JP6256484B2 - ピリダジン化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
《1》 式[4]
〔式中、R1は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C12アルキル基、または群Aより選ばれる1以上の原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリール基を表し、
Qは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C12アルキルスルホニル基、
群Aより選ばれる1以上の原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリールスルホニル基、
またはベンゼン環上の1以上の水素原子が群Bより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいベンジル基を表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子、またはメチル基を表す。
群A:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基、ハロゲン原子、およびニトロ基からなる群。
群B:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基、ハロゲン原子、およびニトロ基からなる群。〕
で示される化合物(以下、化合物[4]とも記す。)と、
式[5]
〔式中、Xは水素原子、ハロゲン原子またはメチル基を表し、Zは塩素原子または臭素原子を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物[5]とも記す。)とを反応させることによる、
式[3]
〔式中、X、YおよびQは前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物[3]とも記す。)を得る工程;
化合物[3]を脱保護することにより、
式[2]
〔式中、XおよびYは前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物[2]とも記す。)を得る工程;および
式[2]で示される化合物を塩素化剤と反応させることにより
式[1]
〔式中、XおよびYは前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物[1]とも記す。)を得る工程;
を包含する、化合物[1]の製造方法。
《2》 化合物[4]と、化合物[5]とを反応させることにより、化合物[3]を得る工程;および
化合物[3]をオキシ塩化リンと混合させて加熱することにより、化合物[1]を得る工程;
を包含する、化合物[1]の製造方法。
《3》 式[4A]
〔式中、R1は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C12アルキル基、または群Aより選ばれる1以上の原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリール基を表し、
Q1はハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C12アルキルスルホニル基、または
群Aより選ばれる1以上の原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリールスルホニル基を表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子、またはメチル基を表す。
群A:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基、ハロゲン原子、およびニトロ基からなる群。〕
で示される化合物(以下、化合物[4A]とも記す。)と、化合物[5]とを反応させることによる、
式[3A]
〔式中、X、YおよびQ1は前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物[3A]とも記す。)を得る工程;および
化合物[3A]と2級アミンとを混合させたのち、混合物に塩素化剤を加えることにより、化合物[1]を得る工程;
を包含する、式[1]で表される化合物の製造方法。
《4》 化合物[3]。
《5》 化合物[4]と、化合物[5]とを反応させることによる、化合物[3]
の製造方法。
《6》 化合物[4]。
式[1]において、XおよびYが各々水素原子である化合物。
式[2]において、XおよびYが各々水素原子である化合物。
式[3]において、XおよびYが各々水素原子である化合物;
式[3]において、Qが、1以上の水素原子が群Aより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリールスルホニル基、
またはベンゼン環の1以上の水素原子が群Bより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいベンジル基である化合物;
式[3]において、Qが、C6〜C24アリールスルホニル基、またはベンジル基である化合物;
式[3]において、Qが、C6〜C14アリールスルホニル基、またはベンジル基である化合物;
式[3]において、Qが4−トリルスルホニル基、フェニルスルホニル基またはベンジル基である化合物;
式[3]において、Qが4−トリルスルホニル基またはフェニルスルホニル基である化合物;
式[3]において、Qが4−トリルスルホニル基である化合物;
式[3]において、Qがフェニルスルホニル基である化合物;
式[3]において、Qがベンジル基である化合物。
式[3]において、XおよびYが各々水素原子であり、
Qが、1以上の水素原子が群Aより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリールスルホニル基、
またはベンゼン環の1以上の水素原子が群Bより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいベンジル基である化合物;
式[3]において、XおよびYが各々水素原子であり、
Qが、C6〜C24アリールスルホニル基、またはベンジル基である化合物;
式[3]において、XおよびYが各々水素原子であり、
Qが、C6〜C14アリールスルホニル基、またはベンジル基である化合物;
式[3]において、XおよびYが各々水素原子であり、Qが4−トリルスルホニル基、フェニルスルホニル基またはベンジル基である化合物;
式[3]において、XおよびYが各々水素原子であり、Qが4−トリルスルホニル基またはフェニルスルホニル基である化合物;
