JP6245568B2 - レーザー加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコンカーバイドに凹部または貫通孔を形成するレーザー加工方法に関する。
シリコンカーバイド(炭化ケイ素;以下「SiC」と略記する)は、シリコン(以下「Si」と略記する)に比べて耐電圧性および耐熱性に優れている。SiCは、Siに比べてデバイスの電力損失を約1/10に低減することができるため、パワーエレクトロニクスを支える半導体デバイス向けの材料として注目されている。一方で、SiCはSiに比べて非常に硬いため、SiCを加工することは困難である。
SiCに凹部または貫通孔(以下まとめて「穴」という)を形成する技術としては、エッチング加工が挙げられる。しかしながら、エッチング加工には、加工時間が長く、SiCを効率よく加工することができないという問題がある。
一方、SiCに穴を形成する別の技術として、SiCにレーザー光を照射して穴を形成するレーザー加工が提案されている。たとえば、特許文献1には、SiC基板の表面にポリメチルメタクリレートフィルム(光吸収層)を形成し、波長193nmのパルスレーザー光を繰り返し周波数10Hzで400ショット照射することで、直径20μm、深さ1μmの凹部を形成できることが記載されている。特許文献1に記載のレーザー加工方法では、光吸収層の厚みをレーザー光の進入深さよりも大きくすることを特徴としており、上記の例では厚み125μmのポリメチルメタクリレートフィルムをSiC基板の表面に形成している。
国際公開第2002/081142号
本発明者らは、従来の一般的なレーザー加工方法によりSiCに穴を形成することを試みた。しかしながら、従来のレーザー加工方法では、レーザー光を照射した際に大量のデブリ(加工屑)が発生してしまった。デブリが基板に付着してしまうと、製品の信頼性および歩留まりが低下してしまう。また、従来のレーザー加工方法では、アスペクト比の大きい穴を形成することもできなかった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、デブリの発生を抑制しつつ、SiCにアスペクト比の大きい穴(凹部または貫通孔)を形成することができるレーザー加工方法を提供することを目的とする。
本発明者は、レーザー加工の分野の技術常識に反し、波長500nm以上のレーザー光を使用することで上記課題を解決できることを見出した。さらに詳しくは、本発明者は、波長500nm以上、パルスエネルギー50μJ以下、かつ繰り返し周波数200kHz以上のパルスレーザー光を、所定の光吸収層を介してSiCに照射することで上記課題を解決できることを見出し、さらに検討を加えて本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下のレーザー加工方法に関する。
[1]パルスレーザー光をシリコンカーバイドに照射して、前記シリコンカーバイドに凹部または貫通孔を形成するステップを含み、前記パルスレーザー光の波長は、500nm以上であり、前記パルスレーザー光のパルスエネルギーは、50μJ以下であり、前記パルスレーザー光の繰り返し周波数は、200kHz以上であり、前記シリコンカーバイド表面の前記パルスレーザー光を照射される領域は、前記パルスレーザー光に対する前記シリコンカーバイドの吸収係数よりも前記パルスレーザー光に対する吸収係数が大きい光吸収層で被覆されている、レーザー加工方法。
[2]前記パルスレーザー光のパルス幅は、100ナノ秒以上である、[1]に記載のレーザー加工方法。
[3]前記パルスレーザー光の波長は、10μm以下である、[1]または[2]に記載のレーザー加工方法。
[4]前記パルスレーザー光の集光点は、前記シリコンカーバイドの表面から上方100μm〜表面から内部100μmの範囲内に位置する、[1]〜[3]のいずれか一項に記載のレーザー加工方法。
[5]前記光吸収層は、Al、Au、Ag、Pt、Pd、Ni、Cu、FeおよびMoからなる群から選択される1または2以上の金属元素からなる純金属または合金からなる、[1]〜[4]のいずれか一項に記載のレーザー加工方法。
[6]前記光吸収層は、SiO、Al、CaO、NaO、B、TiO、ZnOおよびFeからなる群から選択される1または2以上の酸化物からなる、[1]〜[4]のいずれか一項に記載のレーザー加工方法。
[7]前記光吸収層の平面視形状は、略円形であり、前記光吸収層の直径は、前記シリコンカーバイドに凹部または貫通孔を形成する際に前記光吸収層に形成される貫通孔および表面損傷部の直径の2.2倍以上である、[1]〜[6]のいずれか一項に記載のレーザー加工方法。
