JP6250216B1 - 新設配管、パネル部材、および既設配管の更新方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明に係る新設配管は、既設配管の内部に、前記既設配管の周方向に配置された複数のパネルと、前記複数のパネルのうち前記周方向に隣り合って配置される前記パネル同士を接続するヒンジ構造と、を備え、前記ヒンジ構造は、前記隣り合って配置される前記パネル同士のうちの第1のパネルの前記周方向における第1端に設けられ、前記既設配管の軸方向に延びる第1のヒンジ筒と、前記隣り合って配置される前記パネル同士のうちの第2のパネルの前記周方向における第2端に設けられ、前記軸方向に延び、前記第1のヒンジ筒と前記軸方向で異なる位置に配置される第2のヒンジ筒と、前記軸方向に延び、前記第1および第2のヒンジ筒に挿通される芯棒と、を備え、前記隣り合って配置される前記パネル同士の間の隙間は、前記隣り合って配置される前記パネル同士を溶接する際の開先として用いられ、前記第1のヒンジ筒および前記第2のヒンジ筒は、前記第1のパネルの前記第1端の外周面および前記第2のパネルの前記第2端の外周面にそれぞれ固定されており、前記隣り合って配置される前記パネル同士を溶接する際の前記開先の裏当て金として用いられることを特徴とする。
また、ヒンジ構造により、隣り合って配置されるパネル同士を容易に接続することができる。
また、ヒンジ構造を用いてパネル同士を接続するため、隣り合って配置されるパネル同士は、ヒンジ構造を中心として相対回転可能となる。したがって、複数のパネルを接続した状態でも、パネルの運搬や設置等の取り扱いが容易となる。
さらに、複数のパネルをヒンジ構造により互いに接続し、円管形状に組み立てるのみで新設配管が形成されるため、既設配管の内部でパネルを曲げる等の作業が不要である。したがって、パネルの組み立てとの観点からはパネルの材質が制限されず、十分な構造強度を備える新設配管(パネル)を既設配管の内部に設置することができる。
この場合、周方向に隣り合って配置されるパネル同士の間の隙間を、パネル同士を溶接する際の開先として用いることができる。したがって、パネル同士の溶接作業を簡略化できる。
この場合、周方向に隣り合って配置されるパネル同士の間の隙間をそのまま、パネル同士を溶接する際の開先として用いることができるため、パネル同士の溶接作業を簡略化できる。
この場合、複数のパネルを小径な予備形状に変形させることにより、既設配管の内部での複数のパネルの取扱性が向上する。
この場合、予備形状に変形された複数のパネルを、所定の位置(新設配管の設置位置)まで容易に移動させることができる。
この場合、予備形状に変形された複数のパネルを拡径させるのみで、複数のパネルを容易に円管形状に組み立てることができる。
この場合、複数の新設配管を軸方向に接続することにより、既設配管の更新が必要な部分の全てに新設配管を設置することができる。
図1は本発明の一実施形態に係る新設配管1(円管形状の複数のパネル10)の(a)正面図および(b)側面図である。図2は搬入形状の複数のパネル10を示す図である。図3は予備形状の複数のパネル10を示す図である。図4はパネル10の(a)正面図および(b)側面図である。図5はヒンジ構造20の(a)斜視図および(b)正面図である。
以下、既設配管2の周方向を単に周方向と、既設配管2の軸方向を単に軸方向と、既設配管2の径方向を単に径方向とも称する。新設配管1を既設配管2の内部に設置した際、新設配管1の周方向は既設配管2の周方向と、新設配管1の軸方向は既設配管2の軸方向と、新設配管1の径方向は既設配管2の径方向と一致する。
複数のパネル10のうち、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士は、ヒンジ構造20により、ヒンジ構造20を中心として相対回転可能に接続されている。これにより、複数のパネル10は、図1に示される円管形状と、図2に示される搬入形状と、図3に示される予備形状との間で変形自在となるよう構成されている。円管形状は、複数のパネル10が新設配管1を形成するよう円管状に組み立てられた形状である。搬入形状は、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士のうちの一部(本実施形態では、パネル10Aとパネル10Dとの間)を非接続とし、複数のパネル10を上下方向に連ねた形状である。予備形状は、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士のうちの一部を非接続とし、複数のパネル10を円管形状よりも小径な管状とした形状である。本実施形態では、予備形状の複数のパネル10は、パネル10Aとパネル10Dとが径方向に重なり合った略三角形状となる。
