JP6258179B2 - バルブ開度調節機構 - Google Patents

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Description

この発明は、ウォータハンマー現象等の不具合を回避しつつバルブのスムーズな開閉操作を可能とする、バルブの開度を調節するためのバルブ開度調節機構に関する。
上水道、農業用水、工業用水等の供給のために敷設されたパイプラインには、このパイプラインのメンテナンス等を行うために、通水を停止するためのバルブが設けられている。このバルブは、開閉操作軸を回転操作して弁体の開閉を行うようになっているが、一般的なバルブは閉弁状態で弁体に大きな水圧が負荷されており、閉弁状態の弁体を開弁するには、非常に大きな操作力を要する。その一方で、閉弁状態から弁体を急に開弁すると、水が一気に流れることによって大きな水圧変化が生じ、ウォータハンマー、エアハンマー等のようにバルブやパイプラインに衝撃を与える現象が生じ、バルブ等にダメージを与える問題がある。このため、閉弁状態からの開弁を力任せに行うのは好ましくない。この水圧変化に起因するウォータハンマー現象等は、開弁時のみならず閉弁時にも生じ得る。
この問題を解決すべく、例えば特許文献1、2等においては、主弁体と、この主弁体の内側に設けられ、主弁体とは独立して開閉操作できる副弁体とで弁体を構成する態様を開示している。この構成によると、閉弁状態から弁体を開弁して通水し始める際は、副弁体のみを開弁して、水が一気に流れて大きな水圧変化が生じるのを防止しつつ、副弁体の開弁後に主弁体を開弁して、通常の水量を確保する。その一方で、弁体の開弁時から閉弁状態とする際は、これとは逆に、副弁体を開弁状態としたまま主弁体のみを閉弁し、主弁体の閉弁後に副弁体を閉弁する。このように、開弁及び閉弁操作を行うことにより、開閉弁時に急激な水圧変化が生じるのを防止して、ウォータハンマー現象等の不具合の発生を防止することができる。
特開平9−42533号公報 特開2002−213623号公報
特許文献1、2に係る構成は、主弁体のみならず副弁体も開閉自在に設けられているため、その構成が複雑で製品コストが嵩む問題がある。また、既設のパイプラインにおいて、主弁体のみから構成される従来型バルブが使用されている場合、既に地中に埋設された従来型バルブを掘り返した上でパイプラインから取り外し、このタイプのバルブに交換する必要があり、作業が非常に面倒であるとともにコストが嵩む問題がある。
そこで、この発明は、簡便な構成で、ウォータハンマー現象等の不具合を起こすことなくバルブの開閉操作をスムーズに行うとともに、既設のバルブにも適用可能なバルブ開度調節機構を構成することを課題とする。
上記の課題を解決するため、この発明は、外周面にねじが形成された入力軸と、前記入力軸から径方向外向きに突出する案内突起が形成され、前記入力軸に相対回転自在にねじ込まれるコマ部材と、前記案内突起を案内する案内溝が軸方向に沿って延設され、前記入力軸の軸周りの回転に伴って、前記コマ部材をその軸周りの回転を規制しつつ軸方向に案内する回転規制部材と、前記入力軸を法線とする面に対して第一傾斜角傾斜した第一減速溝と、この第一減速溝と連通し、前記面に対して前記第一傾斜角よりも小さい第二傾斜角傾斜した第二減速溝とを有する減速溝が円筒面に形成され、閉弁状態のバルブの開弁操作に伴って、前記減速溝内に設けられた前記案内突起が、前記第一減速溝側から前記第二減速溝側に向かって案内されることによって軸周りに回転する、前記入力軸と同軸に設けられる出力軸と、を備えたバルブ開度調節機構を構成した。
コマ部材は入力軸にねじ込まれており、コマ部材の案内突起が回転規制部材の案内溝によって回転不能とされている。このため、この案内突起(コマ部材)は、常に入力軸の回転速度と同期して、入力軸に沿って上下動する。これに対し、案内突起を案内する減速溝は、入力軸を法線とする面に対して傾斜角を有している。この傾斜角が大きいほど出力軸の回転速度は小さくなり、傾斜角が90度(減速溝が入力軸と平行の状態)のときは、入力軸を回転しても出力軸は回転しない。
