JP6250216B1 - 新設配管、パネル部材、および既設配管の更新方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】立坑を用いることなく、十分な構造強度を備える新設配管を既設配管の内部に設置する。【解決手段】既設配管の内部に、既設配管の周方向に配置された複数のパネル10を備える新設配管において、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を接続するヒンジ構造20であって、隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第1のパネル10の周方向における第1端11に設けられ、既設配管の軸方向に延びる第1のヒンジ筒21と、隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第2のパネル10の周方向における第2端12に設けられ、軸方向に延び、第1のヒンジ筒21と軸方向で異なる位置に配置される第2のヒンジ筒22と、軸方向に延び、第1および第2のヒンジ筒21、22に挿通される芯棒23と、を備えることを特徴とする。【選択図】図5

Description

本発明は、既設配管の更新に用いられるヒンジ構造、新設配管、パネル部材、および既設配管の更新方法に関する。
近年、高度成長期に建設された上水道の既設配管の老朽化が進んでいる。また、既設配管の耐震性の強化が求められている。新設配管を既設配管の内部に設置することにより、老朽化した既設配管を更新する、あるいは既設配管の耐震性を強化する方法が知られている。
下記特許文献1には、補強板を用いた既設配管の更新方法が開示されている。補強板を、マンホールから既設配管の内部に搬入し、既設配管の内部で筒状に曲げることにより、新設配管を形成する。
特開2002−122287号公報
特許文献1に示される更新方法においては、既設配管の内部で補強板を曲げることにより新設配管を形成するため、補強板の材質が限られてしまい、耐震性を含む新設配管の構造強度を十分に確保することが難しい。
既設配管の更新箇所の上部から立坑を掘り、予め筒状に形成されている新設配管を立坑から既設配管の内部に搬入して設置する方法も考えられる。この方法により新設配管の構造強度を確保することはできるが、この方法は周辺環境により立坑を掘ることができない場所には適用できない。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、立坑を用いることなく、十分な構造強度を備える新設配管を既設配管の内部に設置することができる既設配管の更新に用いられるヒンジ構造、新設配管、パネル部材、および既設配管の更新方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している
本発明に係る新設配管は、既設配管の内部に、前記既設配管の周方向に配置された複数のパネルと、前記複数のパネルのうち前記周方向に隣り合って配置される前記パネル同士を接続するヒンジ構造と、を備え、前記ヒンジ構造は、前記隣り合って配置される前記パネル同士のうちの第1のパネルの前記周方向における第1端に設けられ、前記既設配管の軸方向に延びる第1のヒンジ筒と、前記隣り合って配置される前記パネル同士のうちの第2のパネルの前記周方向における第2端に設けられ、前記軸方向に延び、前記第1のヒンジ筒と前記軸方向で異なる位置に配置される第2のヒンジ筒と、前記軸方向に延び、前記第1および第2のヒンジ筒に挿通される芯棒と、を備え、前記隣り合って配置される前記パネル同士の間の隙間は、前記隣り合って配置される前記パネル同士を溶接する際の開先として用いられ、前記第1のヒンジ筒および前記第2のヒンジ筒は、前記第1のパネルの前記第1端の外周面および前記第2のパネルの前記第2端の外周面にそれぞれ固定されており、前記隣り合って配置される前記パネル同士を溶接する際の前記開先の裏当て金として用いられることを特徴とする。
本発明に係るパネル部材は、既設配管の内部に配置される新設配管の周方向の一部分を形成するパネルと、前記パネルの前記周方向における第1端に設けられ、前記既設配管の軸方向に延びる第1のヒンジ筒と、前記パネルの前記周方向における第2端に設けられ、前記軸方向に延び、前記第1のヒンジ筒と前記軸方向で異なる位置に配置される第2のヒンジ筒と、を備え、前記第1および第2のヒンジ筒には、前記軸方向に延びる芯棒が挿通可能であり、前記パネルと前記周方向に隣り合う他のパネルとの間の隙間は、前記パネルと前記周方向に隣り合う前記他のパネルとを溶接する際の開先として用いられ、前記第1のヒンジ筒および前記第2のヒンジ筒は、前記パネルの前記第1端の外周面および前記パネルの前記第2端の外周面にそれぞれ固定されており、前記芯棒が挿通された前記第1および第2のヒンジ筒は、前記パネルと前記周方向に隣り合う前記他のパネルとを溶接する際の前記開先の裏当て金として用いられることを特徴とする。
本発明に係る既設配管の更新方法は、既設配管の内部に、前記既設配管の周方向に複数のパネルを配置するとともに前記周方向に隣り合って配置されるパネル同士を接続して、前記既設配管の内部に、前記複数のパネルによって形成される新設配管を設置する既設配管の更新方法であって、前記複数のパネルを前記既設配管の内部へ搬入する搬入工程と、前記隣り合って配置される前記パネル同士のうちの第1のパネルの前記周方向における第1端に設けられ、前記既設配管の軸方向に延びる第1のヒンジ筒、および、前記隣り合って配置される前記パネル同士のうちの第2のパネルの前記周方向における第2端に設けられ、前記軸方向に延び、前記第1のヒンジ筒と前記軸方向で異なる位置に配置される第2のヒンジ筒に、前記軸方向に延びる芯棒を挿通する接続工程と、前記搬入工程及び前記接続工程の後、前記既設配管の内部にて、前記複数のパネルを円管形状に組み立てて前記新設配管を形成する組立工程と、を備え、前記組立工程において、前記複数のパネルを前記円管形状に組み立てた後に、前記第1および第2のヒンジ筒を裏当て金として、前記周方向に隣り合って配置される前記パネル同士を溶接することを特徴とする。