本実施形態においては、既設配管2の内部に、既設配管2の周方向に複数のパネル10を配置するとともに、ヒンジ構造20により周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を接続する。これにより、既設配管2の内部に、複数のパネル10によって形成される新設配管1を設置する。
パネル10は、第1端11および第2端12を備えている。第1端11および第2端12は、パネル10の周方向における端部(端面)である。第1端11および第2端12は、パネル10を軸方向から見た場合において、径方向に対して傾斜している。これにより、パネル10の外周面(径方向の外側を向く面)は、パネル10の内周面(径方向の内側を向く面)よりも周方向に長くなっている。
なお、パネル10と、第1のヒンジ筒21と、第2のヒンジ筒22とにより、パネル部材3が形成される。第1のヒンジ筒21および第2のヒンジ筒22は、ヒンジ構造20の一部を構成する。
図5に示されるように、ヒンジ構造20は、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第1のパネル10(例えば、パネル10B)に設けられる第1のヒンジ筒21と、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第2のパネル10(例えば、パネル10A)に設けられる一対の第2のヒンジ筒22と、芯棒23と、一対の留め具24と、を備える。第1のヒンジ筒21は、第1のパネル10(パネル10B)の周方向における端のうち、第2のパネル10(パネル10A)に近い側に位置する第1端11に設けられる。第2のヒンジ筒22は、第2のパネル10(パネル10A)の周方向における端のうち、第1のパネル10(パネル10B)に近い側に位置する第2端12に設けられる。すなわち、ヒンジ構造20の第1および第2のヒンジ筒21、22は、周方向に隣り合って配置される第1のパネル10の第1端11および第2のパネル10の第2端12にそれぞれ設けられる。
また、図5(b)に示されるように、円管形状の複数のパネル10において、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第1のパネル10(例えば、パネル10B)の第1端11と、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第2のパネル10(例えば、パネル10A)の第2端12との間の隙間は、径方向の内側から外側に向かうに従って周方向の幅が小さくなる先細り形状となっている。これにより、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士の間の隙間を、パネル10同士を溶接する際の開先Gとして用いることができる。
図6に示されるように、本実施形態では、以下の手順で既設配管2の更新が行われる。まず、搬入形状の複数のパネル10をマンホールMから既設配管2の内部へ搬入する(搬入工程)。既設配管2内で、複数のパネル10を予備形状に変形させ、所定の位置まで搬送する。複数のパネル10を円管形状に組み立て、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を溶接することにより、新設配管1を形成する(組立工程)。軸方向に隣り合って配置される新設配管1同士を溶接することにより、所定の長さの新設配管アセンブリを形成する。新設配管1と既設配管2との間にグラウト材を打設し、新設配管1の内面を塗装する。これにより、既設配管2の更新が完了する。なお、上記手順は、並行して行うことが可能である。以下、それぞれの手順について詳述する。
