JP2006140356A - レーザ加工方法及びレーザ加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ウェハ状の加工対象物の厚さに拘わらず、加工対象物の精度良い切断を可能にするレーザ加工方法を提供する。
【解決手段】 本レーザ加工方法では、加工対象物1の内部において表面3からの深さが切断予定ライン5に沿って変化した改質領域7を形成する。そのため、改質領域7によって形成された切断起点領域8は、加工対象物1の厚さに対して広範囲に渡ったものとなる。加工対象物1の内部に切断起点領域8が形成されると、自然に或いは比較的小さな力で切断起点領域8を起点として割れが発生するが、切断起点領域8は加工対象物1の厚さに対して広範囲に渡っているため、例え加工対象物1の厚さが大きくても、切断起点領域8を起点として発生した割れは切断予定ライン5に沿って精度良く加工対象物1の表面3と裏面21とに到達することになる。
【選択図】 図19

Description

本発明は、ウェハ状の加工対象物を切断するために使用されるレーザ加工方法及びレーザ加工装置に関する。
従来におけるこの種の技術を開示する文献として、下記の特許文献1を例示することができる。この特許文献1には、レーザ光を照射することにより加工対象物の内部に切断予定ラインに沿って改質領域を形成し、その改質領域を起点として加工対象物を切断する技術が記載されている。
特開2002−192370号公報
この特許文献1記載の技術は、加工対象物を切断予定ラインに沿って精度良く切断することができる極めて有効な技術であるため、主に加工対象物の厚さが大きい場合に、改質領域を起点として加工対象物をより一層精度良く切断する技術が望まれていた。
そこで、本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、ウェハ状の加工対象物の厚さに拘わらず、加工対象物の精度良い切断を可能にするレーザ加工方法及びレーザ加工装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るレーザ加工方法は、ウェハ状の加工対象物の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射し、加工対象物の内部において加工対象物のレーザ光入射面からの深さが加工対象物の切断予定ラインに沿って変化するように改質領域を形成し、当該改質領域によって切断予定ラインに沿って切断起点領域を形成することを特徴とする。
このレーザ加工方法によれば、加工対象物の内部においてレーザ光入射面からの深さが切断予定ラインに沿って変化した改質領域が形成される。そのため、改質領域によって形成された切断起点領域は、加工対象物の厚さに対して広範囲に渡ったものとなる。このように加工対象物の内部に切断起点領域が形成されると、自然に或いは比較的小さな力で切断起点領域を起点として割れが発生するが、切断起点領域は加工対象物の厚さに対して広範囲に渡っているため、例え加工対象物の厚さが大きくても、切断起点領域を起点として発生した割れは切断予定ラインに沿って精度良く加工対象物の表面と裏面とに到達することになる。従って、加工対象物の厚さに拘わらず、加工対象物の精度良い切断が可能になる。
また、加工対象物の内部においてレーザ光入射面からの深さが切断予定ラインに沿って連続的に変化するように改質領域を形成することが好ましい。これにより、切断予定ラインに沿って制御性良く改質領域を形成することが可能になる。
また、加工対象物の内部においてレーザ光入射面からの深さが切断予定ラインに沿って周期的に変化するように改質領域を形成することが好ましい。これにより、切断予定ラインに沿ってより一層制御性良く改質領域を形成することが可能になる。
なお、加工対象物は半導体基板を含み、当該半導体基板の内部に形成される改質領域は溶融処理領域を含む場合がある。この溶融処理領域は上述した改質領域の一例であるため、この場合にも、加工対象物の厚さに拘わらず、加工対象物の精度良い切断が可能になる。
また、加工対象物は半導体基板を含み、当該半導体基板の内部に形成される改質領域は、溶融処理領域と、その溶融処理領域に対してレーザ光入射面の反対側に位置する微小空洞とを含む場合がある。この溶融処理領域及び微小空洞は上述した改質領域の一例であるため、この場合にも、加工対象物の厚さに拘わらず、加工対象物の精度良い切断が可能になる。
更に、上記目的を達成するために、本発明に係るレーザ加工装置は、ウェハ状の加工対象物の内部に当該加工対象物の切断予定ラインに沿って改質領域による切断起点領域を形成するレーザ加工装置であって、改質領域が形成されるように加工対象物の内部にレーザ光の集光点を合わせる集光手段と、切断予定ラインに沿ってレーザ光の集光点を相対的に移動させる移動手段と、集光手段と加工対象物との距離を変化させる距離変化手段と、切断予定ラインに沿ってレーザ光の集光点を相対的に移動させながら、集光手段と加工対象物との距離を変化させるように、移動手段及び距離変化手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
