JP6259101B2 - 方形散乱機能を有する微小構造体を有する光学構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車ヘッドライトの照明装置のための光学構造体であって、該照明装置が光の放射に適合されており、該照明装置から放射される当該光が予め設定される配光パターンを形成する、光学構造体に関する。
更に、本発明は、そのような光学構造体を有する自動車ヘッドライトのための照明装置に関する。
更に、本発明は、そのような照明装置を少なくとも1つ有する自動車ヘッドライトに関する。
自動車ヘッドライトの配光パターンは、法規に従って一連の条件を満たす必要がある。
例えば、ECE及びSAEによれば、明暗ライン(HDライン)の上側では即ち一次照明領域の外部では、所定の領域において最小及び最大光強度が要求されている。これらは、「サインライト(標識灯:Signlight)」として機能し、すれ違う自動車による光照射の際に、頭上の道路標識の照明を可能にする。使用される光強度は、通常、通常の散乱光値を超えているが、HDライン未満の光強度を大きく下回っている。要求される光値は、可及的に小さい絞り作用で達成される必要がある。
「サインライト」は、通常、投射レンズ(その寸法は少なくとも数ミリメートル)の特殊なカット面(複数)によって又は不連続な小隆起(複数)によって実現される。その欠点は、とりわけ、これらの構造は外部からは明るい光の点として視認され得るため、とりわけ設計上の理由から忌避されることが増えていることである。更に、この種の装置は後置されている光学系に適合されているため、それに変更が加えられると、目的とする機能は最早保証されない。
更に、法律上の理由から定められる不鮮明な明暗境界(Hell-Dunkel-Grenzen)が必要不可欠であるため、HDラインの結像は過度に鮮明でも過度にぼやけてもいない、即ち、HDラインの最大鮮明度(シャープネス)は法律上定められている。HDラインはそのようにぼやけさせられているため、HDラインは運転者から「よりソフトな」かつ主観的により快適なものとして知覚される。
このHDぼかし(HD-Uebergang)は、明暗境界を通る縦(垂直)断面に沿った最大の勾配によって定量化される。このために、0.1°間隔の測定点において照度(Beleuchtungsstaerke)の対数を計算し、その差を求めることにより、勾配関数(Gradientenfunktion)が得られる。この関数の最大(値)はHD境界の勾配と称する。この定義では人間の明るさの知覚は不正確にしか再現されないため、異なって知覚されたHDラインが勾配の同じ測定値を有することがあり得るし、HDラインが同じように見える場合であっても、異なる勾配が測定されることもあり得る。
勾配は、通常、照明装置のレンズのレンズ面の変化によって緩和される(和らげられる)。従来技術では種々の方策が用いられている。例えば、レンズ面の統計的な粗面処理によって、より緩和的な(ソフトな)HD境界を達成することはできるが、この方策は、すれ違う(対向車の)運転者の目を眩ませる。他のバリエーションでは、レンズ面にモジュレーション(例えば、2つの正弦波の重ね合わせ、球欠状の小凹部群等)が施される。これらのような方策は、レンズによる光線束の分布ないしパターン(Lichtstromverteilung)に大きく依存しており、これに関する変化が、例えば光技術の変更によってなされると、生成されている光線束分布(パターン)に大きなかつ部分的にはネガティブな影響が及ぶ。
他のテーマの1つは、セグメント化された配光パターンを生成することにある。そのような配光パターンは、例えば、動的な(ダイナミックな)ハイビーム用配光パターン等のような動的配光パターンを生成する場合に使用される。特殊な実用例では、そのような動的配光パターンは、複数の個別配光パターンから構成される。このために、例えば前置光学系が夫々割り当てられた複数の個別光源によって、夫々1つの小セグメントが光像中に生成され、そして、これらの光セグメントの重ね合わせにより、配光パターン全体が生成される。これらの光源を個別にスイッチオフすることにより、光像中においてこれらのセグメントも個別にスイッチオフされること、即ち、照明されないことができる。これらのセグメントは、通常、複数行かつ複数列で(マトリックス状に)配置されている。
原理的には、シャープな境界エッジを有する個別光セグメントを結像し、隣り合う光セグメント同士が直接的に境を接する措置を取る可能性がある。これの利点は、「全光(Volllicht)」駆動において即ち全ての光セグメントが活性化(スイッチオン)される場合、光セグメント間に暗い領域(「格子(Gitter)」)を識別できない(が視認されない)ことである。しかしながら、1又は複数の光セグメントをスイッチオフすると、配光パターンはこれらの領域においてシャープな明暗境界を有するが、これは不快なものとして知覚され、更には、急速に疲労させるという欠点がある。
他のアプローチの1つは、光セグメント同士を直接的に境を接しさせないことにある。そのような配光パターンにおいて見出された問題は、隣接するセグメントの領域において不所望な光効果(作用)が必然的に生じること、とりわけ、この領域において、運転者によって不快なものとして知覚され得る視認可能な格子構造の形で現れる明るさの変動が生じることである。
更に、この場合にも、一般的に、シャープな明暗境界の問題が依然として存在する。
DE 10 2008 023551 A1 DE 10 2007 063569 A1 DE 10 2009 020593 A1 US 5 836 674 A
従来技術の上述の欠点は取り除かれることが望ましい。それゆえ、本発明の課題は、法定値(法令上の要件)を満たすと同時に、不快なものとして知覚されない光像(配光パターン)を実現可能にする屈折型光学要素を提供することである。
この課題を解決するために、冒頭に記載した光学構造体は、本発明に応じ、以下のように構成される:
照明装置の光学構造体は、当該光学構造体が照明装置の実質的にすべての光線束によって透過される(貫通通過される)よう、照明装置に関連付けられるか又は照明装置の部分を構成し、
光学構造体は複数の光学構造体要素から構成され、該光学構造体要素は光を散乱する作用を有し、
光学構造体要素は、照明装置によって形成される無修正配光パターンが、光学構造体によって、予め設定可能な修正配光パターンに修正されるよう、構成され、及び、
光学構造体要素は四角形底面を有し、四角形格子の複数の角頂点間の面が丁度1つの光学構造体要素の底面によって完全にカバーされる。
光学構造体要素の四角形(矩形)底面は直線の辺(複数)によって境界付けられる、即ち、1つの光学構造体要素の底面の隣り合う2つの角頂点は夫々1つの直線の辺によって接続されている。尤も、この命題(Aussage)は、以下に簡単に説明するように、「平らな(平面的な)」格子に関するものである。
通常は、光学構造体が光学的基礎構造体に配されることを出発点とすることができる、即ち、無修正の面を、例えば平滑で平らなカバープレート(Abdeckscheibe)又はレンズ面、例えば平らな光入射面又は湾曲した光出射面を出発点とすることができる。平らな基礎構造体の場合、格子は、平らな四角形底面を有する光学構造体要素(複数)が配されている平らな二次元格子である。
湾曲した面(曲面)の場合は、光学構造体要素(複数)の計算とそれらの配置のために、平らな面を出発点とする、即ち、1つの平らな格子と直線の辺を有する平らな四角形底面を有する複数の構造体要素を出発点とする。そして、この平らな格子は基礎構造体の曲面に投影される。そのため、この場合「実際の」格子は最早平らではなく、湾曲した基礎構造体上では光学構造体要素の底面は同様に最早平らではなく湾曲されており、同様に、底面を境界付ける4つの辺も湾曲している。
尤も、実用上は、この差異はそれほど重要ではない。なぜなら、光学構造体要素は非常に小さいため、1つの光学構造体要素の領域においては曲面は平らであるとみなすことができるからである。
そのため、湾曲した基礎構造体に関して直線的な辺を有する四角形等に言及する場合、これは、1つの平面へのこの曲面の投影(図形)を意味するものと理解することができる。
かくして、上述の「平らな」面に二次元格子が展開されるが、夫々4つの格子点が1つの格子セル(Gitterzelle)を形成する。1つのそのような格子セルは1つの光学構造体要素によってカバーされる。ここで、「底面」は平らな格子セルの面に対応し、光学構造体要素自身がこの四角形底面を有し、光学構造体要素の実際の表面(上面)はこの底面に対しポジティブな(正のないし凸状の)又はネガティブな(負のないし凹状の)距離(又は場合によっては幾つかの領域では距離0)を有する。
本発明の本質は、格子が四角形でありかつ光学構造体要素の底面が1つの格子セルの全面を占める(カバーする)ことによって、「基礎構造体」の全表面を配光パターンの修正のために利用する(考慮する)ことができることにある。円形の光学構造体要素を有する六角形格子の場合、この場合も同様に凡そ90%の極めて大きな面カバー率が達成されはするが、凡そ10%の底面の小さな割合は無修正のままであり、光像の修正には寄与しない。
本出願人の並行的(優先日及び国際出願日が同日の)特許出願には、冒頭に記載した光学構造体であって、円形の基底部を有しかつ六角形格子に配置されている複数の光学構造体要素から構成されている光学構造体が記載されている。そのような六角形配置の場合、レンズの湾曲した境界面では、この面の凡そ91%は光学構造体要素でカバーされているが、レンズ表面の凡そ9%は未カバーの状態に維持されている。そのようなレンズによってシャープに境界形成された光セグメントが結像される場合、例えば矩形の光セグメントでは、レンズ表面のこれらの未カバーの領域は光セグメントのエッジのシャープな結像をもたらし、もって、光像中に不均一性をもたらす。
レンズ表面が100%光学構造体要素でカバーされる本発明の構成によって、レンズによって車両の前方の領域に結像されるシャープに境界形成された光セグメントは均一な(一様な)構造が生成可能になる。
更に、対称性の観点から光セグメントの対称性に対応する光学構造体要素の基底面の四角形形状によって、4つの光セグメントの間にある角頂領域は好適に照明されることができるが、これは、円形基底部を有する光学構造体要素によっては可能ではない。
本発明の好ましい一実施形態では、修正配光パターンは拡がり関数による無修正配光パターンの畳み込みによって形成されており、及び、光学構造体は、無修正配光パターンが拡がり関数に応じて修正されるよう、構成されている。
かくして、本発明に応じ、光学構造体全体が考慮(利用)され、これに応じてこの光学構造体は拡がり関数によって、完全な所望の光像が生成されるよう、修正ないし形成される。例えば勾配緩和やサインライトの生成のために光学構造体に種々異なる構造体要素が利用される又は既存の構造体要素の幾つかが更に追加的に修正される従来技術とは異なり、本発明に応じ、所望の(修正された)配光パターンは、光学構造体なしで照明装置によって形成される無修正の配光パターンから出発し、以下のようにして実現される:無修正の配光パターンを所望の配光パターンが形成されるような拡がり関数によって畳み込み、次いで、拡がり関数の1つが無修正の配光パターンから相応に修正された配光パターンを形成するよう、光学構造体が照明装置の全光線束を修正するように、光学構造体を全体として形成する。
有利には、更に、光学構造体要素は、少なくとも1つの、有利には丁度1つの光学素子の少なくとも1つの、有利には丁度1つの定義された面に配されている(割り当てられている)。
