JP6246034B2 - ガレート酸化物結晶の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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また、引き上げた単結晶は、無酸素の不活性ガスの雰囲気下で冷却することにより結晶欠陥を抑制し、抵抗率の温度依存性の小さい単結晶を得られるが、単結晶を、不活性ガスと酸素との混合ガスの雰囲気から無酸素により近いガス雰囲気へできるだけ早く移行させることが極めて重要である。
そこで本発明の目的は、上記問題点を解決しようとするものであり、チャンバー内で、単結晶の引き出し中において、結晶材料の溶融液から単結晶が成長する領域は不活性ガスと酸素との混合ガスの雰囲気中で材料の溶融液から単結晶を育成し、育成された結晶は、順次、無酸素の不活性ガスを主成分とする酸素の少ないガス雰囲気中に移行させて保持するというガレート酸化物結晶の製造方法を具現化しようとするものであり、複雑な装置や操作を必要としないでチャンバー内に単結晶の育成条件を満足する雰囲気条件を形成し、これを安定的に維持することにより、結晶の欠陥を抑制し高温環境下でも抵抗率の低下が少ない高品質のガレート酸化物結晶の製造が可能な製造方法及び製造装置を提供することである。
チャンバー内にガレート酸化物結晶の材料が充填されたルツボを配置し、ルツボを加熱して材料を溶融した溶融液からの引き出しによって、ガレート酸化物結晶を育成するガレート酸化物結晶の製造方法において、溶融液の近傍に、不活性ガスと酸素との混合ガスを供給し、溶融液に対して、混合ガスの供給位置より離れた位置から、無酸素の不活性ガスを供給し、引き出しを行うことを特徴とする。
ガレート酸化物結晶の材料が溶融した溶融液からの引き出しにより、ガレート酸化物結晶を製造する結晶製造装置において、チャンバー内に、溶融液が配置された近傍に不活性ガスと酸素との混合ガスを供給する第一のガス供給口と、溶融液が配置された位置に対して、第一のガス供給口より離れた位置に、無酸素の不活性ガスを供給する第二のガス供給口と、を備えることを特徴とする。
とする。これにより、仕切り部材によって形成された結晶育成室側の内壁の適切な位置に第一のガス供給口を設けることができる。
この結果、簡単な構造で、結晶の欠陥を抑制し高温環境下でも抵抗率の低下が少ない高品質のガレート酸化物結晶の製造方法及び製造装置を提供することができる。
また、チャンバー内を、溶融液を配置する結晶育成室と結晶保持室とに空間を分断する仕切り部材を設け、第一のガス供給口は結晶育成室側に、第二のガス供給口は結晶保持室側に配置することにより、さらに結晶の育成及び保持環境のそれぞれのガス雰囲気を好適
にし、ひいては育成後の結晶品質を向上させることができる。
また、実施例2では結晶の育成及び保持環境のそれぞれのガス雰囲気をさらに好適にするために、チャンバー内を結晶育成室と結晶保持室に分断する仕切り部材を設けた構成例と、この構成例にさらにガイド部材を設けた構成を実施例2の変形例として、それぞれ説明する。
図1は、実施例1のガレート酸化物結晶の製造装置100の中心軸CL方向の断面図であり、図2は、図1に示す製造装置100において単結晶の製造工程を4段階に分けて、それぞれの工程における動作を示した中心軸CL方向の断面図である。
まず、図1は、公知のチョクラルスキー法にもとづく酸化物結晶の製造装置100を示し、その構成要素であるチャンバー40(容器部)の断面図を示している。なお、ここでは、酸化物結晶の製造装置100の他の構成要素である結晶引き出しの制御装置、ルツボの加熱ヒータ、ガス供給装置、ガス供給管、ガス排気管、圧力調整装置などは省略し、本発明に係るチャンバー40、ルツボ8、材料溶融液50、種結晶65、結晶引き出し棒6などの結晶育成に係る要素のみを示している。
8を配設できるように平坦な領域を有している。また、下面側は周囲に足部30を有し、チャンバー40の安定を図れるようになっている。
