工液を片面塗工量が0.5〜5g/mとなるように両面塗工し、密度が0.70g/cm以下であり、灰分が10重量%以上とすることにより、嵩高で白色度が高く、印刷面感に優れ、不透明度が高く、印刷作業性が良好で保存性の良い印刷用塗工紙を製造できることを見出した。本発明は係る知見に基づくものである。
すなわち本発明は、以下の[1]〜[3]を提供するものである。
[1] 原紙上に顔料と接着剤を含有する塗工層を一層以上有する印刷用塗工紙において、以下の(1)〜(5)を全て満たす印刷用塗工紙。
(1)原紙にクラフトパルプを、全パルプの乾燥重量に対して50重量%以上含有する
(2)原紙にパルプの繊維間結合を阻害する作用を持つ有機化合物を含有する
(3)前記塗工層の片面塗工量が0.5〜5g/mである
(4)印刷用塗工紙の密度が0.70g/cm以下である
(5)印刷用塗工紙の灰分が10重量%以上である
[2] 青色および/または紫色の色材を含有する[1]に記載の印刷用塗工紙。
[3] 原紙上に顔料と接着剤を含有する塗工液を一層以上塗工して製造する塗工紙の製造方法において、クラフトパルプを全乾燥重量に対して50重量%以上含有し、パルプの繊維間結合を阻害する作用を持つ有機化合物を含有した原紙に、顔料塗工液を片面塗工量が0.5〜5g/mとなるように両面塗工する、密度が0.70g/cm以下であり、灰分が10重量%以上である、印刷用塗工紙の製造方法。
クラフトパルプを主原料とした上質紙で低塗工量にもかかわらず、嵩高で白色度が高く、印刷面感に優れ、不透明度が高く、印刷作業性が良好な印刷用塗工紙を提供することである。本発明により、低坪量かつ低塗工量にもかかわらず、嵩高で白色度が高く、印刷面感に優れ、裏抜けが良好で、印刷作業性が良好な印刷用塗工紙を提供することできる。更に、本発明によれば、経時による黄変の少ない保存性の高い印刷用塗工紙を提供することができる。
色相系における色材添加後の色相の変化
本発明は、原紙に低密度(以下、本明細書において嵩高ということもある)な紙を用いた印刷用塗工紙である。
本発明者らは、低密度、低塗工量であり、かつ紙の諸品質も優れている塗工紙を開発するという新たな課題を見出し、それを達成するために、2つの要素の相乗効果が見られる条件を見いだすなど、種々の工夫を行った。
まず、低密度と塗工量の関係については、一般的に、塗工原紙を嵩高化すると原紙中に空隙が多くなる。そうすると、塗工時に塗工液が原紙内部に浸透しやすくなり、低塗工量で均一に原紙表面を被覆することが難しい。均一に被覆できないと、印刷時のインキの着肉ムラに起因する印刷面感の悪化が起こる上、塗工量が多い場合と比較し紙の白色度も低くなる。
原紙の空隙量を減らすために塗工前に原紙をカレンダ処理すれば、せっかく低密度化した紙がカレンダ処理によって高密度化してしまうが、カレンダ処理をしない場合、紙の層間強度が低下するなどの問題が生じる可能性がある。
また、嵩高剤を用いて、原紙を低密度化する場合、嵩高剤は繊維間結合を阻害し、紙の密度を低くする薬品であるため、低坪量領域では紙の強度が顕著に弱くなる。
嵩高剤を添加した低坪量原紙を用いて塗工紙を製造した場合、引張強度は弱くなり、オフセット輪転印刷などで、断紙等のトラブル発生の一因となる。
そこで、原紙については、低密度でありながら引張強度を維持するために、原紙に紙力剤を添加することとした。
一般的にこのようなパルプ配合で作成した低密度な原紙に、少ない塗工量を塗工した場合、原紙への塗料の浸透は顕著になるが、原紙中の灰分含有量を一定量以上にすることにより、塗料による原紙被覆性の低下を顕著に抑制できることを見出した。
パルプ
本発明における印刷用塗工紙の原紙は、パルプ、填料と各種助剤からなる。
パルプとしては、化学パルプ、半化学パルプ、機械パルプ(砕木パルプ、リファイナー砕木パルプ、熱機械パルプ)、古紙パルプ、脱墨パルプ等を用いることができるが、退色しない、白色度が高いということから化学パルプが好ましい。化学パルプとは、木材をおよびその他の繊維原料を化学的に処理して作ったパルプであり、亜硫酸パルプ、クラフトパルプ、ソーダ・パルプなどがあるが、中でもクラフトパルプが好ましい。また、パルプの原料は、針葉樹、広葉樹などがあるが、本発明においては広葉樹パルプが印刷品質等の面から好ましい。