本発明のレーザー加工方法によれば、デブリの発生を抑制しつつ、SiCにアスペクト比の大きい穴を高精度かつ高速に形成することができる。
実施例1の実験結果を示す写真である。 図2A,Bは、表面加工径を説明するためのレーザー加工後のSiC基板の表面の写真である。 図3A,Bは、実施例2の実験結果を示す写真である。 図4A〜Dは、実施例3の実験結果を示す写真である。 図5A〜Dは、実施例4の実験結果を示す写真である。 図6A〜Dは、実施例5の実験結果を示す写真である。 図7A〜Dは、実施例5の実験結果を示す写真である。 実施例6の実験結果を示す写真である。 図9A〜Cは、実施例7の実験結果を示す写真である。
本発明のレーザー加工方法は、加工対象のSiCにパルスレーザー光を照射して、SiCの表面に穴(凹部または貫通孔)を形成するステップを含む。本発明のレーザー加工方法では、1)波長500nm以上、パルスエネルギー50μJ以下、かつ繰り返し周波数200kHz以上のパルスレーザー光を照射すること、および2)SiC表面のパルスレーザー光を照射される領域が所定の光吸収層で被覆されていることを一つの特徴とする。
以下、本発明のレーザー加工方法におけるパルスレーザー光の照射条件および光吸収層について詳細に説明する。
[波長]
本発明のレーザー加工方法は、SiCおよび光吸収層に照射するパルスレーザー光の波長が500nm以上であることを特徴の一つとする。
本発明のレーザー加工方法では、SiCの表面または内部において、多光子吸収や不純物による吸収、格子欠陥による吸収などを生じさせることにより、SiCに穴を形成する。したがって、所望の加工を実現するためには、SiCにおいて1光子1吸収が生じることを回避しなければならない。SiCのバンドギャップ(Eg)は約3eVであり、これを波長に換算すると413nmである。よって、SiCにおいて1光子1吸収が生じることを回避するためには、413nmを越える波長のパルスレーザー光を照射すればよい。吸収裾や不純物準位などを考慮すると、SiCにおいて1光子1吸収が生じることを確実に回避するためには、500nm以上の波長のパルスレーザー光を照射することが好ましい。
波長500nm以上のパルスレーザー光をSiCおよび光吸収層に照射することで、SiCにおける電子遷移による吸収を回避することができ、加工時に発生するデブリの量を顕著に低減することができる(実施例2参照)。一方、波長500nm未満のパルスレーザー光をSiCおよび光吸収層に照射すると、SiCが破砕されて大量のデブリが発生するおそれがある。なお、10μmを超える波長のパルスレーザー光をSiCおよび光吸収層に照射すると、SiCにおいて振動遷移による吸収が生じてしまい、所望の加工を行うことができなくなるおそれがある。したがって、SiCおよび光吸収層に照射するパルスレーザー光の波長は、10μm以下であることが好ましい。
[パルスエネルギー]
本発明のレーザー加工方法は、SiCおよび光吸収層に照射するパルスレーザー光のパルスエネルギーが50μJ以下であることも特徴の一つとする。パルスエネルギーを50μJ以下とすることで、SiCが破砕されて発生するデブリの量を顕著に低減することができる(実施例4,6参照)。一方、50μJを超えるパルスエネルギーのパルスレーザー光を照射すると、大量のデブリが発生するおそれがある。
ここで、パルスエネルギーが50μJ以下のパルスレーザー光を照射することでデブリの発生量が低減する理由について、推察されるメカニズムを説明する。表1は、SiCおよびSiの物性を示す表である。
表1に示されるように、SiCとSiとでは、比熱はほぼ同じである。したがって、同じ条件でパルスレーザー光を照射すれば、集光点付近において同じように温度が上昇し、同じように熱応力が加わることになる。一方、SiCの破壊靭性値はSiの破壊靭性値よりも顕著に大きいため、加工に要するエネルギーは、SiよりもSiCの方が大きい。したがって、Siを加工した場合よりもSiCを加工した場合の方が、加工時の集光点付近において温度がより上昇し、熱応力がより大きくなる。
ところが、SiCのヤング率は、Siのヤング率よりも顕著に大きい。すなわち、SiCは、Siに比べて膨張による熱応力に対して撓みにくい。したがって、SiCは、Siのように撓むことにより熱応力を逃がすことができない。そして、SiCに過剰なエネルギーが供給されると、周辺領域に過分な応力が加わり、破砕されてしまうと考えられる。よって、50μJを超える高いパルスエネルギーのパルスレーザー光でSiCを加工すると、SiCは容易に破砕されてしまい、大量のデブリが発生してしまうことになる。