台座部材3のルツボ8の外周と筒部材1の内周との間には、排気口31が両側に二箇所設けられていて、排気90(不活性ガスと酸素との混合ガス70及び無酸素の不活性ガス80)が排出できるようになっている。排気口31は、ルツボ8が配置されている位置に対して、第二のガス供給口21(無酸素の不活性ガス80の供給口)が配置される側とは反対側の位置、つまり結晶の引上げ方向に対して反対側となるように配置されている。
ここで、前述した第一のガス供給口11から供給される不活性ガスと酸素との混合ガス70の流れと、第二のガス供給口21から供給される無酸素の不活性ガス80の流れの均一性を向上するために、排気口31の数量を増やしてもよく、また、排気口31の位置を変えてもよい。また、排気口31の位置、数量、穴径は調整可能な構造としてもよい。
種結晶65は、単結晶60と同じ組成のバルク結晶であり、所定の結晶方位に沿って育成するように結晶保持部材7にて保持される。種結晶65の形状は専ら直方体(四角柱)形状であり、所定の面を後述の材料溶融液50に接触させるが、図1に示すように種結晶65を加工し、材料溶融液50に接触する側を先端の尖った形状とすることで、材料溶融液50に接触した時の急激な熱衝撃による転位の発生を抑えることもできる。
材料溶融液50は、ルツボ8の内部に、作製しようとするガレート酸化物結晶の各成分の粉末を所定の組成比率で混合したものを収容して、図示しない加熱ヒータでルツボを加熱することにより、所定の温度で粉末の材料が溶融して作製される。
なお、ルツボ8は、例えば作製しようとする単結晶の大きさなどから計算して材料溶融液50の必要量を決めて、その必要量が充填可能な容積となっている。なお、各材料である酸化物粉末の組成比率、加熱温度などの条件は、育成する結晶によって異なるが、ここでは詳細については説明を省略する。
特に、第一のガス供給口11に平行な位置から第二のガス供給口21までの空間は、育成した単結晶を保持するために限りなく無酸素のガス雰囲気であることが好ましく、そうなるように図示しない圧力調整装置を制御するのがよい。
次に、図2を用いてガレート酸化物結晶の各製造工程における動作について説明する。図2は、単結晶60の製造工程を四つの段階に示し、単結晶60の成長にともない、それぞれ、(a)成長初期段階、(b)成長途中段階、(c)成長終了段階、(d)保持段階として説明する。なお、チャンバー40内におけるガスの流れ(動作)を説明するために、不活性ガスと酸素との混合ガス70を破線の矢印で示し、無酸素の不活性ガス80を実線の矢印で示す。また、不活性ガスと酸素との混合ガス70及び無酸素の不活性ガス80からなる排気90は点線の矢印で示す。
まず、図2(a)は単結晶60の引き出しにおける成長初期段階の状態を示し、本実施例の構成を図1で説明したように、種結晶65を保持した結晶引き出し棒6を降下させ、種結晶65を材料溶融液50に浸し、所定の回転条件及び所定の引上げ条件により単結晶60を引き出し、単結晶60が所定の外径になった状態である。このとき、不活性ガスと酸素との混合ガス70は、筒部材1に設けられた第一のガス供給口11(図1)からチャンバーの中心軸CLに向けて均一に供給され単結晶60の上部付近に達する。一方、無酸素の不活性ガス80は蓋部材2に設けられた第二のガス供給口21(図1)から供給され、結晶引き出し棒6(図1)を中心にして下方に向けて均一に供給される。
一方、無酸素の不活性ガス80は単結晶60の上部表面近傍を覆い、その一部は、不活性ガスと酸素との混合ガス70とともに、台座部材3(図1)に設けられた排気口31(図1)より排気90として排気される。
なお上述したとおり、不活性ガスと酸素との混合ガス70は、材料溶融液50の近傍で無酸素の不活性ガス80と一部混合するので、予め、混合することを見込んでGa成分の蒸発を防止する最適値になるように酸素のモル濃度を設定することが好ましい。所定のガス雰囲気にするための条件を満たすのであれば、第一のガス供給口11からは酸素のみが供給され、第二のガス供給口21から供給された無酸素の不活性ガス80と混合し、材料溶融液50の近傍で所定の酸素モル濃度となるように制御してもよい。