吊り金具30は、パネル10に設けられる第1のヒンジ筒21を利用して、パネル10に取り付けられる。具体的には、図8(a)に示されるように、第1の係合部31の芯棒31cと、第2の係合部32の芯棒32cとを、第1のヒンジ筒21に両側から挿入する。このとき、プレート31aとプレート32aとは一部重なり合い、開口31bと開口32bとの位置が一致する。その後、図8(b)に示されるように、吊り部33aをプレート31aおよびプレート32aを挟むように取り付け、ボルト33cを開口33b、31b、32bに挿通して固定する。
図7(a)に示されるように、ガイド部材40の第1の端部41は、搬入形状の複数のパネル10の上端部に固定される。ガイド部材40は、第1の端部41から下方に向けて、複数のパネル10に沿うように延びる。ガイド部材40の中部42は、マンホールMから既設配管2の内部に挿入され、既設配管2の内部で折り返された後に、既設配管2の外側(すなわち、マンホールMの内部)へ延びる。ガイド部材40の第2の端部43は、複数のパネル10を間に挟んで第1の端部41の反対側からマンホールMの外部に引き出される。なお、ガイド部材40の第2の端部43は、搬入形状の複数のパネル10に固定されていない。
この状態で、クレーン1000によって複数のパネル10を下降させながら、ガイド部材40の第2の端部43を、例えばウィンチにより巻き取ることにより引っ張る。図7(b)および図7(c)に示されるように、ガイド部材40の第1の端部41は下方へと移動し、これに伴い、複数のパネル10はマンホールMから既設配管2の内部へ搬入されていく。また、図7(d)〜図7(f)に示されるように、複数のパネル10を、既設配管2の内部で、ガイド部材40の中部42の折り返し形状に沿わせつつ搬入形状から予備形状へ変形させる。このとき、複数のパネル10は、後述する搬送手段2000を取り囲むように予備形状へ組み立てられる。
複数のパネル10は、所定の位置まで搬送されると、予備形状のまま仮置きされる。
図10および図11に示されるように、先に形成された新設配管1(図10の左側の新設配管1)の下半周部の外周面に、半円状に曲げられた帯状板60Aを径方向の内側から点付け溶接しておく。また、新たに形成された新設配管1(図10の右側の新設配管1)の上半周部の外周面に、半円状に曲げられた帯状板60Bを径方向の内側から点付け溶接する。なお、位置決めのため、帯状板60A、60Bの端部は斜め(軸方向に対し、先に形成された新設配管1から、新たに形成された新設配管1に向かうに従い下側に向かう斜め)に形成されることが好ましい。その後、新たに形成された新設配管1を、先に形成された新設配管1に接続させる。このとき、帯状板60Aと帯状板60Bとにより、新設配管1の接続部分が周方向に外側から覆われる。帯状板60A、60Bを裏当て金として用い、軸方向に隣り合って配置される新設配管1同士を径方向の内側から溶接する。
なお、新設配管1において、ヒンジ構造20および溶接部Wの剛性は、他の部分(パネル10)の剛性と異なる。このような剛性の違いに起因して、新設配管1に働く応力が周方向の局所的な部分に集中してしまうことを防止するために、図9および図10に示されるように、軸方向に隣り合う新設配管1のヒンジ構造20の周方向の位置は互いにずらされている。
その後、新たに形成された新設配管1に対し、仮止め用のゴム50を、新設配管1と既設配管2との間に周方向に間隔を空けて複数打ち込む。
その後、新設配管1の内面の溶接部Wをエポキシ樹脂等で塗装する。これにより、既設配管2の更新作業が完了する。
また、本実施形態の新設配管1は、既設配管2の内部に、既設配管2の周方向に配置された複数のパネル10と、複数のパネル10のうち周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を接続するヒンジ構造20と、を備える。
また、本実施形態のパネル部材3は、既設配管2の内部に配置される新設配管1の周方向の一部分を形成するパネル10と、パネル10の周方向における第1端11に設けられ、既設配管2の軸方向に延びる第1のヒンジ筒21と、パネル10の周方向における第2端12に設けられ、軸方向に延び、第1のヒンジ筒21と軸方向で異なる位置に配置される第2のヒンジ筒と、を備え、第1および第2のヒンジ筒21、22には、軸方向に延びる芯棒23が挿通可能であり、芯棒23が挿通された第1および第2のヒンジ筒21、22は、パネル10と周方向に隣り合う他のパネル10とを溶接する際の裏当て金として利用可能である。