したがって、デブリの発生量を低減させる観点からは、パルスエネルギーが50μJ以下のパルスレーザー光をSiCおよび光吸収層に照射することが好ましい。また、同様の理由により、パルスレーザー光のパルス幅は、100ナノ秒以上であることが好ましい。パルス幅を長くすることで、パルスレーザー光の尖頭出力を小さくすることができ、結果としてSiCの破砕を抑制することができる。
[繰り返し周波数]
本発明のレーザー加工方法は、SiCおよび光吸収層に照射するパルスレーザー光の繰り返し周波数が200kHz以上であることも特徴の一つとする。繰り返し周波数を200kHz以上とすることで、SiCが破砕されて発生するデブリの量を顕著に低減することができる(実施例3,7参照)。一方、繰り返し周波数が200kHz未満のパルスレーザー光を照射すると、大量のデブリが発生するおそれがある。
前述の通り、SiCおよび光吸収層にパルスレーザー光を照射すると、冷熱サイクルに伴う熱応力が繰り返し発生する。このとき、急激に発生した熱応力に耐え切れないSiCが破砕し、デブリが発生してしまう。本発明者は、このようなSiCの破砕を抑制する手段を検討したところ、パルスレーザー光の繰り返し周波数を大きくし、急激な温度変化を抑制することでSiCの破砕を抑制できると考えた。本発明者による実験によれば、パルスレーザー光の繰り返し周波数を200kHz以上とすることで、デブリの発生量を顕著に低減させられることがわかっている(実施例3参照)。したがって、パルスレーザー光の繰り返し周波数は、200kHz以上であることが好ましい。
前述の通り、パルスレーザー光のパルスエネルギーを小さくすることで、熱応力発生の速度を遅くすることができる。その結果、熱応力によるSiCの破砕が抑制されると考えられる。また、パルスレーザー光の繰り返し周波数を大きくすることで、パルス間にSiCが急激に冷却されることを防ぐことができる。その結果、加熱および冷却のサイクルによるSiCの破砕が抑制されると考えられる。
[その他の照射条件]
本発明のレーザー加工方法において、レーザー光源として用いるレーザーの種類は、波長500nm以上、パルスエネルギー50μJ以下、かつ繰り返し周波数200kHz以上のパルスレーザー光を出射することができれば特に限定されない。そのようなレーザーの例には、HoレーザーやErレーザー、Ybレーザー、各種半導体レーザーなどが含まれる。
パルスレーザー光の集光点の位置は、特に限定されず、SiCの外部、表面または内部のいずれであってもよい。たとえば、パルスレーザー光の集光点の位置は、SiCの表面から上方100μm〜表面から内部100μmの範囲内である。ここで「パルスレーザー光の集光点の位置」とは、SiCの屈折率が空気と同じであると仮定した場合の集光点の位置(レンズオフセット)を意味する。
パルスレーザー光のショット回数は、特に限定されず、適宜調整すればよい。本発明者の予備実験によれば、200回以上のショットがあれば十分である。ショット時間も特に限定されず、例えば1〜1000ミリ秒程度である。
[光吸収層]
本発明のレーザー加工方法は、SiC表面のパルスレーザー光を照射される領域が、照射されるパルスレーザー光に対するSiCの吸収係数よりも吸収係数が大きい光吸収層で被覆されていることも特徴の一つとする。パルスレーザー光を吸収するきっかけとなる光吸収層をSiCの表面に形成することで、SiCの加工しきい値を低下させること、加工時に発生するデブリの量を顕著に低減すること、表面加工径(後述)を小さくすること、および穴のアスペクト比を大きくすることができる(実施例1参照)。
光吸収層は、照射されるパルスレーザー光に対するSiCの吸収係数よりも吸収係数が大きくなるように形成される。たとえば、光吸収層は、Al、Au、Ag、Pt、Pd、Ni、Cu、FeおよびMoからなる群から選択される1または2以上の金属元素からなる純金属または合金からなる層であってもよいし、SiO、Al、CaO、NaO、B、TiO、ZnOおよびFeからなる群から選択される1または2以上の酸化物からなる層であってもよい。光吸収層は、純金属層の組み合わせ、合金層の組み合わせ、または純金属層と合金層の組み合わせからなる多層構造であってもよい。
光吸収層の吸収係数は、光吸収層を構成する材料により特定される。また、光吸収層が2種以上の材料からなる場合または多層構造である場合であっても、光吸収層の吸収係数は、光吸収層の厚みがわかれば測定されうる。
光吸収層の形成方法は、特に限定されない。たとえば、光吸収層が純金属または合金からなる場合、金属薄膜をSiC表面に貼り付けてもよいし、蒸着やスパッタリングなどによりSiC表面に金属薄膜を形成してもよい。また、光吸収層が酸化物からなる場合、前記酸化物の粉末を含む組成物をSiC表面に塗布し、乾燥させればよい。
光吸収層は、SiC表面のパルスレーザー光を照射される領域に形成されていればよく、SiC表面の全面に形成されていてもよいし、一部にのみ形成されていてもよい。光吸収層の厚みは、特に限定されないが、例えば20nm〜3μmである。
