JP6256676B2 - 洗い落し式便器 - Google Patents

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Description

本発明は、水の落差による流水作用で汚物を押し流す洗い落し式便器に係り、特に、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを防ぎ、便器の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぎ、節水化できる洗い落し式便器に関する。
従来から、水洗大便器の種類の中で、サイホン作用を生じさせない便器として、洗い落し式便器が知られている。このような従来の洗い落し式便器は、サイホン作用を生じさせて便器を洗浄するサイホン式便器に比べて、水の落差による流水作用で汚物を押し流す方式で構造がシンプルであり、かつ安価であることに加えて、サイホン作用を生じさせないため、便器洗浄に用いられる洗浄水の量が少なくて済むという利点がある。このような洗い落し式便器の利点は、従来から便器に要請されている洗浄水の節水のニーズにも合致したものとなっている。
また、従来の洗い落し式便器において、汚物を受ける汚物受け面と、この上縁に位置するリム部と、リム部の後方側に設けられ前方向に洗浄水を吐水するリム吐水部を備え、リム吐水部から吐水された洗浄水により、汚物受け面に旋回流を形成し洗浄を行うものが知られている。このような便器では、汚物受け面に旋回流を形成するため、洗浄水を旋回させながら排水トラップ部及び排水ソケットから床下の排水管側へ排出する。この際に、排水ソケット部を通過する洗浄水は旋回しながら通過するため、排水ソケットの管路の内周面に沿って流れることとなる。これにより、排水ソケットから床下の排水管側に流入する際には、床下の排水管の通水方向と直角の断面において、洗浄水が排水管の内周面に偏った状態で入り込むことになる。したがって、床下の排水管が屈曲部分を有している場合には、床下の排水管の内周面に偏った洗浄水が屈曲部分をシールしてしまい、床下の排水管内で負圧が発生し、便器の封水までも引き込んでしまい、便器の封水不足になってしまうという問題がある。
そこで、このような問題の対策として、例えば、特許文献1に記載されているように、水洗大便器の排水ソケットの屈曲管路内で発生する上流側の排水を下流側に引き込もうとする負圧を抑制する負圧抑制手段が、排水ソケットの屈曲管路部材に設けられているものも知られている。
特開2011−179187号公報
しかしながら、上述した特許文献1の水洗大便器においては、排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回しようとする洗浄水の旋回方向の流速成分を減少させる旋回抑制手段がないため、特に、旋回流で洗浄をするような水洗大便器に、このような排水ソケットを適用した場合には、洗浄水が排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回するのを抑制することができない。しがって、洗浄水が床内の排水管へ偏った状態で流入すること防止することができず、床下の排水管が屈曲部分を有している場合には、排水ソケットから床下の排水管に偏って流入した洗浄水が屈曲部分をシールしてしまうことにより負圧が発生し、便器の封水を引き込むことを防ぐことができず、便器の封水水位の低下を防止することができないという問題がある。また、このような場合、封水が低下した分の量の洗浄水を加えなければならず、その分の量の洗浄水を余分に使用することになり、節水化のニーズに反することになるといった問題がある。
そこで、本発明は、上述した従来技術の問題を解決するためになされたものであり、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを防ぎ、便器の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぎ、節水化できる洗い落し式便器を提供することを目的としている。
上述した目的を達成するために、本発明は、水の落差による流水作用で汚物を押し流す洗い落し式便器であって、ボウル形状の汚物受け面と、上縁に位置するリム部と、を備えたボウル部と、このボウル部に洗浄水を吐水して旋回流を形成する吐水部と、上記ボウル部の下方に入口が接続され、後方且つ上方へ延びる上昇管路と、この上昇管路と接続し且つ下方へと延びる下降管路と、を備えた排水トラップ管路と、この排水トラップ管路の出口部と床下に設けられた屈曲部分を含む床下排水管の入口部とを連結する管路を形成する排水ソケットと、を有し、上記排水ソケットの管路の内周面には、この内周面に沿って旋回しようとする洗浄水の旋回方向の流速成分を減少させる旋回抑制手段が設けられており、上記旋回抑制手段は、上記排水ソケットの管路の下流付近に設けられ、この管路の内側且つ下方に垂下する壁面を形成する垂下部材を備えており、上記垂下部材は、上記排水ソケットを便器本体に取り付けた使用状態において、便器本体の前方から見て、上記排水ソケットの管路の平面断面の中心軸線に対して前側領域又は後側領域の一方側に設けられており、上記垂下部材は、上記排水トラップ管路の下降管路の平面断面の中心軸線が上記排水ソケットの管路の平面断面の中心軸線よりも後側に位置する場合には、上記排水ソケットの管路の水平断面において前側領域に設けられ、上記排水トラップ管路の下降管路の平面断面の中心軸線が上記排水ソケットの管路の平面断面の中心軸線よりも前側又は同じ位置に位置する場合には、上記排水ソケットの管路の水平断面において後側領域に設けられていることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、排水ソケットの管路の内周面に旋回抑制手段が設けられているため、吐水部からボウル部に洗浄水を吐水して形成した旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回することを抑制することができ、洗浄水が排水ソケットから床下排水管へ偏った状態で流入すること防ぐことができる。したがって、床下排水管が屈曲部分を有している状態で、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを防ぐことができ、洗い落し式便器の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐことができるため、節水化できる。
また、旋回抑制手段が、排水ソケットの管路の下流付近に設けられ、この管路の内側且つ下方に垂下する壁面を形成する垂下部材が、旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回することを抑制することができるため、洗浄水が排水ソケットから床下排水管へ偏った状態で流入すること防ぐことができる。したがって、床下排水管が屈曲部分を有している状態で、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを防ぐことができ、洗い落し式便器の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐことができるため、節水化できる。
