JP6259901B1 - ワイヤ繰り出し器 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワイヤ繰り出し器において、ワイヤ巻束を立てた状態で保持する作業者が不要で、ねじれによるキンクを発生させることなくワイヤを繰り出す作業を容易にする。【解決手段】ワイヤ繰り出し器100は、ワイヤ200がリング状に巻き束ねられたワイヤ巻束210を収容するリール部10と、リール部10を立てた状態でリール部10の中心C回りに回転自在に支持する支持台80とを備え、リール部10は、ワイヤ巻束210の両側部を規制する側規制部材11,12と、ワイヤ巻束210の半径方向の外周部を支持する外周規制部材13と、ワイヤ巻束210から引き出されるワイヤ200の、半径方向の内側への変位を規制する内周規制部材14とを有し、2つの側規制部材11,12のうち一方の側規制部材11は、中心C回りの全周に繋がった隙間15が形成され、内周規制部材14は、リール部10の内部空間から退避した位置に移動可能に設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、ワイヤ繰り出し器に関する。
電柱を支える支線等に使用されるワイヤは、丸くリング状に巻き束ねられたワイヤ巻束として保管、運搬される。そして、支線を設置する現場やその現場へ向かう前の仕掛り場所で、支線として使用する長さに切断される。
しかし、ワイヤはスチール等で形成されているため、真っ直ぐの状態に戻ろうとする剛性が強く、ワイヤ巻束から切断のためにワイヤを引き出す作業者とは別の作業者が、巻束をリング状の状態を維持するように立てた状態で保持していなければならない。また、ワイヤ巻束は30〜60[kg]程度の重さがあるため、そのワイヤ巻束を立てた状態で保持するのも困難である。
一方、ワイヤ巻束を保持する作業者がいない場合は、ワイヤ巻束を地面等に寝かせた平置きにした状態とし、ワイヤの剛性によって巻きの直径がある程度大きくなってしまうのを許容しつつ、作業者がワイヤの一端を持って引き出す。しかし、このとき、一端を持った状態でワイヤを一定方向に直線的に引き出すと、ワイヤがねじれた状態で引き出されて、いわゆるキンク(kink;よじれ、屈曲)が生じる。キンクの発生を回避するためには、平置きしたワイヤ巻束の回りを回りながらワイヤを引き出せばよいが、この場合、ワイヤ巻束の周囲が広く開かれている必要があり、通常は、そのような広い場所を確保するのは困難である。
ここで、ワイヤの供給の際における撓みを防止することでキンクを防止してワイヤを供給するワイヤ引き出し装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−292240号公報
しかし、特許文献1に示したものは、ワイヤの繰り出しに際してねじれによるキンクを防止又は抑制するものではない。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、ワイヤ巻束を立てた状態で保持する作業者を必要とせずに、しかも、ワイヤの繰り出しに際してねじれによるキンクを発生させることなく、ワイヤを繰り出す作業を容易にすることができるワイヤ繰り出し器を提供することを目的とする。
本発明の第1は、ワイヤがリング状に巻き束ねられたワイヤ巻束を収容するリール部と、前記リール部を立てた状態で前記リール部の中心回りに回転自在に支持する支持台とを備え、前記リール部は、前記ワイヤ巻束の両側部を規制する側規制部材と、前記ワイヤ巻束の半径方向の外周部を支持する外周規制部材と、前記ワイヤ巻束から引き出される前記ワイヤの、前記半径方向の内側への変位を規制する内周規制部材とを有し、2つの前記側規制部材のうち一方の側規制部材は、前記中心回りの全周に繋がった隙間が形成され、前記内周規制部材は、前記リール部の内部空間から退避した位置に移動可能に設けられているワイヤ繰り出し器である。
本発明の第2は、ワイヤがリング状に巻き束ねられたワイヤ巻束を収容するリール部と、前記リール部を立てた状態で前記リール部の中心回りに回転自在に支持する支持台とを備え、前記リール部は、前記ワイヤ巻束が収容される円柱状の内部空間を外部と仕切るガード部材と、前記円柱状の内部空間の内周側に、前記内周側の部分を仕切る内周仕切り部材とを有し、前記ガード部材は、前記中心回りの全周に繋がった隙間が形成され、前記内周仕切り部材は、前記内部空間から退避した位置に移動可能に設けられているワイヤ繰り出し器である。
本発明に係るワイヤ繰り出し器によれば、ワイヤ巻束を立てた状態で保持する作業者を必要とせずに、しかも、ワイヤの繰り出しに際してねじれによるキンクを発生させることなく、ワイヤを繰り出す作業を容易にすることができる。
本発明の一実施形態であるワイヤ繰り出し器の全体構成を示す斜視図である。 ワイヤ繰り出し器を用いてワイヤ巻束からワイヤを繰り出す使用状態を示す斜視図である。 支持台の単体を示す斜視図である。 リール部を示す斜視図である。 リール部の具体的な構成を示す斜視図である。 外枠に形成されたブラケットの丸穴に、内枠の第3枠部材が通されている状態を示す斜視図である。 ブラケットの細長穴に、内枠の第3枠部材の雄ねじが通されている状態を示す斜視図である。 開閉部材が開かれた状態で、リール部の内部にワイヤ巻束が収容された状態を示す斜視図である。 リール部の内部にワイヤ巻束が収容された状態で開閉部材が閉じられた状態を示す斜視図である。 ワイヤ巻束を内部に収容したリール部が支持台に取り付けられた状態を示す斜視図である。
