JP6259154B1 - 機能性お札立て - Google Patents

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Abstract

【課題】神棚を設置できない狭小住宅や集合住宅などにおいて、神棚を構成する神具をコンパクトに集約する機能を備えるとともに、フィトンチッド等の樹木が有する芳香性分による香りを長い時間持続させることを可能とすることを課題とする。【解決手段】木製材料から成るお札立てであって、基台部と、社板部と、から構成され、前記基台部は、お札の載置状態を安定させる札掛用溝と、前記社板部を略垂直に立脚させるための社板立脚用溝を備え、前記社板部には、榊を備えるための榊用取付穴部と、破魔矢を備えるための破魔矢用取付穴部を有することを基本構成とし、基台部を平面視において末広がりの台形形状に形成させたり、前記基台部、及び前記社板部のいずれか又は双方の表面に芳香成分を拡散させる芳香成分拡散溝が複数設ける構成を採用した。【選択図】図1

Description

本発明は、お札立ての技術に関し、詳しくは、狭小住宅等で神棚を設置できない場合に、神棚の代わりとなる機能をコンパクトに備えつつ、フィトンチッド等の精油成分の芳香性の向上を図る構造を採用したお札立て技術に関するものである。
我が国において、生活の中心となる住居や店舗等を新築で建てる場合の多くは、その建物で生活する家族や仕事をする従業員の無病息災や、商売繁盛を祈願するため、和室やリビング、或いは仕事場等の高い位置に神棚を設置する慣習がある。また、そのように設置される神棚の素材には、木の香りが広がるヒノキやヒバが用いられることが一般的であり、神棚のある部屋は木の香りに包まれて心が落ち着いたり、癒されるといった効果を感じる方も多いといわれている。
しかしながら、係る神棚の設置には、比較的大きなスペースが必要であり、狭小住宅や集合住宅が増加している昨今の住宅事情では、神棚を設置するスペースの確保が難しく、また、神棚は人の頭より高い位置に設置することがよいとされていることから、壁や天井に勝手に加工できない賃貸住宅等では、神棚を設置したくてもできないという現状もある。
他方、このような問題に鑑み、神棚に必要な神具を取りまとめた壁掛け式や置き型タイプの小さなお札立ても登場している。しかし、壁掛け式では壁に加工をしなければならないという点において、前記同様の問題点を含んでいるといえ、また、包まない方が良いとされるお札を薄型の箱やクリアーファイル等で包んでしまうような置き型も、お札の使い方として望ましいとはいい難い構造である。
そこで、神棚に代えて、神棚に必要とされる神具をコンパクトに取りまとめ、壁や天井に加工を必要とせず、お札を包み込まない置き型式のお札立てが求められているといえる。
また、木材には、フィトンチッド(phytoncide)と呼ばれる揮発性物質を有しており、これは樹種毎に十種類以上あるのが普通で、樹種によってその種類や含有量も異なるため、スギにはスギの香りがあり、ヒノキにはヒノキの香りというように、それぞれ特有の香りを放つ。人間の嗅覚はこの香りに神経が反応し、イライラを抑え、リラックスした精神状態へいざなわれる効果があるといわれている。
そこで、前記した狭小住宅等のスペースの問題や、神棚に備える神具をコンパクトにまとめる問題については、本発明者以外にも提案がなされている。具体的には、例えば、考案の名称を「お札立」とする技術が公開され、公知技術となっている(特許文献1参照)。係る技術は「場所を選ばず大きさの異なるお札を自由に立てられ、お札の清浄感を増すお札立てを提供する」ことを課題とするもので、具体的には「壁掛台を上部に設けたスリットを、受板を左右に移動させお札を固定して、スタンド台を接続する」というものである。しかしながら、特許文献1に係る考案は、フィトンチッド等の樹木が有する芳香性分長い時間持続させるという、本発明の課題を解決するに至っていない。
