JP6254215B2 - 薬剤用包装体および薬剤用包装体の製造方法 - Google Patents
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Description
この特許文献1に記載の「包装袋」では、単に開封用のノッチを見えなくしただけであるため、幼児がテープに興味を持ち、テープを剥がしてしまうと、開封用のノッチが露出してしまうため、ノッチから開封してしまうおそれがある。
そこで、薬剤用包装体ではないが、袋体を一方向に裂いただけでは内部の物品が取り出せないようにしたものが、特許文献2として知られている。
従って、特許文献2に記載の包装袋では、薬剤を収容したときに、誤飲の問題を解決できないおそれがある。幼児は様々なところに興味を持ち、開封を試みるため、薬剤を収納する包装体は、十分な配慮が必要である。
本発明の実施の形態1に係る薬剤用包装体について、図面に基づいて説明する。なお、本実施の形態1では、薬剤用包装体の開封側を上、その反対側を下として説明する。
図1に示す薬剤用包装体10は、幼児による誤飲を防止することができるものである。
第2の袋体30は、上端辺となる破断側の端辺32aに、三角形状の切り欠きが連続的に形成された脆弱部33を有している。本実施の形態1では、第2の袋体30の脆弱部33は、端辺32a全体に形成されている。
第2の袋体30は、破断側の端辺32aを除く、三方の端辺32b〜32dが、図1に示す第1の袋体20の周縁部21と一緒にシールされることで、第1の袋体20の内部に固定されている。
まず、薬剤の服用者は、図3(A)に示すように、第1の袋体20の一方の側部22aに形成された脆弱部23より上の上部22cの周縁部21を持ち、第1の方向F1へ移動させることで、脆弱部23から第1の方向F1に沿って、非シール部分である第1の袋体20の上部22cを破断させる。
これにより、第1の袋体20は簡単に開封できるが、図1に示すように、カプセルCは第2の袋体30に収納されているため、カプセルCは、まだ取り出すことができない状態である。
そこで、服用者は、第1の方向F1に沿って破断させ、第1の袋体20の上部22cを取ってしまう前の任意の位置で破断操作を停止し、薬剤用包装体10を持つ左右の手を図3(B)に示すように持ち替える。そして、第1の方向F1と交差する第2の方向F2に向かって第1の袋体20を破断させる。例えば、薬剤用包装体10では、左側から右側へ向かって水平方向に破断させる途中の中央部にて下方へ向かって破断させる。
破断によって途中まで切り離された上部22cが繋がった部分からであれば、その両側をそれぞれ両手で摘まんで捻れば、2枚のフィルムが非シール状態であっても簡単に破断の方向を変更することができる。
この破断操作により、破断方向が第2の袋体30への方向と変わる。
また、第2の袋体30は、第1の袋体20の内部に配置されているため、第2の袋体30を第1の袋体20により隠すことができる。従って、薬剤用包装体10の開封方法を想像付き難くすることができるため、幼児の誤飲を、より確実に防止することができる。
また、第1の包体20の脆弱部23と、第2の包装体30の脆弱部33とを、切り欠きとしていたが、シールされた周縁部21,31に無数の小さな孔を開けて、例えば、旭化成パックス社のマジックカット(登録商標)のようにして、脆弱部を形成するようにしてもよい。
本発明の実施の形態2に係る薬剤用包装体を図面に基づいて説明する。なお、図4および図5においては、図1および図2と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
図4に示すように、本実施の形態2に係る薬剤用包装体11は、第2の袋体30の底辺34(端辺32d)が第1の袋体20の底辺25aと連続的に接続されている。そして、第2の袋体30は、第1の袋体20の内部に重ねあわせた状態で配置されている。
次に、一枚の帯状の包装体用フィルム40の一方の端部41にカプセルCを配置して、折り返して重ね合わせ、第2の袋体30の破断側の端辺32aとなる位置と、第2の袋体30の底辺34となる位置とをシールすることで、薬剤を収納した第2の袋体30を形成する(図5(B)参照)。
このとき、第2の袋体30の破断側の端辺32aとなる位置を切り欠いて脆弱部33とすると共に、第1の袋体20の脆弱部23となる位置を切り欠く(図5(C)参照)。
次に、第2の袋体30を他方側に折り返す(図5(D)参照)。
そして、帯状の包装体用フィルム40の他方の端部42を第2の袋体30に重ねるように折り返し、周囲をシールして第1の袋体20を形成する(図5(E)参照)。
このようにして、第2の袋体30が第1の袋体20の底部に配置された薬剤用包装体11が完成する。
本発明の実施の形態3に係る薬剤用包装体について、図面に基づいて説明する。なお、図6においては、図1と同じ構成のものは同符号を付して説明を省略する。
図6に示す本実施の形態3に係る薬剤用包装体12は、図1に示す薬剤用包装体10の変形例であり、第2の袋体30aの脆弱部33が、上端辺となる破断側の端辺32aの一部に形成されている。
また、第2の袋体30aの脆弱部33を、第1の袋体20の脆弱部23側に寄せたり、中央部のみに形成したりすることも可能である。
20 第1の袋体
21 周縁部
22a 一方の側部
22b 他方の側部
22c 上部
23 脆弱部
24 収容部
25a 底辺
25b 上端
30,30a 第2の袋体
31 周縁部
32a,32b〜32d 端辺
33 脆弱部
34 底辺
40 包装体用フィルム
41 一方の端部
F1 第1の方向
F2 第2の方向
C カプセル
Claims (6)
- 一方の側部に、開封のための脆弱部を有する第1の袋体と、
前記第1の袋体の底部に配置され、薬剤が収容される第2の袋体とを備え、
前記第1の袋体は、前記脆弱部から他方の側部に向う第1の方向に破断された後に、前記第1の方向と交差する第2の方向への破断により開封され、
前記第2の袋体は、前記第2の方向からの破断により開封される薬剤用包装体。 - 前記第2の袋体は、破断側の端辺に脆弱部が形成された請求項1記載の薬剤用包装体。
- 前記脆弱部は、破断側の端辺の一部に形成された請求項2記載の薬剤用包装体。
- 前記第2の袋体は、前記第1の袋体と別体として、前記第1の袋体の内部に配置された請求項1から3のいずれかの項に記載の薬剤用包装体。
- 前記第2の袋体は、前記第2の袋体の底辺が前記第1の袋体の底辺と連続的に接続され、前記第1の袋体の内部に重ねあわせた状態で配置された請求項1から3のいずれかの項に記載の薬剤用包装体。
- 第1の袋体および前記第1の袋体の内部に収納され、薬剤が収容される第2の袋体となる一枚の帯状の包装体用フィルムを準備する工程と、
前記一枚の帯状の包装体用フィルムの一方の端部を折り返して重ね合わせることで薬剤を収納した前記第2の袋体を形成する工程と、
前記第2の袋体を他方側に折り返す工程と、
前記帯状の包装体用フィルムの他方の端部を前記第2の袋体に重ねように折り返して前記第1の袋体を形成する工程とを含む薬剤用包装体の製造方法。
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