以下、本発明に係るワイヤ繰り出し器の具体的な実施の形態について、図面を参照して説明する。
<ワイヤ繰り出し器の全体構成>
図1は、本発明の一実施形態であるワイヤ繰り出し器100の全体構成を示す斜視図、図2は、ワイヤ繰り出し器100を用いてワイヤ巻束からワイヤを繰り出す使用状態を示す斜視図である。
図示のワイヤ繰り出し器100は、リール部10と支持台80とワイヤ案内部材90とを備えている。リール部10は長い1本のワイヤ200(例えば、第1種亜鉛メッキ鋼より線)がリング状に巻き束ねられたワイヤ巻束210を収容する。支持台80はリール部10を立てた状態でリール部10の中心C回りに回転自在に支持する。ワイヤ案内部材90は、リール部10に収容されたワイヤ巻束210から引き出されたワイヤ200をリール部10の外部に案内する。
(支持台)
図3は、支持台80の単体を示す斜視図である。支持台80は金属で形成されており、図3に示すように基部81と引手82とを有する。基部81は、2本の平行に配置された管部材87,86と、2つの管部材87,86の一方の端部に寄った部分に両端が接合された繋ぎ管部材88と、2つの管部材87,86の各他方の端部(繋ぎ管部材88が接合されている部分に近い側の端部とは反対側の端部)に近い部分から斜め上方に延びた斜め管部材89a,89bと、2つの斜め管部材89a,89bが互いに接近した端部から、管部材87,86に対してそれぞれ平行に延びた支軸83とを有する。支軸83は、リール部10の中心Cに配置された後述するボス25に通されて、リール部10を立てた状態で回転自在に支持する。
管部材87の両端にはそれぞれ、角パイプなどで形成されて、地面に接する脚85が形成されている。一方、管部材86の両端にはそれぞれ、回転自在のキャスタ84が設けられ、これらのキャスタ84が地面に接している。各キャスタ84には、回転を阻止するストッパ84aが設けられている。
引手82は、作業者が手を掛けて引かれる部分であり、管部材87の2つの脚85にそれぞれ接合されていて、脚85に対してキャスタ84とは反対(前方)の斜め上方に向いて延びている。
このように形成された支持台80は、作業者が引手82を上方に引き上げることで、脚85が地面から離れて、キャスタ84のみが地面に接(接地)した状態となる。したがって、この状態のまま、作業者が引手82を前後に移動させると、支持台80はキャスタ84が地面に対して転がるため、軽い力で前後に移動させることができる。一方、作業者が引手82から手を離した状態では、脚85が地面に接(接地)するため、脚85と地面との摩擦により、支持台80は地面に対して停止した状態で維持される。
(リール部)
図4は、リール部10を示す斜視図である。リール部10は、立てた状態で、支持台80の支軸83が通され、支軸83回りに回転自在に支持されるボス25を有している。ボス25の中心がリール部10の中心Cである。リール部10は、後述するワイヤ案内部材90を支軸83に締め付けているアイボルト91を緩めてワイヤ案内部材90を支軸83から取り外し、さらに、支軸83の外周に被されているスペーサ95を取り除いた状態で、支軸83から軸方向に引き抜くことで、支持台80から取り外される。
リール部10は、図4に示すように、内部に収容したワイヤ巻束210(図示せず)の両側を規制する側規制部材11,12と、ワイヤ巻束210のリング状の半径方向の外周部を支持する外周規制部材13と、ワイヤ巻束210から引き出されるワイヤ200の、半径方向の内側への変位を規制する内周規制部材14とを有している。また、リール部10の2つの側規制部材11,12のうち一方の側規制部材11には、リール部10の中心C回りの全周に繋がった隙間15が形成されている。
図5は、リール部10の具体的な構成を示す斜視図である。リール部10は具体的には、例えば図5に示すように、図4に示した側規制部材11の一部、側規制部材12及び外周規制部材13を有する外枠20と、図4に示した側規制部材11の一部及び内周規制部材14を有する内枠30との2つの部材によって構成することができる。
外枠20は、略正六角形の環状に形成された1個の第1側部材21と、J字状に形成された4本の第1枠部材22と、I字状に形成された2本の第2枠部材23と、2個の開閉部材24と、1個のボス25とが一体に形成されている。4本の第1枠部材22は、J字状の屈曲した部分に近い側の端部がそれぞれ、第1側部材21の六角形の各頂点に接合されていて、六角形の各頂点から外方に張り出し、張り出した先の部分は、第1側部材21の厚さ方向の奥側に屈曲し、屈曲した先の部分は、第1側部材21の六角形の面と略平行に延びて、その延びた先端は、リール部10の中心Cに配置されたボス25に接合されている。
