JP6258040B2 - サファイア単結晶育成用坩堝、サファイア単結晶育成方法およびサファイア単結晶育成用坩堝の製造方法 - Google Patents

サファイア単結晶育成用坩堝、サファイア単結晶育成方法およびサファイア単結晶育成用坩堝の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、サファイア単結晶育成用坩堝、サファイア単結晶育成方法およびサファイア単結晶育成用坩堝の製造方法に関する。
サファイア単結晶は透過率と機械的特性に優れた材料であり、例えば光学材料として広く用いられたり、GaN育成用のエピタキシャル基板としてさらに多くの使用がなされたりするようになってきている。
このサファイア単結晶は、従来、イリジウム、タングステン、モリブデン等の坩堝を用いて、引きあげ法(Czochralski法、CZ法などとも言う)、EFG(Edge-defined. Film-fed Growth)法やKyropoulos法を用いて種結晶から成長させることにより、得られていた。
一方で、近年はサファイアの歩留向上のために、サファイア単結晶が大型化しており、上記した引き上げ法においても坩堝をはじめ装置の大型化が図られている。
そこで、このようなサファイア単結晶の大型化に対応可能な成長方法として、HEM(Heat Exchange Method)法も用いられるようになって来ている(非特許文献1)。
ここで、サファイアの育成の際には、必ずアルミナを溶融する2050℃以上の温度が必要になり、さらにその温度でアルミナの重量や圧力に耐える坩堝が必要になる。
このような条件に耐える材料としてはモリブデンを主成分とする合金が挙げられるが、坩堝材料としてモリブデンを用いた場合、溶融したサファイア中に坩堝材料が混入するのを抑制する構造を設けることが望ましい。
このような構造としては、坩堝のうち、サファイアと接触する面をコーティングして被覆層を形成した構造が知られている。
具体的には、特許文献1には、モリブデン坩堝の外周にCVD法または溶射法によってタングステン膜を形成することが記載されている(特許文献1)。
また、特許文献2には母材としてモリブデンにランタン元素やランタン酸化物をドープしたモリブデン材にCVD法または溶射法によってタングステン膜を形成することが記載されている(特許文献2)。
さらに、特許文献3にはモリブデンにCVD法または溶射法によってタングステンを被覆した後に加熱処理することにより、タングステンとモリブデンの固溶相を形成することが記載されている(特許文献3)。
また、特許文献4には、モリブデン坩堝に、1800℃以上の融点を持つ金属箔を形成する技術が記載されている(特許文献4)。
なお、モリブデン坩堝へのコーティングではないが、タングステンとモリブデンの複合層を形成する方法としては、Mo粉末とW粉末を2層にし、焼結する方法も知られている(特許文献5、6)
特開平6−25855号公報 特開平7−62538号公報 特開平7−102376号公報 特開2010−132544号公報 特開昭63―169307号公報 特開平1―268806号公報
Frederick Schmid, Chandra P. Khattak, and D. Mark Felt, "Producing Large Sapphire for Optical Applications", American Ceramic Society Bulletin, February 1994 Volume 73, No.2, p39-44.
しかしながら、特許文献1〜4記載の技術はいずれもサファイア単結晶を得るために最適化された技術ではないため、特に非特許文献1記載のような、HEM法を用いたサファイア単結晶の成長においては、坩堝を1回の使用で使い捨てにしなければならないという問題があった。
また、前述のように、近年ではサファイアの歩留向上のために作製するサファイアが大型化しており、それに伴い、サファイア育成用のモリブデン坩堝も大型化してきている。サファイア育成条件では、必ずアルミナを溶融する2050℃以上の温度が必要になり、さらにその温度で重量、圧力に耐える坩堝が必要になる。
例えば300mmの深さを持つサファイア用のアルミナ溶融液を入れた坩堝の底面には4g/cmの密度のアルミナから120g/cmつまり、11.7MPaの圧力を受ける。そのため、従来までの技術レベルである深さ100mm程度の溶融液から受ける40g/cmの圧力では生じなかった問題について、アルミナの密着力や圧力を考慮して坩堝の設計を行う必要がある。