すなわち、この構成のように、閉弁状態のバルブの開弁操作に伴って、案内突起が、第一傾斜角傾斜した第一減速溝と、第一傾斜角よりも小さい第二傾斜角傾斜した第二減速溝を順次案内されることにより、入力軸の回転速度を一定にした場合においても、閉弁状態付近のバルブ操作をゆっくりと行いたい状況においては、第一減速溝の作用により出力軸の回転速度を小さくし、ある程度バルブが開弁した後は、第二減速溝の作用により出力軸の回転速度を相対的に大きくすることができる。
このため、閉弁状態から開弁する際に、大きな水圧変化によるウォータハンマー現象等の問題が生じるのを防止することができるとともに、ある程度開弁してウォータハンマー現象等の恐れがない状態となった後は、出力軸の回転速度を高めて、バルブ操作を速やかに行うことができる。このような作用効果は、開弁状態のバルブを閉弁する際にも発揮される。なお、第一傾斜角及び第二傾斜角の大きさは、閉弁状態付近におけるウォータハンマー現象等の防止と、ある程度開弁した状態における開弁操作のスムーズ性を考慮した上で、適宜決定することができる。
また、第一減速溝を第一傾斜角傾斜させて、入力軸の回転速度を減速して出力軸に伝達するようにしたことにより、入力軸を回転させるための大きな回転トルクを必要としない。このため、閉弁状態からのバルブの開弁を小さな力でスムーズに行うことができる。
なお、減速溝の段数は、第一減速溝及び第二減速溝の2段に限定されず、さらに多段の構成とすることもできる。多段とすることにより、入力軸を一定の回転速度で回転したときの出力軸の変速をスムーズに行うことができる。また、減速溝は、少なくとも1本あればその作用効果が奏されるが、出力軸の円筒面に回転対称(例えば180度回転対称)に形成するのが好ましい。回転対称に形成することにより、この出力軸の回転安定性が向上するためである。
上記のように構成する代わりに、外周面にねじが形成された入力軸と、前記入力軸から径方向外向きに突出する案内突起が形成され、前記入力軸に相対回転自在にねじ込まれるコマ部材と、前記案内突起を案内する案内溝が軸方向に沿って延設され、前記入力軸の軸周りの回転に伴って、前記コマ部材をその軸周りの回転を規制しつつ軸方向に案内する回転規制部材と、前記入力軸を法線とする面に対して傾斜角が次第に小さくなる減速溝が円筒面に形成され、閉弁状態のバルブの開弁操作に伴って、前記減速溝内に設けられた前記案内突起が、前記減速溝の傾斜角の大きい位置から小さい位置に向かって案内されることによって軸周りに回転する、前記入力軸と同軸に設けられる出力軸と、を備えたバルブ開度調節機構とすることもできる。
減速溝の傾斜角を次第に小さくして、曲線状に形成した場合においても、前記構成と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、閉弁状態のバルブの開弁操作に伴って、案内突起が、減速溝の傾斜角が大きい位置から小さい位置に向かって案内されることにより、入力軸の回転速度を一定にした場合においても、開弁直後のようにバルブ操作をゆっくり行いたい状況においては、減速溝の中で傾斜角が大きい位置の作用により出力軸の回転速度を小さくし、ある程度バルブが開弁した後は、減速溝の中で傾斜角が小さい位置の作用により出力軸の回転速度を大きくすることができる。
このため、上記と同様に、閉弁状態からバルブを開弁する際に、大きな水圧変化によるウォータハンマー現象等の問題が生じるのを防止することができるとともに、ある程度開弁してウォータハンマー現象等の恐れがなくなった後は、出力軸の回転速度を高めて、バルブ操作を速やかに行うことができる。このような作用効果は、開弁状態のバルブを閉弁する際にも発揮される。
前記各構成においては、前記出力軸とともに軸周りに回転する指針を有し、前記出力軸の回転角に対応したバルブの開度を表示するバルブ開度表示部をさらに備えた構成とするのが好ましい。
入力軸の回転に基づいてバルブの開度を表示する場合、入力軸から出力軸への減速比に基づいて出力軸の回転数を求めた上でその開度表示を行う必要があり、この出力軸の回転数の導出が煩雑であることが多い。そこで、出力軸とともに軸周りに回転する指針を有するバルブ開度表示部を設けることにより、複雑な演算なしにバルブの開度を求めることができ、その構成を簡便なものとすることができる。