本発明においては、クラフトパルプをパルプの全乾燥重量に対して50重量%以上含有することができ、好ましくは70重量%以上であり、より好ましくは90重量%以上、特に好ましくは100重量%である。
クラフトパルプの濾水度としては、280〜600ml(CSF)とすることができ、380〜460mlがより好ましい。
白色度を向上させたい場合は、1つ以上の公知の漂白工程によりパルプを漂白したクラフトパルプを用いることが好ましい。この場合には、過酸化水素、オゾン、過酢酸等の酸化剤あるいはハイドロサルファイト(亜二チオン酸ナトリウム)、硫酸水素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、ホルムアミジンスルフィン酸(FAS)等の還元剤を用いることができる。
填料
本発明においては、塗工液の原紙への浸透を防止するために、原紙中に填料を10重量%以上添加することが求められる。
本発明において、上記嵩高なパルプを使用して原紙を製造した場合、原紙中灰分が10重量%以下であると、塗工液を塗工した際の原紙への浸透が著しく、塗工後の塗料の被覆ムラが生じ、印刷面感の悪化を引き起こすため好ましくない。原紙中灰分を10重量%以上とするためには、原紙重量あたり填料を10重量%以上にすることにより達成できる。
原紙灰分を10重量%以上にすることにより、填料が原紙表層の空隙を埋め、塗工量が0.5〜5g/mという原紙被覆性が維持しづらい条件においても塗工適性が良化する。より好ましい原紙灰分量は12重量%以上である。また、原紙密度が高くなること、強度が低下することを考慮すると、原紙灰分が40重量%以下であることが好ましい。
原紙中の灰分を上記の通りとすることにより、本発明の印刷用塗工紙の灰分を10重量%以上となる。
本発明のおける原紙中の灰分とは、顔料と接着剤を含有する塗料を塗工する前の紙の灰分をいい、本発明の塗工紙の灰分とは、完成した製品としての印刷用塗工紙の灰分をいい、いずれもJIS P 8251 「紙、板紙及びパルプ−灰分試験方法−525℃燃焼法」に則って測定した値である。
本発明においては、填料の種類に制限はないが、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、ホワイトカーボン、タルク、カオリン、クレー、酸化チタン、ゼオライト、合成樹脂填料等の公知の填料を使用することができる。
本発明においては、原紙に用いる填料として軽質炭酸カルシウムを用いることが好ましい。軽質炭酸カルシウムを用いた場合、原料に機械パルプを配合した条件において、特に優れた嵩高、不透明度改善効果、良好な原紙表面性が得られる。
軽質炭酸カルシウムは、カルサイト、アラゴナイトのいずれでも良く、また形状についても針状、柱状、紡錘状、球状、立方形状、ロゼッタ型のいずれも使用できるが、ロゼッタ型が好ましい。なお、ロゼッタ型とは、紡錘状の軽質炭酸カルシウム一次粒子が毬栗状に凝集した形状を指し、他の軽質炭酸カルシウムより高い比表面積と吸油性を示す特徴がある。
また、本発明においては、填料として、炭酸カルシウムを含む軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物も使用することができる。軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物とは、軽質炭酸カルシウム粒子の表面をシリカで被覆した軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物であり、全量または一部に使用することが好ましい。この軽質炭酸カルシウム−シリカ複合粒子を使用することにより、塗工紙密度は低くすることができる。
また、カレンダ処理を行った後でも、低密度を維持し高平滑度といった相反する性質を発揮することができる。本発明においては、該軽質炭酸カルシウム−シリカ複合粒子を紙中填料として5〜25固形分重量%の割合で含有していることが好ましく、10〜20固形分重量%がより好ましい。該紙中填料が5固形分重量%未満では、十分な嵩高効果は得られず、25固形分重量%を超えた場合は、塗工紙の引張強度が低下する。