しかしながら、特許文献1〜4記載の技術は上記のように、大型のサファイア単結晶を得るために最適化された技術ではないため、坩堝の大型化に最適化されていないという問題があった。
また、特許文献5、6に記載の技術はモリブデン坩堝に適用されるものではないため、大型のサファイア単結晶を得るために最適化された技術ではない。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、サファイア単結晶を得るために最適化されたサファイア単結晶育成用坩堝を提供することにある。
上記した課題を解決するため、本発明者は、サファイア単結晶を得るために最適化され、再利用が可能なサファイア単結晶育成用坩堝を得るために坩堝に必要な条件について、特にサファイアと接触する坩堝内周面のコーティング層について再度検討した。
具体的には、これまで坩堝に用いられていなかった、Mo粉末とW粉末を2層にして焼結する構成について、サファイア単結晶育成用坩堝に適用可能か否かを検討した。
その結果、Mo粉末とW粉末を2層にし、焼結する構成がサファイア単結晶育成用坩堝に適用可能であり、サファイア単結晶を得るために坩堝を最適化可能であることを見出し、本発明をするに至った。
即ち、本発明の第1の態様は、Moを主成分とする坩堝形状の第1層と、前記第1層の内周に設けられ、Wを主成分とする第2層と、を有し、前記第1層と前記第2層が張り合わせ構造を有する、サファイア単結晶育成用坩堝である。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載のサファイア単結晶育成用坩堝を用いたサファイア単結晶の育成方法である。
本発明の第3の態様は、Moを主成分とする第1層とWを主成分とする第2層を有する焼結体に塑性加工を施し、坩堝形状に加工する、を有する、サファイア単結晶育成用坩堝の製造方法である。
本発明によれば、サファイア単結晶を得るために最適化されたサファイア単結晶育成用坩堝を提供することができる。
サファイア単結晶育成用坩堝100を示す断面図である。 サファイア単結晶育成用坩堝100の変形例を示す断面図である。 サファイア単結晶育成用坩堝100の変形例を示す断面図である。 サファイア単結晶育成用坩堝100の製造方法の一例を示すフロー図である。
以下、図面を参照して本発明に好適な実施形態を詳細に説明する。
まず、図1を参照して本発明の実施形態に係るサファイア単結晶育成用坩堝100の形状について、説明する。
ここではサファイア単結晶育成用坩堝100として、CZ法、EFG法、HEM法等を用いたサファイア単結晶育成用の坩堝が例示されている。
図1に示すようにサファイア単結晶育成用坩堝100は、Moを主成分とする坩堝形状の第1層1と、第1層1の内周に設けられ、Wを主成分とする第2層2を有し、第1層1と第2層2が張り合わせ構造を有する。
なお、ここで言う張り合わせ構造とは、少なくとも2層構造をもつ焼結体に塑性加工を施すことにより得られた構造のことを示す。
ここで、本実施形態で張り合わせ構造を採用した理由について、以下に説明する。
サファイア単結晶育成用坩堝100の構造としては、まず、坩堝とサファイアとの反応抑制のみを考えるのであれば、タングステンのみの構造が考えられる。
しかしながら、タングステンそのものの例えば絞り等を利用した加工はその加工性の悪さから非常に難しい。またタングステンはモリブデンに比べ密度が約2倍になるため、モリブデンと比較して非常に重く、取扱い性および炉への負担を考慮すると適切とはいえない場合がある。
そのため、坩堝をモリブデンやその合金で構成し、サファイアと接触する内周面をタングステンとする2層構造が次に考えられる。
ここで、前述のように、従来のタングステンとモリブデンの2層構造を得る方法としては溶射とCVDが知られている。このうち、溶射は厚膜化が容易であること、大面積に被覆できるため、坩堝の大型化に対応可能であること、コストが低いことが利点として挙げられる。しかしながら、溶射は表面粗さが大きくなること、および緻密な膜が得難いことが欠点として挙げられる。
一方で、CVDは表面粗さが小さく、緻密な膜を得られるという利点があるが、厚膜化、大型化が困難でコストが高いという欠点があった。
このように、溶射とCVDは互いに相反する利点・欠点を有し、コーティングに要求される全ての特性を充足するのは困難であった。
そこで、本出願人は鋭意検討した結果、コーティングではなく、2層構造をもつ焼結体に塑性加工を施すことにより溶射とCVDの利点を兼ね備えた2層構造を形成可能であることを見出したため、張り合わせ構造を採用することにした。