さらに、垂下部材が排水ソケットの管路の平面断面の中心軸線に対して前側領域に設けられている場合には、旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回することを抑制し、洗浄水が床下排水管内の前側領域へ偏った状態で流入すること防ぐことができる。したがって、床下排水管が屈曲部分を有している状態で、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを防ぐことができ、洗い落し式便器の封水を引き込むことを防ぐことができる。また、垂下部材が排水ソケットの管路の平面断面の中心軸線に対して後側領域には設けられていないため、排水ソケットの管路を狭めることなく、縮流によって排水ソケット内でサイホン作用が発生することも防ぐことができ、排水ソケット自体が洗い落し式便器の封水を引き込むことを防ぐことができる。一方、垂下部材が排水ソケットの管路の平面断面の中心軸線に対して後側領域に設けられている場合には、旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回することを抑制し、洗浄水が床下排水管内の後側領域へ偏った状態で流入すること防ぐことができるため、床下排水管が屈曲部分を有している状態で、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを防ぐことができ、洗い落し式便器の封水を引き込むことを防ぐことができる。また、垂下部材が排水ソケットの管路の平面断面の中心軸線に対して前側領域には設けられていないため、排水ソケットの管路を狭めることなく、縮流によって排水ソケット内でサイホン作用が発生することを防ぐこともでき、排水ソケット自体が洗い落し式便器の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐことができるため、節水化できる。
また、排水トラップ管路の下降管路の平面断面の中心軸線が排水ソケットの管路の平面断面の中心軸線よりも後側に位置する場合には、垂下部材を排水ソケットの下流付近の管路の水平断面において前側領域に設け、排水トラップ管路の下降管路の平面断面の中心軸線が排水ソケットの管路の平面断面の中心軸線よりも前側又は同じ位置に位置する場合には、垂下部材を排水ソケットの管路の水平断面において後側領域に設けることにより、排水トラップ管路の下降管路がどのような態様であっても、旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回することを確実に抑制することができるため、洗浄水が排水ソケットから床下排水管へ偏った状態で流入すること防ぐことができる。したがって、床下排水管が屈曲部分を有している状態で、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを防ぐことができ、洗い落し式便器の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐことができるため、節水化できる。
つぎに、本発明は、水の落差による流水作用で汚物を押し流す洗い落し式便器であって、ボウル形状の汚物受け面と、上縁に位置するリム部と、を備えたボウル部と、このボウル部に洗浄水を吐水して旋回流を形成する吐水部と、上記ボウル部の下方に入口が接続され、後方且つ上方へ延びる上昇管路と、この上昇管路と接続し且つ下方へと延びる下降管路と、を備えた排水トラップ管路と、この排水トラップ管路の出口部と床下に設けられた屈曲部分を含む床下排水管の入口部とを連結する管路を形成する排水ソケットと、を有し、上記排水ソケットの管路の内周面には、この内周面に沿って旋回しようとする洗浄水の旋回方向の流速成分を減少させる旋回抑制手段が設けられており、上記旋回抑制手段は、上記排水ソケットの管路の下流付近に設けられ、この管路の内側且つ下方に垂下する壁面を形成する垂下部材を備えており、上記排水ソケットは、下斜め方向へ延びるように形成された上流側管路と、この上流側管路から連続して下方に延びるように形成された下流側管路と、を備え、上記垂下部材は、上記上流側管路の底面を下斜め方向に延長した部分と上記下流側管路の側面を下方に延長した部分とが交わる位置の付近に設けられるか、又は上記交わる位置の付近よりも下方に設けられていることを特徴としている
このように構成された本発明においては、排水ソケットの管路の内周面に旋回抑制手段が設けられているため、吐水部からボウル部に洗浄水を吐水して形成した旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回することを抑制することができ、洗浄水が排水ソケットから床下排水管へ偏った状態で流入すること防ぐことができる。したがって、床下排水管が屈曲部分を有している状態で、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを防ぐことができ、洗い落し式便器の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐことができるため、節水化できる。
また、旋回抑制手段が、排水ソケットの管路の下流付近に設けられ、この管路の内側且つ下方に垂下する壁面を形成する垂下部材が、旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回することを抑制することができるため、洗浄水が排水ソケットから床下排水管へ偏った状態で流入すること防ぐことができる。したがって、床下排水管が屈曲部分を有している状態で、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを防ぐことができ、洗い落し式便器の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐことができるため、節水化できる。
さらに、垂下部材が、排水ソケットの上流側管路の底面を下斜め方向に延長した部分と排水ソケットの下流側管路の側面を下方に延長した部分とが交わる位置の付近に設けられるか、又は上記交わる位置の付近よりも下方に設けられることにより、旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回するのを確実に抑制し、排水ソケットの上流側管路を流れた洗浄水を下流側管路のほぼ中心方向に確実に導くことができ、洗浄水が排水ソケットから床下排水管へ偏った状態で流入することを確実に防ぐことができる。したがって、床下排水管が屈曲部分を有している状態で、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを確実に防ぐことができ、洗い落し式便器の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを確実に防ぐことができるため、節水化できる
つぎに、本発明は、水の落差による流水作用で汚物を押し流す洗い落し式便器であって、ボウル形状の汚物受け面と、上縁に位置するリム部と、を備えたボウル部と、このボウル部に洗浄水を吐水して旋回流を形成する吐水部と、上記ボウル部の下方に入口が接続され、後方且つ上方へ延びる上昇管路と、この上昇管路と接続し且つ下方へと延びる下降管路と、を備えた排水トラップ管路と、この排水トラップ管路の出口部と床下に設けられた屈曲部分を含む床下排水管の入口部とを連結する管路を形成する排水ソケットと、を有し、上記排水ソケットの管路の内周面には、この内周面に沿って旋回しようとする洗浄水の旋回方向の流速成分を減少させる旋回抑制手段が設けられており、上記旋回抑制手段は、上記排水ソケットの管路の下流付近に設けられ、この管路の内側且つ下方に垂下する壁面を形成する垂下部材を備えており、上記垂下部材は、上記排水ソケットの管路の下流付近の垂下部材取付部に別部材として取り付けられ、上記排水ソケットの垂下部材取付部は、その内周方向に沿って下向きの凸部又は上向きの凹部が複数設けられた嵌合部を備え、上記垂下部材の上端部は、その周方向に沿って上記排水ソケットの下向きの凸部又は上向きの凹部に嵌合可能に取り付けられる上向きの凹部又は下向きの凸部が複数設けられていた嵌合部を備えていることを特徴としている