光吸収層がSiC表面の一部にのみ形成されている場合であって、形成される穴の径に対して光吸収層の大きさが十分に大きくないとき、光吸収層周囲のSiCが露出している領域(ベア領域)がダメージを受けることがある。このようなダメージは、光吸収層の大きさを形成される穴の径に応じて大きくすることで防止することができる。これは、光吸収層がダメージを吸収するためと推察される。たとえば、光吸収層の平面視形状が略円形である場合、光吸収層の直径を、SiCに穴を形成する際に光吸収層に形成される貫通孔および表面損傷部(通常、黒く見える部分)の直径の2.2倍以上にすることで、このようなダメージの発生を防止することができる(実施例5参照)。
以上のように、本発明のレーザー加工方法は、波長500nm以上、パルスエネルギー50μJ以下、かつ繰り返し周波数200kHz以上のパルスレーザー光を、光吸収層を形成されているSiCに照射することで、デブリの発生を抑制しつつ、SiCにアスペクト比の大きい穴を形成することができる。
本発明のレーザー加工方法を実施する手段は、特に限定されない。たとえば、本発明のレーザー加工方法は、ステージを動かして加工するレーザー加工装置や、ガルバノミラーを操作して加工するレーザー加工装置などの、公知のレーザー加工装置を用いて実施されうる。
以下、本発明を実施例を参照して詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されない。
[実施例1]
加工対象物として、SiC単結晶基板を準備した。スパッタリングにより、SiC単結晶基板の表面の一部にAlからなる厚さ100nmの光吸収層を形成した。
SiC基板の光吸収層が形成されている領域および光吸収層が形成されていない領域にパルスレーザー光(波長1064nm、パルス幅190ナノ秒、繰り返し周波数500kHz)を1000ミリ秒間照射して、SiC基板の表面に凹部を形成した。集光点は、SiC基板の表面に合わせた。基板表面における照射スポット径(1/e幅)は、5.8μmであった。パルスレーザー光のパルスエネルギーは、2〜40μJである。エネルギー密度に換算すると7.53〜1.51×10J/cmであり、ピークパワー密度に換算すると3.96×10〜7.93×10W/cmである。波長1064nmの光に対して、SiCの吸収係数は0cm−1を超え3cm−1以下程度であり、Alの吸収係数は1.2×10cm−1程度である。
レーザー加工後のSiC基板の表面および断面の写真を図1に示す。なお、光吸収層を形成していないSiC基板の表面の写真について、中央部の濃い灰色の領域はSiCが露出している領域(ベア領域)であり、両サイドの薄い灰色の領域は光吸収層が形成されている領域である。また、レーザー加工により形成された凹部の表面加工径、幅および深さを表2に示す。
ここで「凹部の表面加工径」とは、平面視したときに黒く見える領域の直径を意味し、「凹部の幅」とは、断面視したときの開口部近傍を除く部分の凹部の最大幅を意味する。凹部の表面加工径は、SiCに穴を形成する際に形成される、貫通孔と、その周囲の表面汚れ部および表面損傷部とを含む領域の直径であるため、凹部の幅よりも大きい。図2は、レーザー加工(パルスエネルギー30μJ)後のSiC基板の表面(ベア領域)の写真である。図2Aは、レーザー加工直後のSiC基板の表面であり、図2Bは、さらに超音波洗浄(周波数42kHz)を行って表面汚れを除去した後のSiC基板の表面である。これらの写真から、表面加工径Dは、凹部の開口部より大きく、かつ表面汚れを除去してもほとんど変化しないことがわかる。
図1に示されるように、Alからなる光吸収層を形成した場合は、パルスエネルギーが2μJであっても、SiC基板の表面に凹部を形成することができた。一方、光吸収層を形成しなかった場合は、パルスエネルギーを30μJ以上にしなければ、SiC基板の表面に凹部を形成することができなかった。これは、光吸収層がパルスレーザー光を吸収するきっかけとなり、SiCの加工しきい値を低下させたためと考えられる。
また、同じパルスエネルギー(30μJまたは40μJ)のパルスレーザー光を照射した場合であっても、光吸収層を形成したときの方が凹部の表面加工径が顕著に小さかった。さらに、光吸収層を形成したSiC基板に形成された凹部の断面を観察すると、凹部の深さが十分に深かった。
また、同じパルスエネルギー(30μJまたは40μJ)のパルスレーザー光を照射した場合であっても、光吸収層を形成したときの方がデブリの発生量が顕著に少なかった。これは、光吸収層がエネルギーを吸収して蒸発することにより、SiCの破砕によるデブリの発生が抑制されたためと考えられる。