このレーザ加工装置においては、切断予定ラインに沿ってレーザ光の集光点が相対的に移動させられながら、加工対象物の内部にレーザ光の集光点を合わせる集光手段と加工対象物との距離が変化させられる(つまり、加工対象物の内部において加工対象物の厚さ方向に集光点の位置が変化する)。これにより、加工対象物の内部には、レーザ光入射面からの深さが切断予定ラインに沿って変化した改質領域が形成されることになる。従って、上述したレーザ加工方法と同様の理由から、加工対象物の厚さに拘わらず、加工対象物の精度良い切断が可能になる。
また、本発明に係るレーザ加工装置は、ウェハ状の加工対象物の内部に当該加工対象物の切断予定ラインに沿って改質領域による切断起点領域を形成するレーザ加工装置であって、改質領域が形成されるように加工対象物の内部にレーザ光の集光点を合わせる集光手段と、切断予定ラインに沿ってレーザ光の集光点を相対的に移動させる移動手段と、加工対象物に対するレーザ光の屈折率を変化させる屈折率変化手段と、切断予定ラインに沿ってレーザ光の集光点を相対的に移動させながら、加工対象物に対するレーザ光の屈折率を変化させるように、移動手段及び屈折率変化手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
このレーザ加工装置においては、切断予定ラインに沿ってレーザ光の集光点が相対的に移動させられながら、加工対象物に対するレーザ光の屈折率が変化させられる(つまり、加工対象物の内部において加工対象物の厚さ方向に集光点の位置が変化する)。これにより、加工対象物の内部には、レーザ光入射面からの深さが切断予定ラインに沿って変化した改質領域が形成されることになる。従って、上述したレーザ加工方法と同様の理由から、加工対象物の厚さに拘わらず、加工対象物の精度良い切断が可能になる。
本発明によれば、加工対象物の厚さに拘わらず、加工対象物の精度良い切断が可能になる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。後述する第1及び第2実施形態では、レーザ光による多光子吸収を利用して加工対象物の内部に改質領域を形成する。そこで、第1及び第2実施形態の説明に先立って、多光子吸収により改質領域を形成するためのレーザ加工方法について説明する。
材料の吸収のバンドギャップEよりも光子のエネルギーhνが小さいと光学的に透明となる。よって、材料に吸収が生じる条件はhν>Eである。しかし、光学的に透明でも、レーザ光の強度を非常に大きくするとnhν>Eの条件(n=2,3,4,・・・)で材料に吸収が生じる。この現象を多光子吸収という。パルス波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点のピークパワー密度(W/cm)で決まり、例えばピークパワー密度が1×10(W/cm)以上の条件で多光子吸収が生じる。ピークパワー密度は、(集光点におけるレーザ光の1パルス当たりのエネルギー)÷(レーザ光のビームスポット断面積×パルス幅)により求められる。また、連続波の場合、レーザ光の強度はレーザ光の集光点の電界強度(W/cm)で決まる。
このような多光子吸収を利用する本実施形態に係るレーザ加工方法の原理について、図1〜図6を参照して説明する。図1に示すように、ウェハ状(平板状)の加工対象物1の表面3には、加工対象物1を切断するための切断予定ライン5がある。切断予定ライン5は直線状に延びた仮想線である。本実施形態に係るレーザ加工方法では、図2に示すように、多光子吸収が生じる条件で加工対象物1の内部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを照射して改質領域7を形成する。なお、集光点Pとは、レーザ光Lが集光する箇所のことである。また、切断予定ライン5は、直線状に限らず曲線状であってもよいし、仮想線に限らず加工対象物1に実際に引かれた線であってもよい。
そして、レーザ光Lを切断予定ライン5に沿って(すなわち、図1の矢印A方向に)相対的に移動させることにより、集光点Pを切断予定ライン5に沿って移動させる。これにより、図3〜図5に示すように、改質領域7が切断予定ライン5に沿って加工対象物1の内部に形成され、この改質領域7が切断起点領域8となる。本実施形態に係るレーザ加工方法は、加工対象物1がレーザ光Lを吸収することにより加工対象物1を発熱させて改質領域7を形成するものではない。加工対象物1にレーザ光Lを透過させ加工対象物1の内部に多光子吸収を発生させて改質領域7を形成している。よって、加工対象物1の表面3ではレーザ光Lがほとんど吸収されないので、加工対象物1の表面3が溶融することはない。
