JP6252336B2 - 真空ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、真空ポンプに関する。
ターボ分子ポンプに代表される真空ポンプは、ドライエッチング装置やCVD装置などの真空チャンバに取り付けられる。ターボ分子ポンプは、ロータ翼とロータ円筒部が形成されたロータ及びそのロータと互いに締結されるシャフトを有するロータ組立体と、シャフトを回転駆動するモータとを有する。モータは、シャフトを毎分数万回転という高速回転で回転駆動する。シャフトに締結されたロータも、シャフトの回転に伴って高速回転する。ロータ(ロータ組立体)の高速回転により、ロータ翼とステータ翼とが協働し、ロータ円筒部と円筒状ステータが協働して、その真空チャンバ内の気体を排気することで、高真空状態を作り出す。
ロータとシャフトを締結する際の芯出し(調芯)を目的として、ボス部(凸部)がロータに設けられ、上記のボス部と係合する凹部がシャフト頂面に設けられている。ロータのボス部の外周面とシャフトの凹部の内周面との間には、組立性及び分解性の観点から、隙間(クリアランス)が設けられている。この隙間ができることがロータ組立体の重量バランスを悪化させる原因となっていた。
特許文献1には、高速回転時に生じる遠心力によって、ロータのボス部がシャフトの凹部よりも径方向に膨張することで、ロータのボス部の外周面がシャフトの凹部の内周面に当接しロータ組立体が調芯される発明が記載されている。しかし、特許文献1に記載の発明では、ロータ組立体が高速回転していない時、すなわち、低速回転時や停止時には、ロータのボス部とシャフトの凹部の間に隙間ができ、ロータ組立体の重量バランスが崩れるおそれがあった。
特開2006−57805号公報
そのため、ロータ組立体の高速回転時だけでなく低速回転時や停止時においても、ロータのボス部とシャフトの凹部の間の隙間をなくすことが望まれていた。
(1)本発明の好ましい実施形態による真空ポンプは、回転駆動力を伝達するシャフトと、締結構造によりシャフトと締結され、シャフトから回転駆動力が伝達されて回転するロータとを備えた真空ポンプである。締結構造は、シャフトの端面に設けられた凹部と、ロータから凹部に向けて延設され、内周面に第1ネジが刻設された中空ボス部と、凹部の底面側から中空ボス部の第1ネジに螺合され、中空ボス部の外周面を凹部の内周面に向けて膨出させる第2ネジが外周面に設けられた拡張部材と、を備える。
(2)さらに好ましい実施形態では、拡張部材には、中空ボス部の中空孔に面して締め付けトルクが伝達される伝達部が設けられている。
(3)さらに好ましい実施形態では、中空ボス部の第1ネジは、平行ネジであり、拡張部材の第2ネジは、凹部側からロータの上面側に向けて縮径されたテーパネジである。
(4)さらに好ましい実施形態では、中空ボス部の第1ネジは、凹部側からロータの上面側に向けて縮径されたテーパネジであり、拡張部材の第2ネジは、平行ネジである。
(5)さらに好ましい実施形態では、中空ボス部の第1ネジと拡張部材の第2ネジは、凹部側からロータの上面側に向けて縮径されたテーパネジである。
(6)さらに好ましい実施形態では、拡張部材には、中空ボス部と凹部と拡張部材とで囲まれた空間と、外界とを連通する貫通孔が設けられている。
(7)さらに好ましい実施形態では、拡張部材の第2ネジと中空ボス部の第1ネジとの螺合は、ロータの回転が加速する際に、進む方向に設定されている。
本発明によれば、ロータ組立体の高速回転時だけでなく低速回転時や停止時においても、ロータのボス部とシャフトの凹部の間の隙間をなくすことができる。その結果、ロータ組立体の重量バランスを良好に維持することができる。よって、例えば、ロータ組立体の回転を安定に保つことができる。
ターボ分子ポンプを示す図。 ロータとシャフトとプラグを示した図。 ロータとシャフトの締結構造の周辺を示した図。 ボス部とプラグの形状とそれらの係合について示した図。 実施形態および変形例のプラグを示した図。
本発明の真空ポンプを、複合型ターボ分子ポンプを一例として説明する。なお、本発明は、全翼型ターボ分子ポンプやモレキュラドラッグポンプなどの真空ポンプにも適用できる。
―実施形態―