4本の第1枠部材22は、第1側部材21の六角形の6個の頂点のうち隣り合う4個の頂点に接合されている。したがって、4本の第1枠部材22は、ボス25に接合された状態で、中心C回りの約60[度]の角度間隔の配置となる。そして、第1側部材21と、これに接合された第1枠部材22のうち、J字の屈曲した部分よりも第1側部材21に近い側の直線部分は、一方の側の側規制部材11として機能する。また、第1枠部材22のうちJ字の屈曲した部分は外周規制部材13として機能する。また、第1枠部材22のうちJ字の屈曲した部分よりもボス25に近い側の直線部分は、他方の側の側規制部材12として機能する。
2本の第2枠部材23は、第1枠部材22と同様に、ボス25に接合されている。各第2枠部材23は、第1枠部材22に対して中心C回りの約60[度]の間隔となるように配置されている。これにより、ボス25には、4本の第1枠部材22と2本の第2枠部材23とが、中心C回りの約60[度]の角度間隔の配置となる。第2枠部材23は、他方の側の側規制部材12として機能する。
開閉部材24は、平板状の固定部材24bと、C字状に形成されてC字の一端に設けられた蝶番により回転可能の可動部材24aと、可動部材24aのC字の他端を固定部材24bに接した状態でロックするバックル24cと、を有している。固定部材24bは、第1側部材21の六角形の6個の頂点のうち、第1枠部材22が接合されていない2個の頂点に、第1枠部材22と同様に、第1側部材21の六角形の各頂点から外方に張り出すように接合されている。固定部材24bは、一方の側の側規制部材11として機能する。
可動部材24aは、I字状の第2枠部材23の、ボス25に接合されている端部とは反対側の端部に、蝶番を介して接合されている。可動部材24aはC字の一端に設けられた蝶番により、C字の他端が固定部材24bに接した状態と固定部材24bから離れた状態との間で回転可能となっている。可動部材24aが固定部材24bに接した状態でバックル24cによりロックすると、可動部材24aは外周規制部材13として機能する。これに対して、バックル24cによるロックを解除して、可動部材24aを固定部材24bから離した状態に回転させると、可動部材24aは外周規制部材13として機能しない状態となる。
内枠30は、略正六角形の環状に形成された1個の第2側部材31と、棒状に形成された3本の第3枠部材32とが一体に形成されている。第2側部材31は、第1側部材21よりも小さい六角形であり、第2側部材31を第1側部材21と同一面内に、これらの中心Cを一致させて配置した状態で、第1側部材21と第2側部材31との間には、前述した隙間15が形成される。この隙間15は、少なくともワイヤ200の太さよりも大きな寸法で、中心C回りの全周に繋がって形成される。
3本の第3枠部材32の一端はそれぞれ、第2側部材31の六角形の6個の頂点のうち2個間隔(1個飛ばし)の3個に対応し、これら3個の頂点から僅かにずれた、六角形の辺上に接合されている。各第3枠部材32は、第2側部材31の厚さ方向の奥側に向けて延び、第2側部材31とは反対側の他端には、軸方向に雄ねじ33が形成され、この雄ねじ33に、座金のついた蝶ナット34が締結されている。
図6は、外枠20に形成されたブラケット26の丸穴26aに、内枠30の第3枠部材32が通されている状態を示す斜視図、図7は、ブラケット26の細長穴26bに、内枠30の第3枠部材32の雄ねじ33が通されている状態を示す斜視図である。4本の第1枠部材22のうち2本と2本の第2枠部材23のうち1本にはそれぞれ、図6に示すように、ブラケット26が設けられている。ブラケット26は、第1側部材21中心と第2側部材の中心とを一致された状態で、第3枠部材32に対応する半径の位置に設けられている。
ブラケット26には、第3枠部材32の直径よりも大きな丸穴26aと、第3枠部材32の直径よりも小さく、かつ雄ねじ33の直径よりも大きな細長穴26bとが繋がった穴が形成されている。したがって、第3枠部材32は、丸穴26aを通過できるが、細長穴26bを通過できず、雄ねじ33は細長穴26bを通過できる。そして、図6に示すように、3つのブラケット26の各丸穴26aに3本の第3枠部材32が通された状態で、各第3枠部材32の雄ねじ33に蝶ナット34が締結されて、外枠20と内枠30とが一体となる。
3本の第3枠部材32が丸穴26aに通されている状態では、図6に示すように、丸穴26aに対して第3枠部材32を第3枠部材32の軸方向に移動させることで、内枠30を外枠20に対して、第1側部材21の厚さ方向に移動させることができる。したがって、第2側部材31をボス25に近づけた位置に移動した状態とすることができ、この状態では、内枠30の全体が、外枠20で囲まれたワイヤ巻束210が収容される円柱状の内部空間から退避した状態(リール部10の内部空間の中心の通過を妨げない状態)となる。
一方、図7に示すように、蝶ナット34の締め付けを緩めた状態で、丸穴26aから第3枠部材32を抜くように引き、雄ねじ33が丸穴26aに通った状態で、雄ねじ33が細長穴26bに移動するように外枠20に対して内枠30を中心回りに回転させた状態とする。この状態で、蝶ナット34を締め付けることにより、第3枠部材32がブラケット26に固定され、内枠30は外枠20に固定される。
このとき、第2側部材31は第1側部材21よりもわずかに外側に突出した状態となり、かつ、内枠30と外枠20との間に、第2側部材31の六角形と第1側部材21の六角形とが相似状に、六角形の対応する辺同士が略平行の姿勢となって、第2側部材31と第1側部材21との間に、中心回りの全周に繋がった、間隔が略一定の隙間15が形成された状態となる。