前記各構成においては、前記出力軸の円筒面から径方向外向きに突出して形成された規制突起と、前記出力軸の軸周りの回転に伴って前記規制突起と当接して、この回転を所定角度範囲内に規制する当接部材と、をさらに備えた構成とするのが好ましい。
このように、規制突起と当接部材により、回転範囲を規制することにより、使用者が入力軸を不用意に回転し過ぎることによって、出力軸に形成した減速溝の端部と、コマ部材の案内突起とが強く当接して、これらが損傷するのを防止することができる。
この発明では、入力軸の回転数を減速して出力軸に出力する減速機構において、出力軸に、傾斜角が閉弁状態から開弁する途中で段階的に又は徐々に小さくなる減速溝を形成する一方で、入力軸に前記減速溝によって案内される案内突起が形成されたコマ部材を設け、入力軸から出力軸へ伝達される回転の減速比を、バルブの開弁度に対応して可変とする構成を採用した。
このように構成することにより、閉弁状態付近において開閉弁操作をする際に、入力軸の回転に対する出力軸の回転の減速比を相対的に大きくして、大きな水圧変化によるウォータハンマー現象等の不具合を防止するとともに、ある程度開弁してウォータハンマー現象等の恐れがなくなった後は、減速比を相対的に小さくして出力軸の回転速度を高め、バルブ操作を速やかに行うことができる。さらに、特に閉弁状態付近において、入力軸の回転速度を相対的に減速して出力軸に伝達するようにしたことにより、入力軸を回転させるために大きな回転トルクを必要とせず、閉弁状態からのバルブの開弁を小さな力でスムーズに行うことができる。
本願発明に係るバルブ開度調節機構の実施形態を示し、(a)は平面図(一部断面図)、(b)は正面図(一部断面図) 図1に示すバルブ開度調節機構の分解斜視図 図1に示すバルブ開度調節機構の底面図(一部断面図) 図1に示すバルブ開度調節機構をバルブに取り付けた状態を示す正面図(一部断面図) 出力軸に形成した減速溝の一例を示す展開図 図5に示す減速溝で案内突起を案内したときの、(a)は入力軸の回転量と出力軸の回転速度との間の関係、(b)は入力軸の回転量と出力軸の回転量との間の関係 出力軸に形成した減速溝の変形例を示す展開図 図7に示す減速溝で案内突起を案内したときの、(a)は入力軸の回転量と出力軸の回転速度との間の関係、(b)は入力軸の回転量と出力軸の回転量との間の関係
本願発明に係るバルブ開度調節機構1の実施形態について、図1(a)に平面図(一部断面図)を、(b)に正面図(一部断面図)を、図2に分解斜視図を、図3に底面図(一部断面図)をそれぞれ示す。このバルブ開度調節機構1は、バルブVの開閉操作軸A(図4参照)に設けられ、バルブVの閉弁状態付近における開閉軸の操作によってウォータハンマー現象等の不具合が生じるのを防止しつつ、ある程度開弁した状態においては、速やかにバルブVの開閉操作を行い得るようにするとともに、その操作を小さな力で行い得るように構成したものである。
このバルブ開度調節機構1は、ハウジング2内に、入力軸3、コマ部材4、回転規制部材5、出力軸6等が収納されている。ハウジング2には、入力軸3等を収納した状態でその上部開口を塞ぐ蓋部7が設けられている。入力軸3の外周面には、雄ねじ3aが形成されている。この入力軸3の頭部の嵌合部13には、キャップ8が設けられ、固定ねじ9でこの嵌合部13に固定されている。コマ部材4には、その回転軸心に雌ねじ4aが形成されており、この雌ねじ4aに入力軸3の雄ねじ3aがねじ込まれている。また、このコマ部材4には、径方向外向きに突出する180度回転対称の一対の案内突起10が形成されている。入力軸3等を収納するハウジング2の内側には、入力軸3の軸方向に沿って案内突起10を案内する2本の案内溝11、11が延設されている。
入力軸3を軸周りに回転すると、コマ部材4の案内突起10が案内溝11によって案内されつつ、入力軸3へのコマ部材4のねじ込みがなされる。このとき、案内突起10は案内溝11によって案内されるため、コマ部材4が入力軸3の回転とともに回転するのが規制される。すなわち、このハウジング2は、コマ部材4がその軸周りに回転するのを規制しつつ軸方向に案内する回転規制部材5としての役目を兼ねている。この実施形態では、ハウジング2の内側に案内溝11を直接形成しているが、この案内溝11を形成した回転規制部材5を別部材として構成し、この回転規制部材5をハウジング2の内側に、軸周りに回転不能に設ける構成としてもよい。