図1は、ターボ分子ポンプ100の概略構成を示す断面図である。ターボ分子ポンプ100のケーシング90内にはロータ組立体10が回転自在に設けられている。ターボ分子ポンプ100は磁気軸受式のポンプであり、ロータ組立体10は、上部ラジアル電磁石82、下部ラジアル電磁石84、スラスト電磁石86によって非接触支持される。
ロータ組立体10は、ロータ20と、シャフト30と、プラグ40と、ボルト50と、ロータディスク60とで構成される。ボルト50およびプラグ40は、ロータ20とシャフト30とを締結するための部材である。プラグ40による締結については、図3を用いて後述する。
ロータ20は、ロータ基部29と、ロータ基部29の周面に設けられた複数段のロータ翼22と、ロータ基部29の下端に設けられたロータ円筒部24とを有している。複数段のロータ翼22の間には、軸方向に対して複数段のステータ翼70が設けられ、ロータ円筒部24の外周側には円筒状ステータ72が設けられている。各々のステータ翼70は、スペーサ92を介してベース94上に配設されている。ケーシング90をベース94に固定すると、積層されたスペーサ92がベース94とケーシング90との間に挟持され、各々のステータ翼70が位置決めされる。
ベース94には排気口96が設けられ、この排気口96にバックポンプが接続される。ロータ組立体10が上部ラジアル電磁石82、下部ラジアル電磁石84、スラスト電磁石86によって磁気浮上されつつモータ80により高速回転駆動されることにより、吸気口98側の気体分子は排気口96側へと排気される。
図2(a)はロータ20、図2(b)はプラグ40、図2(c)はシャフト30のそれぞれの断面図である。図5(a)は、図2(b)の拡大図である。図2および図5(a)を用いてロータ20とプラグ40とシャフト30の各部の説明をする。
図2(a)に示すように、ロータ20の下面27には、ボス部21が突設されている。また、ロータ20には、貫通孔25が、ボス部21の下端21aからロータ20の上面、すなわち、真空排気上流側の面26まで穿設されている。そのため、ボス部21は、内部が中空であり、円筒状の形状を有している。貫通孔25のボス部21側の周面、すなわち、ボス部21の内周面21bには、雌ネジ21cが刻設されている。貫通孔25は平行孔であり、雌ネジ21cも平行ネジである。ボス部21は、外周面21dを有する。
プラグ40は、円錐台状の形状を有している。また、図2(b)および図5(a)に示すように、プラグ40の基部40hの外周面40aは、下面40g側から上面40e側に向けて縮径されたテーパー形状を有している。外周面40aには、雄ネジ40bが刻設されており、雄ネジ40bも下面40g側から上面40e側に向けて縮径されたテーパーネジとなる。すなわち、プラグ40は、下面40g側から上面40e側に向けて縮径されたテーパープラグである。換言すると、プラグ40は上面40e側がロータ20と対向するので、ロータ組立体10に配置されたプラグ40のテーパーネジは、シャフト30の凹部31側からロータ20側に縮径されたものとなる。
図5(a)を用いて、本実施形態の雄ネジ40bについてさらに説明する。図5(a)は、上記の実施形態のプラグ40を示している。プラグ40は、基部40hの外周面40aがテーパー形状をしている。その上に、雄ネジ40bが設けられている。雄ネジ40bのネジ山の高さは一定である。しかし、上述のように、基部40hの外周面40aがテーパー形状をしているため、雄ネジ40bは、テーパーネジとなる。その結果、プラグ40は、テーパープラグとなる。
図2(b)および図5(a)に示すように、ロータ20のボス部21への挿入を容易にするため、プラグ40の外周面40aの上端側に、面取り40cが施されている。プラグ40は、ロータ20のボス部21に螺合することによりシャフト30をロータ20に接続するため、プラグ40には、締め付け工具(六角レンチ)を差し込むための凹部40d(六角穴40d)が上面40eに設けられている。プラグ40は上面40e側からロータ20のボス部21に螺合する。六角穴40dは、六角レンチの締め付けトルクをプラグ40に伝達するための伝達部である。さらに、プラグ40には、凹部40dの底面と下面40gを連通する貫通孔40fが設けられている。貫通孔40fは、気圧調整のために設けられている(後述)。
図2(c)に示すように、シャフト30の上端30aには、凹部31が形成されている。凹部31は、内周面31aと底面31bを有する。