なお、第1側部材21、第1枠部材22、第2枠部材23、開閉部材24及び第2側部材31は、ワイヤ巻束210が収容される円柱状の内部空間を外部と仕切るガード部材の一例であり、第3枠部材32は、円柱状の内部空間の内周側に、内周側の部分を仕切る内周仕切り部材の一例である。
(ワイヤ案内部材)
ワイヤ案内部材90は、図2に示すように、支持台80の支軸83が通されるボス92と、ボス92からリール部10の半径方向に延びたアーム部93と、アーム部93の先端に形成されたワイヤ200を通すC字状の案内部94と、ボス25を支軸83に固定するアイボルト91とを備えている。アーム部93は、中心Cからの隙間15の半径位置に対応する辺りの、リール部10の外側に案内部94が配置される長さに形成されている。これにより、案内部94は、リール部10の外側で、隙間15に近接した位置に配置される。案内部94は、1本の棒が螺旋状に形成されていて、C字の切れ目は同一平面上にはない。なお、案内部94は切れ目のないO字状のものであってもよい。
<ワイヤ繰り出し器の作用>
以上のように構成されたワイヤ繰り出し器100は、これを使用する作業者によって、リール部10が支持台80から取り外される。そして、取り外されたリール部10(図4参照)は、蝶ナット34(図7参照)が緩められ、雄ねじ33を細長穴26bから丸穴26aにずらすように、内枠30を図4において反時計回りに回転される。そして、第3枠部材32が図6に示すように丸穴26aに通されて、内枠30が外枠20の奥側に寄せられる。詳しくは、図5に示すように、内枠30の第2側部材31が、第1枠部材22のボス25に接合された側の直線部分及び第2枠部材23に近接する位置又は接する位置まで寄せられる。
そして、2つの開閉部材24のバックル24cのロックが解除されて、各可動部材24aが固定部材24bから離れる方向に蝶番回りに回転することにより、開閉部材24が開かれる。これにより、ワイヤ繰り出し器100は、リール部10の周方向において、直径分の開口が形成される。
図8は、開閉部材24が開かれた状態で、リール部10の内部にワイヤ巻束210が収容された状態を示す斜視図、図9は、リール部10の内部にワイヤ巻束210が収容された状態で開閉部材24が閉じられた状態を示す斜視図である。作業者が、図8に示すように、形成された開口からリール部10の内部に、ワイヤ巻束210を収容させる。このとき、内周規制部材14として機能する第3枠部材32は、リール部10の内部空間から退避した位置に移動した状態とされているため、ワイヤ巻束210が第3枠部材32に突き当たってワイヤ巻束210の収容を阻害することがない。つまり、リール部10の内部空間にワイヤ巻束210を巻束の状態のままで半径方向の外側から投入することができる。
なお、本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、リール部10の内部に収容されたワイヤ巻束210をリール部10の外部に取り出すときも、内枠30を外枠20に対して奥側(第2側部材31を第1枠部材22、第2枠部材23に近づける方向)に移動させて内周規制部材14である第3枠部材32をリール部10の内部空間から外側に退避させた状態とする。これにより、リール部10の内部空間からワイヤ巻束210を巻束の状態のままで半径方向の外側から取り出すことができる。
図示では省略しているが、リール部10の内部に収容されるときのワイヤ巻束210は、周方向の複数の部位において、番線(細い針金)やビニールテープなどで束ねられているため、ワイヤ200の剛性によりワイヤ巻束210の直径が膨らむことはない。
リール部10の内部にワイヤ巻束210が収容された状態で、図9に示すように、2個の開閉部材24が閉じられて、ワイヤ巻束210はリール部10の内部に収容された状態に拘束される。さらに、内枠30の第3枠部材32を丸穴26aから引き出すように、第2側部材31を第1側部材21に近づける方向を移動させた上で、内枠30を図9に示すように時計回りに回転させる。
そして、図7に示すように、雄ねじ33を細長穴26bに移動させた状態で蝶ナット34が締め付けられることで、内枠30と外枠20とが一体に固定される。このとき、内枠30の3本の第3枠部材32はそれぞれ、リール部10に収容されたワイヤ巻束210の内周部の半径方向の内側に配置された状態となり、ワイヤ巻束210から引き出されるワイヤ200が、内周方向に移動するのを規制する内周規制部材14として機能する。
図10は、ワイヤ巻束210を内部に収容したリール部10が支持台80に取り付けられた状態を示す斜視図である。図10に示すように、支持台80の支軸83がリール部10のボス25に通されることで、リール部10は支持台80に立てた状態で回転自在に支持される。そして、支軸83に円筒状のスペーサ95が被せられ、スペーサ95の端部から突出した支軸83の先端部に、ワイヤ案内部材90のボス92が被せられる。そして、ワイヤ案内部材90の支軸83回りの回転角度位置が、隙間15からワイヤ200が繰り出される方向に向くように調整して、アイボルト91により支軸83に固定される。
