JP6255741B2 - 停留所情報提供装置およびそれを備えた運賃表示装置 - Google Patents

停留所情報提供装置およびそれを備えた運賃表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、路線バスに搭載され、この路線バスが次に停車を予定する次停留所の情報を直前に発車または通過した前停留所から所定距離離れた出力地点で車内設備機器に出力する停留所情報提供装置およびそれを備えた運賃表示装置に関するものである。
路線バスが次に停車を予定する次停留所の情報を直前に発車または通過した前停留所から所定距離離れた出力地点で車内設備機器に出力する停留所情報提供装置に関する技術として、例えば、下記、特許文献1に開示される技術がある。この先行技術によると、バスナビゲーション装置は、GPS衛星から送信されるGPS変調信号を受信することによりバスの現在位置を特定し、地図データベースに記憶された地図データに基づいて現在位置の属する停留所座標エリアを判断している。
これにより、例えば、(1)操作ボタンの手動操作により次停留所の情報を出力する構成の場合には、乗務員が操作ボタンを押し忘れたときには次停留所の情報が出力されない不具合や、(2)乗降用扉の開閉動作をトリガに所定時間経過(または所定距離走行)後に次停留所の情報を出力する構成の場合には、乗降客のない停留所を通過したときには扉が開閉動作をしないため次停留所の情報が自動に出力されなかったり、また(2)’次停留所までの距離が非常に近いときにはこのような所定時間や所定距離が過ぎるまでに路線バスが次停留所に到達してしまい次停留所の情報が自動に出力されなかったり、する不具合、等の様々な問題を解決可能にしている。
特開2006−209574号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示される技術によると、GPS(Global Positioning System;全地球測位システム)による測位結果には測位誤差が存在する。そのため、現在位置の属する停留所座標エリアの境界付近において入退出を繰り返す場合があり、このような場合には停留所座標エリアの判断結果が不安定になり判断結果のゆらぎに起因した不具合が生じ得るおそれがある。
このような判断結果のゆらぎは、例えば、入退出の判断において、一定時間または一定距離の移動の間に状態が変化しないことを条件に判断結果を確定させることで解決し得るが、判断結果の確定には時間を要することから、路線バスの走行状態によっては、前述した(2)’の場合と同様の不具合を招き得る。即ち、次停留所までの距離が非常に近いときには、判断結果が確定する前に路線バスが次停留所に到達してしまい、結果的に次停留所の情報が出力されない可能性があり得る。
ところで、停留所情報提供装置から出力される次停留所の情報は、当該路線バスに搭載された車載設備機器がその情報に基づいて情報処理による制御処理を行っている。例えば、運賃表示装置においては、運賃算定の基準となる乗車区間に応じて予め定められた整理番号とこの整理番号に対応する乗車区間から次停留所までの運賃とを表示して、乗客に運賃情報を提供している。そのため、正しい次停留所の情報を取得することができない場合には、誤った運賃情報を乗客に提供してしまうおそれがある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたもので、近接した停留所間であっても、次停留所の情報を確実に出力し得る停留所情報提供装置を提供することを目的とする。また、本発明の別の目的は、近接した停留所間であっても、正確な運賃表示を乗客に提供し得る運賃表示装置を提供することである。
上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項1に記載された停留所情報提供装置は、路線バスに搭載され、この路線バスが次に停車を予定する次停留所の情報を直前に発車または通過した前停留所から所定距離離れた出力地点で車内設備機器に出力する停留所情報提供装置であって、前記路線バスの現在位置の現在位置情報を取得する現在位置取得部と、前記路線バスが停車を予定する各停留所の位置情報を記憶する停留所位置記憶部と、前記現在位置取得部により取得された前記現在位置情報および前記停留所位置記憶部に記憶された前記前停留所の位置情報に基づいて前記前停留所の周辺域から前記路線バスが離れたか否かを判断する前停留所離隔判断部と、前記前停留所離隔判断部により前記路線バスが前記周辺域から離れたと判断した場合、前記次停留所の情報を前記出力地点で出力したならば、前記路線バスが前記次停留所に到着または通過した以降に前記次停留所の情報が出力されると判断したときには、前記路線バスが前記現在位置から前記次停留所に到達するのに要する所要距離に基づいて前記路線バスが前記次停留所よりも手前の所定地点に到達するまでの所定地点距離を算出する所定地点距離算出部と、前記路線バスが前記現在位置から、前記所定地点距離算出部により算出された前記所定地点距離に到達すると前記次停留所の情報を前記車内設備機器に出力する次停留所情報出力制御部と、を備え、前記手前の所定地点は、前記路線バスの現在位置から前記次停留所に到達するのに要する所要距離未満であって前記所要距離の所定割合で得られる距離だけ前記現在位置から離れていることを技術的特徴とする。