図3は、ロータ20とシャフト30の締結構造の周辺を示した図である。図3を用いて、ロータ20とシャフト30の締結について説明する。
まず、ロータ20のボス部21にプラグ40が緩く螺合される。すなわち、ボス部21の雌ネジ21cとプラグ40の雄ネジ40bとが螺合される。この時、ロータ20のボス部21は、プラグ40から外向きの力を受けていない。
次に、プラグ40が緩く螺合されたロータ20のボス部21は、シャフト30の凹部31に係合される。上述のように、ロータ20のボス部21は、未だプラグ40から外向きの力を受けていないので、ロータ20のボス部21の外周面21dは、シャフト30の凹部31の内周面31aと離間しているか、もしくは、一部のみ接触しその他は離間している。
そして、ボルト50によって、ロータ20とシャフト30が仮止めされる。この時、ロータ20とシャフト30は、ボルト50が挿設される貫通孔の遊び程度には互いに動くことができる。
ここで、ロータ20に設けられた貫通孔25を介して締め付け工具である六角レンチ(不図示)がプラグ40の六角穴40dに係合されてプラグ40に締め付けトルクが与えられる。これにより、プラグ40は、図示上方へ移動する。
図4(a)に、プラグ40が進む向き(図示中央の矢印)と、ロータ20のボス部21がプラグ40から受ける力(図示左方及び右方の矢印)を矢印で示した。上述したように、ロータ20のボス部21の雌ネジ21cは平行ネジであり、プラグ40の雄ネジ40bはテーパーネジである。そのため、図4(a)に示すように、プラグ40の雄ネジ40bとロータ20のボス部21の雌ネジ21cとの螺合がある程度進むと、プラグ40は、ロータ20のボス部21に対して、外向きの力を与えるようになる。すなわち、プラグ40は、ロータ20のボス部21の周壁を膨出させる拡張部材である。
図3を参照してさらに説明すると、上述のプラグ40から外向きの力を受けて、ロータ20のボス部21の外周面21dは、シャフト30の凹部31の内周面31aと全周に渡り当接する。これが、プラグ40によるロータ20とシャフト30の締結構造となる。
プラグ40によるロータ20とシャフト30の締結構造が完成した後で、ボルト50が本締めされて、ボルト50によるロータ20とシャフト30の締結構造が完成する。
上述のプラグ40の貫通孔40fは、ロータ20のボス部21とプラグ40とシャフト30の凹部31とで囲まれた空間12と、外界との気圧を等しくするために設けられている。貫通孔40fが設けられていることで、真空排気中に空間12から速やかに気体が流出できる。
プラグ40の雄ネジ40bと、ロータ20のボス部21の雌ネジ21cとは、ロータ20の回転が加速する際に、螺合が進むように、すなわち、いわゆる締まり勝手になるように、設定されている。具体的には、プラグ40の雄ネジ40bをボス部21の雌ネジ21cに螺合する際の雄ネジ40bの回転方向が、ロータ20の回転方向とは逆となるように雄ネジ40bと雌ネジ21cが形成されている。
上述した実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)ターボ分子ポンプ100は、回転駆動力を伝達するシャフト30と、締結構造によりシャフト30と締結され、シャフト30から回転駆動力が伝達されて回転するロータ20とを備える。
その締結構造は、シャフト30の上端30aの端面に設けられた凹部31と、凹部31と同軸でロータ20から凹部31に向けて延設され、内周面21bに雌ネジ21cが刻設された中空で円筒状のボス部21と、凹部31の底面31b側からボス部21の雌ネジ21cに螺合され、ボス部21の外周面21dを凹部31の内周面31aに向けて膨出させる雄ネジ40bが外周面40aに設けられた拡張部材であるプラグ40を備える。なお、凹部31と、ボス部21と、プラグ40とをそれぞれ複数(例えば2組あるいは4組)設けてもよく、その場合には周方向に等間隔に設けられる。
以上の(1)の構成により、次の(1A)〜(1D)の作用効果を奏することができる。
(1A)常温でのロータ20の停止時や、常温でのロータ20の低速回転時においても、ロータ20のボス部21の外周面21dとシャフト30の凹部31の内周面31aとの隙間をなくすことができる。その結果、ターボ分子ポンプ100の加速時の遠心力によるロータ20とシャフト30の径方向のずれを防止することができ、ロータ組立体10の重心バランスが崩れることを防止できる。
