JP6259227B2 - クロック再生制御装置と映像信号受信装置 - Google Patents

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本発明は、送信側機器と受信側機器が異なるクロックによって動作する伝送路(非同期伝送路と称する)を介して映像信号を伝送する際に、受信側装置で再生する映像信号用クロック周波数を、送信側装置で使用する映像信号用クロック周波数に安定して同期させるためのクロック再生制御装置とそれを用いた映像信号受信装置関する。
放送局においてはスタジオのカメラから編集室のモニタの間など、機器間を結んだ映像信号伝送が多用されている。当該映像信号の伝送においては、一般的に送信側機器で用いた映像信号用クロック信号と同期した信号(同期クロック)を受信側機器で用いることのできる信号伝送形式やネットワークを用いる。送信側機器(例えばカメラ)では、ある固定の周波数を有する映像信号用クロックを用いて映像を構成する画素データがサンプリングされる。サンプリングされた信号は、映像フレームの水平走査線(ライン)単位で順次送信される。このような方法で非圧縮ハイビジョンTV信号(HD−SDI)等の映像信号を伝送するとき、送信信号は一定のデータレートとなる。
受信側機器(例えばモニタ)では、送信された信号を再構成して元の映像フレームを表示させるために、受信信号が一時的にバッファに蓄えられる。当該バッファから映像信号を読み出してモニタに表示する際に、読み出す速度の情報として、送信側と同期した映像信号用クロックを用いる。このことで、受信側機器のバッファに蓄えられる受信された映像信号が、バッファの容量よりも多すぎるバッファオーバーフローや、反対にバッファが空になるバッファアンダーフローの発生を回避して、受信側で元の映像信号を再現することが出来る。
一方、世界中で広く普及されている通信・コンピュータネットワークの規格として、イーサネット(Ethernet)[登録商標]がある。10ギガビットイーサネット(10GE)は、MACフレームが伝送速度10Gbps(伝送路符号化後10.3125Gbps)であるイーサネット通信規格である。放送局内や放送局間などにおいて放送形式信号の伝送を行う際に、伝送ネットワーク装置として放送用に特化した機器を用いるよりも、家庭内や企業内等で幅広く普及の進んでいるイーサネット技術を用いた安価な装置を用いることで、伝送コストを低減できる可能性があることから、イーサネット技術を利用した映像信号伝送も検討されている。
イーサネット等を用いたパケット型信号をスイッチすることで信号伝送するネットワークは、一般的に送信側機器と受信側機器は異なるクロック(非同期クロック)によって動作する伝送路(非同期伝送路)を介して信号を伝送することが想定されている。
非同期伝送路を介して、映像信号を伝送する際は、受信側装置で再生する映像信号用クロック周波数を、送信側装置で使用する映像信号用クロック周波数に同期させる仕組みが必要となる。このような伝送システムでは、受信信号のみから映像信号用クロックを再生する方法として、非特許文献1に示す適応クロック法を用いたクロック再生方法がある。
適応クロック法は、受信側装置と送信側装置が非同期伝送路を介して接続されていても、受信側で観測される一定時間当たりの受信データ量の平均値が、送信側装置の送信ビットレート、すなわち、送信側クロック周波数の指標になることをその原理としている。
受信側装置は、一定のデータレートで到着するデータを内部の受信バッファに蓄積し、再生したクロックに基づくビットレートで、受信バッファからデータを読み出す。このとき、受信バッファのデータ蓄積量を測定する。データ蓄積量とあらかじめ設定した閾値を比較して、閾値よりも蓄積量が多ければこれは再生クロック周波数が送信側クロック周波数より遅すぎることを意味するから、再生クロック周波数を速くし、また、閾値よりも蓄積量が少なければこれは再生クロック周波数が送信側クロック周波数よりも速すぎることを意味するから、再生クロック周波数を遅くするように制御する。すなわち、適応クロック法は、バッファ内の蓄積データ量を、ある目標値に一致するようにクロック周波数の制御を行う方法である。
適応クロック法を利用した従来のクロック再生方法について、図面を用いて説明する。
