JP6258587B2 - スピーカシステムとその動作方法 - Google Patents

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Description

本発明は、スピーカシステム及び動作方法に関し、排他的ではないが、特に、サラウンドサウンドシステムのリアチャネルのためのスピーカシステムに関する。
近年、空間サウンド供給は、例えば様々なサラウンドサウンドシステムの広い人気により明白なように、益々普及してきた。例えば、ホームシネマシステムの増大された人気のおかげで、結果として多くの個人の家に共通のサラウンドサウンドシステムになった。しかしながら、従来のサラウンドサウンドシステムでの課題は、システムが特定の位置に配置される多くの別々のスピーカを必要とすることである。
例えば、従来のドルビー5.1サラウンドサウンドシステムは、フロント中央及び左右のスピーカだけでなく、左右のリアスピーカを必要とする。加えて、低周波サブウーファが用いられる。
たくさんのスピーカは、コストを増大するだけでなく、結果的に実用性が減少し、ユーザにとって増大した不便となる。特に一般に、リスナーの後部だけでなく前方の特定の位置にラウドスピーカが必要であることは、不利な点とみなされる。リアラウドスピーカは、部屋のインテリアに課す物理的インパクトと必要な配線とにより、特に問題を含む。
この課題を緩和するために、減少した数のスピーカ位置を使用するが、サラウンドサウンドシステムを再生する又は代行するのに適しているスピーカセットを生成するための研究がなされた。斯様なスピーカセットは、サウンド環境内の対象物からの反射を介してユーザに音が到達する結果となる方向に音を向けるための指向性音声放射を使用する。例えば、音声信号が側壁の反射を介してリスナーに到達するように、音声信号が向けられ、これにより、音声がリスナーの側方(又は更に後方)から発するという印象をユーザに与える。
しかしながら、仮想音源を供給する斯様なアプローチは、リスナーの後部に配置される本当の音源より強くなく、減少した音質及び減少した空間経験を提供する傾向がある。実際、所望の仮想音源位置を達成する所望の反射を供給するため、音声信号を正確に向けさせることは、しばしば困難である。更にまた、ユーザの背後から受け取られようとする音声信号は、また、直接経路を介して又は代わりの意図しない経路を介してユーザに到達する傾向があり、これにより空間経験を劣化させている。
実際、例えばホームシネマ及びサラウンドシステムの消費者の最も高い好みの1つは、できるだけ少なく且つ小さなラウドスピーカユニットで納得のいくサラウンド経験を得ることであることが確認された。好ましくは、消費者は、単一のコンパクトなシステムだけを使用して、大きく夢中になれる経験を持ちたいと望む。斯様な好みに対処するために、複数の空間チャネルが単一のラウドスピーカボックスから生成できるラウドスピーカアレンジメントが開発された。これは、通常、スピーカドライバごとに異なる重みで個別に駆動される複数のスピーカドライバを有するラウドスピーカボックスにより達成される。これは、指向性音声ビームを形成可能にし、例えば、サイド側にサラウンドサウンドチャネルを向けるために用いられ、結果的に壁の反射のためサイドから又は背後から聞いている位置に達する。
しかしながら、斯様なアプローチは、良い感じのワイドのゆったりしたサウンド経験をしばしば作ることが可能であるが、空間サラウンドサウンド経験を供給する際の最善ではない傾向がある。例えば、斯様なアプローチは、特定の音声環境や、例えば音を反射する適切な壁の存在に依存する傾向がある。結果として、斯様なシステムは、幾つかのシナリオにおいて、背後からリスナーに到達する音の正確で非常に現実的な印象を提供しない。
従って、最適な空間ユーザ経験を得るために、ユーザのサイド又は背後に位置するラウドスピーカの使用が通常所望されることが一般的な場合である。しかしながら、改良されたパフォーマンスが、サラウンドスピーカを、聞いている位置のサイド又は背後に位置決めすることにより、しばしば達成される一方で、斯様なスピーカは望ましくないとみなされる傾向がある。従って、例えばサラウンドサウンドシステムのスピーカができるだけ小さいことが所望され、これは例えば単一のサブウーファと組み合わせた比較的小さな空間(サテライト)スピーカの典型的アレンジメントに至った。しかしながら、斯様なアプローチは、最適音質を供給しない傾向がある。加えて、サブウーファの存在がリスナーにより知覚される空間キューを不明瞭にするか又は混同する傾向があるので、空間経験が劣化する傾向がある。更に、合理的音質及び空間経験を提供するために、サブウーファと空間的スピーカとの間のクロスオーバー周波数は、比較的低く保たれなければならない。これは、知覚される音質及び音圧を下位周波数に供給するために特定のサイズである必要がある空間スピーカに結果としてなる。
従って、改良型のスピーカシステムが有利であり、特に、容易にされた実行、容易にされたセットアップ、スピーカの減少した数及び/又はサイズ、改良された空間経験、改良された音質及び/又は改良されたパフォーマンスを可能にするシステムが有利である。
従って、本発明は、上述の不利な点の一つ以上を単独に又は組合せて好ましくは緩和し、軽減し又は除去しようとする。
本発明の一態様によると、第1の駆動信号に応じて音を再生し、聞いている位置に到着するように音を再生する第1のスピーカと、第2の駆動信号に応じて音を再生する第2のスピーカと、駆動回路とを有するスピーカシステムであって、前記駆動回路は、再生のため音声信号を受信するための受信器と、音声信号の第1のフィルタリングに応じて第1の駆動信号を生成するための第1の駆動回路であって、第1のフィルタリングは第1の通過帯域を持つ第1の駆動回路と、音声信号の第2のフィルタリングに応じて第2の駆動信号を生成するための第2の駆動回路であって、第2のフィルタリングは第1の周波数帯域より低い周波数帯域を有する第2の通過帯域を持つ第2の駆動回路と、第1の駆動信号に対して第2の駆動信号を遅延させるための遅延部とを有し、聞いている位置の方へノッチを持つ指向性放射パターンで第2のスピーカから音を指向的に放射する、スピーカシステムが提供される。
発明者らは、より小さく及び/又はより少ないスピーカを使用して改良された音声パフォーマンスを可能にするスピーカシステムを提供するために用いられる音声信号に対する方向の人間的な知覚の特定の特性を理解した。特に、正確な空間音源位置決めは、非常に小さなスピーカを使用して達成される一方、同時に、非常に小さなスピーカの特性に限定されない音質を供給する。
特に、多くの実施例では、ユーザに供給される方向キューが第1のスピーカの空間位置により支配される一方、音質の大部分が第2のスピーカにより供給可能である。システムは、第1のスピーカで重要な人の空間キューに集中しようとする一方、第2のスピーカから重要な音質キューを供給する。
特に、システムは、第1のスピーカへの空間キューに集中するため第2のスピーカからの音の増大し拡散された音声知覚と組み合わせた、いわゆる「先行音効果」(又は、ハース効果)として既知のサイコ音響現象を利用する。
先行音効果は、同じ音声信号が異なる位置の2つの音源から十分小さな遅延で受け取られるとき、音が先行する音源の方向だけから来る、すなわち最初に到着する信号だけから来ると知覚される現象を表す。よって、音響心理学的な現象は、人間の脳が最初の受信信号成分からほとんどの空間キューを得ているという事実を指す。発明者らは、異なるスピーカが同じ信号を放射しないが、同じ信号の異なる周波数バンドを放射するシナリオに対しても先行音効果が使われると理解した。