出力軸6は、入力軸3と同軸に設けられる円筒状の部材であって、その円筒面には、入力軸3を法線とする面に対して所定の傾斜角θ(θ1、θ2)傾斜した、円筒内面から円筒外面に貫通する減速溝12が形成されている。この実施形態においては、減速溝12は、前記面に対して第一傾斜角θ1傾斜した第一減速溝12aと、前記面に対して第二傾斜角θ2傾斜した第二減速溝12bとから構成されている。第一傾斜角θ1の方が、第二傾斜角θ2よりも大きく、両減速溝は12a、12bの一端部で互いに連通している。
閉弁状態においては、コマ部材4の案内突起10は第一減速溝12aの端部に位置している一方で、バルブを全開した状態では、案内突起10は第二減速溝12bの端部に位置している。図1(b)の断面図中の減速溝12とコマ部材4の位置は、バルブVが全開のときの状態を示している。
出力軸6の上端部には、軸心に貫通孔が形成されたカバー部材14が固定されている。このカバー部材14の上端部には、上向きに突出するフランジ15が形成されている。その一方で、出力軸6の下端部には、規制突起16が形成されている。また、出力軸6の下端部には、この出力軸6とハウジング2との間に介在する筒状のスペーサ17が設けられている。
ハウジング2の下端部には、当接部材18としてのボルト(以下、当接部材と同じ符号18を付する。)が、相対角度90度をなすように2本設けられている(図3参照)。規制突起16は、2本のボルト18、18の先端がなす90度の角度範囲内(図3中の矢印参照)に位置しており、規制突起16がいずれかのボルト18の先端に当接するまで、前記角度範囲内で入力軸3の回転に伴って回転することができる。この角度範囲は90度に限定されるものではなく、出力軸6に形成した減速溝12の形状に対応して適宜変更することができる。
蓋部7には、軸心に貫通孔が形成され、その貫通孔からは、出力軸6に固定されたカバー部材14のフランジ15と、このカバー部材14と同軸に設けられた入力軸3とが突出している。このフランジ15には、出力軸6の軸周りの回転とともに回転する指針19が設けられるとともに、蓋部7の上面にはバルブVの開度を表示する開度目盛20が表示されており、この指針19と開度目盛20によってバルブ開度表示部21が構成されている。
コマ部材4の案内突起10には、軸心内側から、第一コロ22、第二コロ23がそれぞれ設けられている。第一コロ22は、出力軸6の減速溝12の内周面に当接する一方で、第二コロ23は、回転規制部材5の案内溝11の内周面に当接する。このように、案内突起10に第一コロ22及び第二コロ23を設けることにより、この案内突起10が減速溝12及び案内溝11によってスムーズに案内される。
このバルブ開度調節機構1は、図4にその正面図(一部断面図)を示すように、取付部材24を介してバルブVに取り付けられ、出力軸6の回転が開閉操作軸Aに伝達される。このバルブ開度調節機構1で出力軸6の回転速度を減速した上で開閉操作軸Aに伝達することにより、ウォータハンマー現象等の不具合を防止することができる。
出力軸6に形成した減速溝12を平面図に展開すると図5のようになる。上述したように、この減速溝12は、入力軸3を法線とする面に対して第一傾斜角θ1傾斜した第一減速溝12aと、前記面に対して第二傾斜角θ2傾斜した第二減速溝12bとから構成されている。第一傾斜角θ1の方が、第二傾斜角θ2よりも大きく、両減速溝12a、12bはP2の位置で互いに連通している。閉弁状態においては、コマ部材4の案内突起10は、第一減速溝12aの端部、すなわちP1に位置している。
閉弁状態からバルブVを開弁していくと、図5中の矢印に沿って案内突起10が減速溝12の中で相対移動し、P2の位置から第二減速溝12bに移り、案内突起10がP3の位置に至った時にバルブVは全開状態となる。開弁状態のバルブVを閉弁するときは、案内突起10が減速溝12の中でこれと逆向きに相対移動する。
次に、図5に示す減速溝12(第一減速溝12a、第二減速溝12b)で案内突起10を案内したときの、入力軸3と出力軸6の回転量等の関係について、図6を用いて説明する。