式[3]において、XおよびYが各々水素原子であり、Qが4−トリルスルホニル基である化合物;
式[3]において、XおよびYが各々水素原子であり、Qがベンジル基である化合物。
式[3]において、Xがフッ素原子であり、Yが水素原子であり、Qがフェニルスルホニル基である化合物;
式[3]において、Xがフッ素原子であり、Yが水素原子であり、Qが4−トリルスルホニル基である化合物;
式[3]において、Xがフッ素原子であり、Yが水素原子であり、Qがベンジル基である化合物;
式[3]において、Xがフッ素原子であり、Yが塩素原子であり、Qが4−トリルスルホニル基である化合物;
式[3]において、Xが水素原子であり、Yが塩素原子であり、Qがベンジル基である化合物;
式[4]において、Yが水素原子である化合物;
式[4]において、R1が、1以上の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C12アルキル基、または1以上の水素原子が群Aより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリール基である化合物;
式[4]において、R1が、C1〜C12アルキル基、またはC6〜C24アリール基である化合物;
式[4]において、R1が、1以上の水素原子がハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C6アルキル基、または1以上の水素原子が群Aより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C14アリール基である化合物;
式[4]において、R1が、C1〜C6アルキル基、またはC6〜C14アリール基である化合物;
式[4]において、R1がメチル基、フェニル基または4−トリル基である化合物;
式[4]において、R1がメチル基である化合物;
式[4]において、Qが4−トリルスルホニル基である化合物;
式[4]において、R1がメチル基であり、Qがフェニルスルホニル基である化合物;
式[4]において、R1がメチル基であり、Qが4−トリルスルホニル基である化合物;
式[4]において、Yが水素原子であり、Qが、1以上の水素原子が群Aより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリールスルホニル基、またはベンゼン環の1以上の水素原子が群Bより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいベンジル基であり、R1が、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C6アルキル基、または1以上の水素原子が群Aより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリール基である化合物;
式[4]において、Yが水素原子であり、Qが、C6〜C24アリールスルホニル基またはベンジル基であり、R1がC1〜C6アルキル基またはC6〜C24アリール基である化合物;
式[4]において、Yが水素原子であり、Qが、C6〜C14アリールスルホニル基またはベンジル基であり、R1がC1〜C6アルキル基またはC6〜C14アリール基である化合物;
式[4]において、Yが水素原子であり、Qが、4−トリルスルホニル基またはベンジル基であり、R1がメチル基、フェニル基または4−トリル基である化合物;
式[4]において、Yが水素原子であり、Qが、1以上の水素原子が群Aより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリールスルホニル基であり、R1が、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C6アルキル基である化合物;
式[4]において、Yが水素原子であり、Qが、C6〜C24アリールスルホニル基であり、R1が、C1〜C6アルキル基である化合物;
式[4]において、Yが水素原子であり、Qが、C6〜C14アリールスルホニル基であり、R1が、C1〜C6アルキル基である化合物;
式[4]において、Yが水素原子であり、Qが4−トリルスルホニル基であり、R1がメチル基である化合物;
式[4]において、Yが水素原子であり、Qが、ベンゼン環の1以上の水素原子が群Bより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいベンジル基であり、R1が、1以上の水素原子が群Aより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリール基である化合物;
式[4]において、Yが水素原子であり、Qがベンジル基であり、R1が、C6〜C24アリール基である化合物;
式[4]において、Yが水素原子であり、Qがベンジル基であり、R1が、C6〜C14アリール基である化合物;
式[4]において、Yが水素原子であり、Qがベンジル基であり、R1がフェニル基または4−トリル基である化合物;
式[4]において、R1がフェニル基である化合物;
式[4]において、R1がフェニル基であり、Qが4−トリルスルホニル基である化合物;
式[4]において、R1がフェニル基または4−トリル基であり、Qがベンジル基である化合物;
式[4]において、R1がフェニル基であり、Qがベンジル基である化合物;
式[4]において、Yが水素原子であり、Qがベンジル基である化合物;
式[4]において、Yが水素原子であり、Qが4−トリルスルホニル基であり、R1がフェニル基である化合物;
式[4]において、R1がメチル基であり、Yが水素原子であり、Qがベンジル基である化合物;
式[4]において、R1がメチル基であり、Yが水素原子であり、Qがフェニルスルホニル基である化合物;
式[4]において、R1がメチル基であり、Yが水素原子であり、Qが4−トリルスルホニル基である化合物;
式[4]において、R1がフェニル基であり、Yが水素原子であり、Qがベンジル基である化合物;
式[4]において、R1がフェニル基であり、Yが水素原子であり、Qがフェニルスルホニル基である化合物;
式[4]において、R1がフェニル基であり、Yが水素原子であり、Qが4−トリルスルホニル基である化合物;
式[5]において、Xが水素原子である化合物。
化合物[3]を製造する工程について説明する。
[式中、記号は前記と同じ意味を表す。]
該反応は通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の炭化水素、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類およびこれらの混合物が挙げられる。
該反応の反応温度は通常−20〜30℃の範囲であり、より好ましくは0〜5℃の範囲である。反応時間は通常1〜100時間の範囲である。
