JP6254749B1 - 意匠付き多層ゴムシート、鉄道床構造体及び意匠付き多層ゴムシートの製造方法 - Google Patents

意匠付き多層ゴムシート、鉄道床構造体及び意匠付き多層ゴムシートの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、意匠性及び耐久性に優れる意匠層を備え、かつ燃焼時の発煙量が少ない意匠付き多層ゴムシートの提供を課題とする。本発明の意匠付き多層ゴムシートは、ゴムをマトリックスとして含有するベース層と、このベース層の一方の表面に積層される接着層と、この接着層の上記ベース層と反対側の表面に積層される意匠層とを備え、上記意匠層が、外面の模様及び色彩のうち少なくとも1つが異なり、外縁が突き合わされて配設される複数のパッチ状ゴムシートにより形成されることを特徴とする。上記ベース層及び意匠層のうち少なくとも一方が難燃剤を含有するとよい。上記接着層が粘着性を有するとよい。当該意匠付き多層ゴムシートは、上記ベース層の接着層と反対側の表面に積層される粘着剤層をさらに備えるとよい。当該意匠付き多層ゴムシートは床面に敷設される床シートであるとよい。

Description

本発明は、意匠付き多層ゴムシート、鉄道床構造体及び意匠付き多層ゴムシートの製造方法に関する。
鉄道、バス等の車両や建造物などが備える床構造体は、床材の表面に床シートを積層することで形成される。この床シートとしては、硬さを適度なものに調節し易く、かつ耐摩耗性に優れるゴムシート又はポリ塩化ビニルシートが用いられることが多い。このうち、海外等においては、燃焼時の発煙量の少なさの観点から、ゴムシートが特に好適に用いられる。また、ゴムシートは、壁に貼着する壁シートや、家具や電化製品等の外面に貼着する保護シートとして用いられる場合もある。
近年、床シートには、外観性の向上や車椅子用スペース等の案内などのために表面に様々な意匠を付与することが要求されている。また、壁シート、保護シートにおいても、意匠性向上の観点から表面に様々な意匠を付与することが要求されている。ここで、ゴムシートの表面に意匠を付与する方法としては、例えば原料であるゴムに顔料を添加する方法が考えられるが、この方法ではチップ柄、木目調、マーブル模様等の比較的単純な意匠しか付与できず、複雑な意匠を付与することは困難である。また、ゴムシートの表面に意匠を付与する別の方法としては、例えばゴムシートの表面に印刷によって意匠層を積層する方法が考えられるが、この方法ではゴムシートの表面と印刷に用いるインクとの密着力不足に起因して積層した意匠層が剥離し易いという不都合がある。
そこで、上記意匠層の剥離を抑制するために、オレフィン系樹脂を主成分とする透明な保護層で上記意匠層の表面を被覆した意匠付き多層ゴムシートが提案されている(特開2010−270193号公報参照)。しかし、上記従来の意匠付き多層ゴムシートは、保護層の主成分がオレフィン系樹脂であるため、温度変化に対する寸法安定性が不十分であるという別の不都合がある。
特開2010−270193号公報
本発明は、これらの要求に鑑みてなされたものであり、意匠性及び耐久性に優れる意匠層を備え、かつ燃焼時の発煙量が少ない意匠付き多層ゴムシートを提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、ゴムをマトリックスとして含有するベース層と、このベース層の一方の表面に積層される接着層と、この接着層の上記ベース層と反対側の表面に積層される意匠層とを備え、上記意匠層が、外面の模様及び色彩のうち少なくとも1つが異なり、外縁が突き合わされて配設される複数のパッチ状ゴムシートにより形成されることを特徴とする意匠付き多層ゴムシートである。
当該意匠付き多層ゴムシートは、外面の模様及び色彩のうち少なくとも1つが異なり、外縁が突き合わされて配設される複数のパッチ状ゴムシートにより意匠層を形成するため、上記パッチ状ゴムシートの組み合わせにより複雑な意匠を意匠層に付与できる。また、当該意匠付き多層ゴムシートは、ゴムをマトリックスとして含有するベース層と、接着層と、複数のパッチ状ゴムシートにより形成される意匠層とがいずれも燃焼時に発煙し難い層であるため、燃焼時の発煙量を低減できる。さらに、当該意匠付き多層ゴムシートは、ベース層及び意匠層の間に接着層が積層されることで、意匠層をベース層に確実に固定することができる。その結果、意匠層の形成に多数のパッチ状ゴムシートを用いた場合、複雑な平面形状のパッチ状ゴムシートを用いた場合、サイズが比較的小さいパッチ状ゴムシートを用いた場合等においても、複数のパッチ状ゴムシートの位置変化やベース層からの剥離を抑制できるため、意匠層に付与する意匠のバリエーションの幅を広げることができる。ここで「ゴム」とは、加硫後のゴムをいい、未加硫のゴムは別の成分(例えば加工助剤等)として扱うものとする。「パッチ状ゴムシート」とは、所定の平面形状を有し、継ぎ当てられることで1つの層を形成するゴムシートをいう。
上記ベース層及び意匠層のうち少なくとも一方が難燃剤を含有するとよい。このように、上記ベース層及び意匠層のうち少なくとも一方が難燃剤を含有することで、難燃性を向上でき、その結果、床シート、壁シート、保護シート等としてより好適に用いることが可能となる。
上記接着層が粘着性を有するとよい。このように、上記接着層が粘着性を有することで、製造段階で意匠層を形成する際に各パッチ状ゴムシートを貼り直すことが可能となるため、意匠層に複雑な意匠を付与する場合であっても容易かつ確実に製造することが可能となる。
当該意匠付き多層ゴムシートは、上記ベース層の接着層と反対側の表面に積層される粘着剤層をさらに備えるとよい。このように、当該意匠付き多層ゴムシートがベース層の接着層と反対側の表面に積層される粘着剤層をさらに備えることで、床面への敷設、壁面への貼着、家具や電化製品等の外面の被覆などを容易かつ確実に実施できる。