図6は、従来技術における、受信装置内のクロック再生回路の一例を示すブロック図である。クロック再生回路は、クロック再生制御装置1と、制御周期部2と、パケットバッファ3の蓄積量を測定する測定部4と、DAC(D/Aコンバータ)5と、及びVCXO(Voltage Controlled Xtal Oscillator:電圧制御水晶発振器)6とから構成され、周波数frの再生クロックを出力する。クロック再生制御装置1は、その内部に目標設定部11と制御値発生部12を備えている。
図6に基づいて、従来技術のクロック再生方法を説明する。非同期伝送路、例えばイーサネット網を介して伝送したイーサネットパケットを、受信装置内のパケットバッファ(データバッファ)3に一時的に蓄積する。このパケットバッファ3に蓄積されたデータは、受信側で再生された周波数frの再生クロックに基づいて読み出される。
測定部4は、パケットバッファ3に蓄積されているデータ量を測定する。クロック再生制御装置1は、制御周期部2から出力される制御更新タイミング信号に基づいて、測定部4からパケットバッファ3の最新の蓄積量情報を入力する。目標値設定部11は、パケットバッファ3の目標とするバッファ蓄積量を目標値情報として出力する。クロック再生制御装置1内の制御値発生部12では、測定部4から得た最新のバッファ蓄積量と、目標値設定部11から入力されたバッファ蓄積量の目標値との大小を比較して、再生クロック周波数frを制御する制御値を決定し出力する。なお、制御値の出力の仕方は、大小に基づく固定的な値でもよいし、最新の蓄積量と目標値の差に応じた値でもよい。制御値の出力は、次の制御更新タイミングまでの間、維持する。
更新された制御値をDAC(D/Aコンバータ)5に入力し、VCXO(電圧制御水晶発振器)6を制御して、再生クロック周波数frを速く又は遅くする。
パケットバッファ3の目標値と最新の蓄積量を比較して、目標値に近づくようにVCXO6を制御すると、結果的には、映像信号用再生クロック周波数frを送信側の映像信号用クロック周波数ftに近づけることになる。
表1に従来技術の一例におけるクロック再生制御装置1の制御条件と動作を示す。なお、「遅くする」とは再生クロック周波数frを遅くする制御値を出力する意味であり、「速くする」とは再生クロック周波数frを速くする制御値を出力する意味である。表1では、便宜上、最新の蓄積量が目標値と等しかった場合、クロック周波数を遅くするとしているが、最新の蓄積量が目標値と等しかった場合は、クロック周波数を維持しても良く、また、クロック周波数を速くする側の制御条件に整理しても良い。
Figure 0006259227
図7に、従来技術としての、クロック再生制御装置1の動作のフローチャートの一例を示す。
まず、制御更新タイミング信号に基づいて更新処理が開始されると、測定部4からパケットバッファ3の最新の蓄積量情報を制御値発生部12に入力する(ステップ1:S1)。また、クロック再生制御装置内の目標値設定部11から、目標値情報を制御値発生部12に入力する(ステップ2:S2)。次に、最新の蓄積量と目標値を比較する(ステップ3:S3)。最新の蓄積量が目標値以下の場合には、再生クロック周波数frを遅くするようにVCXO制御電圧用のDAC制御値を出力する(ステップ4:S4)。一方、最新の蓄積量が目標値を上回っている場合には、再生クロック周波数frを速くするようにDAC制御値を出力する(ステップ5:S5)。制御値を出力して制御フローを終了し(ただし、制御値の出力は、次の制御更新タイミングまで維持される)、次の制御更新タイミング信号がクロック再生制御装置1へ入力された時刻に再度フローが開始される。なお、以降の説明におけるフローチャートの動作においても、開始、終了のタイミングは、本フローチャートで説明した動作と同一である。
このように、非同期伝送路を介して信号伝送する際に、適応クロック再生法が利用できる。
ITU-T I.363.1(B-ISDN ATM Adaptation Layer specification: Type 1 AAL)
前述のとおり、近年、イーサネット等の非同期伝送路を利用して、高速で映像信号を伝送するシステムが検討されている。本発明者らは、先行する特許出願である特願2013−139673号において、スーパーハイビジョン(SHV)信号の一部を構成する10G−SDI(8本のHD−SDI信号相当)映像信号を、10ギガビットイーサネットフレームへ変換して、非同期伝送路を介して伝送するシステムを提案した。