該反応に用いられる化合物[5]の使用量は、化合物[4]1モルに対して通常1〜10モルの範囲であり、より好ましくは1〜1.2モルの範囲である。
反応終了後は、例えば反応混合物を塩酸や硫酸と混合した後、沈殿物をろ過により集めるか、あるいは有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、又は濃縮等の操作を行うことにより、化合物[3]を単離することができる。単離された化合物[3]はカラムクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
化合物[3]から化合物[2]を製造する工程について説明する。
[式中、記号は前記と同じ意味を表す。]
化合物[2]は、公知の方法、例えば、Greene’sら、Protective Groups in Organic Chemistry 4th. WILEY INTERSCIENCEや、Journal of Heterocyclic chemistry. 2003, 203.等に記載の方法により化合物[3]を脱保護することにより製造することが出来る。
化合物[2]から化合物[1]を製造する工程について説明する。
化合物[3]から化合物[1]を製造する工程について説明する。
[式中、記号は前記と同じ意味を表す。]
該反応は通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の炭化水素、クロロホルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素等が挙げられ、オキシ塩化リンを溶媒として使用することもできる。
反応温度は通常60〜180℃の範囲であり、反応時間は通常1〜100時間の範囲である。
該反応に用いられるオキシ塩化リンの使用量は、化合物[3]1モルに対して1〜20モルの範囲であり、好ましくは1〜5モルの範囲である。
反応終了後は、例えば反応混合物を水または水酸化ナトリウム水溶液等の塩基性水溶液と混合した後、沈殿物をろ過により集めるか、または有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、又は濃縮等の操作を行うことにより、化合物[1]を単離することができる。単離された化合物[1]はカラムクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
化合物[4A]から化合物[3A]を製造する工程について説明する。
[式中、記号は前記と同じ意味を表す。]
化合物[3A]は、化合物[4]を化合物[4A]に代えて、製造法1に準じて製造することができる。
化合物[3A]から化合物[1]を製造する工程について説明する。
[式中、記号は前記と同じ意味を表す。]
該反応は通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の炭化水素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類およびこれらの混合物が挙げられる。
反応温度は通常20〜150℃の範囲であり、反応時間は通常1〜100時間の範囲である。
該反応に用いられる2級アミンとしては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミンなどの鎖状アミン、およびピロリジン、ピペリジン、モルホリン、イミダゾール、および1,2,4−トリアゾールなどの環状アミンが挙げられ、中でも環状アミンが好ましく、特にピペリジンおよびモルホリンが好ましい。
該反応に用いられる2級アミンの使用量は、化合物[3A]1モルに対して1〜2モルの範囲であり、好ましくは1〜1.2モルの範囲である。
該反応に用いられる塩素化剤としては、オキシ塩化リン、3塩化リン、5塩化リン、ホスゲンおよびこれらの混合物が挙げられ、オキシ塩化リンが特に好ましい。
該反応に用いられる塩素化剤の使用量は、化合物[3A]1モルに対して1〜10モルの範囲であり、好ましくは1〜3モルの範囲であり、より好ましくは1〜1.1モルの範囲である。
反応終了後は、例えば反応混合物を水または水酸化ナトリウム水溶液等の塩基性水溶液と混合した後、沈殿物をろ過により集めるか、または有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、又は濃縮等の操作を行うことにより、化合物[1]を単離することができる。単離された化合物[1]はカラムクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
次に、化合物[4]を製造する工程について説明する。
〔式中、YおよびR1は前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物[6]とも記す。)の窒素原子を保護することにより、製造することができる。
[式中、記号は前記と同じ意味を表す。]
式[7]
Q1−Cl [7]
〔式中、記号は前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物(以下、化合物[7]とも記す。)と化合物[6]とを反応させることにより製造することが出来る。
化合物[7]としては、例えばメチルスルホニルクロリド、エチルスルホニルクロリド、プロピルスルホニルクロリド、tert−ブチルスルホニルクロリド、ペンチルスルホニルクロリド、ヘキシルスルホニルクロリド、ヘプチルスルホニルクロリド、オクチルスルホニルクロリド、ノニルスルホニルクロリド、デシルスルホニルクロリド、ウンデシルスルホニルクロリド、ドデシルスルホニルクロリド、イソアミルスルホニルクロリド、テキシルスルホニルクロリド、シクロプロピルスルホニルクロリド、シクロヘキシルスルホニルクロリド、シクロヘキシルメチルスルホニルクロリド、ノルボルニルスルホニルクロリド、アダマンチルスルホニルクロリド、トシルクロリド、フェニルスルホニルクロリド、ナフチルスルホニルクロリド、メシチルスルホニルクロリド、ビフェニルスルホニルクロリド、アントラセニルスルホニルクロリド、ピレニルスルホニルクロリド、ターフェニルスルホニルクロリド、ビナフチルスルホニルクロリド、クォーターフェニルスルホニルクロリド、3’,5’−ジフェニルビフェニルスルホニルクロリド、ニトロフェニルスルホニルクロリド、クロロフェニルスルホニルクロリド、アニシルスルホニルクロリド、クロロフルオロフェニルスルホニルクロリド、ジメトキシフェニルスルホニルクロリド、およびペンタフルオロフェニルスルホニルクロリドが挙げられる。