次に、図2(b)は単結晶60の引き出しにおける成長途中段階の状態を示し、単結晶60が所定の外径を維持し、成長が進んだ状態である。このとき、不活性ガスと酸素との混合ガス70は前述した段階(a)の状態を維持し、不活性ガスと酸素との混合ガス70は単結晶60の近傍において、無酸素の不活性ガス80により材料溶融液50側に押し下げられ、材料溶融液50の液面に供給される。一方、単結晶60の近傍の無酸素の不活性ガス80は育成した単結晶60の表面を上部から材料溶融液50の液面近傍に向けて覆い、その後、不活性ガスと酸素との混合ガス70とともに、排気口31より排気90として排気される。
これにより、育成した単結晶60は酸素に曝されることが抑制されるため、酸素を起因とする結晶欠陥が起こることを防止することが出来る。
次に、図2(c)は単結晶60の引き出しにおける成長終了段階の状態を示し、単結晶60が所定の外径から円錐状に細くなり結晶化が終了した状態である。このとき、不活性ガスと酸素との混合ガス70は、前述した段階(b)の状態から材料溶融液50と単結晶60との間にできた空間にまわり込み、材料溶融液50の液面に供給され材料溶融液50の全体を覆うことができる。一方、単結晶60の近傍の無酸素の不活性ガス80は、単結晶60の表面を上部から下部まで覆い、その後、不活性ガスと酸素との混合ガス70とともに、排気口31より排気90として排気される。
ここで、無酸素の不活性ガス80の圧力を高めるなど調節することにより、単結晶60が酸素に曝されることの無い雰囲気を形成することができ、より早く無酸素の不活性ガス80を主成分とする酸素の少ない雰囲気中に移行させることができる。
次に、図2(d)は単結晶60を保持する保持段階の状態を示し、単結晶60が所定の形状となり結晶育成が終了し、チャンバー40の上部に保持された状態である。このとき、不活性ガスと酸素との混合ガス70は、前述した(c)段階と同様で、材料溶融液50と単結晶60との間にできた空間にまわり込み、材料溶融液50の液面に供給され全体を覆っている。一方、単結晶60の付近の無酸素の無酸素の不活性ガス80は、単結晶60の表面を上部から下部までの全体を覆い、その後、不活性ガスと酸素との混合ガス70とともに、排気口31より排気90として排気される。
なお、単結晶60は必要に応じて酸素のない雰囲気下に保持された状態で、冷却または熱処理などの後工程を行っても良い。
以上説明した本実施例によれば次に示す効果が得られる。
[効果1]
チャンバー40内に、材料溶融液50が配置された近傍に不活性ガスと酸素との混合ガス70を供給する第一のガス供給口11と、材料溶融液50が配置された位置に対して、結晶の引き出し方向に向かって第一のガス供給口11より離れた位置に、無酸素の不活性ガス80を供給する第二のガス供給口21とを設け、また、不活性ガスと酸素との混合ガス70の供給圧力よりも無酸素の不活性ガス80の供給圧力を高くしたことにより、単結晶60の引き出しにおいて、材料溶融液50から単結晶60が成長する領域は不活性ガスと酸素との混合ガス70の雰囲気中で育成し、育成された単結晶60は順次、無酸素の不活性ガス80を主成分とする酸素の少ないガス雰囲気中に移行させることができる。
また、作製された単結晶60は、そのまま無酸素の不活性ガス80の雰囲気中に保持することができるので、結晶の欠陥を抑制し高温環境下でも抵抗率の低下が少ない高品質のガレート酸化物結晶の製造が可能な製造方法及び製造装置を提供できる。
[効果2]
そして、複雑な装置を必要とせず、少なくとも二種類(無酸素の不活性ガスと、酸素を含む不活性ガス)のガスの供給圧力を制御するのみであるので、チャンバー40内に単結晶60の育成条件を満足する雰囲気条件を容易に形成することができ、これを安定的に維持することができる。また、単結晶60に対してガスの置換などの切り替え操作を必要としないので、切り替える前に酸素に曝され続けることで生じる結晶の欠陥を抑制できる。