以上の結果から、SiC基板の表面にAlからなる光吸収層を形成することで、SiCの加工しきい値を小さくできること、凹部の表面加工径を小さくし、凹部のアスペクト比を大きくできること、および加工部近傍のデブリの発生を抑制できることがわかる。
[実施例2]
加工対象物として、SiC単結晶基板を準備した。スパッタリングにより、SiC単結晶基板の表面にAlを蒸着させて、Alからなる厚さ100nmの光吸収層を形成した。
SiC基板の光吸収層が形成されている領域にパルスレーザー光(波長1064nmまたは355nm)を1000ミリ秒間照射して、SiC基板の表面に凹部を形成した。集光点は、SiC基板の表面に合わせた。
波長1064nmのパルスレーザー光のパルス幅は190ナノ秒、繰り返し周波数は500kHzであり、パルスエネルギーは20μJである。エネルギー密度に換算すると7.53×10J/cmであり、ピークパワー密度に換算すると3.96×10W/cmである。また、波長1064nmのパルスレーザー光を照射した場合、基板表面における照射スポット径(1/e幅)は、5.8μmであった。
波長355nmのパルスレーザー光のパルス幅は25ナノ秒、繰り返し周波数は60kHzであり、パルスエネルギーは17μJである。エネルギー密度に換算すると5.49×10J/cmであり、ピークパワー密度に換算すると2.20×10W/cmである。また、波長355nmのパルスレーザー光を照射した場合、基板表面における照射スポット径(1/e幅)は、6.3μmであった。
前述のとおり、波長1064nmの光に対して、SiCの吸収係数は0cm−1を超え3cm−1以下程度であり、Alの吸収係数は1.2×10cm−1程度である。また、波長355nmの光に対して、SiCの吸収係数は4.0×10cm−1程度であり、Alの吸収係数は1.5×10cm−1程度である。
レーザー加工後のSiC基板の表面の写真を図3に示す。図3Aは、波長1064nmのパルスレーザー光を照射した後のSiC基板の表面の写真であり(表面加工径24μm)、図3Bは、波長355nmのパルスレーザー光を照射した後のSiC基板の表面の写真である(表面加工径20μm)。これらの写真から、波長355nmのパルスレーザー光を照射すると加工部近傍にデブリが発生するが(図3B参照)、波長1064nmのパルスレーザー光を照射するとデブリがほとんど発生しないことがわかる(図3A参照)。
以上の結果から、SiC基板の表面に形成された光吸収層に波長500nm以上のパルスレーザー光を照射することで、デブリの発生を抑制しつつ、凹部を形成できることがわかる。
[実施例3]
加工対象物として、SiC単結晶基板を準備した。スパッタリングにより、SiC単結晶基板の表面にAlを蒸着させて、Alからなる厚さ100nmの光吸収層を形成した。
SiC基板の光吸収層が形成されている領域にパルスレーザー光(波長1064nm、パルス幅190ナノ秒、パルスエネルギー20μJ)を1000ミリ秒間照射して、SiC基板の表面に凹部を形成した。繰り返し周波数は、100kHz、200kHz、300kHzまたは500kHzである。集光点は、SiC基板の表面に合わせた。基板表面における照射スポット径(1/e幅)は、5.8μmであった。
レーザー加工後のSiC基板の表面の写真を図4に示す。図4Aは、繰り返し周波数100kHzのパルスレーザー光を照射した後のSiC基板の表面の写真であり(表面加工径21μm)、図4Bは、繰り返し周波数200kHzのパルスレーザー光を照射した後のSiC基板の表面の写真であり(表面加工径21μm)、図4Cは、繰り返し周波数300kHzのパルスレーザー光を照射した後のSiC基板の表面の写真であり(表面加工径23μm)、図4Dは、繰り返し周波数500kHzのパルスレーザー光を照射した後のSiC基板の表面の写真である(表面加工径24μm)。これらの写真から、繰り返し周波数100kHzのパルスレーザー光を照射すると加工部近傍にデブリが発生するが(図4A参照)、繰り返し周波数200kHz以上のパルスレーザー光を照射するとデブリがほとんど発生しないことがわかる(図4B〜D参照)。
以上の結果から、SiC基板の表面に形成された光吸収層に繰り返し周波数200kHz以上のパルスレーザー光を照射することで、デブリの発生を抑制しつつ、凹部を形成できることがわかる。
[実施例4]
加工対象物として、SiC単結晶基板を準備した。スパッタリングにより、SiC単結晶基板の表面にAlを蒸着させて、Alからなる厚さ100nmの光吸収層を形成した。