スーパーハイビジョン(SHV)の1映像フレームは、1080ライン分の画素領域と、45ライン分の補助データ領域から構成される。本発明者らにより提案された伝送システムは、上記各領域について冗長なデータを削除(削除前で1ライン当たり307200ビットを、削除後は画素データ領域:276480ビット、補助データ領域:38400ビットに圧縮)してイーサネットフレーム化することで、所定のイーサネットのデータレートに収容して伝送している。当該システムでは、冗長なデータを削除後の画素データ領域と補助データ領域の情報量に差があるため、1映像フレーム内のラインによってイーサネットフレーム変換後のデータレートが変動することで、受信信号のデータレートが一定ではなくなる。また、伝送される信号が伝送路上のスイッチ機器を経由することで、受信装置への到着時刻にゆらぎを生じることがある。このゆらぎは、同様に受信信号のデータレートに変動をもたらす。
このように、受信信号のデータレートが変動する場合、一定のデータレートでの動作を前提にしている従来の適応クロック法に基づく装置では、再生クロック信号を生成するVCXOの制御値が変動し、受信側装置の映像信号用クロック周波数を、送信側装置で使用する映像信号用クロック周波数に安定して同期させることが難しくなるという課題があった。
本発明はこのような状況に鑑みて成されたものであり、非同期伝送路を介して映像信号を伝送する際に、受信信号のデータレートが変動する場合であっても、受信側装置で再生する映像信号用クロック周波数を、送信側装置で使用する映像信号用クロック周波数に安定して同期させるためのクロック再生制御装置とそれを用いた映像信号受信装置提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係るクロック再生制御装置は、パケットバッファであるデータバッファに蓄積された映像信号の蓄積量情報を入力し、当該映像信号の再生クロック周波数を制御する制御値を出力するクロック再生制御装置であって、前記データバッファの前記蓄積量情報を前記映像信号の映像フレームを単位時間として前記映像信号のデータレートの変動周期に一致させて所定時間遅延させる遅延部と、前記データバッファの最新の蓄積量と前記所定時間遅延された過去の蓄積量とを比較し、変更判定情報を出力する制御値変更判定部と、前記データバッファの蓄積量の目標値を出力する目標値設定部と、前記データバッファの最新の蓄積量と前記目標値とを比較し、さらに、前記変更判定情報を判定条件に加えて、前記制御値を出力する制御値発生部と、を備え、前記制御値発生部は、前記データバッファの最新の蓄積量が前記目標値を下回り前記データバッファの最新の蓄積量が過去の蓄積量を下回るとき生成クロック周波数を遅くする制御値を出力し、前記データバッファの最新の蓄積量が前記目標値を上回り前記データバッファの最新の蓄積量が過去の蓄積量を上回るとき生成クロック周波数を速くする制御値を出力し、前記データバッファの最新の蓄積量が前記目標値を下回り前記データバッファの最新の蓄積量が過去の蓄積量を上回るか、前記データバッファの最新の蓄積量が前記目標値を上回り前記データバッファの最新の蓄積量が過去の蓄積量を下回るとき制御値を維持する。
また、上記課題を解決するために本発明に係る映像信号受信装置は、入力映像信号を蓄積するデータバッファを備え、内部で再生した映像信号用クロックに基づいて前記データバッファからのデータを読み出し、映像信号を再生する映像信号受信装置であって、前記データバッファのデータ蓄積量を測定する測定部と、再生クロック周波数を制御する制御値を出力する前記クロック再生制御装置と、前記制御値に基づいて制御された周波数の前記映像信号用クロックを出力する発器と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、非同期伝送路を介した映像信号伝送において、1フレーム内のラインごとにデータレートが変動する場合であっても、受信側装置で再生する映像信号用クロック周波数を、送信側装置で使用する映像信号用クロック周波数に安定して同期させることが可能となる。
非同期伝送路を介した映像信号伝送を示す図である。 本発明の映像信号受信装置のクロック再生回路を示すブロック図である。 本発明における制御変更判定部の動作のフローチャートを示す図である。 本発明のクロック再生制御装置の動作のフローチャートを示す図である。 本発明と従来技術の特性比較を示す図である。 従来技術のクロック再生回路の一例を示すブロック図である。 従来技術のクロック再生制御装置の動作のフローチャートを示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は、非同期伝送路102を介した、送信装置101から受信装置103への映像信号伝送の一例を示す図である。