(1B)ロータ20のボス部21の外周面21dがシャフト30の凹部31の内周面31aに全周に渡り当接し、外周面21dと内周面31aの隙間をなくすことができる。ロータ20のボス部21の外周面21dがシャフト30の凹部31の内周面31aに全周に渡り当接するので、ロータ20の中心軸とシャフト30の中心軸の軸ズレが小さくなるという調芯効果も奏することができる。
上述の(1A)に記載の重心バランスの崩れを防止することと、(1B)に記載の調芯効果によって、振れ回りの発生を抑制し、ロータ組立体10の回転を安定化することができる。
(1C)ロータ20のボス部21の外周面21dとシャフト30の凹部31の内周面31aとの隙間をなくす締結作業が、焼嵌めや冷やし嵌めよりも容易となる。そのため、修理やオーバーホール時のロータ20とシャフト30の再締結作業が容易になる。
(1D)ロータ20のボス部21の外周面21dがシャフト30の凹部31の内周面31aに全周に渡り当接し、外周面21dと内周面31aの隙間をなくすことができる。外周面21dと内周面31aの隙間は、凹部31内のボス部21の位置の自由度を生み出す要因であるので、本発明によってその隙間がなくなることで締結構造の再現性が向上する。その結果、例えば、ロータ20のメッキ前の締結を、ロータ20のメッキ後にも再現することができる。
上述の(1D)を具体的に説明する。ロータ20にはメッキを施すことがある。その際、通常、ロータ20をメッキする前にロータ組立体10を組み立ててロータ組立体10の重量バランスを調整し、ロータ組立体10を分解してロータ20をメッキした後にロータ組立体10を再度組立てて、さらに再度ロータ組立体10の重量バランスを調整する。従来では、再度の重量バランス調整にも多くの時間と労力を割いていたが、本発明では、締結構造の再現性が良いため、再度の重量バランス調整が容易になり、作業者の負担を軽減できる。
(2)拡張部材であるプラグ40には、ボス部21の中空孔である貫通孔25に面して、六角レンチからの締め付けトルクが伝達される伝達部である凹部40d(六角穴40d)が設けられている。
これによって、六角穴40dに六角レンチがロータ20の上面26側から差し込むことができる。このため、プラグ40を締め付ける際の作業性も担保される。
(3)ボス部21の雌ネジ21cは、平行ネジである。また、拡張部材であるプラグ40の雄ネジ40bは、シャフト30の凹部31側からロータ20側に縮径されたテーパネジである。
これによって、ボス部21の雌ネジ21cとプラグ40の雄ネジ40bの螺合が進むことにより、ボス部21が外周側に膨出して、ロータ20とシャフト30とが締結される。JISで規格化されているプラグ40を使用すれば、コスト上昇も抑制される。
(4)ロータ20の回転が加速する際に、拡張部材であるプラグ40の雄ネジ40bとボス部21の雌ネジ21cの螺合が進む方向に設定されている。
これによって、ロータ20の加速に伴い、ロータ20とプラグ40の螺合がより強固なものとなり、その結果、ロータ20のボス部21の外周側への膨出の度合いが大きくなり、ロータ20とシャフト30の締結がより強固なものとなる。
なお、ロータ20の回転減速時の加速度(負の加速度)の大きさは、ロータ20の回転加速時の加速度(正の加速度)の大きさほど、大きくない。そのため、ロータ20の回転減速時には、ロータ20の回転加速時ほど、ボス部21とプラグ40の間で力が働かない。よって、上述のように、ロータ20の回転加速時に締まり勝手となるような設定となっている。
(5)プラグ40には、ロータ20のボス部21とプラグ40とシャフト30の凹部31とで囲まれた空間12と、外界とを連通する貫通孔40fが設けられている。
これによって、真空排気中に、空間12から外界に向けて速やかに気体が流出でき、空間12と外界との気圧調整が容易となる。
(6)一般的に、ロータ20のボス部21はアルミ合金で作製され、シャフト30の凹部31は鉄で作製される。その場合において、高速回転時や高温時でのロータ20の膨張率は、シャフト30のそれより大きい。その結果、ロータ20のボス部21の外周面21dが、シャフト30の凹部31の内周面31aに、低速回転時、停止時、常温時よりも押し付けられる。よって、高速回転時や高温時におけるロータ20とシャフト30の締結は、低速回転時、停止時、常温時のそれよりも強固なものとなる。