溶射、CVD、張り合わせ構造における利点、欠点をまとめると、表1のようになる。なお、表中の「A」は他の方法と比較して特に優れていることを意味し、「B」は他の方法と比較して優れていることを意味し、「C」は他の方法と比較して若干優れていることを意味し、「D」は他の方法と比較して劣っていることを意味する。
Figure 0006258040
なお、図1ではサファイア単結晶育成用坩堝100は、第1層1と第2層2の2層を有しているが、坩堝形状に加工できるのであれば図2に示すように、第1層の外側(外周)にWの第3層3を設ける等して3層以上(図2ではW/Mo/Wの3層)としてもよいし、図3に示すように、第1層1と第2層2との密着性、坩堝使用時の耐変形性をより向上させるために第1層1と第2層2の間に傾斜的な組成の中間層5を設けてもよい。
以下、サファイア単結晶育成用坩堝100を構成する部材の形状、組成、およびサファイア単結晶育成用坩堝100の製造方法について説明する。
<第1層1の材料>
第1層1を構成する材料としては、サファイア(アルミナ)溶融温度に耐え高温強度が高い金属材料として、モリブデンを主成分とする材料が好適に用いられる。なお、ここでいう主成分とは組成比率が最も大きい元素を意味する(第2層2も同様)。
また、第1層1を構成するモリブデンの純度は例えば99.9質量%以上で、残部は不可避不純物である。このような構成とすることにより、溶融アルミナが第1層1を浸食した場合でも、ごくわずかの不純物汚染で済み、着色などの不具合が回避できるという効果がある。
ただし、純度99.9質量%以上のMoは再結晶温度が1000℃程度であるため、サファイアの溶融温度である2050℃以上に加熱すると、再結晶により強度が低下する恐れがある。
そのため、高温強度の確保のために、モリブデンに元素を添加した合金を用いてもよい。
具体的には、例えばTi、Y、Zr、Hf、V、Nb、Ta、La、CeおよびNdの少なくとも一種を添加してもよい。
なお、第1層1中のこれらの元素は、Moと固溶体を形成した構造であってもよいし、炭化物・酸化物・窒化物、硼化物の状態で分散した構造であってもよい。
また、固溶体の形成と炭化物・酸化物・窒化物、硼化物の分散は、いずれか一つの状態に限定されるものではなく、これらの複合であってもよい。
なお、いずれの場合も材料の強度を高め、かつ延性を極端に低下させないためには、合金中のTi、Y、Zr、Hf、V、Nb、Ta、La、CeおよびNdの総含有量が0.10質量%以上、5.0質量%以下であるのが望ましく、0.10質量%以上、3.5質量%以下がより望ましく、0.10質量%以上、2.5質量%以下であるのがさらに望ましく、0.10質量%以上、1.5質量%以下であるのがよりさらに望ましい。
また、材料の強度を高め、かつ延性を極端に低下させないためには、耐熱合金中の炭化物、酸化物、硼化物の平均粒子径は0.05μm以上、50μm以下であることが望ましく、0.05μm以上、30μm以下であることがより望ましく、0.05μm以上、5μm以下であることがさらに望ましい。これは、合金中の炭化物、酸化物、硼化物の平均粒子径が0.05μm未満であると分解しやすいため強度の改善効果が十分に得られないためである。また粒子径が50μmを超えると延性が著しく低下し、さらに張り合わせ材を作製するための焼結体の密度が上がりにくくなるためである。
なお、ここでいう平均粒子径は、粒子の大きさに応じて任意に倍率を変えて組織写真を撮り、この写真上において任意の粒子の長径を最低50個測定した平均値のことである。
<第2層2の材料>
第2層2は溶融したサファイアと第1層1の反応を防ぎ、坩堝に耐熱性を付与する材料である。そのため、図1に示すように、本実施形態では、第2層2はサファイアと接する面である、第1層1の内側(内周)に配置される。
また、本実施形態では第2層2は金属元素中で最も融点の高い純タングステン、即ち、タングステンと不可避不純物で構成された層であり、具体的には、99.9質量%以上の純度のタングステン(残部は不可避不純物)を使用することが望ましい。これは、純度が99.9質量%未満の場合、サファイアと不純物の反応で、得られるサファイアの品質への悪影響があることと、純度が低くなるほど融点が下がるためである。
<塑性加工率>
上記の通り、サファイア単結晶育成用坩堝100は焼結体に塑性加工を施すことにより得られるが、塑性加工率は10%以上、98%未満であるのが望ましい。これは塑性加工率が10%未満の場合、十分な強度と延性が得られず、98%以上では生産性・コストが悪化するためである。
なお、塑性加工率を40%以上、98%未満とすると、絞り等の坩堝形状加工に耐えられる十分な強度と延性を得ることができ、さらにサファイア育成時にも高温で変形しにくくなり、坩堝の再利用が可能となるため、より望ましい。