送信装置101に入力されたHD−SDI等の映像信号(クロック周波数ft)は、送信装置101内の信号処理回路104により、冗長なデータを削除する等の処理が行われ、伝送路に対応した送信用の信号(例えば、イーサネット信号)が形成される。なお、送信側では、クロックリカバリ(CR)105により、映像信号のエッジ(信号遷移)を検出し、内部のリファレンスクロックの位相を調整することで、タイミング情報(クロック)を生成し、このクロックを信号処理に利用している。そして、映像信号用クロックとは非同期のクロックによって送信用信号が出力される。
非同期伝送路102の一例としては、イーサネット技術を用いることができる。以降の説明では、非同期伝送路102としてイーサネット網を用いることとする。イーサネット網では、経路上に設置された複数のスイッチ機器を経由して、イーサネットパケットが転送される。
受信側では、イーサネット網を経た信号を、受信装置103の信号処理回路106内において、イーサネット信号を受信するためのクロックによってサンプリングして受信装置103に取り込み、受信装置103内のパケットバッファに一時的に蓄積する。クロック再生回路107によって再生された周波数frの映像信号用クロックによって、パケットバッファからデータを読み出して映像信号を再生し、受信装置103から出力する。本発明のクロック再生方法は、クロック再生回路107に適用され、最適な再生クロック周波数frを発生するように制御する。
図2は、本発明に基づく、映像信号受信装置のクロック再生回路のブロック図である。従来技術と同じ構成は、図6と同じ符号を付す。クロック再生回路は、本発明によるクロック再生制御装置10と、制御周期部2と、パケットバッファ3の蓄積量を測定する測定部4と、DAC(D/Aコンバータ)5と、及びVCXO(Voltage Controlled Xtal Oscillator:電圧制御水晶発振器)6とから構成され、周波数frの再生クロックを出力する。クロック再生制御装置10は、その内部に目標設定部11と、制御値発生部12と、遅延部13と、制御値変更判定部14を備えている。
図2に基づいて、本発明のクロック再生制御装置10を用いたクロック再生方法を説明する。イーサネット網を介して伝送されたイーサネットパケットを、映像信号受信装置内のパケットバッファ(データバッファ)3に一時的に蓄積する。測定部4は、パケットバッファ3に蓄積されているデータ量を測定する。
制御周期部2は、一定の周期で制御更新タイミング信号をクロック再生制御装置10へ出力する。制御更新タイミング信号は、受信データが映像信号である場合は、例えば、映像信号の1/4映像フレーム(約8.3ms)毎の更新周期とする。なお、制御更新タイミング信号の周期は、伝送されるデータの種類やデータ量、再生されるクロック周波数等に応じて適宜設定することができる。クロック再生制御装置10は、制御周期部2から出力される制御更新タイミング信号に基づいて、測定部4からパケットバッファ3の最新の蓄積量情報を入力する。
遅延部13は、測定部4から入力された蓄積量情報を一定時間遅延させて出力する。遅延部13の遅延時間は、必要に応じて適宜設定可能であるが、伝送されてくる信号のデータレートの変動周期に一致させることが望ましい。映像信号がイーサネットパケットとして入力される場合であれば、例えば、1映像フレームの時間単位(≒33.3ms)で遅延させることが望ましく、さらにこの整数倍の時間でも良い。
制御値変更判定部14は、制御更新タイミング信号に基づいて、パケットバッファ3の最新の蓄積量情報と、遅延部13で一定時間遅延させた過去のバッファ3の蓄積量情報を比較し、変更判定情報を出力する。具体的には、例えば、最新の蓄積量が一定時間遅延させた過去の蓄積量以下の場合には1を出力し、最新の蓄積量が過去の蓄積量を上回る場合には0を出力する。
目標値設定部11は、パケットバッファ3の目標とするバッファ蓄積量を目標値情報として出力する。この目標値情報は、制御値発生の閾値となるものであり適宜設定することができる。