該反応は通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、トルエン、キシレン等の炭化水素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジン−2−オン、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトニトリル、アセトン、2−ブタノン等の非プロトン性極性溶媒およびこれらの混合物が挙げられる。
該反応は通常、無機塩基等の塩基の存在下に行われる。
該反応に用いられる塩基としては、例えば、水素化ナトリウム等のアルカリ金属の水素化物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等の無機塩基、トリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリン、およびN,N−ジメチルアミノピリジン(DMAP)等の有機塩基およびこれらの混合物が挙げられる。
反応温度は通常−20〜100℃であり、反応時間は通常1〜100時間の範囲である。
該反応に用いられる化合物[7]の使用量は、化合物[6]1モルに対して1〜2モルの範囲であり、コスト面からより好ましくは1〜1.2モルの範囲である。
該反応に用いられる塩基の使用量は、化合物[6]1モルに対して1〜100モルの範囲であり、好ましくは1〜1.2モルの範囲である。
反応終了後は、例えば反応混合物を水と混合するか、または、塩酸や硫酸と混合して中和した後、有機溶媒抽出し、得られた有機層乾燥、又は濃縮等の操作を行うことにより、化合物[4]を単離することができる。単離された化合物[4]はカラムクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
該反応は通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えばトルエン、キシレン等の炭化水素、クロロベンゼン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジン−2−オン、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトニトリル、アセトン、および2−ブタノン等の非プロトン性極性溶媒、メタノール等のアルコール類およびこれらの混合物が挙げられる。
該反応は通常塩基の存在下に行われる。
該反応に用いられる塩基としては、例えば、水素化ナトリウム等のアルカリ金属の水素化物、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等の無機塩基、およびトリエチルアミン、ピリジン、ジメチルアニリン等の有機塩基が挙げられる。
反応温度は通常−20℃から溶媒の沸点の範囲であり、反応時間は通常1〜100時間の範囲である。
該反応に用いられる塩化ベンジル誘導体または臭化ベンジル誘導体の使用量は、化合物[6]1モルに対して1〜10モルの範囲である。より好ましくは1〜1.2モルの範囲である。
該反応に用いられる塩基の使用量は、化合物[6]1モルに対して1〜100モルの範囲であり、好ましくは1〜1.2モルの範囲である。
反応終了後は、例えば反応混合物を水と混合するか、または、塩酸や硫酸と混合して中和した後、有機溶媒抽出し、得られた有機層を乾燥、又は濃縮等の操作を行うことにより、化合物[6]を単離することができる。単離された化合物[6]はカラムクロマトグラフィー、再結晶等によりさらに精製することもできる。
化合物[6]は、公知の方法、例えば特許文献2に記載の方法に準じて製造することができる。
次に、化合物[5]を製造する工程について説明する。
〔式中、i−Prはイソプロピル基を表し、Zは前記と同じ意味を表す。〕
化合物[5]は単離、精製することなく次の工程に使用することが出来る。
該反応は通常溶媒中で行われる。
該反応に用いられる溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、およびエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、トルエン、およびキシレン等の炭化水素、およびこれらの混合物が挙げられる。
反応温度は通常−20〜30℃の範囲であり、好ましくは0〜5℃の範囲である。反応時間は通常1〜100時間の範囲である。
該反応にMgを用いる場合、反応開始剤として1,2−ジブロモエタン等を添加するのが好ましく、その使用量は、化合物[8]1モルに対して0.001〜0.01モルの範囲が好ましい。
該反応にMgを用いる場合、溶媒はテトラヒドロフラン等のエーテル類が好ましい。
本明細書において、記号は下記の意味を表す。
Msはメタンスルホニル基を表す。
Tsは4−トリルスルホニル基を表す。
Phはフェニル基を表す。
Bnはベンジル基を表す。
MTBEは、tert−ブチルメチルエーテルを表す。
THFは、テトラヒドロフランを表す。
窒素雰囲気下で0.3gのMgと15mLのTHFとを混合し、0℃で撹拌した。該混合物に、1,2−ジブロモエタン0.08gのTHF0.5mL溶液を全量、および1−ブロモ−2,6−ジフルオロベンゼン(以下、化合物(8−1)と記す。)2.0gのTHF10.0mL溶液の1.5mLを加えた。5分後、さらに前記の化合物(8−1)の溶液2.5mLを添加した。しばらく撹拌後、前記の化合物(8−1)の溶液の残量を滴下し、反応混合物を0℃で2時間撹拌した。このようにして調製した上記の2,6−ジフルオロフェニルマグネシウムブロミド(以下、化合物(5−1)とも記す。)の溶液を0℃に保温した滴下ロートへ移した。
別の反応容器にて窒素雰囲気下、4.0gの4−メタンスルホニル−6−メチル−5−フェニル−2−(4−トリルスルホニル)−2H−ピリダジン−3−オン(以下、化合物(4−1)と記す。)と10.0mLのTHFとを混合し、0℃で撹拌した。該混合物に前記の化合物(5−1)の溶液を約15分かけて滴下し、反応混合物を0℃で6時間さらに撹拌した。反応混合物を室温まで戻し、10%塩酸およびヘキサンを加えた。反応混合物を激しく撹拌したのち、ろ過した。ろ上物を水、MTBEおよびヘキサンで順次洗浄し、ろ上物を50℃で減圧下に乾燥し、4−(2,6−ジフルオロフェニル)−6−メチル−5−フェニル−2−(4−トリルスルホニル)−2H−ピリダジン−3−オン(以下、化合物(3−1)とも記す。)4.0gを白色固体として得た(収率92%)。
化合物(3−1)
1H-NMR (CDCl3, TMS) δ(ppm): 8.12 (2H, d, J = 8.3 Hz), 7.36 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.29-7.24 (3H, m), 7.19-7.11 (1H, m), 7.07-7.03 (2H, m), 6.70 (2H, dd, J = 8.3, 7.3 Hz), 2.45 (3H, s), 2.23 (3H, s).