本実施形態の既設配管2の更新方法においては、既設配管2の内部に、既設配管2の周方向に複数のパネル10を配置するとともに周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を接続して、既設配管2の内部に、複数のパネル10によって形成される新設配管1を設置する。本実施形態の既設配管2の更新方法は、複数のパネル10を既設配管2の内部へ搬入する搬入工程と、隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第1のパネル10の周方向における第1端11に設けられ、既設配管2の軸方向に延びる第1のヒンジ筒21、および、隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第2のパネル10の周方向における第2端12に設けられ、軸方向に延び、第1のヒンジ筒21と軸方向で異なる位置に配置される第2のヒンジ筒22に、軸方向に延びる芯棒23を挿通する接続工程と、搬入工程及び接続工程の後、既設配管2の内部にて、複数のパネル10を円管形状に組み立てて新設配管1を形成する組立工程と、を備える。
また、ヒンジ構造20により、隣り合って配置されるパネル10同士を容易に接続することができる。
また、ヒンジ構造20を用いてパネル10同士を接続するため、隣り合って配置されるパネル10同士は、ヒンジ構造20を中心として相対回転可能となる。したがって、複数のパネル10を接続した状態でも、パネル10の運搬や設置等の取り扱いが容易となる。
さらに、複数のパネル10をヒンジ構造20により互いに接続し、円管形状に組み立てるのみで新設配管1が形成されるため、既設配管2の内部でパネル10を曲げる等の作業が不要である。したがって、パネル10の組み立てとの観点からはパネル10の材質が制限されず、十分な構造強度を備える新設配管1(パネル10)を既設配管2の内部に設置することができる。
新設配管1を形成する際には、ヒンジ構造20により互いに接続された複数のパネル10を円管形状に組み立てた後に、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を溶接する。通常、パネル10同士の溶接は、新設配管1の内側から行われる。第1のヒンジ筒21および第2のヒンジ筒22が第1端11の外周面および第2端12の外周面にそれぞれ固定されているため、複数のパネル10を円管形状に組み立てた際に、第1のヒンジ筒21と第2のヒンジ筒22とは、新設配管1の外側において、軸方向に一直線となるよう配置される。したがって、第1および第2のヒンジ筒21、22を、パネル10同士を溶接する際の裏当て金として用いることができる。この結果、パネル10同士の溶接作業を簡略化できる。
これにより、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士の間の隙間を、パネル10同士を溶接する際の開先として用いることができる。したがって、パネル10同士の溶接作業を簡略化できる。
第1および第2のヒンジ筒21、22を裏当て金としても用いることができるため、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士の溶接作業を簡略化できる。
周方向に隣り合って配置されるパネル10同士の間の隙間をそのまま、パネル10同士を溶接する際の開先として用いることができるため、パネル10同士の溶接作業を簡略化できる。
複数のパネル10を小径な予備形状に変形させることにより、既設配管2の内部での複数のパネル10の取扱性が向上する。
これにより、予備形状に変形された複数のパネル10を、所定の位置(新設配管1の設置位置)まで容易に移動させることができる。
これにより、予備形状に変形された複数のパネル10を拡径させるのみで、複数のパネル10を容易に円管形状に組み立てることができる。
複数の新設配管1を軸方向に接続することにより、既設配管2の更新が必要な部分の全てに新設配管1を設置することができる。
また、複数のパネル10は、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士が接続した状態で既設配管2の内部へ搬入されるため、既設配管2の内部にて、複数のパネル10を容易に円管形状に組み立てることができる。
