以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る遠隔管理システム、情報処理装置、遠隔管理方法およびプログラムの一実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、各実施の形態は、内容を矛盾させない範囲で、適宜組み合わせることができる。
本実施形態の情報処理装置は、顧客の機器を識別する機器IDごとに、該顧客に関連する情報を対応付けた顧客情報を保持する。また、情報処理装置は、通信端末IDごとに、通信端末情報を対応付けて保持する。そして、情報処理装置は、通信端末情報と、顧客情報とを対応付けた第2対応情報を生成する。情報処理装置は、機器から該機器の状態を示す状態情報と、該機器を識別する機器IDとを対応付けた機器情報を取得する。そして、情報処理装置は、取得した機器情報に含まれる機器IDを用いて特定した顧客情報の管理サービス情報から機器を管理するために提供される機能を示すサービスと、機器情報を機器管理装置に通知する通知間隔を含んだ管理項目とを含む管理サービス情報を、機器情報のデータ量に基づいて決定する。これにより、契約した定額通信料金の範囲内にデータ通信量を抑制し、超過料金の支払いを防止することができる。
以下では、本実施形態の情報処理装置を、被管理装置(画像処理装置)と通信して遠隔管理する遠隔管理システムの一部の装置(管理装置)として実現する例を説明する。本実施形態の情報処理装置が適用可能なシステムは、このような遠隔管理システムに限られるものではない。また、以下では、本発明に係る被管理装置を、複合機(MFP:Multifunction Peripheral)に適用した場合を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではない。なお、複合機とは、印刷機能、複写機能、スキャナ機能、及びファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する装置である。また、以下では、管理装置を「機器管理装置」と表記し、被管理装置を「機器」と表記して説明する。なお、「機器管理装置」は、請求項の「管理装置」に対応し、「機器」は、請求項の「被管理装置」に対応し、「機器情報」は、請求項の「被管理装置情報」に対応する。また、被管理装置は、MFPに限ることはなく、LP(Laser Printer)、インクジェットプリンタ、プロジェクタ、カメラなどでもよい。
まず、図1を用いて、遠隔管理システム1の全体システム構成例について説明する。図1は、本実施形態の遠隔管理システムの全体システム構成の一例を示す図である。
図1に示すように、遠隔管理システム1は、複数の機器20a〜20cを遠隔管理する機器管理装置10と、機器管理装置10により管理される機器20a、機器20b、機器20cとを備える。以下、複数の機器20a〜20cを区別する必要がない場合は、機器20と表記する。機器管理装置10は、例えば、機器20から通知されたデータから、カウンタ集計(課金処理)、消耗品発注、CEのディスパッチ(カスタマーエンジニアの派遣)などを遠隔で実施する装置である。機器20は、ネットワーク機器、例えば、MFPである。本実施形態では機器20をMFPを一例として説明する。機器20は、例えば、SIMカード(ICチップ)の入ったUSBドングル(通信端末)60a〜60cを所定機器に差し込むことで無線による携帯電話回線網40への接続が可能となり、機器管理装置10との間でデータの送受信を行う。
複数の機器20a〜20cは、機器20ごとに通信端末60a〜60cを介して無線により各基地局30a〜30cに接続し携帯電話回線網40を経由して通信網50に接続する機器管理装置10と接続されている。以下、基地局30a〜30cを区別する必要がない場合は、基地局30と表記する。また、通信端末60a〜60cを区別する必要がない場合は、通信端末60と表記する。携帯電話回線網40は、例えば、PHS(Personal Handy−phone System)や3G(3rd Generation)回線などであり、高速なデータ通信が可能である。通信網50は、例えば、セキュリティが高い専用回線やVPN(Virtual Private Network)、インターネット等のネットワークである。図1では、機器管理装置10と接続される機器20の台数が3台である場合を例示しているが、これに限らず、機器20の台数は任意である。
なお、図1の例では、機器20は、通信端末60を介して無線により各基地局30に接続し携帯電話回線網40を経由して通信網50に接続する構成であるが、これに限ることはなく、例えば、機器20は、携帯電話回線網40とは種類の違う通信網を経由して通信網50に接続する構成であってもよいし、直接に通信網50に接続する構成であってもよい。
また、機器20が通信端末60を介して無線により各基地局30と通信する通信規格として、例えば、GSM(Global System for Mobile communications:登録商標)、cdmaOne(Code Division Multiple Access:米国電気通信工業会(TIA:Telecommunication Industry Association)の規格IS−95準拠の携帯電話システムのブランド名)、PDC(Personal Digital Cellular)、CDMA2000(Wideband cdmaOneとも呼ばれ、現在のcdmaOne規格(IS−95)の上位規格)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、TD−SCDMA(Time Division − Synchronous Code Division Multiple Access)、LTE(Long Term Evolution)、モバイルWiMAX(Mobile Worldwide Interoperability for Microwave Access)、AXGP(Advanced eXtended Global Platform)、LTE−Advanced(IMT−Advanced規格に準拠する無線通信システム)などが挙げられる。
また、遠隔管理システム1では、遠隔管理を行うために各機器20にRPC(Remote Procedure Call)により、相互実装するアプリケーションのメソッドに対する処理の要求、応答を送受信する機能を有している。また、RPCを実現するために、PPP(Point−to−Point Protocol)、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)、SOAP(Simple Object Access Protocol)、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)などのプロトコルを利用することができる。
次に、図2を用いて、機器管理装置10のハードウェア構成について説明する。図2は、機器管理装置のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
図2に示すように、機器管理装置10は、システムバス17に接続された、制御装置11と、操作端末12と、記憶装置13と、通信端末14と、モデム15と、プロキシサーバ16とを備える。
制御装置11は、図示しないCPU(Central Processing Unit )、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等から構成されるマイクロコンピュータを備え、機器管理装置10の動作を統括的に制御する。また、CPUは、記憶装置13に格納されたプログラムを実行することで、機器管理装置10全体の動作を制御する。また、CPUは、各種機能を実現する。制御装置11は、機器20から機器20の状態を示す状態情報と機器20を識別する識別情報とを少なくとも含む機器情報(管理情報パラメータ)を受信する機能を有し、該機器情報に基づいて機器20の管理を制御する。また、制御装置11は、通信端末14、モデム15の通信を制御する。
操作端末12は、キーボード、マウス、ディスプレイ等で構成され、ユーザの様々な操作指示を受け付けるユーザインターフェイスである。また、操作端末12は、各種データを入力する入力インタフェースである。操作端末12は、例えば、タッチパネルや音声入力装置を操作端末12とすることもできる。
記憶装置13は、機器管理装置10で実行される各種のプログラムを格納する。また、記憶装置13は、機器管理装置10の各種機能を実現するために必要なファイルやデータ等を格納する。また、記憶装置13は、管理対象である機器20の管理に用いる各種管理情報パラメータ(機器情報)、管理プログラムを記憶する。記憶装置13は、オペレータが入力するデータを記憶するパラメータ記憶エリア13aと、機器20の各種情報を記憶する機器情報記憶エリア13bと、予め登録された顧客の機器20を識別する識別情報と該顧客を識別する情報とを含む顧客情報を記憶する顧客情報記憶エリア13cとを有する。記憶装置13は、例えば、顧客情報、機器20の設置状態、機器20の設置許可エリアなどの機器20を管理するための各種管理情報を保持する。なお、各種管理情報は、予め顧客との契約情報に基づいて登録される。