このように構成された本発明においては、排水ソケットの管路の内周面に旋回抑制手段が設けられているため、吐水部からボウル部に洗浄水を吐水して形成した旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回することを抑制することができ、洗浄水が排水ソケットから床下排水管へ偏った状態で流入すること防ぐことができる。したがって、床下排水管が屈曲部分を有している状態で、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを防ぐことができ、洗い落し式便器の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐことができるため、節水化できる。
また、旋回抑制手段が、排水ソケットの管路の下流付近に設けられ、この管路の内側且つ下方に垂下する壁面を形成する垂下部材が、旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回することを抑制することができるため、洗浄水が排水ソケットから床下排水管へ偏った状態で流入すること防ぐことができる。したがって、床下排水管が屈曲部分を有している状態で、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを防ぐことができ、洗い落し式便器の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐことができるため、節水化できる。
さらに、垂下部材が排水ソケットの管路の下流付近に設けられた垂下部材取付部に別部材として取り付けられ、この排水ソケットの垂下部材取付部に内周方向に沿って複数設けられた下向きの凸部又は上向きの凹部からなる嵌合部と、垂下部材の上端部に周方向に沿って複数設けられた上向きの凹部又は下向きの凸部からなる嵌合部とが互いに嵌合して取り付けられることにより、垂下部材を排水ソケットにしっかりと固定することができる
つぎに、本発明は、水の落差による流水作用で汚物を押し流す洗い落し式便器であって、ボウル形状の汚物受け面と、上縁に位置するリム部と、を備えたボウル部と、このボウル部に洗浄水を吐水して旋回流を形成する吐水部と、上記ボウル部の下方に入口が接続され、後方且つ上方へ延びる上昇管路と、この上昇管路と接続し且つ下方へと延びる下降管路と、を備えた排水トラップ管路と、この排水トラップ管路の出口部と床下に設けられた屈曲部分を含む床下排水管の入口部とを連結する管路を形成する排水ソケットと、を有し、上記排水ソケットの管路の内周面には、この内周面に沿って旋回しようとする洗浄水の旋回方向の流速成分を減少させる旋回抑制手段が設けられており、上記旋回抑制手段は、上記排水ソケットの管路の下流付近に設けられ、この管路の内側且つ下方に垂下する壁面を形成する垂下部材を備えており、上記垂下部材は、その壁面の下端から外側の上記排水ソケットの管路の内周面に向かって突出するように設けられた立壁を備えていることを特徴としている
このように構成された本発明においては、排水ソケットの管路の内周面に旋回抑制手段が設けられているため、吐水部からボウル部に洗浄水を吐水して形成した旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回することを抑制することができ、洗浄水が排水ソケットから床下排水管へ偏った状態で流入すること防ぐことができる。したがって、床下排水管が屈曲部分を有している状態で、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを防ぐことができ、洗い落し式便器の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐことができるため、節水化できる。
また、旋回抑制手段が、排水ソケットの管路の下流付近に設けられ、この管路の内側且つ下方に垂下する壁面を形成する垂下部材が、旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回することを抑制することができるため、洗浄水が排水ソケットから床下排水管へ偏った状態で流入すること防ぐことができる。したがって、床下排水管が屈曲部分を有している状態で、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを防ぐことができ、洗い落し式便器の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐことができるため、節水化できる。
さらに、排水ソケット内を流れる洗浄水量が比較的少なく、洗浄水の勢いがない状態で排水ソケットから床下排水管へ滴り落ちようとする水滴に対しても、垂下部材の壁面の下端から外側の排水ソケットの管路の内周面に向かって突出するように設けられた立壁により、水滴を垂下部材の立壁を伝わせ、排水ソケットの管路の内周面に沿って流下させることができるため、床下排水管内で発生する滴下音を防ぐことができる
本発明において、好ましくは、上記垂下部材の壁面は、上記排水ソケットの管路の平面断面において、その内周に沿ってほぼ半周に亘って形成されている。
このように構成された本発明においては、垂下部材の壁面が、排水ソケットの管路の平面断面において、その内周に沿ってほぼ半周に亘って形成されていることにより、旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回するのを確実に抑制し、洗浄水を垂下部材の壁面に沿って排水ソケットの管路のほぼ中央に導くことができ、洗浄水が排水ソケットから床下排水管へ偏った状態で流入すること防ぐことができる。したがって、床下排水管が屈曲部分を有している場合に、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを防ぐことができ、洗い落し式便器の封水を引き込むことを防ぐことができる。また、排水ソケットの管路の平面断面の内周に沿って形成される垂下部材の壁面をほぼ半周程度に留めることにより、排水ソケットの管路を狭めることなく、縮流によって排水ソケット内でサイホン作用が発生することを防ぐこともでき、排水ソケット自体が洗い落し式便器の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐことができるため、節水化できる。
本発明において、好ましくは、上記垂下部材の壁面は、その下方端部の内側面が上記排水ソケットの管路の平面断面の中央且つ下方に向かって傾斜するように形成されている。
このように構成された本発明においては、垂下部材の壁面の下方端部の内側面が排水ソケットの管路の平面断面の中央且つ下方に向かって傾斜するように形成されていることにより、旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回するのをより確実に抑制し、洗浄水を垂下部材の壁面に沿って排水ソケットの管路のほぼ中央により確実に導くことができ、洗浄水が排水ソケットから床下排水管へ偏った状態で流入すること確実に防ぐことができる。したがって、床下排水管が屈曲部分を有している場合に、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを確実に防ぐことができ、洗い落し式便器の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを確実に防ぐことができるため、節水化できる。