SiC基板の光吸収層が形成されている領域にパルスレーザー光(波長1064nm、パルス幅190ナノ秒、繰り返し周波数300kHzまたは500kHz)を1000ミリ秒間照射して、SiC基板の表面に凹部を形成した。パルスレーザー光のパルスエネルギーは、20μJ(繰り返し周波数500kHz)、40μJ(繰り返し周波数500kHz)、50μJ(繰り返し周波数300kHz)または60μJ(繰り返し周波数300kHz)である。エネルギー密度に換算すると、それぞれ7.53×10J/cm、1.51×10J/cm、1.88×10J/cm、2.26×10J/cmであり、ピークパワー密度に換算すると、それぞれ3.96×10、7.93×10W/cm、9.91×10W/cm、1.19×10W/cmである。集光点は、SiC基板の表面に合わせた。
レーザー加工後のSiC基板の表面の写真を図5に示す。図5Aは、パルスエネルギー20μJのパルスレーザー光を照射した後のSiC基板の表面の写真であり(表面加工径28μm)、図5Bは、パルスエネルギー40μJのパルスレーザー光を照射した後のSiC基板の表面の写真であり(表面加工径40μm)、図5Cは、パルスエネルギー50μJのパルスレーザー光を照射した後のSiC基板の表面の写真であり(表面加工径38μm)、図5Dは、パルスエネルギー60μJのパルスレーザー光を照射した後のSiC基板の表面の写真である(表面加工径43μm)。これらの写真から、パルスエネルギー60μJのパルスレーザー光を照射すると加工部近傍にデブリが発生するが(図5D参照)、パルスエネルギー50μJ以下のパルスレーザー光を照射するとデブリがほとんど発生しないことがわかる(図5A〜C参照)。
以上の結果から、SiC基板の表面に形成された光吸収層にパルスエネルギー50μJ以下のパルスレーザー光を照射することで、デブリの発生を抑制しつつ、凹部を形成できることがわかる。
[実施例5]
加工対象物として、SiC単結晶基板を準備した。SiC単結晶基板表面の円形の領域にAlを蒸着させて、Alからなる厚さ100nmの円形の光吸収層を複数形成した。光吸収層の直径は、20μm、40μmまたは50μmである。
SiC基板の光吸収層が形成されている領域にパルスレーザー光(波長1064nm、パルス幅190ナノ秒、繰り返し周波数500kHz)を1000ミリ秒間照射して、SiC基板の表面に凹部を形成した。パルスレーザー光のパルスエネルギーは、6μJ、10μJ、14μJまたは20μJである。エネルギー密度に換算すると、それぞれ2.26×10J/cm、3.77×10J/cm、5.27×10J/cm、7.53×10J/cmであり、ピークパワー密度に換算すると、それぞれ1.19×10、1.98×10W/cm、2.78×10W/cm、3.96×10W/cmである。集光点は、SiC基板の表面に合わせた。レーザー加工後のSiC基板の表面の写真を図6および図7に示す。
図6Aは、パルスエネルギー6μJのパルスレーザー光を直径20μmの光吸収層に照射した後のSiC基板の表面の写真であり(表面加工径14μm)、図6Bは、パルスエネルギー6μJのパルスレーザー光を直径40μmの光吸収層に照射した後のSiC基板の表面の写真である(表面加工径14μm)。図6Aにおいて矢印で示されるように、パルスエネルギー6μJのパルスレーザー光を直径20μmの光吸収層に照射した場合、光吸収層の周囲に直径31μmのダメージ部(周囲よりも濃い灰色の部分)が生じてしまった。一方、パルスエネルギー6μJのパルスレーザー光を直径40μmの光吸収層に照射した場合は、図6Bに示されるように、光吸収層の周囲にダメージ部は生じなかった。
図6Cは、パルスエネルギー10μJのパルスレーザー光を直径20μmの光吸収層に照射した後のSiC基板の表面の写真であり(表面加工径18μm)、図6Dは、パルスエネルギー10μJのパルスレーザー光を直径40μmの光吸収層に照射した後のSiC基板の表面の写真である(表面加工径18μm)。図6Cにおいて矢印で示されるように、パルスエネルギー10μJのパルスレーザー光を直径20μmの光吸収層に照射した場合、光吸収層の周囲に直径38μmのダメージ部が生じてしまった。一方、パルスエネルギー10μJのパルスレーザー光を直径40μmの光吸収層に照射した場合は、図6Dに示されるように、光吸収層の周囲にダメージ部は生じなかった。
図7Aは、パルスエネルギー14μJのパルスレーザー光を直径40μmの光吸収層に照射した後のSiC基板の表面の写真であり(表面加工径20μm)、図7Bは、パルスエネルギー14μJのパルスレーザー光を直径50μmの光吸収層に照射した後のSiC基板の表面の写真である(表面加工径20μm)。図7Aにおいて矢印で示されるように、パルスエネルギー14μJのパルスレーザー光を直径40μmの光吸収層に照射した場合、光吸収層の周囲に直径44μmのダメージ部が生じてしまった。一方、パルスエネルギー14μJのパルスレーザー光を直径50μmの光吸収層に照射した場合は、図7Bに示されるように、光吸収層の周囲にダメージ部は生じなかった。