ワイヤ巻束210がリール部10に収容された状態で、ワイヤ200を束ねていた番線やビニールテープが取り除かれるが、これにより、ワイヤ200を一定の直径の巻束に拘束していた荷重が無くなって、ワイヤ巻束210は、ワイヤ200の剛性により、直径が大きくなるように膨らみ、また、ワイヤ巻束210がばらけてワイヤ巻束210のリング状の厚さ方向にも膨らむ場合がある。
しかし、ワイヤ繰り出し器100は、リール部10の外周規制部材13(図4参照)がワイヤ巻束210の外周を下側から支持する。また、外周規制部材13は、ワイヤ巻束210が膨らんだ場合には、外径を規制するため、ワイヤ巻束210の外径が一定以上に大きくなるのを防止する。さらに、ワイヤ繰り出し器100は、リール部10の側規制部材11,12(図4参照)がワイヤ巻束210の厚さ(厚さ方向の寸法)を規制するため、ワイヤ巻束210の厚さが一定以上に大きくなるのを防止し、巻き束の状態を維持させる。
ここで、図10に示すように、リール部10の外周側には、ワイヤ巻束210の外周側のワイヤ200の端部220をリール部10に固定することができる第1固定部41が形成され、リール部10の内周側には、ワイヤ巻束210の内周側のワイヤ200の端部(図示せず)をリール部10に固定することができる第2固定部42が形成されている。これら第1固定部41及び第2固定部42は、リール部10に対してワイヤ巻束210が相対的に回転するのを防止する。
例えば、ワイヤ巻束210の内周側のワイヤ200の端部(図示せず)からワイヤ200を繰り出す場合は、外周側のワイヤ200の端部220を第1固定部41に固定すればよく、外周側の端部220からワイヤ200を繰り出す場合は、内周側のワイヤ200の端部を第2固定部42に固定すればよい。
なお、ワイヤ200の端部を第1固定部41又は第2固定部42に固定しなくても、ワイヤ巻束210がリール部10と一体的に回転する場合は、ワイヤ200の端部を第1固定部41又は第2固定部42に固定しなくてもよいし、第1固定部41及び第2固定部42を備えなくてもよい。
また、第1固定部41の設置位置及び第2固定部42の設置位置は、この実施形態のワイヤ繰り出し器100のものに限定されず、ワイヤ巻束210の直径等に応じて適切な位置に変更してもよい。
なお、図10に示した例では、ワイヤ巻束210の外周側の端部220を固定して内周側の端部から繰り出すことを想定していて、この場合、リール部10を図示の時計回りに回転させるが、ワイヤ巻束210の内周側の端部を固定して外周側の端部220から繰り出す場合は、リール部10を図示の反時計回りに回転させることになる。したがって、ワイヤ巻束210をリール部10に収容する際、ワイヤ巻束210からワイヤ200を引き出すときのリール部10の回転方向を考慮して、ワイヤ巻束210の収容向きを決定するのが好ましい。
本実施形態では、ワイヤ繰り出し器100にセットされた収容されたワイヤ巻束210は、外周側のワイヤ200の端部220が第1固定部41に固定され、図2に示すように、内周側のワイヤ200の端部が、リール部10の内部から隙間15、ワイヤ案内部材90の案内部94を順次通されて、作業者によって引き出す方向Fに引かれる。このとき、引き出されたワイヤ200と第3枠部材32(内周規制部材14)との接触による摩擦力により、リール部10も、引き出されるワイヤ200とともに動く。これにより、リール部10は、中心C回りに、図示の時計回り方向Rに回転し、ワイヤ巻束210のワイヤ200が、隙間15、案内部94を通って繰り出される。
なお、リール部10を回転させる力としては、上述したワイヤ200と第3枠部材32との摩擦力の他、ワイヤ200が引き出す方向Fに引かれることでワイヤ巻束210がリール部10の内部で回転するときの、ワイヤ巻束210の外周部(特に、図示の下部)と外周規制部材13(第1枠部材22、可動部材24a)との接触による摩擦力もある。
このとき、ワイヤ200に対して引き出す方向Fに引っ張り力が作用することで、ワイヤ巻束210のうち、その引き出されているワイヤ200に繋がっている最内周のワイヤ部分が、隙間15の方向に引かれて半径方向の内方Iに変位する。半径方向の内方Iに変位したワイヤ部分は内周規制部材14である第3枠部材32に接して、第3枠部材32よりも内側に移動するのを規制される。したがって、ワイヤ200は、隙間15からスムーズに繰り出される。
なお、本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、適用するワイヤ200が相対的に太い直径のもの(断面積が例えば70[mm]程度のもの)では、図2に示すように、ワイヤ200に対して引き出す方向Fに引っ張り力が作用したとき、ワイヤ巻束210のうち、その引き出されているワイヤ200に繋がっている最内周のワイヤ部分の、隙間15に近い部分が、内周規制部材14である第3枠部材32の1つに接する。これは、太い直径のワイヤ200は相対的に剛性が強いため、その剛性により外側(半径方向の外側)に膨らもうとする力が強く、引き出す方向Fに作用している引っ張り力が、最内周のワイヤ部分の一部にのみ曲げ応力として作用するためと考えられる。