通信端末14は、制御部11の制御下で、モデム15の通信を制御する。
モデム15は、公衆回線網を介して機器20との間で通信プロトコルを交換して接続する。また、モデム15は、機器20との間で通信プロトコルを交換して接続する。
プロキシサーバ16は、通信網に接続されており、例えば、通信網50を介して機器20との間で通信を行って、セキュリティ管理を行う。
また、機器管理装置10は、図示しない表示装置を有する。表示装置は、プログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。表示装置は、例えば、画像などを表示するディスプレイである。ディスプレイは、例えば、液晶や有機ELなどのFPD(Flat Panel Display)である。
なお、上記の機器管理装置10用プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで、記録メディア等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して流通させるようにしてもよい。
次に、図3を用いて、機器20のハードウェア構成について説明する。図3は、本実施形態に係る機器のハードウェア構成の一例を示す模式図である。
図3に示すように、機器20は、コントローラボード230と、操作パネル231と、FCU(ファクシミリコントロールユニット)232と、USB(Universal Serial Bus)233と、IEEE1394I/F234と、プロッタ/スキャナエンジン235と、周辺機236とを備える。
コントローラボード230は、CPU(Central Processing Unit)211と、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)212と、フラッシュメモリ213と、HDD(Hard Disk Drive)214と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)215と、管理システム用メモリ216と、NIC(Network Interface Card)217と、モデム218とを備える。
CPU211は、機器20の動作を統括的に制御する。CPU211は、SDRAM212、フラッシュメモリ213及びHDD214に格納されたプログラムを実行することで、機器20全体の動作を制御する。また、CPU211は、各種機能を実現する。また、CPU211は、SDRAM212、フラッシュメモリ213及びHDD214のプログラムに基づいてデータ演算を行い、機器20の各部を制御して、機器20としての処理を実行する。
SDRAM212は、各種プログラムを記憶するメモリである。また、SDRAM212は、CPU211がデータ処理時に使用するメモリである。
フラッシュメモリ213は、各種プログラムやOS(Operating System)イメージを記憶するメモリである。また、フラッシュメモリ213は、各種不揮発性を必要とするデータ(機種機番、IPアドレスなど)を記憶するメモリである。フラッシュメモリ213は、遠隔管理システム1における各機能を実現するための記憶メモリでもある。
HDD214は、不揮発性記憶媒体であり、対象の機器20の各種管理情報、更新用ファームウェア、実行用ファームウェアを記憶する。また、HDD214は、機器20がMFP等であるときには、画像データ等を記憶する。
ASIC215は、CPU211の制御対象となるデバイスの共有化をはかり、アーキテクチャの面からアプリケーションなどの開発の高効率化を支援するものである。また、ASIC215は、機器20がMFP等であるときには、各種画像処理を行う。
管理システム用メモリ216は、遠隔管理システム1における遠隔管理処理の各機能を実現するのに必要な各種データを記憶するメモリである。
NIC217は、ローカルネットワーク、また更にネットワークを介して、機器管理装置10のプロキシサーバと接続するインタフェースである。
モデム218は、公衆回線網を介して、機器管理装置10のモデム15と接続する。
操作パネル231は、機器20であるMFPに対して操作を行うオペレータのためのインタフェースであり、データ入力、ジョブ実行などを受け付ける。また、操作パネル231は、各種操作キー及びファンクションキー等を備えるとともに、ディスプレイ(例えば、液晶ディスプレイ)を備える。操作キーからは、機器20に各種動作を行わせるのに必要な各種命令等が入力される。ディスプレイには、操作キーから入力された命令内容や機器20からオペレータに通知する各種情報が表示される。
FCU232は、FAX装置またはモデム機能を有する複写装置などの外部装置との通信を公衆回線で制御する。また、FCU232は、外部のFAX装置との間でファクシミリ制御信号を交換し、G3及びG4のファクシミリ通信手順を実行する。
USB(Universal Serial Bus)233は、周辺装置と接続するためのシリアルバスである。遠隔管理システム1において、モバイル通信用ドングルと接続するインタフェースでもある。また、USB233には、USBデバイスが接続され、CPU211の制御下で、接続されるUSBデバイスとの間でデータの授受を行う。
IEEE1394I/F234は、外部のスキャナやプロッタ等との接続に使用される。
プロッタ/スキャナエンジン235は、ASIC215から受け取った画像データに基づいて用紙に画像を印刷出力し、また、原稿を主走査・副走査して該原稿の画像データを読み取ってASIC215に出力する。プロッタ/スキャナエンジン235には、後処理機やADF(自動原稿送り装置)等の周辺機236が接続される。
次に、図4を用いて、本実施形態の機器20のソフトウェア構成について説明する。図4は、機器のソフトウェア構成の一例を示す模式図である。
図4に示すように、機器20は、アプリケーションモジュール層281と、サービスモジュール層282と、SRM(システムリソースマネージャ)層283と、汎用OS層284と、IMH(イメージメモリハンドラ)274とで構成されている。アプリケーションモジュール層281とサービスモジュール層282とは、GW−API−I/F291で機能接続され、サービスモジュール層282とプロッタ/スキャナエンジン235とは、RAPI−I/F292で接続されていて、プロッタ/スキャナエンジン235内には、センサ等からなる異常検出部が備えられている。
機器20は、CPU211がASIC215を経由してフラッシュメモリ213内のブートプログラムを起動させることで、これらのプログラムを起動させる。さらに、CPU211がOSイメージを読み出して、SDRAM212をロードしてOSに展開し、OSを起動させる。そして、機器20は、さらに必要に応じて、フラッシュメモリ213内の各アプリケーションやサービス等のプログラムを読み出し、SDRAM212にロードして展開して起動させることにより、各機能を実現する。
アプリケーションモジュール層281は、NRS(ニューリモートサービス)251と、コピーアプリ(以下、アプリケーションのことを必要に応じてアプリという。)252と、ファックスアプリ253と、プリンタアプリ254と、スキャナアプリ255と、ネットファイルアプリ256と、ウェブアプリ257とを備えている。
NRS251は、例えば、携帯電話回線網40を介してデータを送受信する際のデータの変換を行う等の、例えば、通信網50を介した機器20の遠隔管理に関する機能、及びスケジューラ機能を有するアプリケーションである。また、NRS251は、機器20の状態を示す状態情報、カウンタ情報、ファームウェアバージョン情報などを機器管理装置10に通知する機能、ファームウェア更新、コマンドの実行等の要求をメソッド単位で送信する機能を有する。また、NRS251は、定期的に、或いは即時的に、或いは不定期的に機器管理装置10に機器20の異常通報、消耗品発注コール、起動通報する機能を有する。コピーアプリ252、ファクスアプリ253、プリンタアプリ254、スキャナアプリ255、ネットファイルアプリ256及びウェブアプリ257は、それぞれ名前の通り、コピー機能、ファックス機能、プリンタ機能、スキャナ機能、ネットファイル操作機能及びウェブサービスの各サービスを実現するアプリケーションである。
サービスモジュール層282は、OCS(オペレーションコントロールサービス)261と、ECS(エンジンコントロールサービス)262と、MCS(メモリコントロールサービス)263と、NCS(ネットワークコントロールサービス)264と、FCS(ファックスコントロールサービス)265と、SCS(システムコントロールサービス)266と、DCS(デリバリーコントロールサービス)267と、UCS(ユーザコントロールサービス)268とを実装している。