請求項1の発明では、停留所情報提供装置は、前停留所離隔判断部によって、現在位置取得部により取得された現在位置情報および停留所位置記憶部に記憶された前停留所の位置情報に基づいて前停留所の周辺域から路線バスが離れたか否かを判断し、路線バスが周辺域から離れたと判断された場合、所定地点距離算出部により、次停留所の情報を前停留所から所定距離離れた出力地点で出力したならば、路線バスが次停留所に到着または通過した以降に次停留所の情報が出力されると判断したときには、路線バスが現在位置から次停留所に到達するのに要する所要距離に基づいて路線バスが次停留所よりも手前の所定地点に到達するまでの所定地点距離を算出する。そして、次停留所情報出力制御部によって、路線バスが現在位置から、所定地点距離算出部により算出された所定地点距離に到達すると次停留所の情報を車内設備機器に出力する。手前の所定地点は、路線バスの現在位置から次停留所に到達するのに要する所要距離未満であって所要距離の所定割合で得られる距離だけ現在位置から離れている。これにより、次停留所の情報を前停留所から所定距離離れた出力地点で出力したならば、路線バスが次停留所に到着または通過した以降に次停留所の情報が出力されると判断したときには、前停留所から所定距離離れた出力地点ではなく、路線バスが次停留所よりも手前の所定地点で次停留所の情報が出力されるため、結果的に次停留所の情報が出力されないという事態を防止することが可能になる。また、現在位置取得部により取得された路線バスの現在位置の現在位置情報は、前停留所離隔判断部によって前停留所の周辺域から路線バスが離れたか否かを判断するために用いられる一方で、所定地点距離算出部による判断や所定地点距離(手前の所定地点に到達するまでの距離であり、この手前の所定地点は、路線バスの現在位置から次停留所に到達するのに要する所要距離未満であって所要距離の所定割合で得られる距離だけ現在位置から離れている)の算出には用いられない。そのため、路線バスの現在位置情報にたとえ誤差が含まれていても、その影響を受けるのは前停留所の周辺域から路線バスが離れたか否かの判断に限られ、この判断は高い精度が要求され難い判断であることから、停留所情報提供装置全体の情報処理においては誤差の影響を受け難くすることが可能になる。
特許請求の範囲の請求項2に記載された停留所情報提供装置は、請求項1に記載の停留所情報提供装置において、前記現在位置取得部は、前記路線バスの現在位置情報として、全地球測位システムを利用した前記路線バスの絶対位置情報を取得され、前記所要距離は、前記周辺域外における移動距離を積算して得られる前記路線バスの現在位置と前記停留所位置記憶部に記憶されている前記次停留所の位置情報とに基づいて算出されることを技術的特徴とする
請求項2の発明では、現在位置取得部は、路線バスの現在位置情報として、全地球測位システムを利用した路線バスの絶対位置情報を取得される。また所要距離は、周辺域外における移動距離を積算して得られる路線バスの現在位置と停留所位置記憶部に記憶されている次停留所の位置情報とに基づいて算出される。これにより、全地球測位システムを利用した路線バスの現在位置情報は、前停留所離隔判断部によって前停留所の周辺域から路線バスが離れたか否かを判断するために用いられる一方で、所定地点距離算出部による判断や所定地点距離の算出には用いられない。そのため、路線バスの現在位置情報(全地球測位システムを利用した路線バスの絶対位置情報)にたとえ誤差が含まれていても、その影響を受けるのは前停留所の周辺域から路線バスが離れたか否かの判断に限られ、この判断は高い精度が要求され難い判断であることから、停留所情報提供装置全体の情報処理においては誤差の影響を受け難くすることが可能になる。
また、上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項に記載された停留所情報提供装置は、路線バスに搭載され、この路線バスが次に停車を予定する次停留所の情報を直前の前停留所を発車または通過した時刻から所定時間経過した出力時点で車内設備機器に出力する停留所情報提供装置であって、前記路線バスの現在位置の現在位置情報を取得する現在位置取得部と、前記路線バスが停車を予定する各停留所の位置情報を記憶する停留所位置記憶部と、前記現在位置取得部により取得された前記現在位置情報および前記停留所位置記憶部に記憶された前記前停留所の位置情報に基づいて前記前停留所の周辺域から前記路線バスが離れたか否かを判断する前停留所離隔判断部と、前記前停留所離隔判断部により前記路線バスが前記周辺域から離れたと判断した場合、前記次停留所の情報を前記出力時点で出力したならば、前記路線バスが前記次停留所に到着または通過した以降に前記次停留所の情報が出力されると判断したときには、前記路線バスが前記現在位置から前記次停留所に到達するのに要する所要時間に基づいて前記路線バスが前記次停留所よりも手前の所定地点に到達するまでの所定地点時間を算出する所定地点時間算出部と、前記路線バスが前記現在位置を通過した時刻から、前記所定地点時間算出部により算出された前記所定地点時間を経過すると前記次停留所の情報を前記車内設備機器に出力する次停留所情報出力制御部と、を備え、前記手前の所定地点は、前記路線バスの現在位置から前記次停留所に到達するのに要する所要時間未満であって前記所要時間の所定割合で得られる時間分の距離だけ前記現在位置から離れていることを技術的特徴とする。
請求項の発明では、停留所情報提供装置は、前停留所離隔判断部によって、現在位置取得部により取得された現在位置情報および停留所位置記憶部に記憶された前停留所の位置情報に基づいて前停留所の周辺域から路線バスが離れたか否かを判断し、路線バスが周辺域から離れたと判断された場合、所定地点時間算出部により、次停留所の情報を、前停留所を発車または通過した時刻から所定時間経過した出力時点で出力したならば、路線バスが次停留所に到着または通過した以降に次停留所の情報が出力されると判断したときには、路線バスが現在位置から次停留所に到達するのに要する所要時間に基づいて路線バスが次停留所よりも手前の所定地点に到達するまでの所定地点時間を算出する。そして、次停留所情報出力制御部によって、路線バスが現在位置を通過した時刻から、所定地点時間算出部により算出された所定地点時間を経過すると次停留所の情報を車内設備機器に出力する。手前の所定地点は、路線バスの現在位置から次停留所に到達するのに要する所要時間未満であって所要時間の所定割合で得られる時間分の距離だけ現在位置から離れている。これにより、次停留所の情報を、前停留所を発車または通過した時刻から所定時間経過した出力時点で出力したならば、路線バスが次停留所に到着または通過した以降に次停留所の情報が出力されると判断したときには、所定時間経過した出力時点ではなく、路線バスが次停留所よりも手前の所定地点で次停留所の情報が出力されるため、結果的に次停留所の情報が出力されないという事態を防止することが可能になる。また、現在位置取得部により取得された路線バスの現在位置の現在位置情報は、前停留所離隔判断部によって前停留所の周辺域から路線バスが離れたか否かを判断するために用いられる一方で、所定地点時間算出部による判断や所定地点時間(手前の所定地点に到達するまでの時間であり、この手前の所定地点は、路線バスの現在位置から次停留所に到達するのに要する所要時間未満であって所要時間の所定割合で得られる時間分の距離だけ前記現在位置から離れている)の算出には用いられない。そのため、路線バスの現在位置情報にたとえ誤差が含まれていても、その影響を受けるのは前停留所の周辺域から路線バスが離れたか否かの判断に限られ、この判断は高い精度が要求され難い判断であることから、停留所情報提供装置全体の情報処理においては誤差の影響を受け難くすることが可能になる。
