JP6254802B2 - ハンカチ用布帛及びハンカチ - Google Patents
ハンカチ用布帛及びハンカチ Download PDFInfo
- Publication number
- JP6254802B2 JP6254802B2 JP2013194049A JP2013194049A JP6254802B2 JP 6254802 B2 JP6254802 B2 JP 6254802B2 JP 2013194049 A JP2013194049 A JP 2013194049A JP 2013194049 A JP2013194049 A JP 2013194049A JP 6254802 B2 JP6254802 B2 JP 6254802B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yarn
- handkerchief
- fabric
- fibers
- fiber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Woven Fabrics (AREA)
- Undergarments, Swaddling Clothes, Handkerchiefs Or Underwear Materials (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
特許文献4には、20〜60wt%の天然繊維と、単糸繊度が0.001〜0.5デニールの極細合成繊維とを併用してなるハンカチが記載されている。特許文献4のハンカチは抗菌加工がされており、ワイピング特性に優れているとともに、吸水性、保水性、手触りや風合いが良く、ワイピング面の毛羽脱落が少なく、工業洗濯を繰り返しても抗菌性の低下が少ないと記載されている。
(2)複重層糸の撚係数が、単糸撚の綿式撚係数(K)が2.0以上4.2以下であることを特徴とする(1)に記載のハンカチ用布帛。
(3)複重層糸が糸染されていることを特徴とする(1)又は(2)に記載のハンカチ用布帛。
(4)生地厚さが0.2〜1.0mm、生地目付けが50〜150g/m2であることを特徴とする(1)に記載のハンカチ用布帛。
(5)吸水性において、初期、10洗後の吸水性がいずれも10秒以内であることを特徴とする(1)に記載のハンカチ用布帛。
(6)加工工程において、温度が170〜210℃、加工時間15〜40秒間熱セットを施すことを特徴とする(1)に記載のハンカチ用布帛。
(7)生地形状が織物であり、カバーファクター(CF)が15〜30、引裂き強さが、たて、よこ共に10N以上、寸法変化率が±1%以下である(1)に記載のハンカチ用布帛。
(8)(1)〜(7)のいずれかに記載のハンカチ用布帛から製造された、ハンカチ。
本発明で用いる複重層糸は、断面が芯鞘型の二層構造をなし、芯部、鞘部共に短繊維からなるものである。芯部、鞘部共に短繊維からなるとは芯部、鞘部共に複数の短繊維が集合して形成されているという意味であり、短繊維1本から形成されているという意味ではない。また、短繊維とは連続繊維ではない短い繊維(ステープル)を指す。
本発明で用いるセルロース繊維の短繊維の単糸繊度、繊維長は特に限定されるものではないが、単糸繊度として0.5〜3dtexが好ましく、0.7〜1.6dtexがより好ましい。繊維長として30〜60mmが好ましく、35〜55mmがより好ましい。複重層糸を構成する合成繊維及びセルロース繊維としていずれも短繊維を用いることにより、少なくとも一方が長繊維から得られる複重層糸に比べて、得られるハンカチをいっそう柔軟にし、風合いに優れたものとすることができる。
本発明のハンカチ用布帛に用いる紡績糸は、例えばそれぞれの短繊維からなる粗糸を用意して、芯部に配する合成繊維の短繊維(以下、短繊維Aと称す)からなる粗糸を芯側に、鞘部に配するセルロース短繊維(以下、短繊維Bと称す)からなる粗糸を鞘側に配しながら、同時に精紡する。またはそれぞれの短繊維からなるスライバーを用意し、短繊維Aからなるスライバーを芯側に、短繊維Bからなるスライバーを鞘側に配しながら、同時に粗紡し、後に得られた複合粗糸を精紡することによって製造することが出来る。
次にリング精紡機に各粗糸を導入し、芯側より鞘側の送出量を大きくしながら精紡する。この時、各粗糸を同一ドラフト域へ並行に導入する。導入すべき粗糸としては、基本的に芯側・鞘側それぞれ1本ずつでよいが、紡績糸の被覆性を高める観点から、複数の粗糸を鞘側へ用いて一本の芯側粗糸を覆うといった方法も採用できる。
こうすることで、フライヤーの回転による撚りが芯側スライバーへ集中的に伝播される結果、鞘側スライバーを芯側スライバーに巻き付けることが出来る。粗糸を得た後は、公知の精紡機を用いて、精紡することで本発明の複重層糸を得ることが出来る。
本発明では、上記の工程で得られる芯鞘構造の紡績糸を用いることで、形態安定性と風合い、吸水性に優れたハンカチを得ることが出来る。
(1)カバーファクター
カバーファクターは下記の式で算出した。
JIS L 1096(一般織物試験方法)D法(ペンジュラム法)に準じ、6.3cm×10cmの試験片をたて方向及びよこ方向にそれぞれ5枚採取し、試験片をエレメンドルフ形引裂き試験機に取り付け、試験片の両つかみの中央で直角に2cmの切れ目を入れる。荷重をかけて切れ目の残り4.3cmを、たて方向、よこ方向に引裂いた時に示す荷重強さ(N)を測定し、それぞれの平均値を算出した。
JIS L 1096(一般織物試験方法)G法(電気洗濯機法)に準じ、経40cm、緯40cmの試料を経方向と緯方向の寸法を測定した後、JIS L 0217 103法に従って洗濯、脱水を行い、経方向が垂直に、緯方向が水平になるように吊り下げ、一昼夜乾燥した後、経方向と緯方向の寸法を再度測定し、下記の式で寸法変化率を算出した。
寸法変化率(%)=[(洗濯前の寸法−洗濯後の寸法)/洗濯前の寸法]×100