OCS261は、操作パネル231を制御するモジュールである。ECS262は、プロッタ/スキャナエンジン235を制御するモジュールである。MCS263は、メモリ制御をするモジュールである。NCS264は、ネットワークとアプリケーションモジュール層281の各アプリケーション251〜257との仲介処理を行うモジュールである。FCS265は、ファクシミリ機能を実現するモジュールである。SCS266は、コマンドの内容に応じたアプリケーションモジュール層281の各アプリケーション251〜257の起動管理及び終了管理を行うモジュールである。DCS267は、HDD214やコントローラボード230上のメモリに記憶している画像ファイルをSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)やFTP(File Transfer Protocol)を用いて送受信するモジュールである。UCS268は、機器20の利用者が登録した宛先情報や宛先情報等のユーザ情報を管理するモジュールである。
SRM271は、システムの制御及びリソースの管理を行うモジュールである。汎用OS272は、UNIX(登録商標)、LINUX(登録商標)等のオペレーティングシステムである。ドングルUSBドライバ273は、モバイル通信用ドングルを制御し、NRS251に対してモバイル通信制御機能を抽象化した通信インタフェースを提供するためのUSBデバイスドライバである。IMH274は、一時的に画像データを入れておくメモリを管理するモジュールである。
次に、図5を用いて、本実施形態の機器管理装置10及び機器20の機能について説明する。図5は、機器管理装置及び機器の機能構成の一例を示すブロック図である。
まず、機器管理装置10の機能構成について説明する。図5に示すように、機器管理装置10は、受付部101と、顧客情報記憶部102と、依頼書情報生成部103と、通信端末情報部104と、第1特定部105と、第2特定部106と、対応情報生成部107と、管理部108と、第3特定部109と、管理情報部110と、通知部111と、通信部112とを有する。上記各部については、これらの一部又は全部がソフトウェア(プログラム)、ハードウェア回路であってもよい。また、上記各部のうちの一部が機器管理装置10に搭載される形態であってもよい。
受付部101は、ユーザ操作の入力を受け付ける。受付部101は、顧客に関連する情報を含む顧客情報を受け付けて顧客情報記憶部102及び依頼書情報生成部103に受け渡す。具体的には、受付部101は、例えば、顧客の機器20を識別する機器ID(第2識別情報)と、該顧客に関連する情報とを対応付けた顧客情報を受け付けて顧客情報記憶部102、依頼書情報生成部103に受け渡す。つまり、受付部101は、顧客の機器20を識別する機器IDごとに、該顧客の機器20を管理するための設定情報を含んだ管理サービス情報を少なくとも含む情報を対応付けた顧客情報を受け付けて顧客情報記憶部102、依頼書情報生成部103に受け渡す。
また、受付部101は、通信端末60の識別情報を含む通信端末情報を受け付けて通信端末情報部104に受け渡す。具体的には、受付部101は、例えば、機器20に装着された通信端末60を識別する通信端末ID(第1識別情報)と、該機器20を識別する機器ID(第2識別情報)とを対応付けた第1対応情報を受け付けて取得して通信端末情報部104に受け渡す。ここで、機器IDは、請求項の「第2識別情報」に対応し、通信端末IDは、請求項の「第1識別情報」に対応する。なお、以下では、第1識別情報を「通信端末ID」、第2識別情報を「機器ID」とも表記する。また、以下では、通信端末を「ドングル」とも表記する。
顧客情報記憶部102は、予め登録された顧客に関連する情報を含む顧客情報を保持する。具体的には、顧客情報記憶部102は、例えば、図6及び図7に示すような、顧客の機器20を識別する機器ID(第2識別情報)ごとに、顧客に関連する情報を対応付けた顧客情報(例えば、設置依頼書などの契約内容)を保持する。すなわち、顧客情報記憶部102は、顧客の機器20を識別する機器ID(第2識別情報)ごとに、該顧客の機器20を管理するための設定情報を含んだ管理サービス情報を少なくとも含む情報を対応付けた顧客情報を保持する。顧客に関連する情報としては、例えば、顧客番号、顧客名、住所、電話番号、連絡先、契約内容、管理サービス情報、管理レベル設定情報、顧客が使用する機器20を設置するための設置情報などを含む情報である。図6及び図7の例では、顧客情報としては、設置依頼書番号、顧客番号、顧客名、住所、電話番号、機器ID、管理サービス情報、管理レベル設定情報などである。なお、顧客情報はこれに限らず任意に設定できる。なお、管理サービス情報、管理レベル設定情報の詳細については後述する。
依頼書情報生成部103は、受付部101で顧客に関連する情報を含む顧客情報を受け付けた場合、顧客が使用する機器20を設置するための設置情報と機器20を識別する機器ID(第2識別情報)とを含む設置依頼書情報を生成する。また、依頼書情報生成部103は、生成した設置依頼書情報を保持する。設置依頼書情報としては、例えば、設置依頼書番号、顧客番号、顧客名、設置場所、住所、電話番号、連絡先、担当者、顧客との契約内容に基づく機器20を管理するための設定情報を含んだ管理サービス情報などである。なお、設置依頼書情報はこれに限らず任意に設定できる。
ここで、図6を参照して、依頼書情報生成部103が生成する設置依頼書情報について説明する。図6の機器登録前の設置依頼書(契約内容)に示すように、上述した顧客情報記憶部102は、機器20を設置する機器登録前には、予め登録された顧客情報として、顧客番号、顧客名、住所、電話番号、連絡先、契約内容、顧客との契約内容に基づく機器20を管理するための設定情報を含んだ管理サービス情報、顧客が使用する機器20を設置するための設置情報などの顧客に関連する情報を保持している。
そこで、依頼書情報生成部103は、受付部101で顧客情報を受け付けた場合、図6の機器登録前の設置依頼書(契約内容)に示すような、例えば、設置依頼書番号を生成する。そして、図6の機器登録前に示す例では、生成した設置依頼書番号に対して、顧客番号、顧客名、住所、電話番号、機器ID、管理サービス情報などの情報を対応付けた設置依頼書情報を生成する。
また、依頼書情報生成部103は、生成した設置依頼書情報を保持する。また、契約した顧客の機器20を設置する際には、例えば、機器20の操作部から設置依頼書情報の設置依頼書番号を入力して設置ボタンを押下することで、機器20の登録要求を管理装置に対して行うことができる。
図5に戻って説明を続ける。通信端末情報部104は、予め登録された通信端末60の1以上の通信端末ID(第1識別情報)ごとに通信端末情報を対応付けて保持する。具体的には、通信端末情報部104は、例えば、通信端末IDごとに、機種、機番、使用可、使用不可及び使用中などの通信端末の状態が対応付けられた通信端末情報を複数保持する。
通信端末情報は、図6の機器登録前に示す例では、ドングルID1は使用可の状態である。同様に、ドングルID2は使用可の状態である。また、ドングルID3は使用不可の状態である。ドングルIDが使用可の状態とは、機器管理装置10に管理されている通信端末であり、機器20に装着して通信端末として使用できる、ことを示している。そして、使用可のドングルIDの通信端末から管理サービス情報に関するデータが通知された場合には、管理サービスを提供できる。
また、ドングルIDが使用不可の状態とは、機器管理装置10に管理されている通信端末であるが、物理的に使用できない状態、又は管理サービスを提供出来ない状態を示している。従って、使用不可のドングルIDの通信端末から管理サービス情報に関するデータが通知された場合には、データを受け付けないで管理サービスを提供しない。
また、通信端末情報部104は、機器20から通知される機器20に装着された通信端末ID(第1識別情報)を含む通信端末情報を受け付けることで、機器20に装着された通信端末60の通信端末情報を取得する。具体的には、通信端末情報部104は、例えば、機器20に装着された通信端末を識別する通信端末ID(第1識別情報)と、該機器20を識別する機器ID(第2識別情報)とを対応付けた第1対応情報を取得する。
第1特定部105は、通信端末情報部104が保持する複数の通信端末情報の中から、通信端末情報部104で取得した第1対応情報に含まれる通信端末ID(第1識別情報)と一致する通信端末ID(第1識別情報)を含む通信端末情報を特定する。そして、第1特定部105は、特定した通信端末情報を対応情報生成部107に受け渡す。なお、上記の通信端末情報を特定する機能を、後述する対応情報生成部107に持たせるようにしてもよい。
第2特定部106は、通信端末情報部104で取得した第1対応情報に含まれる機器ID(第2識別情報)を用いて、顧客情報記憶部102が保持する顧客情報を特定する。具体的には、第2特定部106は、顧客情報記憶部102が保持する複数の顧客情報の中から、通信端末情報部104で取得した第1対応情報に含まれる機器ID(第2識別情報)と一致する機器IDを含む顧客情報を特定する。そして、第2特定部106は、特定した顧客情報を対応情報生成部107に受け渡す。なお、上記の顧客情報を特定する機能を、後述する対応情報生成部107に持たせるようにしてもよい。
対応情報生成部107は、第1特定部105で特定した通信端末情報と、第2特定部106で特定した顧客情報とを対応付けた第2対応情報を生成する。そして、対応情報生成部107は、第2対応情報を生成した旨を後述する管理部108に通知する。
また、対応情報生成部107は、上記の第1特定部105の機能と、上記の第2特定部106の機能とを有することができる。この場合、第1特定部105、第2特定部106は有さなくてもよい。