一方、適用するワイヤ200が相対的に細い直径のもの(断面積が例えば22[mm]程度のもの)では、ワイヤ200の剛性が比較的弱いため、引き出す方向Fに作用している引っ張り力が曲げ応力として作用するワイヤ200の長さ範囲が長くなる。したがって、引き出す方向Fに引っ張り力が作用したとき、ワイヤ巻束210のうち、その引き出されているワイヤ200に繋がっている最内周のワイヤ部分の全周や、場合によっては、それよりもさらに次以降の周回の部分も、内周規制部材14である第3枠部材32に巻き付いた状態で、隙間15から繰り出されていく。
この場合、内周規制部材14が無いと、繰り出されるワイヤ200は、リール部10の回転中心となる支軸83に被せられたスペーサ95(図10参照)に巻き付き、ワイヤ200がスムーズに繰り出されない状況になる。しかし、ワイヤ繰り出し器100は、内周規制部材14が、ワイヤ200が過度に内側に移動するのを阻止するため、そのような状況になるのを防止し、ワイヤ200をスムーズに繰り出すことができる。
以上、詳細に説明したように、本実施形態のワイヤ繰り出し器100によれば、ワイヤ巻束210を立てた状態に保持することができる。したがって、ワイヤ巻束210を立てた状態で保持する作業者を必要とせず、ワイヤ200を引き出す作業者一人での作業も可能である。しかも、ワイヤ繰り出し器100によれば、ワイヤ巻束210からワイヤ案内部材90の案内部94を通して引き出す方向Fに作用する引張り力により、ワイヤ巻束210を介して、リール部10が支軸83回りに回転される。
これにより、リール部10に収容されたワイヤ巻束210から、隙間15及びワイヤ案内部材90の案内部94を通って引き出す方向Fに沿ってワイヤ200が軽い力で繰り出される。したがって、ワイヤ200を繰り出す作業を容易にすることができる。そして、リール部10が回転しながら引き出す方向Fに繰り出されたワイヤ200は、ねじれがないためキンクが生じることもない。
また、本実施形態のワイヤ繰り出し器100によれば、ワイヤ200は、立てられた状態のリール部10の側部に形成された隙間15から繰り出されるため、ワイヤ巻束210の外周面の外方に外周規制部材13が形成されていても、ワイヤ200をワイヤ巻束210の略接線方向に真っ直ぐ繰り出すことができる。
本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、リール部10が外枠20と内枠30との組み合わせで形成されているため、側規制部材11に、中心C回りに全周に繋がった隙間15を簡単に形成することができる。
また、本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、2個の開閉部材24を開いた状態とすることで、リール部10の直径分の開口を形成することができるため、第1枠部材22よりも製造コストの高い開閉部材24を最小限の数量とすることができる。
また、本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、リール部10の内部にワイヤ巻束210を収容するときや内部からワイヤ巻束210を取り出すときに、内枠30を外枠20に対して奥側(第2側部材31をボス25に近づける方向)に移動させて内周規制部材14である第3枠部材32をリール部10の内部空間から外側に退避させた状態とする。これにより、リール部10の内部にワイヤ巻束210を半径方向の外側から挿脱させることができる。一方、内枠30は、第3枠部材32をリール部10の内部空間に張り出した位置に移動した状態でワイヤ巻束210のワイヤ200を引き出したとき、ワイヤ200がリール部10の中心側に絞られるのを規制することができる。
また、本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、リール部10の第1側部材21が略正六角形の環状で、第2側部材31も略正六角形の環状で、これらは互いに相似に形成されているため、第1側部材21と第2側部材31との間に形成される隙間15を、中心C回りの全周に亘って略一定の寸法に形成することができ、これにより、この隙間15を通るワイヤ200をスムーズに通過させることができる。
また、本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、リール部10の第2側部材31が第1側部材21よりも外側(中心Cの軸方向に沿ったリール部10の外側)に僅かに出っ張っているため、隙間15を通過するワイヤ200が、第2側部材31に接触し難くすることができる。
また、本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、隙間15に近接してワイヤ案内部材90を備えているため、ワイヤ案内部材90よりも先で引かれるワイヤ200の向きに拘わらず、ワイヤ案内部材90よりもリール部10の側でのワイヤ200の姿勢を一定にすることができ、ワイヤ200が隙間15の縁(第1側部材21や第2側部材31)に強く当たるのを防止又は抑制することができる。