特許請求の範囲の請求項に記載された停留所情報提供装置は、請求項に記載の停留所情報提供装置において、前記現在位置取得部は、前記路線バスの現在位置情報として、全地球測位システムを利用した前記路線バスの絶対位置情報を取得することを技術的特徴とする。なお、「全地球測位システム」は、GPS(Global Positioning System)とも称される。
請求項の発明では、現在位置取得部は、路線バスの現在位置情報として、全地球測位システムを利用した路線バスの絶対位置情報を取得する。これにより、GPS衛星からGPS信号を受信することができる場合には、路線バスの現在位置情報を緯度・経度による座標情報として取得することが可能になる。また、異なる2地点の位置情報を緯度・経度により取得することで、これら2点間の直線距離を算出することが可能になる。
特許請求の範囲の請求項5に記載された停留所情報提供装置は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の停留所情報提供装置において、前記路線バスの現在位置から前記次停留所までの距離に基づいてこの距離が長いほど前記前停留所の周辺域の範囲が拡がりこの距離が短いほど前記前停留所の周辺域の範囲が狭まるように前記周辺域の境界が設定されていることを技術的特徴とする。
請求項5の発明では、路線バスの現在位置から次停留所までの距離に基づいてこの距離が長いほど前記前停留所の周辺域の範囲が拡がりこの距離が短いほど前記前停留所の周辺域の範囲が狭まるように周辺域の境界が設定されている。これにより、路線バスの現在位置から次停留所までの距離が長ければ前停留所の周辺域の範囲が拡がり、また路線バスの現在位置から次停留所までの距離が短ければ前停留所の周辺域の範囲が狭まる。そのため、現在位置から次停留所までの距離が長い場合には、前停留所の周辺域が過剰に狭まることによる弊害、例えば、前停留所離隔判断部による周辺域から路線バスが離れたか否かの判断についての誤差が必要以上に厳しくなることを抑制することができ、また、現在位置から次停留所までの距離が短い場合には、前停留所の周辺域が過剰に拡がることによる弊害、例えば、隣接する次停留所までの離隔距離がこの周辺域の拡がりによって必要以上に侵食されて短くなることを抑制することができる。
また、上記目的を達成するため、特許請求の範囲の請求項6に記載された運賃表示装置は、路線バスに搭載され、運賃算定の基準となる乗車区間に応じて予め定められた整理番号とこの整理番号に対応する乗車区間から次停留所までの運賃とを表示する運賃表示装置であって、請求項1〜5のいずれか一項に記載の停留所情報提供装置を備えており、前記停留所情報提供装置から出力される前記次停留所の情報に基づいて前記運賃を表示することを技術的特徴とする。なお、整理番号は、整理券番号と称する場合もある。
請求項6の発明では、請求項1〜5のいずれか一項に記載の停留所情報提供装置から出力される次停留所の情報に基づいて運賃を表示する。これにより、停留所情報提供装置からは、近接した停留所間であっても、次停留所の情報が確実に出力されるので、誤った運賃情報を乗客に提供してしまうおそれがない。
本発明の停留所情報提供装置では、近接した停留所間であっても、次停留所の情報を確実に出力することができる。また、本発明の運賃表示装置では、近接した停留所間であっても、正確な運賃表示を乗客に提供することができる。
本発明の実施形態に係る運賃表示装置を搭載する路線バスの構成概要の一例を示す説明図である。 本実施形態の運賃表示装置の構成例を示すブロック図である。 本実施形態の運賃表示装置により実行される停留所情報提供処理の流れを示すフローチャートである。 図3に示す閾値設定処理の流れを示すフローチャートである。 図3に示す停留所情報提供処理の例を示す説明図である。 比較例による停留所情報提供処理の例を示す説明図である。
以下、本発明の停留所情報提供装置を運賃表示装置に適用した一実施形態を各図に基づいて説明する。まず運賃表示装置20が搭載される路線バス100について、図1を参照して説明する。図1には、路線バス100の一例を示す説明図が図示されている。なお、この図1に示される路線バス100においては、図面表現上の便宜から、屋根、前扉や中扉等の一部を省略している点に留意されたい。
図1に示すように、この路線バス100は、乗客が降車の際に運賃を支払う「後払い方式」の乗合車両である。路線バス100には、乗車口100aと降車口100bがあり、乗車口100aの付近には、整理券発行機37およびICカードリードライタ39が設けられている。また、降車口100bの付近には、運賃箱33や運賃表示装置20が設けられている。乗客は、乗車口100aにおいて、整理券発行機37から整理券を取るか、またはICカードをICカードリードライタ39にかざして乗車する。そして、降車する際には、路線バス100の車内前方に表示される運賃表示装置20の運賃表を見て、支払う運賃額を整理券番号から把握したり確認したりして運賃箱33に該当運賃を支払った後、降車口100bから下車する。
運転席100cの近傍には、停留所案内スイッチ31や放送装置35が設けられている。この停留所案内スイッチ31は押しボタンを備えている。これが押下されることにより「停留所送り信号」や「進捗信号」と称される次停留所の情報が停留所案内スイッチ31から出力される。次停留所とは、路線バス100が次に停車を予定する停留所のことである(以下同じ)。この次停留所の情報は車内設備機器に入力されるトリガ信号であり、この信号が逐次入力されることによって、運賃箱33、放送装置35、整理券発行機37、ICカードリードライタ39等の車内設備機器は、路線バス100が停車を予定する停留所ごとに所定の処理を進める。以下、運賃箱33、放送装置35、整理券発行機37およびICカードリードライタ39を「運賃箱33等の車内設備機器」と称する場合がある。