本発明において、好ましくは、上記排水ソケットの垂下部材取付部の嵌合部と上記垂下部材の嵌合部のそれぞれは、上記排水ソケットの垂下部材取付部の内周方向に沿って上記排水ソケットの管路の中心軸線に対して内側と外側に二列で配列されている。
このように構成された本発明においては、排水ソケットの垂下部材取付部の嵌合部と垂下部材の嵌合部のそれぞれが、排水ソケットの垂下部材取付部の内周方向に沿って排水ソケットの管路の中心軸線に対して内側と外側に二列で配列されているため、排水ソケットの垂下部材取付部の嵌合部と垂下部材の嵌合部とが互いに嵌合されて取り付けられることにより、垂下部材を排水ソケットにしっかりと固定することができる。
本発明において、好ましくは、上記排水ソケットの垂下部材取付部の嵌合部と上記垂下部材の嵌合部のそれぞれは、上記排水ソケットの垂下部材取付部の内周方向に沿って上記排水ソケットの管路の中心軸線に対して内側と外側に互い違いに二列で配列され、上記排水ソケットの垂下部材取付部の嵌合部と上記垂下部材の嵌合部とが互いに嵌合している部分は、接着剤により固定され、面一の管路面を形成する。
このように構成された本発明においては、排水ソケットの垂下部材取付部の嵌合部と垂下部材の嵌合部のそれぞれが、排水ソケットの垂下部材取付部の内周方向に沿って排水ソケットの管路の中心軸線に対して内側と外側に互い違いに二列で配列されているため、排水ソケットの垂下部材取付部の嵌合部と垂下部材の嵌合部とが互いに嵌合している部分において、接着剤で接着させる接着面の表面積を増やすことができ、より強力に固定することができる。また、排水ソケットの垂下部材取付部の嵌合部と垂下部材の嵌合部とが互いに嵌合している部分が、面一の管路面を形成することができるため、排水ソケットの管路を狭めることなく、垂下部材が落下しないように排水ソケットにしっかりと固定することができる。
本発明の洗い落し式便器によれば、排水ソケットから床下排水管に偏って流入した洗浄水が床下排水管の屈曲部分をシールして負圧が発生することを防ぎ、便器の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐことができるため、節水化できる。
本発明の一実施形態による洗い落し式便器において便座及び便蓋を省略した状態の側面断面図である。 本発明の一実施形態による洗い落し式便器の排水ソケットの側面図である。 本発明の一実施形態による洗い落し式便器の排水ソケットの側面断面図である。 図2のIV−IV線に沿って見た断面図である。 本発明の一実施形態による洗い落し式便器の排水ソケットの内部に取り付けられる垂下部材を示す斜視図である。 図3に示す本発明の一実施形態による洗い落し式便器の排水ソケットの垂下部材の部分を拡大した部分拡大断面図である。 本発明の一実施形態による洗い落し式便器の排水ソケットから床下排水管に流れ込む排水の流れの様子を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態による洗い落し式便器について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による洗い落し式便器において便座及び便蓋を省略した状態の側面断面図である。図1に示すように、本発明の一実施形態による洗い落し式便器1は、ボウル部内の水の落差による流水作用で汚物を押し流す水洗大便器であり、陶器製の便器本体2と、この便器本体2の後部に取り付けられ、便器洗浄に使用される洗浄水を貯水して便器本体2へ給水する洗浄水源である重力給水式の貯水タンク4とを備えている。
なお、便器本体2へ洗浄水を供給する洗浄水源としては、本実施形態で示した重力給水式の貯水タンク4のようなタンク式のものに限定されず、水道水の給水圧を直接利用した水道直圧式のものや、フラッシュバルブ式のものや、ポンプの補圧を利用して洗浄水を供給するものであってもよい。
図1に示すように、便器本体2の前方上部にはボウル部6が形成されている。また、便器本体2の後方上部には、貯水タンク4から供給された洗浄水をボウル部6に吐水する導水路8が形成されている。さらに、ボウル部6の下方には、ボウル部6内の汚物を排出する排水路である排水トラップ管路10が形成されている。
ボウル部6は、ボウル形状の汚物受け面12と、ボウル部6の上縁部に沿って形成されたリム部14と、これら汚物受け面12とリム部14との間に形成された棚部16とを備えている。
また、ボウル部6は、汚物受け面12よりも下方の領域に形成されて排水トラップ管路10に接続される凹部18を備えている。この凹部18は、底面18aと、この底面18aと汚物受け面12の下縁部12aとを接続する壁面18bを備えており、凹部18内には、封水水位に相当する溜水面W0の溜水が収容されている。
さらに、導水路8は、貯水タンク4の排水口4aに接続される入口部8aからボウル部6の背面側近傍まで延びる共通導水路8bと、この共通導水路8bのボウル部6の背面側近傍においてそれぞれ分岐するゼット導水路8c及びリム導水路8dを備えている。
便器本体2の前方側から見てボウル部6の凹部18の左側の側壁面18bには、ゼット吐水口20が形成され、このゼット吐水口20は、導水路8の共通導水路8bから分岐したゼット導水路8bに接続されており、ゼット吐水口20から吐水された洗浄水の主流が凹部18内の溜水(溜水面W0)に向けて流れ込み、旋回するようになっている。
また、リム導水路8dは、ボウル部6の背面側近傍で共通導水路8aから分岐し、便器本体2の前方側から見て左側に配置されているリム吐水口22まで延びており、共通導水路8aからリム導水路8dを経てリム吐水口22に導水された洗浄水は、リム吐水口22から吐水され、棚部16上を流れて汚物受け面12を旋回する旋回流を形成し、凹部18内に流れ込むようになっている。
なお、リム部14については、リム吐水口22を設けるかわりに、リム導水路8dの下面の一部を開いた、いわゆる、「オープンリム」の形態であってもよいし、リム導水路8dの横断面を閉じた経路に設定して下方に開口した吐水孔を複数設けた、いわゆる、「ボックスリム」の形態であってもよい。
また、ボウル部6の汚物受け面12の凹部18の後方且つ下方には、上述した排水トラップ管路10の入口10aが開口し、この入口10aから上昇管路10bが後方且つ上方へ延びている。便器洗浄を行う前の状態では、上昇管路10b内は、溜水面W0の高さと等しい封水面で封水されている。この上昇管路10bには、下方へ延びる下降管路10cが連続し、下降管路10cの下端(下降管路10cの出口部)は、詳細は後述する排水ソケット24の上端の入口部24aに接続されている。
さらに、排水ソケット24の下方側(下流側)の出口部24bには、床下排水管26が接続されており、この床下排水管26の管路26aは、排水ソケット24の出口部24bに接続された上端部(床下排水管26の入口部)から下方に所定長さ延びた後、便器本体2の前側方向に屈曲する屈曲部26bを備えている。
つぎに、図2〜図6を参照して、本実施形態による洗い落し式便器1の排水ソケット24について詳細に説明する。
図2は、本発明の一実施形態による洗い落し式便器の排水ソケットの側面図であり、図3は、本発明の一実施形態による洗い落し式便器の排水ソケットの側面断面図であり、図4は、図2のIV−IV線に沿って見た断面図である。