JIS L 1907(繊維製品の吸水性試験方法)の滴下法に準じ、試験片上10mmの高さから水を1滴(約0.04ml)滴下し、水滴が試験片に到達してから水の鏡面反射が完全になくなるまでの時間を測定した時間である。試験片として、初期の吸水性については洗濯前の試験片を、10洗後の吸水性については、JIS L 0217 103法に従って10回洗濯後、脱水を行い、経方向が垂直に、緯方向が水平になるように吊り下げ、一昼夜乾燥した後の試験片を、それぞれ用いた。
JIS L 1076(織物及び編物のピリング試験方法)A法(ICI形試験機を用いる方法)に準じ、経方向、緯方向それぞれ2枚採取した10cm×12cmの試験片を特殊ゴム管に捲きつけ、縫い合わせて両端をビニールテープで止め、試験機の回転ボックスに入れ、連続10時間回転後にピリング判定標準写真を並べて比較判定し、試験結果は小数点以下1桁を0又は5に丸めて求めた数値である。
官能検査により以下の通り評価した。
ソフト:○、普通:△、固い:×。
芯成分として、繊度1.45dtex、繊維長38mmのポリエステル短繊維スライバー(A)を、鞘成分として繊度1.15dtexの綿(B)を用意した後、各スライバーを粗紡機に導入し、フライヤーヘッドから見て、(A)をドラフト域外側に、(B)を内側に配置して各々をドラフトし、後に(A)を芯側、(B)を鞘側に配しながら、両者を重ね合わせ、芯の重量比率が40%、鞘の重量比率が60%の複合粗糸を得た。そして、得られた複合粗糸を通常の条件で精紡し、撚数22.8回/インチ、撚方向Z、太さ40番手(英式綿番手)の複重層糸を得た。その原糸を多数の孔を空けたポリプロピレン製チューブにソフトワインドし、高圧パッケージ染織機を用いて精練、シルケット加工処理を施した後、綿側を反応染料、ポリエステル側を分散染料により染色、フィックス処理、湯洗、水洗、油剤付与を実施後、脱水、乾燥後にリワインドを実施し、複数色の糸染パッケージを得た。
上記、糸染した複重層糸を織物設計した経糸配列に従い、部分整経機にて整経した後、ビームに巻取り、糊付けを施し、高速エアジェット織機にて経糸密度110本/インチ、緯糸密度が98本/インチになるよう製織して2/2の綾組織、織幅45インチ、カバーファクター(CF)が24.9のハンカチ生布を得た。
その後、得られたハンカチ生布を毛焼、糊抜、柔軟剤付与後、ヒートセットにて190℃で20秒間熱セットを施した。
実施例1において、芯の重量比率が20%、鞘の重量比率が80%、撚数27.9回/インチ、撚方向Z、太さ60番手(英式綿番手)の複重層糸を得、高速エアジェット織機にて経糸密度138本/インチ、緯糸密度が125本/インチになるよう製織して2/2の綾組織、織幅45インチ、カバーファクター(CF)が25.5であること以外は、同条件にて加工してハンカチ生地を得た。
実施例1において、ポリエステル短繊維スライバー(A)及び綿(B)をそれぞれ単独でスライバーに紡績した後、重量比40:60にて練条工程でスライバー混紡し、得られた混紡粗糸を通常の条件で精紡すること以外は、同条件にて加工してハンカチ生地を得た。
実施例1において、綿100%スライバーを通常の条件で精紡すること以外は、同条件にて加工してハンカチ生地を得た。
実施例2において、綿100%スライバーを通常の条件で精紡すること以外は、同条件にて加工してハンカチ生地を得た。
つまり本発明のハンカチは次の効果を奏することができる。
Claims (8)
- 芯部に合成繊維の短繊維を配し、鞘部にセルロース短繊維を配した複重層糸を用いてなるハンカチであって、複重層糸における鞘部のセルロース短繊維及び芯部の合成繊維の比率(セルロース短繊維:合成繊維)が重量を基準として50:50〜80:20であることを特徴とするハンカチ。
- 複重層糸の撚係数が、単糸撚の綿式撚係数(K)が2.0以上4.2以下であることを特徴とする請求項1に記載のハンカチ。
- 複重層糸が糸染されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のハンカチ。
- 生地厚さが0.2〜1.0mm、生地目付けが50〜150g/m2であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載のハンカチ。
- 吸水性において、初期、10洗後の吸水性がいずれも10秒以内であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のハンカチ。
- 前記複重層糸の合成繊維の短繊維の単糸繊度が、0.6〜1.7dtexであることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載のハンカチ。
- 生地形状が織物であり、カバーファクター(CF)が15〜30、引裂き強さがたて、よこ共に10N以上、寸法変化率が±1%以下である請求項1〜6いずれか1項に記載のハンカチ。
- 前記複重層糸の合成繊維の短繊維が、蛍光増白剤を含まないことを特徴とする請求項1〜7いずれか1項に記載のハンカチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013194049A JP6254802B2 (ja) | 2013-09-19 | 2013-09-19 | ハンカチ用布帛及びハンカチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013194049A JP6254802B2 (ja) | 2013-09-19 | 2013-09-19 | ハンカチ用布帛及びハンカチ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015059281A JP2015059281A (ja) | 2015-03-30 |
JP6254802B2 true JP6254802B2 (ja) | 2017-12-27 |
Family