図7Cは、パルスエネルギー20μJのパルスレーザー光を直径40μmの光吸収層に照射した後のSiC基板の表面の写真であり(表面加工径24μm)、図7Dは、パルスエネルギー40μJのパルスレーザー光を直径50μmの光吸収層に照射した後のSiC基板の表面の写真である(表面加工径24μm)。図7Cにおいて矢印で示されるように、パルスエネルギー20μJのパルスレーザー光を直径40μmの光吸収層に照射した場合、光吸収層の周囲に直径53μmのダメージ部が生じてしまった。一方、パルスエネルギー20μJのパルスレーザー光を直径50μmの光吸収層に照射した場合は、図7Dに示されるように、光吸収層の周囲の一部にダメージ部が生じてしまった。
パルスエネルギー6μJのパルスレーザー光を照射した場合、表面加工径は14μmであり、ダメージ部の直径は31μm(表面加工径の2.2倍)であった。また、パルスエネルギー10μJのパルスレーザー光を照射した場合、表面加工径は18μmであり、ダメージ部の直径は38μm(表面加工径の2.1倍)であった。また、パルスエネルギー14μJのパルスレーザー光を照射した場合、表面加工径は20μmであり、ダメージ部の直径は44μm(表面加工径の2.2倍)であった。パルスエネルギー20μJのパルスレーザー光を照射した場合、表面加工径は24μmであり、ダメージ部の直径は53μm(表面加工径の2.2倍)であった。そして、光吸収層の直径を表面加工径の2.2倍以上とした場合、ダメージ部は見られなかったが、光吸収層の直径を表面加工径の2.2倍未満とした場合、ダメージ部が見られた。
以上の結果から、SiC基板の表面に形成された光吸収層にパルスレーザー光を照射する場合に、光吸収層の直径を表面加工径(光吸収層に形成される貫通孔と、その周囲の表面汚れ部および表面損傷部とを含む領域の直径)の2.2倍以上とすることで、光吸収層の周囲におけるダメージ部の発生を抑制しつつ、凹部を形成できることがわかる。
[実施例6]
加工対象物として、SiC単結晶基板を準備した。スパッタリングにより、SiC単結晶基板の表面の一部にMoからなる厚さ400nmの光吸収層を形成した。
SiC基板の光吸収層が形成されている領域および光吸収層が形成されていない領域にパルスレーザー光(波長1064nm、パルス幅190ナノ秒、繰り返し周波数300kHzまたは500kHz)を1ミリ秒間照射して、SiC基板の表面に凹部を形成した。集光点は、SiC基板の表面に合わせた。基板表面における照射スポット径(1/e幅)は、6.4μmであった。パルスレーザー光のパルスエネルギーは、4〜60μJである。エネルギー密度に換算すると1.25×10〜1.88×10J/cmであり、ピークパワー密度に換算すると6.59×10〜9.89×10W/cmである。波長1064nmの光に対して、SiCの吸収係数は0cm−1を超え3cm−1以下程度であり、Moの吸収係数は5×10cm−1程度である。
レーザー加工後のSiC基板の表面および断面の写真を図8に示す。また、レーザー加工により形成された凹部の表面加工径、幅および深さを表3に示す。
図8に示されるように、Moからなる光吸収層を形成した場合は、パルスエネルギーが4μJであっても、SiC基板の表面に凹部を形成することができた。一方、光吸収層を形成しなかった場合は、パルスエネルギーを30μJ以上にしなければ、SiC基板の表面に凹部を形成することができなかった。これは、光吸収層がパルスレーザー光を吸収するきっかけとなり、SiCの加工しきい値を低下させたためと考えられる。
また、同じパルスエネルギー(30μJまたは40μJ)のパルスレーザー光を照射した場合であっても、光吸収層を形成したときの方が凹部の表面加工径が顕著に小さかった。さらに、光吸収層を形成したSiC基板に形成された凹部の断面を観察すると、凹部の深さが十分に深かった。
また、同じパルスエネルギー(30μJまたは40μJ)のパルスレーザー光を照射した場合であっても、光吸収層を形成したときの方がデブリの発生量が顕著に少なかった。これは、光吸収層がエネルギーを吸収して蒸発することにより、SiCの破砕によるデブリの発生が抑制されたためと考えられる。
また、パルスエネルギー60μJのパルスレーザー光を照射すると加工部近傍にデブリが発生したが、パルスエネルギー50μJ以下のパルスレーザー光を照射するとデブリがほとんど発生しなかった。
以上の結果から、SiC基板の表面にMoからなる光吸収層を形成することで、SiCの加工しきい値を小さくできること、凹部の表面加工径を小さくし、凹部のアスペクト比を大きくできること、および加工部近傍のデブリの発生を抑制できることがわかる。