<第1層1および第2層2の寸法>
本実施形態では、第2層2の厚さは10μm以上、第1層1の厚さ以下であるのが望ましい。これは、第2層2の厚さが10μm未満であると高温使用時の第1層1および第2層2の相互拡散により第2層2中のWの濃度が低くなり、第1層1とサファイアとの反応抑制効果が薄れるためである。また第1層1の厚さより第2層2を厚くしてしまうと、焼結体を坩堝形状に加工するのが困難となるためである。
また坩堝形状加工を可能とする素材の最大板厚(第1層1と第2層2の板厚の総和)は20mmである。板厚については使用時の変形がなく再利用が可能な範囲であれば、20mmより薄くてもよい。
さらに、サファイア単結晶育成用坩堝100の寸法は例えば厚みが2.5〜6mm、高さおよび直径が300〜500mm程度であるが、将来サファイア単結晶がさらに大型化した場合に伴う坩堝のさらなる大型化を妨げるものではない。
<結晶組織>
上記の通り、サファイア単結晶育成用坩堝100は焼結体に塑性加工を施すことにより得られるため、第1層1および第2層2は繊維状の組織を有しており、そのアスペクト比(結晶粒の横/縦の比)は塑性加工後の絞り加工ができる程度であれば特に所定の範囲に限定されるものではない。
また、サファイア単結晶育成用坩堝100はサファイア育成時にアルミナの融点である2050℃以上の高温に加熱されるため、再結晶を引き起こし、組織が変化する。
例えば、本実施形態に係るサファイア単結晶育成用坩堝100を1500℃で1時間程度加熱すると、第1層1の平均結晶粒径は15μm〜500μm、第2層2の平均結晶粒径は10μm〜300μmになり、サファイア溶融温度以上である2100℃で1時間程度加熱すると、第2層2の平均結晶粒径は20μm〜10mm以上となり、純モリブデンあるいは純モリブデンに近い組成の材料になると、結晶粒径が計測できないほど粗大化することがある。
しかしながら、第1層1および第2層2の組成や厚さが上記範囲内であれば、結晶粒径やアスペクト比等の組織形態については特に限定されない。
なお、ここでいう平均結晶粒径は、平均粒子径と同様に、結晶粒の大きさに応じて任意に倍率を変えて組織写真を撮り、この写真上において任意の粒子の長径を最低50個測定した平均値のことである。
(表面粗さ)
生成されたサファイア単結晶を、坩堝を破壊せずに取り出し可能にするためには、サファイア単結晶育成用坩堝100(第2層2)の内周が、表面粗さがRa(算術平均粗さ)0.03μm以上、15μm以下であるのが望ましい。
これは、Raが0.03μm未満の内周を得ようとすると研磨のコスト上昇につながるためである。また、Raが15μmを超えるとサファイア育成の際に溶融したアルミナが第2層2に食い込んで剥離できなくなり、坩堝が再利用不可となる恐れがあるためである。
<製造方法>
本実施形態におけるサファイア単結晶育成用坩堝100の製造方法は、上記の形状、組成を有するサファイア単結晶育成用坩堝100が製造できるものであれば、特に限定されるものではないが、以下のようなものを例示することができる。
以下、図4を参照して製造方法の一例を説明する。
まず、第1層1および第2層2の原料粉末を用意する(図4のS1)。
原料としては、後述する塑性加工に十分耐えられる相対密度90%以上の焼結体が得られるのであれば、原料粉末の粒径や嵩密度などの粉末特性については問わないが、以下のものを例示できる。
まず、第1層1を純モリブデンで構成する場合、原料としては、純度99.9質量%以上、Fsss(Fisher-Sub-Sieve Sizer)平均粒度が2.5〜6.0μmの範囲のMo粉末を用いることができる。
また、第2層2については、純度99.9質量%以上、Fsss平均粒度が1.0〜4.0μmのW粉末を用いるのが望ましい。
なお、ここでいうMoあるいはW粉末の純度とはJIS H 1404記載のモリブデン材料の分析方法により得られたものであり、Al、Ca、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、Ni、Pn、Si、Snの値を除いた金属純分を意味する(以下同様)。
さらに、第1層1を合金とする場合、出発原料粉末は例えば純金属(Mo、Ti、Y、Zr、Hf、V、Nb、Ta、La、CeおよびNd)、化合物(MoB、TiH、ZrH、TiC、ZrC、TiCN、Y、Y−ZrO(YSZ)、ZrCN、NbC、VC、TiO、TiN、ZrO、TiB、La、CeO、Ndなど)、など組合せは問わない。
なお、Ti、Y、Zr、Hf、V、Nb、Ta、La、CeおよびNd源となる金属あるいは化合物のFsss平均粒度は1.0〜50.0μmの範囲のものを用いるのが望ましい。