ここで、図6を参照して、第2対応情報について説明する。図6は、顧客情報と通信端末情報とを対応付けた第2対応情報の一例について説明する図である。図6の機器登録前の例に示すように、上述した通信端末情報部104は、例えば、通信端末(ドングル)IDごとに対応付いた機種、機番、使用可、使用不可及び使用中などの通信端末の状態が対応付けされた通信端末情報を複数保持している。つまり、通信端末(ドングル)IDごとに対応付いた通信端末情報を複数保持している。
まず、対応情報生成部107は、通信端末情報部104で機器20から取得した第1対応情報に含まれる通信端末ID(第1識別情報)と一致する通信端末IDを含む通信端末情報を、上記の複数の通信端末情報の中から特定する。次に、第1対応情報の通信端末IDに対応付いた機器IDから、顧客情報記憶部102が保持する機器IDに対応付いた顧客情報を特定する。そして、対応情報生成部107は、特定した顧客情報と、特定した通信端末情報とを対応付けた第2対応情報を生成する。すなわち、第2対応情報は、図6の機器登録後の設置依頼書(契約内容)の例に示すように、顧客に関連する情報と、顧客の機器20を識別する機器IDと、管理サービス情報と、機器20に装着された通信端末60を識別する通信端末(ドングル)IDとが対応付いた情報である。
図6の機器設置後の例では、第2対応情報は、顧客情報としての設置依頼書番号、顧客番号、顧客名、住所、電話番号、機器ID、管理サービス情報と、通信端末IDとが対応付いた情報である。なお、第2対応情報は、顧客情報と、通信端末IDとが少なくとも対応付いた情報であればよい。顧客情報としては、設置依頼書番号、顧客番号、機器ID、管理サービス情報を少なくとも含むことが好ましい。
図5に戻って説明を続ける。対応情報生成部107は、顧客情報と、通信端末(ドングル)IDとを対応付けた第2対応情報を生成する場合に、通信端末情報の通信端末(ドングル)IDに対応付いた通信端末の状態を使用可から使用中に変更し、装着済みとする。図6の機器登録後の例では、ドングルID1は、通信端末(ドングル)の状態は使用中であり、機器20に装着済みであることを示している。
また、対応情報生成部107は、特定した通信端末情報と、設置依頼書情報と、管理レベル設定情報とを対応付けた第3対応情報を生成する。すなわち、対応情報生成部107は、例えば、第1特定部105で特定した通信端末情報と、上述した依頼書情報生成部103が生成した設置依頼書情報と、管理情報部110が保持する予め設定された管理サービス情報の管理レベルを示す管理レベル設定情報と、を対応付けた第3対応情報を生成する。そして、対応情報生成部107は、第3対応情報を生成した旨を後述する管理部108に通知する。
ここで、図7を参照して、第3対応情報について説明する。図7は、顧客情報と通信端末情報と管理レベル設定情報とを対応付けた第3対応情報の一例について説明する図である。図7の機器登録前の例に示すように、上述した通信端末情報部104は、例えば、通信端末(ドングル)IDごとに対応付いた機種、機番、使用可、使用不可及び使用中などの通信端末の状態が対応付けされた通信端末情報を複数保持している。つまり、通信端末(ドングル)IDごとに、通信端末情報を対応付けて複数保持している。
上述したように、第1特定部105は、通信端末情報部104で機器20から取得した第1対応情報に含まれる通信端末ID(第1識別情報)と一致する通信端末IDを含む通信端末情報を、上記の複数の通信端末情報の中から特定する。次に、第2特定部106は、第1対応情報の通信端末IDに対応付いた機器IDから、顧客情報記憶部102が保持する機器IDに対応付いた顧客情報を特定する。
また、後述する管理情報部110は、予め設定された機器IDに対応付いた管理サービス情報の管理レベルを示す管理レベル設定情報を保持している。そして、対応情報生成部107は、第1特定部105で特定した通信端末情報と、第2特定部106で特定した顧客情報と、機器IDに対応付いた管理レベル設定情報とを対応付けた第3対応情報を生成する。すなわち、第3対応情報は、図7の機器登録後の設置依頼書(契約内容)の例に示すように、顧客に関連する情報と、顧客の機器20を識別する機器IDと、管理サービス情報と、管理レベル設定情報と、機器20に装着された通信端末60を識別する通信端末(ドングル)IDとが対応付いた情報である。
図7の機器設置後の例では、第3対応情報は、顧客情報として、設置依頼書番号、顧客番号、顧客名、住所、電話番号、機器ID、管理サービス情報、管理レベル設定情報と、通信端末(ドングル)IDが対応付いた情報である。なお、第3対応情報は、顧客情報と、通信端末IDと、管理サービス情報の管理レベル設定情報とが少なくとも対応付いた情報であればよい。また、管理サービス情報の管理レベル設定情報には、機器20を管理するために提供される機能を示すサービスに対する管理レベル設定情報と、機器20の状態を示す状態情報を含む機器情報を機器管理装置に通知する通知間隔を含んだ管理項目に対する管理レベル設定情報とが少なくとも含まることが好ましい。
図5に戻って説明を続ける。対応情報生成部107は、顧客情報と、通信端末(ドングル)IDと、機器IDに対応付いた管理レベル設定情報とを対応付けた第3対応情報を生成する場合に、通信端末情報の通信端末(ドングル)IDに対応付いた通信端末の状態を使用可から使用中に変更し、装着済みとする。図7の機器登録後の例では、ドングルID1は、通信端末(ドングル)の状態は使用中であり、機器20に装着済みであることを示している。
ここで、図8を参照して、管理レベル設定情報について説明する。まず、管理サービス情報と、管理サービス情報の管理レベルと、管理レベル設定情報とを含む管理情報がある。図8は、管理情報の一例を示す図である。図8に示すように、管理情報は、管理サービス情報と、管理サービス情報の管理レベルと、管理レベル設定情報とを含んでいる。管理サービス情報は、顧客の機器20を管理するための各種の設定情報を含んでいる。
具体的には、管理サービス情報は、例えば、機器情報のデータサイズ(データ量)、各種の機器情報の通知タイミング、機器情報の通知間隔などの管理項目、及び、ランプの交換コール、故障通知、パーツ発注コール、消耗品発注コール、ファームウェア更新などの機器20を管理するために提供される機能を示すサービスを含んでいる。
管理レベルは、管理サービス情報の管理条件を示したものである。管理サービス情報の管理レベルは、例えば、管理項目に対して、変更不可:0、変更可:1、条件付き変更可:2などの管理項目の変更に対する条件レベルを含んでいる。また、管理レベルは、例えば、サービスに対して、無効:0、有効:1、一部有効:2などのサービス実行の有無、及び制限情報を含んでいる。
管理レベル設定情報は、管理サービス情報の管理レベルの設定値を示したものである。なお、管理レベル設定情報は、予め設定された設定値、または管理部108により変更して設定される設定値が設定される。
図8の例では、管理項目の機器情報のデータサイズは、管理レベル設定が2(条件付き変更可)であることを示している。機器情報(1)の通知タイミングは、管理レベル設定が1(変更可)であることを示している。機器情報(2)の通知タイミングは、管理レベル設定が0(変更不可)であることを示している。機器情報(1)の通知間隔は、管理レベル設定が1(変更可)であることを示している。
同様に、サービスのランプの交換コールは、管理レベル設定が0(無効)であることを示している。故障通知は、管理レベル設定が1(有効)であることを示している。パーツ発注コールは、管理レベル設定が0(無効)であることを示している。消耗品発注コールは、管理レベル設定が2(一部有効)であることを示している。ファームウェア更新は、管理レベル設定が1(有効)であること示している。よって、提供しているサービスとしては、故障通知、消耗品発注コール、ファームウェア更新の3つであることを示している。
なお、サービスとしては、ファームウェア更新、消耗品発注コール、パーツ発注コール、故障通知、ランプの交換コールの何れか1つを少なくとも含むことができる。また、サービスはこれに限ることはなく任意に設定できる。
また、管理項目としては、機器情報のデータ量、機器情報の通知タイミング、機器情報の通知間隔、通知を実行させるきっかけとなる状態、通信するデータ量の閾値、取得対象データ、通知対象データ、設定対象データ、通知先情報の何れか1つを少なくとも含むことができる。また、管理項目として、さらに、各種データを表示する表示部での表示内容、外部装置のブラウザでの表示内容、投影した表示内容、LED点灯パタンの何れか1つを少なくとも含むことができる。なお、管理項目はこれに限ることはなく任意に設定できる。
ここで、図9を参照して、機器20の状態を示す状態情報を含む機器情報について説明する。なお、「機器情報」は請求項の「被管理装置情報」に対応する。図9は、機器の状態を示す状態情報を含む機器情報の一例を示す図である。図9に示すように、機器情報の一例として、例えば、機種や機番などの個体情報、ソーターやフィニッシャーなどのオプション装着情報、トータルコピー数やモノクロコピー数及びカラーコピー数などの各種カウンタ情報、故障回数や修理部位及び回数などの機器状態情報(履歴情報)、機器20設置時などに設定するサービスマン(SP)設定やユーザが任意に設定するユーザ設定などの機器設定情報等を含んでいる。機器20の状態を示す状態情報としては、例えば、カウンタ情報、機器状態情報、機器設定情報などを含んでいる。なお、図9には示していないが、機器20を識別する機器ID(第2識別情報)は、例えば、機器情報データのヘッダーなどに記載して送信される。