指向性の下位周波数の音の供給の使用は、先行音効果の強さを増大し、第2のスピーカの相対的な重みが大幅に増大できる一方、まだ所望の空間知覚を維持する。例えば、第2のスピーカがより大きい周波数範囲をカバーし、及び/又はより高い相関レベルで使用可能にされ、これにより改良された音質を提供する。第1のスピーカによりカバーされる必要がある減少した周波数範囲は、サイズ及びパワーのかなりの低減を可能にする。第1のスピーカは、例えば非常に小さなツィータである。
第1及び/又は第2のスピーカは、複数のスピーカ素子又はドライバを有する。
システムは、例えばサラウンドサウンドセットアップにおいて非常に小さなリアラウドスピーカを可能にする一方、依然高い音質及び正確な空間経験を供給する。
本発明の任意の特徴によると、聞いている位置から第1のスピーカへの方向と聞いている位置から第2のスピーカへの方向との間の角度が60度以上である。
本発明は、2つの異なるラウドスピーカを使用して音声を再生する一方、所望の空間キューを供給するために配置される1つのラウドスピーカを必要とするだけである。よって、本発明は、多くの実施例で、スピーカの位置決めについての高度な柔軟性を可能にし、特に聞いている位置から大幅に異なる方向に置かれる2つのスピーカを可能にする一方、依然単一の音源が知覚可能である。
幾つかの実施例では、角度は、好適には90度以上である。
本発明の任意の特徴によると、音声信号がサラウンドサウンドマルチチャネル音声信号のサラウンドチャネルの信号であり、第1のスピーカは、第1のスピーカからの音が正面でない方向から聞いている位置に到着するように配置される。
本発明は、サラウンドサウンドシステムのサラウンドチャネルに対する有利なスピーカシステムを提供し、特に正確な空間サラウンド再生を可能にする一方、非常に小さなスピーカが必要な空間キューを供給するために配置されることを必要とするだけである。
正面でない方向は、具体的には、聞いている位置からサラウンドサウンドシステムセットアップの中央正面位置への方向に対して60度以上のオフセットがある方向である。
本発明の任意の特徴によると、第1のスピーカは、サラウンドサウンドシステムの一部であり、サラウンドサウンドシステムに対する正面方向角度間隔の外に配置され、前記正面方向角度間隔は、聞いている位置からサラウンドサウンド中央チャネル音源への方向に対して60度未満のオフセットの角度を有する。
本発明は、サラウンドサウンドシステムのサラウンドチャネルに対する有利なスピーカシステムを提供し、特に正確な空間サラウンド再生及び高音質を可能にする一方、非常に小さなスピーカが必要な空間キューを供給するために配置されることを必要とするだけである。
本発明の任意の特徴によると、聞いている位置の方向への第2のスピーカからの音声の強度は、第2のスピーカからの音声の最大強度より10dB以上低い。
これは、有益な効果を提供し、先行音効果を最適に強調するために、特に第2のスピーカに対して直接経路の適切な減衰を供給する。幾つかの実施例では、強度は、好適には最大強度より20dB以上下がる。
本発明の任意の特徴によると、第1の通過帯域は、400Hz〜1kHzの周波数範囲に属する下位3dBカットオフ周波数を持つ。
これは、多くの実施例では、改良されたパフォーマンスを提供する。特に、音質と空間知覚との間の好適なトレードオフが達成される。幾つかの実施例では、3dBカットオフ周波数は、好適には600Hz、700Hz又は800Hz以上である。
本発明の任意の特徴によると、第1の通過帯域は、1000Hz以下の下位3dBカットオフ周波数を持つ。これは、改良された先行音効果を可能にし、所望の空間キューを提供するのに十分な信号を供給しない第1のスピーカのリスクを低下させる。
本発明の任意の特徴によると、第2の通過帯域は、500Hz以上の上位3dBカットオフ周波数を持つ。
これは、多くの実施例では、改良されたパフォーマンスを提供する。特に、音質と空間知覚との間の有利なトレードオフが達成される。幾つかの実施例では、上位3dBカットオフ周波数は、好適には600Hz、700Hz又は800Hz以上である。
本発明の任意の特徴によると、第2の通過帯域は、1000Hz以下の上位3dBカットオフ周波数を持つ。これは、改良された先行音効果を許容して、所望の空間キューを供給するのに十分な信号を供給しない第1のスピーカのリスクを低下させる。
本発明の任意の特徴によると、第1の通過帯域と第2の通過帯域とに対して等しいゲインの周波数は、400Hz〜1kHzの周波数範囲に属する。
これは、多くの実施例で改良されたパフォーマンスを提供する。特に、音質と空間知覚との間の有利なトレードオフが達成される。幾つかの実施例では、特に有利なパフォーマンスは、700Hz〜900Hzの範囲で等しいゲインの周波数に対して見つけられる。
本発明の任意の特徴によると、第1のフィルタリングはハイパスフィルタリングであり、第2のフィルタリングはローパスフィルタリングである。
これは、特に有利なパフォーマンスを提供し、及び/又は実行を容易にする。
本発明の任意の特徴によると、前記遅延部は、第1のスピーカから聞いている位置への送信経路と第2のスピーカから聞いている位置への直接経路との送信経路遅延差より40ミリ秒以下だけ第1の駆動信号に対して第2の駆動信号を遅延させるように設けられる。
これは、改良されたパフォーマンスを提供し、特に、第1のスピーカの方向の単一のソースであると実質的に知覚される再生された音声信号を出力する。よって、第1及び第2のスピーカは、第1のスピーカからの音が受け取られる方向に置かれる単一のラウドスピーカのようにみえることを可能にする。この特徴は、特に強い先行音効果を達成可能にする。幾つかの実施例では、改良されたパフォーマンスは、16ミリ秒未満又は更に5ミリ秒未満の対応する相対的な遅延に対して達成される。
本発明の任意の特徴によると、第1のスピーカは、パラメトリックスピーカを有する。
これは、多くの実施例で特に強い空間経験を提供し、第1のスピーカの非常に小さな形状ファクタの実行を可能にする。
本発明の任意の特徴によると、第2のスピーカが複数の音声ドライバを有し、第2の駆動回路は、指向性放射パターンを供給するため前記複数の音声ドライバに対する個別の位相オフセット信号として第2の駆動信号を生成する。
これは、特に有利な実行及びオペレーションを提供する。特に、これは、下位周波数に対する直接経路を減衰させる複雑さが低く非常に効率的なアプローチを可能にし、これにより先行音効果を強化している。フェーズオフセットは、固定して変化しないか、又は動的に更新される。よって、複数の音声ドライバは、固定の方向ビームを提供するか、又は動的に動作可能なビームを提供する。
本発明の任意の特徴によると、第1のスピーカは音響映像再生装置に一体化されるのに対し、第2のスピーカは前記音響映像再生装置から離れている。
これは、多くの環境において特に望ましいユーザ経験を提供する。これは、例えば、形状ファクタ制限される装置が、音質を装置の物理的寸法により制限される必要なしに、装置から発する空間的に知覚される音声を供給できるシステムを可能にする。
本発明の任意の特徴によると、スピーカシステムは、第2のスピーカから聞いている位置への方向に対する方向推定を動的に生成するための推定器と、推定された方向にノッチを供給するため指向性放射パターンを修正するためのコントローラとを更に有する。
これは、多くのシナリオで改良されたパフォーマンスを提供し、特定の環境へのシステムの適合及び増大された柔軟性を提供する。
本発明の任意の特徴によると、スピーカシステムは、ユーザから方向指標を受け取るためのユーザ入力と、前記方向指標により指示された方向にノッチを供給するために指向性放射パターンを修正するためのコントローラとを更に有する。