光学構造体要素は、各光学構造体要素が当該光学構造体要素を貫通通過する(透過する)光ビームを拡がり関数に応じて修正光ビームに修正するよう、構成されていると、とりわけ有利である。
全光線束のうちのある特定の(無修正の)光ビームを考えると、この光ビームは光像の配光パターンにある程度の寄与をする(全光線束は(全体)配光パターンを形成する)。1つの光学構造体要素は、全体配光パターンに対する無修正の寄与が拡がり関数に応じて変化されるよう、当該光学構造体要素を貫通通過する(透過する)1つの光ビームを修正する。例えば、無修正の光ビームはある特定の形状によって配光パターンに寄与する、即ち、道路上又は測定スクリーン(Messschirm)上のある特定の領域は照明され、他の領域は照明されない。構造体要素によって、拡がり関数に応じて、本来照明される領域の外部の領域もある特定の(光)強度で照明され、他方―全光線束は一定に維持されているため―(光)強度は、少なくとも無修正の光ビームによって本来照明される領域の部分において、低減されている。
本発明の一実施形態では、光学構造体によって修正されるべき光セグメントの対称性に応じ、各光学構造体要素の底面は夫々矩形によって形成されている。
理論的には、応用例に応じて、矩形光学構造体要素も方形光学構造体要素も一緒に使用することも可能であり得るが、すべての光学構造体要素が、形状に関しても好ましくは寸法に関しても、同じ底面を有することが好ましい。
また、各光学構造体要素の底面は夫々方形によって形成されていることも可能である。
光学構造体要素(複数)は、従って、矩形の、有利には方形の格子に配置されており、夫々1つの光学構造体要素は、格子点によって形成されている4つの角頂点の間の面全体をカバーする。
矩形の、とりわけ方形の光学構造体要素によって、矩形ないし方形の拡がり関数は実現されることができ、これによって、とりわけ「交差領域」が隣り合う4つの光セグメントによって適切に照明されることができ、その結果、光像の均一性(一様性)を高めることができる。
本発明の具体的な好ましい一実施形態においては、光学構造体要素はその中央領域に有利には円形又は楕円形の基底部を有する中央隆起部を有する。
基底部の円形形状は、この場合も、光学構造体要素が配置されている定義された面の1つの平面への投影に関係する。
有利には、定義された面の完全なカバーを達成するために、中央隆起部の基底部は四角形底面の4つの境界辺にまで延在する。
中央隆起部がその表面全体にわたって連続的な推移を有すると、とりわけ製造のために有利である。更に、散乱特性はこれによってより良く調整することができる。
所望の対称的な拡がり関数の場合、中央隆起部はその底面の幾何学的中心点に該底面に対する最大の距離を有する。
更に、中央隆起部はその円形の周においてその底面に対する最小の距離を有すると、有利である。
とりわけ、その場合、底面に対する円形の周の最小の距離は0である。
更に、具体的な一実施形態、とりわけ上述の具体的な実施形態では、光学構造体要素はその角頂領域に(夫々)1つの角頂領域隆起部を有し、該角頂領域隆起部は夫々ピラミッド状隆起部の1つの側面によって形成されている。
ピラミッド状隆起部によって、それ自体丸い微小構造体即ち丸い基底部を有する微小構造体(光学構造体要素)が矩形の、とりわけ方形の格子に「組み入れられる」こと、そのため、光学構造体が配置されている定義された面の100%のカバー率を達成することが可能になる。
格子の1つの角頂点に接して位置するすべての光学構造体要素がピラミッド状隆起部の形成に寄与していると、有利である。
かくして、1つの格子点に接して位置する光学構造体要素(複数)の4つの側面は一緒にピラミッド状隆起部を形成する。このピラミッド状隆起部は、4つの、有利には格子点の周りに対称的に配置された角頂点によって境界付けられる。これらの角頂点は夫々該(ピラミッド状)隆起部に関与している光学構造体要素の境界辺上に位置しており、該角頂点は有利にはこの境界辺の中央に位置する。
ピラミッド状隆起部の隣り合う角頂点は、湾曲した、とりわけ内側に湾曲したないし内側に弧状に反った境界辺によって互いに結び付けられている。
対称性に関しては、とりわけ、ピラミッド状隆起部の頂端(頂上の点)は格子の格子点の真上に位置すると、有利である。
更に、光学構造体要素はその対角線について対称的に、とりわけ鏡像対称的に構成されていると、有利である。
本発明の具体的一実施形態では、対角線を含み底面に対し垂直な平面で切ったピラミッド状隆起部の断面において、角頂領域隆起部は実質的に直線的な上り勾配を有する。
更に、境界辺を含み底面に対し垂直な平面で切ったピラミッド状隆起部の断面において、角頂領域隆起部は実質的に凹状の推移を有することができる。
最後に、更に、中央隆起部と角頂領域隆起部は互いに対し連続的に移行すると、有利である。
これにより、光学構造体は一層より容易に製造することができる。なぜなら、連続的な面は、例えば射出成型プロセスにおいて、連続的でない表面よりも、一層より容易に成形することができるからである。
円形構造体によって、個別光セグメントの各々はとりわけそのシャープな境界エッジ(辺)の領域において多少ぼやけることが、一般的に認められる。100%の面カバー率の結果、底面全体が光学構造体要素(複数)によって占められる(カバーされる)ことによって、境界エッジ(辺)は最早絶対にシャープには結像されない。更に、ピラミッド状隆起部によって、隣り合う4つの光セグメント間の領域は好適に照明されることができるため、複数の光セグメント間のすべての領域において、均一な(一様な)光分布が生成され、1つの(又は複数の)光セグメントをスイッチオフすると、減光(遮光)された領域は十分にシャープではあるが境界辺はぼかされて(不鮮明に)結像されるため、これらは不快なものとして知覚されない。
本発明の一実施形態では、光学構造体は、照明装置の散乱プレート(ないしヘッドライトレンズ:Streuscheibe)の形又はカバープレート(Abdeckscheibe)の形で構成されている光学素子の少なくとも1つの、有利には丁度1つの境界面に配置されている。
従って、冒頭で述べた「定義された面」は、散乱プレート又はカバープレートとして構成されている光学素子のこの少なくとも1つの、有利には丁度1つの境界面に位置している。
他の一実施形態では、光学構造体は、照明装置のレンズの、とりわけ投射レンズの形での光学素子の少なくとも1つの表面に配置されている。
従って、「定義された面」は、レンズの表面に位置している。
この場合、有利には、光学構造体はレンズの光出射面に配置されている。
従って、光学構造体は、レンズの、有利には投射レンズの湾曲されて構成された光出射面に配置されている。
光学構造体の光学構造体要素(複数)が光学素子の少なくとも1つの表面全体に配されている(割り当てられている)と、とりわけ有利である。
従って、「定義された面」は光学素子の表面ないし境界面全体によって形成されている。
更に、すべての光学構造体要素が実質的に同一に構成されていると、とりわけ有利である。
各光学構造体要素は、当該光学構造体要素を貫通通過する(透過する)光線束を、他のすべての光学構造体要素と同じ態様で修正する。
ここで、「実質的に」同一(ないし同じ)とは、光学構造体要素が配置されているのが平面である場合、これらが実際に同一に構成されていることを意味する。
(光学構造体要素が配置されているのが)曲面の場合には、光学構造体要素は中央領域においては同一に構成されているが、他方、この曲面の湾曲のために、異なる光学構造体要素の縁部領域は(僅かに)互いに相違し得る。
これに応じて、具体的一実施形態では、すべての光学構造体要素は平らなないし平らであると仮想された面に関して同一に構成されている。
これに応じて、光学構造体要素は平面用に設計される;そのように設計されたこれらの同一の構造体要素が―同一の配向で―例えばレンズの曲面に載置されても、上述したように、これらの光学構造体要素はそれらの中央領域においては依然として同一に構成されている;これらの光学構造体要素が載置されているオリジナルのレンズ面への移行領域では、これらの光学構造体要素は、レンズ面に対する位置に応じて、レンズ表面の湾曲のために、(夫々)異なる形態(Gestalt)を有するが、このことは、これらの光学構造体要素のサイズが小さい場合、配光パターンに対し影響を及ぼさないか又はごく僅かしか影響を及ぼさない。
更に、すべての光学構造体要素が同一に構成されていると、有利である。
これについては、定義された面が平面である場合、更なる説明は不要であろう。曲面(例えばレンズ)の場合は、光学構造体要素(複数)は、該曲面を貫通する軸(複数)に沿って同一に配置されるが、これらの軸はすべて該曲面の対称軸ないし光軸に対し平行に延在している(かつ面法線に対し垂直ではない)。
これは、とりわけ製造技術的に有利である。なぜなら、これにより、アンダーカットが光学構造体に形成されることがないため、光学構造体と該光学構造体を製造するための工具(金型)とを簡単に引き離す(離型する)ことができるからである。
拡がり関数が点拡がり関数(Point-Spread-Function:PSF)であると、本発明の光学構造体を好適に製造することができる。
更に、(個々の)光学構造体要素の対称性が拡がり関数PSFの対称性に依存することも有利である。光学構造体要素は、一般的に、PSFと同じ対称性クラス(Symmetrieklasse)を有する。例えばPSFが水平鏡像対称(horizontal spiegelsymmetrisch)である場合、光学構造体要素も水平鏡像対称性を有する。
更に、光学構造体要素の寸法、例えば光学構造体要素の直径及び/又は高さは、可視光の波長より大きい、とりわけ著しくより大きいと、回折作用(効果)を回避することができるため、有利である。
この場合、とりわけ、光学構造体要素の高さがμm領域にあると、有利である。
例えば、光学構造体要素の高さは0.5〜5μmの範囲にあり、有利には、光学構造体要素の高さは1〜3μmの範囲にある。
具体的一実施形態では、光学構造体要素の高さは凡そ2.7μmである。
更に、具体的一実施形態では、例えば上記の高さについての変形形態では、光学構造体要素の直径ないし長さはミリメートル領域にある。
例えば、光学構造体要素の直径ないし長さは0.5〜2mmの間にあり、有利には、光学構造体要素の直径ないし長さは凡そ1mmである。
光学構造体要素が配置されているレンズの例示的実施形態では、レンズの直径は90mmである。
光学構造体要素が配されている(割り当てられている)定義された面が仮想の、有利には規則的な格子構造で区分けされており、光学構造体要素が格子構造の格子点に又は複数の格子点の間に配置されていると、光学構造体は製造が容易になる。
そのような構成は、とりわけ光学構造体の好適な光学作用の観点からも有利である。なぜなら、それによって、光学構造体の光学的作用を適切に調整することができるからである。
ここで、構造の「規則性」は、光学構造体が配置されているのが湾曲した光学的面である場合、この定義された面の1つの平面への投影について見出すことができる。なお、格子間隔は小さいため、格子は、定義された面が湾曲している場合でも、隣り合う格子点の領域では、平らであるとみなすことができる。
有利には、格子構造の各格子点に又は複数の格子点の間に夫々丁度1つの光学構造体要素が配置されている。
更に、隣り合う光学構造体要素は互いに対し移行するよう即ち互いに接触するよう配置されているか又は複数の光学構造体要素は互いに対し離隔されて即ち互いに接触しないように配置されていることができる。