また、軽質炭酸カルシウム粒子の表面をシリカで被覆した軽質炭酸カルシウム-シリカ複合物は、嵩高性と、印刷時のブランケットへのパイリング抑制のバランスをより良好にするために、軽質炭酸カルシウムとシリカとの固形分重量比が、軽質炭酸カルシウム/シリカ=30/70〜70/30であることが好ましい。軽質炭酸カルシウムの固形分重量比が軽質炭酸カルシウム/シリカ=30/70より小さい場合、塗工紙の印刷時の表面強度が劣る傾向にある。軽質炭酸カルシウムの固形分重量比が軽質炭酸カルシウム/シリカ=70/30より多い場合、嵩高性の改善効果が大きくない。また、複合物に使用する軽質炭酸カルシウムについては、針状、柱状、紡錘状、球状、立方形状、ロゼッタ型のいずれでも良いが、この中でも特にロゼッタ型のカルサイト系の軽質炭酸カルシウムを用いた場合に、特に裏抜け、不透明度改善効果が向上する。
本発明においては、填料として不透明度、裏抜け向上の点からロゼッタ型の軽質炭酸カルシウムまたは/および軽質炭酸カルシウム−シリカ複合物を含有することが好ましい。
さらに、本発明の印刷用塗工紙には、硫酸バンドや各種のアニオン性、カチオン性、ノニオン性あるいは、両性の歩留まり向上剤、濾水性向上剤、紙力増強剤や内添サイズ剤等の抄紙用内添助剤を必要に応じて使用することができる。更に、染料、蛍光増白剤、pH調整剤、消泡剤、ピッチコントロール剤、スライムコントロール剤等の製紙用添加剤も必要に応じて添加することができる。
また、本発明の原紙においては、パルプの繊維間結合を阻害する作用を持つ有機化合物である界面活性剤等の嵩高剤(低密度化剤)を使用することができる。
パルプの繊維間結合を阻害する作用を持つ有機化合物(以下、結合阻害剤と略称する)とは、疎水基と親水基を持つ化合物で、例えば、WO98/03730号公報、特開平11−200284号公報、特開平11−350380号公報、特開2003−96694号、特開2003―96695号公報等に示される化合物等が挙げられる。
具体的には、高級アルコールのエチレンおよび/またはプロピレンオキサイド付加物、多価アルコール型非イオン型界面活性剤、高級脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物のエチレンオキサイド付加物、あるいは脂肪酸ポリアミドアミン、脂肪酸ジアミドアミン、脂肪酸モノアミド、あるいはポリアルキレンポリアミン・脂肪酸・エピクロロヒドリン縮合物などを使用することができ、これらを単独あるいは2種以上併用することができる。販売されている嵩高薬品としては、BASF社のスルゾールVL、Bayer社のバイボリュームPリキッド、花王(株)のKB−08T、08W、KB110、115、三晶(株)のリアクトペイクといった薬品があり、単独又は2種以上を併用してもよい。
本発明の塗工紙においては、抄紙工程における好ましい添加量は、対パルプ0.1〜2%である。
本発明においては、原紙に内添紙力剤を添加する。本発明において、内添の紙力剤として用いるものは、一般に紙力剤もしくは、紙力増強剤として用いられているものであればよいが、例えば、内添用澱粉、内添用紙力剤が挙げられる。
原紙に内添する内添用澱粉としては、カチオン化澱粉、両性澱粉などが挙げられ、架橋されていてもよい。本発明においては、カチオン化澱粉が好ましい。また、原紙に内添する紙力増強剤としては、ポリアクリルアミド系紙力剤が好ましい。本発明においては、紙力増強剤と内添澱粉を併用することが好ましい。
本発明の内添紙力剤の添加量は各種紙力剤の合計量として、対パルプ絶乾重量当たり0.1重量%以上5重量%以下が好ましい。5重量%を超えて添加しても紙力増強効果と嵩高化効果がレベルオフする。また、添加量が0.1重量%以上でないと嵩高化の効果が発現しない。
抄紙方法