例えば、当該路線バス100の乗務員が、所定タイミングで停留所案内スイッチ31を押すことによって、次停留所を告知する車内放送が放送装置35を介して車内スピーカから流れる。また、運賃箱33、整理券発行機37やICカードリードライタ39では、入力された次停留所の情報に基づいて次停留所における情報処理、例えば、運賃箱33の場合には、乗客が投入した金額と整理券の番号(整理番号)とを照合して適正な運賃額との差額を表示したり釣り銭の返却をしたりする精算処理、また整理券発行機37やICカードリードライタ39の場合には、発行したり書き込んだりする整理券番号の設定処理、を行う。
次に、運賃表示装置20の構成例を説明する。ここでは、図1に加えて図2に示す運賃表示装置20のブロック図も参照する。運賃表示装置20は、整理券番号に対応する運賃額を表示する装置であり、2画面ディスプレィ27が薄箱状の筐体のほぼ全面を覆うように外観が構成されている。整理券番号は、運賃算定の基準となる乗車区間に応じて予め定められた整理番号であり、この整理番号に対応して乗車区間から次停留所までの運賃が運賃表示装置20に表示される。
図2に示すように、運賃表示装置20は、主に、MPU21、メモリ22、システムバス23、入出力インタフェース25、2画面ディスプレィ27、GPSユニット28、通信インタフェース29等から構成されている。
MPU21は、運賃表示装置20を制御する演算処理装置で、システムバス23等を介して、メモリ22や入出力インタフェース25に接続されている。このMPU21は、メモリ22とともに、特許請求の範囲に記載の「前停留所離隔判断部」、「所定地点距離算出部」および「次停留所情報出力制御部」に相当し得るものである。
メモリ22は、MPU21が使用する主記憶空間を構成する半導体記憶装置で、例えば、プログラム領域を担うROMとワーク領域やデータ領域に割り当てられるDRAMとにより構成されている。ROMには、当該運賃表示装置20を制御するシステムプログラム(いわゆるOS)、運賃表示処理を実行する運賃表示プログラム、後述する停留所情報提供処理を実行する停留所情報提供プログラムや、これらのプログラムで参照する停留所データ(各停留所の名称情報、管理番号や位置情報等)が格納されている。
メモリ22のROMには、電気的に消去可能なEEPROMやフラッシュメモリが含まれる。なお、メモリ22は、MPU21とともに、特許請求の範囲に記載の「前停留所離隔判断部」、「所定地点距離算出部」および「次停留所情報出力制御部」に相当し得るものである。また、メモリ22は、路線バス100が停車を予定する各停留所の位置情報を記憶するため、特許請求の範囲に記載の「停留所位置記憶部」にも相当し得る。
入出力インタフェース25は、2画面ディスプレィ27、GPSユニット28や通信インタフェース29等とMPU21との間で、シリアルやパラレル通信によりデータのやり取りを仲介するインタフェース装置である。
2画面ディスプレィ27は、左右の2画面表示を可能にする液晶ディスプレィ装置である。この2画面ディスプレィ27は、前述した入出力インタフェース25を介してMPU21に接続されており、本実施形態では、運賃表示プログラムによる運賃表示処理により、例えば、整理券番号1〜24に対する各金額情報を左右の両画面27a,27bに表示したり、またこのような運賃表を左画面27aに表示し、右画面27bに次停留所の案内情報を表示したりする。なお、これらの表示処理については特開2007−65622号公報に開示されているので、詳細はこれを参照されたい。
GPSユニット28は、図略のアンテナを介してGPS衛星からGPS信号を受信して測位データを出力するGPS受信機であり、GPSモジュールとも称されるものである。測位データは、緯度および経度からなる絶対位置情報であり、本実施形態では、例えば、1秒ごとに出力される。なお、このGPSユニット28は、特許請求の範囲に記載の「現在位置取得部」や「全地球測位システムを利用した路線バスの絶対位置情報を取得する」ものに相当し得る。
通信インタフェース29は、外部装置に対して情報通信可能にするシリアル通信インタフェースで、例えば、RS-232CやRS-422等の通信規格に準拠している。本実施形態では、例えば、通信インタフェース29を介して、運賃箱33等の車内設備機器の他に、停留所案内スイッチ31や当該路線バス100の制御コンピュータにも接続されてこの制御コンピュータから走行距離情報の提供を受けている。なお、この走行距離情報は、路線バス100の相対位置情報であることから、特許請求の範囲に記載の「現在位置情報」に相当し得る。また、この通信インタフェース29は、特許請求の範囲に記載の「現在位置取得部」に相当し得るものである。
なお、本実施形態では、MPU21やメモリ22等をそれぞれ個別の半導体デバイスで構成しているが、特定用途向けIC(ASIC)のように、ワンチップICやハイブリッドIC等で構成しても良い。また、メモリ22を構成するROMの一部または全部を磁気ディスク記憶装置(HDD)に置き換えても良い。
このように運賃箱33等の車内設備機器は、停留所案内スイッチ31から出力される「停留所送り信号」や「進捗信号」と称される次停留所の情報に基づいて、それぞれ所定の動作を行う。しかし、乗務員が停留所案内スイッチ31の操作を忘れた場合には、運賃箱33等の車内設備機器による案内内容等が本来のものと異なってしまう。そこで、本実施形態に係る運賃表示装置20では、停留所情報提供処理によって、路線バス100が次停留所の情報を直前に発車または通過した前停留所から所定距離離れた出力地点で車内設備機器に出力する。以下、路線バス100が直前に発車または通過した停留所のことを「前停留所」と称する。
この運賃表示装置20による停留所情報提供処理は、前述したメモリ22に格納される停留所情報提供プログラムをMPU21が実行することにより実現されるものである。そのため、運賃表示装置20は、特許請求の範囲に記載の「停留所情報提供装置」に相当し得るものである。ここで、本実施形態による停留所情報提供処理を説明する前に、比較例による停留所情報提供処理の例を図6を参照して説明する。図6には、比較例による停留所情報提供処理の例を示す説明図が図示されている。