また、考案の名称を「お札立て」とする技術が公開され、公知技術となっている(特許文献2参照)。係る技術は「方形台板の一端部に長方形状の支持板の下端部を枢着して支持板を方形台板に対して起伏自在に設け、この方形台板の枢着側端部に支承台板を突設し、この支承台板の巾方向にお札立溝を形成し、この支承台板が嵌合する嵌合凹部を支持板の枢着側端部に形成した」というものである。しかしながら、特許文献2に係る考案は、フィトンチッド等の樹木が有する芳香性分長い時間持続させるという、本発明の課題を解決するに至っていない。
また、考案の名称を「お札立て」とする技術が公開され、公知技術となっている(特許文献3参照)。係る技術は「お札の幅の大小および厚みの大小に対してガタつくことなく保持する」ことを課題とするもので、具体的には「略平板状の基台と、基台上に立設され前面が垂直またはやや斜め後方に傾斜した壁掛台と、断面コ字形をして壁掛台の前面に保持されて神札の幅方向両側端を抱えるように保持する左右一対の受板とを備えたものにおいて、受板が当接される壁掛台の前面の2以上の箇所に横長に形成された長孔と、長孔に対応する受板部分に形成された雌ねじ孔と、長孔の背面側から長孔を通して雌ねじ孔に螺着されるボルトと、受板の内側の後部に上下方向に取り付けられて前後方向に湾曲したばね板とを備える」というものである。しかしながら、特許文献3に係る考案は、フィトンチッド等の樹木が有する芳香性分長い時間持続させるという、本発明の課題を解決するに至っていない。
また、考案の名称を「お札立て」とする技術が公開され、公知技術となっている(特許文献4参照)。係る技術は「お札の種類に応じて1つで各種サイズのお札を立てることが可能となるお札立てを提供する」ことを課題とするもので、具体的には「前寄りの上面に側方に向けて両側に貫通した掛止溝を設けた台部と、前記掛止溝の後方の該台部上に設けた嵌合溝に嵌合して台部に直立可能とした支持板と、前記台部の掛止溝の両側から該掛止溝方向にスライド可能に装着され、前記掛止溝の底面と略面一となるコーナー台を備えた拡幅調節部材とから成り、前記拡幅調節部材をスライドさせて、立てたお札の下辺の長さに応じてコーナー台の位置を調節可能とした」というものである。しかしながら、特許文献4に係る考案は、フィトンチッド等の樹木が有する芳香性分長い時間持続させるという、本発明の課題を解決するに至っていない。
実開平5−028274号公報 実開昭63−150580号公報 実用新案第3100143号公報 実用新案第3163561号公報
本発明は、神棚を設置できない狭小住宅や集合住宅などにおいて、神棚を構成する神具をコンパクトに集約する機能を備えるとともに、フィトンチッド等の樹木が有する芳香性分による香りを長い時間持続させることを可能とするお札立ての技術提案を課題とする。
本発明は、木製材料から成るお札立てであって、基台部と、社板部と、から構成され、前記基台部は、お札の載置状態を安定させる札掛用溝と、前記社板部を略垂直に立脚させるための社板立脚用溝とを有し、前記社板部は、榊を備えるための榊用取付穴部と、破魔矢を備えるための破魔矢用取付穴部とを有して成る構成を採用した。
また、本発明は、前記基台部が、平面視において末広がりの台形形状に形成されて構成を採用することもできる。
また、本発明は、前記基台部及び前記社板部の何れか又は双方の表面に、芳香成分を拡散させる芳香成分拡散溝が複数設けられている構成を採用することもできる。
また、本発明は、前記木製材料が、ヒノキ、スギ、ヒバの何れか、若しくはこれらを組み合わせた素材である構成を採用することもできる。
また、本発明は、前記芳香成分拡散溝に代えて、芳香成分拡散板を複数積層させた構成を採用することもできる。
本発明に係るお札立てによれば、狭小住宅集合住宅などでもコンパクトに設置することができ、また、壁に穴を開けるなど加工を不要とし、神棚に代えて利用することができるという優れた効果を発揮するものである。
また、本発明に係るお札立てによれば、平面視において、基台部を末広がり形状とすることにより、地震等による揺れに強く、倒れにくいという優れた効果を発揮する構成とすることもできる。
また、本発明に係るお札立てによれば、基台部をテーブルやタンス等の水平な上面に載置する置き型の他、基台部の底面部を壁に係着させる壁掛け型とすることもでき、使用態様に応じて使い分けることができる優れた効果を発揮する構成とすることもできる。