本発明における印刷用塗工紙の抄紙方法については、ツインワイヤ式フォーマを用いることが好ましい。長網式フォーマに比べて、ツインワイヤ式フォーマは両面脱水であるため、本発明のパルプ配合かつ原紙灰分量において、表裏の脱水条件をコントロールすることにより、原紙表面の微細繊維および灰分量をコントロールしやすく、本発明の塗工量領域においても塗料の浸透を抑制し、良好な塗工面を得ることにつながる。本発明において、内添填料をより表層にとどめやすくするためには、オントップハイブリッドフォーマーやギャップフォーマーを使用することが好ましい。
抄紙は、酸性抄紙、中性抄紙、アルカリ抄紙のいずれの方式で抄紙することができる。本発明の印刷用紙が塗工紙である場合、塗工原紙の坪量は、一般の塗工紙に用いられる50〜120g/m程度のものを好適に使用することができる。フォーマ後の乾燥方法として、原紙表面を平滑化処理できるため、シリンダドライヤを含むドライヤで乾燥することが好ましい。シリンダドライヤを含んでいれば、乾燥方法に制限はなく、エアードライヤーなどの他の乾燥装置と組み合わせて使用することができる。
本発明においては、必要に応じて、澱粉などの接着剤をサイズプレスなどにより顔料塗工前の原紙にクリア塗工してもよい。クリア塗工に使用される接着剤としては、特に限定されるものでないが、例えば、酸化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉、酸素変性澱粉などの澱粉、ポリアクリルアミド(PAM)、ポリビニルアルコール(PVA)等を、単独あるいは混合して使用することができる。また、必要に応じて、表面サイズ剤、耐水化剤、保水剤、増粘剤、滑剤などの助剤を加えてクリア塗工を行ってもよい。
本発明のサイズプレス処理で用いる塗工方式および塗工装置は特に限定されるものではなく、公知の塗工装置を用いることができ、ロッドメタリング式サイズプレス、ポンド式サイズプレス、ゲートロースコーター、スプレーコーター、ブレードコーター、カーテンコーターなどを用いることが好ましい。
接着剤
本発明において、原紙上に顔料および接着剤を含有する塗工層を塗工する際に用いる接着剤としては、塗工紙用に従来から用いられているものを使用することができ、例えば、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合体、あるいはポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等の合成接着剤、カゼイン、大豆タンパク、合成タンパクなどのタンパク質類、酸化澱粉、カチオン化澱粉、尿素リン酸エステル化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉などの澱粉類、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体などの中から、1種以上を適宜選択して使用することができる。
バインダーの好ましい配合部数は、印刷適性、表面強度、塗工適性等の観点から、顔料100重量部あたり10重量部以上100重量部以下である。さらに好ましくは、10重量部以上40重量部以下である。また、澱粉をバインダー総量の50重量%以上配合することが好ましい。
本発明においては、これらの接着剤の中から澱粉類1種以上を、顔料100重量部に対して、10〜50重量部の範囲で使用される事が好ましく、より好ましくは12〜40重量部である。50重量部を超える場合は塗料粘度が上昇し、各種塗工方式における塗工適性が悪化するため好ましくない。また、10重量部未満の場合は、本発明の嵩高な原紙に、内添填料を10重量%以上配合した場合においても、十分な原紙被覆性および表面強度が得られず好ましくない。

顔料
顔料塗工層に用いる顔料の種類は、塗工紙用に従来から用いられているものを使用することができ、例えば、カオリン、クレー、エンジニアードカオリン、デラミネーテッドクレー、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、珪酸、珪酸塩、コロイダルシリカ、サチンホワイトなどの無機顔料および密実型、中空型、またはコアーシェル型などの有機顔料などを必要に応じて単独または2種類以上混合して使用することができる。また、顔料の種類としては、カオリン、クレーエンジニアードクレカオリン、デラミネーテッドクレーよりも重質炭酸カルシウムのほうが塗料粘度の上昇を抑えることができ、その結果、塗料濃度を高くすることが可能であり、そのため塗料浸透を抑制することができ、嵩高効果を発現しやすいため好ましい。