これは、多くのシナリオで改良されたパフォーマンスを提供し、特定の環境へのシステムのカスタマイズ化及び増大された柔軟性を提供する。
本発明の一態様によると、第1の駆動信号に応じて音を再生し、聞いている位置に到着するように音を再生する第1のスピーカと、第2の駆動信号に応じて音を再生する第2のスピーカとを有するスピーカシステムの動作方法であって、再生のため音声信号を受信するステップと、音声信号の第1のフィルタリングに応じて第1の駆動信号を生成する生成ステップであって、第1のフィルタリングは第1の通過帯域を持つ当該生成ステップと、音声信号の第2のフィルタリングに応じて第2の駆動信号を生成する生成ステップであって、第2のフィルタリングは第1の周波数帯域より低い周波数帯域を有する第2の通過帯域を持つ当該生成ステップと、第1の駆動信号に対して第2の駆動信号を遅延させるステップとを有し、第2のスピーカからの音は、聞いている位置の方へノッチを持つ指向性放射パターンで指向的に放射される、スピーカシステムの動作方法が提供される。
本発明のこれら及び他の態様、特徴及び利点は、これ以降説明される実施例を参照して明らかに説明されるだろう。
本発明の実施例は、図面を参照して、単なる例として説明されるだろう。
図1は、従来の5つのチャネルサラウンドサウンドシステムのスピーカシステムセットアップを例示する。 図2は、本発明の幾つかの実施例によるスピーカシステムの要素の一例を示す。 図3は、指向性ラウドスピーカの要素の例を示す。 図4は、指向性ラウドスピーカの音声放射パターンの例を示す。 図5は、本発明の幾つかの実施例によるスピーカシステムの要素の例を示す。 図6は、本発明の幾つかの実施例によるスピーカシステムの要素の例を示す。 図7は、本発明の幾つかの実施例によるスピーカシステムの要素の例を例示する。
以下の説明は、サラウンドサウンドシステム、及び特に5つの空間チャネルを持つシステムに適用できる本発明の実施例に焦点を当てる。しかしながら、本発明は、このアプリケーションに限定されず、例えば単一の音声チャネルシステムを含む多くの他の音声再生システムに適用されることは理解されるだろう。
図1は、ホームシネマシステムのような従来の5つのチャネルサラウンドサウンドシステムのスピーカシステムセットアップを例示する。当該システムは、中央フロントチャネルを供給する中央スピーカ101、左フロントチャネルを供給する左フロントスピーカ103、右側のフロントチャネルを供給する右側のフロントスピーカ105、左リアチャネルを供給する左リアスピーカ107、及び右側のリアチャネルを供給する右側のリアスピーカ109を有する。5つのスピーカ101―109共に、聞いている位置111に空間サウンド経験を供給し、この位置のリスナーがサラウンドの夢中になれるサウンドを経験可能にする。多くのホームシネマシステムにおいて、システムは、低周波数効果(LFE)チャネルのためのサブウーファを更に含む。
多数のラウドスピーカのための要件、及びこれらスピーカが聞いている位置のサイド又は後方に位置されるべきという要件は、通常は消費者により不都合であるとみなされる。
これは、サウンド経験のために最適化されていない又は専用ではない環境の幅広いアピール及びアプリケーションを持つホームシネマシステムのような製品にとって特に不利である。
これは、スピーカの音質とサイズ等との間のトレードオフにより、更に悪化する。実際、特に、サラウンドスピーカは、離散的で目立たなくできるように小さいことが望ましい。しかしながら、特に下位周波数で適切な音質及び音圧レベルを供給するために、従来のサラウンドスピーカは、どれくらい小さくできるかについて通常は制限されている。
以下に、1つのスピーカが空間キューを供給する際に重要であるのに対し、他のスピーカが低周波音質を供給する際に重要である少なくとも2つのスピーカにより供給される音声信号に対する音声再生を可能にするアプローチが説明されるだろう。多くの実施例では、非常に小さな高周波スピーカは空間知覚を支配するのに対し、より大きな低周波スピーカが低周波音質を支配する。よって、システムは、音質が非常に小さなラウドスピーカから達成できることに制限されることなく空間位置を決定する、当該非常に小さなスピーカだけの位置決めを可能にする。当該アプローチは、例えば、図1のようなサラウンドサウンドシステムのサラウンドチャネルに対して有利である。
図2は、本発明の幾つかの実施例によるスピーカシステムの例を示す。
スピーカシステムは、(モノラルの)音声信号を受信し、2つのスピーカ203、205を用いて再生する駆動回路201を有する。音声信号は、例えば、サラウンドサウンドシステムのリアサラウンドチャネルのようなマルチチャネル信号のチャネルを表す。
この例では、第1のスピーカ203は、例えばツィータのような小さな高周波ラウドスピーカであり、これ以降、高周波ラウドスピーカ203と呼ばれるだろう。第2のスピーカ205は、これ以降、低周波スピーカ205と呼ばれる大きな低周波スピーカである。高周波ラウドスピーカ203は、主に特定の方向から聞いている位置に到着するように音声を再生するように設けられる。よって、高周波ラウドスピーカ203は、特定の方向から到着する音に対応する空間キューを持つ信号を供給するように設けられる。
スピーカ203、205の各々は、複数の駆動ユニットにより実行され、例えばバスレフポート又は受動的な駆動ユニットのような受動的な音声放射体を含むことが理解されるだろう。
駆動回路201は、適切な内部又は外部ソースから音声信号を受信する受信器207を有する。例えば、音声信号は、サラウンドサウンドデコーダから受信される。音声信号は、電気的信号であり、アナログ又はデジタル、時間連続的又は時間離散的(サンプリングされた)信号として供給される。
受信器207は、高周波駆動回路209とこれ以降呼ばれる第1の駆動回路に結合され、高周波駆動回路209は更に高周波ラウドスピーカ203に結合されている。高周波駆動回路209は、音声信号から高周波ラウドスピーカ203のための第1の駆動信号を生成するように設けられる。高周波駆動回路209は、音声信号の周波数スペクトルの一部だけが高周波ラウドスピーカ203に供給されるように、プロセスの一部としてフィルタリングを含むことが可能である。多くの実施例では、フィルタリングは、例えば3dBカットオフ周波数のような、所与のカットオフ周波数を上回って周波数をカバーする通過帯域を持つハイパスフィルタリングである。しかしながら、他の実施例では、高周波駆動回路209が、例えば非常に高い周波数(音聴範囲以上の周波数)を減衰させることによりバンドパスフィルタリングを実効的に提供してもよいことは理解されるだろう。
よって、高周波駆動回路201は、音声信号の高い周波数を再生するために、高周波ラウドスピーカ203を駆動する。生成された信号は、強い空間キューを有し、よって、非常に小さなスピーカは強い空間経験を提供する。
高周波駆動回路209は、例えば増幅、デジタル−アナログ変換等のような他の信号処理機能を更に有することは理解されるだろう。高周波駆動回路209は、例えばデジタル信号プロセッサ、アナログ増幅回路等を含む任意の適切な形式で実行され。通常、高周波駆動回路209は、デジタル信号処理機能(例えばデジタル信号プロセッサのような、適切な処理プラットホーム上で動く実行コードのような)と、アナログの処理機能(アナログオーディオパワーアンプ)との組合せを有するだろう。しかしながら、高周波駆動回路209が、実行コード(例えば、第1のスピーカ203とのデジタルインタフェースを使用して)、又はアナログ回路として完全に実行されてもよいことは理解されるだろう。