本発明の具体的一実施形態では、隣り合う格子点は凡そ0.5〜2mmの、有利には凡そ1mmの相互間距離を有する。
光学構造体要素から定義された面への移行は連続的に、有利にはC2連続で即ち連続的な接線で行われると、光学的観点から好適である。
照明装置のための上記の光学構造体であって、該照明装置が当該照明装置から放射された光を減光された配光パターンの形で、とりわけ減光用配光パターンで結像するよう構成されており、該減光された配光パターン、とりわけ減光用配光パターンが明暗境界を有し、本発明に応じ、光学構造体、とりわけ光学構造体要素が、ないしは、拡がり関数が、照明装置の無修正の配光パターンの明暗境界の勾配が減少されるよう、構成されていると、とりわけ良好に好都合である。
移行の「緩やかさ(ソフトさ:Weichheit)」は、DE 10 2008 023 551 A1(特許文献1)に詳細に説明されているので、ここではその抜粋のみ示すが、−2.5°水平での明暗境界で切った垂直断面に沿った勾配の最大値によって記述(規定)される。このため、0.1°垂直に(鉛直に)互いに離隔して位置する測定点における照明強度(Beleuchtungsstaerke)の対数が計算され、その差が形成され、かくして、いわゆる勾配関数(Gradientenfunktion)が得られる。勾配関数の最大値は明暗境界の勾配と称される。この勾配が大きくなればなるほど、それだけ一層、明暗移行はシャープになる。この関数の最大値の垂直(鉛直)位置は、いわゆる明暗境界が識別(検出)される場所も、即ち、人間の眼が「明」と「暗」の間の境界線として知覚する部位(例えば−0.5°垂直(鉛直))も記述する(規定する)。
照明装置は、本発明の光学構造体がなければ、いわゆる「勾配(Gradienten)」によって記述される(規定される)あるシャープネス(鮮明さ)を有する明暗境界を有する減光用配光パターンを形成する。本発明の光学構造体を使用することによって、この無修正の配光パターンは、明暗境界のシャープネスが法令の要件に適合し、人間の眼によって快適なものとして知覚されるように低減されるよう、修正される。
また、本発明の光学構造体は、照明装置が当該照明装置から放射された光を減光された配光パターンの形で、とりわけ減光用配光パターンで結像するよう構成されており、該減光された配光パターン、とりわけ減光用配光パターンが明暗境界を有し、本発明に応じ、光学構造体、とりわけ光学構造体要素は、ないしは、拡がり関数は、照明装置の光線束の一部が明暗境界の上方の領域に結像されるよう、構成されている、照明装置に対して有利である。
このようにして、本発明の光学構造体により、好適な態様で、冒頭で述べたサインライトを形成することができる。この場合、例えば、各光学構造体要素は当該光学構造体要素を貫通通過する光線束の僅かな部分を対応する領域に偏向する。
とりわけ、本発明の光学構造体によって、明暗境界の勾配を調整することもサインライトを形成することもできると、有利である。従来技術では、このために、2つの光学構造体が必要であり、両者の光学的「作用(効果)」の1つを生成するための第1の構造体には、第2の光学的「作用(効果)」を生成する第2の構造体が重ねられる。これに対し、本発明の光学構造体では、これは、上述したような拡がり関数を「実現」するよう構成された実質的に同じ複数の構造体要素から構成される1つの構造体によって達成される。
この場合、具体的一実施形態では、光学構造体によって偏向された光線束はHHラインの上方の1.5°〜4°の間の、とりわけ2°〜4°の間の領域にある。
本発明の例示的一実施形態では、照明装置の光線束の0.5%〜1%が、光学構造体によって、明暗境界の上方の領域に偏向される。
本発明の光学構造体は、更に、照明装置が当該照明装置から放射された光がn行及びm列で結像される複数の個別光パターンの形で結像されるよう構成されており、但しn>1、m>=1又はn>=1、m>1であり、該複数の個別光パターンが一緒に1つの全体配光パターンを、例えばハイビーム用配光パターンを形成し、本発明に応じ、光学構造体、とりわけ光学構造体要素は、ないしは、拡がり関数は、照明装置の光線束の少なくとも一部が隣り合う2つの個別光パターンの間の境界領域に偏向されるよう、構成されている、照明装置に対して、有利である。
複数の個別光パターンによる(1つの)全体配光パターンの「構築」は、例えば上述したように、光セグメント(個別光パターン)を個別に遮光することによって特定の領域を遮光することができるという利点を有する。このために、個別光パターンは比較的シャープに境界付けられていると有利であるが、これは、光学的に不快なものとして知覚されることがあり、場合によっては法令上許容されない光セグメント間の暗いないし減光された領域を有する光学的格子構造が生じ得るという欠点を伴う。
しかしながら、光セグメント間のこれらの暗いないし減光された領域に十分に光を照射することにより、この格子構造を最早視認できないようにすることが、本発明により簡単な態様で可能になる。
これは、とりわけ、無修正配光パターンの隣り合う個別光パターンが1又は複数の定義された相互間距離を有すると、有利である。
この場合、具体的一実施形態では、無修正配光パターンの(隣り合う)個別光パターンは、とりわけ垂直面に投影される場合、矩形又は方形の形状を有する。
この場合、とりわけ、隣り合う個別光パターン間の距離はすべて水平方向において同一である。
更に、代替的に又は有利には追加的に、隣り合う個別光パターン間の距離はすべて垂直方向において同一であることも可能である。
具体的一実施形態では、個別光パターンは凡そ1°の幅及び/又は高さを有する。
典型的には、隣り合う2つの個別光パターン間の距離は0.5°以下かつ0°超である。
例えば、隣り合う2つの個別光パターン間の距離は0.2°以下である。
例えば、隣り合う2つの個別光パターン間の距離は0.05°〜0.15°の間にある。
更に、隣り合う2つの個別光パターン間の距離は0.1°以下であることも可能である。
具体的一実施形態では、1つの個別光パターンのために用いられる光線束によって生成される、2つの個別光パターンの間のギャップにおける平均光強度は、修正配光パターンの隣接する(境を接する)個別光パターンの平均光強度の半分に相当し、そのため、該2つの隣接する個別光パターンのために使用される光によって生成される全体の光強度は、実質的に、修正配光パターンの個別光パターンの光強度に相当する。
この場合、有利には、すべての個別光パターンの光強度は実質的に同一であり、同様に、有利には、(すべての)個別光パターンの(光)強度は個別光パターンの全面にわたって実質的に均一(一様)である。
上述したように、光学構造体なしで専ら1つの個別光パターンを生成する光線束の一部が、光学構造体によって、この個別光パターンを取り囲むギャップ領域であって、個別光パターン相互間の離隔によって生じるギャップ領域に偏向されると、とりわけ有利である。
かくして、個別光パターンの周りの暗い縁部領域は専らこの縁部領域に隣接する(境を接する)個別光パターンからの光によって照明されるため、個別光パターンを個々にスイッチオフすると、スイッチオフされた領域は、光像全体において依然として暗いものとして現れ、他の個別光パターン「からの」散乱光によって照明されない。
好ましくは、所与の個別光パターンから出発し、それに境を接するギャップにおける光強度は、その隣の個別光パターンの方向に向かって減少し、有利にはこの減少は直線的に推移する。
(1つの)ギャップがこれに隣接する(境を接する)2つの個別光パターンのために使用されている光の一部によって(複数のギャップによる交差領域の場合は4つの個別光パターンの光の一部によって該領域が)照明されることにより、とりわけ光強度が直線的推移を有する場合、ギャップ全体にわたってほぼ一定の光強度が生成される。
とりわけ、光強度は0に減少する。
更に、所与の個別光パターンの縁部に直接的に境を接するギャップの光強度は、その縁部における修正配光パターンの個別光パターンの光強度ないし修正配光パターンの個別光パターンの平均光強度に実質的に相当することも、有利である。
一般的に、光学構造体は、照明装置の実質的にすべての光線束、有利には全光線束が光学構造体に入射するよう、配置及び/又は構成されていると、有利である。
これにより、オリジナルの配光パターンの修正のためにすべての光線束を利用することができる。
とりわけ、光学構造体は、実質的に均一に(一様に)照明されるよう、配置及び/又は構成されていると、有利である。
最後に、本発明は、更に、上述の光学構造体を少なくとも1つ、有利には丁度1つを含む照明装置に関する。
例えば、照明装置は投射システムである。
この場合、有利には、照明装置は、少なくとも1つの光源と、少なくとも1つの反射器と、少なくとも1つのレンズ、とりわけ投射レンズ、とを含み、有利には、少なくとも1つの光学構造体は、レンズ及び/又は付加的なカバーないし散乱プレートに配されている。
尤も、照明装置は反射システムであることも可能である。
この場合、照明装置は、少なくとも1つの自由形状反射器(Freiform-Reflektor)と、少なくとも1つの光源と、少なくとも1つの散乱プレート(ないしヘッドライトレンズ:Streuscheibe)及び/又は少なくとも1つのカバープレート(Abdeckscheibe)とを含むと有利であり、少なくとも1つの光学構造体は、少なくとも1つの散乱プレート及び/又は少なくとも1つのカバープレート及び/又は付加的なカバーないし散乱プレートに配されていると有利である。
以下に、本発明の好ましい形態を示す。
(形態1)本発明の一視点により、自動車ヘッドライトの照明装置のための光学構造体であって、該照明装置が光の放射に適合されており、該照明装置から放射される当該光が予め設定される配光パターンを形成するものが提供される。
照明装置の光学構造体は、当該光学構造体が照明装置の実質的にすべての光線束によって透過されるよう、照明装置に関連付けられるか又は照明装置の部分を構成すること、
光学構造体は複数の光学構造体要素から構成され、該光学構造体要素は光を散乱する作用を有し、
光学構造体要素は、照明装置によって形成される無修正配光パターンが、光学構造体によって、予め設定可能な修正配光パターンに修正されるよう、構成されること、
光学構造体要素は四角形底面を有し、四角形格子の複数の角頂点間の面が丁度1つの光学構造体要素の底面によって完全にカバーされること、
光学構造体要素の底面は矩形又は方形によって形成されていること、
光学構造体要素はその角頂領域に夫々1つの角頂領域隆起部を有し、該角頂領域隆起部は夫々ピラミッド状隆起部の1つの側面によって形成されていること、及び、
光学構造体要素はその中央領域に中央隆起部を有すること
を特徴とする。
(形態2)上記の光学構造体において、光学構造体要素はその中央領域に円形の基底部を有する中央隆起部を有することが好ましい。
(形態3)上記の光学構造体において、修正配光パターンは拡がり関数による無修正配光パターンの畳み込みによって形成されること、及び、光学構造体は、無修正配光パターンが拡がり関数に応じて修正されるよう、構成されていることが好ましい。
(形態4)上記の光学構造体において、光学構造体要素は、少なくとも1つの、有利には丁度1つの光学素子の少なくとも1つの、有利には丁度1つの定義された面に配されていることが好ましい。
(形態5)上記の光学構造体において、光学構造体要素は、各光学構造体要素が当該光学構造体要素を貫通通過する光ビームを拡がり関数に応じて修正光ビームに修正するよう、構成されていることが好ましい。