図1〜図4に示すように、排水ソケット24は、便器本体2の後方且つ下方の内部に配置されており、床面Fにビスやボルト等の固定手段(図示せず)によって固定されるベース部28と、このベース部28の上方に一体に形成された本体部30とを備えている。本体部30の内部には、上端の入口部24aから下端の出口部24bにかけて管路32が形成されている。
また、図3に示すように、排水ソケット24の管路32は、後方から前方へ向かって下斜め方向に延びるように形成された上流側管路32aと、この上流側管路32aから連続して下方に延びるように形成された下流側管路32bとを備えている。また、後方から前方へ向かって下斜め方向に延びるように形成された上流側管路32aの底面32cを下斜め方向に延長した部分Aと、下流側管路32bの側面32dを下方に延長した部分Bとが交わる部分Pの付近、すなわち、排水ソケット24の管路32の下流付近には、排水ソケット24の管路32の内周面に沿って旋回しようとする洗浄水の旋回方向の流速成分を減少させる旋回抑制手段として、管路32の内側且つ下方に垂下する壁面を形成する垂下部材34が設けられている。
つぎに、図3〜図6を参照して、垂下部材34について詳細に説明する。
図5は、本発明の一実施形態による洗い落し式便器の排水ソケットの内部に取り付けられる垂下部材を示す斜視図であり、図6は、図3に示す本発明の一実施形態による洗い落し式便器の排水ソケットの垂下部材の部分を拡大した部分拡大断面図である。
図3〜図6に示すように、垂下部材34は、排水ソケット24の本体部20の管路32の下流付近に設けられた垂下部材取付部36に別部材として取り付けられるようになっている。また、この排水ソケット24の本体部30の垂下部材取付部36には、その内周方向に沿って所定間隔おいて下向きの嵌合用凸部36a,36bのそれぞれが複数設けられている。
一方、垂下部材34の上端部には、その周方向に沿って所定間隔を置いて上向きの嵌合用凹部34a,34bのそれぞれが複数設けられており、排水ソケット24の垂下部材取付部36に垂下部材34を下方から取り付けた際に、排水ソケット24の垂下部材取付部36の下向きの嵌合用凸部36a,36bのそれぞれが垂下部材34の嵌合用凹部34a,34bのそれぞれに嵌合されるようになっている。
また、図4及び図5に示すように、排水ソケット24の垂下部材取付部36の嵌合用凸部36a,36bのそれぞれは、排水ソケット24の垂下部材取付部36の内周方向に沿って管路32の中心軸線C1に対して内側と外側に互い違いに二列の歯列状に配列されており、内側嵌合用凸部36aと外側嵌合用凸部36bをそれぞれ形成している。
同様に、垂下部材34の嵌合用凹部34a,34bのそれぞれについても、垂下部材34の上端部から下方に延びる内側壁面34cと外側壁面34dのそれぞれに、排水ソケット24の垂下部材取付部36の内周方向に沿って管路32の中心軸線C1に対して内側と外側に互い違いに二列に配列されており、内側嵌合用凹部34aと外側嵌合用凹部34bをそれぞれ形成している。
さらに、本実施形態において、排水ソケット24の垂下部材取付部36の内側嵌合用凸部36aと外側嵌合用凸部36bに垂下部材34の内側嵌合用凹部34aと外側嵌合用凹部34bのそれぞれを下側から差し込んで嵌合させた状態では、垂下部材34が排水ソケット24の垂下部材取付部36に落下することなく固定されているが、垂下部材34が床下排水管26内に落下しないように強力に固定するためには、互いの嵌合部分を接着剤により固定するのが好ましい。
また、図4に示すように、排水ソケット24の垂下部材取付部36に垂下部材34を取り付けた状態では、垂下部材34の内側壁面34cと排水ソケット24の垂下部材取付部36の内側嵌合用凸部36aの内面36cとが面一となっており、互いの嵌合部分が排水ソケット24の管路32を狭めることなく、滑らかな管路面を形成している。
図6に示すように、管路32の内周面の一部を形成する垂下部材34の内側壁面34cは、上端から下方に所定長さL1だけ延びる上側領域34eと、この上側領域34eの下端から内側(中央側)且つ下方に向かって傾斜するように延びる下側領域34fとを備えている。
なお、下側領域34fの下方に向かって延びる傾斜については、直線的な傾斜に限定されることなく、湾曲して下方に傾斜してもよい。これにより、管路32内の洗浄水の流れは、内壁面34cの下側領域34fにより、管路32のほぼ中央方向(中心軸線C1の方向)にガイドされ、排水ソケット24の出口部24bから床下排水管26の管路26a内の前側壁面26cの方向に偏った状態で流入しないようになっている。
また、図3、図4及び図6に示すように、排水トラップ管路10の下降管路10cの平面断面の中心軸線C2が排水ソケット24の管路32の平面断面の中心軸線C1(及び床下排水管26の管路26aの中心軸線C1)よりも後側に位置する本実施形態においては、垂下部材34が、排水ソケット24を便器本体2に取り付けた使用状態において、便器本体2の前方から見て、排水ソケット24の管路32の平面断面の中心軸線C1に対して前側領域R1の一方側に設けられている。また、垂下部材34の内側壁面34cは、排水ソケット24の管路32の平面断面において、その内周に沿ってほぼ半周に亘って形成されている。これにより、垂下部材34が、旋回流で便器本体2を洗浄した洗浄水が排水ソケット24の管路32の内周面に沿って旋回することを抑制し、洗浄水が床下排水管26内の前側領域R1へ偏った状態で流入すること防ぐことができるようになっている。
さらに、図5及び図6に示すように、垂下部材34においては、外側壁面34dの下端から外側の排水ソケット24の管路32の内周面、より厳密には、図6に示す床下排水管26の管路26a内の前側壁面26cに向かって突出するように立壁38が設けられている。排水ソケット24の管路32内を流れる洗浄水量が比較的少なく、洗浄水の勢いがない状態で排水ソケット24から床下排水管26へ滴り落ちようとする水滴に対しても、水滴を垂下部材34の立壁38を伝わせ、床下排水管26の管路26a内の前側壁面26cに沿って流下させることができるため、床下排水管26の管路26a内で発生する滴下音を防ぐことができるようになっている。
つぎに、図1〜図7により、本発明の一実施形態による洗い落し式便器の作用(動作)を説明する。
図7は、本発明の一実施形態による洗い落し式便器の排水ソケットから床下排水管に流れ込む排水の流れの様子を示す図であり、洗浄水の流れの方向を矢印で示している。
まず、使用者が便器洗浄のための操作レバー(図示せず)等を操作して、便器洗浄が開始されると、図1に示すように、貯水タンク4内の洗浄水が共通導水路8aを経てゼット導水路8bとリム導水路8cに分岐して流れる。そして、ゼット吐水口20のリム吐水口22のそれぞれから吐水が行われ、便器本体2のボウル部6内が旋回流により洗浄された後、水の落差による流水作用で汚物が排水トラップ管路10の入口10aから上昇管路10bに排出される。
つぎに、この旋回流で便器を洗浄し、排水トラップ管路10の上昇管路10b内に汚物と共に排出された洗浄水は、上昇管路10bを上昇した後、下降管路10cを下降し、排水ソケット24の入口部24aから上流側管路32a(図3参照)に流入する。
そして、図3及び図7に示すように、上流側管路32a内の洗浄水は、上流側管路32aの底面32cを流れることにより、後方から前方へ向かって下斜め方向に差し向けられ、上流側管路32aの底面32cを下斜め方向に延長した部分Aと、下流側管路32bの側面32dを下方に延長した部分Bとが交わる部分Pの付近に向かって流れる。