実験1:化合物(8−1)105mgのTHF1.0mL溶液を窒素雰囲気下に0℃で撹拌し、2Mイソプロピルマグネシウムクロリド−THF溶液0.3mLを添加し、反応混合物を同温で1時間撹拌して2,6−ジフルオロフェニルマグネシウムクロリド(以下、化合物(5−2)とも記す。)の溶液を調製し、その溶液を0℃で保温した。
実験2:化合物(8−1)105mgのTHF1.0mL溶液を窒素雰囲気下に0℃で撹拌し、2Mイソプロピルマグネシウムクロリド−THF溶液0.3mLを添加し、同温で1時間撹拌して化合物(5−2)の溶液を調製し、その溶液を0℃で保温した。
別の反応容器にて、6−メチル−5−フェニル−4−フェニルスルホニル−2−(4−トリルスルホニル)−2H−ピリダジン−3−オン(以下、化合物(4−3)と記す。)200mgとTHF1.0mLとの混合物を0℃、窒素雰囲気下で撹拌し、実験1で調製した化合物(5−2)の溶液を全量添加した。反応混合物を同温で1.5時間撹拌した後、実験2で調製した化合物(5−2)の溶液を全量加えて、反応混合物をさらに1時間撹拌した。塩酸、MTBEおよび酢酸エチルを反応混合物に加えた。分液により得られた有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、LC−IS(内部標準)定量にて化合物(3−1)の収率を求めると約100%であった。
実験1:化合物(8−1)108mgのTHF1.0mL溶液を窒素雰囲気下に0℃で撹拌し、2Mイソプロピルマグネシウムクロリド−THF溶液0.3mLを添加し、反応混合物を同温で1時間撹拌して化合物(5−2)の溶液を調製し、その溶液を0℃で保温した。
実験2:化合物(8−1)108mgのTHF1.0mL溶液を窒素雰囲気下に0℃で撹拌し、2Mイソプロピルマグネシウムクロリド−THF溶液0.3mLを添加し、同温で1時間撹拌して化合物(5−2)の溶液を調製し、その溶液を0℃で保温した。
別の反応容器にて、2−ベンジル−6−メチル−5−フェニル4−フェニルスルホニル−2H−ピリダジン−3−オン(以下、化合物(4−4)と記す。)200mgとTHF1.0mLとの混合物を0℃、窒素雰囲気下で撹拌し、実験1で調製した化合物(5−2)の溶液を全量添加した。反応混合物を同温で1.5時間撹拌した後、実験2で調製した化合物(5−2)の溶液を全量加えて、反応混合物をさらに1時間撹拌した。塩酸および酢酸エチルを反応混合物に加えた。分液により得られた水層を酢酸エチルで抽出し、先に得られた有機層と混合し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、LC−IS定量にて2−ベンジル−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−6−メチル−5−フェニル−2H−ピリダジン−3−オン(以下、化合物(3−2)とも記す。)の収率を求めると96%であった。
化合物(3−2)
1H-NMR (CDCl3, TMS) δ(ppm): 7.55 (2H, d, J = 6.6 Hz), 7.39-7.31 (3H, m), 7.26-7.25 (3H, m), 7.16-7.14 (1H, m), 7.08-7.07 (2H, m), 6.73 (2H, dd, J = 8.3, 7.3 Hz), 5.39 (2H, s), 2.12 (3H, s).
化合物(8−1)0.3gのTHF4.0mL溶液を窒素雰囲気下に0℃で撹拌し、2.0Mイソプロピルマグネシウムクロリド−THF溶液0.8mLを添加し、同温で1時間撹拌した。その後、2−ベンジル−4−メタンスルホニル−6−メチル−5−フェニル−2H−ピリダジン−3−オン(以下、化合物(4−2)と記す。)0.5gを加え、反応混合物をさらに16時間撹拌した。該混合物に1N塩酸を加えた後、反応混合物を室温に戻し、1N塩酸20mLおよび水30mLを加え、反応混合物を酢酸エチル60mLで2回抽出した。抽出液を混合し、減圧下に濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン−酢酸エチル)にて精製し、化合物(3−2)309mgを得た(収率60%)。
235mgの化合物(3−1)、56mgのモルホリン、および856mgのトルエンの混合物を加熱し、50℃で2.5時間、80℃で4時間、および100℃で2.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで放冷し、ヘキサン1.0mLを加えて、反応混合物を濾過した。残渣をヘキサンで洗浄後、減圧下に乾燥し、白色固体227mgを得た。1H−NMRより、化合物(2−1)の収率は74%であった。
136mgの4−(2,6−ジフルオロフェニル)−6−メチル−5−フェニル−2H−ピリダジン−3−オン(以下、化合物(2−1)とも記す。)とトルエン865mgとの混合物を窒素雰囲気下、100℃で加熱撹拌し、0.1mLのオキシ塩化リンを加えた。反応混合物を4.5時間さらに加熱撹拌し、室温まで放冷し、10%水酸化ナトリウム水溶液、および酢酸エチルを反応混合物に加えた。分液により得られた水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層をLC―IS定量すると、化合物(1−1)の収率は85%であった。
2.0gの化合物(3−1)、399mgのピペリジンおよび10.0gのトルエンの混合物を窒素雰囲気下に、100℃で5時間加熱撹拌し、室温まで放冷した。そこへ、0.4mLのオキシ塩化リンを加えて反応混合物を100℃で9時間加熱撹拌した。反応混合物に、100℃でオキシ塩化リン0.1mLを加えて、反応混合物を100℃さらに4時間加熱撹拌した後、室温まで放冷し、10%水酸化ナトリウム水溶液9.4gを反応混合物に加えて分液した。水層をトルエンで抽出し、さらに水層を酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を混合し、LC−IS定量にて、3−クロロ−4−(2,6−ジフルオロフェニル)−6−メチル−5−フェニルピリダジン(以下、化合物(1−1)とも記す。)の収率を求めると、80%であった。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮し、2.5gの粗生成物を得た。粗生成物をメタノール−MTBEから再結晶し、目的物0.7gを得た。収率51%。さらに、ろ液を減圧下に濃縮し、1.6gの残渣を得た。(LC−IS定量より、収率29%)
202mgの化合物(3−1)、41mgのモルホリンおよびトルエン1.0gの混合物を窒素雰囲気下に、100℃で8時間加熱撹拌した後、0.2mLの3%モルホリン/トルエン溶液を加えて、反応混合物を100℃でさらに4.5時間加熱撹拌した。混合物を室温まで放冷し、0.05mLのオキシ塩化リンを加えた。反応混合物を100℃でさらに7時間加熱撹拌した後、室温まで放冷した。反応混合物にアセトニトリルを加えて、LC−IS定量すると化合物(1−1)の収率は80%であった。
窒素雰囲気下にて55%水素化ナトリウム16gとTHF870gを混合し、撹拌した。該混合物を0℃に冷却し、4−メタンスルホニル−6−メチル−5−フェニル−2H−ピリダジン−3−オン(以下、化合物(6−1)とも記す。)87gを加え、次いでトシルクロリド73gを加えた後、混合物を同温度で2時間撹拌した。反応混合物に1N塩酸88gを加えた後、減圧下に濃縮した。残渣に水2kgおよび酢酸エチル7kgを加えて分液し、有機層を飽和食塩水1kgで洗浄した。有機層を減圧下に濃縮し、そこへエタノール412gを加えて、得られた混合物を撹拌した後ろ過し、ろ上物をエタノール412gで洗浄した。得られた残渣を減圧下に乾燥し、化合物(4−1)131gを得た(収率95%)。
化合物(4−1)
1H-NMR (CDCl3, TMS) δ(ppm): 8.11 (2H, d, J = 7.9Hz), 7.47-7.45 (3H, m), 7.40 (2H, d, J = 8.0Hz), 7.16-7.14 (2H, m), 3.28 (3H, s), 2.48 (3H, s), 2.09 (3H, s).