また、本発明に係るお札立てによれば、樹木が有するフィトンチッド等の精油による芳香成分の放出量を向上させ、係る精油等から生ずる香りにより、心を落ち着かせるなどの癒し的効果が得られ得るという有利な効果を発揮する構成とすることもできる。
また、本発明に係るお札立てによれば、スギやヒノキの間伐材の利用の途を広げ、我が国の林業の活性化を図ることができるという有利な効果を発揮する構成とすることもできる。
本発明に係る機能性お札立ての基本的な構成を示す基本構成説明図である。 本発明に係る機能性お札立てを三面図で示した構成説明図である。 本発明に係る機能性お札立ての社板立脚用溝及び芳香成分拡散溝の構成を説明する構成説明図である。 本発明に係る機能性お札立ての芳香成分拡散溝を基台部に積層状態で構成した例を示す実施例説明図である。
本発明に係るお札立ては、木製材料から成るお札立てであって、基台部10と社板部20という簡易な構造で構成され、多数の神具をコンパクトに集約して備えるとことを最大の特徴とするものである。また本発明は、芳香性分の放出を高める機能を備える構成を採用することもできるものである。以下、図面に基づいて説明する。なお、本発明に係る機能性お札立て1の全体形状、及び寸法各部の形状は、下記に述べる説明に限定さるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内、即ち、同一の作用効果を奏する形状及び寸法の範囲内で変更することができるものである。
図1は、本発明に係る機能性お札立て1の基本的な構成を示す基本構成説明図である。図1(a)は、本発明に係る機能性お札立て1の基本構成を示す斜視図であり、図1(b)は、本願発明に係る機能性お札立て1に複数の神具を備えることが可能であることを示す使用状態説明図である。
本発明に係る機能性お札立て1は、全体が基台部10と社板部20の二つの部材によって構成され、これらは何れも木製材料を用いるものであるが、ウォールナット材、マホガニー材、又はチーク材のような銘木を必要とするものではなく、一般的に流通している建築用資材などの木材でも利用可能である。なお、ヒノキやスギの間伐材を利用したり、住宅等のプレカット工場から廃棄される木材を利用することも資源の有効活用といった面から望ましい。樹種の選択の問題は、芳香性分を特に意識して選択することが必要である。木材はその樹種毎に含有する種類と割合が異なり、例えばヒノキ、スギ、或いはヒバといった身近な木材でも好みの香りを選択する。
本発明は、図1(b)に示したように、複数の神具を備える機能を有することを示すものであり、その実施例として左手前から順に、紙垂、三体の神札、破魔矢が一社造りにコンパクトに祭られている状態を現わしている。但し、係る神具に限られず榊やしめ縄、絵馬といった他の神具を備えることも可能である。なお、図面には示していないが、図1(b)の一社作りの縦に並べる配置と異なり、横方向を長くし、一列の札掛け用溝14に三枚のお札を横に並べ、榊用取付穴部11及び破魔矢用取付穴部12を左右に設けることで、奥行きをコンパクトにした三社作りとする構成も有効である。
基台部10は、機能性お札立て1を置き型として使用する場合に、社板部20を略垂直に立脚させるための基台となり、壁掛け型とする場合は、壁面に係着して社板部20を略水平に保持するための基台となる部材である。基台部10の形状は矩形を基本形状とするが、係る形状に限定されるものではなく、例えば安定性を考慮して末広がり状の台形としたり、デザイン性を考慮して楕円形状とすることも有効である。係る基台部10と社板部20との結合手段は、社板部20の端辺を社板立脚用溝13へ嵌合により挟持して固定することが有効であり、可能な限り接着剤等は使用しないことが望ましい。なお、図2(b)では、基台部10を社板立脚用溝13の後方に突き出すように設ける構成で示しているが、これは背面に壁や支えとなる家具などが存在しない場合、基台部10の後方へ転倒しにくくすることを考慮したものである。これとは逆に、後方に支えとなる壁等が存在する場合には、前記の構成とは逆に、後方に紳具を備える領域を残して可能な限り短くすることも有効であり、使用する場所に応じて後方の突き出し長さを変えたものを選択できるようにすることが有効である。