また、焼結時の添加元素の酸化防止あるいは添加元素の炭化のために炭素(グラファイト粉末など)を任意の量添加することもできる。その場合、焼結後にMoの結晶粒界に炭素が偏析することもあるが、炭素はモリブデンの結晶粒界を強化することのできる元素として知られているため材料特性に悪影響を及ぼすことはない。
次に、第1層1を合金とする場合、原料粉末を所定の比率で混合して混合粉末を生成する(図4のS2)。
粉末の混合に用いる装置や方法については、均一な混合粉末が得られるのであれば、特に限定されることはなく、例えば、装置としてはボールミル、シェイカーミキサー、ロッキングミキサーなど公知の混合機を用いることができ、方法については、乾式、湿式のいずれの方法を用いることもできる。
なお、混合の際は、成形性を促進するために、パラフィンやポリビニールアルコールなどのバインダーを粉末質量に対して1〜3質量%添加しても良い。
次に、用意した粉末を塑性加工後に所定の厚さになるように、粉末重量を調整してラバーや金型内に層状に充填して圧縮成形し、成形体を形成する(図4のS3)。
圧縮成形に用いる装置は特に限定されるものではなく、一軸式プレス機や冷間等方圧プレス機(CIP、Cold Isostatic Pressing)など公知の成形機を使用すればよい。また、圧縮の際の条件としては、後述する塑性加工に十分耐えられる相対密度90%以上の焼結体が得られるのであれば、プレス圧力、プレス体密度等の条件は問わない。
次に、得られた成形体を加熱し、焼結する(図4のS4)。
具体的には、例えば水素や真空あるいはArなどの不活性雰囲気中で1600℃〜1900℃の加熱処理を行えば良い。この際、バインダーを添加していた場合には、焼結前に水素あるいは真空雰囲気にて例えば800℃まで加熱して脱バインダーを行う。
なお、ガス雰囲気での焼結の場合、後述する塑性加工に十分耐えられる相対密度90%以上の焼結体が得られるのであれば、炉内圧力は問わない。
次に、得られた焼結体を塑性加工し、所望の形状に成形する(図4のS5)。
ここで、幅広い温度域で十分な強度および延性が得られるのであれば、板圧延、鍛造、押出し、熱間圧縮(ホットプレス)などの塑性加工の手法は問わず、また塑性加工時の温度、塑性加工後の熱処理などの条件も問わない。ただし、上記の通り、塑性加工率は10%以上、98%未満であるのが望ましく、40%以上、98%未満であるのがより望ましい。
最後に、焼結体を坩堝形状に加工する(図4のS6)。なお、サファイアを溶融するのに適切な形状が確保できるのであれば、絞り、型鍛造などの加工の手法は問わず、また加工時の温度、加工後の熱処理等の条件も特に限定されない。
以上がサファイア単結晶育成用坩堝100の製造方法の説明である。
このように、本実施形態によれば、サファイア単結晶育成用坩堝100はMoを主成分とする坩堝形状の第1層1と、第1層1の内周に設けられ、Wを主成分とする第2層2と、を有し、第1層1と第2層2が張り合わせ構造を有する。
そのため、サファイア単結晶育成用坩堝100はサファイア単結晶を得るために最適化された構造である。
以下、実施例に基づき、本発明の実施形態をより具体的に説明する。
(実施例1)
2層構造をもつ焼結体に塑性加工を施すことによりサファイア単結晶育成用坩堝100を製造してアルミナを溶融させ、冷却後サファイアの取り出しを試みた。具体的な手順は以下の通りである。
まず、原料粉末として、Fsss法において平均粒径4.3μmの純度99.9質量%のMo粉末(第1層1の原料)、平均粒径2.4μmの純度99.9質量%のW粉末(第2層2の原料)を準備した。さらに、第1層1をモリブデン合金とする場合の原料粉末として、Fsss法において平均粒径4.3μmの純度99.9質量%のMo粉末にTi、Y、Zr、Hf、V、Nb、Ta、La、CeおよびNd源となる金属元素あるいは化合物を各配合組成になるように秤量し、シェイカーミキサーを用いて2時間乾式混合することによって混合粉末を得た。
なお、サファイア溶融評価を実施するため、サファイア着色の原因となる添加物は第2層2側には加えずにW(と不可避不純物)のみとすることとした。
次に、得られた粉末を、塑性加工後の第1層1と第2層2の厚さの比が9:1になるように各粉末の重量を調整してゴムラバー内に充填した。
上記の通り、第1層1の組成はMoおよびMo合金(詳細は後述)、第2層2の組成はWとした。
粉末の充填後、冷間等方圧プレスを用いて2ton/cmで粉末をプレス成形し、積層プレス体(成形体)を得た。