窒素雰囲気下に55%水素化ナトリウム18gとDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)950gを混合し、撹拌した。該混合物を0℃に冷却し、化合物(6−1)97gを少しずつ加え、次いで臭化ベンジル72gを滴下し、混合物を2時間撹拌した。該反応混合物に1N塩酸73gを加え、さらに酢酸エチル1.7kgおよび水1.0kgを加えて分液した。水層を酢酸エチル1Lで2回抽出し、有機層を混合し、飽和食塩水1Lで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。濃縮残渣にエタノール524gおよびクロロホルム53gを加えて混合物を80℃に加熱した後、室温まで冷却した。析出した固体を濾過し、ろ上物をエタノール128gで2回洗浄し、ろ上物を減圧下に乾燥して、化合物(4−2)112gを得た(収率86%)。
化合物(4−2)
1H-NMR(CDCl3, TMS) δ(ppm): 7.53 (2H, d, J = 7.1Hz), 7.46-7.44 (3H, m), 7.40-7.34 (3H, m), 7.17-7.14 (2H, m), 5.37 (2H, s), 3.33 (3H, s), 2.02 (3H, s).
6−メチル−5−フェニル−4−フェニルスルホニル−2H−ピリダジン−3−オン(以下、化合物(6−2)とも記す。)2.0g、トシルクロリド1.4g、炭酸カリウム1.1g、およびアセトニトリル10gの混合物を窒素雰囲気下に80℃で4時間加熱撹拌した後、室温まで放冷し、水およびMTBEを混合物に加えた。分液により得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に濃縮し、化合物(4−3)2.6gを得た。収率89%。
化合物(4−3)
1H-NMR (CDCl3, TMS) δ(ppm): 8.03 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.89 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.59 (1H, t, J = 7.1 Hz), 7.53-7.49 (3H, m ), 7.46 (2H, t, J = 7.6 Hz), 7.34 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.20-7.16 (2H, m), 2.46 (3H, s), 2.04 (3H, s).
化合物(6−2)2.0g、炭酸カリウム1.0g、メタノール10g、およびベンジルブロミド1.4gの混合物を室温で4.5時間撹拌後、MTBE、水および酢酸エチルを反応混合物に加えて分液し、有機層を得た。分液により得られた水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を混合し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮して粗生成物2.9gを得た。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン−MTBE)に付し、化合物(4−4)1.5gを得た(収率43%)。
化合物(4−4)
1H-NMR (CDCl3, TMS) δ(ppm): 8.00-7.97 (2H, m), 7.60 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.52-7.47 (5H, m), 7.41-7.37 (2H, m), 7.32-7.27 (3H, m), 7.22 (2H, dd, J = 7.8, 1.5 Hz), 5.25 (2H, s), 1.97 (3H, s).
エタノール190ml、2−メタンスルホニル酢酸ヒドラジド30.0gおよび1−フェニルプロパン−1,2−ジオン32.1gの混合物に、窒素雰囲気下、室温で酢酸23.7gを加えた。該混合物を室温で6時間撹拌した後、沈殿した固体を濾過により集めた。濾過残渣をエタノールで洗浄することにより、2−メタンスルホニル酢酸−(1−メチル−2−オキソ−2−フェニル−エチリデンヒドラジド)(以下、化合物(7−1)と記す。)50.5gを得た(収率90%)。
化合物(7−1)
1H-NMR (CDCl3, TMS) δ(ppm): 2.23 (3H, s), 3.11 (3H, s), 4.35 (2H, s), 7.46-7.50 (2H, m), 7.56-7.58 (1H, m), 7.94-7.61 (2H, m), 9.23 (1H, m).
トルエン4.6mLおよび化合物(7−1)564mgの混合物に、窒素雰囲気下、室温でピペリジン85mgを加えた。該混合物を110℃で12時間撹拌した後、放冷した。そこに希塩酸を加えて、混合物を酢酸エチルで2回抽出した。有機層を混合し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:ヘキサン−酢酸エチル)に付し、化合物(6−1)481mgを得た(収率91%)。
化合物(6−1)
1H-NMR (CDCl3, TMS) δ(ppm): 2.04 (3H, s), 3.36 (3H, s), 7.18-7.21 (2H, m), 7.46-7.52 (3H, m), 11.61 (1H, br).
実験1:2−フェニルスルホニル酢酸ヒドラジド321mg、1−フェニルプロパン−1,2−ジオン206mg、酢酸186mg、およびメタノール1.0gの混合物を室温で6時間撹拌した。
実験2:2−フェニルスルホニル酢酸ヒドラジド322mg、1−フェニルプロパン−1,2−ジオン201mg、酢酸11mg、およびメタノール1.0gの混合物を室温で6時間撹拌した。
実験1および実験2の反応混合物を混合し、トルエン共沸により酢酸を除去(トルエンを加えて混合物を減圧下に濃縮する操作を3回行った)した後、混合物を減圧下に濃縮し、2−フェニルスルホニル酢酸−(1−メチル−2−オキソ−2−フェニル−エチリデンヒドラジド)(以下、化合物(7−2)とも記す。)を0.95g(LC純度88%)得た。LC純度を含量として、収率89%。
化合物(7−2)
1H-NMR (CDCl3 TMS) δ: 8.95 (1H, s), 7.98 (2H, d, J = 7.6 Hz), 7.82 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.68-7.60 (2H, m), 7.51 (4H, td, J = 7.5, 3.7 Hz), 4.48 (2H, s), 2.14 (3H, s).
化合物(7−2)10g、ピペリジン2.7g、およびトルエン31gの混合物を90℃で5時間撹拌した。該混合物を40℃まで放冷し、水20mL、10%水酸化ナトリウム水溶液20mL、およびトルエン20mLを加えて分液した。有機層を10%水酸化ナトリウム水溶液20mLで抽出し、水層を混合し、撹拌下に濃塩酸を加えた。析出した固体を濾過により集め、残渣を水およびヘキサンで順次洗浄し、減圧下に乾燥して化合物(6−2)9.35gを得た。収率98%。
化合物(6−2)
1H-NMR (CDCl3 TMS) δ: 10.62 (1H, br s), 8.01-7.98 (2H, m), 7.61 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.55-7.48 (5H, m), 7.24 (2H, dd, J = 7.8, 1.8 Hz), 1.99 (3H, s).
化合物(1−1)(15g)のトルエン(35g)溶液を水(48g)に加え、90℃に加熱して、水とトルエンとの共沸によりトルエンを除去した。トルエンを完全に除去した後、得られたスラリーをろ過し、残渣を水で洗浄し、40℃で減圧乾燥した。析出固体の粉末X線回折は純粋相の形態1を示した。
化合物(1−1)(15g)のキシレン(45g)溶液を100℃に加熱して溶液を得て、そこに、100℃でn−ヘプタン(30g)を加えた。得られた溶液を5℃に冷却し、1時間撹拌した。得られたスラリーをろ過し、n−ヘプタンのキシレン溶液(50wt%)で洗浄した。析出物を40℃で減圧乾燥した。析出固体の粉末X線回折は純粋相の形態1を示した。
化合物(1−1)と5重量倍のメタノールとを合わせて、63℃で0.3時間混合して、溶液を得た。得られた溶液を10℃に冷却し、1.5時間撹拌した。得られたスラリーをろ過し、メタノールで洗浄した。析出物を50℃で乾燥した。析出固体のDSC/TGAおよび粉末X線回折は純粋相の形態1を示した。図1および2は、形態1の物性チャートである。次の表は、形態1の粉末X線回折パターンのピークリストを示す。
化合物(1−1)(76.2mg)と2mLのメタノールとを12mLのバイアル内で合わせて、25℃で0.5時間混合して、溶液を得た。得られた溶液を0.2μmPTFEフィルターを通してろ過し、12mLのきれいなバイアルに入れた。そのバイアルを、蓋をせずに、50℃のメタルブロックの上に置き、溶媒を、2日間かけて蒸発させた。析出固体のDSC/TGAおよび粉末X線回折は純粋相の形態2を示した。図3および4は、形態2の物性チャートである。次の表は、形態2の粉末X線回折パターンのピークリストを示す。
化合物(1−1)(260.6mg)と8mLのメタノールとを12mLのバイアル内で合わせて、25℃で0.5時間混合して、溶液を得た。得られた溶液を0.2μmPTFEフィルターを通してろ過した。この溶液の一部分(〜1mL)を、12mLバイアルの蓋をゆるめて50℃のメタルブロックの上に3日間おき、溶媒を蒸発させた。析出固体のDSCおよび粉末X線回折は純粋相の形態3を示した。図5および6は、形態3の物性チャートである。次の表は、形態3の粉末X線回折パターンのピークリストを示す。
回折計:PANalytical X’Pert Pro
X線:Niフィルター Cu Kα(45kV/40mA)
ステップサイズ:0.02°
測定モード:2θ法
検出器:X'celeratorTM RTMS (Real Time Multi-Strip)
入射光学系:入射スリット(0.25°)、0.04 rad Sollerスリット、散乱スリット(0.25°)、10mm長手制限スリット
受光光学系:受光スリット(0.25°)、0.04 rad Sollerスリット
試料はシリコン無反射試料板上に平らに設置する。
示差走査熱量計:TA Instruments Q100(オートサンプラー、冷却システム付)
40 mL/min N2 パージ
15℃/min(クリンプアルミニウムパン)
熱重量分析装置:TA Instruments Q500
40 mL/min N2 パージ
15℃/min(白金又はアルミニウムパン)
Claims (6)
- 式[4]
〔式中、R1は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C12アルキル基、または群Aより選ばれる1以上の原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリール基を表し、
Qは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C12アルキルスルホニル基、
群Aより選ばれる1以上の原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリールスルホニル基、
またはベンゼン環の1以上の水素原子が群Bより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいベンジル基を表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子、またはメチル基を表す。
群A:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基、ハロゲン原子、およびニトロ基からなる群。
群B:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基、ハロゲン原子、およびニトロ基からなる群。〕
で示される化合物と、
式[5]
〔式中、Xは水素原子、ハロゲン原子またはメチル基を表し、Zは塩素原子または臭素原子を表す。〕
で示される化合物とを反応させることによる、
式[3]
〔式中、X、YおよびQは前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物を得る工程;
式[3]で示される化合物を脱保護することにより、
式[2]
〔式中、XおよびYは前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物を得る工程;および