受信器207は、遅延部213を介して第2の駆動回路211に更に結合される。第2の駆動回路211は、これ以降、低周波駆動回路211と呼ばれ、音声信号から低周波ラウドスピーカ205のための第2の駆動信号を生成するように設けられる。低周波駆動回路211は、音声信号の周波数スペクトルの一部だけが低周波ラウドスピーカ205に供給されるように、プロセスの一部としてフィルタリングを含むことが可能である。多くの実施例では、フィルタリングは、例えば3dBカットオフ周波数のような、所与のカットオフ周波数より低い周波数をカバーしている通過帯域を持つローパスフィルタリングである。しかしながら、他の実施例では、低周波駆動回路211が、音聴範囲より低い周波数のような非常に低い周波数を例えば減衰させることによりバンドパスフィルタリングを実効的に提供してもよいことは理解されるだろう。
低周波駆動回路211は、例えば増幅、デジタル−アナログ変換等のような他の信号処理機能を更に有することは理解されるだろう。低周波駆動回路211は、例えばデジタル信号プロセッサ、アナログ増幅回路等を含む任意の適切な形式で実行され。通常、低周波駆動回路211は、デジタル信号処理機能(例えばデジタル信号プロセッサのような、適切な処理プラットホーム上で動く実行コードのような)と、アナログの処理機能(アナログオーディオパワーアンプ)との組合せを有するだろう。しかしながら、低周波駆動回路211が、実行コード(例えば、第2のスピーカ205とのデジタルインタフェースを使用して)、又はアナログ回路として完全に実行されてもよいことは理解されるだろう。
低周波駆動回路211の通過帯域は、高周波駆動回路209の通過帯域より低い少なくとも一つの周波数間隔を含む。多くの実施例では、通過帯域は相補的であり、低周波駆動回路211は下位周波数をカバーし、高周波駆動回路209の通過帯域は高い周波数をカバーしている。例えば、駆動回路209、211のフィルタリングは、低周波駆動回路211が所与のカットオフ周波数より低い周波数に対して高いゲインを持つのに対し、高周波駆動回路209がカットオフ周波数より高い周波数に対して高いゲインを持つ(ゲインは、例えば、第1及び第2のラウドスピーカ203、205の効率の違いを補償される)。
幾つかの実施例では、低周波駆動回路211の通過帯域は、高周波駆動回路209に対する通過帯域と重なってもよいが、これは、この高い通過帯域に含まれない少なくとも一つの周波数範囲を依然含む。
よって、スピーカシステムは、再生される音声が小さな高周波ラウドスピーカ203及び大きな低周波ラウドスピーカ205により供給される2つのラウドスピーカデザインを使用する。しかしながら、当該アプローチは、高周波ラウドスピーカ203が、低周波ラウドスピーカ205より非常に強くて支配している方向キューを通常供給することを確実にする技術を更に使用する。
特に、遅延部213が、高周波駆動信号に対して低周波駆動信号を遅延させるために導入される。遅延は、先行音効果が達成される値に設定されるので、空間知覚が高周波ラウドスピーカ203により支配される。2つのラウドスピーカが同じ信号を放射するが、一方の信号が他方の信号に対して短い遅延で受信されるとき、この先行音効果(又はハース効果)が起こる。効果は、一般に、約1ミリ秒から通常は5―40ミリ秒の上位限界までの範囲の相対的な遅れに対して起こる。斯様な状況では、音は、遅れがないラウドスピーカの方向から到着していると知覚される。発明者らは、この効果が、同じ信号が2つのラウドスピーカから放射される状況に限られるのではなく、異なるラウドスピーカが同じ音声信号の異なる周波数範囲を放射するシステムに対しても達成されると理解した。一方のラウドスピーカは特定のクロスオーバー周波数より低い全ての周波数を再生し、他方のラウドスピーカはクロスオーバー周波数を上回る全ての周波数を再生する例がある。
低周波ラウドスピーカ205からの音の放射は、更にまた、聞いている位置111の方へノッチを持つ指向性放射パターンを持つ指向性音声放射である。聞いている位置は、公称、仮想、又は推定の聞いている位置である。ノッチは、聞いている位置111の方への方向に放射される音声の減少した強度に対応し、よって、下位周波数音声は、(壁及び天井の反射のような)間接的な経路を介して聞いている位置に到達する傾向があり、従ってより拡散された音をリスナーに提供する。
斯様な拡散された音は、空間知覚キューを減らす傾向があり、従って、高周波ラウドスピーカ203に対して低周波ラウドスピーカ205の空間知覚を減らすための先行音効果として働く。特に、全体の音声の比較的かなりの比率が低周波ラウドスピーカ205により生じる場合に対してさえ、高周波ラウドスピーカ203からの音により支配される空間知覚を提供するために、2つの効果が組み合せられることがわかった。よって、空間知覚が小さな高周波スピーカにより支配される一方、比較的自由に配置できる大きな低周波スピーカの使用のため、低周波数で改良された音質を可能にするシステムが達成される。
発明者らは、具体的には、音響心理学的な先行音知覚の頑健さ(すなわち、すべての音が高周波音の位置から来るようにみえる程度)が、幾つかのシステムパラメータ、最も特には、2つのラウドスピーカ間のレベルバランス、2つのラウドスピーカ間のクロスオーバー周波数に依存するとわかった。例えば、低周波ラウドスピーカのレベルがあまりに高く設定される場合、低−中間周波数がこのスピーカから来ていることが目立つようになる。それで、2つの別々の音源が、この場合に知覚され、これは望ましくない。同様に、クロスオーバー周波数があまりに高く設定されるとき、同じ効果が起こる。
低周波のための単一の従来のラウドスピーカ(基本的に無指向性である)を使用するよりもむしろ現在のアプローチにおいて、聞いている位置(111)の方向にノッチ(特に「ヌル」)を持つ指向性放射パターンを持つラウドスピーカが用いられる。結果として、リスナーに到達する低周波ラウドスピーカ205からの直接的な音の量が最小化される。大部分の低周波音は、壁の反射を経て間接的にリスナーに到達する。これは、低周波音声が結果的に拡散することになり、よって、指向性知覚が大幅に低減される。特に、音は、低周波ラウドスピーカ205の位置から発しているとは、ほとんど知覚されない。これは、放射されている低周波音の同じ総量を維持しながら達成される。
実効的に、これは、高周波ラウドスピーカ203と低周波ラウドスピーカ205との間の所与のレベルバランスで、先行音効果の頑健さが著しく大きくなることを意味する。これは、例えば、効果の頑健さの所与の程度のために、低周波音のレベルが増大できることを可能にし、結果的に、より「フル」サウンド経験になる。よって、空間知覚、音質又はこれら両方が、先行音効果のインタラクション及び指向性低周波音声放射により著しく改良される。
低周波ラウドスピーカ205から指向性音声出力を供給する任意の適切なやり方が、本発明から差し引くことなしに用いられてもよいことは理解されるだろう。例えば、低周波ラウドスピーカ205は、指向性特性を持つようにデザインされるか又は取り付けられる単一の駆動ユニットを使用する。
具体例では、図3に図示されるように、低周波ラウドスピーカ205は、逆位相で駆動される2つのドライバユニットを使用して構成される。斯様なアレンジメントは、結果的に、図4に図示されるように、双極子に対応する指向性放射パターンになることが、この分野で知られている。よって、斯様なアレンジメントは、低周波ラウドスピーカ205の中央軸301に沿ってヌルを供給する。低周波ラウドスピーカ205は、この軸が聞いている位置111の方を指すように、しかるべく配置される。
低周波ラウドスピーカ205により供給される指向性放射パターンでノッチが実際にヌルであることは、そうする必要はないが、理解されるだろう。ノッチの方向が、聞いている位置への方向と直接位置合わせされる必要がなく、単に低周波ラウドスピーカ205から聞いている位置111への直接経路に沿って放射される音の適切な減衰を提供するためにノッチに十分近くであれば良いことも理解されるだろう。