図6に示すように、比較例による停留所情報提供処理では、路線バスが直前に発車または通過した前停留所αから、所定距離Xだけ離れた出力地点○(図6に示す白丸)において車内設備機器に次停留所βの情報を出力するようにアルゴリズムが構成されている。この構成では、出力地点○から次停留所βまでの距離Yが十分に離れている場合には、路線バスがこのような距離Yを走行する時間内に、例えば『次はβです』というような車内放送を流すことができる。つまり、路線バスが次停留所βに到達する以前に車内設備機器が所定の情報処理を行うことができる。
ところが、前停留所と次停留所との離隔距離が非常に短い場合(例えば、数10m〜100m)、つまり両停留所が近接している場合においては、例えば、前述した所定距離Xが両停留所の離隔距離dよりも長い100mに設定されているときには、次のような問題が生じ得る。
例えば、比較例による停留所情報提供処理では、前停留所βから次停留所γまでの距離dが80mである場合でも、前停留所βから所定距離X(100m)の出力地点○で次停留所γの情報を出力する。そのため、路線バスが次停留所γに到達する以前では、次停留所γの情報は出力されることはなく、路線バスが次停留所γを20m通過した地点○で、次停留所γの情報が出力される。その結果、路線バスが次停留所γに到達する前においては、車内設備機器が所定の情報処理を行うことができないばかりか、次停留所γを出発したり通過したりしてから、次停留所γの情報が出力されるため、例えば、運賃表示装置においては誤った運賃情報を乗客に提供してしまうという問題がある。
本実施形態による停留所情報提供処理では、[背景技術]や[発明が解決しようとする課題]の欄で述べた問題点に加えて、このような問題を解決するために、図3および図4に示すようなアルゴリスムを採る。ここで図3〜図6を参照して、運賃表示装置20による停留所情報提供処理について説明する。なお、図3には、運賃表示装置20により実行される停留所情報提供処理の流れを示すフローチャート、図4には、図3に示す閾値設定処理の流れを示すフローチャート、がそれぞれ図示されている。また、図5には、図3に示す停留所情報提供処理の例を示す説明図が図示されている。
図3に示すように、運賃表示装置20による停留所情報提供処理では、まずステップS101により初期化処理が行われる。この処理では、例えば、前停留所を始発駅に、また始発駅の次の停留所を次停留所に、それぞれ設定するとともに、後述する前状態を未設定に設定する。また、後述する閾値を予め設定された所定値(標準的な閾値)に設定する。このほか、一般的な初期化処理として、例えば、メモリ22のワーク領域を所定値でクリアしたり、入出力インタフェース25に接続されるGPSユニット28等のデバイスドライバに初期値を設定をする。
ステップS103では、現在位置情報取得処理が行われる。この処理は、当該路線バス100の現在位置に関する情報、つまり現在位置情報を取得する処理である。例えば、GPSユニット28から測位データ(緯度および経度からなる絶対位置情報)を取得したり、また通信インタフェース29を介して当該路線バス100の制御コンピュータから走行距離情報を取得する。この走行距離情報は、例えば、始発駅から積算される当該路線バス100の走行距離である。なお、本実施形態では、現在位置の精度を高めるため、GPSユニット28および路線バス100の制御コンピュータの双方から、現在位置情報を取得するが、いずれか一方でも良い。
続くステップS105では、現在位置を判断する処理が行われる。この処理は、ステップS103により取得した現在位置情報とメモリ22に格納されている停留所データ(各停留所の名称情報、管理番号や位置情報等)とに基づいて行われる。具体的には、路線バス100の現在位置情報と前停留所の位置情報に基づいて前停留所の周辺域から路線バスが離れたか否かを判断する。例えば、前停留所の位置情報等、各停留所の位置情報も、路線バス100の現在位置情報と同様に、緯度・経度による座標情報としてメモリ22に記憶されている場合には、両者の座標を比較する。この場合、両地点間を結ぶ直線距離が得られる。また、各停留所の位置情報が、始発駅を起点とした走行距離の積算値としてメモリ22に記憶されている場合には、始発駅からの走行距離を提供する制御コンピュータからの走行距離情報に基づいて比較する。この場合、両地点間を結ぶ経路における走行距離が得られる。
「前停留所の周辺域」は、例えば、前停留所の地点から、路線バス100が前停留所を出発または通過して離れる方向に20m前後(例えば、15m〜25m)離隔した地点までの範囲であり、予め設定されている。この20m前後の範囲は、一般に、路線バス100が前停留所を発車してから、乗務員が停留所案内スイッチ31を押して次停留所の情報を出力する操作を行うまでの間に路線バス100が走行する範囲に相当する。
例えば、路線バス100がまだ始発駅(前停留所)から出発した直後であり、前停留所の周辺、つまり周辺域内に当該路線バス100が位置している場合には(S105;周辺域内)、ステップS107により現状態が周辺域内に設定される。これに対して、路線バス100が始発駅(前停留所)から30m以上離れている場合には(S105;周辺域外)、ステップS108により現状態が周辺域外に設定される。いずれの場合も次のステップS109により前状態と現状態が比較される。
即ち、このステップS109では、路線バス100が周辺域内(または周辺域外)に留まっているか、または路線バス100が周辺域内から周辺域外に(または周辺域外から周辺域内に)移動したか、を判断する。前状態と現状態が同じではない場合には(S109;No)、ステップS111に処理を移行し、前状態と現状態が同じ場合には(S109;Yes)、ステップS121に処理を移行する。
先の例では、ステップS101による初期化処理によって、前状態が設定されていないため、前状態と現状態が同じではない場合に該当するので(S109;No)、ステップS111に移行する。ステップS111は、路線バス100が周辺域内から周辺域外に(または周辺域外から周辺域内に)移動した場合における移動距離を計測するために、移動距離をリセットする処理である。この例では、リセット処理として、移動距離を0(ゼロ)に設定する。