次いで積層プレス体を水素雰囲気中で温度1850℃で15時間焼結し、塑性加工を行う素材となる直径150mm、厚さ40mmの円板状の焼結体を得た。試料番号1〜22(詳細は後述)はいずれの焼結体も各層の相対密度は93%以上であった。
なお、ここでは焼結体の形状を円板状にしたが、形状は特に限定されるものではなく、矩形でもよい。
次に、焼結体を1500℃に加熱した状態で、圧延機を用いて塑性加工を行い、板材形状にした。焼結体の圧延加工は、1パス毎のロール間隔すなわち圧延加工率(=((圧延前の厚さ)-(圧延後の厚さ))×100/(圧延前の厚さ)単位%)を20%未満(0を含まない)とし、総加工率90%となる板厚4.0mmまで圧延を行った。
次に、得られた板材から直径170mmの円板を切出し、第2層2が内側になるように円板に絞り加工を行い直径70mm、高さ70mmのるつぼ形状としたサファイア単結晶育成用坩堝100が完成した。
次に、絞り加工で大きな割れが生じなかった試料について、作製したサファイア単結晶育成用坩堝100の中に高純度アルミナ粉末を充填し、アルゴン気流中で2100℃まで加熱し、1時間保持後に冷却したのち、サファイアを取り出した。
また、加熱前後の変形度を3次元測定器を用いて測定を行った。その後、サファイアに着色がみられないか目視にて確認した。
以上の結果を表2に示す。
なお、表2において、サファイア単結晶育成用坩堝100作製までの評価は圧延時の塑性加工性、塑性加工した板材の絞り加工性、絞り後の第2層2の面粗さ(算術平均粗さRa)を評価した。表2では「圧延加工性」および「絞り加工性」の欄においては、塑性加工あるいは絞り加工時に割れがまったく入らなかったものを「A」、問題ない程度の小さな割れが入ったものを「B」、大きな割れが入ったものを「C」と記載している。
また、加熱前後のサファイア単結晶育成用坩堝100の変形度は、加熱前後の変形が全くないものを「A」、再利用できるが若干変形したものを「B」、再利用ができないほど変形したものを「C」と記載している。さらに、サファイアの剥離性については容易にサファイア単結晶育成用坩堝100(第2層2)からサファイアが剥離したものを「A」、容易ではないが剥離し再利用可能だったものを「B」、サファイアが剥離しなかったものを「C」と記載している(以下の実施例も同様)。
Figure 0006258040
表2に示すように、試料番号1〜24の試料はいずれも加工性、変形性、剥離性共に良好であり、サファイアが着色することもなかったが、試料番号1、23、24(第1層1がMo単体、あるいはMoに添加した元素が0.1質量%未満)については、試料番号2〜22よりもアルミナ溶融後の変形が大きくなっていた。
一方で、試料番号25、26(第1層1のMoに添加した元素の量が5.0質量%超)については、絞り途中で割れが生じ、坩堝形状に加工できなかった。
この結果から、2層構造をもつ焼結体に塑性加工を施すことによりサファイア単結晶育成用坩堝100を製造可能であるが、第1層1のMoに添加した元素の量を0.1質量%以上、5.0質量%以下とするのが望ましいことがわかった。
(実施例2)
実施例1において、第1層1の組成をMoまたはMo−1.0Laとし、第2層2の組成をWとし、W粉末充填時の粉末重量を変更することにより、塑性加工後の第2層2の厚さを0.009mm〜2.2mmとし、他の条件は実施例1と同じ条件でサファイア単結晶育成用坩堝100を製造してアルミナを溶融させ、冷却後サファイアの取り出しを試みた。なお、塑性加工後の板厚(第1層1と第2層2の厚さの総和)は4.0mmであるため、第2層2の厚さが2.0mmを超えた試料は、第1層1の厚さよりも第2層2の厚さが大きくなる。
結果を表3に示す。
Figure 0006258040
表3に示すように、第2層2の厚さを0.01mm〜2.0mmとした試料は加工性、変形性、剥離性ともに良好であった。
一方で第2層2の厚さが2.0mmを超えた試料(試料番号42、44)は、絞り途中で大きな割れが生じた。
また、第2層2の厚さを0.009mm(10μm未満)とすると、他の試料よりもサファイアの剥離性が悪化した(試料番号41、43)。これは、第1層1および第2層2の相互拡散により第2層2中のWの濃度が低くなったためと考えられる。
この結果から、第2層2の厚さは0.01mm以上、2.0mm以下(第1層の厚さ以下)とするのが望ましいことがわかった。
(実施例3)
実施例1において、第1層1の組成をMoまたはMo−1.0Laとし、第2層2の組成をWとし、第1層1と第2層2の厚さの比を9:1とし、第2層2の表面粗さを電解研磨や切削によりRa0.03μm〜15.2μmとし、他の条件は実施例1と同じ条件でサファイア単結晶育成用坩堝100を製造してアルミナを溶融させ、冷却後サファイアの取り出しを試みた。