実際、ノッチは、低周波ラウドスピーカ205からの音が間接的に主に受け取られるように、最大ビームゲイン/強度に対して聞いている位置111の方向に適切な減衰を提供する。多くの実施例では、最大強度の方向に対して聞いている位置の方向に放射された音の10dB減衰以上をノッチが供給するようなアレンジメントである。幾つかの実施例では、有利なパフォーマンスは、少なくとも20dB減衰を供給するノッチにより達成される。
図3により例証される複数のドライバを使用する幾つかの実施例では、低周波ラウドスピーカ205は、直接経路の増大された減衰を提供するために、聞いている領域111の方へ角度をつけられる。しかしながら、他の実施例では、固定の位相オフセットがドライバの1つに適用される。斯様な位相オフセットは、結果的に修正されるヌルの角度となり、ラウドスピーカは、ドライバが位置合わせされる軸と直角をなさない適切な角度に沿って増大された減衰を提供するように、しかるべく修正される。
特定のシナリオ及び音環境の特定の特性に依存して、比較的狭いノッチ又は比較的広いノッチを持つことは有利である。しかしながら、多くの実施例では、ノッチの幅は、最大強度に対して10dB減衰で測定される5度と90度との間に好適にはある。これは、多くのシナリオで、低周波ラウドスピーカ205と聞いている位置111との間の正確な位置合わせを必要とすることなく、音声環境内の低周波音を拡げたいという願望と直接経路を十分に減衰させたいという願望との間の有利なトレードオフを提供する。多くの実施例では、更に好適には、角度は20度と70度との間にある。
多くの実施例では、低周波駆動回路211の伝達関数はローパス伝達特性を持ち、よって、低周波駆動回路211のフィルタリングはローパスフィルタリングに対応する。同様に、高周波駆動回路209の伝達関数はハイパス伝達特性を持ち、よって、高周波駆動回路209のフィルタリングはハイパスフィルタリングに対応する。
従って、低周波駆動回路211の通過帯域は低い通過帯域であり、高周波駆動回路209の通過帯域は高い通過帯域である。このように、2つの駆動回路209、211は、下位周波数を再生する低周波ラウドスピーカ205及び上位周波数を再生する高周波ラウドスピーカ203とで信号を一緒に表す。2つの通過帯域は、(例えばラウドスピーカ203、205の効率を含む駆動回路209、211の)2つの経路が同一である周波数として測定できるクロスオーバー周波数を持つ。このように、このクロスオーバー周波数は、主要なスピーカが低周波ラウドスピーカ205と高周波ラウドスピーカ203との間で変化する周波数とみなされる。
多くの実施例では、クロスオーバー周波数は、好適には400Hz〜1kHzの周波数範囲にある。これは、通常は高周波ラウドスピーカ203の必要なサイズ、音質及び空間経験の間の非常に有利なトレードオフを提供する。特に、ほとんどの信号に対して、信号の充分な割合が高周波ラウドスピーカ203により再生され、これにより、先行音効果の充分な空間キューを供給することを保証する一方、同時に、高い全体の音質が非常に小さな高周波ラウドスピーカ203に対してさえ達成されるように、信号の充分な割合が低周波ラウドスピーカ205により再生されることを保証する。
多くのシナリオでは、特に有利なトレードオフは、700Hz―900Hzの周波数範囲で、特に実質的に800Hzのクロスオーバー周波数に対して見つかる。これは、多くのシナリオで、結果として空間経験の容認できない劣化になることなしに、低周波ラウドスピーカ205により、再生される音の最大割合を供給することがわかった。このように、多くのシナリオで、これは、特に小さな高周波ラウドスピーカ203を可能にする。
幾つかの実施例では、2つの通過帯域が重複し、このような場合、クロスオーバー周波数は、重なり合う周波数範囲内の周波数であるとみなされることは理解されるだろう。
また、通過帯域は、これらのカットオフ周波数により特徴づけられる。特に、低周波駆動回路211用の通過帯域の上位3dBカットオフ周波数(最も高い周波数)が決定される。同様に、高周波駆動回路209211用の通過帯域の下位3dBカットオフ周波数(最も低い周波数)が決定される。よって、上位3dBカットオフ周波数は低周波ラウドスピーカ205により処理される最も高い周波数とみなされ、下位3dBカットオフ周波数は高周波ラウドスピーカ203により処理される最も低い周波数とみなされる。これら2つのカットオフ周波数が一致している必要がなく、実際に、低周波ラウドスピーカ205に対する上位3dBカットオフ周波数は、個々の実施例の好み(例えば、通過帯域間の重複部分又はギャップを可能にする)に依存して、高周波ラウドスピーカ203に対する下位3dBカットオフ周波数より高いか又は低いことは理解されるだろう。
カットオフ周波数は、好適には400から1kHzの周波数範囲にあり、更に好適には700から900Hzの周波数範囲にある。クロスオーバー周波数範囲に対して説明されたように、これは、多くの実施例において、特に有利なトレードオフを提供する。
このアプローチでは、高周波ラウドスピーカ203からの信号が低周波ラウドスピーカ205からの信号の僅か前に受信されるように遅延部213が設定され、これにより先行音効果を導入している。
最適先行音効果を達成するために、遅延部213は、音声環境の特定の特性を反映するように設定される。特に、2つの成分を有する遅延部τが適用される。第1の遅延成分τtは、高周波ラウドスピーカ203及び低周波ラウドスピーカ205それぞれから発している音波に対するリスナーの耳までの異なる経路長のための移動時間差を補償する。
この遅延を適用することは、高周波ラウドスピーカ203及び低周波ラウドスピーカ205からの音が結果的にリスナーの耳に同時に到達することになる。この補償遅延に加えて、付加的な遅延成分τtが、達成される先行音効果のために必要とされる。よって、遅延部213により付与される完全な遅延は、τ=τt+τtである。
τtの値は、通常は1ms周辺と信号タイプに依存する先行音効果の上位限界との間にある限り、あまり厳密ではない。
信号の最も厳密なタイプ、短いクリックに対して、τtに対する上位限界は5msであり、従って、幾つかのシナリオでは、1―5msの範囲の遅延τtを選択することが有利である。斯様な遅延は、例えば、送信経路遅延が良く知られていて変化しない構成を慎重にセットアップすることが可能であるシナリオで使われる。
しかしながら、補償遅延τt(送信経路遅延)のため必要な値は、ルーム、ラウドスピーカ配置及び聞いている位置の幾何学的なレイアウトに非常に依存していて、数ミリから数十ミリ秒(即ち、3―30ms)の範囲の典型的構成内にある。これは、1―5ms間のτtの小さな値なので、全体に必要な遅延τがτtの正確な値により非常によく決定されることを意味し、実際の幾何学的構造に対応するためにτtの値を慎重に設定することが必要である。
幾つかの実施例では、従って、遅延部213は、高周波ラウドスピーカ203から聞いている位置111への送信経路に対する送信経路遅延値に応じて可変できる遅延である。高周波ラウドスピーカ203に対する送信経路遅延値は、低周波ラウドスピーカ205から聞いている位置111への送信経路に対する送信経路遅延値により低減され、これにより、経路変化のためのオフセットに使われる送信経路遅延差値を生成する。
送信経路遅延補償は、ユーザにより手動で実施され、例えば、相対的な送信経路遅延τtを手動で設定することにより実施される。この設定は、例えばユーザによる2つの物理的経路長の測定に基づいたり、又は所望の効果が認められるまでユーザが手動で遅延制御を調整することによる。