また、本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、支持台80に、2つの脚85と2つのキャスタ84が取り付けられているため、作業者が引手82を上方に持ち上げて脚85を地面から離した状態とすることで、支持台80はキャスタ84だけが地面に接した状態となる。したがって、この状態で、引手82を前後に移動させることで、キャスタ84は転動し、ワイヤ繰り出し器100は軽い力で前後に進退させることができる。
一方、引手82から手を離した状態では、脚85が地面に接するため、脚85と地面との摩擦により、支持台80は地面に対して停止した状態で維持され、ワイヤ200を繰り出している際に、ワイヤ繰り出し器100が移動するのを阻止することができる。したがって、ワイヤ200を引き出す作業者の他に、ワイヤ繰り出し器100が移動しないようにワイヤ繰り出し器100を停止させておく別の作業者を必要としない。なお、キャスタ84に設けられているストッパ84aをストップ位置に操作して、キャスタ84の回転も阻止することで、脚85とともに強い摩擦力により、ワイヤ繰り出し器100の移動をより強い力で阻止することができる。
また、本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、外枠20に形成されたブラケット26(図6,7参照)に形成された細長穴26bは、丸穴26aよりも、リール部10の回転方向の下流側に形成されている。このため、仮に、蝶ナット34の締め付けが緩んだ状態で、ワイヤ200に接触した第3枠部材32が形成された内枠30が外枠20に先行して、回転するモーメントを受けても、第3枠部材32が丸穴26aの側に移動するのを防止することができ、内枠30が外枠の側方に寄せられた状態(図8参照)になるのを防止することができる。
<変形例>
本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、リール部10が外枠20と内枠30との組み合わせで形成されたものであるが、本発明に係るワイヤ繰り出し器はこの実施形態に限定されるものではなく、リール部が、ワイヤ巻束の両側部を規制する側規制部材と、ワイヤ巻束の半径方向の外周部を規制する外周規制部材と、ワイヤ巻束から引き出されるワイヤの、半径方向の内周側への移動を規制する内周制部材とを有し、2つの側規制部材のうち一方の側規制部材が、リール部の中心回りの全周に繋がった隙間が形成されているものであれば、如何なる構成で形成されていてもよい。
なお、本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、リール部10を構成する側規制部材11,12、外周規制部材13及び内周規制部材14がいずれも、管状又は棒状の部材で形成され、骨格だけの形状であるが、本発明におけるワイヤ繰り出し装置のリール部はこの実施形態に限定されるものではなく、側規制部材、外周規制部材及び内周規制部材の全て又は一部を、ワイヤ巻束210を覆う板状の部材で形成してもよい。ただし、本実施形態のワイヤ繰り出し器100のように、骨格だけの構成で強度があれば十分であり、製造コストも安価に抑えることができる。
また、本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、内枠30を外枠20に対して奥側(第2側部材31をボス25に近づける方向)に移動させて内周規制部材14である第3枠部材32をリール部10の内部空間から外側に退避させた状態とするが、第3枠部材32をリール部10の内部空間から外側に退避させる構成としては、内枠30を外枠20から分離するように着脱する構成や、内枠30を外枠20に対して第1側部材の手前側に扉状に開く構成としてもよい。
また、本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、2個の可動部材24aを開いた状態とすることで、リール部10の直径分の開口を形成することができるが、可動部材24aは2個に限定されるものではなく、3個以上設けたものであってもよい。この場合、リール部10の全周のうち2個の開閉部材24を開閉することでリール部10の直径分の開口を得ることができるため、開閉部材24の有る回転位置にリール部10を回転させる手間が無く利便性が高い。
また、本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、リール部10の第1側部材21及び第2側部材31がいずれも略正六角形の環状に形成されているが、第1側部材21及び第2側部材31は、他の形状の環状に形成されていてもよい。すなわち、例えば、第1側部材21及び第2側部材31はいずれも、三角形の環状や、四角形の環状や、五角形以上の多角形の環状であってもよいし、円環状であってもよい。また、第1側部材21と第2側部材31とは、相似形の三角形同士や、四角形同士や、五角形以上の多角形同士でなくてもよく、第1側部材21が六角形の環状、第2側部材31が円環状などの、互いに相似形では無い組み合わせであってもよい。
また、本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、リール部10の第2側部材31が第1側部材21よりも外側(中心Cの軸方向に沿ったリール部10の外側)に僅かに出っ張っているが、第1側部材21と同一面に配置されていてもよいし、第1側部材21よりも内側に僅かに引っ込んでいてもよい。