つぎに、図3、図5及び図7に示すように、上流側管路32aの底面32cを下斜め方向に延長した部分Aと下流側管路32bの側面32dを下方に延長した部分Bとが交わる部分Pの付近に衝突して洗浄水は、垂下部材34の内側壁面34cに沿って流れ、洗浄水は、垂下部材34の内側壁面34cの下側領域34fによって、排水ソケット24の管路32のほぼ中央(管路32の中心軸線C1の方向)に導かれる。これによって、旋回流で便器を洗浄して排水トラップ管路10から排水ソケット24の管路32内に流入した洗浄水が排水ソケット24の管路32の内周面に沿って旋回することが抑制される。
つぎに、垂下部材34によって排水ソケット24の管路32のほぼ中央に導かれた洗浄水は、床下排水管26の管路26aの前側壁面26cに沿うことなく、管路26a内のほぼ中央付近を下方に流れる。すなわち、垂下部材34によって、洗浄水が排水ソケット24の管路32から床下排水管26の管路26a内へ偏った状態で流入すること防ぐことができる。
また、床下排水管26の管路26a内のほぼ中央付近を下方に流れた洗浄水は、床下排水管26の管路26a内の屈曲部26bに衝突し、管路26aの底面に沿って前方へ流れる。このとき、管路26aの流路断面は、洗浄水の水膜等によってシールされることがないため、洗い落し式便器1の封水を引き込もうとする負圧も発生していない。
上述した本発明の一実施形態による洗い落し式便器1によれば、排水ソケット24の管路32の内周面に沿って旋回しようとする洗浄水の旋回方向の流速成分を減少させる旋回抑制手段として、排水ソケット24の管路32の下流付近に垂下部材34が設けられ、この垂下部材34が管路32の内側且つ下方に垂下する内側壁面34を形成している。したがって、ゼット吐水口20及びリム吐水口22からボウル部6に洗浄水を吐水して形成した旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケット24の管路32の内周面に沿って旋回することを垂下部材34が抑制することができ、洗浄水が排水ソケット24から床下排水管26へ偏った状態で流入すること防ぐことができる。したがって、床下排水管26が屈曲部26bを有している場合に、排水ソケット24から床下排水管26に偏って流入した洗浄水が床下排水管26の管路26aの屈曲部26bをシールして負圧が発生することを防ぐことができ、洗い落し式便器1の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐことができるため、節水化できる。
また、本実施形態による洗い落し式便器1によれば、排水トラップ管路10の下降管路10cの平面断面の中心軸線C2が排水ソケット24の管路32の平面断面の中心軸線C1よりも後側に位置し、垂下部材34が排水ソケット24の管路32の平面断面の中心軸線C1に対して前側領域に設けられていることにより、旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケット24の管路32の内周面に沿って旋回することを抑制し、洗浄水が床下排水管26内の前側領域R1へ偏った状態で流入すること防ぐことができる。したがって、床下排水管26の管路26aが屈曲部26bを有している場合に、排水ソケット24から床下排水管26に偏って流入した洗浄水が床下排水管26の管路26aの屈曲26bをシールして負圧が発生することを防ぐことができ、洗い落し式便器1の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐことができるため、節水化できる。また、垂下部材34が排水ソケット24の管路32の平面断面の中心軸線C1に対して後側領域には設けられていないため、排水ソケット24の管路32を狭めることなく、縮流によって排水ソケット24の管路32内でサイホン作用が発生することを防ぐこともでき、排水ソケット24自体が洗い落し式便器1の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐこともできるため、節水化できる。
さらに、本実施形態による洗い落し式便器1によれば、垂下部材34の内側壁面34cが、排水ソケット24の管路32の平面断面において、その内周に沿ってほぼ半周に亘って形成されていることにより、旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケット24の管路32の内周面に沿って旋回するのを確実に抑制し、洗浄水を垂下部材32の内側壁面34cに沿って排水ソケット24の管路32のほぼ中央(管路32の中心軸線C1の方向)に導くことができ、洗浄水が排水ソケット24から床下排水管26の管路26aへ偏った状態で流入すること防ぐことができる。したがって、床下排水管26の管路26aが屈曲部26bを有している場合に、排水ソケット24から床下排水管26の管路26a内の前側壁面26a側に偏って流入することを防ぐため、洗浄水が床下排水管26の管路26aの屈曲部26bをシールして負圧が発生することを防ぐことができ、洗い落し式便器1の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐことができるため、節水化できる。また、排水ソケット24の管路32の平面断面の内周に沿って形成される垂下部材34の内側壁面34cをほぼ半周程度に留めることにより、排水ソケット24の管路32を狭めることなく、縮流によって排水ソケット24内でサイホン作用が発生することを防ぐこともでき、排水ソケット24自体が洗い落し式便器1の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを防ぐこともできるため、節水化できる。
また、本実施形態による洗い落し式便器1によれば、垂下部材34の内側壁面34cの下側領域34fが排水ソケット24の管路32の平面断面の中央且つ下方に向かって傾斜するように形成されていることにより、旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケット24の管路32の内周面に沿って旋回するのをより確実に抑制し、洗浄水を垂下部材34の内側壁面34cに沿って排水ソケット24の管路32のほぼ中央(管路32の中心軸線C1の方向)に、より確実に導くことができ、洗浄水が排水ソケット24から床下排水管26へ偏った状態で流入すること確実に防ぐことができる。したがって、床下排水管26の管路26aが屈曲部26bを有している場合に、排水ソケット24から床下排水管26の管路26a内の前側壁面26a側に偏って流入した洗浄水が床下排水管26の管路26aの屈曲部26bをシールして負圧が発生することを確実に防ぐことができ、洗い落し式便器1の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを確実に防ぐことができるため、節水化できる。
さらに、本実施形態による洗い落し式便器1によれば、垂下部材34が、排水ソケット24の上流側管路32aの底面32cを下斜め方向に延長した部分Aと排水ソケット24の下流側管路32bの側面32dを下方に延長した部分Bとが交わる部分Pの付近に設けられることにより、旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケット24の管路32の内周面に沿って旋回するのを確実に抑制し、排水ソケット24の上流側管路32aを流れた洗浄水を下流側管路32bのほぼ中心軸線C1の方向に確実に導くことができ、洗浄水が排水ソケット24から床下排水管26へ偏った状態で流入することを確実に防ぐことができる。したがって、床下排水管26の管路26aが屈曲部26bを有している場合に、排水ソケット24から床下排水管26の管路26aの前側壁面26c側に偏って流入した洗浄水が床下排水管26の管路26aの屈曲部26bをシールして負圧が発生することを確実に防ぐことができ、洗い落し式便器1の封水を引き込むことにより封水水位が低下することを確実に防ぐことができるため、節水化できる。