続くステップS113では、閾値設定処理が行われる。この処理は、次停留所の情報を出力するか否かを判断するための閾値を設定するもので、その詳細は図4に図示されている。そのため、ここからは図4を参照しながら説明する。
図4に示すように、閾値設定処理ではステップS201により現状態を確認する。即ち、この閾値は、これまで説明をしてきた周辺域を当該路線バス100が脱した場合にその設定を必要とするものであることから、現状態が周辺域外であるか否かを判断して現状態が周辺域外でない場合には(S201;No)、直ちにこの閾値設定処理を終了して、メインルーチンに処理を戻す。一方、この判断により現状態が周辺域外である場合には(S201;Yes)、ステップS203により、当該路線バス100の現在位置から次停留所に至るまでの距離を算出する。
ステップS203による次停留所までの距離算出処理では、例えば、各停留所の位置情報が、始発駅を起点とした走行距離の積算値としてメモリ22に記憶されている場合には、始発駅から次停留所までの距離から、当該路線バス100の始発駅からの走行距離を減算することによって、次停留所までの経路における距離(実移動距離)が算出される。また、次停留所の位置が緯度・経度による座標情報としてメモリ22に記憶されている場合には、現在位置の座標情報と比較することにより両地点間を結ぶ直線距離としての次停留所までの距離が算出される。
ステップS203により算出された距離と、予め設定されている所定値(標準的な閾値)とを比較して、算出された次停留所までの距離の方がこの所定値よりも小さい場合には(S205;Yes)、ステップS207により算出された次停留所までの距離の50%を新たな閾値として設定する(閾値=算出値/2)。算出された次停留所までの距離の方が標準的な閾値よりも小さい場合とは、図6を参照して説明した前停留所βと次停留所γのように、両停留所が近接している場合に該当する。図6に示す距離Xがここでいう標準的な閾値である。
なお、新たな閾値として設定されるものは、算出された次停留所までの距離未満であれば、その50%に限られることはなく、50%(1/2)は一例に過ぎない。そのため、他の割合(例えば、30%〜70%の間)でも良く、この割合は、近接する停留所間の離隔距離やこれらの停留所間を繋ぐ道路の制限速度あるいは当該道路を走行する路線バス100の推奨速度等の各種のパラメータにより左右されるため、適宜、個別具体的な路線バス100の運行データ、実験や計算機シミュレーションに基づいて設定される。
また、ステップS203により算出された距離と、予め設定されている所定値(標準的な閾値)とを比較して、算出された次停留所までの距離の方がこの所定値よりも小さくない場合(S205;No)、換言すると、算出された次停留所までの距離がこの所定値以上である場合には、ステップS209により標準的な閾値を新たな閾値として設定する(閾値=所定値)。つまり、この場合には、図6に示す前停留所αと次停留所βのように、標準的な閾値である距離Xにおいて次停留所の情報を出力しても、その後に路線バス100が次停留所βに到着するケースに該当する。
このような閾値設定処理が終了すると、メインルーチンに処理を戻す。ここからは再び図3を参照しながら説明する。図3に示すように、ステップS113による閾値設定処理が終わると、ステップS115により前状態に現状態を設定した後、再度、ステップS103に処理を移行する。これにより、ステップS109による判断処理によって、路線バス100が周辺域内(または周辺域外)に留まっていると判断した場合には(S109;Yes)、ステップS121に移行して移動距離更新処理が行われる。
ステップS121による移動距離更新処理は、路線バス100が周辺域内(または周辺域外)に留まっている場合における移動距離を積算して算出するもので、その算出結果を次のステップS123により閾値と比較する。この閾値は、前述した閾値設定処理により設定されたものである。即ち、現在位置から次停留所までの距離が予め設定されている所定値(標準的な閾値)よりも小さい(近い)場合には、現在位置から次停留所までの距離の50%がこの閾値として設定され、現在位置から次停留所までの距離が予め設定されている所定値(標準的な閾値)以上である場合には、標準的な閾値がこの閾値として設定されている。
ステップS123により路線バス100の移動距離がこのような閾値を超えている場合には(S123;Yes)、続くステップS125により現状態が周辺域外であることを確認する。つまり、閾値を超えている場合にステップS127により出力する次停留所の情報は、前停留所の周辺域外に路線バス100が存在することが前提になるからである。
ステップS123により路線バス100の移動距離がこのような閾値を超えていない場合(S123;No)や、ステップS125により現状態が周辺域外でない場合には(S125;No)、いずれもステップS103に処理を戻して再度、現在位置情報を取得する。ステップS123およびS125による判断条件をいずれも満たす場合、即ち当該路線バス100が前停留所の周辺域外で、かつ移動距離が閾値を超えている場合には、次停留所の情報を出力する必要があるため、ステップS127に移行する。
ステップS127では、次停留所の情報を出力する処理として、停留所送り信号送出処理が行われる。ここでは、前述した停留所案内スイッチ31と同様に、停留所送り信号が通信インタフェース29を介して運賃箱33等の車内設備機器に送信される。この「停留所送り信号」には、次停留所に関する情報として、例えば、停留所番号や停留所名称が含まれている。これにより、停留所送り信号を受信した運賃箱33等の車内設備機器では、これに含まれる停留所番号等に基づいて、次停留所で降車する場合に支払う運賃表の表示処理や次停留所の案内処理等を行う。
続くステップS128では、前停留所・次停留所設定処理が行われる。この処理は、次停留所を前停留所に設定するとともに、次停留所の次の停留所、つまり次々停留所を次停留所に設定する。これにより、次停留所の次の停留所に対する準備が完了する。例えば、次停留所が終着駅であり、次々停留所が存在しない場合には、次のステップS129による判断処理により(S129;Yes)、本停留所情報提供処理を終了する。次々停留所が存在する場合には(S129;No)、ステップS103に処理を戻して、再度、現在位置情報を取得する。これにより、次停留所(前停留所)および次々停留所(次停留所)における処理を続ける。