次のような変形も本発明の範囲内であり、変形例の一つ、もしくは複数を上述の実施形態と組み合わせることも可能である。
図4(b)、(c)、(d)、(e)に示す変形例1A、1B、1C、1Dは、図4(a)に示す実施形態におけるボス部21とプラグ40、およびそれらの係合(螺合)に関する変形例である。これらの変形例でも、実施形態と同様の作用効果を奏する。以下、実施形態と異なる点について説明する。
―変形例1A―
図4(b)において、ロータ20のボス部21の雌ネジ21cは、ボス部21の下端21a側からロータ20の上面26(図2(a)参照)側に向けて縮径されたテーパーネジとなっている。一方、プラグ40の雄ネジ40bは、プラグ40の下面40g側から上面40e側まで径が変化せず、平行ネジとなっている。このような雌ネジと雄ネジの係合(螺合)であっても、実施形態と同様の作用効果を奏する。
―変形例1B―
図4(c)において、ロータ20のボス部21の雌ネジ21cは、ボス部21の下端21a側からロータ20の上面26(図2(a)参照)側に向けて縮径されたテーパーネジとなっている。プラグ40の雄ネジ40bも、プラグ40の下面40g側から上面40e側に向けて縮径されたテーパーネジとなっている。ただし、雌ネジ21cのテーパー角θ1は、雄ネジ40bのテーパー角φ1よりも小さく設定されている。このような雌ネジと雄ネジの係合(螺合)であっても、実施形態と同様の作用効果を奏する。
―変形例1C―
図4(d)において、ロータ20のボス部21の雌ネジ21cは、ボス部21の下端21a側からロータ20の上面26(図2(a)参照)側に向けて縮径されたテーパーネジとなっている。プラグ40の雄ネジ40bも、プラグ40の下面40g側から上面40e側に向けて縮径されたテーパーネジとなっている。ただし、雌ネジ21cのテーパー角θ2は、雄ネジ40bのテーパー角φ2よりも大きく設定されている。このような雌ネジと雄ネジの係合(螺合)であっても、実施形態と同様の作用効果を奏する。
ここで、変形例1Aおよび変形例1Cでは、プラグ40は、ボス部21と、上面40e側の角部40iで当接している。そのプラグ40とボス部21の当接部は、ボス部21の下端21a近傍に位置することが好ましい。これは、ボス部21を外周側に膨出させやすくするためである。実施形態や変形例1Bでは、プラグ40とボス部21の設定により、自ずと、雌ネジ21cの下端(ボス部21の下端21a)が、プラグ40とボス部21の当接部となる。なお、以下に示す変形例1D(図4(e)参照)では、プラグ40とボス部21の当接部が下端21aから上面40eまでの領域となる。
―変形例1D―
図4(e)において、ロータ20のボス部21の雌ネジ21cは、ボス部21の下端21a側からロータ20の上面26(図2(a)参照)側に向けて縮径されたテーパーネジとなっている。プラグ40の雄ネジ40bも、プラグ40の下面40g側から上面40e側に向けて縮径されたテーパーネジとなっている。ただし、雌ネジ21cのテーパー角θ3は、雄ネジ40bのテーパー角φ3と等しく設定されている。このように、両者のテーパー角が等しく設定されているため、プラグ40とボス部21の当接部が下端21aから上面40eまでの領域となる。すなわち、プラグ40とボス部21は、面当接する。このような雌ネジと雄ネジの係合(螺合)であっても、実施形態と同様の作用効果を奏する。
図5(b)、(c)に示す変形例2A、2Bは、図5(a)に示す実施形態におけるプラグ40の変形例である。これらが実施形態と特に異なる点は、「基部の外周面の形状」と「雄ネジのネジ山の高さ」である。異なる構成のみ、実施形態と異なる符号を付した。これらの変形例に示すプラグであっても、実施形態のプラグ40と同様の作用効果を奏する。
―変形例2A―
図5(b)は、本変形例のプラグ41を示している。プラグ41の基部40hの外周面40aは、実施形態と同様にテーパー形状を有している。プラグ41の雄ネジ41bは、下面40gから上面40eに向けて縮径するように、ネジ山の高さが変化している。よって、本変形例の雄ネジ41bも、実施形態のプラグ40の雄ネジ40b同様に、テーパーネジとなる。そして、プラグ41は、テーパープラグとなる。このようなプラグ41であっても、実施形態のプラグ40と同様の作用効果を奏する。