P1からP2までの範囲、すなわち閉弁状態からある程度開弁した状態までの範囲においては、出力軸6の回転速度V1は、後述するP2からP3までの領域における出力軸6の回転速度V2と比較して相対的に小さく(図6(a)参照)、出力軸6の回転量の増加も緩やかである(図6(b)参照)。このため、閉弁状態近傍におけるバルブVの開閉操作に起因するウォータハンマー現象等の問題を防止することができるとともに、入力軸3の回転に要する回転トルクを軽減して、その回転操作をスムーズに行うことができる。
その一方で、P2からP3までの範囲、すなわち、バルブVがある程度開弁した状態においては、出力軸6の回転速度がV1からV2に増加し(図6(a)参照)、出力軸6の回転量の増加も急峻となる(図6(b)参照)。このため、バルブVの開閉操作を速やかに行うことができる。
減速溝12の傾斜角度として、例えば、第一傾斜角θ1を60度、第二傾斜角θ2を30度とすることができる。このように傾斜角度を設定することにより、第二減速溝12bの減速比に対して、第一減速溝12aの減速比を2倍、すなわち入力軸3の回転速度を一定に保った場合、出力軸6の回転速度を1/2にすることができる。この傾斜角度は、勿論上記の値に限定されず、バルブVのタイプ、水量、大きさ等の種々の要因を考慮に入れた上で、適宜変更することができる。なお、この実施形態では、減速溝12を第一減速溝12aと第二減速溝12bの2段で構成したが、この段数をさらに多段とすることも許容される。
出力軸6に形成した減速溝12の変形例の展開図を図7に示す。この減速溝12は、図5に示した減速溝12と異なり、入力軸3を法線とする面に対して傾斜角θを有しているが、この傾斜角θが次第に小さくなる構成となっている。
閉弁状態においては、コマ部材4の案内突起10は、減速溝12の端部、すなわちP4に位置している。閉弁状態からバルブVを開弁していくと、図7中の矢印に沿って案内突起10が減速溝12の中で相対移動し、P4の位置からP5の位置を経由して、P6の位置に至った時にバルブVは全開状態となる。開弁状態のバルブVを閉弁するときは、これと逆向きに案内突起10が減速溝12の中で相対移動する。
次に、図7に示す減速溝12で案内突起10を案内したときの、入力軸3と出力軸6の回転量等の関係について、図8を用いて説明する。
P4からその途中(例えばP5)までの範囲、すなわち閉弁状態からある程度開弁した状態までの範囲においては、出力軸6の回転速度V3は、徐々に増加するものの後述するP5からP6までの領域における出力軸6の回転速度(最大でV4)と比較して小さく(図7(a)参照)、出力軸6の回転量の増加も緩やかである(図7(b)参照)。このため、図5に示した構成と同様に、閉弁状態近傍におけるバルブVの開閉操作に起因するウォータハンマー現象等の問題を防止することができるとともに、入力軸3の回転に要する回転トルクを軽減して、その回転操作をスムーズに行うことができる。
その一方で、開弁の途中(例えばP5)からP6までの範囲、すなわち、バルブVがある程度開弁した状態においては、出力軸6の回転速度が入力軸3の回転量に応じて最大V4まで増加し(図7(a)参照)、出力軸6の回転量の増加も急峻となる(図7(b)参照)。このため、図5に示した構成と同様に、バルブVの開閉操作を速やかに行うことができる。
上記の実施形態では、減速溝12が各位置で傾斜角θ1、θ2が段階的に変化する構成と(図5参照)、傾斜角θが連続的に変化する構成(図7参照)について説明したが、一つの減速溝12が、段階的に変化する部分と連続的に変化する部分の両方を含む構成とすることもできる。
上記実施形態に示すバルブ開度調節機構1は、種々のタイプのバルブVに適用することができるが、特にバタフライ弁への適用が有効である。バタフライ弁は、閉弁状態から開弁させるときの水圧変化が大きく、ウォータハンマー現象等の不具合が生じやすく、しかも、開弁時に入力軸3の回転操作に大きな力を要するためである。本発明に係るバルブ開度調節機構1を採用することにより、これらの問題を解決して、スムーズなバルブVの開閉操作を実現できる。