また、本実施形態による洗い落し式便器1によれば、垂下部材34が排水ソケット24の管路32の下流付近に設けられた垂下部材取付部36に別部材として取り付けられ、この排水ソケット24の垂下部材取付部36に内周方向に沿って複数設けられた下向きの内側嵌合用凸部36a及び外側嵌合用凸部36bのそれぞれと、垂下部材34の上端部に周方向に沿って複数設けられた上向きの内側嵌合用凹部34a及び外側嵌合用凹部34bのそれぞれとが互いに嵌合して取り付けられているため、垂下部材34を排水ソケット24にしっかりと固定することができる。さらに、これらの排水ソケット24の垂下部材取付部36の内側嵌合用凸部36a及び外側嵌合用凸部36bが、互いに垂下部材取付部36の円周方向に沿って排水ソケット24の管路32の中心軸線C1に対して内側と外側に二列で配列されていると共に、垂下部材34の内側嵌合用凹部34a及び外側嵌合用凹部34bが互いに垂下部材取付部36の円周方向に沿って排水ソケット24の管路32の中心軸線C1に対して内側と外側に二列で配列されているため、垂下部材34を排水ソケット24にしっかりと固定することができる。
さらに、本実施形態による洗い落し式便器1によれば、排水ソケット24内を流れる洗浄水量が比較的少なく、洗浄水の勢いがない状態で排水ソケット24から床下排水管26へ滴り落ちようとする水滴に対しても、垂下部材34の外側壁面34dの下端から外側の床下排水管26の管路26a内の前側壁面26cに向かって突出するように設けられた立壁38により、水滴を垂下部材34の立壁38を伝わせ、床下排水管26の管路26a内の前側壁面26cに沿って流下させることができる。したがって、床下排水管26内で発生する滴下音を防ぐことができる。
また、本実施形態による洗い落し式便器1によれば、排水ソケット24の垂下部材取付部36の嵌合部(内側嵌合用凸部36a及び外側嵌合用凸部36b)のそれぞれと、垂下部材34の嵌合部(内側嵌合用凹部34a及び外側嵌合用凹部34b)のそれぞれとが、排水ソケット24の垂下部材取付部36の内周方向に沿って排水ソケット24の管路32の中心軸線C1に対して内側と外側に互い違いに二列で配列されているため、排水ソケット24の垂下部材取付部36の嵌合部と垂下部材34の嵌合部とが互いに嵌合している部分において、接着剤で接着させる接着面の表面積を増やすことができ、より強力に固定することができる。また、排水ソケット24の垂下部材取付部36に垂下部材34を取り付けた状態では、垂下部材34の内側壁面34cと排水ソケット24の垂下部材取付部36の内側嵌合用凸部36aの内面36cとが面一となっており、互いの嵌合部分が排水ソケット24の管路32を狭めることなく、滑らかな面一の管路面を形成しているため、排水ソケットの管路を狭めることなく、垂下部材34が落下しないように排水ソケット24の垂下部材取付部36にしっかりと固定することができる。
なお、上述した本発明の一実施形態による洗い落し式便器1では、例として、排水トラップ管路10の下降管路10cの平面断面の中心軸線C2が排水ソケット24の管路32の平面断面の中心軸線C1(及び床下排水管26の管路26aの中心軸線C1)よりも後側に位置する場合において、垂下部材34が、排水ソケット24の管路32の平面断面の中心軸線C1に対して前側領域R1の一方側に設けられた形態について説明したが、他の形態についても適用可能である。
例えば、排水トラップ管路10の下降管路10cの平面断面の中心軸線C2が、排水ソケット24の管路32の平面断面の中心軸線C1(及び床下排水管26の管路26aの中心軸線C1)よりも前側に位置する場合、又は、排水ソケット24の管路32の平面断面の中心軸線C1(及び床下排水管26の管路26aの中心軸線C1)と同じ位置にある場合には、垂下部材34を排水ソケット24の管路32の平面断面の中心軸線C1に対して後側領域の一方側に設けることにより、旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケット24の管路32の内周面に沿って旋回することを確実に抑制することができ、洗浄水が床下排水管26の管路26a内の後側領域へ偏った状態で流入すること防ぐことができる。
要するに、排水トラップ管路10の下降管路10cの中心軸線C2と排水ソケット24の管路32の平面断面の中心軸線C1(及び床下排水管26の管路26aの中心軸線C1)との互いの関係がどのような態様であっても、排水ソケット24に対する垂下部材34の配置を適宜変更することにより、旋回流で便器を洗浄した洗浄水が排水ソケットの管路の内周面に沿って旋回することを確実に抑制することができる。
また、上述した本実施形態の洗い落し式便器1では、例として、垂下部材34が上流側管路32aの底面32cを下斜め方向に延長した部分Aと、下流側管路32bの側面32dを下方に延長した部分Bとが交わる部分Pの付近に設けられた形態について説明するが、垂下部材34については、交わる部分Pの付近よりも下方に設けられていてもよい。
さらに、上述した本実施形態の洗い落し式便器1では、例として、垂下部材34が排水ソケット24の本体部20の管路32の下流付近に設けられた垂下部材取付部36に別部材として取り付けられる形態について説明したが、垂下部材34については、排水ソケット24の垂下部材取付部36に一体に設けられていてもよい。
また、上述した本実施形態の洗い落し式便器1では、例として、排水ソケット24の垂下部材取付部36と垂下部材34とが嵌合する嵌合部ついて、排水ソケット24の垂下部材取付部36に下向きの嵌合用凸部36a,36bを複数設け、垂下部材34の上端部に上向きの嵌合用凹部34a,34bを複数設けた形態について説明したが、このような形態に限られず、他の形態として、排水ソケット24の垂下部材取付部36に上向きの嵌合用凹部を複数設け、垂下部材34の上端部に上向きの嵌合用凸部を複数設けた形態であってもよい。
さらに、上述した本実施形態の洗い落し式便器1では、例として、垂下部材34においては、外側壁面34dの下端から床下排水管26の管路26a内の前側壁面26cに向かって突出するように立壁38が設けられた形態について説明したが、この立壁38については省略してもよい。
1 洗い落し式便器
2 便器本体
4 貯水タンク
4a 貯水タンクの排水口
6 ボウル部
8 導水路
8a 導水路の入口部
8b 共通導水路
8c ゼット導水路
8d リム導水路
10 排水トラップ管路
10a 排水トラップ管路の入口
10b 排水トラップ管路の上昇管路
10c 排水トラップ管路の下降管路
12 汚物受け面
12a 汚物受け面の下縁部
14 リム部
16 棚部
18 凹部
18a 凹部の底面
18b 凹部の壁面
20 ゼット吐水口
22 リム吐水口
24 排水ソケット
24a 排水ソケットの入口部
24b 排水ソケットの出口部
26 床下排水管
26a 床下排水管の管路
26b 床下排水管の管路の屈曲部
26c 床下排水管の前側壁面
28 排水ソケットのベース部
30 排水ソケットの本体部
32 排水ソケットの管路
32a 排水ソケットの上流側管路
32b 排水ソケットの下流側管路
32c 排水ソケットの上流側管路の底面
32d 排水ソケットの下流側管路の側面
34 垂下部材(旋回抑制手段)
34a 内側嵌合用凹部(垂下部材の嵌合部)
34b 外側嵌合用凹部(垂下部材の嵌合部)
34c 内側壁面
34d 外側壁面
34e 内側壁面の上側領域