別の例として、マイクロホンが、聞いている位置111に置かれて駆動回路201と結合される。マイクロホンからの測定信号は、送信経路遅延差を補償し、所望の先行音効果を供給するように、遅延部213を適応させるために用いられる。例えば、変動距離測定プロセスは、高周波ラウドスピーカ203及び低周波ラウドスピーカ205それぞれから較正信号を放射することにより実施される。
このように、説明されている例で、高周波ラウドスピーカ203から聞いている位置111への送信経路と、低周波ラウドスピーカ205から聞いている位置111への送信経路との間の送信経路遅延差より40ミリ秒以下の遅延を導入するシステムが設けられる。実際、多くの実施例では、遅延は、好適にはこの送信経路遅延差より15ミリ秒以下、又は更に5ミリ秒である。実際、これは、送信経路遅延差の決定に基づくシステムの較正及び適合により達成され、及び/又は特定の部屋の特性に対してスピーカの位置を制御することにより達成される。
システムを実際の幾何学的構造により影響されることが少なくするため、幾つかの実施例では、τtの値を比較的高く設定することが好まれる。多くのシナリオで、このアプローチの利点は、特定の構成に従って遅延τtを設定する必要がほとんどの場合にない、すなわち、同じ遅延が送信経路遅延差の比較的高い変化に適しているということである。しかしながら、τtが5msより高く設定されるので、先行音効果は、衝撃の音楽の過渡状態のようなあまり短い信号に対しては、もはや完全には働かない。
図2のシステムは、サラウンドサウンドマルチチャネル音声信号のサラウンドチャネルのために特に用いられる。サラウンドチャネルは、サラウンドサウンドシステムのサイド又はリアチャネルで、サイド又はリアスピーカの空間経験を提供するために特に用いられる。このように、高周波ラウドスピーカ203からの音が正面でない方向、すなわちサイド又は背後から聞いている位置(111)に到着するように、システムは設けられる。正面の方向は、フロントレフトスピーカとフロントライトスピーカとの間の全ての方向であるか、又は聞いている位置からフロント中央チャネルの公称の位置への方向(聞いている位置から中央スピーカへの方向に対応する)に対して60度未満の角度として、特に決定される。
例えば、図2のアプローチは、図1のリアスピーカ107、109の1つを提供するために好適には用いられる。
当該アプローチは、特に、サラウンドチャネルの所望の位置で、すなわちサラウンドチャネル音源のための適当な位置に対応する位置で高周波ラウドスピーカ203を位置決めするために用いられる。これは、好適には正面でない方向にあり、特に聞いている位置111からサラウンドサウンド中央チャネルのための公称の位置(通常は中央スピーカの位置に対応する)への方向に対して60度未満の正面方向角度間隔外にある。よって、高周波ラウドスピーカ203は、所望通りユーザのサイド又は背後に配置される。例えば、図2のシステムが図1のレフトリアスピーカ107を置き換えるために用いられる場合、このとき、高周波ラウドスピーカ203は、レフトリアスピーカの位置に配置される。
しかしながら、低周波ラウドスピーカ205は、高周波ラウドスピーカ203と同じ位置に配置されるのではなく、離れて位置される。特に、低周波ラウドスピーカ205は、正面の方向に(例えば中心方向の60度内に)位置される。斯様なセットアップの例は、図5に図示される。
従来のサラウンドサウンドシステムと比較して、このアプローチは、リアスピーカが非常に小さくできるという、かなり大きな利点を持つ。小さな形状ファクタは、特に、比較的高いクロスオーバー周波数、例えば従来のサブウーファベースのシステムで達成できるより非常に高い800Hzの使用のため達成される。高いクロスオーバー周波数は、控え目で低出力で更に無線スピーカをリスナーの背後に使用可能にする。更にまた、サラウンドチャネルの中央/低周波部分を放射する指向性低周波ラウドスピーカ205の使用は、小さなサテライトスピーカと通常関連する耳障りな音よりもむしろ、十分なレンジのリアソースの非常に納得のいく知覚を提供する。
更にまた、低周波ラウドスピーカ205の位置は、サラウンドチャネルの知覚された空間原点に厳密ではないので、比較的自由に配置される。特に、本例では、このスピーカは、例えばフロントレフトスピーカ103と、例えば対応するフロントサイドスピーカと、同じ位置に配置される。実際、レフトフロントチャネル及びレフトリアチャネルの低い/中央の周波数成分を再生するように、フロントレフトスピーカ103と低周波ラウドスピーカ205とを組み合わせることは可能である。これは、コストを減らし、サラウンドサウンドシステムのために必要とされるスピーカの数/サイズを減らす。
幾つかの実施例では、高周波ラウドスピーカ203は、正面の方向にも置かれる。例えば、図6に図示されるように、高周波ラウドスピーカ203は、壁の反射を介して聞いている位置111に到達する指向性スピーカとして実行される。サラウンドチャネルを供給する斯様なアプローチは、単一のラウドスピーカボックスから空間サラウンド経験を供給するために開発された。しかしながら、当該アプローチは、図2のアプローチと組み合わせて、特に適切な相乗効果を提供する。特に、図2のアプローチは、より高いクロスオーバー周波数を可能にし、よって、信号が、空間知覚を提供するためにより正確に反射されることを可能にする。実際、反射される信号は、より正確に制御され反射できる高い周波数に制限できる。よって、改良された空間経験が達成される。更にまた、斯様な反射システムのためのスピーカは、通常は、所望の方向に指向性音声ビームを供給するため個別のフェーズオフセットである複数のドライバユニットを使用して実行される。しかしながら、この機能は、低周波ラウドスピーカ205の所望の指向性を提供するためにも再利用される。よって、同じドライバユニットは、低周波ラウドスピーカ205の指向性低周波音声再生及び高周波ラウドスピーカ203の指向性高周波音声再生両方を提供するために使用できる。
幾つかの実施例では、高周波ラウドスピーカ203は音響映像再生装置内にあるのに対し、低周波ラウドスピーカ205は音響映像再生装置から離れている。音響映像再生装置は、音響映像マテリアル及び特に関連する音声及びビデオを持つマテリアルを再生できる任意の装置である。
当該アプローチは、例えば高周波ラウドスピーカ203をフラットスクリーンテレビと一体化するために用いられるのに対し、低周波ラウドスピーカ205は、例えばテレビの側の床のような、より自由に配置できる別個のボックスとして供給される。これは、フラットスクリーンテレビが非常に平坦で非常にスリムなベゼルを持つことにより特徴づけられ、これにより十分な範囲の音声を再生できるラウドスピーカを一体化させることが非常に困難になっているので、非常に有益である。この使用の場合、説明されたアプローチは、テレビ内に一体化された小さな高周波ツィータを、リスナーの方向にノッチを持ち放射パターンと信号に付与される適切な遅延を持つ別々の自由に配置可能な低中央のラウドスピーカ(例えば双極子スピーカ)と組み合わせるために用いられる。これは、テレビから来るフルレンジの音の知覚を可能にする一方、実際は高周波だけがテレビから発している。
幾つかの実施例では、高周波ラウドスピーカ203は、指向性が高い小さな超音波スピーカの形式のパラメトリックラウドスピーカを有する。
特に、高周波ラウドスピーカ203は、表面の方へ超音波を放射して、少なくともその表面の反射を介して聞いている位置に到達するように設けられる指向性超音波振動子を有する。例えば、図6のシナリオでは、高周波ラウドスピーカ203は超音波振動子である。
これは、同じ程度に制御できない従来の音声バンド信号よりむしろ指向性が高い超音波信号が使われるので、例えば結果的に、供給される改良された仮想サラウンド音源になる。当該アプローチは、指向性超音波振動子からリスナーまでの意図しない信号経路による空間劣化の減少を可能にする。例えば、指向性超音波振動子は、リスナーの正面に位置されるが、反射する壁の方へリスナーから離れていく角度をなす。斯様なシナリオでは、非常に減少し、しばしば重要ではない量の音が、指向性超音波振動子の実際の位置から生じるように知覚されるだろう。特に、仮想サラウンドサウンドを生成するための非常に狭く明確に規定されたな音声ビームが達成でき、これにより改良された制御及び改良された空間経験が生成可能になる。
実際、斯様な超音波振動子は、非常に指向的な音声ビームを持つ。一般に、ラウドスピーカの指向性(狭さ)は、波長と比較してラウドスピーカのサイズに依存する。聞き取れる音は、数インチから数フィートの範囲にある波長を持ち、これらの波長が多くのラウドスピーカのサイズと同程度であるので、音は一般に全方向的に拡がる。しかしながら、超音波振動子に対して、波長は非常に小さく、従って、放射された波長より非常に大きい音源を作ることは可能であり、これにより、結果的に非常に狭く指向性が高いビームの形成になる。
斯様な指向性が高いビームは、非常に良く制御でき、図6のシステムでは、部屋の壁の明確な反射を介して聞いている位置111へ指向できる。反射された音は、耳に到達し、部屋の後方に音源が位置するという知覚をリスナーに与える。同様に、超音波ビームを横壁又は天井に向けることにより、リスナーの頭上及び再度それぞれに知覚される音源を生成することが可能である。
このように、図6のシステムは、聞いている位置111の正面に位置されるサラウンドスピーカとして、又はその一部として、非常に指向性のある音声ビームを持つ超音波振動子を使用する。この超音波ビームは、反射された音がリスナーの耳に到達して、音源が部屋の後方に配置される知覚を供給するように、部屋の側壁又は背壁へ容易に向けられる。
超音波信号は、サラウンドチャネルの音声信号により超音波キャリア信号を変調する振幅により、特に生成される。その後、この変調信号は、高周波ラウドスピーカ203から放射される。超音波信号は、人により直接知覚できないが、変調音声信号は、任意の特定の機能、受信器又は聴覚装置を必要とすることなく、自動的に聞き取れるようになる。特に、トランスデューサからリスナーへの音声経路の任意の非線形性は復調器として働き、これにより、超音波キャリア信号を変調するために用いられたオリジナルの音声信号を再形成できる。斯様な非線形性は、送信経路で自動的に起こる。特に、送信媒体としての空気は、結果的に、超音波が聞き取れるようになる非線形特性を本質的に呈する。よって、この例では、空気自体の非線形特性によって、高強度超音波信号から音声復調が生じる。このように、超音波信号は、音声をリスナーに供給するために自動的に復調される。
音声放射のための超音波振動子の使用の例及び更なる説明は、例えばF.Joseph Pompeiによる,2002,Massachusetts Institute of TechnologyのPhD論文"Sound from Ultrasound: The Parametric Arrayasan Audible Sound Source"に見られる。
サラウンドチャネルの超音波放射の使用は、非常に狭いビームを供給する。これは、良く規定され制御される反射を可能にし、特に聞いている位置に到着する角度の正確な制御を提供できる。よって、当該アプローチは、サラウンド音源の仮想知覚された位置が非常に良く規定され制御可能にする。更にまた、超音波信号の使用は、斯様な位置がポイント源により近くに、すなわち不鮮明さが少ないように知覚可能にする。また、超音波振動子の狭いビームは、他の経路に沿った音の放射を減らし、特に直接経路を通って聞いている位置に到達する何れの音の音量レベルも低下させる。
従って、説明されたアプローチは、通常は、ユーザにより知覚されるべき大幅に良く規定された仮想サラウンドサウンド位置を提供する。特に、リスナーに供給される空間方向キューは、かなり正確で均質であり、後方の(又はリスナーのサイドの)音源位置と整合している。
幾つかの実施例では、低周波ラウドスピーカ205は、複数の音声ドライバを有し、第2の駆動回路211は、音声ビームを生成するために複数の音声ドライバに対する個別の位相オフセット信号として第2の駆動信号を生成するように設けられる。よって、このアプローチでは、低周波ラウドスピーカ205は、指向性放射パターンを供給するため個別の位相で複数の音声ドライバを使用する。複雑さが低い例は、2つの音声ドライバが双極子放射パターンを供給するために位相が外れて駆動されている図3に図示される。
他の例は、図7に図示される。この例では、低周波ラウドスピーカ205は、個別に制御できる3つのドライバユニット701を有する。低周波駆動回路211は、フィルタリング及び増幅機能のようなコモン機能を含むコモン駆動回路を有する。コモン信号がビーム成形器705に供給され、ビーム成形器705は、各音声ドライバ701に個々の重みを付与することにより個々の音声ドライバ701に対する個々の駆動信号を生成する。前記重みは、音声ドライバ701の一つの駆動信号に対する位相オフセット及びおそらくゲインを、他の音声ドライバ701と独立して設定可能にする。個々の音声ドライバ701に対する重みを制御することにより、音声ドライバ701のアレイに対して結果的に結合された指向性放射パターンは、当業者に良く知られているように制御できる。
幾つかの実施例では、ビーム成形器705は、一定の静的ビーム成形を提供するが、図7の例では、システムは、更に、ビーム成形器705のビーム成形を制御するプロセッサ707を有する。例えば、プロセッサ707は、指向性放射パターンのヌルの所望の角度を、適当な重みを応えとして決定するビーム成形器705に供給する。
幾つかの実施例では、プロセッサ707は、ユーザからユーザ入力を受けるように設けられる。ユーザ入力は、特に、所望の方向を示し、ビーム成形器705は、その後、所望の方向にヌルを向けるように処理する。
よって、システムは、ユーザが好適にも聞いている位置へノッチを手動で向けることができる。例えば、リスナーは、最も強い錯覚、すなわち「ベストサウンド」を知覚するまで、ユーザインタフェースのスライダ又は同様のコントロールを調整するように求められる。よって、システムを特定の環境にカスタマイズするための非常に単純なアプローチが達成される。
幾つかの実施例では、プロセッサ707は、低周波ラウドスピーカ205から聞いている位置への方向を動的に推定するように設けられ、推定された方向は、対応する方向にノッチを供給するようにビーム成形器705に送られる。
当業者は、空間のポイントへの方向を推定する様々なアプローチを知っているし、任意の適切なアプローチが本発明を損なうことなく使われてもよいことは理解されるだろう。
斯様なシステムは、例えば聞いている位置がリスナーの位置に対応すると考えられるシナリオにおいて、聞いている位置の動きを追跡する際に特に効率的である。実際、空間錯覚の強さは、リスナーの方向に向けられるノッチに依存する。リスナーがこのノッチから外れる場合、高周波ラウドスピーカ203から発するフルレンジの音の錯覚は非常に減らされる。従って、追跡アプローチに基づいてノッチを制御することは、システムがユーザ位置に自動的に適応することを可能にする。
具体例として、方向の決定は、超音波範囲検出、赤外センサ、RFIDのトークンに基づいてもよいし(リスナーが着用しているか又はリモコンに埋め込まれたRFIDタグを坦持している場合)、又はビデオに基づいてもよい。