結果を表4に示す。
Figure 0006258040
表4に示すように、表面粗さが大きくなるほど剥離性が悪化し、表面粗さがRa15μmを超えた試料(試料番号59、60)は冷却後のサファイアを第2層2から剥離することができなかった。
そのため、 第2層2の表面粗さはRa0.03μm以上、15μm以下とするのが望ましいことがわかった。
(実施例4)
第1層1の組成をMo、第2層の組成をW、第1層1と第2層2の厚さの比を9:1とし、絞り加工後の熱処理によって第1層1および第2層2の平均結晶粒径を変化させ、他は実施例1と同じ条件でサファイア単結晶育成用坩堝100を製造してアルミナを溶融させ、冷却後サファイアの取り出しを試みた。
結果を表5に示す。
Figure 0006258040
表5に示すように、第1層1および第2層2の平均結晶粒径と変形性、剥離性の間には特に関係はみられなかった。
そのため、本実施形態および実施例で示す他の条件(組成や寸法)を満たす限り、第1層1および第2層2の結晶粒径は任意でもよいことがわかった。
(実施例5)
第1層1の組成をMo、第2層2の組成をWとし、図3に示すように第1層1と第2層2の間に中間層5を設けた試料を作製し、他の条件は第1の実施形態と同じ条件でサファイア単結晶育成用坩堝100を製造してアルミナを溶融させ、冷却後サファイアの取り出しを試みた。なお、中間層5の組成はMo−5W〜Mo−90W(即ち、第1層1と第2層2の材料の合金)とし、第1層1、第2層2、中間層5の厚さの比は第1層1:中間層5:第2層2=17:1:2とした。
結果を表6に示す。なお、表6には比較のために中間層を設けない試料(試料番号70)も表示している。
Figure 0006258040
表6に示すように、中間層5の存在は、第1層1と第2層2の中間組成の合金を用いる場合、変形性、剥離性に悪影響を及ぼす事はなく、逆に中間層5を設けた坩堝の方がアルミナ溶融後の坩堝の変形がより少なかった。これは、高温加熱時に第1層1と第2層2の熱膨張係数差によって生じる変形が中間層5の存在によって緩和されたためと考えられる。
(実施例6)
第1層1の組成をMo-1%Ti-C(質量%)、第2層の組成をW、第1層1と第2層2の厚さの比を9:1とし、第1層1への添加物の粒径を適宜変更することにより、第1層1に分散する炭化物(TiC)の平均粒子径を変化させ,他は実施例1と同じ条件でサファイア単結晶育成用坩堝100を製造してアルミナを溶融させ、冷却後サファイアの取り出しを試みた。
結果を表7に示す。
Figure 0006258040
表7に示すように、第1層1の炭化物の平均粒子径が0.05μm〜49.6μmの試料(試料番号82〜88)は変形性、剥離性共に良好であり、圧延加工性は炭化物の平均粒子径が30μm以下の試料(試料番号81〜87)が特に優れており、絞り加工性は炭化物の平均粒子径が5μm以下の試料(試料番号81〜85)が特に優れていた。
一方で、炭化物の平均粒子径が0.05μm未満の試料(試料番号81)については、炭化物の添加による耐変形の改善効果がみられず、また炭化物の平均粒子径が50μmを超える試料(試料番号89)は、絞り加工中に割れが入り、溶融試験を行うことができなかった。
以上、本発明を実施形態および実施例に基づき説明したが、本発明は上記した実施形態および実施例に限定されることはない。
当業者であれば、本発明の範囲内で各種変形例や改良例に想到するのは当然のことであり、これらも本発明の範囲に属するものと了解される。
1 :第1層
2 :第2層
3 :第3層
5 :中間層
100 :サファイア単結晶育成用坩堝

Claims (20)

  1. Moを主成分とする坩堝形状の第1層と、
    前記第1層の内周に設けられ、Wを主成分とする第2層と、
    を有し、
    前記第1層と前記第2層が張り合わせ構造を有し、
    前記第2層の表面粗さがRa0.03μm以上、15μm以下である、サファイア単結晶育成用坩堝。
  2. 前記第1層は、Moと不可避不純物で構成される、請求項1記載のサファイア単結晶育成用坩堝。
  3. 前記第1層は、MoにTi、Y、Zr、Hf、V、Nb、Ta、La、CeおよびNdの内の少なくとも1種の元素が固溶、あるいは前記元素の炭化物粒子、酸化物粒子、窒化物粒子、硼化物粒子の少なくとも1種が分散、あるいは前記元素の一部が固溶し残部が炭化物、酸化物、窒化物、硼化物粒子として分散した構造を有しており、