顔料中の好ましい重質炭酸カルシウム含有量は、顔料100重量部あたり50重量部以上であり、より好ましくは70重量部以上、さらに好ましくは80重量以上である。
本発明の顔料および接着剤を含有する塗工層を設ける場合の塗工液には、助剤として分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤、染料、蛍光染料等の通常使用される各種助剤を使用することができる。
塗工方法
本発明の印刷用塗工紙の塗工層は、一層以上であればよい。
本発明において顔料塗工層を設ける際の塗工方法については、特に限定されるものではなく、公知の塗工装置を用いることができ、例えば、ブレードコーター、バーコーター、ゲートロールコーター、エアナイフコーター、リバースロールコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、サイズプレスコーターなどが挙げられるが、本発明において好ましい塗工量の範囲を塗工する方式として、低塗工量条件で塗料の原紙への浸透を抑制できるゲートロールコーターに代表されるロールコーターを用いることが好ましい。また、抄紙機、コーターが一体となっているオンマシンコーターの場合、塗工前の原紙温度がオフマシンコーターに比べて熱いため、塗料が原紙に染みこみやすい。本発明のひとつのポイントとして、特定のパルプ配合、特定の原紙灰分にすることにより、低塗工量でも原紙被覆性を良好にすることがあげられる。そのため、オンマシンコーターで塗料が原紙に染みこみやすい条件で塗工した方が、本発明の効果は顕著になる。オンマシンコーターの抄造速度としては、500〜2000m/minであることが好ましい。
塗工後の湿潤塗工層を乾燥させるドライヤとしては、一般的なものを使用することができ、例えば、蒸気加熱ヒーター、ガスヒーター、赤外線ヒーター、電気ヒーター、熱風加熱ヒーター、マイクロウェーブ、シリンダドライヤ等の通常の装置を用いることができる。
本発明における紙の片面あたりの塗工量は0.5〜5g/mとすることができる。塗工量が0.5g/m未満であると、原紙灰分が10重量%以上であっても、顔料塗工時の塗料濃度を低くする必要があり、そのため塗料の浸透が顕著におこり、その結果として塗料の被覆ムラが生じ、印刷面感の悪化を引き起こすため好ましくない。
また、塗工量が5.0g/m以上であると塗工紙の密度が上昇し、嵩高塗工紙を製造するのは困難となり好ましくない。本発明におけるより好ましい片面塗工量は0.5〜4.0g/mであり、より好ましくは0.5〜3.0g/mである。
以上の様に塗工乾燥された塗工紙は、カレンダ処理することができるが、本発明においては、処理を行わない方がよい。カレンダ処理を行わないことにより、嵩高で、柔らかさのあるマット調印刷用塗工紙を得ることができる。
坪量
本発明の塗工紙のカレンダ処理後の坪量は、特に限定されないが、60g/m以上120g/m以下とすることができる。本発明の特徴は、前記の坪量において、低塗工量で、原紙被覆性が良好で、インキ着肉性および印刷光沢度などの印刷適性が良好にすることができることである。
密度
本発明の密度は、0.70g/cm以下、好ましくは0.65g/cm以下である。本発明の効果のひとつとして、嵩高な原紙にもかかわらず、低塗工量領域で十分な原紙被覆性を確保することができるため、印刷適性を良好にすることがあげられる。
青色・紫色材料
本発明においては、紫色顔料、紫色染料、青色顔料、および青色染料からなる群より選択される1種以上の色材(本明細書において青紫色材という)を、含有させてもよい。