明確さのため上記記載は、種々異なる機能的ユニット及びプロセッサを参照して、本発明の実施例を説明したことが理解されるだろう。しかしながら、異なる機能的ユニット又はプロセッサ間の機能の適当な配給が本発明から逸脱することなく使用されてもよいことは明らかである。例えば、別個のプロセッサ又はコントローラにより実施されるべき例示された機能は、同一のプロセッサ又はコントローラにより実施されてもよい。従って、特定の機能的ユニットの参照は、厳密な論理、物理的構造、又は組織を示すよりはむしろ、説明した機能を供給するための適当な手段の参照としてのみ見られるべきである。
本発明は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はこれらの組み合わせを含む適当な形式で実行できる。本発明は、オプション的に、一つ以上のデータプロセッサ及び/又はデジタル信号プロセッサを走らせるコンピュータソフトウェアとして少なくとも部分的に実行できる。本発明の実施例の要素及び部品は、適当な態様で物理的に、機能的に、及び論理的に実行されてもよい。実際に、機能は、単一のユニット、複数のユニット又は他の機能ユニットの一部で実行できる。このように、本発明は、単一のユニットで実行されてもよいし、異なるユニット及びプロセッサ間で物理的に、及び機能的に分配されてもよい。
本発明は幾つかの実施例と関連して説明されたが、ここで説明した特定の形式に限定する意図はない。むしろ、本発明の範囲は、添付の請求項によってのみ限定される。加えて、特徴が特定の実施例と関連して説明されるように見えるが、当業者は、説明された実施例の様々な特徴が本発明に従って組み合わされてもよいことを認識するだろう。請求項において、「有する」という用語は、他の要素又はステップの存在を排除しない。
更に、個別にリストされているが、複数の手段、要素、又は方法のステップは、例えば単一のユニット又はプロセッサにより実行されてもよい。加えて、個別の特徴が異なる請求項に含まれているが、これらは好適に結合でき、異なる請求項に含まれるものは、特徴の組み合わせが実行可能及び/又は有益であるのではないということを意味しない。また、一つのカテゴリの請求項に特徴を含めることは、このカテゴリの制限を意味するのではなく、むしろ特徴が適当に他の請求項カテゴリに等しく適用可能であることを示す。更に、請求項の特徴の順番は、特徴が働かなければならない特定の順番を意味するのではなく、特に方法の請求項の個別のステップの順番は、ステップがこの順番で実施されなければならないことを意味しない。むしろ、ステップは適当な順番で実施されてもよい。加えて、単一の引用は複数を排除しない。よって、引用「a」、[an」、「第1の」、「第2の」等は、複数を排除しない。請求項内の参照符号は、単に例を明白にするものとして提供されるのであって、何れにおいても請求項の範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。

Claims (15)

  1. 第1の駆動信号に応じて音を再生し、聞いている位置に到着するように音を再生する第1のスピーカと、第2の駆動信号に応じて音を再生する第2のスピーカと、駆動回路とを有するスピーカシステムであって、
    第2のスピーカは第1のスピーカとは別個のボックスとして供給され、
    前記駆動回路は、再生のため音声信号を受信するための受信器と、音声信号の第1のフィルタリングに応じて第1の駆動信号を生成するための第1の駆動回路であって、第1のフィルタリングは第1の通過帯域を持つ第1の駆動回路と、音声信号の第2のフィルタリングに応じて第2の駆動信号を生成するための第2の駆動回路であって、第2のフィルタリングは第1の周波数帯域より低い周波数帯域を有する第2の通過帯域を持つ第2の駆動回路と、第1の駆動信号に対して第2の駆動信号を遅延させるための遅延部とを有し、聞いている位置の方へノッチを持つ指向性放射パターンで第2のスピーカから音を指向的に放射する、スピーカシステム。
  2. 聞いている位置から第1のスピーカへの方向と聞いている位置から第2のスピーカへの方向との間の角度が60度以上である、請求項1に記載のスピーカシステム。
  3. 音声信号がサラウンドサウンドマルチチャネル音声信号のサラウンドチャネルの信号であり、第1のスピーカは、第1のスピーカからの音が正面でない方向から聞いている位置に到着するように配置された、請求項1に記載のスピーカシステム。
  4. 第1のスピーカは、サラウンドサウンドシステムの一部であり、サラウンドサウンドシステムに対する正面方向角度間隔の外に配置され、前記正面方向角度間隔は、聞いている位置からサラウンドサウンド中央チャネル音源への方向に対して60度未満のオフセットの角度を有する、請求項2に記載のスピーカシステム。
  5. 聞いている位置の方向への第2のスピーカからの音声の強度が、第2のスピーカからの音声の最大強度より10dB以上低い、請求項1に記載のスピーカシステム。
  6. 第1の通過帯域が、400Hz〜1kHzの周波数範囲に属する下位3dBカットオフ周波数を持つ、請求項1に記載のスピーカシステム。
  7. 第1の通過帯域と第2の通過帯域とに対して等しいゲインの周波数が、400Hz〜1kHzの周波数範囲に属する、請求項1に記載のスピーカシステム。
  8. 第1のフィルタリングがハイパスフィルタリングであり、第2のフィルタリングがローパスフィルタリングである、請求項1に記載のスピーカシステム。
  9. 前記遅延部は、第1のスピーカから聞いている位置への送信経路と第2のスピーカから聞いている位置への直接経路との送信経路遅延差より40ミリ秒以下だけ第1の駆動信号に対して第2の駆動信号を遅延させる、請求項1に記載のスピーカシステム。
  10. 第1のスピーカがパラメトリックスピーカを有する、請求項1に記載のスピーカシステム。
  11. 第2のスピーカが複数の音声ドライバを有し、第2の駆動回路は、指向性放射パターンを供給するため前記複数の音声ドライバに対する個別の位相オフセット信号として第2の駆動信号を生成する、請求項1に記載のスピーカシステム。
  12. 第1のスピーカが音響映像再生装置に一体化されるのに対し、第2のスピーカが前記音響映像再生装置から離れている、請求項1に記載のスピーカシステム。
  13. 第2のスピーカから聞いている位置への方向に対する方向推定を動的に生成するための推定器と、推定された方向にノッチを供給するため指向性放射パターンを修正するためのコントローラとを更に有する、請求項1に記載のスピーカシステム。
  14. ユーザから方向指標を受け取るためのユーザ入力と、前記方向指標により指示された方向にノッチを供給するために指向性放射パターンを修正するためのコントローラとを更に有する、請求項1に記載のスピーカシステム。
  15. 第1の駆動信号に応じて音を再生し、聞いている位置に到着するように音を再生する第1のスピーカと、第2の駆動信号に応じて音を再生する、第1のスピーカとは別個のボックスとして供給される第2のスピーカとを有するスピーカシステムの動作方法であって、再生のため音声信号を受信するステップと、音声信号の第1のフィルタリングに応じて第1の駆動信号を生成する生成ステップであって、第1のフィルタリングは第1の通過帯域を持つ当該生成ステップと、音声信号の第2のフィルタリングに応じて第2の駆動信号を生成する生成ステップであって、第2のフィルタリングは第1の周波数帯域より低い周波数帯域を有する第2の通過帯域を持つ当該生成ステップと、第1の駆動信号に対して第2の駆動信号を遅延させるステップとを有し、第2のスピーカからの音は、聞いている位置の方へノッチを持つ指向性放射パターンで指向的に放射される、スピーカシステムの動作方法。
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