また、本発明によるガレート酸化物の製造方法及び製造装置を適用して製造し得る他のガレート酸化物結晶は、例えば、酸化ガリウム(Ga2O3)、ガドリニウム・ガリウム・ガーネット(Gd3Ga5O12)、リチウムガレート(LiGaO2)、ネオジムガレート(NdGaO3)、イットリウム・ガリウム・ガーネット(Y3Ga5O12)などがある。
囲気を制御した。
次に、実施例1の構成をさらに改良したものであり、チャンバー内の一部に仕切り部材を設けて二つのガス雰囲気を部分的に物理的に分けた実施例2と、さらに、第一のガス供給口から供給される不活性ガスと酸素との混合ガスを中心軸方向に効率よく導くためのガイド部材を設けた実施例2の変形例との二つの例について、順に説明する。
はじめに、図3(a)及び図3(b)を用いて実施例2のガレート酸化物結晶の製造装置200の概略構成について説明する。実施例2のガレート酸化物結晶の製造装置200は、前述した実施例1のガレート酸化物結晶の製造装置100に対して、不活性ガスと酸素との混合ガス70と、無酸素の不活性ガス80との分離性向上を目的として、チャンバー40内に仕切り部材4を設ける構成であり、基本的な構成は実施例1と同様であるので、同一要素には同一番号を付し、重複する説明は一部省略する。
また、仕切り部材4の中央部に設けられた円形の開口4aは、ルツボ8内の材料溶融液50から引き出される単結晶60が通過することが可能であり、同時に、第二のガス供給口21から供給される無酸素の不活性ガス80が結晶保持室46側から結晶育成室45側へ流動できるように隙間を有している。
80で覆うことができる。
以上説明した本発明の実施例2によれば次に示す効果が得られる。
単結晶60の引き出しにおいて、不活性ガスと酸素との混合ガス70と無酸素の不活性ガス80との分離性向上を目的として、チャンバー40内に仕切り部材4を設けることにより、2つのガスが混合することを単結晶60の外周近くまで遅らせることができるので、それぞれのガスの流動途中での組成変化を抑制できる。これにより、結晶の欠陥を抑制し、高温環境下でも抵抗率の低下が少ない高品質のガレート酸化物結晶のより安定した製造が可能な製造方法及び製造装置を提供できる。
次に、図4(a)及び図4(b)を用いて実施例2の変形例であるガレート酸化物結晶の製造装置300の概略構成について説明する。本実施例のガレート酸化物結晶の製造装置300は、前述したガレート酸化物結晶の製造装置200に対して、不活性ガスと酸素との混合ガス70を効率よく材料溶融液50へと導くことができ、また、排気90との分離性向上を目的として、チャンバー40内に設けられた仕切り部材4の下方に第一のガス供給口11を挟んでガイド部材5を設ける構成であり、基本的な構成は実施例2で先に記述した構成と同様であるので、同一要素には同一番号を付し、重複する説明は一部省略する。
図4(a)において、ガレート酸化物結晶の製造装置300は、前述したガレート酸化物結晶の製造装置200のチャンバー40の内壁に設けられた仕切り部材4に対して、不活性ガスと酸素との混合ガス70の供給口11を挟んで下方側にガイド部材5が設けられている。また、図4(b)において、ガイド部材5は、仕切り部材4の下方に配置され、中央部に円形の開口5aを有し、外形が円形の円板状の部材であることを示している。
ガス70は、第一のガス供給口11から開口部5aまでの区間は、無酸素の不活性ガス80との混合を抑制することができる。これにより、さらに酸素のモル濃度の低下を抑制した不活性ガスと酸素との混合ガス70を材料溶融液50の液面に供給することができる。
[実施例2の変形例の効果]
以上説明した本発明の実施例2の変形例によれば次に示す効果が得られる。