当該意匠付き多層ゴムシートは床面に敷設される床シートであるとよい。当該意匠付き多層ゴムシートは意匠性及び耐久性に優れる意匠層を備え、かつ燃焼時の発煙量が少ないため、床面に敷設される床シートとして好適に用いることができる。
当該意匠付き多層ゴムシートは、鉄道車両の床面に敷設されるとよい。当該意匠付き多層ゴムシートは、意匠性及び耐久性に優れる意匠層を備え、かつ燃焼時の発煙量が少ないため、鉄道車両の床面への敷設に好適に用いることができる。
上記課題を解決するためになされた別の発明は、鉄道車両の床材と、この床材の表面に積層される当該意匠付き多層ゴムシートとを備える鉄道床構造体である。
当該鉄道床構造体は、当該意匠付き多層ゴムシートが鉄道車両の床材の表面に積層されているため、意匠性及び耐久性に優れる意匠層を備え、かつ燃焼時の発煙量が少ない。
上記課題を解決するためになされたさらに別の発明は、ゴムをマトリックスとして含有するベース層の一方の表面に接着層を介して意匠層を貼着する工程を備え、上記貼着工程で、外面の模様及び色彩のうち少なくとも1つが異なる複数のパッチ状ゴムシートを外縁を突き合わせて配設することを特徴とする意匠付き多層ゴムシートの製造方法である。
当該意匠付き多層ゴムシートの製造方法は、外面の模様及び色彩のうち少なくとも1つが異なり、外縁が突き合わされて配設される複数のパッチ状ゴムシートにより意匠層を形成するため、複雑な意匠が形成された意匠層を容易に形成できる。また、当該意匠付き多層ゴムシートの製造方法により形成する意匠付き多層ゴムシートは、ゴムをマトリックスとして含有するベース層と、接着層と、複数のパッチ状ゴムシートにより形成される意匠層とがいずれも燃焼時に発煙し難い層であるため、燃焼時の発煙量が少ない。さらに、上記意匠付き多層ゴムシートは、ベース層に接着層を介して意匠層を貼着することで、意匠層をベース層に確実に固定することができる。その結果、意匠層の形成に多数のパッチ状ゴムシートを用いた場合、複雑な平面形状のパッチ状ゴムシートを用いた場合、サイズが比較的小さいパッチ状ゴムシートを用いた場合等においても、複数のパッチ状ゴムシートの位置変化やベース層からの剥離を抑制できるため、意匠層に付与できる意匠のバリエーションの幅を広げることができる。
当該意匠付き多層ゴムシート及び当該鉄道床構造体は、意匠性及び耐久性に優れる意匠層を備え、かつ燃焼時の発煙量が少ない。当該意匠付き多層ゴムシートの製造方法は、意匠性及び耐久性に優れる意匠層を備え、かつ燃焼時の発煙量が少ない意匠付き多層ゴムシートを容易かつ確実に製造できる。
本発明の一実施形態の意匠付き多層ゴムシートを示す模式的平面図である。 図1のX−X線における模式的断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、適宜図面を参酌しつつ説明する。なお、以下で例示する材料は、特に断りがない限り、1種単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
図1及び図2に示す当該意匠付き多層ゴムシートは、ベース層1と、このベース層1の一方の表面に積層される接着層2と、接着層2のベース層1と反対側の表面に積層される意匠層3と、ベース層1の接着層2と反対側の表面に積層される粘着剤層4とを備える。以下、当該意匠付き多層ゴムシート及び各層の厚さ方向のうち、ベース層1に接着層2が積層される側を「表面側(図2では上側)」、その反対側を「裏面側(図2では下側)」ということがある。当該意匠付き多層ゴムシートは、取扱性や緩衝性を向上する観点から、各層が適度な柔軟性及び弾性を有するとよい。
当該意匠付き多層ゴムシートの用途としては、特に限定されないが、例えば床面に敷設する床シート、壁面に貼着する壁シート、家具や電化製品の外面を被覆する保護シート等として用いることができる。当該意匠付き多層ゴムシートは、駅、住居、オフィス等の建造物やバス、鉄道等の車両などの床面に敷設する床シートとして好適に用いることができる。また、当該意匠付き多層ゴムシートは、意匠性及び耐久性に優れる意匠層3を備え、かつ燃焼時の発煙量が少ないため、鉄道車両の床面への敷設に特に好適に用いることができる。
当該意匠付き多層ゴムシートは、ベース層1及び意匠層3のうち少なくとも一方が難燃剤を含有することが好ましい。床シート、壁シート、保護シート等は、火災防止のために難燃性が要求されることが多い。そのため、当該意匠付き多層ゴムシートは、ベース層1及び意匠層3のうち少なくとも一方が難燃剤を含有することで、床シート、壁シート、保護シート等としてより好適に使用することが可能となる。また、当該意匠付き多層ゴムシートは、ベース層1及び意匠層3の両方が難燃剤を含有することがより好ましい。このように、ベース層1及び意匠層3の両方が難燃剤を含有することで、当該意匠付き多層ゴムシートの難燃性をより向上することができ、その結果、床シート、壁シート、保護シート等としてさらに好適に使用することが可能となる。
当該意匠付き多層ゴムシートの平面形状及びサイズとしては、特に限定されず、用途等に合わせて適宜変更可能である。当該意匠付き多層ゴムシートが鉄道車両の床面に敷設される場合、当該意匠付き多層ゴムシートの形状としては、長尺シート状であることが好ましい。
当該意匠付き多層ゴムシートが長尺シート状である場合、当該意匠付き多層ゴムシートの平均長さ(長手方向の平均長さ)としては、特に限定されないが、1枚の当該意匠付き多層ゴムシートで鉄道車両床面の長手方向の一端から他端までを敷設可能である長さが好ましい。当該意匠付き多層ゴムシートの具体的な平均長さの下限としては、10mが好ましく、12mがより好ましく、14mがさらに好ましく、16mが特に好ましい。一方、当該意匠付き多層ゴムシートの平均長さの上限としては、28mが好ましく、26mがより好ましく、24mがさらに好ましく、22mが特に好ましい。