このように運賃表示装置20による停留所情報提供処理では、図2〜図5に示すように、GPSユニット28や通信インタフェース29により取得された路線バス100の現在位置情報およびメモリ22に記憶された前停留所βの位置情報に基づいて前停留所βの周辺域Kから路線バス100が離れたか否かを判断し(S105)、路線バス100が周辺域Kから離れたと判断された場合(S105;周辺域外)、前停留所αから所定距離Xだけ離れた出力地点○(図5に示す白丸)と同様に所定距離Xで次停留所γの情報を出力したならば、路線バス100が次停留所γに到着または通過した以降の地点●(図5に示す黒丸)に次停留所γの情報が出力されると判断したときには(S205;Yes)、路線バス100が現在位置から次停留所γに到達するのに要する所要距離d’に基づいて路線バス100が次停留所γよりも手前の所定地点◎(図5に示す二重丸)に到達するまでの所定地点距離(d’/2)を算出する。そして、路線バス100が現在位置から、算出された所定地点距離(d’/2)の出力地点◎に到達すると次停留所γの情報を運賃箱33等の車内設備機器に出力する。
これにより、前停留所βから所定距離Xだけ離れた出力地点●ではなく、路線バス100が次停留所よりも手前の所定地点◎で次停留所の情報が出力されるため、結果的に次停留所γの情報が出力されないという事態を防止することが可能になる。また、GPSユニット28や通信インタフェース29により取得された路線バス100の現在位置の現在位置情報は、前停留所βの周辺域Kから路線バス100が離れたか否かを判断するために用いられる一方で、ステップS205による「算出距離<所定値」の判断処理や所定地点距離(d’/2)の算出処理には用いられない。そのため、路線バス100の現在位置情報にたとえ誤差が含まれていても、その影響を受けるのは前停留所βの周辺域Kから路線バス100が離れたか否かの判断に限られ、この判断は高い精度が要求され難い判断であることから、運賃表示装置20(停留所情報提供装置)全体の情報処理においては誤差の影響を受け難くすることが可能になる。したがって、図5に示すように、近接した停留所β,γであっても、運賃表示装置20では、次停留所γの情報を確実に出力することができる。また、正確な運賃表示を乗客に提供することができる。
なお、上述した実施形態では、前停留所の周辺域を路線バス100が脱した後における当該路線バス100の移動距離に着目した情報処理を例示したが、例えば、前停留所の周辺域を路線バス100が脱した後における当該路線バス100の移動時間に着目した情報処理であっても良い。
即ち、路線バス100の移動時間に着目した停留所情報提供処理では、図2〜図5に示すように、MPU21およびメモリ22等が情報処理を行う。なお、この例では、図5に示す説明図において、路線バス100が前停留所βの周辺域Kを脱した後については、横軸を時間軸に置き換えて説明しているところもあるので注意されたい。
運賃表示装置20は、GPSユニット28や通信インタフェース29により取得された路線バス100の現在位置情報およびメモリ22に記憶された前停留所βの位置情報に基づいて前停留所βの周辺域Kから路線バス100が離れたか否かを判断し(S105)、路線バス100が周辺域Kから離れたと判断された場合(S105;周辺域外)、次停留所γの情報を、前停留所αを発車または通過した時刻から所定時間経過した出力時点○(図5に示す白丸)と同様に所定時間経過後に次停留所γの情報で出力したならば、路線バス100が次停留所γに到着または通過した以降の時点●(図5に示す黒丸)に次停留所γの情報が出力されると判断したときには(S205;Yes)、路線バス100が現在位置から次停留所γに到達するのに要する所要時間d’に基づいて路線バス100が次停留所γよりも手前の所定地点◎(図5に示す二重丸)に到達するまでの所定地点時間(d’/2)を算出する。そして、路線バス100が現在位置を通過した時刻から、算出された所定地点時間(d’/2)の出力地点◎を経過すると次停留所γの情報を運賃箱33等の車内設備機器に出力する。
これにより、前停留所βから所定距離Xだけ離れた出力時点●ではなく、路線バス100が次停留所よりも手前の所定地点◎で次停留所の情報が出力されるため、結果的に次停留所γの情報が出力されないという事態を防止することが可能になる。また、GPSユニット28や通信インタフェース29により取得された路線バス100の現在位置の現在位置情報は、前停留所βの周辺域Kから路線バス100が離れたか否かを判断するために用いられる一方で、ステップS205による「算出距離<所定値」の判断処理や所定地点距離(d’/2)の算出処理には用いられない。そのため、路線バス100の現在位置情報にたとえ誤差が含まれていても、その影響を受けるのは前停留所βの周辺域Kから路線バス100が離れたか否かの判断に限られ、この判断は高い精度が要求され難い判断であることから、運賃表示装置20(停留所情報提供装置)全体の情報処理においては誤差の影響を受け難くすることが可能になる。したがって、図5に示すように、近接した停留所β,γであっても、運賃表示装置20では、次停留所γの情報を確実に出力することができる。また、正確な運賃表示を乗客に提供することができる。
また、上述した実施形態では、前停留所の周辺域Kを予め決められた範囲に設定したが、例えば、固定された範囲に限られるものではなく、例えば、路線バス100の現在位置から次停留所までの距離に基づいてこの距離が長いほど前停留所の周辺域Kの範囲が拡がるように周辺域Kの境界を設定しても良い。また、このような周辺域Kの範囲は、複数段階に設定して、周辺域Kが段階的に増減(広狭)するように構成しても良い。
これにより、路線バス100の現在位置から次停留所までの距離が長ければ前停留所の周辺域Kの範囲が拡がり、また路線バス100の現在位置から次停留所までの距離が短ければ前停留所の周辺域Kの範囲が狭まる。そのため、現在位置から次停留所までの距離が長い場合には、前停留所の周辺域が過剰に狭まることによる弊害、例えば、ステップS105による周辺域Kから路線バス100が離れたか否かの判断についての誤差が必要以上に厳しくなることを抑制することができ、また、現在位置から次停留所までの距離が短い場合には、前停留所の周辺域Kが過剰に拡がることによる弊害、例えば、隣接する次停留所までの離隔距離がこの周辺域Kの拡がりによって必要以上に侵食されて短くなることを抑制することができる。