式[2]で示される化合物を塩素化剤と反応させることにより
式[1]
〔式中、XおよびYは前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物を得る工程;
を包含する、式[1]で表される化合物の製造方法。 - 式[4]
〔式中、R1は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C12アルキル基、または群Aより選ばれる1以上の原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリール基を表し、
Qは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C12アルキルスルホニル基、
群Aより選ばれる1以上の原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリールスルホニル基、
またはベンゼン環の1以上の水素原子が群Bより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいベンジル基を表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子、またはメチル基を表す。
群A:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基、ハロゲン原子、およびニトロ基からなる群。
群B:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基、ハロゲン原子、およびニトロ基からなる群。〕
で示される化合物と、
式[5]
〔式中、Xは水素原子、ハロゲン原子またはメチル基を表し、Zは塩素原子または臭素原子を表す。〕
で示される化合物とを反応させることによる、
式[3]
〔式中、X、YおよびQは前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物を得る工程;および
式[3]で示される化合物をオキシ塩化リンと混合させて加熱することにより
式[1]
〔式中、XおよびYは前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物を得る工程;
を包含する、式[1]で表される化合物の製造方法。 - 式[4A]
〔式中、R1は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C12アルキル基、または群Aより選ばれる1以上の原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリール基を表し、
Q1はハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C12アルキルスルホニル基、または
群Aより選ばれる1以上の原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリールスルホニル基を表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子、またはメチル基を表す。
群A:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基、ハロゲン原子、およびニトロ基からなる群。〕
で示される化合物と、
式[5]
〔式中、Xは水素原子、ハロゲン原子またはメチル基を表し、Zは塩素原子または臭素原子を表す。〕
で示される化合物とを反応させることによる、
式[3A]
〔式中、X、YおよびQ1は前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物を得る工程;および
式[3A]で示される化合物と2級アミンとを混合させたのち、混合物に塩素化剤を加えることにより、式[1]
〔式中、XおよびYは前記と同じ意味を表す。〕
で表される化合物を得る工程;
を包含する、式[1]で表される化合物の製造方法。 - 式[3]
〔式中、Qは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C12アルキルスルホニル基、
群Aより選ばれる1以上の原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリールスルホニル基、
またはベンゼン環の1以上の水素原子が群Bより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいベンジル基を表し、
Xは水素原子、ハロゲン原子またはメチル基を表し、Yは、水素原子、ハロゲン原子、またはメチル基を表す。
群A:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基、ハロゲン原子、およびニトロ基からなる群。
群B:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基、ハロゲン原子、およびニトロ基からなる群。〕
で示される化合物。 - 式[4]
〔式中、R1は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C12アルキル基、またはが群Aより選ばれる1以上の原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリール基を表し、
Qは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C12アルキルスルホニル基、
群Aより選ばれる1以上の原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリールスルホニル基、
またはベンゼン環の1以上の水素原子が群Bより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいベンジル基を表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子、またはメチル基を表す。
群A:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基、ハロゲン原子、およびニトロ基からなる群。
群B:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基、ハロゲン原子、およびニトロ基からなる群。〕
で示される化合物と、
式[5]
〔式中、Xは水素原子、ハロゲン原子またはメチル基を表し、Zは塩素原子または臭素原子を表す。〕
で示される化合物とを反応させることによる、
式[3]
〔式中、X、YおよびQは前記と同じ意味を表す。〕
で示される化合物の製造方法。 - 式[4]
〔式中、R1は、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C12アルキル基、または群Aより選ばれる1以上の原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリール基を表し、
Qは、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C12アルキルスルホニル基、
群Aより選ばれる1以上の原子もしくは基で置換されていてもよいC6〜C24アリールスルホニル基、
またはベンゼン環の1以上の水素原子が群Bより選ばれる原子もしくは基で置換されていてもよいベンジル基を表し、
Yは、水素原子、ハロゲン原子、またはメチル基を表す。
群A:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基、ハロゲン原子、およびニトロ基からなる群。
群B:ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4アルコキシ基、ハロゲン原子、およびニトロ基からなる群。〕
で示される化合物。
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