社板部20は、基台部10の社板立脚用溝13に嵌合によって固定する板状部材であり、立てられるお札の上部を支える部材である。お札には、それぞれ長さが異なる場合があるため、係る社板部20の幅と長さは、一般的に多く用いられているお札のサイズを基準として定めることとなる。なお、図4(b)及び図4(c)面に示す通り、社板部20の両辺を残し内側に斜面を形成する構成、又は社板部20の左右の上方に突起部を設ける構成として、お札の左右への脱落を防止する加工を施すことも有効である。
榊用取付穴部11は、神棚等に用いられる榊を取り付けるための穴部であり、貫通穴若しくは穴溝でもよい。但し、基台部10の厚さが薄い場合は深さ方向の長さを十分にとることが望ましい。なお、図1には基台部10の前後に破魔矢用取付穴部12と併用する形で二ヶ所示しているが、係る数に限定されるものではなく、複数か所設けて複数取り付け可能とすることも有効である。或いは、榊の軸径に応じて対応できるよう、数種類の異なった穴径のサイズを備えることも望ましい。なお、榊用取付穴部11は、基台部10を垂直に立てて、壁掛け型として利用する場合は、壁等に設けられるフック等の通し穴として利用可能である。
破魔矢用取付穴部12は、破魔矢を取り付けるための穴部であり、貫通穴若しくは穴溝でもよい。但し、基台部10の厚さが薄い場合は深さ方向の長さを十分にとることが望ましい。なお、図1には基台部10の前後に榊用取付穴部11と併用する形で二ヶ所示しているが、係る数に限定されるものではなく、複数か所設けて複数取り付け可能とすることも有効である。或いは、破魔矢の軸径に応じて対応できるよう、数種類の異なった穴径のサイズを備えることも望ましい。なお、破魔矢用取付穴部12は、基台部10を垂直に立てて、壁掛け型として利用する場合は、壁等に設けられるフック等の通し穴として利用可能である。
社板立脚用溝13は、基台部10に社板部20を嵌合により結合するために設けられた溝部であり、社板部20の端辺に対し、嵌合公差によってしばり嵌めによる嵌合のための溝幅と、社板部20をしっかりと固定できる深さが必要である。なお、図面には、基台部10の略中心に社板立脚用溝13を設けるよう示されているが、係る位置に限定されるものではなく、基台部10の札掛用溝14との関係において前後に調整可能とする構成も有効であり、例えば前方、中心、後方のように位置を調整できる複数の社板立脚用溝13を設ける構成も望ましい。
札掛用溝14は、係掛によりお札の下辺が基台部10の上辺を滑ることによってお札が倒れたり、お札立てからの脱落を防止するために設けた溝部である。なお、図面には基台部10の上面に二ヶ所のみ示しているが、係る場所及び数は、これに限定されるものではなく、異なった位置及び、異なった数を設けることも有効である。また、図面には示していないが、社板部20にも、係る札掛用溝14を設けることも有効であり、特に壁掛け型として利用する場合にはお札の下辺を固定する効果を発揮する。
図2は、本発明に係る機能性お札立て1を三面図で示した構成説明図であり、図2(a)は、平面図を示し、図2(b)は、右側面図を示し、図2(c)は、正面図を示している。図2(a)では、基台部10の形状を末広がり状の台形形状に形成されている構成である場合を示している。係る形状とすることによって、安定性とデザイン性に寄与する形状を採用することも有効である。
図3は、本発明に係る機能性お札立て1に設けられる札掛用溝14と芳香成分拡散溝15の構成を説明する構成説明図であり、図3(a)は、芳香性分拡散溝15が基台部10の上面に配置されている状態を示し、図3(b)は、芳香性分拡散溝15が社板部20に配置されている状態を示している。なお、図面には示していないが基台部10及び社板部20の何れにも芳香成分拡散溝15を配置することも有効である。