本発明の塗工紙において青紫色材は、原紙層、クリア塗工層(本明細書において「クリア塗工層」とは、白色顔料を含有していない層をいう)、顔料塗工層の少なくとも1つに含有させるが、すべての層に含ませることもできる。一般に、不透明度および白色度は紙表層あるいは紙層内部での光の反射と紙層内における吸収により影響される。JIS P 8149に定められた不透明度は同一試料において、単一シート視感反射率R0を固有視感反射率R∞に対する比率で表した値であり、塗工紙のZ軸方向(厚み方向)において色材がいずこに存在していてもほとんど影響されない。一方、JIS P 8148に定められた白色度は測定される反射率に変化がないように十分な枚数を重ねた試料の反射率(固有反射率)であるため、最外層に含まれる顔料により影響を受ける。このため、色材が複数の層に存在する場合、最外層である塗工層に存在する色材の比率を高くすることによって効率よく本発明の効果を得ることができる。しかしながら、最外層である塗工層のみに色材を含ませたり、最外層に色材を多量に含ませたりした場合、青白さが強くなり見た目の白さが低下する場合がある。本発明においては、色調が安定するため、青紫色材を複数の層に存在させることが好ましい。
本発明において、色材を原紙層に存在させるためには、色材を含有する抄紙原料から原紙を抄紙すればよい。本発明の原紙の製法は特に制限されず、公知の原料を用いて公知の方法によることができる。
本発明においては、原紙に青色・紫色の染料を含有させることができる。前述のとおり、染料は繊維や顔料等に染着するので、原紙を染色しやすい。また、染料は経時による変色を引き起こすことがあるが、最内層の原紙層に染料を含有させることで、このような変色を抑制できる。さらに、本発明において多くの脱墨パルプを用いる場合、仮に染料による変色が起こっても、見た目の白色度の低下がそれほど大きくならない。
原紙中の前記色材の添加量は特に限定されないが、例えば、全パルプの絶乾重量を基準として、塩基性染料は0.001〜0.01重量%、直接染料は0.015〜0.15重量%とすることができる。
特に、原紙に含まれる脱墨パルプの割合が高い場合は、脱墨パルプに由来する機械パルプ等が多く含まれているので、黄ばんだ色となりやすい。したがって、本発明によって青紫色材を使用して塗工紙を特定の色調に調整することによって、過度の青白さを抑制でき、また機械パルプを多く含むことに起因する、黄ばんだ色を効率的に抑制することができ、高い白色度を達成できるので好ましい。また、脱墨パルプを使用する場合は、他の層よりも原紙層に存在する青紫色材の比率を高くすることができる。
塗工層に青紫色材を含有させる場合は、塗工液に青紫色材を配合して塗工することによって行うことができる。青紫色材を含有する塗工層を形成させることによって、塗工紙の見た目の白さおよび塗工層の不透明度を向上させることができる。同時に複数層を塗工する場合は、いずれか1層に青紫色材を含ませてもよいし、すべての塗工層に青紫色材を含ませてもよい。前述の通り、白色度は最外層に含まれる色材によって影響を受けるため、色材は最外層の塗工層に含有することが好ましい。
本発明において色材とは、白色以外の有色の顔料または染料を意味する。また、顔料とは、水や油や有機溶剤などに不溶または難溶性または分散状態で存在する白色あるいは有色の粉体であり、無機顔料と有機顔料がある。本発明においては、前記色材として、無機顔料、有機顔料のいずれを用いてもよい。染料とは、可視光線を選択吸収または反射して固有の色を持つ有機色素のうち、適当な染色法により繊維や顔料等に染着する有機色素をいう。染料は溶媒(水や有機溶剤など)に可溶である。本発明においては、染料を併用してもよい。本発明において、「青色・紫色の色材を使用する」とは、青色色材と紫色色材の双方を使用する場合、そのいずれか一方を使用する場合が包含される。また、本発明において「青色・紫色の色材」とは、「青色および/または紫色の色材」という意味である。
市販されている青色顔料としては、例えば、EMT−ブルーDS−18(東洋インキ製造社製)などが挙げられ、市販されている紫色顔料としては、例えば、SAバイオレットC12896(御国色素社製)などが挙げられる。青色顔料を単独で、または紫色顔料を単独で使用してもよいが、両者を併用してもよい。不透明度を向上させるには、紫色顔料を使用することが好ましい。また、本発明においては、必要に応じて、黒、赤、黄などの、青、紫以外の色材を添加してもよい。