本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、ワイヤ案内部材90を備えているが、本発明に係るワイヤ繰り出し器は、ワイヤ案内部材を備えない構成であってもよい。ワイヤ案内部材を備えない構成であっても、リール部の側部材の隙間からワイヤをスムーズに引き出せればよいため、隙間の形状を、ワイヤが引っ掛かり難い形状とするのが好ましい。この場合、本実施形態のワイヤ繰り出し器100においては、第1側部材21及び第2側部材31を、頂点の数がより多い多角形の環状としたり、円環状としたりすることで、ワイヤ案内部材90が無くても隙間15にワイヤ200を引っ掛かり難くすることができる。
本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、リール部10の外周規制部材13が4本の第1枠部材22と2個の可動部材24aとにより構成されているが、これらの数については、第1側部材21の多角形の頂点の数に対応させてもよいし、多角形の頂点の数に対応させなくてもよい。したがって、外周規制部材13として機能する第1枠部材22と可動部材24aとの合計の数は、少なくとも3個以上であれば、4個でも、5個でも、7個以上であってもよい。これらの数は、実質的に外周規制部材として機能することと製造コストとの兼ね合いで適宜設定することができる。
また、本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、リール部10の内周規制部材14が3本の第3枠部材32により構成されているが、これらの数についても、3個に限定されるものではなく、第2側部材31の多角形の頂点の数に対応させてもよいし、多角形の頂点の数に対応させなくてもよい。したがって、内周規制部材14として機能する第3枠部材32の数は、少なくとも3個以上であれば、4個でも、5個でも、6個以上であってもよい。これらの数は、実質的に内周規制部材として機能することと製造コストとの兼ね合いで適宜設定することができる。
また、本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、支持台80に、2つだけキャスタ84が取り付けられているが、2つの脚85に代えてそれぞれキャスタ84にかえた構成としてもよい。また、各キャスタ84には、キャスタ84の転動を阻止するストッパ84aが設けられているが、ストッパ84aは無くてもよい。ただし、脚85の代わりにキャスタ84を設けた構成の場合は、少なくとも2つのキャスタ84にはストッパ84aを設けることが好ましい。
本実施形態のワイヤ繰り出し器100は、適用するワイヤ200として第1種亜鉛メッキ鋼より線を例示したが、本発明に係るワイヤ繰り出し器は、ワイヤとして第1種亜鉛メッキ鋼より線を適用したものに限定されるものではなく、アルミ覆鋼より線などの他の種類のより線をワイヤとして適用することもできる。また、適用するワイヤとしては、より線に限定されるものではなく、より線ではない一般的な金属の線や、金属以外のFRP(Fiber-Reinforced Plastics;繊維強化プラスチック)等の線材であってもよい。
10 リール部
11,12 側規制部材
13 外周規制部材
14 内周規制部材
15 隙間
22 第1枠部材
32 第3枠部材
80 支持台
83 支軸
90 ワイヤ案内部材
94 案内部
100 ワイヤ繰り出し器
200 ワイヤ
210 ワイヤ巻束
C 中心
F 引き出す方向
I 半径方向の内方

Claims (3)

  1. ワイヤがリング状に巻き束ねられたワイヤ巻束を収容するリール部と、前記リール部を立てた状態で前記リール部の中心回りに回転自在に支持する支持台とを備え、
    前記リール部は、前記ワイヤ巻束の両側部を規制する側規制部材と、前記ワイヤ巻束の半径方向の外周部を支持する外周規制部材と、前記ワイヤ巻束から引き出される前記ワイヤの、前記半径方向の内側への変位を規制する内周規制部材とを有し、
    2つの前記側規制部材のうち一方の側規制部材は、前記中心回りの全周に繋がった隙間が形成され、
    前記内周規制部材は、前記リール部の内部空間から退避した位置に移動可能に設けられ、
    前記リール部は、少なくとも前記側規制部材の一部及び前記外周規制部材を有する外枠と、少なくとも前記側規制部材の一部及び前記内周規制部材を有する内枠との2つの部材が組み合わされ、
    前記隙間は、前記外枠と前記内枠との間に形成されているワイヤ繰り出し器。
  2. 前記支持台は、前記リール部を回転自在に支持する支軸が形成された基部と、手を掛けて引かれる引手とを備え、
    前記基部は、接地した脚と、前記引手を上方に引き上げて前記脚の接地を解除した状態でも接地している、回転自在のキャスタとを有する請求項1に記載のワイヤ繰り出し器。
  3. 前記リール部の外側であって、前記隙間に近接した位置に、前記隙間から繰り出された前記ワイヤを、引き出す方向に案内するワイヤ案内部材を備えている請求項1又は2に記載のワイヤ繰り出し器。
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