さらに、上述した実施形態では、路線バス100が次停留所に停車または次停留所を通過する以前に次停留所の情報を出力可能に構成したが、次停留所に限られることはなく、例えば、当該路線バス100の走行経路に接続される交差点や注意喚起地点等、特定の地点を当該路線バス100が通過し得る場合の情報処理に対しても、本発明を適用することができる。
20…運賃表示装置(停留所情報提供装置)
21…MPU(前停留所離隔判断部、所定地点距離算出部、次停留所情報出力制御部、所定地点時間算出部)
22…メモリ(停留所位置記憶部、前停留所離隔判断部、所定地点距離算出部、次停留所情報出力制御部、所定地点時間算出部)
27…2画面ディスプレィ
28…GPSユニット(現在位置取得部)
29…通信インタフェース(現在位置取得部)
31…停留所案内スイッチ
33…運賃箱(車内設備機器)
35…放送装置(車内設備機器)
37…整理券発行機(車内設備機器)
39…ICカードリードライタ(車内設備機器)
100…路線バス
d…距離
d’…所要距離、所要時間
K…周辺域
X…所定距離
Y…距離
α…前停留所
β…前停留所、次停留所
γ…次停留所、次々停留所

Claims (6)

  1. 路線バスに搭載され、この路線バスが次に停車を予定する次停留所の情報を直前に発車または通過した前停留所から所定距離離れた出力地点で車内設備機器に出力する停留所情報提供装置であって、
    前記路線バスの現在位置の現在位置情報を取得する現在位置取得部と、
    前記路線バスが停車を予定する各停留所の位置情報を記憶する停留所位置記憶部と、
    前記現在位置取得部により取得された前記現在位置情報および前記停留所位置記憶部に記憶された前記前停留所の位置情報に基づいて前記前停留所の周辺域から前記路線バスが離れたか否かを判断する前停留所離隔判断部と、
    前記前停留所離隔判断部により前記路線バスが前記周辺域から離れたと判断した場合、前記次停留所の情報を前記出力地点で出力したならば、前記路線バスが前記次停留所に到着または通過した以降に前記次停留所の情報が出力されると判断したときには、前記路線バスが前記現在位置から前記次停留所に到達するのに要する所要距離に基づいて前記路線バスが前記次停留所よりも手前の所定地点に到達するまでの所定地点距離を算出する所定地点距離算出部と、
    前記路線バスが前記現在位置から、前記所定地点距離算出部により算出された前記所定地点距離に到達すると前記次停留所の情報を前記車内設備機器に出力する次停留所情報出力制御部と、
    を備え、前記手前の所定地点は、前記路線バスの現在位置から前記次停留所に到達するのに要する所要距離未満であって前記所要距離の所定割合で得られる距離だけ前記現在位置から離れていることを特徴とする停留所情報提供装置。
  2. 前記現在位置取得部は、前記路線バスの現在位置情報として、全地球測位システムを利用した前記路線バスの絶対位置情報を取得され、
    前記所要距離は、前記周辺域外における移動距離を積算して得られる前記路線バスの現在位置と前記停留所位置記憶部に記憶されている前記次停留所の位置情報とに基づいて算出されることを特徴とする請求項1に記載の停留所情報提供装置
  3. 路線バスに搭載され、この路線バスが次に停車を予定する次停留所の情報を直前の前停留所を発車または通過した時刻から所定時間経過した出力時点で車内設備機器に出力する停留所情報提供装置であって、
    前記路線バスの現在位置の現在位置情報を取得する現在位置取得部と、
    前記路線バスが停車を予定する各停留所の位置情報を記憶する停留所位置記憶部と、
    前記現在位置取得部により取得された前記現在位置情報および前記停留所位置記憶部に記憶された前記前停留所の位置情報に基づいて前記前停留所の周辺域から前記路線バスが離れたか否かを判断する前停留所離隔判断部と、
    前記前停留所離隔判断部により前記路線バスが前記周辺域から離れたと判断した場合、前記次停留所の情報を前記出力時点で出力したならば、前記路線バスが前記次停留所に到着または通過した以降に前記次停留所の情報が出力されると判断したときには、前記路線バスが前記現在位置から前記次停留所に到達するのに要する所要時間に基づいて前記路線バスが前記次停留所よりも手前の所定地点に到達するまでの所定地点時間を算出する所定地点時間算出部と、
    前記路線バスが前記現在位置を通過した時刻から、前記所定地点時間算出部により算出された前記所定地点時間を経過すると前記次停留所の情報を前記車内設備機器に出力する次停留所情報出力制御部と、
    を備え、前記手前の所定地点は、前記路線バスの現在位置から前記次停留所に到達するのに要する所要時間未満であって前記所要時間の所定割合で得られる時間分の距離だけ前記現在位置から離れていることを特徴とする停留所情報提供装置。
  4. 前記現在位置取得部は、前記路線バスの現在位置情報として、全地球測位システムを利用した前記路線バスの絶対位置情報を取得することを特徴とする請求項に記載の停留所情報提供装置。
  5. 前記路線バスの現在位置から前記次停留所までの距離に基づいてこの距離が長いほど前記前停留所の周辺域の範囲が拡がりこの距離が短いほど前記前停留所の周辺域の範囲が狭まるように前記周辺域の境界が設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の停留所情報提供装置。
  6. 路線バスに搭載され、運賃算定の基準となる乗車区間に応じて予め定められた整理番号とこの整理番号に対応する乗車区間から次停留所までの運賃とを表示する運賃表示装置であって、請求項1〜5のいずれか一項に記載の停留所情報提供装置を備えており、
    前記停留所情報提供装置から出力される前記次停留所の情報に基づいて前記運賃を表示することを特徴とする運賃表示装置。
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