図4は、本発明に係る機能性お札立て1の芳香成分拡散溝15を基台部10に積層状態で構成した例を示す実施例説明図である。本発明に係る機能性お札立て1は全ての構成部材が木製で構成されるため、フィトンチッド等の芳香成分を有していることから、表面積を増やすことにより空気との接触面積を増加させることが望ましく、係る表面積を増加させる技術的手段として、表面に溝部を多数設けることが有効である。また、その他の手段として外形寸法の異なる薄板を交互に組み合わせて積層し、表面積を増やすことも有効である。例えば、溝の間隔の二倍の深さを連続して全面に設ければ、単位領域当たりの表面積は三倍となる。係る芳香成分拡散溝15の形状については図面に示した矩形の段差状に限定されるものではなく、連続する三角形状や波型でもよく、本発明と同一の作用効果を奏するものであって本発明の技術的思想の創作と認められる範囲内において変更可能である。
芳香成分拡散板16は、芳香成分拡散溝15を、基台部10及び社板部20に設ける構成に変えて、基台部10の底面に積層する構成例を示したもので、空気との接触面積を増やす他の接触面積増加方法の一例を示したものである。係る構成によれば厚い板状部材に溝を加工するよりも、容易に加工ができ、また大小の面積の異なる薄板部材を用いれば極めて接触面積を増大させる頃が可能となる。
(木製材料の芳香性分)
人間が香りを感じるための嗅覚は、視覚、聴覚などの他の感覚とは違って、脳の考える部分である視床・大脳新皮質を通らず、大脳辺縁系へ直接伝えられる。また、脳の部位と、感情を司る部位が近いことから、香りは、人の気分を左右し得る要素であると言われている。係る香りが心や身体に作用していることについては、医学的に徐々に解明されてきており、前記見解は論文等においても多く発表され、例えば、マウスにヒノキ、トドマツの匂いを嗅がせると運動量が増加した実験結果や、飼育箱で生後15日間の生存率を調べたところ、木製では85%、コンクリ−ト製では7%、アルミ製では41%で、木製の飼育箱が一番生存率が高かったとの結果が得られている。更に、マウスにストレスを与える実験の結果では、ストレスのない状態で木製の飼育箱に戻したマウスと、木製以外の飼育箱に戻したマウスと比較すると、精神的発汗を抑え、脈拍数も安定し、安眠が得られたという結果も示されている。従って、香りが心や身体に何らかの影響を及ぼし、癒し効果を発揮することが期待できる。
このような心に作用する木材の精油成分は、芳香剤や入浴剤、さらに防かび、殺ダニ作用、脱臭作用、健康増進作用などを持つ合板等の建材の一部に含む芳香建材も開発されている。また、繊維に匂いを付加した衣類、ハンカチ、寝具などのほか、カ−ペット、カ−テンなども製品化されている。しかしながら、係る精油の香りは、付着後の短い期間で低下してしまう。この点について、樹木の芳香成分は揮発速度が遅いため、本発明に係る機能性お札立て1のような木製の物品では、長期の香りを持続させることが可能となる。表1に樹木が有する芳香成分(精油)を示す。
表1に示されているように、ヒノキに精油にはピネン、カジノ−ル、ヒノキオ−ルなどのテルペン類が多く含まれている。また、ヒバにはヒノキチオ−ル(β-ツヤプリシン)のほかツヨプセン、クパレンなどが含まれている。また、スギにはδ―カジネン、β―オイデスモール、などが含まれている。なお、これらの樹木に含まれる芳香性分は他の種類の芳香性分と比較して揮発速度が遅く、精油を抽出してブレンドする場合の揮発を遅くするために用いられるベースノートにも用いられるため、長時間の放出量の増大を図ることが可能である。精油成分の諸作用に対し、特に効果があるとされる樹種は以下に示す通りである。
抗菌:ヒノキ、ヒバ、サワラ、ネズコ、タイヒ、ユ−カリ
防蟻:ヒノキ、ヒバ、サワラ、コウヤマキ、イヌマキ、センダン
防ダニ:ヒノキ、ヒバ、サワラ、スギ、アカマツ、ベイヒバ、ベイスギ
防虫:クス、センダン、ユ−カリ
(木製材料がヒノキの場合)
芳香成分で、抗菌性をもっているのは、テルペンというもので、よく名前が知られているヒノキチオールやa−ピネンなどの成分を総称してテルペンと呼んでいる。テルペン類のほかに、木にはフェノール類・アルカロイド・脂肪酸などが含まれている。