34f 内側壁面の下側領域
36 排水ソケットの本体部の垂下部材取付部
36a 垂下部材の内側嵌合用凸部(排水ソケットの垂下部材取付部の嵌合部)
36b 垂下部材の外側嵌合用凸部(排水ソケットの垂下部材取付部の嵌合部)
36c 垂下部材の内側嵌合用凸部の内面
38 垂下部材の立壁
A 排水ソケットの上流側管路の底面を下斜め方向に延長した部分
B 排水ソケットの下流側管路の側面を下方に延長した部分
C1 排水ソケット及び床下排水管の管路の中心軸線
C2 排水トラップ管路の下降管路の中心軸線
F 床面
L1 垂下部材の内側壁面の上側領域の長さ
L2 垂下部材の内側壁面の下側領域の長さ
P 排水ソケットの上流側管路の底面の延長部分と下流側管路の側面の延長部分とが交わる部分
R1 排水ソケットの管路の中心軸線に対する前側領域
W0 溜水面

Claims (8)

  1. 水の落差による流水作用で汚物を押し流す洗い落し式便器であって、
    ボウル形状の汚物受け面と、上縁に位置するリム部と、を備えたボウル部と、
    このボウル部に洗浄水を吐水して旋回流を形成する吐水部と、
    上記ボウル部の下方に入口が接続され、後方且つ上方へ延びる上昇管路と、この上昇管路と接続し且つ下方へと延びる下降管路と、を備えた排水トラップ管路と、
    この排水トラップ管路の出口部と床下に設けられた屈曲部分を含む床下排水管の入口部とを連結する管路を形成する排水ソケットと、を有し、
    上記排水ソケットの管路の内周面には、この内周面に沿って旋回しようとする洗浄水の旋回方向の流速成分を減少させる旋回抑制手段が設けられており、
    上記旋回抑制手段は、上記排水ソケットの管路の下流付近に設けられ、この管路の内側且つ下方に垂下する壁面を形成する垂下部材を備えており、
    上記垂下部材は、上記排水ソケットを便器本体に取り付けた使用状態において、便器本体の前方から見て、上記排水ソケットの管路の平面断面の中心軸線に対して前側領域又は後側領域の一方側に設けられており、
    上記垂下部材は、上記排水トラップ管路の下降管路の平面断面の中心軸線が上記排水ソケットの管路の平面断面の中心軸線よりも後側に位置する場合には、上記排水ソケットの管路の水平断面において前側領域に設けられ、上記排水トラップ管路の下降管路の平面断面の中心軸線が上記排水ソケットの管路の平面断面の中心軸線よりも前側又は同じ位置に位置する場合には、上記排水ソケットの管路の水平断面において後側領域に設けられていることを特徴とする洗い落し式便器。
  2. 水の落差による流水作用で汚物を押し流す洗い落し式便器であって、
    ボウル形状の汚物受け面と、上縁に位置するリム部と、を備えたボウル部と、
    このボウル部に洗浄水を吐水して旋回流を形成する吐水部と、
    上記ボウル部の下方に入口が接続され、後方且つ上方へ延びる上昇管路と、この上昇管路と接続し且つ下方へと延びる下降管路と、を備えた排水トラップ管路と、
    この排水トラップ管路の出口部と床下に設けられた屈曲部分を含む床下排水管の入口部とを連結する管路を形成する排水ソケットと、を有し、
    上記排水ソケットの管路の内周面には、この内周面に沿って旋回しようとする洗浄水の旋回方向の流速成分を減少させる旋回抑制手段が設けられており、
    上記旋回抑制手段は、上記排水ソケットの管路の下流付近に設けられ、この管路の内側且つ下方に垂下する壁面を形成する垂下部材を備えており、
    上記排水ソケットは、下斜め方向へ延びるように形成された上流側管路と、この上流側管路から連続して下方に延びるように形成された下流側管路と、を備え、上記垂下部材は、上記上流側管路の底面を下斜め方向に延長した部分と上記下流側管路の側面を下方に延長した部分とが交わる位置の付近に設けられるか、又は上記交わる位置の付近よりも下方に設けられていることを特徴とする洗い落し式便器。
  3. 水の落差による流水作用で汚物を押し流す洗い落し式便器であって、
    ボウル形状の汚物受け面と、上縁に位置するリム部と、を備えたボウル部と、
    このボウル部に洗浄水を吐水して旋回流を形成する吐水部と、
    上記ボウル部の下方に入口が接続され、後方且つ上方へ延びる上昇管路と、この上昇管路と接続し且つ下方へと延びる下降管路と、を備えた排水トラップ管路と、
    この排水トラップ管路の出口部と床下に設けられた屈曲部分を含む床下排水管の入口部とを連結する管路を形成する排水ソケットと、を有し、
    上記排水ソケットの管路の内周面には、この内周面に沿って旋回しようとする洗浄水の旋回方向の流速成分を減少させる旋回抑制手段が設けられており、
    上記旋回抑制手段は、上記排水ソケットの管路の下流付近に設けられ、この管路の内側且つ下方に垂下する壁面を形成する垂下部材を備えており、
    上記垂下部材は、上記排水ソケットの管路の下流付近の垂下部材取付部に別部材として取り付けられ、上記排水ソケットの垂下部材取付部は、その内周方向に沿って下向きの凸部又は上向きの凹部が複数設けられた嵌合部を備え、上記垂下部材の上端部は、その周方向に沿って上記排水ソケットの下向きの凸部又は上向きの凹部に嵌合可能に取り付けられる上向きの凹部又は下向きの凸部が複数設けられていた嵌合部を備えていることを特徴とする洗い落し式便器。
  4. 水の落差による流水作用で汚物を押し流す洗い落し式便器であって、
    ボウル形状の汚物受け面と、上縁に位置するリム部と、を備えたボウル部と、
    このボウル部に洗浄水を吐水して旋回流を形成する吐水部と、
    上記ボウル部の下方に入口が接続され、後方且つ上方へ延びる上昇管路と、この上昇管路と接続し且つ下方へと延びる下降管路と、を備えた排水トラップ管路と、
    この排水トラップ管路の出口部と床下に設けられた屈曲部分を含む床下排水管の入口部とを連結する管路を形成する排水ソケットと、を有し、
    上記排水ソケットの管路の内周面には、この内周面に沿って旋回しようとする洗浄水の旋回方向の流速成分を減少させる旋回抑制手段が設けられており、
    上記旋回抑制手段は、上記排水ソケットの管路の下流付近に設けられ、この管路の内側且つ下方に垂下する壁面を形成する垂下部材を備えており、
    上記垂下部材は、その壁面の下端から外側の上記排水ソケットの管路の内周面に向かって突出するように設けられた立壁を備えていることを特徴とする洗い落し式便器。
  5. 上記垂下部材の壁面は、上記排水ソケットの管路の平面断面において、その内周に沿ってほぼ半周に亘って形成されている請求項乃至4の何れか1項に記載の洗い落し式便器。
  6. 上記垂下部材の壁面は、その下方端部の内側面が上記排水ソケットの管路の平面断面の中央且つ下方に向かって傾斜するように形成されている請求項1乃至4の何れか1項に記載の洗い落し式便器。
  7. 上記排水ソケットの垂下部材取付部の嵌合部と上記垂下部材の嵌合部のそれぞれは、上記排水ソケットの垂下部材取付部の内周方向に沿って上記排水ソケットの管路の中心軸線に対して内側と外側に二列で配列されている請求項記載の洗い落し式便器。
  8. 上記排水ソケットの垂下部材取付部の嵌合部と上記垂下部材の嵌合部のそれぞれは、上記排水ソケットの垂下部材取付部の内周方向に沿って上記排水ソケットの管路の中心軸線に対して内側と外側に互い違いに二列で配列され、上記排水ソケットの垂下部材取付部の嵌合部と上記垂下部材の嵌合部とが互いに嵌合している部分は、接着剤により固定され、面一の管路面を形成する請求項記載の洗い落し式便器。
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