チャンバー40内に、仕切り部材4の下方に第一のガス供給口11を挟んでガイド部材5を設ける構造により、第一のガスの供給路が形成され、第一のガス供給口11から供給される不活性ガスと酸素との混合ガス70が、すぐに結晶育成室45内に拡散するのを抑えられるため、安定して材料溶融液50にガスを導くことができる。また、無酸素の不活性ガス80との混合が抑制されるので、さらに酸素のモル濃度の低下(組成変化)を抑制した不活性ガスと酸素との混合ガス70を材料溶融液50の液面に供給することができる。これにより、ルツボ8内の材料溶融液50からのGaガスの蒸発を防止する作用が安定し、結晶の欠陥が少なく高温環境下でも抵抗率の低下が少ない高品質のガレート酸化物結晶の製造が可能な製造方法及び製造装置を提供できる。
2 蓋部材
3 台座部材
4 仕切り部材
5 ガイド部材
6 結晶引き出し棒
7 結晶保持部材
8 ルツボ
11 第一のガス供給口(不活性ガスと酸素との混合ガスの供給口)
21 第二のガス供給口(無酸素の不活性ガスの供給口)
31 排気口
40 チャンバー
45 結晶育成室
46 結晶保持室
50 材料溶融液(結晶材料の溶融液、溶融液)
60 単結晶(ガレート酸化物結晶、結晶)
65 種結晶
70 不活性ガスと酸素との混合ガス
80 無酸素の不活性ガス
90 排気
100、200、300 ガレート酸化物結晶の結晶製造装置
Claims (7)
- チャンバー内にガレート酸化物結晶の材料が充填されたルツボを配置し、
前記ルツボを加熱して前記材料を溶融した溶融液からの引き出しによって、ガレート酸化物結晶を育成するガレート酸化物結晶の製造方法において、
前記溶融液の近傍に、不活性ガスと酸素との混合ガスを供給し、
前記溶融液に対して、前記混合ガスの供給位置より離れた位置から、無酸素の不活性ガスを供給し、
前記無酸素の不活性ガスの供給圧力を前記混合ガスの供給圧力よりも高い圧力とし、
前記無酸素の不活性ガスによって前記混合ガスを前記溶融液側に押し下げることにより前記溶融液面を前記混合ガスで覆い、前記引き出しを行うことを特徴とするガレート酸化物結晶の製造方法。 - 前記ルツボが配置されている位置に対して、前記無酸素の不活性ガスを供給する供給位置とは反対となる側から、前記チャンバー内のガスを排気することを特徴とする請求項1に記載のガレート酸化物結晶の製造方法。
- ガレート酸化物結晶の材料が溶融した溶融液からの引き出しにより、ガレート酸化物結晶を製造する結晶製造装置において、
チャンバー内に、前記溶融液が配置された近傍に不活性ガスと酸素との混合ガスを供給する第一のガス供給口と、
前記溶融液が配置された位置に対して、前記第一のガス供給口より離れた位置に、無酸素の不活性ガスを供給する第二のガス供給口とを備え、
前記無酸素の不活性ガスの供給圧力は、前記混合ガスより高い圧力に設定可能であり、
前記無酸素の不活性ガスによって前記混合ガスを前記溶融液側に押し下げることにより前記溶融液面を前記混合ガスで覆うことを特徴とするガレート酸化物結晶の結晶製造装置。 - 前記溶融液が配置された位置に対して、前記第二のガス供給口とは反対となる側に、前記チャンバー内から排気する排気口を備えることを特徴とする請求項3に記載のガレート酸化物結晶の結晶製造装置。
- 前記チャンバーは、前記溶融液を配置する結晶育成室と、結晶保持室とに空間を分断するとともに、前記結晶育成室と前記結晶保持室との間には、前記結晶育成室から引き出した結晶が、前記結晶保持室に通過可能な開口が設けられている仕切り部材を有し、
前記第一のガス供給口は、前記結晶育成室に設けられ、前記第二のガス供給口は、前記結晶保持室に設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載のガレート酸化物結晶の結晶製造装置。 - 前記結晶育成室の前記チャンバー内壁に、前記第一のガス供給口が設けられていることを特徴とする請求項5に記載のガレート酸化物結晶の結晶製造装置。
- 前記結晶育成室は、引き出した前記結晶が通過可能な開口が設けられたガイド部材を有し、
前記仕切り部材と前記ガイド部材とで囲まれた空間の前記チャンバー内壁に前記第一のガス供給口が設けられ、前記溶融液に前記混合ガスを導くガス供給路を有することを特徴とする請求項6に記載のガレート酸化物結晶の結晶製造装置。
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