(形態6)上記の光学構造体において、中央隆起部の基底部は四角形底面の4つの境界辺にまで延在していることが好ましい。
(形態7)上記の光学構造体において、中央隆起部はその表面全体にわたって連続的な推移を有することが好ましい。
(形態8)上記の光学構造体において、中央隆起部はその底面の幾何学的中心点に該底面に対する最大の距離を有することが好ましい。
(形態9)上記の光学構造体において、中央隆起部はその円形の周においてその底面に対する最小の距離を有することが好ましい。
(形態10)上記の光学構造体において、底面に対する円形の周の前記最小の距離は0であることが好ましい。
(形態11)上記の光学構造体において、格子の1つの角頂点に接して位置するすべての光学構造体要素は、ピラミッド状隆起部の形成に寄与していることが好ましい。
(形態12)上記の光学構造体において、ピラミッド状隆起部の頂端は格子の格子点の真上に位置することが好ましい。
(形態13)上記の光学構造体において、光学構造体要素はその対角線について対称的に、とりわけ鏡像対称的に構成されていることが好ましい。
(形態14)上記の光学構造体において、対角線を含み底面に対し垂直な平面で切ったピラミッド状隆起部の断面において、角頂領域隆起部は実質的に直線的な上り勾配を有することが好ましい。
(形態15)上記の光学構造体において、境界辺を含み底面に対し垂直な平面で切ったピラミッド状隆起部の断面において、角頂領域隆起部は実質的に凹状の推移を有することが好ましい。
(形態16)上記の光学構造体において、中央隆起部と角頂領域隆起部は互いに対し連続的に移行することが好ましい。
(形態17)上記の光学構造体において、光学構造体は、照明装置の散乱プレートの形又はカバープレートの形で構成されている光学素子の少なくとも1つの、有利には丁度1つの境界面に配置されていることが好ましい。
(形態18)上記の光学構造体において、光学構造体は、照明装置のレンズの、とりわけ投影レンズの形での光学素子の少なくとも1つの表面に配置されていることが好ましい。
(形態19)上記の光学構造体において、光学構造体はレンズの光出射面に配置されていることが好ましい。
(形態20)上記の光学構造体において、光学構造体の光学構造体要素は光学素子の少なくとも1つの境界面全体に配されていることが好ましい。
(形態21)上記の光学構造体において、すべての光学構造体要素は実質的に同一に構成されていることが好ましい。
(形態22)上記の光学構造体において、すべての光学構造体要素は平らなないし平らであると仮想された面に関して同一に構成されていることが好ましい。
(形態23)上記の光学構造体において、すべての光学構造体要素は同一に構成されていることが好ましい。
(形態24)上記の光学構造体において、拡がり関数は点拡がり関数であることが好ましい。
(形態25)上記の光学構造体において、光学構造体要素の寸法、例えば光学構造体要素の直径及び/又は高さは、可視光の波長より大きい、とりわけ著しくより大きいことが好ましい。
(形態26)上記の光学構造体において、光学構造体要素の高さはμm領域にあることが好ましい。
(形態27)上記の光学構造体において、光学構造体要素の高さは0.5〜5μmの範囲にあることが好ましい。
(形態28)上記の光学構造体において、光学構造体要素の高さは1〜3μmの範囲にあることが好ましい。
(形態29)上記の光学構造体において、光学構造体要素の高さは凡そ2.7μmであることが好ましい。
(形態30)上記の光学構造体において、光学構造体要素の直径ないし長さはミリメートル領域にあることが好ましい。
(形態31)上記の光学構造体において、光学構造体要素の直径ないし長さは0.5〜2mmの間にあることが好ましい。
(形態32)上記の光学構造体において、光学構造体要素の直径ないし長さは凡そ1mmであることが好ましい。
(形態33)上記の光学構造体において、光学構造体要素が配されている定義された面は仮想の、有利には規則的な格子構造で区分けされていること、及び、光学構造体要素は格子構造の格子点に又は複数の格子点の間に配置されていることが好ましい。
(形態34)上記の光学構造体において、格子構造の各格子点に又は複数の格子点の間に夫々丁度1つの光学構造体要素が配置されていることが好ましい。
(形態35)上記の光学構造体において、隣り合う光学構造体要素は互いに対し移行するよう即ち互いに接触するよう配置されているか又は複数の光学構造体要素は互いに対し離隔されて即ち互いに接触しないように配置されていることが好ましい。
(形態36)上記の光学構造体において、隣り合う格子点は凡そ0.5〜2mmの、有利には凡そ1mmの相互間距離を有することが好ましい。
(形態37)上記の光学構造体において、光学構造体要素から定義された面への移行は連続的に、有利にはC2連続で行われることが好ましい。
(形態38)上記の光学構造体において、照明装置のための形態1〜37の何れかの光学構造体であって、該照明装置が当該照明装置から放射された光を減光された配光パターンの形で、とりわけ減光用配光パターンで結像するよう構成されており、該減光された配光パターン、とりわけ減光用配光パターンが明暗境界を有するものにおいて、
光学構造体、とりわけ光学構造体要素は、ないしは、拡がり関数は、照明装置の無修正の配光パターンの明暗境界の勾配が減少されるよう、構成されていることが好ましい。
(形態39)上記の光学構造体において、照明装置のための形態1〜38の何れかの光学構造体であって、該照明装置が当該照明装置から放射された光を減光された配光パターンの形で、とりわけ減光用配光パターンで結像するよう構成されており、該減光された配光パターン、とりわけ減光用配光パターンが明暗境界を有するものにおいて、
光学構造体、とりわけ光学構造体要素は、ないしは、拡がり関数は、照明装置の光線束の一部が明暗境界の上方の領域に結像されるよう、構成されていることが好ましい。
(形態40)上記の光学構造体において、偏向された光線束はHHラインの上方の1.5°〜4°の間の、とりわけ2°〜4°の間の領域にあることが好ましい。
(形態41)上記の光学構造体において、照明装置の光線束の凡そ1%が、光学構造体によって、明暗境界の上方の領域に偏向されることが好ましい。
(形態42)上記の光学構造体において、照明装置のための形態1〜37の何れかの光学構造体であって、該照明装置が当該照明装置から放射された光がn行及びm列で結像される複数の個別光パターンの形で結像されるよう構成されており、但しn>1、m>=1又はn>=1、m>1であり、及び、該複数の個別光パターンが一緒に全体配光パターンを、とりわけハイビーム用配光パターンを形成するものにおいて、
光学構造体、とりわけ光学構造体要素は、ないしは、拡がり関数は、照明装置の光線束の少なくとも一部が隣り合う2つの個別光パターンの間の境界領域に偏向されるよう、構成されていることが好ましい。
(形態43)上記の光学構造体において、無修正配光パターンの隣り合う個別光パターンは1又は複数の定義された相互間距離を有することが好ましい。
(形態44)上記の光学構造体において、無修正配光パターンの隣り合う個別光パターンは、とりわけ垂直面に投影される場合、矩形又は方形の形状を有することが好ましい。
(形態45)上記の光学構造体において、隣り合う個別光パターン間の距離はすべて水平方向において同一であることが好ましい。
(形態46)上記の光学構造体において、隣り合う個別光パターン間の距離はすべて垂直方向において同一であることが好ましい。
(形態47)上記の光学構造体において、個別光パターンは凡そ1°の幅及び/又は高さを有することが好ましい。
(形態48)上記の光学構造体において、隣り合う2つの個別光パターン間の距離は0.5°以下かつ0°超であることが好ましい。
(形態49)上記の光学構造体において、隣り合う2つの個別光パターン間の距離は0.2°以下であることが好ましい。
(形態50)上記の光学構造体において、隣り合う2つの個別光パターン間の距離は0.05°〜0.15°の間にあることが好ましい。
(形態51)上記の光学構造体において、隣り合う2つの個別光パターン間の距離は0.1°以下であることが好ましい。
(形態52)上記の光学構造体において、1つの個別光パターンのために用いられる光線束によって生成される、2つの個別光パターンの間のギャップにおける平均光強度は、修正配光パターンの隣接する個別光パターンの平均光強度の半分に相当することが好ましい。
(形態53)上記の光学構造体において、光学構造体なしで専ら1つの個別光パターンを生成する光線束の一部が、光学構造体によって、この個別光パターンを取り囲むギャップ領域であって、個別光パターン相互間の離隔によって生じるギャップ領域に偏向されることが好ましい。
(形態54)上記の光学構造体において、所与の個別光パターンから出発し、それに境を接するギャップにおける光強度は、その隣の個別光パターンの方向に向かって減少すること、有利にはこの減少は直線的に推移することが好ましい。
(形態55)上記の光学構造体において、光強度は0に減少することが好ましい。
(形態56)上記の光学構造体において、所与の個別光パターンの縁部に直接的に境を接するギャップの光強度は、その縁部における修正配光パターンの個別光パターンの光強度ないし修正配光パターンの個別光パターンの平均光強度に実質的に相当することが好ましい。
(形態57)上記の光学構造体において、光学構造体は、照明装置の実質的にすべての光線束、有利には全光線束が光学構造体に入射するよう、配置及び/又は構成されていることが好ましい。
(形態58)上記の光学構造体において、光学構造体は、実質的に均一に照明されるよう、配置及び/又は構成されていることが好ましい。
(形態59)形態1〜58の何れかの光学構造体を少なくとも1つ、有利には丁度1つを含む照明装置も好ましい。
(形態60)上記形態59の照明装置において、照明装置は投射システムであることが好ましい。
(形態61)上記形態60の照明装置において、照明装置は、少なくとも1つの光源と、少なくとも1つの反射器と、少なくとも1つのレンズ、とりわけ投影レンズ、とを含むことが好ましい。
(形態62)上記形態61の照明装置において、前記少なくとも1つの光学構造体は、レンズ及び/又は付加的なカバーないし散乱プレートに配されていることが好ましい。
(形態63)上記形態59の照明装置において、照明装置は反射システムであることが好ましい。
(形態64)上記形態63の照明装置において、照明装置は、少なくとも1つの自由形状反射器と、少なくとも1つの光源と、少なくとも1つの散乱プレート及び/又は少なくとも1つのカバープレートとを含むことが好ましい。
(形態65)上記形態64の照明装置において、前記少なくとも1つの光学構造体は、前記少なくとも1つの散乱プレート及び/又は前記少なくとも1つのカバープレート及び/又は付加的なカバーないし散乱プレートに配されていることが好ましい。
(形態66)形態59〜65の何れかの照明装置を少なくとも1つ含む自動車ヘッドライトも好ましい。
以下に、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。なお、特許請求の範囲に付した図面参照符号は専ら発明の理解を助けるためのものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図していない。