青色顔料、紫色顔料としては、前述のとおり無機顔料および有機顔料のいずれも使用できる。青色顔料の具体例としては、例えば、ウルトラマリン、アズライト、プロシアブルー(紺青)、群青、スマルト、コバルトブルー(アルミン酸コバルト)、セルリアンブルー(錫酸コバルト)、コバルトクロムブルー、コバルト・アルミ・珪素酸化物、コバルト・亜鉛・珪素酸化物、マンガンブルー、フタロシアニンが挙げられる。また、紫色顔料の具体例としては、例えば、コバルトバイオレット(砒酸コバルト、燐酸コバルト、コバルト・リチウム・燐酸化物、含水燐酸アンモニウムコバルト、ホウ酸コバルトなど)、紫群青、酸化鉄紫、マンガンバイオレット、ミネラルバイオレットなどの無機顔料、インジゴイド系、キナクリドン系、オキサジン系、アントラキノン系、カルボニウム系、キサンテン系の有機顔料が挙げられる。
本発明において色材を添加すると、図1に示す方向へ紙の色相を変化させることができる。図1は、L表色系をもとに、本発明の色材を含有しない紙と、含有させた後の紙の色相の変化を示す。色相を、a値の(+)方向を0°、(−)方向を180°b値(+)方向を90°、(−)方向を270°として表記した場合、添加前の紙を原点ゼロの位置とすると、青色の色材を添加すると、「青味」と図1に示してある210°以上280°未満の部分に添加後の紙の色相が変化し、紫色の色材を添加すると、「紫味」と図1に示してある280°以上335°未満の部分に添加後の紙の色相が変化するということを表している。
本発明で用いる色材は、色材合計量が塗工紙1mあたり0.2〜3.5mgであることが好ましく、0.4mg〜3.0mgとすることができる。一般に、前記量が0.4mgより少ないと、色材による光の吸収が少ないため、不透明度に寄与する隠蔽性が不足するので好ましくない。また、一般に、前記量が3.5mgより多いと、色材による光の吸収量が多く、不透明度向上に大きく寄与するものの、色相が0点から大きく外れ、白色とは感じられなくなるため、好ましくない。色材の合計含有量は、原料あるいは原紙などの白色度により適宜調節できる。
前記色材は、塗工紙の原紙層と塗工層のいずれに含まれていてもよいが、この場合、色材合計量は各層の色材含有量を合計した値である。
塗工紙
本発明で製造される印刷用塗工紙の灰分は、10重量%以上であり、20重量%以上であることが好ましい。
以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断らない限り、本明細書において部および%は重量基準であり、数値範囲はその端点を含むものとして記載される。
(評価方法) 塗工液及び得られたオフセット印刷用塗工紙について、以下に示す評価法に基づいて試験を行った。
(1)坪量:JIS P 8124に基づいて測定した。
(2)密度:JIS P 8118に基づいて測定した。
(3)パルプ濾水度:JIS P 8121ー2に基づいて測定した。
(4)白色度:JIS P 8148に基づいて測定した。
(5)不透明度:JIS P 8149に基づいて測定した。
(6)灰分:JIS P 8251に基づいて測定した。
(7)引裂強さ:JIS P 8116に基づいて測定した。
(8)引張強さ:JIS P 8113に基づいて抄紙方向の引張強度を測定した。
(9)引張破断伸び:JIS P 8113に基づいて測定した。
(10)捲り感:以下の基準により、印刷用塗工紙を捲り感を評価した。
○:捲りやすい、△:少し捲りにくい、引っかかる、○:捲りにくい

[実施例1]
LBKP(CSF430ml)100%のパルプスラリーに、硫酸バンド1.4%、両性ポリアクリルアミド系内添紙力剤(ハーマイドEX−288S、ハリマ化成製)0.4%、カチオン化澱粉1.1%、歩留剤(リアライザーR300 ソマール社製)200ppm、サイズ剤(AD1604 星光PMC社製)を800ppm添加し、内添填料としてロゼッタ型の軽質炭酸カルシウムを15%含有し、デュオフォーマーFD型抄紙機(オントップ型ツインワイヤフォーマ)にて、700m/minの速度で抄紙した、密度0.6g/cm3で坪量70g/mの塗工原紙を用いた。