新設配管を形成する複数のパネルを、マンホールから既設配管の内部へ搬入することができる。したがって、立坑を掘ることができない場所であっても、立坑を用いることなく既設配管の内部に新設配管を設置することができる。
また、ヒンジ構造により、隣り合って配置されるパネル同士を容易に接続することができる。
また、ヒンジ構造を用いてパネル同士を接続するため、隣り合って配置されるパネル同士は、ヒンジ構造を中心として相対回転可能となる。したがって、複数のパネルを接続した状態でも、パネルの運搬や設置等の取り扱いが容易となる。
さらに、複数のパネルをヒンジ構造により互いに接続し、円管形状に組み立てるのみで新設配管が形成されるため、既設配管の内部でパネルを曲げる等の作業が不要である。したがって、パネルの組み立てとの観点からはパネルの材質が制限されず、十分な構造強度を備える新設配管(パネル)を既設配管の内部に設置することができる。
新設配管を形成する際には、ヒンジ構造により互いに接続された複数のパネルを円管形状に組み立てた後に、周方向に隣り合って配置されるパネル同士を溶接する。通常、パネル同士の溶接は、新設配管の内側から行われる。第1のヒンジ筒および第2のヒンジ筒が第1端の外周面および第2端の外周面にそれぞれ固定されているため、複数のパネルを円管形状に組み立てた際に、第1のヒンジ筒と第2のヒンジ筒とは、新設配管の外側において、軸方向に一直線となるよう配置される。したがって、第1および第2のヒンジ筒を、パネル同士を溶接する際の裏当て金として用いることができる。この結果、パネル同士の溶接作業を簡略化できる。
また、本発明に係る新設配管においては、前記周方向に隣り合って配置される前記パネル同士の間の隙間は、前記既設配管の径方向の内側から外側に向かうに従って前記周方向の幅が小さくなる先細り形状となっていてもよい。
この場合、周方向に隣り合って配置されるパネル同士の間の隙間を、パネル同士を溶接する際の開先として用いることができる。したがって、パネル同士の溶接作業を簡略化できる。
また、本発明に係る既設配管の更新方法においては、前記円管形状に組み立てられた前記複数のパネルにおいて、前記周方向に隣り合って配置される前記パネル同士の間には開先が形成されていてもよい。
この場合、周方向に隣り合って配置されるパネル同士の間の隙間をそのまま、パネル同士を溶接する際の開先として用いることができるため、パネル同士の溶接作業を簡略化できる。
また、本発明に係る既設配管の更新方法においては、前記搬入工程において、前記複数のパネルを前記既設配管の内部へ搬入した後に、前記複数のパネルを前記既設配管および前記新設配管よりも小径な管状の予備形状に変形させてもよい。
この場合、複数のパネルを小径な予備形状に変形させることにより、既設配管の内部での複数のパネルの取扱性が向上する。
また、本発明に係る既設配管の更新方法においては、前記搬入工程において、前記複数のパネルが前記予備形状に変形された後に、前記複数のパネルを前記既設配管に設けられた搬送手段により搬送されてもよい。
この場合、予備形状に変形された複数のパネルを、所定の位置(新設配管の設置位置)まで容易に移動させることができる。
また、本発明に係る既設配管の更新方法においては、前記搬入工程において、前記複数のパネルが所定の位置まで搬送された後に、前記組立工程において、前記予備形状に変形された前記複数のパネルを前記所定の位置において前記円管形状に組み立ててもよい。
この場合、予備形状に変形された複数のパネルを拡径させるのみで、複数のパネルを容易に円管形状に組み立てることができる。
また、本発明に係る既設配管の更新方法においては、前記新設配管は前記既設配管の軸方向に沿って複数形成され、前記組立工程の後に、前記新設配管の外周面に、帯状板を前記外周面に沿うように取り付け、前記帯状板を裏当て金として前記複数の新設配管を前記軸方向に溶接する工程をさらに備えてもよい。
この場合、複数の新設配管を軸方向に接続することにより、既設配管の更新が必要な部分の全てに新設配管を設置することができる。
本発明によれば、立坑を用いることなく、十分な構造強度を備える新設配管を既設配管の内部に設置することができる。
本発明の一実施形態に係る新設配管(円管形状の複数のパネル)の(a)正面図および(b)側面図である。 本発明の一実施形態に係る搬入形状の複数のパネルを示す図である。 本発明の一実施形態に係る予備形状の複数のパネルを示す図である。 本発明の一実施形態に係るパネルの(a)正面図、および(b)側面図である。 本発明の一実施形態に係るヒンジ構造の(a)斜視図および(b)正面図である。 本発明の一実施形態に係る既設配管の更新方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る既設配管の更新方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る吊り金具を示す図である。 本発明の一実施形態に係る既設配管の更新方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る既設配管の更新方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る帯状板を取り付けた新設配管の(a)正面図および(b)側面図である。 本発明の一実施形態に係る既設配管の更新方法を説明するための図である。 本発明の一実施形態の変形例に係る既設配管の更新方法を説明するための図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る新設配管1を説明する。なお、以下の図面においては、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は本発明の一実施形態に係る新設配管1(円管形状の複数のパネル10)の(a)正面図および(b)側面図である。図2は搬入形状の複数のパネル10を示す図である。図3は予備形状の複数のパネル10を示す図である。図4はパネル10の(a)正面図および(b)側面図である。図5はヒンジ構造20の(a)斜視図および(b)正面図である。
本実施形態の新設配管1は、既設配管2の内部に設置することにより、老朽化した既設配管2を更新するために用いられる。新設配管1として、例えば、直径1100mmの既設配管2を更新する場合、既設配管2よりも直径が100mm小さい、直径1000mmの新設配管1を使用することができる。
以下、既設配管2の周方向を単に周方向と、既設配管2の軸方向を単に軸方向と、既設配管2の径方向を単に径方向とも称する。新設配管1を既設配管2の内部に設置した際、新設配管1の周方向は既設配管2の周方向と、新設配管1の軸方向は既設配管2の軸方向と、新設配管1の径方向は既設配管2の径方向と一致する。
図1に示されるように、新設配管1は、新設配管1の周方向に分割されてなる複数(本実施形態では4つ)のパネル10(10A〜10D)を備える。すなわち、パネル10は、新設配管1の周方向の一部分を形成する。
複数のパネル10のうち、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士は、ヒンジ構造20により、ヒンジ構造20を中心として相対回転可能に接続されている。これにより、複数のパネル10は、図1に示される円管形状と、図2に示される搬入形状と、図3に示される予備形状との間で変形自在となるよう構成されている。円管形状は、複数のパネル10が新設配管1を形成するよう円管状に組み立てられた形状である。搬入形状は、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士のうちの一部(本実施形態では、パネル10Aとパネル10Dとの間)を非接続とし、複数のパネル10を上下方向に連ねた形状である。予備形状は、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士のうちの一部を非接続とし、複数のパネル10を円管形状よりも小径な管状とした形状である。本実施形態では、予備形状の複数のパネル10は、パネル10Aとパネル10Dとが径方向に重なり合った略三角形状となる。
本実施形態においては、既設配管2の内部に、既設配管2の周方向に複数のパネル10を配置するとともに、ヒンジ構造20により周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を接続する。これにより、既設配管2の内部に、複数のパネル10によって形成される新設配管1を設置する。
図4に示されるように、パネル10は、円弧状に曲げられた鋼板である。本実施形態では、パネル10は新設配管1が周方向に4分割されてなるため、パネル10の周方向の長さは新設配管1の円周の4分の1程度となる。パネル10の径方向の長さ(厚さ)は、例えば9mm程度である。パネル10の軸方向の長さ(幅)は、例えば400mm程度である。
パネル10は、第1端11および第2端12を備えている。第1端11および第2端12は、パネル10の周方向における端部(端面)である。第1端11および第2端12は、パネル10を軸方向から見た場合において、径方向に対して傾斜している。これにより、パネル10の外周面(径方向の外側を向く面)は、パネル10の内周面(径方向の内側を向く面)よりも周方向に長くなっている。
パネル10の第1端11の軸方向の中央部には、軸方向に沿って延びる第1のヒンジ筒21が設けられる。パネル10の第2端12には、軸方向に沿って延びる一対の第2のヒンジ筒22が設けられる。一対の第2のヒンジ筒22は、軸方向において第1のヒンジ筒21を挟むように設けられる。すなわち、第1のヒンジ筒21および一対の第2のヒンジ筒22は、軸方向に互いにずらされた位置に配置される。なお、パネル10の軸方向の両端部には、後述する帯状板60A、60Bが取り付けられるため、ヒンジ筒が配置されない。また、第1のヒンジ筒21および第2のヒンジ筒22は、第1端11の外周面および第2端12の外周面にそれぞれ溶接により固定されている。
なお、パネル10と、第1のヒンジ筒21と、第2のヒンジ筒22とにより、パネル部材3が形成される。第1のヒンジ筒21および第2のヒンジ筒22は、ヒンジ構造20の一部を構成する。
図1および図5を参照して、ヒンジ構造20について説明する。
図5に示されるように、ヒンジ構造20は、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第1のパネル10(例えば、パネル10B)に設けられる第1のヒンジ筒21と、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第2のパネル10(例えば、パネル10A)に設けられる一対の第2のヒンジ筒22と、芯棒23と、一対の留め具24と、を備える。第1のヒンジ筒21は、第1のパネル10(パネル10B)の周方向における端のうち、第2のパネル10(パネル10A)に近い側に位置する第1端11に設けられる。第2のヒンジ筒22は、第2のパネル10(パネル10A)の周方向における端のうち、第1のパネル10(パネル10B)に近い側に位置する第2端12に設けられる。すなわち、ヒンジ構造20の第1および第2のヒンジ筒21、22は、周方向に隣り合って配置される第1のパネル10の第1端11および第2のパネル10の第2端12にそれぞれ設けられる。
第1のパネル10(パネル10B)の第1端11に設けられる第1のヒンジ筒21と、第2のパネル10(パネル10A)の第2端12に設けられる一対の第2のヒンジ筒22とは、軸方向に一直線となるよう配置される。芯棒23は、軸方向に延び、第1のヒンジ筒21および一対の第2のヒンジ筒22に挿通される。一対の留め具24を一対の第2のヒンジ筒22のそれぞれに外側から挿入することにより、芯棒23をヒンジ筒21、22内に固定する。これにより、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士(パネル10Aおよびパネル10B)は、ヒンジ構造20により、ヒンジ構造20を中心として相対回転可能に接続される。
図1(b)に示されるように、第1のヒンジ筒21と、一対の第2のヒンジ筒22とは、軸方向に連続して延びるよう配置される。これにより、ヒンジ構造20のヒンジ筒21、22を、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を溶接する際の裏当て金として用いることができる。
また、図5(b)に示されるように、円管形状の複数のパネル10において、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第1のパネル10(例えば、パネル10B)の第1端11と、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第2のパネル10(例えば、パネル10A)の第2端12との間の隙間は、径方向の内側から外側に向かうに従って周方向の幅が小さくなる先細り形状となっている。これにより、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士の間の隙間を、パネル10同士を溶接する際の開先Gとして用いることができる。
次に、上記構成の新設配管1(複数のパネル10)を用いた既設配管2の更新方法について、図6〜12を参照して説明する。
図6に示されるように、本実施形態では、以下の手順で既設配管2の更新が行われる。まず、搬入形状の複数のパネル10をマンホールMから既設配管2の内部へ搬入する(搬入工程)。既設配管2内で、複数のパネル10を予備形状に変形させ、所定の位置まで搬送する。複数のパネル10を円管形状に組み立て、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を溶接することにより、新設配管1を形成する(組立工程)。軸方向に隣り合って配置される新設配管1同士を溶接することにより、所定の長さの新設配管アセンブリを形成する。新設配管1と既設配管2との間にグラウト材を打設し、新設配管1の内面を塗装する。これにより、既設配管2の更新が完了する。なお、上記手順は、並行して行うことが可能である。以下、それぞれの手順について詳述する。
まず、工場にて予めヒンジ構造20により互いに接続された複数のパネル10を、トラック等で工事現場まで搬送する。工事現場にて、搬入形状の複数のパネル10を、パネル10の上端に取り付けられた吊り金具30を介してクレーン1000で吊り下げ、マンホールMから既設配管2の内部へ搬入する。複数のパネル10は上下方向に連ねた搬入形状とされているため、複数のパネル10を、例えば直径600mm程度のマンホールMから搬入することができる。
図8に示されるように、吊り金具30は、第1の係合部31と、第2の係合部32と、シャックル33と、を備える。第1の係合部31は、開口31bを有するプレート31aと、プレート31aの下端に取り付けられた芯棒31cと、を有する。第2の係合部32は、開口32bを有するプレート32aと、プレート32aの下端に取り付けられた芯棒32cと、を有する。シャックル33は、両端に開口33bが形成されるU字状の吊り部33aと、吊り部33aの開口33bに挿通されるボルト33cと、を有する。シャックル33に、クレーン1000のフックが掛けられる。
吊り金具30は、パネル10に設けられる第1のヒンジ筒21を利用して、パネル10に取り付けられる。具体的には、図8(a)に示されるように、第1の係合部31の芯棒31cと、第2の係合部32の芯棒32cとを、第1のヒンジ筒21に両側から挿入する。このとき、プレート31aとプレート32aとは一部重なり合い、開口31bと開口32bとの位置が一致する。その後、図8(b)に示されるように、吊り部33aをプレート31aおよびプレート32aを挟むように取り付け、ボルト33cを開口33b、31b、32bに挿通して固定する。
図7を参照して、クレーン1000で吊り下げられた複数のパネル10をマンホールMから既設配管2の内部へ搬入する手順について詳述する。本実施形態では、長尺のガイド部材40を利用して、複数のパネル10を既設配管2の内部へ搬入する。ガイド部材40として、例えば、ナイロンスリングが用いられる。
図7(a)に示されるように、ガイド部材40の第1の端部41は、搬入形状の複数のパネル10の上端部に固定される。ガイド部材40は、第1の端部41から下方に向けて、複数のパネル10に沿うように延びる。ガイド部材40の中部42は、マンホールMから既設配管2の内部に挿入され、既設配管2の内部で折り返された後に、既設配管2の外側(すなわち、マンホールMの内部)へ延びる。ガイド部材40の第2の端部43は、複数のパネル10を間に挟んで第1の端部41の反対側からマンホールMの外部に引き出される。なお、ガイド部材40の第2の端部43は、搬入形状の複数のパネル10に固定されていない。
この状態で、クレーン1000によって複数のパネル10を下降させながら、ガイド部材40の第2の端部43を、例えばウィンチにより巻き取ることにより引っ張る。図7(b)および図7(c)に示されるように、ガイド部材40の第1の端部41は下方へと移動し、これに伴い、複数のパネル10はマンホールMから既設配管2の内部へ搬入されていく。また、図7(d)〜図7(f)に示されるように、複数のパネル10を、既設配管2の内部で、ガイド部材40の中部42の折り返し形状に沿わせつつ搬入形状から予備形状へ変形させる。このとき、複数のパネル10は、後述する搬送手段2000を取り囲むように予備形状へ組み立てられる。
その後、予備形状に組み立てられた複数のパネル10は、搬送手段2000を用いて、既設配管2の内部を所定の位置まで搬送される。搬送手段2000としては、例えば、予備形状の複数のパネル10の内部に配置されて複数のパネル10を支持するローラを有する台車などを用いてもよい。
複数のパネル10は、所定の位置まで搬送されると、予備形状のまま仮置きされる。
その後、所定の位置に搬送された予備形状の複数のパネル10を拡径させて、円管形状に組み立てる。ヒンジ構造20のヒンジ筒21、22を裏当て金として、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を径方向の内側から溶接する。このとき、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士の間の先細り形状の隙間が、パネル10同士を溶接する際の開先Gとなり、開先Gに溶接部Wが形成される。これにより、複数のパネル10と、ヒンジ構造20と、溶接部Wとを備える新設配管1が形成される。
本実施形態では、図9に示されるように、軸方向に複数の新設配管1を形成し、軸方向に隣り合って配置される新設配管1同士を溶接することにより、所定の長さの新設配管アセンブリを形成する。
図10および図11に示されるように、先に形成された新設配管1(図10の左側の新設配管1)の下半周部の外周面に、半円状に曲げられた帯状板60Aを径方向の内側から点付け溶接しておく。また、新たに形成された新設配管1(図10の右側の新設配管1)の上半周部の外周面に、半円状に曲げられた帯状板60Bを径方向の内側から点付け溶接する。なお、位置決めのため、帯状板60A、60Bの端部は斜め(軸方向に対し、先に形成された新設配管1から、新たに形成された新設配管1に向かうに従い下側に向かう斜め)に形成されることが好ましい。その後、新たに形成された新設配管1を、先に形成された新設配管1に接続させる。このとき、帯状板60Aと帯状板60Bとにより、新設配管1の接続部分が周方向に外側から覆われる。帯状板60A、60Bを裏当て金として用い、軸方向に隣り合って配置される新設配管1同士を径方向の内側から溶接する。
なお、新設配管1において、ヒンジ構造20および溶接部Wの剛性は、他の部分(パネル10)の剛性と異なる。このような剛性の違いに起因して、新設配管1に働く応力が周方向の局所的な部分に集中してしまうことを防止するために、図9および図10に示されるように、軸方向に隣り合う新設配管1のヒンジ構造20の周方向の位置は互いにずらされている。
その後、新たに形成された新設配管1に対し、仮止め用のゴム50を、新設配管1と既設配管2との間に周方向に間隔を空けて複数打ち込む。
その後、図12に示されるように、新設配管1と既設配管2との間にグラウト材70を打設する。グラウト材70は、例えば、新設配管1(複数のパネル10)の周方向および軸方向に間隔を空けて形成された複数のグラウトホールを介して、新設配管1と既設配管2との間に注入される。
その後、新設配管1の内面の溶接部Wをエポキシ樹脂等で塗装する。これにより、既設配管2の更新作業が完了する。
本実施形態のヒンジ構造20は、既設配管2の内部に、既設配管2の周方向に配置された複数のパネル10を備える新設配管1において、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を接続する。ヒンジ構造20は、隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第1のパネル10の周方向における第1端11に設けられ、既設配管2の軸方向に延びる第1のヒンジ筒21と、隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第2のパネル10の周方向における第2端12に設けられ、軸方向に延び、第1のヒンジ筒21と軸方向で異なる位置に配置される第2のヒンジ筒22と、軸方向に延び、第1および第2のヒンジ筒21、22に挿通される芯棒23と、を備える。
また、本実施形態の新設配管1は、既設配管2の内部に、既設配管2の周方向に配置された複数のパネル10と、複数のパネル10のうち周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を接続するヒンジ構造20と、を備える。
また、本実施形態のパネル部材3は、既設配管2の内部に配置される新設配管1の周方向の一部分を形成するパネル10と、パネル10の周方向における第1端11に設けられ、既設配管2の軸方向に延びる第1のヒンジ筒21と、パネル10の周方向における第2端12に設けられ、軸方向に延び、第1のヒンジ筒21と軸方向で異なる位置に配置される第2のヒンジ筒と、を備え、第1および第2のヒンジ筒21、22には、軸方向に延びる芯棒23が挿通可能であり、芯棒23が挿通された第1および第2のヒンジ筒21、22は、パネル10と周方向に隣り合う他のパネル10とを溶接する際の裏当て金として利用可能である。
本実施形態の既設配管2の更新方法においては、既設配管2の内部に、既設配管2の周方向に複数のパネル10を配置するとともに周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を接続して、既設配管2の内部に、複数のパネル10によって形成される新設配管1を設置する。本実施形態の既設配管2の更新方法は、複数のパネル10を既設配管2の内部へ搬入する搬入工程と、隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第1のパネル10の周方向における第1端11に設けられ、既設配管2の軸方向に延びる第1のヒンジ筒21、および、隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第2のパネル10の周方向における第2端12に設けられ、軸方向に延び、第1のヒンジ筒21と軸方向で異なる位置に配置される第2のヒンジ筒22に、軸方向に延びる芯棒23を挿通する接続工程と、搬入工程及び接続工程の後、既設配管2の内部にて、複数のパネル10を円管形状に組み立てて新設配管1を形成する組立工程と、を備える。
新設配管1を形成する複数のパネル10を、マンホールMから既設配管2の内部へ搬入することができる。したがって、立坑を掘ることができない場所であっても、立坑を用いることなく既設配管2の内部に新設配管1を設置することができる。
また、ヒンジ構造20により、隣り合って配置されるパネル10同士を容易に接続することができる。
また、ヒンジ構造20を用いてパネル10同士を接続するため、隣り合って配置されるパネル10同士は、ヒンジ構造20を中心として相対回転可能となる。したがって、複数のパネル10を接続した状態でも、パネル10の運搬や設置等の取り扱いが容易となる。
さらに、複数のパネル10をヒンジ構造20により互いに接続し、円管形状に組み立てるのみで新設配管1が形成されるため、既設配管2の内部でパネル10を曲げる等の作業が不要である。したがって、パネル10の組み立てとの観点からはパネル10の材質が制限されず、十分な構造強度を備える新設配管1(パネル10)を既設配管2の内部に設置することができる。
また、本実施形態のヒンジ構造20においては、第1のヒンジ筒21および第2のヒンジ筒22は、第1のパネル10の第1端11の外周面および第2のパネル10の第2端12の外周面にそれぞれ固定されている。
新設配管1を形成する際には、ヒンジ構造20により互いに接続された複数のパネル10を円管形状に組み立てた後に、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を溶接する。通常、パネル10同士の溶接は、新設配管1の内側から行われる。第1のヒンジ筒21および第2のヒンジ筒22が第1端11の外周面および第2端12の外周面にそれぞれ固定されているため、複数のパネル10を円管形状に組み立てた際に、第1のヒンジ筒21と第2のヒンジ筒22とは、新設配管1の外側において、軸方向に一直線となるよう配置される。したがって、第1および第2のヒンジ筒21、22を、パネル10同士を溶接する際の裏当て金として用いることができる。この結果、パネル10同士の溶接作業を簡略化できる。
また、本実施形態の新設配管1においては、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士の間の隙間は、既設配管2の径方向の内側から外側に向かうに従って周方向の幅が小さくなる先細り形状となっている。
これにより、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士の間の隙間を、パネル10同士を溶接する際の開先として用いることができる。したがって、パネル10同士の溶接作業を簡略化できる。
また、本実施形態においては、組立工程において、複数のパネル10を円管形状に組み立てた後に、第1および第2のヒンジ筒21、22を裏当て金として、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を溶接する。
第1および第2のヒンジ筒21、22を裏当て金としても用いることができるため、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士の溶接作業を簡略化できる。
また、本実施形態においては、円管形状に組み立てられた複数のパネル10において、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士の間に開先が形成される。
周方向に隣り合って配置されるパネル10同士の間の隙間をそのまま、パネル10同士を溶接する際の開先として用いることができるため、パネル10同士の溶接作業を簡略化できる。
また、本実施形態においては、搬入工程において、複数のパネル10を既設配管2の内部へ搬入した後に、複数のパネル10を既設配管2および新設配管1よりも小径な管状の予備形状に変形させる。
複数のパネル10を小径な予備形状に変形させることにより、既設配管2の内部での複数のパネル10の取扱性が向上する。
また、本実施形態においては、搬入工程において、複数のパネル10が予備形状に変形された後に、複数のパネル10を既設配管2に設けられた搬送手段2000により搬送する。
これにより、予備形状に変形された複数のパネル10を、所定の位置(新設配管1の設置位置)まで容易に移動させることができる。
また、本実施形態においては、搬入工程において、複数のパネル10が所定の位置まで搬送された後に、組立工程において、予備形状に変形された複数のパネル10を所定の位置において円管形状に組み立てる。
これにより、予備形状に変形された複数のパネル10を拡径させるのみで、複数のパネル10を容易に円管形状に組み立てることができる。
また、本実施形態においては、新設配管1は軸方向に沿って複数形成され、組立工程の後に、新設配管1の外周面に、帯状板60A、60Bを外周面に沿うように取り付け、帯状板60A、60Bを裏当て金として、軸方向に隣り合って配置される新設配管1同士を溶接する工程をさらに備える。
複数の新設配管1を軸方向に接続することにより、既設配管2の更新が必要な部分の全てに新設配管1を設置することができる。
本実施形態の既設配管2の更新方法においては、新設配管1がその周方向に分割されてなる複数のパネル10を利用して、既設配管2の内部に新設配管1を設置する。本実施形態の既設配管2の更新方法は、複数のパネル10を、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を相対回転可能に接続させた状態で既設配管2の内部へ搬入する搬入工程と、既設配管2の内部にて、複数のパネル10を円管形状に組み立てて新設配管1を形成する組立工程と、を備える。搬入工程では、複数のパネル10を上下方向に連ねた搬入形状にて、複数のパネル10を既設配管2の内部へ搬入する。
搬入形状の複数のパネル10をクレーン1000等により吊り下げ、マンホールMから既設配管2の内部へ搬入することができる。したがって、複数のパネル10の搬入作業が容易となる。
また、複数のパネル10は、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士が接続した状態で既設配管2の内部へ搬入されるため、既設配管2の内部にて、複数のパネル10を容易に円管形状に組み立てることができる。
また、本実施形態においては、搬入工程において、ガイド部材40の中部42を既設配管2の内部へ搬入し、複数のパネル10をガイド部材40の内側に挿入するとともにガイド部材40の一端(第2の端部43)を引き上げることにより、既設配管2内で複数のパネル10を既設配管2および新設配管1よりも小径な管状の予備形状に組み立てる。
複数のパネル10を小径な予備形状に変形させることにより、既設配管2の内部での複数のパネル10の取扱性が向上する。
また、ガイド部材40の一端(第2の端部43)を引き上げることにより、複数のパネル10を、ガイド部材40に沿わせつつ、既設配管2の内部に容易に搬入し、また予備形状に容易に変形させることができる。
なお、本発明は、図面を参照して説明した上記実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態においては、搬入工程の前に、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士のうちの第1のパネル10の第1のヒンジ筒21、および第1のパネルの第2のヒンジ筒22に芯棒23を挿通し、複数のパネル10をヒンジ構造20により互いに接続する接続工程が行われた。また、搬入工程において、搬入形状の複数のパネル10をマンホールMから既設配管2の内部へ搬入した。
しかしながら、図13に示されるように、複数のパネル10は、互いに接続されていない状態で、マンホールMから既設配管2の内部へ1つずつ搬入されてもよい。あるいは、複数のパネル10は、互いに接続されずに重ねられた状態で、マンホールMから既設配管2の内部へ搬入されてもよい。この場合、既設配管2の内部へ搬入された複数のパネル10は、搬送手段2000としての台車の上に重ねて載せられ、既設配管2の内部を所定の位置まで搬送される。既設配管2の内部における新設配管1の設置箇所の近傍にて、複数のパネル10をヒンジ構造20により互いに接続する接続工程が行われる。その後、複数のパネル10を円管形状に組み立てる組立工程が行われる。
また、搬入工程の後、マンホールMの近傍にて、複数のパネル10をヒンジ構造20により互いに接続する接続工程が行われてもよい。この場合、接続工程の際に複数のパネル10を予備形状に組み立て、搬送手段2000を用いて所定の位置まで搬送してもよい。
また、上記実施形態においては、新設配管1を周方向に4分割することによりパネル10を形成した。しかしながら、新設配管1の分割数は、4分割以外であってもよい。
また、上記実施形態においては、ヒンジ構造20を裏当て金として、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士を溶接した。しかしながら、パネル10同士の溶接用の裏当て金を、ヒンジ構造20とは別に設けてもよい。
また、上記実施形態においては、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士、および軸方向に隣り合って配置される新設配管1同士を溶接により接続した。しかしながら、接続方法は溶接に限られず、例えば、周方向に隣り合って配置されるパネル10同士、および軸方向に隣り合って配置される新設配管1同士が接着されてもよい。
また、上記実施形態においては、長尺のガイド部材40を利用して、複数のパネル10を既設配管2の内部へ搬入した。しかしながら、ガイド部材を利用せずに、複数のパネル10を既設配管2の内部へ搬入してもよい。
また、上記実施形態においては、搬送手段2000を用いて、既設配管2の内部を所定の位置まで搬送した。しかしながら、搬送手段2000を用いずに、例えば複数のパネル10の下端にキャスタを取り付けて、複数のパネル10を作業者が搬送してもよい。
また、上記実施形態においては、複数のパネル10を既設配管2の内部にて予備形状に変形させ、予備形状から円管形状へ組み立てた。しかしながら、複数のパネル10を予備形状にすることなく、所定の位置へ搬送し、円管形状へ組み立ててもよい。
また、上記実施形態においては、ヒンジ構造20が、1つの第1のヒンジ筒21と、一対の(2つの)第2のヒンジ筒22と、を備えていた。しかしながら、第1のヒンジ筒21及び第2のヒンジ筒22の数はこれに限られない。例えば、ヒンジ構造20において、3つの第1のヒンジ筒21と、4つの第2のヒンジ筒22とが軸方向に交互に設けられてもよい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1…新設配管 2…既設配管 10(10A〜10D)…パネル 11…第1端 12…第2端 20…ヒンジ構造 21…第1のヒンジ筒 22…第2のヒンジ筒 23…芯棒 G…開先

Claims (9)

  1. 既設配管の内部に、前記既設配管の周方向に配置された複数のパネルと、
    前記複数のパネルのうち前記周方向に隣り合って配置される前記パネル同士を接続するヒンジ構造と、
    を備え
    前記ヒンジ構造は、
    前記隣り合って配置される前記パネル同士のうちの第1のパネルの前記周方向における第1端に設けられ、前記既設配管の軸方向に延びる第1のヒンジ筒と、
    前記隣り合って配置される前記パネル同士のうちの第2のパネルの前記周方向における第2端に設けられ、前記軸方向に延び、前記第1のヒンジ筒と前記軸方向で異なる位置に配置される第2のヒンジ筒と、
    前記軸方向に延び、前記第1および第2のヒンジ筒に挿通される芯棒と、を備え、
    前記隣り合って配置される前記パネル同士の間の隙間は、前記隣り合って配置される前記パネル同士を溶接する際の開先として用いられ、
    前記第1のヒンジ筒および前記第2のヒンジ筒は、前記第1のパネルの前記第1端の外周面および前記第2のパネルの前記第2端の外周面にそれぞれ固定されており、前記隣り合って配置される前記パネル同士を溶接する際の前記開先の裏当て金として用いられることを特徴とする新設配管。
  2. 前記周方向に隣り合って配置される前記パネル同士の間の前記隙間は、前記既設配管の径方向の内側から外側に向かうに従って前記周方向の幅が小さくなる先細り形状となっていることを特徴とする請求項に記載の新設配管。
  3. 既設配管の内部に配置される新設配管の周方向の一部分を形成するパネルと、
    前記パネルの前記周方向における第1端に設けられ、前記既設配管の軸方向に延びる第1のヒンジ筒と、
    前記パネルの前記周方向における第2端に設けられ、前記軸方向に延び、前記第1のヒンジ筒と前記軸方向で異なる位置に配置される第2のヒンジ筒と、を備え、
    前記第1および第2のヒンジ筒には、前記軸方向に延びる芯棒が挿通可能であり
    前記パネルと前記周方向に隣り合う他のパネルとの間の隙間は、前記パネルと前記周方向に隣り合う前記他のパネルとを溶接する際の開先として用いられ、
    前記第1のヒンジ筒および前記第2のヒンジ筒は、前記パネルの前記第1端の外周面および前記パネルの前記第2端の外周面にそれぞれ固定されており、前記芯棒が挿通された前記第1および第2のヒンジ筒は、前記パネルと前記周方向に隣り合う前記他のパネルとを溶接する際の前記開先の裏当て金として用いられることを特徴とするパネル部材。
  4. 既設配管の内部に、前記既設配管の周方向に複数のパネルを配置するとともに前記周方向に隣り合って配置されるパネル同士を接続して、前記既設配管の内部に、前記複数のパネルによって形成される新設配管を設置する既設配管の更新方法であって、
    前記複数のパネルを前記既設配管の内部へ搬入する搬入工程と、
    前記隣り合って配置される前記パネル同士のうちの第1のパネルの前記周方向における第1端に設けられ、前記既設配管の軸方向に延びる第1のヒンジ筒、および、前記隣り合って配置される前記パネル同士のうちの第2のパネルの前記周方向における第2端に設けられ、前記軸方向に延び、前記第1のヒンジ筒と前記軸方向で異なる位置に配置される第2のヒンジ筒に、前記軸方向に延びる芯棒を挿通する接続工程と、
    前記搬入工程及び前記接続工程の後、前記既設配管の内部にて、前記複数のパネルを円管形状に組み立てて前記新設配管を形成する組立工程と、を備え
    前記組立工程において、前記複数のパネルを前記円管形状に組み立てた後に、前記第1および第2のヒンジ筒を裏当て金として、前記周方向に隣り合って配置される前記パネル同士を溶接することを特徴とする既設配管の更新方法。
  5. 前記円管形状に組み立てられた前記複数のパネルにおいて、前記周方向に隣り合って配置される前記パネル同士の間には開先が形成されることを特徴とする請求項に記載の既設配管の更新方法。
  6. 前記搬入工程において、前記複数のパネルを前記既設配管の内部へ搬入した後に、前記複数のパネルを前記既設配管および前記新設配管よりも小径な管状の予備形状に変形させることを特徴とする請求項4または5に記載の既設配管の更新方法。
  7. 前記搬入工程において、前記複数のパネルが前記予備形状に変形された後に、前記複数のパネルを前記既設配管に設けられた搬送手段により搬送することを特徴とする請求項に記載の既設配管の更新方法。
  8. 前記搬入工程において、前記複数のパネルが所定の位置まで搬送された後に、前記組立工程において、前記予備形状に変形された前記複数のパネルを前記所定の位置において前記円管形状に組み立てることを特徴とする請求項に記載の既設配管の更新方法。
  9. 前記新設配管は前記既設配管の軸方向に沿って複数形成され、
    前記組立工程の後に、前記新設配管の外周面に、帯状板を前記外周面に沿うように取り付け、前記帯状板を裏当て金として前記複数の新設配管を前記軸方向に溶接する工程をさらに備えることを特徴とする請求項4から8のいずれか一項に記載の既設配管の更新方法。
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