従来技術による投射モジュールの模式図。 従来技術による反射モジュールの模式図。 レンズの外側面に設けられた本発明の光学構造体を有する投射モジュールの一例の模式図。 カバーないし散乱プレートの外側面に設けられた本発明の光学構造体を有する反射モジュールの一例の模式図。 プレートのような付加的な光学素子に設けられた本発明の光学構造体を有する投射モジュールの一例の模式図。 プレートのような付加的な光学素子に設けられた本発明の光学構造体を有する反射モジュールの一例の模式図。 (a)従来技術による照明装置によって形成された「従来の」無修正減光用配光パターン。(b)従来技術による照明装置の領域で生成された個別の光スポット。(c)図7(b)に示したより多数の光スポット。 (a)本発明の光学構造体を有する照明装置の一例によって形成された修正された減光用配光パターン。(b)勾配の緩和とサインライトの形成の組み合わせを実現するための拡がり関数に応じて修正された、図7(b)の光スポット。(c)該拡がり関数に応じて修正された、図7(c)の光スポット。 光学構造体を有するレンズの一例の三次元的外観と、このレンズの一部の拡大図と、この拡大図の一部を更に拡大した図。 六角形格子構造の一例。 円形基底部を有する光学構造体要素(複数)によってカバーされた、図10の格子構造。 1つの光学構造体要素の領域を拡大した図における図11の光学構造体。 円形基底部を有する光学構造体要素(微小構造体)の六角形配置の一例と、これによって形成された配光パターンの模式的原理図。 方形光セグメント(複数)で構築された配光パターンの一例と、図13に示した光学構造体を介したその結像。 本発明の光学構造体の一例の光学構造体要素(複数)が配置されている定義された面における格子構造の一例。 1つの光学構造体要素とこれに直接的に境を接する光学構造体要素の領域における図15の格子の上から見た図。 図16に示された部分の斜視図。 図16の矢視A−A断面図。 図16の矢視B−B断面図。 方形基底面を有する光学構造体要素の一例の配光パターンに対する作用をごく模式的に示した図。 方形光セグメント(複数)で構築された無修正配光パターンと、この配光パターンを形成する光線束の、方形光学構造体要素(複数)を有する光学構造体の一例を介した結像。 無修正配光パターンと修正配光パターンにおける光強度の模式的推移の例。
以下においては、初めに、本発明の光学構造体の配置の原理的な可能性―尤も、これらは本発明の保護対象を限定するものではないが―を示す図1〜図6を参照する。本発明の光学構造体は、本書において説明する自動車用の照明装置以外のものにも適用することができる。
図1は、反射器2と、光源3と、(任意的な)絞り装置4と、湾曲した外側面5a及び平坦な内側面5bを有する投射レンズ5を含む投射システムとして構成された照明装置1を模式的に示す。
図2は、反射器2と、光源3と、散乱ないしカバープレート6を含む反射システムとして構成された照明装置1を模式的に示す。なお、図面参照符号6a及び6bは夫々プレート6の外側面及び内側面を指す。
図3は、本発明の光学構造体100がレンズ5の外側面5aに配されている図1の投射システムの模式図を示す。この光学構造体100は、有利には、レンズ5の外側面5aの全体に(全面にわたって)配される。
図4は、カバーないし散乱プレート6の外側面に本発明の光学構造体100を備えた図2の反射モジュールの模式図を示す。
図5は、図1に記載されたものと同様の投射モジュール1の模式図を再び示す。但し、このモジュール1はプレート(ないしディスク:Scheibe)のような付加的光学素子に配された本発明の光学構造体100を有し、該光学素子は絞り4とレンズ5の間に配置されている。
最後に、図6は、図2の反射モジュールの模式図を再び示す。但し、このモジュールは、光源3と散乱ないしカバープレート6の間に配置されているプレート(ないしディスク:Scheibe)のような付加的光学素子に配された本発明の光学構造体100を有する。
上述したように、これらの模式図は、本発明の光学構造体100の配置の可能性の幾つかの説明のためにのみ用いられたに過ぎない。原理的には、照明装置は、複数の光源を使用することも、例えば複数の光源として複数のLEDを使用することも可能であり、また、光形成(整形)体は、1又は複数の光導波路、リフレクタ等の形で構成されることができる。
一般的には、照明装置1の光学構造体100は、光学構造体100が照明装置1の実質的に全部の(ないし光学的に関連性がある全部の)光線束(Lichtstrom)によって透過(貫通照射)されるように、(照明装置1に)関連付けられる(割り当てられる)か又は照明装置1の部分を構成することが肝要である。
とりわけ、光学構造体は、均一に(一様に)隈なく照明されるよう配置及び又は構成されていると有利である。この場合に光学構造体を計算するに際し、全面のどの部分がどの程度強く屈折するべきかについては、拡がり関数(Streufunktion)によって容易に導出する(求める)ことができる。
図7(a)は、例えば、図1に示した既知の照明装置によって従来技術に応じて生成されるような、「従来の」無修正の減光用配光パターンLV1を模式的に示す。減光用配光パターンLV1は、図示の例では非対称的な推移を有する明暗境界HD1を有する。
図7(b)は、本発明の光学構造体100の作用をより分かりやすく説明するために、配光パターンLV1から取り出した(抽出した)個別の光スポットを示し、図7(c)は、一層より多数のそのような光スポットを示す。
さて図8(a)を見ると、図8(a)は修正された配光パターンLV2を示すが、この修正配光パターンLV2は光学構造体100によるオリジナルの配光パターンの修正によって形成される。この場合、修正配光パターンLV2は、拡がり関数PSFによる無修正配光パターンLV1の畳み込みによって形成されるが、光学構造体100は、無修正配光パターンLV1が拡がり関数PSFに応じて新たな配光パターンLV2に修正されるように、構成されている。
修正配光パターンLV2は、この場合、無修正配光パターンLV1と実質的に同じ分布形状を有し、同様に明暗境界HD2を有するが、この明暗境界HD2はより小さい勾配を有する。これについては、明暗境界の領域における等照線(Isolux-Linien)間のより大きな距離によって模式的に示されている。このため、明暗境界HD2は「よりソフト」である。
更に図8(a)において、明暗境界HD2の上方にある領域LV2’も、サインライトを生成するために、ある照明強度で照明されることを見出すことができる。
かくして、照明装置は―光学構造体がなければ―図示の実施例ではいわゆる「勾配(Gradienten)」によって記述されるある鮮明度(シャープネス)を有する明暗境界HD1を有する減光用配光パターンLV1を生成する。光学構造体100を備えることによって、この―無修正の―配光パターンLV1は、明暗境界のシャープネスが法令上の要件に適合しかつ人間の眼によって快適なものとして知覚されるよう、明暗境界のシャープネスが減少されるように、修正される。
更に、既述の実施例では、照明装置1の光線束の一部分は、明暗境界HD2の上方の領域LV2’に結像される。このようにして、本発明の光学構造体100によって、好適な態様で、冒頭で述べたサインライトを生成することができるが、これは、例えば、複数の光学構造体要素の各々が当該光学構造体要素を貫通通過する光線束の小部分を相応の領域に偏向することによって行われる。
これに関し、図示のような具体的実施例では、光学構造体によって偏向された光線束は、HHラインの上方の1.5°〜4°の間の、とりわけ2°〜4°の間の領域LV2’にある。
本発明の例示的一実施形態では、光学構造体によって、照明装置1の光線束の0.5%〜1%が明暗境界HD2の上方の領域LV2’に偏向される。
図8(b)と図8(c)を見ると、これらの図は、勾配の緩和(ソフト化)のために及びそれと同時にサインライトの生成のために本発明の光学構造体100によって修正された、図7(b)と図7(c)に示されているような個別の光スポット(複数)を示す。これらから分かるように、個別の光スポットは―少なくとも明暗境界の領域において―滲まされ(緩和ないしソフト化)、同時に、光学構造体がなければ図7(b)及び図7(c)に示したような光スポット(の形成)に寄与する光線束の(小)部分が、サインライトを生成するためにこれらの光スポットの上方の領域に偏向される。
図9は、例として、複数の個別構造体要素110から構成される光学構造体100をその外側面に有する既知のレンズ5を示す。図9には、直径がDで高さがhの個別構造体要素110が同様に模式的に示されている。
再び図9に戻ると、本発明の図示の実施例では、構造体要素110は、それらの基底部では、円形断面を有することが分かる。この場合、湾曲された定義された面に構造体要素(複数)が配置されているため、基底部―これは該定義された面において1つの構造体要素によって占められる(カバーされる)面である―の平面への投影(図形)が観察される。
そのため、構造体要素は、有利には実質的に回転対称的であるが、用途に応じて種々の変形即ち回転対称的構造からのずれを有することができる。この変形は大きな範囲にわたっていてもよいが、通常は局所的に形成される。
構造体要素110は、六角形格子200の格子点201に配置される(図10参照)。図11は、格子構造体200の各格子点201に、円形基底部を有する1つの構造体要素110が着座している様子を示している。
格子構造体が六角形格子200を形成している図示の実施例の場合、定義された面の凡そ87%の、構造体要素による定義された面の面カバー(被覆)を達成することができるが、凡そ13%の無修正面111(図12参照)は構造体要素によってカバーされていない。
円形基底部を有する光学構造体要素(複数)六角形格子に配置されてなる上述の光学構造体は、図7(a)及び図8(a)に基づいて説明した、場合によってはサインライトの形成を伴う、減光用配光パターンのHDラインの勾配緩和(ソフト化)の場合に、とりわけ良好に適する。
セグメント化された配光パターン、とりわけ四角形形状を有する配光パターンに関連して使用する場合、上述のそのような光学構造体要素は、以下に説明するように、好適ではないことがよくある。
図13は、微小構造体(光学構造体要素)110の上述の六角形配置を再び示す。ここで、微小構造体110は円形の基底部を有する。微小構造体110間には、図12にも示したように、非構造体化位置111即ち(例えばレンズ表面の)無修正領域がある。
円形の基底部を有する微小構造体110円形の拡がり関数SF110を有し(図13の右側参照)、光(即ち光ビーム(Lichtbuendel))を(平面に投影した場合)円形の領域に散乱するのに対し、無修正領域111は散乱を行わず、物体(即ち例えば光源)の1つの点は「理想的には」点SF111として結像される。そのため、図13の光学構造体の散乱像は、その中心に最大値を有する。
従って、(レンズ)表面の変化されていない領域111は、物体の理想的な結像をもたらし、そのため、結像されるべき光セグメントがシャープに境界形成されている場合、シャープなセグメント境界をもたらす、即ち、そのような光学構造体を使用する場合には、依然として、シャープなセグメント境界が得られるに留まる。
図14は、その左側の部分に、複数の光セグメントLS1から構成されている模式的な配光パターンLV1を示す。光セグメントLS1は、この例では、矩形であり、シャープな境界辺を有し、また、隣り合う光セグメントは互いに対し僅かに隔てられている。