(塗工液の調製) 顔料スラリーとして微粒重質炭酸カルシウムスラリー(イメリス社製 カービタル90)100部(固形分)を用い、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(ガラス転移点温度20℃、ゲル含量85%)15部、酸化澱粉(マーメイドM−210 ペンフォード社製)16部を加えた後、さらに水を加えて固形分濃度40%とし、塗工液を調製した。
上記塗工液を上記原紙に、片面あたりの塗工量が3.5g/mとなるように塗工速度700m/minでゲートロールコーターを用いて両面塗工した後、塗工紙水分が7%となる様に乾燥した。
[実施例2]
パルプ配合として、LBKP(CSF430ml)90%、NBKP(CSF450ml)10%に変更した以外は、実施例1と同様の方法で印刷用塗工紙を得た。
[実施例3] 塗工液組成を、以下に変更した以外は、実施例1と同様の方法で印刷用塗工紙を得た。
(塗工液の調製) 顔料スラリーとして微粒重質炭酸カルシウムスラリー(ファイマテック社製 FMT-90)39部(固形分)、エンジニアードカオリン(コンツアー1500 イメリス社製)27部(固形分)、エンジニアードカオリン(CAPIM−DG イメリス社製)34部(固形分)を用い、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス(ガラス転移点温度20℃、ゲル含量85%)15部、酸化澱粉(マーメイドM−210 ペンフォード社製)20部を加えた後、さらに水を加えて固形分濃度40%とし、塗工液を調製した。
[比較例1] パルプ配合として、 LBKP(CSF430ml)30%、晒針葉樹TMP(CSF130ml)30%、晒GP(CSF70ml)40%に変更した以外は、実施例1と同様の方法で印刷用塗工紙を得た。
表1に印刷用塗工紙の性質を示す。
Figure 0006260078

表1の結果から、本発明の印刷用塗工紙は、白色度が高く、捲り感に優れていることがわかる。引張強さ、引張破断伸びに優れており、柔軟性が高い。

Claims (6)

  1. 原紙上に顔料と接着剤を含有する塗工層を一層以上有する印刷用塗工紙において、以下の(1)〜()を全て満たす印刷用塗工紙。
    (1)原紙にクラフトパルプを、全パルプの乾燥重量に対して50重量%以上含有する
    (2)原紙にパルプの繊維間結合を阻害する作用を持つ有機化合物を含有する
    (3)前記塗工層が重質炭酸カルシウムを顔料100重量部あたり50重量部以上含有する
    (4)前記塗工層の片面塗工量が0.5〜5g/m である
    (5)印刷用塗工紙の密度が0.70g/cm 以下である
    (6)印刷用塗工紙の灰分が10重量%以上である
  2. 前記印刷用塗工紙が、両面塗工紙であって、塗工層の片面塗工量が0.5〜4.0g/m であることを特徴とする請求項1記載の印刷用塗工紙。
  3. 前記原紙にクラフトパルプを、全パルプの乾燥重量に対して90重量%以上含有することを特徴とする、請求項1または2に記載の印刷用塗工紙。
  4. 青色および/または紫色の色材を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の印刷用塗工紙。
  5. 坪量が、60g/m 以上120g/m 以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の印刷用塗工紙。
  6. 原紙上に顔料と接着剤を含有する塗工液を一層以上塗工して製造する塗工紙の製造方法
    において、クラフトパルプを全乾燥重量に対して50重量%以上含有し、パルプの繊維間
    結合を阻害する作用を持つ有機化合物を含有した原紙に、重質炭酸カルシウムを顔料100重量部あたり50重量部以上含有する顔料塗工液を片面塗工量が0.5〜5g/m2となるように両面塗工する、密度が0.70g/cm3以下であり、灰分が10重量%以上である、印刷用塗工紙の製造方法。
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