当該意匠付き多層ゴムシートが長尺シート状である場合、当該意匠付き多層ゴムシートの平均幅(短手方向の平均長さ)としては、特に限定されないが、複数枚(例えば2枚)の当該意匠付き多層ゴムシートで鉄道車両床面の短手方向の一端から他端までを被覆可能である長さが好ましい。当該意匠付き多層ゴムシートの具体的な平均幅の下限としては、0.8mが好ましく、1mがより好ましい。一方、当該意匠付き多層ゴムシートの平均幅の上限としては、2.2mが好ましく、2mがより好ましく、1.8mがさらに好ましく、1.4mが特に好ましい。
当該意匠付き多層ゴムシートの平均厚さとしては、特に限定されないが、例えば1.5mm以上10mm以下とすることができる。当該意匠付き多層ゴムシートの平均厚さが上記下限より小さい場合、緩衝性、耐久性等が不十分となるおそれがある。逆に、当該意匠付き多層ゴムシートの平均厚さが上記上限を超える場合、取扱性が低下するおそれがある。ここで「平均厚さ」とは、JIS−K7130:1999「プラスチック−フィルム及びシート−厚さ測定方法」に準拠して測定した平均厚さを指す。なお、後述する各層の平均厚さについても同様である。
(ベース層)
ベース層1は、ゴムをマトリックスとして含有する層であり、当該意匠付き多層ゴムシートを床シート、壁シート、保護シート等に用いる際に要求される緩衝性等の特性を付与する。また、ベース層1がゴムをマトリックスとして含有することで、当該意匠付き多層ゴムシートの燃焼時の発煙量を低減できる。さらに、当該意匠付き多層ゴムシートは、ベース層1を備えることで、意匠層3の表面に水、埃等の異物が付着した場合においても上記異物がベース層1よりも裏面側へ移行することを抑制できる。
ベース層1の平均厚さの下限としては、特に限定されないが、0.5mmが好ましく、1.2mmがより好ましい。一方、ベース層1の平均厚さの上限としては、特に限定されないが、5.0mmが好ましく、4.5mmがより好ましく、3.0mmがさらに好ましい。ベース層1の平均厚さが上記下限より小さい場合、当該意匠付き多層ゴムシートの耐久性、緩衝性等が低下するおそれがある。逆に、ベース層1の平均厚さが上記上限を超える場合、当該意匠付き多層ゴムシートの取扱性低下のおそれがある。
ベース層1のタイプAデュロメータ硬さの下限としては、50が好ましく、70がより好ましく、85がより好ましい。一方、ベース層1の上記硬さの上限としては、95が好ましく、90がより好ましい。ベース層1の上記硬さが上記下限より小さい場合、当該意匠付き多層ゴムシートの耐久性が低下するおそれや、当該意匠付き多層ゴムシートを床シートとして用いる場合に歩き易さが低下するおそれがある。逆に、ベース層1の上記硬さが上記上限を超える場合、当該意匠付き多層ゴムシートの緩衝性が不十分となるおそれがある。ここで「タイプAデュロメータ硬さ」とは、JIS−K6253−3:2012「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−硬さの求め方−第3部:デュロメータ硬さ」に準拠して測定した値をいう。
ベース層1がマトリックスとして含有するゴムとしては、例えば天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ハイスチレンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム等の汎用ゴムが挙げられる。これらの中で、加工性及び製造コストの観点から、スチレンブタジエンゴム、ハイスチレンゴム及びこれらの混合物が好ましく、スチレンブタジエンゴム及びハイスチレンゴムの混合物がより好ましい。上記混合物におけるスチレンブタジエンゴムの含有率としては、例えば80質量%以上97質量%以下とすることができる。上記混合物におけるハイスチレンゴムの含有率としては、例えば3質量%以上20質量%以下とすることができる。このようなゴムを用いることで、汎用ゴム加工設備によって容易かつ確実に加工を行うことができる。ここで、スチレン及びブタジエンを原料とするゴムのうち、結合スチレン量が50%以下のものを「スチレンブタジエンゴム」といい、50%超のものを「ハイスチレンゴム」という。「結合スチレン量」とは、JIS−K6236:2001「原料ゴム−乳化重合SBRの結合スチレン量の求め方(定量)−屈折率法」に準拠して測定した値をいう。
ベース層1における上記ゴムの含有量の下限としては、15質量%が好ましく、20質量%がより好ましい。一方、上記ゴムの含有量の上限としては、70質量%が好ましく、50質量%がより好ましく、30質量%がさらに好ましい。上記ゴムの含有量が上記下限より小さい場合、ベース層1の成形が困難となるおそれがある。逆に、上記ゴムの含有量が上記上限を超える場合、難燃剤等の各種添加剤の含有量が低下し、その結果、ベース層1に難燃性等の所望の特性を付与することが困難となるおそれがある。
ベース層1は、難燃剤を含有することが好ましい。このように、ベース層1が難燃剤を含有することで、当該意匠付き多層ゴムシートの難燃性を向上でき、その結果、床シート、壁シート、保護シート等としてより好適に用いることが可能となる。上記難燃剤としては、無機系難燃剤及び/又は有機系難燃剤を用いることができ、無機系難燃剤及び有機系難燃剤を組み合わせて用いることが好ましい。
上記無機系難燃剤としては、種々のものを採用できるが、ベース層1の発煙量をより低減し、かつ難燃性をより向上する観点から、水酸化アルミニウム及び三酸化アンチモンが好ましい。
ベース層1が水酸化アルミニウムを含有する場合、ベース層1における水酸化アルミニウムの含有量の下限としては、ゴム100質量部に対し、70質量部が好ましく、75質量部がより好ましく、78質量部がさらに好ましい。一方、水酸化アルミニウムの含有量の上限としては、ゴム100質量部に対し、88質量部が好ましく、85質量部がより好ましく、82質量部がさらに好ましい。水酸化アルミニウムの含有量が上記下限より小さい場合、当該意匠付き多層ゴムシートの発煙量を十分に低減できないおそれや、難燃性が不十分となるおそれがある。逆に、水酸化アルミニウムの含有量が上記上限を超える場合、ベース層1の耐摩耗性が低下するおそれがある。
ベース層1が三酸化アンチモンを含有する場合、ベース層1における三酸化アンチモンの含有量の下限としては、ゴム100質量部に対し、2質量部が好ましく、3質量部がより好ましく、4質量部がさらに好ましい。一方、三酸化アンチモンの含有量の上限としては、ゴム100質量部に対し、8質量部が好ましく、7質量部がより好ましく、6質量部がさらに好しい。三酸化アンチモンの含有量が上記下限未満である場合、当該意匠付き多層ゴムシートの難燃性が不十分となるおそれがある。逆に、三酸化アンチモンの含有量が上記上限を超える場合、ベース層1のゴム特性が低下するおそれがある。
上記有機系難燃剤としては、塩素化パラフィンが好ましい。この塩素化パラフィンの炭素数としては、特に限定されないが、例えば12以上26以下である。また、塩素化パラフィンの分子量における塩素原子の合計原子量の割合(塩素化率)としては、難燃性向上の観点から、例えば40%以上70%以下とすることができる。
ベース層1が塩素化パラフィンを含有する場合、ベース層1における塩素化パラフィンの含有量の下限としては、ゴム100質量部に対し、0.5質量部が好ましく、1質量部がより好ましく、1.5質量部がさらに好ましい。一方、塩素化パラフィンの含有量の上限としては、ゴム100質量部に対し、15質量部が好ましく、10質量部がより好ましく、9質量部がさらに好ましい。塩素化パラフィンの含有量が上記下限より小さい場合、当該意匠付き多層ゴムシートに十分な難燃性を付与できないおそれがある。逆に、塩素化パラフィンの含有量が上記上限を超える場合、当該意匠付き多層ゴムシートの燃焼時の発煙量が増加するおそれがある。
ベース層1は、難燃剤以外の添加剤を含有してもよい。上記添加剤としては、例えば未加硫のブチルゴム等の加工助剤や、クレー、炭酸カルシウム等の充填剤や、着色剤(顔料)や、老化防止剤や、脂肪族系炭化水素樹脂等の粘着付与剤や、ジエチレングリコール、シランカップリング剤、酸化亜鉛、ステアリン酸等のその他の添加剤などが挙げられる。
上記加工助剤は、例えばゴムの含有量が少なく、かつオイルが添加されていないベース層1を製造する場合等に、高分子量可塑剤のように機能してベース層1の材料となる組成物の圧延加工時の流動性を向上する成分である。ベース層1における上記加工助剤の含有量としては、ゴム100質量部に対し、例えば2質量部以上10質量部以下とすることができる。
ベース層1における充填剤の含有量としては、ゴム100質量部に対し、例えば150質量部以上250質量部以下とすることができる。ベース層1における着色剤(顔料)の含有量としては、ゴム100質量部に対し、例えば50質量部以下とすることができる。ベース層1における上記その他の添加剤の一種あたりの含有量の上限としては、ゴム100質量部に対し、例えば10質量部とすることができる。また、ベース層1における上記その他の添加剤の合計含有量の上限としては、ゴム100質量部に対し、例えば30質量部とすることができる。
(接着層)
接着層2は、ベース層1及び意匠層3を接着する。接着層2の平均厚さの下限としては、50μmが好ましく、60μmがより好ましく、70μmがさらに好ましい。一方、接着層2の平均厚さの上限としては、500μmが好ましく、300μmがより好ましく、200μmがさらに好ましい。接着層2の平均厚さを上記下限以上とすることで、意匠層3をベース層1に強固に固定することができ、その結果、意匠層3を形成するパッチ状ゴムシートの位置変化や剥離をより確実に抑制できる。接着層2の平均厚さが上記上限を超える場合、施工時や使用時に、後述する意匠層3を構成する各パッチ状ゴムシートの位置がズレ易くなるおそれがある。
接着層2としては、接着剤により形成される層、粘着剤により形成される層、フィルム状基材とこの基材の両面に積層される粘着剤層とを備える両面テープにより形成される層等が挙げられる。接着層2としては、これらの中で、粘着性を有する層、すなわち粘着剤により形成される層及び両面テープにより形成される層が好ましく、粘着剤により形成される層がより好ましい。
接着層2を接着剤により形成する場合、上記接着剤としては、例えば2液混合型接着剤等の反応系接着剤、ホットメルト接着剤、溶剤型接着剤、水分散系接着剤などが挙げられる。
接着層2を粘着剤により形成する場合、上記粘着剤としては、例えばシリコーンゴムを主成分とするシリコーン系粘着剤、シリコーンゴム以外のゴムを主成分とするゴム系粘着剤、アクリル樹脂を主成分とするアクリル系粘着剤、ウレタン樹脂を主成分とするウレタン系粘着剤等が挙げられ、これらの中で、アクリル系粘着剤が好ましい。ここで「主成分」とは、最も含有量の多い成分であり、例えば含有量が50質量%以上の成分を指す。
上記アクリル系粘着剤の主成分であるアクリル樹脂は、例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステルを常法によりビニル重合することで得られる。また、上記アクリル樹脂は、光学特性、耐熱性等の向上の観点から、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと改質用モノマーとの共重合体であってもよい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、直鎖状又は分岐状のアルキル基を有する。上記アルキル基の炭素数の下限としては、通常1であり、4が好ましい。一方、上記アルキル基の炭素数の上限としては、18が好ましく、12がより好ましい。具体的な(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリルなどが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記アクリル系粘着剤は、イソシアネート系硬化剤等の硬化剤、可塑剤、酸化防止剤、補強剤、充填材、消泡剤、界面活性剤等をさらに含有してもよい。上記アクリル系粘着剤が上記硬化剤を含有する場合、上記アクリル系粘着剤における上記硬化剤の含有量の下限としては、アクリル系粘着剤100質量部に対し、0.1質量部が好ましく、0.4質量部がより好ましく、0.8質量部がさらに好ましい。一方、上記硬化剤の含有量の上限としては、アクリル系粘着剤100質量部に対し、5質量部が好ましく、3質量部がより好ましく、1.5質量部がさらに好ましい。上記硬化剤の含有量が上記下限より小さい場合、接着層2の弾性が低下するおそれがある。逆に、硬化剤の添加量が上記上限を超える場合、接着層2の粘着力が不十分となるおそれがある。
接着層2を両面テープにより形成する場合、上記両面テープの基材としては、例えば紙、合成樹脂フィルム、布等が挙げられる。また、上記両面テープの粘着剤層を形成する接着剤としては、例えば上述した粘着剤と同様のもの等が挙げられる。
(意匠層)
意匠層3は、ゴムをマトリックスとして含有する層であり、当該意匠付き多層ゴムシートを床シート、壁シート、保護シート等として用いる際に要求される緩衝性等の特性と意匠とを付与する層である。
意匠層3は、外面の模様及び色彩のうち少なくとも1つが異なる2種以上のパッチ状ゴムシートにより形成されることで、意匠が付与されている。各パッチ状ゴムシートは、模様のみが異なっていてもよく、色彩のみが異なっていてもよく、模様及び色彩の両方が異なっていてもよい。なお、意匠層3が3枚以上のパッチ状ゴムシートにより形成される場合、上記3枚以上のパッチ状ゴムシートのうち一部は、外面の模様及び色彩が同一であってもよい。
例えば図1及び図2に示す意匠層3は、外縁が突き合わされて配設される第1パッチ状ゴムシート3a、第2パッチ状ゴムシート3b及び第3パッチ状ゴムシート3cにより形成されている。各パッチ状ゴムシートは、ゴムをマトリックスとして含有するシートである。具体的には、意匠層3は、平面形状がアルファベットの「A」の形状である第1パッチ状ゴムシート3aと、この第1パッチ状ゴムシート3aに囲繞される平面形状が三角形である第2パッチ状ゴムシート3bと、第1パッチ状ゴムシート3aを囲繞する第3パッチ状ゴムシート3cとにより形成される。第1パッチ状ゴムシート3aと、第2パッチ状ゴムシート3b及び第3パッチ状ゴムシート3cとは、外面の模様及び色彩のうち少なくとも1つが異なる。なお、第2パッチ状ゴムシート3b及び第3パッチ状ゴムシート3cの外面の模様及び色彩は、同一でも異なっていてもよい。意匠層3には、この3枚のパッチ状ゴムシートにより、意匠としてアルファベットの「A」が付与されている。
但し、上記意匠は、意匠層3に付与される意匠の一例に過ぎない。意匠層3には、複数のパッチ状ゴムシートの組み合わせにより、他の様々な意匠を付与することができる。意匠層3に付与できる意匠としては、例えば車椅子スペース、非常口の位置等を示すピクトグラムなどの図形、各種案内用文字、模様などが挙げられる。また、意匠層3を形成するパッチ状ゴムシートの枚数は、3枚に限定されない。意匠層3を形成するパッチ状ゴムシートの枚数としては、例えば2枚以上100枚以下とすることができる。パッチ状ゴムシートの枚数が上記上限を超える場合、当該意匠付き多層ゴムシートの製造が困難となるおそれがある。さらに、意匠層3を形成する模様及び色彩の異なるパッチ状ゴムシートの種類としては、2種以上10種以下とすることができる。
パッチ状ゴムシートの平面形状としては、特に限定されず、意匠層3に付与する意匠にあわせ、三角形、四角形、五角形、六角形等の多角形や、円、楕円、その他の不定形など様々な形状を採用することができる。また、複数のパッチ状ゴムゴムシートの各平面形状は、同一でも異なっていてもよい。
上述の通り、複数のパッチ状ゴムシートは、外面の色彩及び模様のうち少なくとも1つが異なる。但し、複数のパッチ状ゴムシートは、外面の色彩及び模様が同一である2枚以上のパッチ状ゴムシートが含まれていてもよい。
意匠層3の表面は、外観性や当該意匠付き多層ゴムシートを床シートとして用いる場合の歩き易さの観点から、平坦であることが好ましい。そのため、複数のパッチ状ゴムシートは、それぞれの平均厚さが略同一であり、面一で突き合わされて配設されることが好ましい。ここで「平均厚さが略同一」とは、平均厚さの差が5%以内であることをいう。
パッチ状ゴムシートの外縁と、隣接する別のパッチ状ゴムシートの外縁とは、接着剤又は粘着剤を介して突き合わされていてもよいが、接着剤又は粘着剤の漏出による意匠層3表面の外観性低下を避ける観点から、接着剤又は粘着剤を介さず突き合わされていることが好ましい。
意匠層3の平均厚さ、すなわちパッチ状ゴムシートの平均厚さの下限としては、0.5mmが好ましく、1.2mmがより好ましい。一方、意匠層3の平均厚さの上限としては、特に限定されないが、5.0mmが好ましく、4.0mmがより好ましく、3.0mmがさらに好ましい。意匠層3の平均厚さが上記下限より小さい場合、意匠層3の耐久性が不十分となるおそれがある。逆に、意匠層3の平均厚さが上記上限を超える場合、当該意匠付き多層ゴムシートの製造時にパッチ状ゴムシートを所望の形状に加工することが困難となるおそれがある。
意匠層3のタイプAデュロメータ硬さ、つまりパッチ状ゴムシートのタイプAデュロメータ硬さの下限としては、50が好ましく、70がより好ましく、85がさらに好ましい。一方、意匠層3の上記硬さの上限としては、95が好ましく、90がより好ましい。意匠層3の上記硬さを上記範囲とすることで、パッチ状ゴムシートを所望の形状に加工し易くなり、その結果、当該意匠付き多層ゴムシートに容易かつ確実に意匠を付与することができる。
意匠層3が含有するゴム、すなわちパッチ状ゴムシートがマトリックスとして含有するゴムとしては、例えばベース層1が含有するゴムとして例示したものと同様のゴム等を用いることができ、これらの中で、スチレンブタジエンゴムが好ましい。このように、パッチ状ゴムシートがマトリックスとしてスチレンブタジエンゴムを含有することで、パッチ状ゴムシートを所望の形状に加工し易くなり、その結果、当該意匠付き多層ゴムシートに容易かつ確実に意匠を付与することができる。
複数のパッチ状ゴムシートは、外面の色彩及び/又は模様を変化させるため、それぞれ種類及び含有量の異なる着色剤を含有することが好ましい。但し、複数のパッチ状ゴムシートは、着色剤以外の添加剤やゴムの種類及び含有量によっても外面の色彩及び/又は模様を変化させることができるため、パッチ状ゴムシートにおいて着色剤は必須成分ではない。
上記着色剤(顔料)としては、特に限定されないが、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、鉛白、カーボンブラック、鉄黒、弁柄、カドミウムレッド、黄鉛、チタンイエロー、コバルトブルー、群青等の無機着色剤、アニリンブラック、キナクリドンレッド、ポリアゾレッド、イソインドリノンイエロー、ベンジジンイエロー、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー等の有機着色剤、アルミニウム、真鍮、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の鱗片状箔片により形成される光輝性着色剤などが挙げられる。
意匠層3が着色剤を含有する場合、意匠層3における着色剤の含有量の上限としては、ゴム100質量部に対し、例えば50質量部である。上記着色剤の含有量が上記上限を超える場合、意匠層3の表面に着色剤が析出するおそれがある。
意匠層3の組成は、上述した点以外は、ベース層1の組成と同様とすることができる。
(粘着剤層)
粘着剤層4は、当該意匠付き多層ゴムシートの床面への敷設、壁面への貼着、家具や電化製品等の外面の被覆などを容易かつ確実に実施できるようにする。粘着剤層4を形成する粘着剤としては、例えば接着層2で説明した粘着剤等を用いることができる。
粘着剤層4の平均厚さの下限としては、50μmが好ましく、60μmがより好ましく、70μmがさらに好ましい。一方、粘着剤層4の平均厚さの上限としては、500μmが好ましく、300μmがより好ましく、200μmがさらに好ましい。粘着剤層4の平均厚さが上記下限未満である場合、当該意匠付き多層ゴムシートを用いた床面への敷設、壁面への貼着、家具や電化製品等の外面の被覆などの際に粘着性が不十分となるおそれがある。逆に、粘着剤層4の平均厚さが上記上限を超える場合、当該意匠付き多層ゴムシートの製造コストの増加のおそれや取扱性低下のおそれがある。
<意匠付き多層ゴムシートの製造方法>
当該意匠付き多層ゴムシートの製造方法は、ゴムをマトリックスとして含有するベース層の一方の表面に接着層を介して意匠層を貼着する工程(貼着工程)と、上記貼着工程後、ベース層、接着層及び意匠層がこの順に積層された積層体のベース層側の表面に粘着剤を塗工する工程(粘着剤塗工工程)とを備え、上記貼着工程で、外面の模様及び色彩のうち少なくとも1つが異なる複数のパッチ状ゴムシートを外縁を突き合わせて配設する。当該意匠付き多層ゴムシートの製造方法は、上記粘着剤塗工工程の前に、ベース層、接着層及び意匠層がこの順に積層された積層体を転圧する工程(転圧工程)をさらに備えることが好ましい。
(貼着工程)
本工程では、ゴムをマトリックスとして含有するベース層の一方の表面に接着層を介して意匠層を貼着する。この際、外面の模様及び色彩のうち少なくとも1つが異なる複数のパッチ状ゴムシートを外縁を突き合わせて配設する。この複数のパッチ状ゴムシートにより、所望の意匠が付与された意匠層を形成する。
ベース層は、例えば未加硫ゴム、加硫剤、加硫促進剤及びその他の任意成分を含有するベース層形成用組成物をシート状に成形する工程(第1成形工程)と、得られたゴムシートを加硫する工程(第1加硫工程)とを備える方法により用意できる。ベース層形成用組成物は、加硫されたゴムを含有する替わりに未加硫ゴムを含有し、かつ加硫剤及び加硫促進剤を含有する点以外は、上記ベース層の組成と同様とすることができる。
上記加硫剤としては、例えば硫黄系加硫剤、有機過酸化物系加硫剤、金属酸化物系加硫剤、フェノール樹脂、キノンジオキシム等が挙げられる。ベース層形成用組成物における上記加硫剤の含有量としては、例えばゴム100質量部に対し、1質量部以上10質量部以下とすることができる。
上記加硫促進剤としては、例えばアルデヒド−アンモニア系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤等が挙げられる。ベース層形成用組成物における上記加硫促進剤の含有量としては、例えばゴム100質量部に対し、0.1質量部以上5質量部以下とすることができる。
第1成形工程でベース層形成用組成物をシート状に成形する方法としては、例えばオープンロール、バンバリーミキサー、加圧ニーダー等を用いて混練した後、カレンダーロール等を用いた圧延加工によってシート状に成形する方法等を用いることができる。
第1加硫工程でゴムシートを加硫する方法としては、例えば連続加硫機(ロートキュア)等を用いて加硫する方法などが挙げられる。加硫条件としては、例えば温度140℃以上200℃以下、時間5分以上30分以下とすることができる。
上記複数のパッチ状ゴムシートは、例えば意匠層形成用組成物をシート状に成形する工程(第2成形工程)と、得られたゴムシートを加硫する工程(第2加硫工程)と、加硫したゴムシートを所望の平面形状に裁断する工程(裁断工程)とを備える方法により用意できる。このように、ゴムシートの加硫後に裁断することで、加硫前に裁断する場合と比較し、裁断後に加硫によりゴムシートが変形することを避けることができる。意匠層形成用組成物は、着色剤を含有することが好ましい点以外は、ベース層形成用組成物と同様とすることができる。
第2成形工程及び第2加硫工程の各条件としては、例えば上述の第1成形工程及び第1加硫工程の各条件と同様とすることができる。なお、第2成形工程で意匠層形成用組成物を成形する際に生じた切れ端等の残余をベース層形成用組成物の一部又は全部としてリサイクルしてもよい。ベース層は、当該意匠付き多層ゴムシートの外面に現れない層であるため、当該意匠付き多層ゴムシートの意匠性に影響を与えずに意匠層形成用組成物の残余をベース層形成用組成物としてリサイクルすることができる。
裁断工程において加硫したゴムシートを所望の平面形状に裁断する方法としては、ウォータージェット加工法が好ましい。このように、ウォータージェット加工法を用いることで、上記加硫したゴムシートを容易かつ確実に所望の平面形状に裁断することができ、特に180度以上の角を有するパッチ状ゴムシートであっても容易かつ確実に形成することができる。
ベース層の一方の表面に接着層を介して意匠層を貼着し、この際、外面の模様及び色彩のうち少なくとも1つが異なる複数のパッチ状ゴムシートを外縁を突き合わせて配設する方法としては、特に限定されない。具体的には、例えばベース層及び/又はパッチ状ゴムシートの一方の表面に接着剤、粘着剤又は両面テープを積層した後、この接着剤、粘着剤又は両面テープを介してパッチ状ゴムシートをベース層の所定の位置に貼着する方法等が挙げられる。ここで、ベース層及びパッチ状ゴムシートを上述の第1加硫工程及び第2加硫工程によって予め加硫することで、ベース層及びパッチ状ゴムシートの寸法が安定するため、ベース層にパッチ状ゴムシートを貼着する際に容易かつ確実に位置合わせを行うことができる。また、貼着後のベース層及び/又はパッチ状ゴムシートが未加硫である場合、貼着後に加硫を行う必要があるが、その際にゴムの流動化によってベース層及び/又はパッチ状ゴムシートが変形し、意匠層に付与された意匠が変化するおそれがある。ベース層及びパッチ状ゴムシートを上述の第1加硫工程及び第2加硫工程によって予め加硫することで、ベース層にパッチ状ゴムシートを貼着した後に加硫を行わずに済むため、上述の意匠の変化を抑制できる。
(転圧工程)
本工程では、ベース層、接着層及び意匠層がこの順に積層された積層体に転圧ローラ等を用いて転圧することで当該意匠付き多層ゴムシートの表面を平坦化する。上記転圧条件としては、例えば圧力を2N/cm以上20N/cm以下、転圧回数を1回以上5回以下とすることができる。
(粘着剤層積層工程)
本工程では、上記積層体の裏面側に粘着剤層を積層する。上記積層体の裏面側に粘着剤層を積層する方法としては、特に限定されず、従来公知の方法を用いることができる。
<鉄道床構造体>
当該鉄道床構造体は、鉄道車両の床材と、この床材の表面に積層される当該意匠付き多層ゴムシートとを備える。
上記鉄道車両の床材としては、特に限定されず従来公知のものを用いることができ、例えばステンレス鋼材、ウレタン系下地材、エポキシ系下地材等によって構成されるものが挙げられる。
<鉄道床構造体の製造方法>
当該鉄道床構造体の製造方法としては、例えば当該意匠付き多層ゴムシートを裏面側が鉄道車両の床材の表面と対向するように積層する工程(積層工程)を備える方法等が挙げられる。当該意匠付き多層ゴムシートが粘着剤層を備えない場合、積層工程の前に、当該意匠付き多層ゴムシートの裏面側及び/又は上記鉄道車両の床材の表面側に接着剤又は粘着剤を塗布する工程をさらに備えるとよい。
<その他の実施形態>
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
具体的には、当該意匠付き多層ゴムシートにおいて、粘着剤層は任意構成である。そのため、当該意匠付き多層ゴムシートの製造工程においては、粘着剤層形成工程は任意工程である。
当該意匠付き多層ゴムシートの製造方法においては、貼着工程で加硫したベース層及び加硫したパッチ状ゴムシートを用いたが、貼着工程で用いるベース層及びパッチ状ゴムシートのうち少なくとも一方が未加硫であってもよい。この場合、貼着工程後に加硫を行うとよい。また、当該意匠付き多層ゴムシートの製造方法においては、転圧工程は任意工程であり、省略してもよい。
当該意匠付き多層ゴムシートは、さらに他の層を備えていてもよい。上記他の層としては、例えば意匠層の表面側に積層されるトップコート層、粘着剤層の裏面側に積層される離型シート層等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳述する。但し、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例では、意匠としてアルファベットの「A」を付与した。本実施例に用いた各成分を以下に示す。なお、本実施例では硫黄を用いた加硫を行うため、ブチルゴムは加硫されずに未加硫状態で意匠付き多層ゴムシートに配合される。そのため、以下においてブチルゴムは加工助剤として扱っている。
(ゴム成分)
スチレンブタジエンゴム:JSR社の「JSR1502」
ハイスチレンゴム:JSR社の「JSR0061」
(加工助剤)
ブチルゴム:日本ブチル社の「Butyl268」
(充填剤)
クレー:R.T.Vanderbilt社の「Dixie Clay(登録商標)」
炭酸カルシウム:丸尾カルシウム社の「重炭」
(難燃剤)
水酸化アルミニウム:昭和電工社の「ハイジライト(登録商標)H−42M」
三酸化アンチモン:鈴裕化学社の「ファイアカットAT3」
塩素化パラフィン:味の素ファインテクノ社の「エンパラ(登録商標)70F」
(老化防止剤)
老化防止剤:大内新興化学社の「ノクラック(登録商標)224」
(粘着付与剤)
脂肪族系炭化水素樹脂:日本ゼオン社の「クイントン(登録商標)A−100」
(他の添加剤)
ジエチレングリコール:三菱化学社の「ジエチレングリコール」
シランカップリング剤:デグサジャパン社の「Si−69(登録商標)」
酸化亜鉛:ハクスイテック社の「酸化亜鉛3種G」
ステアリン酸:日本油脂社の「ビーズステアリン酸椿」
(着色剤(顔料))
酸化チタン(白色顔料):石原産業社の「タイペーク(登録商標)CR−60」
カーボンブラック(黒色顔料):東洋カーボン社の「シースト(登録商標)3」
弁柄(茶色顔料):戸田ピグメント社の「500R」
(硫黄及び加硫促進剤)
オイル硫黄:細川化学工業社の「オイル硫黄」
加硫促進剤:大内新興化学社の「ノクセラー(登録商標)NS−P」
[貼着工程]
(第1成形工程及び第2成形工程)
表1の配合に従い、各成分をバンバリーミキサー及びオープンロールを用いて混練加工することで、白色のベース層形成用組成物と、灰色の意匠層形成用組成物1と、茶色の意匠層形成用組成物2とをそれぞれ調製した。得られた各組成物をカレンダーロールを用いた圧延加工によりそれぞれシート状に加工した。
Figure 0006254749
(第1加硫工程及び第2加硫工程)
次に、上述の3種類のシート状の組成物に対し、連続加硫機(ロートキュア)を用いて温度160℃、時間15分の条件で加硫を行った。これにより、ベース層形成用組成物を材料とするベース層と、意匠層形成用組成物1を材料とする意匠層用ゴムシート1と、意匠層形成用組成物2を材料とする意匠層用ゴムシート2とをそれぞれ得た。ベース層、意匠層用ゴムシート1、及び意匠層用ゴムシート2の寸法は、いずれも平均厚さ1.4mm、平均幅1,200mm、平均長さ20mとした。
上記加硫により得られたベース層の一方の表面の全面にアクリル系粘着剤を塗布することで第1粘着剤層(粘着性を有する接着層)を積層し、ベース層及び第1粘着剤層を備える積層体を形成した。上記アクリル系粘着剤としては、綜研化学社の「SKダイン(登録商標)1717DT」100質量部に、硬化剤としてイソシアネート系架橋剤(綜研化学社の「L−45E」)を1質量部添加したものを用いた。第1粘着剤層の平均塗布厚さは100μm(0.1mm)とした。
(裁断工程)
上記加硫により得られた意匠層用ゴムシート1(灰色)及び意匠層用ゴムシート2(茶色)を以下に示すようにウォータージェットで裁断した。意匠層用ゴムシート1は、所定位置からアルファベットの「A」に相当する形状(線状部と、この線状部で囲まれた三角形状の部分とにより構成される形状)を裁断により取り除くことで、平面形状が図1の第2パッチ状ゴムシート3bと同一であるパッチ状ゴムシート2(灰色)を得た。また、上記裁断により意匠層用ゴムシート1から取り除いた部材から、アルファベットの「A」の形状における線状部で囲まれた三角形に相当する形状を裁断により切り出し、平面形状が図1の第3パッチ状ゴムシート3cと同一であるパッチ状ゴムシート3(灰色)を得た。さらに、意匠層用ゴムシート2は、アルファベットの「A」における線状部に相当する形状に裁断し、平面形状が図1の第1パッチ状ゴムシート3aと同一であるパッチ状ゴムシート1(茶色)を得た。
得られたパッチ状ゴムシート2の内縁にパッチ状ゴムシート1の外縁を突き合わせ、かつこのパッチ状ゴムシート1の内縁にパッチ状ゴムシート3の外縁を突き合わせた。得られた突き合わせ体である意匠層を上記ベース層及び第1粘着剤層を備える積層体の上記第1粘着剤層側の表面に貼着した。
(粘着剤層積層工程)
得られたベース層、第1粘着剤層及び意匠層がこの順番で積層された積層体のベース層側の表面にアクリル系粘着剤を塗布することで第2粘着剤層を積層した。上記アクリル系粘着剤としては、上述の第1粘着剤層の積層に用いたアクリル系粘着剤と同じものを用いた。第2粘着剤層の塗布厚さは100μm(0.1mm)とした。
以上により、図1及び図2に示すように、第2粘着剤層、ベース層、第1粘着剤層及び意匠層がこの順番で積層された多層ゴムシートを得た。この多層ゴムシートの意匠層は、外面の色彩が異なり、外縁が突き合わされて配設される3枚のパッチ状ゴムシートにより、アルファベットの「A」が模様として付与されている。なお、このベース層は、平均合計厚さが3.0mm、平均幅1,200mm、平均長さ20mである。
当該意匠付き多層ゴムシート及び当該鉄道床構造体は、意匠性及び耐久性に優れる意匠層を備え、かつ燃焼時の発煙量が少ない。当該意匠付き多層ゴムシートの製造方法は、意匠性及び耐久性に優れる意匠層を備え、かつ燃焼時の発煙量が少ない意匠付き多層ゴムシートを容易かつ確実に製造できる。
1 ベース層
2 接着層
3 意匠層
3a 第1パッチ状ゴムシート
3b 第2パッチ状ゴムシート
3c 第3パッチ状ゴムシート
4 粘着剤層

Claims (8)

  1. ゴムをマトリックスとして含有し、表面が平坦なシート状のベース層と、
    このベース層の一方の表面に積層される接着層と、
    この接着層の上記ベース層と反対側の表面に積層される意匠層と
    を備え、
    上記意匠層が、外面の模様及び色彩のうち少なくとも1つが異なり、外縁が接着剤を介さずに突き合わされて配設される複数のパッチ状ゴムシートにより形成されることを特徴とする意匠付き多層ゴムシート。
  2. 上記ベース層及び意匠層のうち少なくとも一方が難燃剤を含有する請求項1に記載の意匠付き多層ゴムシート。
  3. 上記接着層が粘着性を有する請求項1又は請求項2に記載の意匠付き多層ゴムシート。
  4. 上記ベース層の接着層と反対側の表面に積層される粘着剤層をさらに備える請求項1、請求項2又は請求項3に記載の意匠付き多層ゴムシート。
  5. 床面に敷設される床シートである請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の意匠付き多層ゴムシート。
  6. 鉄道車両の床面に敷設される請求項5に記載の意匠付き多層ゴムシート。
  7. 鉄道車両の床材と、
    この床材の表面に積層される請求項6に記載の意匠付き多層ゴムシートと
    を備える鉄道床構造体。
  8. ゴムをマトリックスとして含有し、表面が平坦なシート状のベース層の一方の表面に接着層を介して意匠層を貼着する工程
    を備え、
    上記貼着工程で、外面の模様及び色彩のうち少なくとも1つが異なる複数のパッチ状ゴムシートを接着剤を介さずに外縁を突き合わせて配設することを特徴とする意匠付き多層ゴムシートの製造方法。
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