クロック再生制御装置10内の制御値発生部12では、測定部4から得た最新のバッファ蓄積量と、目標値設定部11から入力されたバッファ蓄積量の目標値との大小を比較し、さらに、制御値変更判定部14から入力された変更判定情報を基に、出力する制御値を決定して出力する。なお、制御値の出力の仕方は、大小に基づく固定的な値でもよいし、最新の蓄積量と目標値の差に応じた値でもよい。制御値の出力は、次の制御更新タイミングまでの間、維持する。
更新された制御値をDAC(D/Aコンバータ)5に入力し、VCXO(電圧制御水晶発振器)6を制御して、再生クロック周波数frを速く又は遅くする。例えば、再生クロック周波数frは約148.5MHzである。なお、クロック再生制御装置10の出力がVCXO6を直接制御可能なアナログ信号である場合、DAC5は設ける必要がない。
映像信号受信装置は、VCXO6から出力された周波数frの再生クロックに基づくビットレートで、パケットバッファ3からデータを読み出すことで映像信号を再生する。
本発明において、制御値発生部12では、制御値変更判定部14から入力された上記1または0の信号と、前述した最新の蓄積量と目標値との比較結果に基づいて、表2に記載のように、制御値を増減する、または維持する判定を行う。
前述のとおり、映像信号は、1映像フレーム内ではラインによってデータレートが変動するが、1映像フレームの情報量は一定であるため、映像フレーム期間で平均したデータレートが一定となる。そこで、理想的な状態(すなわち再生クロック周波数frが送信側の映像信号用クロック周波数ftに等しく、受信装置への到着時刻のゆらぎがない状態)では、最新の蓄積量と、映像フレーム単位で遅延させた過去の蓄積量が同一となることを利用して、1映像フレームの時間単位で遅延させた蓄積量との比較結果を制御条件に追加することで、再生クロック周波数の安定した制御が可能となる。
表2に本発明のクロック再生制御装置10の制御条件と動作を示す。なお、「遅くする」又は「速くする」は、従来技術と同様に、再生クロック周波数frを遅くする制御値又は速くする制御値を出力する意味であり、「維持する」とは、その時点での再生クロック周波数frの制御値の出力を維持する意味であり、言い換えれば、制御値を更新しないことを意味する。表2では、便宜上、最新の蓄積量が過去の蓄積量と等しかった場合、最新の蓄積量が過去の蓄積量よりも下回っている場合と同じ制御をしているが、これは、最新の蓄積量が過去の蓄積量よりも上回っている場合と同じ制御をしても良く、どちら側の制御条件に整理しても良い。また、最新の蓄積量が目標値と等しかった場合も、従来技術と同様に、どちら側の制御条件に整理しても良い。
Figure 0006259227
図3に、制御値変更判定部14の動作のフローチャートを示す。まず、制御更新タイミング信号に基づいて更新処理が開始されると、測定部4からパケットバッファ3の最新の蓄積量情報を入力する(ステップ1:S1)。さらに遅延部13から1映像フレームの時間単位で遅延させた過去の蓄積量情報を入力する(ステップ2:S2)。次に、最新の蓄積量と過去の蓄積量を比較する(ステップ3:S3)。最新の蓄積量が過去の蓄積量以下の場合には制御値変更判定部14から1を変更判定情報として出力する(ステップ4:S4)。一方、最新の蓄積量が過去の蓄積量を上回っている場合には、制御値変更判定部14から0を変更判定情報として出力する(ステップ5:S5)。なお、ここで出力の「1」、「0」は便宜的なものであり、どのように出力設定しても良い。
図4に、本発明のクロック再生制御装置10のフローチャートを記す。まず、制御更新タイミング信号に基づいて更新処理が開始されると、測定部4からパケットバッファ3の最新の蓄積量情報を制御値発生部12に入力する(ステップ1:S1)。つぎに、クロック再生制御装置10内の目標値設定部11から、目標値情報を制御値発生部12に入力する(ステップ2:S2)。さらに、制御値変更判定部14から前述の変更判定情報を制御値発生部12に入力する(ステップ3:S3)。そして、最新の蓄積量と目標値を比較する(ステップ4:S4)。最新の蓄積量が目標値以下の場合であれば、次に変更判定情報が1であるかを判断し(ステップ5:S5)、変更判定情報が1の場合には、再生クロック周波数を遅くする制御値を出力する(ステップ7:S7)。変更判定情報が1でない場合にはその時点の制御値を維持する(=更新しない。)(ステップ9:S9)。一方、最新の蓄積量が目標値を上回っている場合は、変更判定情報が0であるかを判断し(ステップ6:S6)、変更判定情報が0の場合には、再生クロック周波数を速くする制御値を出力する(ステップ8:S8)。変更判定情報が0でない場合にはその時点の制御値を維持する(=更新しない。)(ステップ9:S9)。制御値を出力して制御フローを終了し(ただし、制御値の出力は、次の制御更新タイミングまで維持される)、次の制御更新タイミング信号がクロック再生制御装置10へ入力された時刻に再度フローが開始される。