ID=52817052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013194049A Active JP6254802B2 (ja) | 2013-09-19 | 2013-09-19 | ハンカチ用布帛及びハンカチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6254802B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6605266B2 (ja) * | 2015-09-14 | 2019-11-13 | ユニチカトレーディング株式会社 | 衣料用布帛 |
JP7004577B2 (ja) * | 2018-01-09 | 2022-01-21 | 小松マテーレ株式会社 | 植物養生シート及びそれを用いた植物養生シート敷設装置 |
JP7267818B2 (ja) * | 2019-04-10 | 2023-05-02 | 帝人フロンティア株式会社 | 毛髪用布帛および繊維製品 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07279041A (ja) * | 1994-04-12 | 1995-10-24 | Toyobo Co Ltd | セルロース系繊維含有繊維製品 |
JPH09195141A (ja) * | 1996-01-17 | 1997-07-29 | Unitika Ltd | 複重層糸の製造方法 |
JPH10245730A (ja) * | 1997-02-25 | 1998-09-14 | Unitika Ltd | 複重層糸 |
JPH1150340A (ja) * | 1997-07-31 | 1999-02-23 | Unitika Ltd | オパール加工用特殊紡績糸 |
JP4180761B2 (ja) * | 1999-12-28 | 2008-11-12 | 東洋紡績株式会社 | 抗ピリング性に優れた織編物 |
JP4903777B2 (ja) * | 2008-12-24 | 2012-03-28 | 東洋紡スペシャルティズトレーディング株式会社 | 消臭性繊維布帛及びその製造方法 |
JP5740327B2 (ja) * | 2012-02-28 | 2015-06-24 | 東洋紡Stc株式会社 | 防シワ性に優れたハンカチ |
-
2013
- 2013-09-19 JP JP2013194049A patent/JP6254802B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015059281A (ja) | 2015-03-30 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6338249B2 (ja) | ポリトリメチレンテレフタラート系コアスパン糸から作られる伸縮性のある寸法安定性の織物 | |
Gandhi | Woven textiles: Principles, technologies and applications | |
US9677202B2 (en) | Absorbent fabric made from hygro yarns | |
US7549281B2 (en) | Fiber yarn and cloth using the same | |
KR100471706B1 (ko) | 선염사 | |
US20230066139A1 (en) | Hygro Terry Structures, Articles, and Related Processes | |
EP3412810B1 (en) | Hygro flat woven fabrics, articles, and related processes | |
WO2023074347A1 (ja) | タオル生地及びその製造方法 | |
CN103276494B (zh) | 丝竹蝉鸣交织面料及其生产工艺 | |
JP2013209756A (ja) | 高密度織物、およびその製造方法 | |
JP6254802B2 (ja) | ハンカチ用布帛及びハンカチ | |
US10968544B2 (en) | Process for manufacturing air rich yarn and air rich fabric | |
JP5113112B2 (ja) | 化繊複合糸条及び織編物 | |
JP5740327B2 (ja) | 防シワ性に優れたハンカチ | |
WO2013071034A1 (en) | A stretchable, light weight, woven polytrimethylene terephthalate based fabric | |
CN219059269U (zh) | 轻薄抗皱亚麻牛仔面料以及服装 | |
JP2023082329A (ja) | 混繊糸及び織編物 | |
CN112030309A (zh) | 一种醋酸纤维面料及其生产工艺 | |
JP2009150006A (ja) | 織編物とその製造方法および衣料 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160603 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170424 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170607 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20170803 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171005 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20171108 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171201 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6254802 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |