JP6254382B2 - 空気抜き孔を有するポンプ及び排水ポンプ装置 - Google Patents

空気抜き孔を有するポンプ及び排水ポンプ装置 Download PDF

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Description

本発明は、道路に設置されるマンホール、下水槽、マンホールポンプ場、貯水池等において、その下水等などの汚水を汲み上げるために使用されるポンプ及び排水ポンプ装置に関する。
汚水発生源と下水処理場を結ぶ汚水流下配管系の適所には、マンホールなどの汚水排水槽が配置され、その槽内には汚水を外部に排出するためのポンプが設置されている。この様なポンプにおいては、汚水排水槽の底部に悪臭の原因となるスカムや異物を滞留及び堆積させることなく、汚水排水槽内の汚水を外部に排出することが求められている。そして、悪臭の原因となるスカムの発生及び異物の堆積を回避し、エアーロック(羽根車の周囲に空気溜まりができて排水不能となる現象)を防止するための対策として、ポンプに、突起物、空気通路、空気抜き孔、空気抜き配管を設けた以下の技術が広く知られている。
特許文献1及び2には、空気抜き孔に対して羽根車の回転方向上流側の周壁面に、内側に向かって突出する突起を設け、下水に混入した異物が空気抜き孔内に流入することを防止する水中ポンプが開示されている。
特許文献3には、周壁面を貫通してポンプケーシング内の突出体自体に空気抜き通路を形成し、その空気抜き通路におけるポンプケーシング内の端面を、羽根車の回転方向下流側に向ける水中ポンプが開示されている。
特許文献4には、ポンプケーシング上部の周壁面に設けられた空気抜き配管を設け、その空気抜き配管には、ポンプケーシング内の空気を排出する方向にのみ開放される逆止弁を設けた水中ポンプが開示されている。下水槽内に据付けた水中ポンプによって下水槽内の下水を排出し、下水槽内の水位が低下すると、ポンプケーシング内に空気が流入する。このような状態でポンプが再起動されるとき、空気抜き配管を通じてポンプケーシング内の空気が排出され、エアーロックの発生が防止される。
特許文献5は、下水槽、マンホールポンプ場、貯水池等において、下水を汲み上げるために使用される水中ポンプが開示されている。この水中ポンプでは、メンテナンス等のために下水槽から引上げた後、再度、下水槽内に据付ける際、ポンプケーシング内に空気が流入してエアーロックが発生するおそれがある。これを防止するために、ポンプケーシングには、周壁面を貫通し外周側になるにつれて、順次、羽根車の回転方向上流側に位置するように、ポンプケーシングの放射方向に対し傾斜した状態に空気抜き孔を設けている。このような構成により、ポンプケーシング内で渦流となっている下水が空気抜き孔に流入することを抑制でき、これにより、空気抜き孔が異物により詰まることを防止している。
特許文献6には、下水の送水に用いられるボルテックス形汚水・汚物用水中ポンプが開示されており、特に、ポンプ内部の空気を抜いて、ポンプ起動時に羽根車周辺に溜まった空気によるエアーロックを引き起こさないようにするための空気抜きの構造が示されている。具体的には、ポンプケーシングの一カ所にはポンプケーシング内外を連通する空気抜き穴が設けられ、この空気抜き穴からポンプ室内部の空気を外部に排出するようにしている。この空気抜き穴の位置は、羽根車位置より僅かに高い位置に設けられ、ポンプ室内部の空気を抜き、ポンプ起動時にエアーロックを引き起こさないようにしている。
特許文献7には、下水の中継・圧送設備であるポンプ機場に設けたマンホール内に設置される水中ポンプが開示されている。この文献に記載されているマンホールは、その内部のスカムの滞留を防止すると共に、エアーロックを防止する予旋回式マンホールである。汚水は、下水流入管からマンホール内に流入し、該マンホール内に溜まる。マンホール内の汚水の水位が、予め設定された排水開始レベルに達したことが水位計によって検出されると、水中ポンプが作動し、汚水は排水管を通ってマンホールの外部へ排出される。マンホール内の汚水が少なくなると、残った汚水は底部に設けられた導水路を通り旋回しながら下降して凹部に流入する。このことから、このマンホール構造では、最終的にマンホール内の汚水は、凹部内に残留した若干の汚水を除いて全て外部に排出させている。
特許文献8には、汚水排水槽等の水槽内に水中ポンプ及び該水中ポンプの吐出口に接続された吐出し配管を設置して構成された排水ポンプ装置が開示されている。この排水ポンプ装置は、汚水排水槽の底部に堆積する異物を、渦巻状突状部により渦状の旋回吸込み流を発生させ効率よく水槽外に排出して、異物による悪臭を防止する。この排水ポンプ装置は、例えば、汚水発生源と下水処理場を結ぶ汚水流下配管系の適所に配置される汚水排水槽に設けられ、汚水排水槽内の汚水を、汚水排水槽の底部に悪臭の原因となる異物を滞留及び堆積させることなく、外部に排出させることが可能となっている。
特開平8−100783号公報 特開平8−100785号公報 特開平8−100784号公報 特開平8−114194号公報 特開平10−184583号公報 特開平11−37084号公報 特開2005−214046号公報 特開2009−281348号公報
しかし、上記の従来の構造及び方法においては、下記の様な問題があった。
特許文献1乃至3記載の水中ポンプによれば、ポンプケーシングの周壁面に突起や突出体を設けることにより、空気抜き孔内に異物が流入することが抑制されるものの、突起や突出体が、ポンプケーシング内に突出した状態になっているために、突起や突出体に、下水内に混入した異物が引っ掛かるおそれがある。突起や突出体に異物が引っ掛かると、羽根車の回転によって形成される渦流を阻害し、ポンプ性能の低下を招く。更に、ポンプケーシングとは別の突出体を設ける構成では、突出体を所定形状に加工したり、突出体をポンプケーシングに取り付ける作業が必要になり、製造作業が容易でないという問題もあった。
特許文献4記載の水中ポンプによれば、下水は、羽根車の回転によって渦流を形成するために、空気抜き配管内に下水が流入し、ポンプケーシング内の下水が空気抜き配管を通って流出する。この時、下水と共に、下水内に混入した異物が空気抜き配管内に流入して、空気抜き配管内に異物が詰まるおそれがある。そして、異物が詰まって空気抜き配管が閉塞された状態になると、空気抜き配管を通じて空気が抜けなくなり、羽根車がエアーロックされるおそれがある。更に、空気抜き配管の設置作業や、空気抜き配管に水が無くなった状態で弁孔が開く機能の逆止弁を設ける必要があり、構造が複雑化する。
特許文献5記載の水中ポンプによれば、下水等、羽根車の回転によって渦流を形成するために、空気抜き孔内に下水が流入し、ポンプケーシング内の下水が空気抜き孔を通って流出する。この時、下水と共に、下水内に混入した異物が空気抜き孔内に流入して、空気抜き孔内に異物が詰まるおそれがある。そして、異物が詰まって空気抜き孔が閉塞された状態になると、空気抜き孔を通じて空気が抜けなくなり、羽根車がエアーロックされるおそれがある。空気抜き孔は、通常、ポンプケーシング内に収容された羽根車に対向するように、ポンプケーシング上部の周壁面に、ポンプケーシングの放射方向に沿って貫通した状態で設けられており、下水内の異物が流入し易くなっている。
特許文献6記載の空気抜き穴は、羽根車の外径よりも外方に位置するようになっているため、空気抜き位置における水圧が高く、大きな空気抜き穴を設けると、空気抜き穴からの漏水が多くなり、ポンプ性能が低下するという問題があった。また、空気抜き穴が、羽根車が圧送する汚水に直接的に曝される位置にあるため、汚水中の汚物がこの空気抜き穴を閉塞してしまい、空気抜き機能が失われるという問題も生じていた。
特許文献7記載の水中ポンプによれば、ポンプケーシングに設けられた開口部を通じて空気が排出される。しかしながら、水中ポンプの上記開口部から噴出される汚水には異物も含まれるため、開口部が異物で閉塞されやすいという問題点があった。従って、結局、開口部が閉塞してしまうと、ポンプケーシング内に気体が溜まった場合、その気体が外部に排出されずにエアーロックが引き起こされてしまう。
特許文献8記載の排水ポンプ装置によれば、水槽底部の水中ポンプ吸込み口周囲を包囲する位置に、渦巻状突状部を配置し、安定した渦状の旋回吸込み流を発生させ、この旋回吸込み流に伴って、異物が滞留及び准積することが無い様にしているものの、エアーロックに対しては、何ら対策が講じられていない。
従って、以上のことから、従来における水中ポンプ、排水システムにおいては、いずれも、エアーロック対策が不十分で確実に行なわれなかったり、その対策のために新たに別の弊害が生じるという問題点があった。特に、空気抜き孔は、ケーシングや、ケーシングと電動機との間に単に孔を形成して設けたものであるから、一旦、詰り始めると、し渣が抜けにくくなり、詰りは成長し続け固着、閉鎖によってポンプによる送水が不可能となる事態が発生していた。
この様な状態になると、マンホール、ポンプ施設における維持管理現場では、故障となり、例えば警報により管理者に通知される。空気抜き孔の閉塞を解消するためには、作業員がマンホール内に入り水中ポンプを引上げ、空気抜き孔に固く詰まった汚物やし渣等をドライバー等の工具で叩いて貫通させたり、先細りの工具で空気抜き孔が開く様に、穿るなどして対応していた。
しかし、この様なやり方は作業時間、工数が膨大であり、またポンプに損傷を与えてしまう可能性もある。本来、この様な水中ポンプの空気抜き孔の詰まりが無くなれば、維持管理現場では、警報や故障が激減し、維持コストも低減する。
本発明は、上記従来の課題に鑑み成されたものであり、その目的は、異物による空気抜き孔の閉塞、エアーロック現象の発生を確実に防止することができるポンプ及び排水ポンプ装置を提供することにある。
上述した目的を達成するために、汚水を汲み上げるために使用されるポンプであって、ポンプ室を内部に形成するポンプケーシングには、該ポンプ室の内部と外部とを連通し、該ポンプケーシングの側壁を貫通した開口部として空気抜き孔が形成されており、前記空気抜き孔は、その中心線に沿った、該空気抜き孔の内側開口端からの距離とともに直径が徐々に大きくなる形状を有し、前記空気抜き孔の外側開口端から前記ポンプケーシング内に溜まった気体を外部に排出するように構成され、異物による前記空気抜き孔の閉塞、エアーロック現象の発生を防止することを特徴とする。
前記空気抜き孔は、塗料からなる平滑な表面によって形成されていることを特徴とする。
前記空気抜き孔は、前記ポンプケーシングに設けられたブロック部材に形成されていることを特徴とする。
前記空気抜き孔は、前記ブロック部材に形成された平滑な表面処理によって形成されていることを特徴とする。
前記空気抜き孔は、円錐台形状を有していることを特徴とする。
汚水を汲み上げるために使用される排水ポンプ装置は、マンホール内に設置され、ポンプ室内に汚水を吸込んで外部へ吐出するポンプ本体と、ポンプ室内側とポンプ本体外側とを接続し、該ポンプ本体の側壁を貫通する空気通路を形成した空気抜き孔と、を有し、前記空気抜き孔の開口径は、該空気抜き孔の内側開口端の直径Aよりも該空気抜き孔の外側開口端の直径Bの方が大きく(A<B)、且つ、該空気抜き孔の内側開口端の直径Aから該空気抜き孔の外側開口端の直径Bまで徐々に大きくなる様に形成し、前記空気抜き孔の外側開口端から前記ポンプ室内に溜まった気体を外部に排出するように構成され、異物による前記空気抜き孔の閉塞、エアーロック現象の発生を防止することを特徴とする。
本発明によれば、ポンプ室を内部に形成するポンプケーシングには、該ポンプ室の内部と外部とを連通する空気抜き孔が形成されており、前記空気抜き孔は、その中心線に沿った、該空気抜き孔の内側開口端からの距離とともに直径が徐々に大きくなる形状を有することを特徴とするポンプであり、また、マンホール内に設置され、ポンプ室内に汚水を吸込んで外部へ吐出するポンプ本体と、ポンプ室内側とポンプ本体外側とを接続する空気通路を形成した空気抜き孔と、を有し、前記空気抜き孔の開口径は、ポンプ室内側の開口寸法Aよりもポンプ本体外側の開口寸法Bの方が大きくなるように(A<B)形成したことを特徴とする排水ポンプ装置であるから、異物による空気抜き孔の閉塞、エアーロック現象を確実に防止することができる。
本実施例のポンプを備えた排水ポンプ装置を示す断面図である。 図1に示すマンホール内に設置されたポンプの構成を示す断面図である。 図2に示す水中ポンプのA−A断面図である。 図4(a)は本実施例の空気抜き孔の構成を示す拡大断面図であり、図4(b)は図4(a)に示すブロック部材を示す平面図である。 他の実施例の空気抜き孔の構成を示す拡大断面図である。 さらに他の実施例の空気抜き孔の構成を示す拡大断面図である。 他の位置に配置された空気抜き孔を有する水中ポンプの断面図である。 さらに他の実施例の水中ポンプを示す断面図である。
本発明に係る好適な実施例を以下、詳細に説明する。
図1には、予旋回式マンホール1内に設置された水中ポンプ10を備えた排水ポンプ装置の全体構成が示されている。マンホール1は、筒状に形成された側壁部1aと、その上端部に地上に向かって開口する開口部1bを備えており、開口部1bを覆う蓋2が図示の様に設置される。
マンホール1の底部1cの中央付近には、凹部3が設けられ、その周囲に凹部3に向かって旋回しながら下降する導水路4が設けられている。前記側壁部1aには下水流入管5が取り付けられ、マンホール1内に溜まった下水の水位を検出する水位計7が、図示の様に側壁部1aの近傍位置に設けられている。
前記水中ポンプ10は、マンホール1内に垂直に設置されたガイドパイプ8に連結され、故障時や点検の際、その頂部に接続されたチェーン(図示せず)を使って作業員によりガイドパイプ8にガイドされてマンホール1内を昇降可能とし、地上でその作業が行われる。水中ポンプ10は、吐出曲管12及び垂直吐出管13から構成された接続管16を通じて排水管14に接続されている。より具体的には、マンホール1の底部1cには、水中ポンプ10の吐出口10bに連結される吐出曲管12が固定され、この吐出曲管12は、マンホール1内に垂直に設置された垂直吐出管13に連結されており、垂直吐出管13は、マンホール1の内部から外部へ延びる排水管14に接続されている。水中ポンプ10の吸込管11は吸込口10aを有しており、この吸込管11は凹部3内に配置される。
下水などの汚水は、下水流入管5からマンホール1内に流入してマンホール1内に溜まる。マンホール1内の汚水の水位が、予め設定された排水開始レベルに達したことが水位計7によって検出されると、水中ポンプ10が作動する。凹部3内の汚水は、水中ポンプ10の吸込口10aから吸い込まれ、吐出口10bから吐出される。その吐出された汚水は、吐出曲管12、垂直吐出管13、及び排水管14を通ってマンホール1の外部へ排出される。
排水が進んでマンホール1内の汚水が少なくなってくると、残った汚水は底部1cに設けられた導水路4を通って旋回しながら下降し凹部3に流入する。マンホール1内の汚水は、最終的に、凹部3内に残留した若干の汚水を除いて、全て外部に排出される。このように、マンホール1内に滞留する汚水を極力減らすことで、残留水にスカムが発生するのを防止する構造となっている。
図2には、マンホール1内に設置された水中ポンプ10の全体構造が示されている。図2に示すように、水中ポンプ10は、モータ部21、軸封部22、及びポンプ部23から構成され、モータ部21は、回転軸26を支持する上部軸受31及び下部軸受32と、回転軸26を回転させるモータ15とを有している。軸封部22は、モータ部21とポンプ部23との間に位置するシール室37を有しており、このシール室37内には軸封装置38が配置されている。
回転軸26は、軸封部22を通ってポンプ部23に延びており、回転軸26の先端部には羽根車27が取り付けられている。羽根車27は、ポンプ部23に設けた中間ケーシング24aと下部ケーシング24bとで構成されるポンプケーシング24で囲まれ、ポンプ室30内に配置されている。ポンプ室30の下部は、渦巻室35として構成されている。
下部ケーシング24bの、羽根車27の径方向外側の位置には、ポンプ室30の内部と外部とを連通する空気抜き孔41が設けられ、この空気抜き孔41は、ポンプ室30内に溜まった気体を排出する気体抜き孔としての機能を持つと共に、ポンプ室30内の汚水の一部を外部へ噴出させる働きを有する。即ち、水中ポンプ10の始動時には、空気抜き孔41を通じてポンプ室30内に溜まった気体が排出され、水中ポンプ10の運転中は、ポンプ室30内に吸い込まれた汚水の一部が羽根車27によって発生する圧力によって空気抜き孔41から噴出し、この噴出した汚水によってマンホール1内が攪拌されることで、マンホール1の内壁へのスカムの固着が防止される。
水中ポンプ10は、ポンプケーシング24の下端に設けられた吸込口10aから汚水を吸い込んで、ポンプケーシング24の側部に設けられた吐出口10bから汚水を吐出する。上記構造では、マンホール1内の汚水の排出が完了した時のマンホール1内の水位、即ちポンプ停止水位は、ポンプケーシング24よりも下方に位置するため、ポンプケーシング24内、ポンプ室30内に残留している汚水が落下し、ポンプ室30内に気体(空気)が溜まってしまう。
その後、再びマンホール1内の水位が上昇して水中ポンプ10が始動されると、ポンプ室30内に溜まった空気によりエアーロックが発生して揚水することが不可能となってしまう。水中ポンプ10の運転中にも、ポンプ室30内に空気などの気体が溜まると、エアーロックが引き起こされてしまう。そこで、水中ポンプ10のポンプケーシング24に、外部に連通する空気抜き孔41を設け、この空気抜き孔41を通じてポンプケーシング24内に溜まった気体を外部に排出させるようになっている。
図3は、図2のA−A線断面を示し、図4乃至図8は、空気抜き孔41の第1実施例〜第5実施例を示す図である。図3において、空気抜き孔41は、ポンプ室30を形成するポンプケーシング24の側壁を貫通した開口部(空気通路)として構成されている。この空気抜き孔41は、図4(a)および図4(b)に示すように、ポンプケーシング24の側壁に埋設された円形のブロック部材40に形成されている。このブロック部材40はポンプケーシング24の側壁の一部として機能する。
図4(a)に示すように、ブロック部材40に形成されている空気抜き孔41は、その中心線CLに沿った、空気抜き孔41の内側開口端41aからの距離とともに直径が徐々に大きくなる形状を有している。つまり、空気抜き孔41は、外方に向けて広がる円錐台形状を有している。空気抜き孔41の内側開口端41aの直径をAとし、外側開口端41bの直径をBとすれば、空気抜き孔41の寸法は、A<Bの関係である。空気抜き孔41の直径は、内側開口端41aの直径Aから外側開口端41bの直径Bまで徐々に大きくなる。
ここで、空気抜き孔41の寸法は、具体的には、例えば、内側開口端41aの直径Aは約5mmとし、外側開口端41bの直径Bは、A<Bの関係を満足する約5mm以上であれば良いが、前記直径Aの空気抜き孔を形成する角度により、従来の90度に対し、その角度が80度以下の例えば、60度となる直径Bの寸法を設定する。このように、空気抜き孔41は外方に向けて広がる円錐台形状の孔として形成されているので、汚物、し渣などの異物により空気抜き孔41が閉塞しにくい。また、仮に異物が空気抜き孔41に付着しても、空気圧又は水圧でポンプ室30の外部へ排出させることができ、汚物等の異物による閉鎖が防止される。
図4に示す例では、ブロック部材40の内面はポンプケーシング24の側壁の内面24aと同一平面内にあるが、ブロック部材40の外面はポンプケーシング24の側壁の外面24bから外側に突出している。このような構成により、外部から目視で空気抜き孔41の位置を容易に確認することができる。また、図5及び図6に示すように、ブロック部材40の外面は、ポンプケーシング24の側壁の外面24bと同一平面内に位置してもよい。
図5に示すブロック部材40は、鍔部40aを有し、ポンプケーシング24の側壁に形成された段部に鍔部40aが当接するまでポンプケーシング24の側壁にその内側から圧入される。図6に示す空気抜き孔41は、その直径が内側開口端41aからの距離とともに大きくなる形状を有している点では図4及び図5に示す例と同じであるが、図6に示す空気抜き孔41は曲線から構成された縦断面形状を有している点で異なる。即ち、図6に示す空気抜き孔41は、その曲線構成によりラッパ形状を有している。また、図6に示すブロック部材40は、その外周面にねじ山40bが形成されており、ポンプケーシング24の側壁に形成されたねじ穴にねじ込まれて固定されている。
ブロック部材40の空気抜き孔41の内周部分は、異物が空気抜き孔41に付着しても空気圧又は水圧でポンプ室30の外部へ排出可能となる様に、平滑な表面によって形成されている。ブロック部材40の材料は、セラミックやステンレス鋼などの耐腐食性を有する材料や、汚泥が付着しにくい材料を使用することが好ましい。更に、空気抜き孔41の表面を、汚泥が付着しにくい塗料、例えばセラミックコーティング材、フッ素樹脂コーティング材、シリカ系塗料で被覆することが好ましい。この場合、空気抜き孔41は、塗料からなる平滑な表面から形成されるので、更に、異物の離脱に効果的である。
図4乃至図6に示す例では、ポンプケーシング24とは別部材であるブロック部材40に空気抜き孔41が形成されているが、ブロック部材40を設けずに、空気抜き孔41をポンプケーシング24の側壁に形成してもよい。この場合も、上述と同様にポンプケーシング24の空気抜き孔41は、平滑な表面によって形成される。
次に、この様な空気抜き孔41の位置について説明する。空気抜き孔41は、ポンプケーシング24の渦巻室35の上方であって、羽根車27の径方向外側の位置に設けられている。図2,図3に示す例では、空気抜き孔41は、羽根車27に関して吐出口10bとは反対側に配置されている。図7に示すように、空気抜き孔41は、羽根車27に関して吐出口10bと同じ側に配置されてもよい。
さらに、図8に示すように、第1の空気抜き孔41Aをポンプケーシング24の下部ケーシングに24bに設けたり、第2の空気抜き孔41Bをポンプケーシング24の中間ケーシング24aに設けてもよい。この場合、ポンプ室30とその上のシール室37とを連通させる通孔39が中間ケーシング24aに形成される。この空気抜き孔41Aと空気抜き孔41Bは、その傾斜が異なる角度で形成されているが、これは、下部ケーシング24b、中間ケーシング24aの厚さに応じて、適宜、設定される。図8は、空気抜き孔41A,41Bの2つを設けた例を示しているが、いずれか1つでも良い。
いずれの例においても空気抜き孔41は、ポンプケーシング24の上部側に配置されているので、ポンプ室30内部に溜まった空気を効率的に外部に排出することが可能となる。
従来においては、空気抜き孔がケーシングやポンプ室の厚さに相当する長さで円柱状に形成されていたため、異物の詰まりを誘発させていたが、本実施例における空気抜き孔41の内側開口端41aでは、前述した様に、異物の接触抵抗が小さくなる円錐台形状の構成としたので、異物を外方へ向けて簡単に排出することができる。
尚、図8に示す水中ポンプ10では、ポンプケーシング24の中間ケーシング24aに空気抜き孔41B及び通孔39を形成している。この通孔39は、羽根車27の中心基部(羽根車27のハブ)に対向する位置に設けられ、この通孔39を通じて、ポンプ室30内に溜まった気体が排出される。羽根車27によって圧送される汚水が、羽根車27の中心側に回り込むことは少ない。従って、上記した位置に通孔39を設けても、通孔39が閉塞するおそれはない。
上述した本実施例によれば、以下の効果を奏する。
1.空気抜き孔が、下水等の汚水に混入した異物によって閉塞されることがない。
2.エアーロック現象を確実に防止できる。
3.万が一、空気抜き孔が異物により閉塞した場合でも、簡単、且つ速やかに異物を取り除くことができ、水中ポンプ運転の復旧が可能。
4.ポンプケーシング内の渦流の流れを阻害されることがない。
5.簡単な構成で製造が容易。
6.円滑な面を形成可能な材料又は塗装による表面処理により、異物の付着防止、外部への離脱を容易にすることができる。
1 マンホール
10 水中ポンプ
12 吐出曲管
13 垂直吐出管
15 モータ
16 接続管
21 モータ部
22 軸封部
23 ポンプ部
24 ポンプケーシング
24a 中間ケーシング
24b 下部ケーシング
26 回転軸
27 羽根車
30 ポンプ室
35 渦巻室
37 シール室
38 軸封装置
39 通孔
40 ブロック部材
41,41A,41B 空気抜き孔

Claims (6)

  1. 汚水を汲み上げるために使用されるポンプであって、
    ポンプ室を内部に形成するポンプケーシングには、該ポンプ室の内部と外部とを連通し、該ポンプケーシングの側壁を貫通した開口部として空気抜き孔が形成されており、
    前記空気抜き孔は、その中心線に沿った、該空気抜き孔の内側開口端からの距離とともに直径が徐々に大きくなる形状を有し、前記空気抜き孔の外側開口端から前記ポンプケーシング内に溜まった気体を外部に排出するように構成され、異物による前記空気抜き孔の閉塞、エアーロック現象の発生を防止することを特徴とするポンプ。
  2. 前記空気抜き孔は、塗料からなる平滑な表面によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
  3. 前記空気抜き孔は、前記ポンプケーシングに設けられたブロック部材に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
  4. 前記空気抜き孔は、前記ブロック部材に形成された平滑な表面処理によって形成されていることを特徴とする請求項3に記載のポンプ。
  5. 前記空気抜き孔は、円錐台形状を有していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のポンプ。
  6. 汚水を汲み上げるために使用される排水ポンプ装置であって、
    マンホール内に設置され、ポンプ室内に汚水を吸込んで外部へ吐出するポンプ本体と、
    ポンプ室内側とポンプ本体外側とを接続し、該ポンプ本体の側壁を貫通する空気通路を形成した空気抜き孔と、
    を有し、
    前記空気抜き孔の開口径は、該空気抜き孔の内側開口端の直径Aよりも該空気抜き孔の外側開口端の直径Bの方が大きく(A<B)、且つ、該空気抜き孔の内側開口端の直径Aから該空気抜き孔の外側開口端の直径Bまで徐々に大きくなる様に形成し、前記空気抜き孔の外側開口端から前記ポンプ室内に溜まった気体を外部に排出するように構成され、異物による前記空気抜き孔の閉塞、エアーロック現象の発生を防止することを特徴とする排水ポンプ装置。
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