この配光パターンLV1を図13に示したような光学構造体を介して結像すると、図14の右側に示したような、配光パターンLV2が得られる。一方では、図13に基づいて説明したように、光セグメントの境界辺は、オリジナルの配光パターンLV1と比べると和らげられているが、依然としてシャープに結像されるが、他方では、微小構造体110の丸い基底部(従って丸い拡がり関数PSF)によって、光セグメント間の角(角頂点)領域の(完全な)照明(Ausleuchten)は困難になっていることが顕著である。
かくして、円形の拡がり関数ないし円形基底部を有する微小構造体要素110によって、不都合な格子効果(作用)即ち図14の左側の図においてはっきりと見出すことができるような光セグメント間の暗いストライプ(ギャップないし筋)を緩和する(弱める)ことは可能であるが、その結果は好適ではない。
図15は、定義された面111、例えばプレート(ないしディスク)の平坦な内側又は外側面又はレンズの光入射又は光出射面を示す。レンズの湾曲した表面(曲面)の場合、面111は、この曲面の平面への投影を表す。なお、この平面は、有利には、レンズの光軸を法線とする平面である。
面111は、図示の好ましい例では方形構造を有する格子200(の形態)に(観念的に)分割されている。4つの角頂点の間の面202の各々は、丁度1つの光学構造体要素110の底面によって完全にカバーされている。従って、光を散乱する構造体要素110の各々は方形の底面を有する。
この場合、光学構造体要素の四角形底面は、直線の辺によって境界形成されている(境界付けられている)。即ち、光学構造体要素の底面の隣り合う2つの角頂点は、夫々、直線の辺によって接続されている。なお、この説明は平面的格子に関連している。
本発明の本質は、格子が四角形でありかつ構造体要素の底面が格子セル(格子の升目)の全面を占める(カバーする)ことによって、「基本構造体(Grundstruktur)」の表面全体が配光パターンの修正のために考慮する(利用する)ことができることである。円形の構造体要素を有する六角形格子では、同様に、構造体要素による凡そ90%の極めて大きな面カバーが達成されはするが、凡そ10%という底面の小部分は無修正のままであり、構造(配光パターン)の修正には寄与しない。
本出願人の並行的(優先日及び国際出願日が同日の)特許出願には、円形の基底部を有しかつ六角形格子に配置されている複数の光学構造体要素から構成されている冒頭で説明した光学構造体が記載されている。そのような六角形配置の場合、レンズの湾曲した境界面については、この面の凡そ91%が構造体要素(複数)によってカバーされる(覆われる)ことが可能であり、レンズ表面の凡そ9%はカバーされないままである。そのようなレンズによってシャープに境界形成された光セグメントを結像する場合、レンズ表面のこれらのカバーされていない領域によって、光セグメントのエッジはシャープに結像され、そのため、光像に不均質性が生じる。
本発明の装置ではレンズ表面が構造体要素(複数)で100%カバーされているため、レンズによって乗り物の前方の領域に結像されるシャープに境界形成された光セグメントによっても、均質な光像を生成することができる。これについては更に説明する。
対称性の観点から有利には光セグメントの対称性に対応する構造体要素の基底面の四角形状によって、更に、4つの光セグメント間の角頂領域を適切に照明することができるが、このような照明は、円形基底部を有する構造体要素では可能ではない。
光学構造体によって修正されるべき光セグメントLS1(図14参照)の対称性に応じ、本発明の図示の実施例では、光学構造体要素110の各々の底面が夫々方形202の形状を有する。
構造体要素110の具体的形態の一例について、図16〜図19を参照して以下に詳細に説明する。格子200はそのような構造体要素(複数)によって完全に占められており(カバーされており)、すべての構造体要素は―仮想の平坦な面111において―同一に構成かつ配向されている。
図16〜図19から見出すことができるように、光学構造体要素110は、その中央部に、円形基底部を有する中央隆起部110aを有する。方形202の完全なカバーを達成可能にするために、中央隆起部110aの基底部110a’は、構造体要素110の四角形底面202の4つの境界辺203に至るまで延在する。
有利には、中央隆起部110aは、その表面全体にわたって連続的な推移を有する。
中央隆起部110aは、その底面の幾何学的中心点において、底面に対する最大の距離を有し、従って、方形202の幾何学的中心点において最大の高さに到達する。
中央隆起部110aは、その円形の周において、底面111/202に対する最小の距離を有し、これは図示の実施例では0より大きい。
角頂領域において、構造体要素110は、角頂領域隆起部110bを有する。これらの角頂領域隆起部110bは、ピラミッド状の隆起部111bの側面によって形成されている。
それ自体が丸い微小構造体即ち丸い基底部を有する微小構造体(光学構造体要素)を四角形の、とりわけ方形の格子に「組み入れる」こと、その結果、光学構造体が配置されている定義された面の100%カバー率を達成することが、ピラミッド状隆起部によって可能になる。
ピラミッド状隆起部111bは格子200のすべての角頂点201に着座しており、そのため、1つの格子点に接して位置する(4つの)構造体要素の4つの側面110bが合わさってピラミッド状隆起部を形成する。ピラミッド状隆起部111bは、格子点201の周りに対称的に配置された4つの角頂点によって境界付けられる。これらの角頂点は、夫々、隆起部111bに関与する構造体要素110の境界辺に位置し、図示の例では、角頂点はこの境界辺203の丁度半分の位置にある。
ピラミッド状隆起部の隣り合う角頂点は、湾曲した、とりわけ内側に湾曲したないし内側に弧状に反った境界辺によって互いに結び付けられている。
ピラミッド状隆起部111bの頂端111b’は、図示されているように、格子200の格子点201の真上に位置する。
図示の光学構造体要素110は、その対角線A−Aについて対称的に、とりわけ鏡像対称的に構成されている。
更に、対角線A−Aを含み底面202に対し垂直な平面によって切ったピラミッド状隆起部111bの断面において、角頂領域隆起部110bがその頂端111b’に向かって実質的に直線的な上り勾配を有することを見出すことができる(図18)。
更に、境界辺203を含み底面202に対し垂直な平面によって切ったピラミッド状隆起部111bの断面B−Bにおいて、角頂領域隆起部110bが実質的に凹状の推移を有することを見出すことができる(図19)。
有利には、中央隆起部110aと角頂領域隆起部110bは連続的に相互に移行するよう構成される。これにより、光学構造体は一層より容易に製造することができる。なぜなら、連続的な面は、例えば射出成形プロセスにおいて、連続的でない表面よりも、一層より容易に成形することができるからである。この移行は、有利には、C0連続である。
図20は、図13と対比される、構造体要素の「作用(効果)」を模式的に示す。図13の場合と同様に、(図13の微小構造体110に類似する)円形の構造体110aは、光ビームの円形散乱SF110aを生成する。他方、図13においては、無修正領域111は当該領域111を貫通通過する(透過する)光の「理想的な」結像をもたらすのに対し、図20に応じた構造体要素の場合、円形構造体110aの外側の領域は上述したような構造体110bを有し、この構造体110bは、単純化して説明すれば、その透過光を「角頂領域」SF110bに散乱し、その結果、散乱を伴わない光ビームの「理想的な結像」は行われず、光はそれに応じて図示のように部分的に散乱される。
具体的には、修正配光パターンLV2は、拡がり関数PSFによる無修正配光パターンLV1の畳み込みによって形成されるが、光学構造体100は、無修正配光パターンLV1が拡がり関数PSFに応じて修正されるように、構成されている。
角のある、とりわけ四角形の、有利には方形の基底面を有する光学散乱要素は、角のある、とりわけ四角形の、有利には方形の拡がり関数を実現するが(図20参照)、これは、とりわけセグメント化された、角のある光セグメントについて、とりわけ四角形の、有利には方形の光セグメントについて説明した利点を有する。
かくして、本発明により、光学構造体全体が考慮され、この構造体は、それに応じて、完全な所望の光像(配光パターン)が生じるよう、拡がり関数を介して、修正ないし形成される。従来技術の場合とは異なり、本発明により、所望の(修正された)配光パターンは、光学構造体を伴わない照明装置によって生成される無修正の配光パターンから出発し、所望の配光パターンが生成されるような拡がり関数によって無修正配光パターンが畳み込まれることによって実現される。そして、拡がり関数に応じて修正された配光パターンが無修正配光パターンから生成されるよう、光学構造体が照明装置の全光線束を修正するよう、光学構造体は全体として形成される。
この場合、構造体要素(複数)110は、少なくとも1つの、有利には丁度1つの光学素子5、6の少なくとも1つの、有利には丁度1つの定義された面111にわたって配されている(分配されている)が、各構造体要素110が該構造体要素110を貫通通過する(透過する)光ビームを拡がり関数PSFに応じて修正配光パターンLB2に修正するよう、光学構造体要素(複数)110が構成されていると、とりわけ有利である。
全光線束のうちのある特定の(無修正の)光ビームを考えると、この光ビームは光像の配光パターンにある程度の寄与をする(全光線束は(全体)配光パターンを形成する)。1つの(光学)構造体要素は、全体配光パターンに対する無修正の寄与が拡がり関数に応じて変化されるよう、当該構造体要素を貫通通過する(透過する)1つの光ビームを修正する。例えば、無修正の光ビームはある特定の形状によって配光パターンに寄与する、即ち、道路上又は測定スクリーン(Messschirm)上のある特定の領域は照明され、他の領域は照明されない。構造体要素によって、拡がり関数に応じて、本来照明される領域の外部の領域もある特定の(光)強度で照明され、他方―全光線束は一定に維持されているため―(光)強度は、少なくとも無修正の光ビームによって本来照明される領域の部分において、低減される。
図21は、左側の図に、図14(の左側の図)について既に説明したような無修正配光パターンを再度示す。上述したような本発明の光学構造体によって、丸い微小構造体(図14参照)によるよりも一層改善された分散を達成することができ、図14(の右側の図)の格子構造体は、図21(の右側の図)においては、最早視認できないか、或いは、最早妨げとならずかつ法令に適合する程度でのみかろうじて視認できるに過ぎない。
図21から分かる通り、横(左右)方向において隣り合う個別光パターンLS1は間隔(交互間距離)d1を有するが、間隔d1はすべて同一である。更に、隣り合うパターンLS1は縦(上下)方向において間隔d2を有するが、縦の間隔もすべて同一である。更に、有利には、d1=d2である。
パターンないし光セグメントLS1は、典型的には、凡そ1°の幅及び/又は高さを有するが、これらに限定されない。四角形光セグメントの場合、これらは、通常、縦方向の高さは、横方向よりも、(少々)より大きい大きさを有する。
光セグメントLS1間の間隔によって、光像中には、暗いギャップ(筋ないしスリット)が形成される。(間隔d1、d2に対応する)これらのギャップの幅は、典型的には、0.5°以下かつ0°超であり、通常は0.2°以下又は0.1°以下である。ギャップの幅d1、d2の典型的な範囲は、0.05°〜0.15°の間にある。
光強度は、すべての個別光パターンLS1について実質的に同一であり、同様に、有利には、個別光パターンLS1における強度は、個別光パターンの全表面にわたって実質的に均一(一様)であるが、これについては、図21の左側に模式的に示されている。