―変形例2B―
図5(c)は、本変形例のプラグ42を示している。プラグ42の基部42hの外周面42aは、実施形態と異なり、径が変化しない。また、プラグ42の雄ネジ42bは、下面40gから上面40eに向けて縮径するように、ネジ山の高さが変化している。よって、本変形例の雄ネジ42bも、実施形態のプラグ40の雄ネジ40b同様に、テーパーネジとなる。そして、プラグ42は、テーパープラグとなる。このようなプラグ42であっても、実施形態のプラグ40と同様の作用効果を奏する。
以上では、本発明の真空ポンプとして複合型ターボ分子ポンプの例を挙げたが、本発明は、全翼型ターボ分子ポンプやモレキュラドラッグポンプなどの真空ポンプにも適用できる。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
10:ロータ組立体、
20:ロータ、
21:ボス部、
21a:下端、
21b:内周面、
21c:雌ネジ、
21d:外周面、
22:ロータ翼、
24:ロータ円筒部、
25:貫通孔、
26:上面、
27:下面、
30:シャフト、
30a:上端、
31:凹部、
31a:内周面、
31b:底面、
40:プラグ、
40a:外周面、
40b:雄ネジ、
40d:凹部(六角穴)、
40e:上面、
40f:貫通孔、
40g:下面、
40h:基部、
40i:角部、
41:プラグ、
41b:雄ネジ、
42:プラグ、
42a:外周面、
42b:雄ネジ、
42h:基部、
50:ボルト、
60:ロータディスク、
70:ステータ翼、
72:円筒状ステータ、
80:モータ、
82:上部ラジアル電磁石、
84:下部ラジアル電磁石、
86:スラスト電磁石、
90:ケーシング、
92:スペーサ、
94:ベース、
96:排気口、
98:吸気口、
100:ターボ分子ポンプ

Claims (7)

  1. 回転駆動力を伝達するシャフトと、
    締結構造により前記シャフトと締結され、前記シャフトから回転駆動力が伝達されて回転するロータとを備えた真空ポンプにおいて、
    前記締結構造は、
    シャフトの端面に設けられた凹部と、
    前記ロータから前記凹部に向けて延設され、内周面に第1ネジが刻設された中空ボス部と、
    前記凹部の底面側から前記中空ボス部の前記第1ネジに螺合され、前記中空ボス部の外周面を前記凹部の内周面に向けて膨出させる第2ネジが外周面に設けられた拡張部材と、を備える真空ポンプ。
  2. 請求項1に記載の真空ポンプにおいて、
    前記拡張部材には、前記中空ボス部の中空孔に面して締め付けトルクが伝達される伝達部が設けられている真空ポンプ。
  3. 請求項1または2に記載の真空ポンプにおいて、
    前記中空ボス部の第1ネジは、平行ネジであり、
    前記拡張部材の第2ネジは、前記凹部側から前記ロータの上面側に向けて縮径されたテーパネジである真空ポンプ。
  4. 請求項1または2に記載の真空ポンプにおいて、
    前記中空ボス部の第1ネジは、前記凹部側から前記ロータの上面側に向けて縮径されたテーパネジであり、
    前記拡張部材の第2ネジは、平行ネジである真空ポンプ。
  5. 請求項1または2に記載の真空ポンプにおいて、
    前記中空ボス部の第1ネジと前記拡張部材の第2ネジは、前記凹部側から前記ロータの上面側に向けて縮径されたテーパネジである真空ポンプ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の真空ポンプにおいて、
    前記拡張部材には、前記中空ボス部と前記凹部と前記拡張部材とで囲まれた空間と、外界とを連通する貫通孔が設けられている真空ポンプ。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の真空ポンプにおいて、
    前記拡張部材の第2ネジと前記中空ボス部の第1ネジとの螺合は、前記ロータの回転が加速する際に、進む方向に設定されている真空ポンプ。


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