複数のパネル10を小径な予備形状に変形させることにより、既設配管2の内部での複数のパネル10の取扱性が向上する。
また、ガイド部材40の一端(第2の端部43)を引き上げることにより、複数のパネル10を、ガイド部材40に沿わせつつ、既設配管2の内部に容易に搬入し、また予備形状に容易に変形させることができる。
例えば、上記実施形態においては、搬入工程の前に、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第1のパネル10の第1のヒンジ筒21、および第1のパネルの第2のヒンジ筒22に芯棒23を挿通し、複数のパネル10をヒンジ構造20により互いに接続する接続工程が行われた。また、搬入工程において、搬入形状の複数のパネル10をマンホールMから既設配管2の内部へ搬入した。
しかしながら、図13に示されるように、複数のパネル10は、互いに接続されていない状態で、マンホールMから既設配管2の内部へ1つずつ搬入されてもよい。あるいは、複数のパネル10は、互いに接続されずに重ねられた状態で、マンホールMから既設配管2の内部へ搬入されてもよい。この場合、既設配管2の内部へ搬入された複数のパネル10は、搬送手段2000としての台車の上に重ねて載せられ、既設配管2の内部を所定の位置まで搬送される。既設配管2の内部における新設配管1の設置箇所の近傍にて、複数のパネル10をヒンジ構造20により互いに接続する接続工程が行われる。その後、複数のパネル10を円管形状に組み立てる組立工程が行われる。
また、搬入工程の後、マンホールMの近傍にて、複数のパネル10をヒンジ構造20により互いに接続する接続工程が行われてもよい。この場合、接続工程の際に複数のパネル10を予備形状に組み立て、搬送手段2000を用いて所定の位置まで搬送してもよい。
また、上記実施形態においては、ヒンジ構造20を裏当て金として、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を溶接した。しかしながら、パネル10同士の溶接用の裏当て金を、ヒンジ構造20とは別に設けてもよい。
また、上記実施形態においては、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士、および軸方向に隣り合って配置される新設配管1同士を溶接により接続した。しかしながら、接続方法は溶接に限られず、例えば、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士、および軸方向に隣り合って配置される新設配管1同士が接着されてもよい。
また、上記実施形態においては、長尺のガイド部材40を利用して、複数のパネル10を既設配管2の内部へ搬入した。しかしながら、ガイド部材を利用せずに、複数のパネル10を既設配管2の内部へ搬入してもよい。
また、上記実施形態においては、搬送手段2000を用いて、既設配管2の内部を所定の位置まで搬送した。しかしながら、搬送手段2000を用いずに、例えば複数のパネル10の下端にキャスタを取り付けて、複数のパネル10を作業者が搬送してもよい。
また、上記実施形態においては、複数のパネル10を既設配管2の内部にて予備形状に変形させ、予備形状から円管形状へ組み立てた。しかしながら、複数のパネル10を予備形状にすることなく、所定の位置へ搬送し、円管形状へ組み立ててもよい。
また、上記実施形態においては、ヒンジ構造20が、1つの第1のヒンジ筒21と、一対の(2つの)第2のヒンジ筒22と、を備えていた。しかしながら、第1のヒンジ筒21及び第2のヒンジ筒22の数はこれに限られない。例えば、ヒンジ構造20において、3つの第1のヒンジ筒21と、4つの第2のヒンジ筒22とが軸方向に交互に設けられてもよい。
Claims (9)
- 既設配管の内部に、前記既設配管の周方向に配置された複数のパネルと、
前記複数のパネルのうち前記周方向に隣り合って配置される前記パネル同士を接続するヒンジ構造と、
を備え、
前記ヒンジ構造は、
前記隣り合って配置される前記パネル同士のうちの第1のパネルの前記周方向における第1端に設けられ、前記既設配管の軸方向に延びる第1のヒンジ筒と、
前記隣り合って配置される前記パネル同士のうちの第2のパネルの前記周方向における第2端に設けられ、前記軸方向に延び、前記第1のヒンジ筒と前記軸方向で異なる位置に配置される第2のヒンジ筒と、