光学構造体なしで専ら個別光パターン(LS1)のみを生成する光線束の一部は、この個別光パターン(LS1)を取り囲み、個別光パターン(LS1)相互間の間隔によって形成されるギャップ領域に、光学構造体によって、偏向される。
従って、個別光パターンの周りの暗いエッジ領域は、これらのエッジ領域に隣接する個別光パターンからの光によって専ら照明されるが、そのため、個別光パターンを個々にスイッチオフすると、光像全体中のスイッチオフされた領域は依然として暗く見え、他の個別光パターン「からの」散乱光によって照明されない。
図22は、無修正の光像についての光強度の推移を模式的に示す。光セグメントLS1では、光強度Iは値I=I1で一定であり、ギャップでは、光強度はI=0である。
丁度1つの光セグメントLS1を形成する光線束の一部は、光学構造体によって、境界を形成するエッジに(複数)に散乱される。かくして、修正光セグメントLS1’における光強度は値I1’に低下する(但し、光セグメントLS1’の形状は依然として無修正光セグメントLS1に相応する)が、オリジナルの光セグメントLS1のための光の一部は隣接するエッジ(複数)に散乱される。この場合、散乱される光の量は、図22の右側に示されているように、(ある)1つのギャップにおいて、考察の対象となる(所与の)光セグメントLS1'のエッジにおける光強度がI=I1’となり、そこから値I=0に直線的に減少するように(なお、I=0はその隣の光セグメントLS1’のエッジにおいて達成される)、光学構造体によって選択される(ないし光学構造体を相応に構成する)。このようにして、ギャップ全体においてI=I1’の光強度を達成することができる(図22)。なぜなら、隣り合う2つの光セグメントからの散乱光の強度が足し合わされるからである。
方形の構造体要素110によって、矩形のないし図示のような方形の拡がり関数(図20、図21)を実現することができるが、これにより、ギャップ、更にはとりわけ「交差領域」は、4つの隣り合う光セグメントによって好適に照明されることができ、その結果、光像の均一性(一様性)を高めることができる。
無修正領域が存在しないことによって、構造体要素110を貫通通過する(透過する)全光線束は、ある程度、散乱されるため、シャープなエッジは最早完全にシャープではなく、緩和されて(ぼかされて)結像される。
100%の面カバー率の結果、底面全体が光学構造体要素(複数)によって占められる(カバーされる)ことによって、境界エッジ(辺)は最早絶対にシャープに結像されない。更に、ピラミッド状隆起部によって、隣り合う4つの光セグメント間の領域は好適に照明されることができるため、光セグメント間のすべての領域において、均一な(一様な)光分布が生成され、1つの(又は複数の)光セグメントをスイッチオフすると、減光(遮光)された領域は十分にシャープではあるが境界辺はぼかされて(不鮮明に)結像されるため、これらは不快なものとして知覚されない。
構造体要素110の寸法、図示の例では対角線の長さないし四角形の側辺の長さ及び/又は構造体要素110の高さ(これは定義された面からの構造体要素の表面の最大の垂直距離である)が可視光の波長より大きい、とりわけ著しくより大きい場合、回折作用(効果)を回避することができるため、有利であることが、一般的に認められる。
具体的には、構造体要素110の高さはμm領域にある。
例えば、構造体要素110の高さは0.5〜5μmの範囲にあり、有利には、構造体要素110の高さhは1〜3μmの範囲にある。
具体的実施例では、構造体要素110の高さは凡そ2.7μmである。
更に、具体的実施例では、上記の高さを有する変形例において、構造体要素110の対角線の長さないし基底面の辺の長さはミリメートル領域にある。
例えば、構造体要素110の対角線の長さないし(基底面の)辺の長さは凡そ1mmである。
構造体要素が配置されるレンズの例示的実施例では、レンズの直径は90mmである。
各構造体要素110が当該各構造体要素110を貫通通過する(透過する)光ビームを拡がり関数PSFに応じて修正光ビームに修正するよう、光学構造体要素110が構成されていると、とりわけ有利である。
全光線束のうちのある特定の(無修正の)光ビームについて考えると、この光ビームは光像中の配光パターンにある程度の寄与をする(全光線束は(全体)配光パターンを生成する)。1つの(光学)構造体要素は、全体配光パターンに対する無修正の寄与が拡がり関数に応じて変化されるように、当該構造体要素を貫通通過する(透過する)1つの光ビームを修正する。例えば、無修正の光ビームはある特定の形状によって配光パターンに寄与する、即ち、道路上又は測定スクリーン(Messschirm)上のある特定の領域は照明され、他の領域は照明されない。構造体要素110によって、拡がり関数PSFに応じて、本来照明される領域の外部の領域もある特定の(光)強度で照明され、他方―全光線束は一定に維持されているため―(光)強度は、少なくとも無修正の光ビームによって本来照明される領域の部分において、低減される。
図9に関連して説明したように、定義された面5aの全体が光学構造体要素(複数)110によってカバーされると、有利である。
更に、すべての構造体要素110が実質的に同一に構成されていると、とりわけ有利である。この場合、各構造体要素は、当該構造体要素を貫通通過する(透過する)光線束を、他のすべての構造体要素と同じ態様で修正する。
ここで、「実質的に」同一(同じ)とは、構造体要素(複数)が配置されているのが平面である場合、これらの構造体要素が実際に同一に構成されていることを意味する。
レンズ5の光出射面5aの場合のような湾曲した面の場合には、構造体要素(複数)はそれらの中央領域において夫々同一に構成されており、他方、当該面の湾曲のために、異なる構造体要素の縁領域は互いに対し(僅かに)異なり得る。
具体的実施例では、これに応じて、すべての構造体要素110は、平らなないし平らであると仮想された面111に関して同一に構成されている。
これに応じて、構造体要素は平面用に設計される;そのように設計されたこれらの同一の構造体要素が―同一の配向で―例えばレンズの曲面に載置されても、上述したように、これらの構造体要素はそれらの中央領域においては依然として同一に構成されている;これらの構造体要素が載置されているオリジナルのレンズ面への移行領域では、これらの構造体要素は、レンズ面に対する位置に応じて、レンズ面の湾曲のために、(夫々)異なる形態(Gestalt)を有するが、このことは、これらの構造体要素のサイズが小さい場合、配光パターンに対し影響を及ぼさないか又はごく僅かしか影響を及ぼさない。
更に、すべての構造体要素110が同一に配向されていると有利である。
これについては、定義された面が平面である場合には、更なる説明は要しないであろう。曲面(例えばレンズ)の場合は、構造体要素(複数)は、該曲面を貫通する軸(複数)に沿って同一に配置されるが、これらの軸はすべて該曲面の対称軸ないし光軸に対し平行に延在している(かつ面法線に対し垂直ではない)。
これは、とりわけ製造技術的に有利である。なぜなら、これにより、アンダーカットが光学構造体に形成されることがないため、光学構造体と該光学構造体を製造するための工具(金型)とを簡単に引き離す(離型する)ことができるからである。
拡がり関数(Streufunktion)が点拡がり関数(Point-Spread-Function:PSF)である場合、本発明の光学構造体ないし修正された光像(配光パターン)は好適に形成されることができる。
更に、(個々の)構造体要素の対称性が拡がり関数の対称性に依存することも有利である。構造体要素は、一般的に、PSFと同じ対称性クラス(Symmetrieklasse)を有する。例えばPSFが水平鏡像対称(horizontal spiegelsymmetrisch)である場合、構造体要素も水平鏡像対称性を有する。
レンズ表面の完全な微小構造体化は、基本的に、微小構造体を使用するすべての場合について有利である(例えば、キセノン及びLED投射システム、レンズ又は他の光整形体を介して結像されるセグメント化配光パターン…)。
方形の拡がり関数の特性は、とりわけセグメント化配光パターンに対し、著しい改善をもたらす。なぜなら、さもなければ、この場合、本発明の光学構造体がなければ、方形/矩形の境界は、すべてのギャップ(スリット)が、角頂領域においても、閉じられるように、シフトされなければならないであろうからである。

Claims (56)

  1. 自動車ヘッドライトの照明装置(1)のための光学構造体(100)であって、該照明装置(1)が光の放射に適合されており、該照明装置(1)から放射される当該光が予め設定される配光パターン(LV1)を形成するものにおいて、
    照明装置(1)の光学構造体(100)は、当該光学構造体(100)が照明装置(1)の実質的にすべての光線束によって透過されるよう、照明装置(1)に関連付けられるか又は照明装置(1)の部分を構成すること、
    光学構造体(100)は複数の光学構造体要素(110)から構成され、該光学構造体要素(110)は光を散乱する作用を有し、
    光学構造体要素(110)は、照明装置(1)によって形成される無修正配光パターン(LV1)が、光学構造体(100)によって、予め設定可能な修正配光パターン(LV2)に修正されるよう、構成されること、
    光学構造体要素(110)は四角形底面(202)を有し、四角形格子(200)の複数の角頂点(201)間の面(202)が丁度1つの光学構造体要素(110)の底面によって完全にカバーされること、
    光学構造体要素(110)の底面は矩形又は方形によって形成されていること、
    光学構造体要素(110)はその角頂領域に夫々1つの角頂領域隆起部(110b)を有し、該角頂領域隆起部(110b)は夫々ピラミッド状隆起部(111b)の1つの側面によって形成されていること、及び、
    光学構造体要素(110)はその中央領域に中央隆起部(110a)を有すること
    を特徴とする光学構造体。
  2. 光学構造体要素(110)はその中央領域に円形の基底部を有する中央隆起部(110a)を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の光学構造体。
  3. 修正配光パターン(LV2)は拡がり関数による無修正配光パターン(LV1)の畳み込みによって形成されること、及び、光学構造体(100)は、無修正配光パターン(LV1)が拡がり関数に応じて修正されるよう、構成されていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の光学構造体。
  4. 光学構造体要素(110)は、少なくとも1つの光学素子(5、6)の少なくとも1つの定義された面(111)に配されていること
    を特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の光学構造体。
  5. 光学構造体要素(110)は、各光学構造体要素(110)が当該光学構造体要素(110)を貫通通過する光ビーム(LB1)を拡がり関数に応じて修正光ビーム(LB2)に修正するよう、構成されていること
    を特徴とする請求項3又は4に記載の光学構造体。
  6. 中央隆起部(110a)の基底部は四角形底面(202)の4つの境界辺(203)にまで延在していること
    を特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の光学構造体。