[実施例7]
加工対象物として、SiC単結晶基板を準備した。スパッタリングにより、SiC単結晶基板の表面にMoを蒸着させて、Moからなる厚さ400nmの光吸収層を形成した。
SiC基板の光吸収層が形成されている領域にパルスレーザー光(波長1064nm、パルス幅190ナノ秒、パルスエネルギー20μJ)を1ミリ秒間照射して、SiC基板の表面に凹部を形成した。繰り返し周波数は、80kHz、200kHzまたは500kHzである。集光点は、SiC基板の表面に合わせた。基板表面における照射スポット径(1/e幅)は、6.4μmであった。
レーザー加工後のSiC基板の表面の写真を図9に示す。図9Aは、繰り返し周波数80kHzのパルスレーザー光を照射した後のSiC基板の表面の写真であり(表面加工径23μm)、図9Bは、繰り返し周波数200kHzのパルスレーザー光を照射した後のSiC基板の表面の写真であり(表面加工径27μm)、図9Cは、繰り返し周波数500kHzのパルスレーザー光を照射した後のSiC基板の表面の写真である(表面加工径40μm)。これらの写真から、繰り返し周波数80kHzのパルスレーザー光を照射すると加工部近傍にデブリが発生するが(図9A参照)、繰り返し周波数200kHz以上のパルスレーザー光を照射するとデブリがほとんど発生しないことがわかる(図9B,C参照)。
以上の結果から、SiC基板の表面に形成された光吸収層に繰り返し周波数200kHz以上のパルスレーザー光を照射することで、デブリの発生を抑制しつつ、凹部を形成できることがわかる。
本発明のレーザー加工方法は、SiCにアスペクト比の大きい穴を高精度かつ高速に形成することができる。たとえば、本発明のレーザー加工方法は、半導体デバイスの製造におけるビアホール、ブラインドビアホールおよびスルーホールの形成方法として有用である。

Claims (8)

  1. パルスレーザー光を走査することなくシリコンカーバイドに繰り返し照射して、前記シリコンカーバイドに凹部または貫通孔を形成するステップを含み、
    前記パルスレーザー光の波長は、500nm以上であり、
    前記パルスレーザー光のパルスエネルギーは、50μJ以下であり、
    前記パルスレーザー光の繰り返し周波数は、300kHz以上であり、
    前記シリコンカーバイド表面の前記パルスレーザー光を照射される領域は、前記パルスレーザー光に対する前記シリコンカーバイドの吸収係数よりも前記パルスレーザー光に対する吸収係数が大きい光吸収層で被覆されている、
    レーザー加工方法。
  2. パルスレーザー光を走査することなくシリコンカーバイドに繰り返し照射して、前記シリコンカーバイドに凹部または貫通孔を形成するステップを含み、
    前記パルスレーザー光の波長は、1064nm以上であり、
    前記パルスレーザー光のパルスエネルギーは、50μJ以下であり、
    前記パルスレーザー光の繰り返し周波数は、200kHz以上であり、
    前記シリコンカーバイド表面の前記パルスレーザー光を照射される領域は、前記パルスレーザー光に対する前記シリコンカーバイドの吸収係数よりも前記パルスレーザー光に対する吸収係数が大きい光吸収層で被覆されている、
    レーザー加工方法。
  3. 前記パルスレーザー光のパルス幅は、100ナノ秒以上である、請求項1または請求項2に記載のレーザー加工方法。
  4. 前記パルスレーザー光の波長は、10μm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のレーザー加工方法。
  5. 前記パルスレーザー光の集光点は、前記シリコンカーバイドの表面から上方100μm〜表面から内部100μmの範囲内に位置する、請求項1〜のいずれか一項に記載のレーザー加工方法。
  6. 前記光吸収層は、Al、Au、Ag、Pt、Pd、Ni、Cu、FeおよびMoからなる群から選択される1または2以上の金属元素からなる純金属または合金からなる、請求項1〜のいずれか一項に記載のレーザー加工方法。
  7. 前記光吸収層は、SiO、Al、CaO、NaO、B、TiO、ZnOおよびFeからなる群から選択される1または2以上の酸化物からなる、請求項1〜のいずれか一項に記載のレーザー加工方法。
  8. 前記光吸収層の平面視形状は、略円形であり、
    前記光吸収層の直径は、前記シリコンカーバイドに凹部または貫通孔を形成する際に前記光吸収層に形成される貫通孔および表面損傷部の直径の2.2倍以上である、
    請求項1〜のいずれか一項に記載のレーザー加工方法。
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