    Ti、Y、Zr、Hf、V、Nb、Ta、La、CeおよびNdの総含有量が0.1質量%以上、5.0質量%以下である、請求項1記載のサファイア単結晶育成用坩堝。
  4. 前記第1層のTi、Y、Zr、Hf、V、Nb、Ta、La、CeおよびNdの総含有量が0.1質量%以上、3.5質量%以下である、請求項3に記載のサファイア単結晶育成用坩堝。
  5. 前記第1層のTi、Y、Zr、Hf、V、Nb、Ta、La、CeおよびNdの総含有量が0.1質量%以上、2.5質量%以下である、請求項3に記載のサファイア単結晶育成用坩堝。
  6. 前記第1層のTi、Y、Zr、Hf、V、Nb、Ta、La、CeおよびNdの総含有量が0.1質量%以上、1.5質量%以下である、請求項3に記載のサファイア単結晶育成用坩堝。
  7. 前記第1層は、Ti、Y、Zr、Hf、V、Nb、Ta、La、CeおよびNdの少なくとも1種の炭化物、酸化物、窒化物、硼化物が分散した構造を有し、その平均粒子径が、0.05μm以上、50μm以下である、請求項3〜6のいずれか一項に記載のサファイア単結晶育成用坩堝。
  8. 前記第1層は、Ti、Y、Zr、Hf、V、Nb、Ta、La、CeおよびNdの少なくとも1種の炭化物、酸化物、窒化物、硼化物が分散した構造を有し、その平均粒子径が、0.05μm以上、30μm以下である、請求項3〜6のいずれか一項に記載のサファイア単結晶育成用坩堝。
  9. 前記第1層は、Ti、Y、Zr、Hf、V、Nb、Ta、La、CeおよびNdの少なくとも1種の炭化物、酸化物、窒化物、硼化物が分散した構造を有し、その平均粒子径が、0.05μm以上、5μm以下である、請求項3〜6のいずれか一項に記載のサファイア単結晶育成用坩堝。
  10. 前記第2層は、Wと不可避不純物で構成される、請求項1〜9のいずれか一項に記載のサファイア単結晶育成用坩堝。
  11. 前記第2層の厚さは10μm以上で、かつ前記第1層の厚さ以下である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のサファイア単結晶育成用坩堝。
  12. 前記第1層の外周に設けられた第3層をさらに有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載のサファイア単結晶育成用坩堝。
  13. 前記第1層と前記第2層の間に設けられた中間層を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載のサファイア単結晶育成用坩堝。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載のサファイア単結晶育成用坩堝を用いたサファイア単結晶育成方法。
  15. Moを主成分とする第1層とWを主成分とする第2層を有する焼結体に塑性加工を施し、坩堝形状に加工し、前記第2層の表面粗さをRa0.03μm以上、15μm以下に加工する、
    を有する、サファイア単結晶育成用坩堝の製造方法。
  16. (a)Moを主成分とする粉末で前記第1層を形成し、
    (b)前記第1層上にWを主成分とする粉末で前記第2層を形成し、
    (c)前記第1層および前記第2層を焼結して焼結体を形成し、
    (d)前記焼結体を塑性加工し、
    (e)前記第2層が内側になるように前記焼結体を坩堝形状に加工する、
    を有する請求項15に記載のサファイア単結晶育成用坩堝の製造方法。
  17. 前記(a)は、前記第1層を、Moと不可避不純物で構成する、請求項16記載のサファイア単結晶育成用坩堝の製造方法。
  18. 前記(a)は、前記第1層として、MoにTi、Y、Zr、Hf、V、Nb、Ta、La、CeおよびNdを総含有量が0.1質量%以上、5.0質量%以下となるように添加し、
    前記(c)は、前記第1層が、MoにTi、Y、Zr、Hf、V、Nb、Ta、La、CeおよびNdの内の少なくとも1種の元素が固溶、あるいは前記元素の炭化物粒子、酸化物粒子、窒化物粒子、硼化物粒子の少なくとも1種が分散、あるいは前記元素の一部が固溶し残部が炭化物、酸化物、窒化物、硼化物粒子として分散するように焼結する、請求項16記載のサファイア単結晶育成用坩堝の製造方法。
  19. 前記(b)は、前記第2層を、Wと不可避不純物で構成する、請求項1618のいずれか一項に記載のサファイア単結晶育成用坩堝の製造方法。
  20. 前記(d)は、総加工率40%以上、98%未満にて塑性加工を行う、請求項1619のいずれか一項に記載のサファイア単結晶育成用坩堝の製造方法。
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