本発明の効果を検証するために、10ギガビットイーサネットを介してスーパーハイビジョン(SHV)映像信号を伝送する装置を試作して、従来技術と本発明によるクロック再生方法のジッタ特性比較を行った。
図5に、本発明と従来技術のタイミングジッタ及びアライメントジッタ特性分布を示す。なお、タイミングジッタは再生クロックの10Hz以上の特性を、アライメントジッタは100kHz以上の特性を表す。測定にあたって、遅延部13の遅延時間を1映像フレーム時間(≒33.3ms)とし、また、制御周期部2の更新周期として、1/4映像フレーム(≒8.3ms)を用いた。また、表3に、本発明と従来技術の測定結果の平均ジッタ値をまとめる。
Figure 0006259227
本発明によるクロック再生方法によれは、従来技術に比べて平均ジッタを約10%改善できることが分かった。すなわち、本発明は従来法に比べてジッタを低減でき、非同期伝送路のイーサネット網を介して映像信号を伝送する際に、受信側装置で再生する映像信号用クロック周波数を、送信側装置で使用する映像信号用クロック周波数に安定して同期させることが可能となる。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
1、10 クロック再生制御装置
2 制御周期部
3 パケットバッファ
4 測定部
5 DAC(D/Aコンバータ)
6 VCXO(電圧制御水晶発信器)
11 目標設定部
12 制御値発生部
13 遅延部
14 制御値変更判定部
101 送信装置
102 非同期伝送路
103 受信装置
104 信号処理回路
105 CR(クロックリカバリ)
106 信号処理回路
107 クロック再生回路

Claims (2)

  1. パケットバッファであるデータバッファに蓄積された映像信号の蓄積量情報を入力し、当該映像信号の再生クロック周波数を制御する制御値を出力するクロック再生制御装置であって、
    前記データバッファの前記蓄積量情報を前記映像信号の映像フレームを単位時間として前記映像信号のデータレートの変動周期に一致させて所定時間遅延させる遅延部と、
    前記データバッファの最新の蓄積量と前記所定時間遅延された過去の蓄積量とを比較し、変更判定情報を出力する制御値変更判定部と、
    前記データバッファの蓄積量の目標値を出力する目標値設定部と、
    前記データバッファの最新の蓄積量と前記目標値とを比較し、さらに、前記変更判定情報を判定条件に加えて、前記制御値を出力する制御値発生部と、
    を備え
    前記制御値発生部は、前記データバッファの最新の蓄積量が前記目標値を下回り前記データバッファの最新の蓄積量が過去の蓄積量を下回るとき生成クロック周波数を遅くする制御値を出力し、前記データバッファの最新の蓄積量が前記目標値を上回り前記データバッファの最新の蓄積量が過去の蓄積量を上回るとき生成クロック周波数を速くする制御値を出力し、前記データバッファの最新の蓄積量が前記目標値を下回り前記データバッファの最新の蓄積量が過去の蓄積量を上回るか、前記データバッファの最新の蓄積量が前記目標値を上回り前記データバッファの最新の蓄積量が過去の蓄積量を下回るとき制御値を維持する、クロック再生制御装置。
  2. 入力映像信号を蓄積するデータバッファを備え、内部で再生した映像信号用クロックに基づいて前記データバッファからのデータを読み出し、映像信号を再生する映像信号受信装置であって、
    前記データバッファのデータ蓄積量を測定する測定部と、
    再生クロック周波数を制御する制御値を出力する請求項に記載のクロック再生制御装置と、
    前記制御値に基づいて制御された周波数の前記映像信号用クロックを出力する発器と、
    を備えた映像信号受信装置。
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