  7. 中央隆起部(110a)はその表面全体にわたって連続的な推移を有すること
    を特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の光学構造体。
  8. 中央隆起部(110a)はその底面の幾何学的中心点に該底面に対する最大の距離を有すること
    を特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の光学構造体。
  9. 中央隆起部(110a)はその円形の周においてその底面に対する最小の距離を有すること
    を特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の光学構造体。
  10. 格子の1つの角頂点(201)に接して位置するすべての光学構造体要素(110)は、ピラミッド状隆起部(111b)の形成に寄与していること
    を特徴とする請求項1〜の何れかに記載の光学構造体。
  11. ピラミッド状隆起部(111b)の頂端(111b’)は格子(200)の格子点(201)の真上に位置すること
    を特徴とする請求項10に記載の光学構造体。
  12. 光学構造体要素(110)はその対角線について対称的に構成されていること
    を特徴とする請求項1〜11の何れかに記載の光学構造体。
  13. 対角線(A−A)を含み底面(202)に対し垂直な平面で切ったピラミッド状隆起部(111b)の断面において、角頂領域隆起部(110b)は実質的に直線的な上り勾配を有すること
    を特徴とする請求項1〜12の何れかに記載の光学構造体。
  14. 境界辺(203)を含み底面(202)に対し垂直な平面で切ったピラミッド状隆起部(111b)の断面において、角頂領域隆起部(110b)は実質的に凹状の推移を有すること
    を特徴とする請求項1〜13の何れかに記載の光学構造体。
  15. 中央隆起部(110a)と角頂領域隆起部(110b)は互いに対し連続的に移行すること
    を特徴とする請求項1〜14の何れかに記載の光学構造体。
  16. 光学構造体は、照明装置(1)の散乱プレート(6)の形又はカバープレート(6)の形で構成されている光学素子の少なくとも1つの境界面に配置されていること
    を特徴とする請求項1〜15の何れかに記載の光学構造体。
  17. 光学構造体は、照明装置(1)のレンズ(5)の形での光学素子の少なくとも1つの表面に配置されていること
    を特徴とする請求項1〜16の何れかに記載の光学構造体。
  18. 光学構造体はレンズ(5)の光出射面(5a)に配置されていること
    を特徴とする請求項17に記載の光学構造体。
  19. 光学構造体の光学構造体要素(110)は光学素子(5、6)の少なくとも1つの境界面(5a、6a)全体に配されていること
    を特徴とする請求項1618の何れかに記載の光学構造体。
  20. すべての光学構造体要素(110)は実質的に同一に構成されていること
    を特徴とする請求項1〜19の何れかに記載の光学構造体。
  21. すべての光学構造体要素(110)は平らなないし平らであると仮想された面(111)に関して同一に構成されていること
    を特徴とする請求項20に記載の光学構造体。
  22. すべての光学構造体要素(110)は同一に構成されていること
    を特徴とする請求項1〜21の何れかに記載の光学構造体。
  23. 拡がり関数は点拡がり関数(PSF)であること
    を特徴とする請求項1〜22の何れかに記載の光学構造体。
  24. 学構造体要素(110)の直径(d)及び/又は高さ(h)は、可視光の波長より大きいこ
    を特徴とする請求項1〜23の何れかに記載の光学構造体。
  25. 光学構造体要素(110)の高さ(h)は0.5〜5μmの範囲にあること
    を特徴とする請求項1〜24の何れかに記載の光学構造体。
  26. 光学構造体要素(110)の高さ(h)は凡そ2.7μmであること
    を特徴とする請求項24に記載の光学構造体。
  27. 光学構造体要素(110)の直径(d)ないし長さはミリメートル領域にあること
    を特徴とする請求項1〜26の何れかに記載の光学構造体。
  28. 光学構造体要素(110)の直径(d)ないし長さは0.5〜2mmの間にあること
    を特徴とする請求項27に記載の光学構造体。
  29. 光学構造体要素(110)が配されている定義された面(111)は仮想の規則的な格子構造(200)で区分けされていること、及び、光学構造体要素は格子構造(200)の格子点(201)に又は複数の格子点(201)の間に配置されていること
    を特徴とする請求項1〜28の何れかに記載の光学構造体。
  30. 格子構造(200)の各格子点(201)に又は複数の格子点(201)の間に夫々丁度1つの光学構造体要素(110)が配置されていること
    を特徴とする請求項29に記載の光学構造体。
  31. 隣り合う光学構造体要素(110)は互いに対し移行するよう即ち互いに接触するよう配置されているか又は複数の光学構造体要素(110)は互いに対し離隔されて即ち互いに接触しないように配置されていること
    を特徴とする請求項29又は30に記載の光学構造体。
  32. 光学構造体要素(110)から定義された面(111)への移行は連続的に行われること
    を特徴とする請求項1〜31の何れかに記載の光学構造体。
  33. 照明装置(1)のための請求項1〜32の何れかに記載の光学構造体であって、該照明装置(1)が当該照明装置(1)から放射された光を減光された配光パターン(LV1)の形で結像するよう構成されており、該減光された配光パターン(LV1)が明暗境界(HD1)を有するものにおいて、
    光学構造体(100)は、ないしは、拡がり関数は、照明装置(1)の無修正の配光パターン(LV1)の明暗境界(HD1)の勾配が減少されるよう、構成されていること
    を特徴とする光学構造体。
  34. 照明装置(1)のための請求項1〜33の何れかに記載の光学構造体であって、該照明装置(1)が当該照明装置(1)から放射された光を減光された配光パターン(LV1)の形で結像するよう構成されており、該減光された配光パターン(LV1)が明暗境界(HD1)を有するものにおいて、
    光学構造体(100)は、ないしは、拡がり関数は、照明装置(1)の光線束の一部が明暗境界(HD1、HD2)の上方の領域(LV2’)に結像されるよう、構成されていること
    を特徴とする光学構造体。
  35. 偏向された光線束はHHラインの上方の1.5°〜4°の間の領域(LV2’)にあること
    を特徴とする請求項34に記載の光学構造体。
  36. 照明装置(1)の光線束の凡そ1%が、光学構造体によって、明暗境界(HD1、HD2)の上方の領域(LV2’)に偏向されること
    を特徴とする請求項34又は35に記載の光学構造体。
  37. 照明装置(1)のための請求項1〜32の何れかに記載の光学構造体であって、該照明装置(1)が当該照明装置(1)から放射された光がn行及びm列で結像される複数の個別光パターン(LS1)の形で結像されるよう構成されており、但しn>1、m>=1又はn>=1、m>1であり、及び、該複数の個別光パターン(LS1)が一緒に全体配光パターン(LV1)を形成するものにおいて、
    光学構造体(100)は、ないしは、拡がり関数は、照明装置(1)の光線束の少なくとも一部が隣り合う2つの個別光パターンの間の境界領域に偏向されるよう、構成されていること
    を特徴とする光学構造体。
  38. 無修正配光パターン(LV1)の隣り合う個別光パターン(LS1)は1又は複数の定義された相互間距離(d1、d2)を有すること
    を特徴とする請求項37に記載の光学構造体。
  39. 無修正配光パターン(LV1)の隣り合う個別光パターン(LS1)は矩形又は方形の形状を有すること
    を特徴とする請求項37又は38に記載の光学構造体。
  40. 隣り合う個別光パターン(LS1)間の距離(d1)はすべて水平方向において同一であること
    を特徴とする請求項38又は39に記載の光学構造体。
  41. 隣り合う個別光パターン(LS1)間の距離(d2)はすべて垂直方向において同一であること
    を特徴とする請求項3840の何れかに記載の光学構造体。
  42. 個別光パターン(LS1)は凡そ1°の幅及び/又は高さを有すること
    を特徴とする請求項3841の何れかに記載の光学構造体。
  43. 隣り合う2つの個別光パターン(LS1)間の距離(d1、d2)は0.5°以下かつ0°超であること
    を特徴とする請求項3842の何れかに記載の光学構造体。
  44. 隣り合う2つの個別光パターン(LS1)間の距離(d1、d2)は0.05°〜0.15°の間にあること
    を特徴とする請求項43に記載の光学構造体。
  45. 光学構造体なしで専ら1つの個別光パターン(LS1)を生成する光線束の一部が、光学構造体によって、この個別光パターン(LS1)を取り囲むギャップ領域であって、個別光パターン(LS1)相互間の離隔によって生じるギャップ領域に偏向されること
    を特徴とする請求項3744の何れかに記載の光学構造体。
  46. 所与の個別光パターン(LS1)の縁部に直接的に境を接するギャップの光強度は、その縁部における修正配光パターンの個別光パターンの光強度ないし修正配光パターンの個別光パターン(LS1)の平均光強度に実質的に相当すること
    を特徴とする請求項45に記載の光学構造体。
  47. 光学構造体は、照明装置(1)の全光線束が光学構造体(1)に入射するよう、配置及び/又は構成されていること
    を特徴とする請求項1〜46に記載の光学構造体。
  48. 光学構造体は、実質的に均一に照明されるよう、配置及び/又は構成されていること
    を特徴とする請求項1〜47の何れかに記載の光学構造体。
  49. 請求項1〜48の何れかに記載の光学構造体(100)を少なくとも1つを含む照明装置。
  50. 照明装置(1)は投射システムであること
    を特徴とする請求項49に記載の照明装置。
  51. 照明装置(1)は、少なくとも1つの光源(3)と、少なくとも1つの反射器(2)と、少なくとも1つのレンズ(5)とを含むこと
    を特徴とする請求項50に記載の照明装置。
  52. 前記少なくとも1つの光学構造体(100)は、レンズ(5)及び/又は付加的なカバーないし散乱プレートに配されていること
    を特徴とする請求項51に記載の照明装置。
  53. 照明装置(1)は反射システムであること
    を特徴とする請求項49に記載の照明装置。
  54. 照明装置(1)は、少なくとも1つの自由形状反射器(2)と、少なくとも1つの光源(3)と、少なくとも1つの散乱プレート(6)及び/又は少なくとも1つのカバープレート(6)とを含むこと
    を特徴とする請求項53に記載の照明装置。
  55. 前記少なくとも1つの光学構造体(100)は、前記少なくとも1つの散乱プレート(6)及び/又は前記少なくとも1つのカバープレート(6)及び/又は付加的なカバーないし散乱プレートに配されていること
    を特徴とする請求項54に記載の照明装置。
  56. 請求項4955の何れかに記載の照明装置を少なくとも1つ含む自動車ヘッドライト。
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