図9の例では、機種はA123、機番は000123と特定される。また、ソーターはTypeA、フィニッシャーはTypeCと特定される。また、トータルコピー数は00123、モノクロコピー数は00012、カラーコピー数は00111と特定される。また、故障回数は0001と特定される。また、サービスマン設定はD123、ユーザ設定はE123と特定される。なお、図9に示した、機器20の状態を示す状態情報を含む機器情報は一例であり、機器情報は、任意に設定することができる。
図5に戻って説明を続ける。管理部108は、上述した対応情報生成部107が第2対応情報を生成した後に、機器20を遠隔管理可能とさせるための設定要求を機器20に通知する。具体的には、管理部108は、対応情報生成部107から第2対応情報を生成した旨の通知を受け付けた場合に、機器20を遠隔管理可能とさせるための設定要求を機器20に通知する。
また、管理部108は、1以上の機器20から、それぞれの機器20の状態を示す状態情報と、該機器20を識別する機器ID(第2識別情報)とを対応付けた機器情報を取得する。具体的には、管理部108は、機器20から後述する管理情報部110で設定された通知間隔で携帯電話回線網40を介して送信される機器20の状態を示す状態情報と、該機器20を識別する機器ID(第2識別情報)とを対応付けた機器情報を通信部112を介して受け付けることで、機器情報を取得する。管理部108は、取得した機器20の機器情報を管理情報部110に受け渡す。なお、機器情報は、上述の図9で説明したものと同様であるため詳細な説明は省略する。
また、管理部108は、機器20から、取得した機器情報に含まれる機器ID(第2識別情報)を用いて第3対応情報の管理レベル設定情報を特定し、特定した該管理レベル設定情報に基づいて機器20に対する遠隔管理を制御する。具体的には、機器情報には、例えば、機器IDが含まれているので機器情報を通知してきた機器20が特定できる。また、機器情報のデータ量が判定できる。また、機器情報に含まれる機器IDから第3対応情報の機器IDに対応する機器20に対する管理サービスの管理レベル設定情報を特定することができる。そこで、管理部108は、機器20の状態情報や機器情報のデータ量を参照して、管理サービスの管理レベル設定情報に基づいて機器20に対する遠隔管理を行う。
また、管理部108は、管理サービス情報の管理レベルに基づいて、管理サービス情報に含まれる管理項目の設定、およびサービスの管理レベル設定情報を変更する制御を行う。そして、管理部108は、変更した管理項目の設定、およびサービスの管理レベル設定情報を含んだ管理サービス情報を管理情報部110に受け渡し、管理情報部110から機器20に対して通知する。
具体的には、図8の例において、例えば、機器情報(1)の通知間隔の管理レベル設定情報は、1であり、管理レベルは変更可:1となっている。ここで、例えば、機器20は、機器20の状態を示す状態情報を含む機器情報を予め設定された、例えば6時間毎の通知間隔で管理装置10に通知していると仮定する。機器20が1回で通知する機器情報のデータ量が任意に設定された閾値より多い場合には、現在設定されている6時間毎の通知間隔で機器情報を通知した場合、定額契約で決められたデータ通信量を超えてしまい、超過パケット分に対して従量課金されることになると仮定する。
この場合には、管理部108は、機器情報(1)の通知間隔の管理レベルは変更可:1であるため、管理レベルに基づいて現在設定されている6時間毎の通知間隔を、例えば、12時間毎の通知間隔とするように変更する。これにより、定額契約で決められたデータ通信量を超えてしまうことがないため、超過パケット分に対して従量課金されることを防止することができる。
ここで、上記のような変更を行う処理に対して、具体的に一例を挙げて説明する。例えば、移動体通信事業者などの携帯電話会社(通信キャリア)との契約で、1ヶ月あたりのデータ通信量を20Mbyteまでは1000円で定額、20Mbyteを超えた分は100kbyteあたり、30円という従量課金で契約していると仮定する。普通の機器20の機種の機器情報のデータ量は、例えば、一回あたり50kbyteと仮定する。なお、一般的に機種により、一回あたりのデータ通信量は異なる。例えば、機器情報の通知を6時間毎に通知した場合、50kbyte×4回/1日×30日で1ヶ月のデータ通信量は6Mbyteである。機器情報の通知以外に、例えば、故障通知(例えば、1回50kbyte)、消耗品発注コール(例えば、1回50kbyte)のデータ通信量が1ヶ月に複数回発生した場合でも、1ヶ月の定額通信量には、10Mbyte以上の余裕がある。そのため、一回あたり、例えば、8Mbyteのファームウェア更新サービスを実施しても、定額料金を超えることはない。なお、ファームウェア更新は一月に2度以上は発生しないものとする。従って、図8の例では、提供サービスの種類は、故障通知、消耗品発注コール、ファームウェア更新の3種類としている。
また、機器情報のデータ量が、例えば、一回あたり50〜100kbyteの機種の場合は、例えば、機器情報の通知を12時間毎にした場合、100kbyteのデータ通信量であっても、100kbyte×2回/1日×30日で1ヶ月のデータ通信量は6Mbyteであり、データ通信量が50kbyteの機種の場合と同様に、ファームウェア更新サービス機能を提供することができる。このような判断で、管理部108は、管理サービス情報の管理レベルに基づいて、現在設定されている6時間毎の通知間隔を、例えば、12時間毎の通知間隔とするように変更する処理を行う。
すなわち、提供するサービスの質を低下させないことを優先する目的で、予め設定した総データ量から、1つのサービスに必要なデータ量と提供するサービスの種類(数)から算出される合計データ量を差し引いた残りのデータ量の範囲内で、一回に取得する機器情報のデータ量に基づいて機器情報の通知間隔を変更する設定を行う。管理部108は、変更した機器情報の通知間隔を保持する。
なお、機器情報の通知間隔は、任意であるが一般的には24時間を超えるとあまり好ましくない。よって、通知間隔の設定においては、機器20の使用状況等に応じて、機器情報の通知間隔の設定を行うようにする。
このように、管理レベルに基づいて、機器情報のデータ量により機器情報の通知間隔(通知頻度)を変更する処理を行うことによって、提供するサービスの種類を維持しつつ、契約した定額通信料金の範囲内にデータ通信量を抑制し、超過料金の支払いを防止することができる。すなわち、契約した定額通信料金の範囲内で提供するサービスの質を低下させることなくデータ通信量を抑制することができる。
また、図8の例では、提供しているサービスとしては、故障通知、消耗品発注コール、ファームウェア更新の3つである。ファームウェア更新の管理レベルは、有効:1である。ここで、上述したと同様に、機器20は、機器情報を例えば6時間毎の通知間隔で管理装置10に通知していると仮定する。機器20が1回で通知する機器情報のデータ量が任意に設定された閾値より多い場合には、現在設定されている6時間毎の通知間隔で機器情報を通知した場合、定額契約で決められたデータ通信量を超えてしまい、超過パケット分に対して従量課金されることになると仮定する。しかし、遠隔管理サービスを行うには、6時間毎の通知間隔で機器情報を通知する必要があると仮定する。
この場合には、管理部108は、管理レベルに基づいてファームウェア更新の管理レベル設定情報を、有効:1から無効:0に変更する。これにより、ファームウェア更新に使われるデータ量が削減されるので、定額契約で決められたデータ通信量を超えてしまうことがないため、超過パケット分に対して従量課金されることを防止することができる。
ここで、上記のような変更を行う処理に対して、具体的に一例を挙げて説明する。上記で説明したと同様に、例えば、移動体通信事業者などの携帯電話会社(通信キャリア)との契約で、1ヶ月あたりのデータ通信量を20Mbyteまでは1000円で定額、20Mbyteを超えた分は100kbyteあたり、30円という従量課金で契約していると仮定する。普通の機器20の機種の機器情報のデータ量は、例えば、一回あたり50kbyteと仮定する。例えば、機器情報の通知を6時間毎に通知した場合、50kbyte×4回/1日×30日で1ヶ月のデータ通信量は6Mbyteである。機器情報の通知以外に、例えば、故障通知(例えば、1回50kbyte)、消耗品発注コール(例えば、1回50kbyte)のデータ通信量が1ヶ月に複数回発生した場合でも、1ヶ月の定額通信量には、10Mbyte以上の余裕がある。そのため、一回あたり、例えば、8Mbyteのファームウェア更新サービスを実施しても、定額料金を超えることはない。なお、ファームウェア更新は一月に2度以上は発生しないものとする。