前記軸方向に延び、前記第1および第2のヒンジ筒に挿通される芯棒と、を備え、
前記隣り合って配置される前記パネル同士の間の隙間は、前記隣り合って配置される前記パネル同士を溶接する際の開先として用いられ、
前記第1のヒンジ筒および前記第2のヒンジ筒は、前記第1のパネルの前記第1端の外周面および前記第2のパネルの前記第2端の外周面にそれぞれ固定されており、前記隣り合って配置される前記パネル同士を溶接する際の前記開先の裏当て金として用いられることを特徴とする新設配管。 - 前記周方向に隣り合って配置される前記パネル同士の間の前記隙間は、前記既設配管の径方向の内側から外側に向かうに従って前記周方向の幅が小さくなる先細り形状となっていることを特徴とする請求項1に記載の新設配管。
- 既設配管の内部に配置される新設配管の周方向の一部分を形成するパネルと、
前記パネルの前記周方向における第1端に設けられ、前記既設配管の軸方向に延びる第1のヒンジ筒と、
前記パネルの前記周方向における第2端に設けられ、前記軸方向に延び、前記第1のヒンジ筒と前記軸方向で異なる位置に配置される第2のヒンジ筒と、を備え、
前記第1および第2のヒンジ筒には、前記軸方向に延びる芯棒が挿通可能であり、
前記パネルと前記周方向に隣り合う他のパネルとの間の隙間は、前記パネルと前記周方向に隣り合う前記他のパネルとを溶接する際の開先として用いられ、
前記第1のヒンジ筒および前記第2のヒンジ筒は、前記パネルの前記第1端の外周面および前記パネルの前記第2端の外周面にそれぞれ固定されており、前記芯棒が挿通された前記第1および第2のヒンジ筒は、前記パネルと前記周方向に隣り合う前記他のパネルとを溶接する際の前記開先の裏当て金として用いられることを特徴とするパネル部材。 - 既設配管の内部に、前記既設配管の周方向に複数のパネルを配置するとともに前記周方向に隣り合って配置されるパネル同士を接続して、前記既設配管の内部に、前記複数のパネルによって形成される新設配管を設置する既設配管の更新方法であって、
前記複数のパネルを前記既設配管の内部へ搬入する搬入工程と、
前記隣り合って配置される前記パネル同士のうちの第1のパネルの前記周方向における第1端に設けられ、前記既設配管の軸方向に延びる第1のヒンジ筒、および、前記隣り合って配置される前記パネル同士のうちの第2のパネルの前記周方向における第2端に設けられ、前記軸方向に延び、前記第1のヒンジ筒と前記軸方向で異なる位置に配置される第2のヒンジ筒に、前記軸方向に延びる芯棒を挿通する接続工程と、
前記搬入工程及び前記接続工程の後、前記既設配管の内部にて、前記複数のパネルを円管形状に組み立てて前記新設配管を形成する組立工程と、を備え、
前記組立工程において、前記複数のパネルを前記円管形状に組み立てた後に、前記第1および第2のヒンジ筒を裏当て金として、前記周方向に隣り合って配置される前記パネル同士を溶接することを特徴とする既設配管の更新方法。 - 前記円管形状に組み立てられた前記複数のパネルにおいて、前記周方向に隣り合って配置される前記パネル同士の間には開先が形成されることを特徴とする請求項4に記載の既設配管の更新方法。
- 前記搬入工程において、前記複数のパネルを前記既設配管の内部へ搬入した後に、前記複数のパネルを前記既設配管および前記新設配管よりも小径な管状の予備形状に変形させることを特徴とする請求項4または5に記載の既設配管の更新方法。
- 前記搬入工程において、前記複数のパネルが前記予備形状に変形された後に、前記複数のパネルを前記既設配管に設けられた搬送手段により搬送することを特徴とする請求項6に記載の既設配管の更新方法。
- 前記搬入工程において、前記複数のパネルが所定の位置まで搬送された後に、前記組立工程において、前記予備形状に変形された前記複数のパネルを前記所定の位置において前記円管形状に組み立てることを特徴とする請求項7に記載の既設配管の更新方法。
- 前記新設配管は前記既設配管の軸方向に沿って複数形成され、
前記組立工程の後に、前記新設配管の外周面に、帯状板を前記外周面に沿うように取り付け、前記帯状板を裏当て金として前記複数の新設配管を前記軸方向に溶接する工程をさらに備えることを特徴とする請求項4から8のいずれか一項に記載の既設配管の更新方法。
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