テルペン類の中では、ヒノキチオールが有名で、抗菌性が高い。このヒノキチオールは国産ヒノキに含まれる量は少ない。しかし、抗菌性をもつ化合物は、他にアルファ・カジノールやヒノキオールというテルペンやフェノール性の化合物があり、これらはヒバよりも国産ヒノキに多く含まれている。また、脱臭作用についてはヒノキの精油は亜硫酸ガスに対し、強い効果を示す。ヒノキの心材は抗かび・抗菌作用があり、湿潤状態においても黴びにくく、腐りにくいことが知られている。ヒノキ材の木屑の中ではダニが死滅することが確かめられ、シロアリに対し強い抵抗力をもっており、本発明において、木製材料としてヒノキを用い、ヒノキの素材そのものから芳香成分を放出させることは有効である。
(木製材料がスギの場合)
スギはセスキテルペン類を含み、その主成分はデルタ−カジネンであり、精神的なストレスがかかる作業環境下において、交感神経系活動の急激な活動低下が観察され、交感神経系活動を抑制されることが示唆されており、他方、副交感神経系の活動が最大で約120%の上昇が観察されていることなどからも、スギの芳香性分を嗅ぐことによるリラックス効果の他、胃腸の活動増加が期待できるという実験結果も報告されている。従って、本発明において、木製材料としてスギを用い、スギの素材そのものから芳香成分を放出させることは有効である。
(木製材料がヒバの場合)
脱臭作用についてはヒバの精油はアンモニアに対し強い効果を示す。ヒバの心材は抗かび・抗菌作用があり、湿潤状態においても黴びにくく、腐りにくいことが知られている。ヒバ材の木屑の中ではダニが死滅することが確かめられているのは、ヒノキと同様である。特にシロアリに対し強い抵抗力をもっており、本発明において、木製材料としてヒバを用い、ヒバの素材そのものから芳香成分を放出させることは有効である。
本発明は、板状部材から構成される木材を材料に用いられることとなるが、我が国の林業においては、間伐材の利用の問題や、輸入木材に移行し、国内の木材を必要とする需要が減少しており、特にスギやヒノキの間伐材においては、伐採された間伐材の処分にも困り、切られたまま山林に放置され、山林に悪影響を及ぼす原因となっている。本発明は、これを利用できるため、間伐材の利用の途が拓かれ特に細い間伐材であっても、本発明に係る機能性お札立て1の幅がそれほど大きくないため産業上の利用可能性は高いものと思慮される。
1 機能性お札立て
10 基台部
11 榊用取付穴部
12 破魔矢用取付穴部
13 社板立脚用溝
14 札掛用溝
15 芳香成分拡散溝
16 芳香成分拡散板
20 社板部

Claims (4)

  1. 木製材料から成るお札立てであって、
    平面視において台形形状に形成され、長い方の底辺を前面側とし、短い方の底辺を背面側として水平に配置する平板な基台部(10)と、
    該基台部(10)の略中心近傍から垂直に立脚される社板部(20)と、
    から構成され、
    前記基台部(10)は、
    前記社板部(20)を略垂直に立脚させるための社板立脚用溝(13)と、
    該社板立脚用溝(13)より前方にお札の載置状態を安定させるための少なくとも二以上の札掛用溝(14)と、
    、破魔矢、紙垂、絵馬、又はしめ縄の何れかの神具を複数備えるための、少なくとも前記札掛用溝(14)の前方と前記社板立脚用溝(13)の後方に合わせて二以上の取付穴部と、
    を有し、
    前記社板部(20)は、前記札掛用溝(14)に載置されていない前記お札が後方へ転倒しないように規制し、
    前記基台部(10)と前記社板部(20)によって三体の前記お札及び複数の前記神具による一社造りを略直線的に配置可能としたことを特徴とする機能性お札立て(1)。
  2. 前記基台部(10)及び前記社板部(20)の何れか又は双方の表面に、芳香成分を拡散させる芳香成分拡散溝(15)が複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の機能性お札立て(1)。
  3. 前記木製材料が、ヒノキ、スギ、ヒバの何れか、若しくはこれらを組み合わせた素材であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の機能性お札立て(1)。
  4. 香成分拡散板(16)を複数積層させた構造としたことを特徴とする請求項1から請求項の何れかに記載の機能性お札立て(1)。
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