上記の実施形態において説明したバルブ開度調節機構1はあくまでも一例であって、簡便な構成で、ウォータハンマー現象等の不具合を起こすことなくバルブVの開閉操作をスムーズに行うとともに、既設のバルブVにも適用可能なバルブ開度調節機構1を構成する、という本願発明の課題を解決し得る限りにおいて、出力軸6に形成する減速溝12その他の部材の形状や数等は、適宜変更することができる。
1 バルブ開度調節機構
2 ハウジング
3 入力軸
3a 雄ねじ(ねじ)
4 コマ部材
4a 雌ねじ
5 回転規制部材
6 出力軸
7 蓋部
8 キャップ
9 固定ねじ
10 案内突起
11 案内溝
12 減速溝
12a 第一減速溝
12b 第二減速溝
13 嵌合部
14 カバー部材
15 フランジ
16 規制突起
17 スペーサ
18 当接部材(ボルト)
19 指針
20 開度目盛
21 バルブ開度表示部
22 第一コロ
23 第二コロ
24 取付部材
θ 傾斜角
θ1 第一傾斜角
θ2 第二傾斜角
V バルブ
A (バルブの)開閉操作軸

Claims (4)

  1. 外周面にねじ(3a)が形成された入力軸(3)と、
    前記入力軸(3)から径方向外向きに突出する案内突起(10)が形成され、前記入力軸(3)に相対回転自在にねじ込まれるコマ部材(4)と、
    前記案内突起(10)を案内する案内溝(11)が軸方向に沿って延設され、前記入力軸(3)の軸周りの回転に伴って、前記コマ部材(4)をその軸周りの回転を規制しつつ軸方向に案内する回転規制部材(5)と、
    前記入力軸(3)を法線とする面に対して第一傾斜角(θ1)傾斜した第一減速溝(12a)と、この第一減速溝(12a)と連通し、前記面に対して前記第一傾斜角(θ1)よりも小さい第二傾斜角(θ2)傾斜した第二減速溝(12b)とを有する減速溝(12)が円筒面に形成され、閉弁状態のバルブ(V)の開弁操作に伴って、前記減速溝(12)内に設けられた前記案内突起(10)が、前記第一減速溝(12a)側から前記第二減速溝(12b)側に向かって案内されることによって軸周りに回転する、前記入力軸(3)と同軸に設けられる出力軸(6)と、
    を備え、前記案内突起(10)には、軸心内側から、前記出力軸(6)の前記減速溝(12)の内周面に当接する第一コロ(22)、前記回転規制部材(5)の前記案内溝(11)の内周面に当接する第二コロ(23)がそれぞれ設けられているバルブ開度調節機構。
  2. 外周面にねじ(3a)が形成された入力軸(3)と、
    前記入力軸(3)から径方向外向きに突出する案内突起(10)が形成され、前記入力軸(3)に相対回転自在にねじ込まれるコマ部材(4)と、
    前記案内突起(10)を案内する案内溝(11)が軸方向に沿って延設され、前記入力軸(3)の軸周りの回転に伴って、前記コマ部材(4)をその軸周りの回転を規制しつつ軸方向に案内する回転規制部材(5)と、
    前記入力軸(3)を法線とする面に対して傾斜角(θ)が次第に小さくなる減速溝(12)が円筒面に形成され、閉弁状態のバルブ(V)の開弁操作に伴って、前記減速溝(12)内に設けられた前記案内突起(10)が、前記減速溝(12)の傾斜角(θ)の大きい位置から小さい位置に向かって案内されることによって軸周りに回転する、前記入力軸(3)と同軸に設けられる出力軸(6)と、
    を備え、前記案内突起(10)には、軸心内側から、前記出力軸(6)の前記減速溝(12)の内周面に当接する第一コロ(22)、前記回転規制部材(5)の前記案内溝(11)の内周面に当接する第二コロ(23)がそれぞれ設けられているバルブ開度調節機構。
  3. 前記出力軸(6)とともに軸周りに回転する指針(19)を有し、前記出力軸(6)の回転角に対応したバルブ(V)の開度を表示するバルブ開度表示部(21)をさらに備えた請求項1又は2に記載のバルブ開度調節機構。
  4. 前記出力軸(6)の円筒面から径方向外向きに突出して形成された規制突起(16)と、
    前記出力軸(6)の軸周りの回転に伴って前記規制突起(16)と当接して、この回転を所定角度範囲内に規制する当接部材(18)と、
    をさらに備えた請求項1から3のいずれか1項に記載のバルブ開度調節機構。
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