一方で、機器情報のデータ量が50kbyteを超えるような高機能な機種の機器情報のデータ量は、例えば、一回あたり100kbyteと仮定する。例えば、機器情報の通知を6時間毎に通知した場合、100kbyte×4回/1日×30日で1ヶ月のデータ通信量は12Mbyteである。機器情報の通知以外に、例えば、故障通知(例えば、1回50kbyte)、消耗品発注コール(例えば、1回50kbyte)などが、1ヶ月に複数回発生した場合、一回あたり8Mbyteのファームウェア更新サービスを実施すると、定額料金の範囲内である20Mbyteを超えてしまう。このため、機器20に提供するサービスを故障通知、消耗品発注コールのみとし、ファームウェア更新はサービスから除外する。このような判断で、管理部108は、管理サービス情報の管理レベルに基づいて、ファームウェア更新の管理レベル設定情報を、有効:1から無効:0に変更する処理を行う。
すなわち、機器情報の通知間隔を優先する目的で、予め設定した総データ量から、機器情報を取得する予め設定した情報取得間隔で機器情報を取得するために必要なデータ量を差し引いた残りのデータ量の範囲内で、提供するサービスの種類を変更して設定する。つまり、提供するサービスの種類ごとに必要なデータ量の合計データ量が、予め設定した総データ量から一回に取得する機器情報のデータ量と予め設定した機器情報の通知間隔から算出される合計データ量を差し引いた残りのデータ量の範囲内になるように、提供するサービスの種類を変更して設定して、管理レベル設定情報を変更する。管理部108は、変更した管理レベル設定情報を保持する。
このように、管理レベルに基づいて、機器情報のデータ量により管理レベル設定情報を変更して機器20に提供するサービスの内容を変更する処理を行うことによって、契約した定額通信料金の範囲内にデータ通信量を抑制し、超過料金の支払いを防止することができる。なお、サービスの内容を変更するとは、サービスの種類(数)を増減することを示す。
図5に戻って説明を続ける。管理部108は、機器20を管理するために必要な各種の情報を取得して管理する。また、管理部108は、複数の機器20を管理しており、例えば、機器20ごとにユーザの機種、機番、設置場所、設置年月日、使用期間など関係する情報を管理する。
第3特定部109は、管理部108が機器20から取得した機器情報に含まれる機器ID(第2識別情報)を用いて上述した第2対応情報の顧客情報に含まれる管理サービス情報を特定する。そして、第3特定部109は、特定した管理サービス情報を管理情報部110に受け渡す。なお、上記の管理サービス情報を特定する機能を、後述する管理情報部110に持たせるようにしてもよい。
管理情報部110は、第3特定部109で特定した該管理サービス情報から機器20を管理するために提供される機能を示すサービスと、機器情報を機器管理装置10に通知する通知間隔を含んだ管理項目とを含む管理サービス情報を、機器情報のデータ量に基づいて決定する。管理情報部110は、決定した管理サービス情報を通知部111に受け渡す。ここで、サービスとは、機器20を管理するために提供される機能を示すサービスの種類を示す。
また、管理情報部110は、上記の第3特定部109の機能を有することができる。この場合、第3特定部109は有さなくてもよい。
ここで、機器情報のデータ量に基づいて、機器20を管理するために提供される機能を示すサービスと、機器情報を機器管理装置10に通知する通知間隔を含んだ管理項目と、を決定する方法について説明する。図6及び図7を用いて説明したように、顧客情報記憶部102は、予め登録された契約内容などに基づいた、該顧客の機器20を管理するための設定情報を含んだ管理サービス情報、管理サービス情報の管理レベルの設定値を示す管理レベル設定情報などの顧客情報を保持している。まず、提供するサービスと、機器情報の通知間隔は、予め設定されている。図8を用いて説明したように、例えば、管理部108が管理サービス情報の管理レベルに基づいて、管理サービス情報に含まれる管理項目の設定、およびサービスの管理レベル設定情報を変更する制御を行うと同様の処理を行う。
例えば、提供するサービスとしては、例えば、予め故障通知、消耗品発注コール、ファームウェア更新の3つが設定されていると仮定する。また、機器情報の通知間隔は、例えば、予め6時間毎の通知間隔と設定されていると仮定する。機器20が1回で通知する機器情報のデータ量が任意に設定された閾値より少ない場合には、機器情報の通知間隔は、予め設定された6時間毎と決定し、提供するサービスは、予め設定された故障通知、消耗品発注コール、ファームウェア更新の3つを決定する。
また、機器20が1回で通知する機器情報のデータ量が任意に設定された閾値より多い場合には、現在設定されている6時間毎の通知間隔で機器情報を通知した場合、定額契約で決められたデータ通信量を超えてしまうので、機器情報のデータ量に基づいて、6時間毎の通知間隔を、例えば、12時間毎の通知間隔とするように決定する。または、遠隔管理サービスを行うには、6時間毎の通知間隔で機器情報を通知する必要がある場合には、例えば、ファームウェア更新を提供するサービスから除外するように決定する。管理情報部110は、決定した機器20を管理するために提供される機能を示すサービスと、機器情報を機器管理装置10に通知する通知間隔を含んだ管理項目とを保持する。
また、管理情報部110は、管理部108で変更した管理項目の設定、およびサービスの管理レベル設定情報を含む管理サービス情報を機器20に通知する。
以上のように、管理情報部110は、機器情報のデータ量に基づいて、機器20に提供するサービスの種類と、機器情報の通知間隔とを決定する。なお、図8に示した、管理サービス情報は一例であり、機器情報のデータ量、提供サービスの種類、機器情報の通知間隔などは任意に設定することができる。
また、管理情報部110は、管理サービス情報を決定した場合に、通信端末IDと、機器ID、機種機番、登録日時を含む情報と、管理サービス情報とを対応付けた情報を管理情報リストとして保持した、例えば、管理情報データベースを有する。図10は、管理情報リストの一例を示す図である。図10に示すように、管理情報リストは、例えば、ドングル(通信端末)IDと、機器IDと、機種機番と、登録日時と、管理サービス情報とを対応付けた情報である。
図10の例では、ドングルIDは、3333−4444であることを示している。機器IDは、1111−2222であることを示している。機種機番は、A123−123456であることを示している。登録日時は、2013年09月22日13時50分であることを示している。管理サービス情報は、管理項目と提供サービスとを含む。図10の例では、管理項目として機器情報の通知間隔は、6時間であることを示している。また、提供サービスとして、消耗品発注コール、ファームウェア更新、故障通知が提供されていることを示している。なお、提供するサービスの種類としては、例えば、故障通知、消耗品発注コール、ファームウェア更新、カウンタ通知、機器の各種ログ情報取得、マニュアルコールなどを一例として挙げることができるが任意である。
このように、管理情報部110は、管理している機器20ごとに、通信端末IDと、機器ID、機種機番、登録日時を含む情報と、管理サービス情報とを対応付けた情報を管理情報リストとして保持した管理情報データベースを有する。この管理情報リストに含まれている機器20は、機器管理装置10の管理下にある機器20であると認識されることになる。
なお、本実施形態では、管理情報部110が管理情報リストを保持した管理情報データベースを含む構成となっているが、これに限ることはなく通信網50に接続された単独の管理情報データベースでもよいし、通信網50に接続された外部装置(例えばサーバ装置など)に含まれる構成であってもよい。
また、管理情報部110は、予め設定された前記管理サービス情報の管理レベルを示す管理レベル設定情報を保持する。
また、管理情報部110は、管理部108が変更した管理項目の設定、およびサービスの管理レベル設定情報を含む管理サービス情報を機器20に通知する。
図5に戻って説明を続ける。通知部111は、管理情報部110で決定した管理サービス情報を機器20に通知する。具体的には、通知部111は、管理情報部110で決定した、管理項目とサービスを含む管理サービス情報を受け付ける。そして、通知部111は、管理サービス情報を通信部112を介して機器20に通知する。
通信部112は、通信網50を経由して機器20と通信する。通信部112は、1以上の機器20と携帯電話回線網40を経由して各種データを送受する。具体的には、例えば、通信部112は、機器20から通知される機器20に装着された通信端末ID(第1識別情報)を含む通信端末情報を受信して受付部101に受け渡す。詳しくは、通信部112は、機器20に装着された通信端末を識別する通信端末ID(第1識別情報)と、該機器20を識別する機器ID(第2識別情報)とを対応付けた第1対応情報を受信して受付部101に受け渡す。また、通信部112は、機器20の状態を示す状態情報を含む機器情報を受信して管理情報部110に受け渡す。
また、通信部112は、管理情報部110が決定した、機器20を管理するために提供される機能を示すサービスと、機器情報を機器管理装置10に通知する通知間隔を含んだ管理項目と、を含む管理サービス情報を通知部111から受け付けて機器20に送信する。通信部112は、管理部108から受け渡された、機器20を遠隔管理可能とさせるための設定要求を機器20に送信する。通信部112は、管理情報部110から受け渡された、管理部108が変更したサービスおよび管理項目の管理レベル設定情報を含む管理サービス情報を機器20に送信する。
また、通信部112は、機器管理装置10と機器20との間で暗号化通信を行う。通信部112は、暗号化通信に対する暗号化方式とビット数を設定する。また、通信部112は、機器管理装置10と機器20との間の通信で利用する、携帯電話回線網40を設定する。具体的には、携帯電話回線網40は、移動体通信事業者などの携帯電話会社によって異なっている。そこで、通信部112は、例えば、どこの携帯電話会社の携帯電話回線網40を利用するのかを設定する。なお、通信部112が設定するのは、携帯電話回線網40に限ることはなく、任意の通信網に設定することができる。
次に、機器20の機能構成について説明する。なお、機器20はネットワーク機器であるMFPを一例として説明する。図5に示すように、機器20は、受付部201と、通信端末検知部202と、通信端末情報取得部203と、登録要求部204と、管理動作部205と、通信部206とを有する。上記各部については、これらの一部又は全部がソフトウェア(プログラム)、ハードウェア回路であってもよい。また、上記各部のうちの一部が機器20に搭載される形態であってもよい。
受付部201は、機器管理装置10から通知された管理サービス情報を通信部206を介して受け付ける。具体的には、受付部201は、機器管理装置10で決定した、管理項目とサービスを含む管理サービス情報を受け付ける。そして、受付部201は、管理サービス情報を管理動作部205に受け渡す。
また、受付部201は、機器管理装置10から登録完了通知を通信部206を介して受け付けて管理動作部205に受け渡す。
また、受付部201は、機器管理装置10から通知された設置依頼書番号を受け付ける。
通信端末検知部202は、通信端末(USBドングル)60が機器20のUSB233コネクタに接続され、機器20の電源が入れられた場合に、通信端末60用USBデバイスを確認して通信端末60の接続の有無を検知する。通信端末検知部202は、通信端末60の接続を検知した場合、その情報を通信端末情報取得部203に受け渡す。
通信端末情報取得部203は、機器20に装着された通信端末を識別する通信端末ID(第1識別情報)を通信端末から取得する。また、通信端末情報取得部203は、取得した通信端末IDと、機器20を識別する機器ID(第2識別情報)とを対応付けた第1対応情報を取得する。通信端末情報取得部203は、第1対応情報を機器管理装置10に対して通知する。
登録要求部204は、機器20を機器管理装置10に登録するための機器登録要求を通信部206を介して機器管理装置10に送信する。具体的には、登録要求部204は、設置依頼書番号と、通信端末IDとを含む機器登録要求を機器管理装置10に対して送信する。
管理動作部205は、機器管理装置10から遠隔管理可能とさせるための設定要求を受け付けて、機器20を遠隔管理させるための遠隔管理機能を有効に設定して保持する。具体的には、管理動作部205は、登録要求部204が送信した機器登録要求に対して、機器管理装置10から登録完了通知を受け付けた場合に、遠隔管理機能のフラグを有効に設定する処理を行い、その設定を保持する。これにより、機器20は、機器管理装置10の管理下にある機器であると認識する。
また、管理動作部205は、遠隔管理可能とさせるための設定要求を受け付けて、遠隔管理機能を有効に設定した後に管理サービス情報を受け付けた場合、管理サービス情報を保持し、管理サービス情報に含まれるサービスと管理項目とに基づいて、機器20の状態を示す状態情報を含む機器情報を機器管理装置10に通知する。具体的には、管理動作部205は、管理サービス情報の管理項目に含まれる機器情報の通知間隔に基づいて、機器20の状態を示す状態情報を含む機器情報を機器管理装置10に通知する。なお、機器情報は、上述した図9を用いて説明したものと同様である。また、管理動作部205は、管理サービス情報に含まれる提供するサービスの種類を保持する。
また、管理動作部205は、機器管理装置10から通知された、変更された管理サービス情報を更新して保持し、変更された管理項目の設定、およびサービスの管理レベル設定情報に基づいて、機器20の状態を示す状態情報を含む機器情報を機器管理装置10に通知する。
通信部206は、機器管理装置10と通信し、機器管理装置10と各種データを送受する。具体的には、例えば、通信部206は、機器20の状態を示す状態情報と、該機器20を識別する機器ID(第2識別情報)とを対応付けた機器情報を機器管理装置10に対して送信する。また、通信部206は、例えば、機器管理装置10が決定した、管理項目とサービスを含む管理サービス情報を機器管理装置10から受信する。
次に、図11を参照しながら、機器管理装置10が機器20を管理するために、顧客情報と通信端末情報を対応付けた第2対応情報から機器20を管理するために提供される機能を示すサービスと、機器情報を機器管理装置10に通知する通知間隔を含んだ管理項目とを含む管理サービス情報を決定する処理動作の一例を説明する。図11は、機器管理装置が機器を管理するための管理サービス情報を決定する処理動作の一例を示すフローチャート図である。
まず、機器20は、機器20に装着された通信端末を識別する通信端末IDと、機器20を識別する機器IDとを対応付けた第1対応情報を取得する(ステップS101)。機器管理装置10は、通信端末IDごとに、通信端末情報を対応付けた情報を保持する(ステップS102)。機器管理装置10は、顧客の機器IDごとに、該顧客の機器20を管理するための設定情報を含んだ管理サービス情報を少なくとも含む情報を対応付けた顧客情報を保持する(ステップS103)。
次に、機器管理装置10は、機器管理装置10が保持する複数の通信端末情報の中から、取得した第1対応情報に含まれる通信端末IDと一致する通信端末IDを含む通信端末情報を特定する(ステップS104)。機器管理装置10は、第1対応情報に含まれる機器IDを用いて、機器管理装置10が保持する顧客情報を特定する(ステップS105)。機器管理装置10は、特定した通信端末情報と、特定した顧客情報とを対応付けた第2対応情報を生成する(ステップS106)。
次に、機器管理装置10は、機器20から該機器20の状態を示す状態情報と、該機器IDとを対応付けた機器情報を取得する(ステップS107)。機器管理装置10は、取得した機器情報に含まれる機器IDを用いて、第2対応情報の顧客情報の管理サービス情報を特定する(ステップS108)。機器管理装置10は、特定した管理サービス情報から機器20を管理するために提供される機能を示すサービスと、機器情報を機器管理装置10に通知する通知間隔を含んだ管理項目とを含む管理サービス情報を、機器情報のデータ量に基づいて決定する(ステップS109)。そして、機器管理装置10は、決定した管理サービス情報を機器20に通知して(ステップS110)、処理を終了する。
以上の処理を遠隔管理システム1に実行させることにより、機器管理装置10が保持する顧客情報と、機器20に装着された通信端末IDとを対応付けた対応情報(第2対応情報)を生成して保持することができる。そして、取得した機器20の機器情報に含まれる機器IDを用いて、第2対応情報の顧客情報の管理サービス情報を特定し、特定した管理サービス情報から機器20を管理するために提供される機能を示すサービスと、機器情報を機器管理装置10に通知する通知間隔を含んだ管理項目とを含む管理サービス情報を、機器情報のデータ量に基づいて決定することができる。よって、機器管理装置10は、生成した対応情報(第2対応情報)から、機器情報のデータ量に基づいて、管理サービス情報を決定して機器20を遠隔管理するため、契約した定額通信料金の範囲内にデータ通信量を抑制し、超過料金の支払いを防止することができる。
次に、図12を参照しながら、機器20を設置する時に、機器管理装置10に機器20を管理する機器として登録する処理動作の一例について説明する。図12は、機器を設置する時に、機器管理装置に機器を管理する機器として登録するシーケンス図である。
機器管理装置10は、顧客に関連する情報を含む顧客情報を受け付けて、顧客情報を登録して保持する(ステップS11)。例えば、機器管理装置10は、顧客の機器20を識別する機器ID(第2識別情報)と、該顧客に関連する情報とを対応付けた顧客情報(例えば、設置依頼書などの契約内容)を保持する。この顧客情報は、例えば、機器管理装置10の操作端末12から遠隔管理契約の内容に基づいて入力することで登録される。
次に、機器管理装置10は、顧客情報を受け付けて登録した後、顧客が使用する機器20を設置するための設置情報と機器20を識別する機器ID(第2識別情報)とを含む設置依頼書情報を生成し、設置依頼書として発行する(ステップS12)。なお、設置依頼書の設置情報には、顧客情報に対応付いて発行される設置依頼書番号が含まれる。
次に、機器管理装置10は、通信端末(ドングル)ID(第1識別情報)を受け付けて、通信端末IDを登録して保持する(ステップS13)。この通信端末IDは、例えば、機器管理装置10の操作端末12から、複数の通信端末ID(ドングルID)を入力することで登録される。機器管理装置10は、発行した設置依頼書に含まれる設置依頼書番号を機器20に対して通知する(ステップS14)。
次に、機器20は、通信端末(USBドングル)60が機器20のUSB233コネクタに接続され、機器20の電源が入れられた場合に、通信端末60用USBデバイスを確認して通信端末60の接続の有無を検知する(ステップS15)。次に、機器20は、機器管理装置10から通知された設置依頼書番号を受け付ける(ステップS16)。なお、機器20は、操作パネル231から機器管理装置10が発行した設置依頼書番号を入力することで設置依頼書番号を受け付けることもできる。そして、機器20は、設置依頼書番号を受け付けることで、機器20の設置要求を受け付ける(ステップS17)。
その後、機器20は、通信端末60に対して通信端末IDの取得要求を通知する(ステップS18)。通信端末60は、通信端末IDの取得要求を受け付けて、自己の通信端末IDを機器20に対して通知する(ステップS19)。機器20は、通信端末60から通信端末IDを受け付けて取得する(ステップS20)。
次に、機器20は、機器20を機器管理装置10に登録するための機器登録要求を機器管理装置10に対して送信する(ステップS21)。具体的には、機器20は、設置依頼書番号と、通信端末IDとを含む機器登録要求を機器管理装置10に対して送信する。
次に、機器管理装置10は、機器20から機器登録要求を受け付ける(ステップS23)。機器管理装置10は、機器登録要求に含まれる設置依頼書番号と通信端末IDとを取得する(ステップS23)。そして、機器管理装置10は、取得した設置依頼書番号から、自己が保持する顧客情報を特定し、特定した顧客情報と、取得した通信端末ID(ドングルID)とを対応付けた対応情報(第2対応情報)を生成し、登録して保持する(ステップS24)。そして、機器管理装置10は、機器登録完了通知を機器20に対して通知する(ステップS25)。
次に、機器20は、機器登録完了通知を受け取って、機器20を遠隔管理させるための遠隔管理機能を有効に設定して保持する(ステップS26)。具体的には、機器20は、遠隔管理機能のフラグを有効に設定する処理を行い、その設定を保持する。これにより、機器20は、機器管理装置10に管理されている状態を示す管理情報(フラグ)を保持する。そして、機器20は、遠隔管理機能が有効であることを含む機器設置済み情報を機器管理装置10に対して通知する(ステップS27)。
次に、機器管理装置10は、機器20から機器設置済み情報を受け付けて(ステップS28)、機器20の設置情報を保持する(ステップS29)。そして、機器管理装置10は、機器設置済み情報に対して応答通知を機器20に通知して(ステップS30)処理を終了する。
以上のシーケンス処理を遠隔管理システム1に実行させることにより、機器20を設置する時に、機器管理装置10に機器20を管理する機器として登録することができる。また、上記の処理により機器管理装置10が保持する顧客情報と、機器20に装着された通信端末IDとを対応付けた対応情報(第2対応情報)を生成して保持することができる。よって、この対応情報(第2対応情報)に基づいて、機器管理装置10は機器20を遠隔管理できるため、契約した定額通信料金の範囲内にデータ通信量を抑制し、超過料金の支払いを防止することができる。
次に、図13を参照しながら、機器20を設置する時に、機器管理装置10に機器20を管理する機器として登録する他の処理動作の一例について説明する。すなわち、以下では、図12で説明した、機器管理装置10に機器20を管理する機器として登録する処理に加え、機器20を管理するために提供され管理サービス情報の管理レベル設定情報を登録する処理を行うものである。以下、具体的に説明する。
図13は、機器を設置する時に、機器管理装置に機器を管理する機器として登録する他のシーケンス図である。なお、図12を用いて説明したことと同様のステップについては、説明を省略する。具体的には、図13に示すステップS42〜ステップS60の内容は、図12に示すステップS12〜ステップS30の内容と同様である。よって、ステップS41、ステップS60〜ステップS65についてのみ説明する。
まず、機器管理装置10は、顧客に関連する情報を含む顧客情報と管理サービス情報の管理レベルを示す管理レベル設定情報を受け付けて、登録して保持する(ステップS41)。次に、ステップS42〜ステップS60の処理を行う。
次に、ステップS61では、機器管理装置10は、図12のステップS24で取得した設置依頼書番号から、予め登録された顧客情報に含まれる管理サービス情報の管理レベルを示す管理レベル設定情報を取得する(ステップS61)。そして、機器管理装置10は、管理レベル設定情報を含む管理レベル設定要求を機器20に対して送信する(ステップS62)。
次に、機器20は、管理レベル設定要求を受け付ける(ステップS63)。そして、機器20は、管理レベル設定要求に含まれる管理レベル設定情報を設定して保持する(ステップS64)。次に、機器20は、管理レベル設定情報を設定済みである情報を機器管理装置10に対して通知して(ステップS65)処理を終了する。
以上のシーケンス処理を遠隔管理システム1に実行させることにより、機器20を設置する時に、機器管理装置10に機器20を管理する機器として登録することができる。また、上記の処理により機器管理装置10は、顧客情報の管理サービス情報を設定した後に管理サービス情報の管理レベルに基づいて、管理サービス情報に含まれる管理項目の設定、およびサービスの管理レベル設定情報を変更する制御を行うことができる。
以上に説明したように、本実施形態によれば、機器管理装置10は、機器20から機器IDに対応付いた通信端末IDを取得し、機器IDから予め登録して保持する顧客情報を特定する。機器管理装置10は、顧客情報と通信端末IDを対応付けた対応情報(第2対応情報)を生成して保持する。機器管理装置10は、機器20から取得した機器情報に含まれる機器IDを用いて第2対応情報の顧客情報の管理サービス情報を特定し、特定した該管理サービス情報から機器20を管理するために提供される機能を示すサービスと、機器情報を機器管理装置10に通知する通知間隔を含んだ管理項目とを含む管理サービス情報を、機器情報のデータ量に基づいて決定する。これにより、機器管理装置10は、契約した定額通信料金の範囲内にデータ通信量を抑制し、超過料金の支払いを防止することができる、という有利な効果を達成できる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
例えば、上述の顧客情報記憶部102、依頼書情報生成部103、通信端末情報部104、対応情報生成部107、管理部108および管理情報部110は、機器管理装置10および機器20の各々に分散されて搭載される形態であってもよい。また、例えば上述の顧客情報記憶部102、依頼書情報生成部103、通信端末情報部104、対応情報生成部107、管理部108および管理情報部110は、機器管理装置10、機器20、および、1以上の外部装置(例えばサーバ装置)の各々に分散されて搭載される形態であってもよい。
要するに、本発明が適用される遠隔管理システム1は、顧客情報記憶部102、依頼書情報生成部103、通信端末情報部104、対応情報生成部107、管理部108および管理情報部110とを少なくとも備える形態であればよい。顧客情報記憶部102は、顧客の機器20を識別する機器ID(第2識別情報)ごとに、該顧客に関連する情報を対応付けた顧客情報を保持する。依頼書情報生成部103は、顧客に関連する情報を含む顧客情報を受け付けた場合、顧客が使用する機器20を設置するための設置情報と機器20を識別する機器ID(第2識別情報)とを含む設置依頼書情報を生成する。通信端末情報部104は、通信端末のID(第1識別情報)ごとに、通信端末情報を対応付けて保持する。対応情報生成部107は、通信端末情報と、顧客情報とを対応付けた第2対応情報を生成する。管理部108は、機器20から該機器20の状態を示す状態情報と、該機器20を識別する機器ID(第2識別情報)とを対応付けた機器情報を取得する。また、管理部108は、取得した機器情報に含まれる機器ID(第2識別情報)を用いて特定した該管理レベル設定情報に基づいて機器20に対する遠隔管理を制御する。管理情報部110は、取得した機器情報に含まれる機器ID(第2識別情報)を用いて特定した顧客情報の管理サービス情報から機器20を管理するために提供される機能を示すサービスと、機器情報を機器管理装置10に通知する通知間隔を含んだ管理項目とを含む管理サービス情報を、機器情報のデータ量に基づいて決定する。
また、上述した各実施形態の遠隔管理システム1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよいし、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、各種プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
なお、本実施形態の機器管理装置10と、機器20とが接続されたシステム構成は一例であり、用途や目的に応じて様々なシステム構成例があることは言うまでもない。