加工対象物1の内部に切断起点領域8を形成すると、この切断起点領域8を起点として割れが発生し易くなるため、図6に示すように、比較的小さな力で加工対象物1を切断することができる。よって、加工対象物1の表面3に不必要な割れを発生させることなく、加工対象物1を高精度に切断することが可能になる。
この切断起点領域8を起点とした加工対象物1の切断には、次の2通りが考えられる。1つは、切断起点領域8形成後、加工対象物1に人為的な力が印加されることにより、切断起点領域8を起点として加工対象物1が割れ、加工対象物1が切断される場合である。これは、例えば加工対象物1の厚さが大きい場合の切断である。人為的な力が印加されるとは、例えば、加工対象物1の切断起点領域8に沿って加工対象物1に曲げ応力やせん断応力を加えたり、加工対象物1に温度差を与えることにより熱応力を発生させたりすることである。他の1つは、切断起点領域8を形成することにより、切断起点領域8を起点として加工対象物1の断面方向(厚さ方向)に向かって自然に割れ、結果的に加工対象物1が切断される場合である。これは、例えば加工対象物1の厚さが小さい場合には、1列の改質領域7により切断起点領域8が形成されることで可能となり、加工対象物1の厚さが大きい場合には、厚さ方向に複数列形成された改質領域7により切断起点領域8が形成されることで可能となる。なお、この自然に割れる場合も、切断する箇所において、切断起点領域8が形成されていない部位に対応する部分の表面3上にまで割れが先走ることがなく、切断起点領域8を形成した部位に対応する部分のみを割断することができるので、割断を制御よくすることができる。近年、シリコンウェハ等の加工対象物1の厚さは薄くなる傾向にあるので、このような制御性のよい割断方法は大変有効である。
さて、本実施形態に係るレーザ加工方法において、多光子吸収により形成される改質領域としては、次の(1)〜(4)の場合がある。
(1)改質領域が1つ又は複数のクラックを含むクラック領域の場合
加工対象物(例えばガラスやLiTaOからなる圧電材料)の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射する。このパルス幅の大きさは、多光子吸収を生じさせつつ加工対象物の表面に余計なダメージを与えずに、加工対象物の内部にのみクラック領域を形成できる条件である。これにより、加工対象物の内部には多光子吸収による光学的損傷という現象が発生する。この光学的損傷により加工対象物の内部に熱ひずみが誘起され、これにより加工対象物の内部にクラック領域が形成される。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1ns〜200nsが好ましい。なお、多光子吸収によるクラック領域の形成は、例えば、第45回レーザ熱加工研究会論文集(1998年.12月)の第23頁〜第28頁の「固体レーザー高調波によるガラス基板の内部マーキング」に記載されている。
本発明者は、電界強度とクラックの大きさとの関係を実験により求めた。実験条件は次ぎの通りである。
(A)加工対象物:パイレックス(登録商標)ガラス(厚さ700μm)
(B)レーザ
光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ
波長:1064nm
レーザ光スポット断面積:3.14×10−8cm
発振形態:Qスイッチパルス
繰り返し周波数:100kHz
パルス幅:30ns
出力:出力<1mJ/パルス
レーザ光品質:TEM00
偏光特性:直線偏光
(C)集光用レンズ
レーザ光波長に対する透過率:60パーセント
(D)加工対象物が載置される載置台の移動速度:100mm/秒
なお、レーザ光品質がTEM00とは、集光性が高くレーザ光の波長程度まで集光可能を意味する。
図7は上記実験の結果を示すグラフである。横軸はピークパワー密度であり、レーザ光がパルスレーザ光なので電界強度はピークパワー密度で表される。縦軸は1パルスのレーザ光により加工対象物の内部に形成されたクラック部分(クラックスポット)の大きさを示している。クラックスポットが集まりクラック領域となる。クラックスポットの大きさは、クラックスポットの形状のうち最大の長さとなる部分の大きさである。グラフ中の黒丸で示すデータは集光用レンズ(C)の倍率が100倍、開口数(NA)が0.80の場合である。一方、グラフ中の白丸で示すデータは集光用レンズ(C)の倍率が50倍、開口数(NA)が0.55の場合である。ピークパワー密度が1011(W/cm)程度から加工対象物の内部にクラックスポットが発生し、ピークパワー密度が大きくなるに従いクラックスポットも大きくなることが分かる。
次に、クラック領域形成による加工対象物の切断のメカニズムについて、図8〜図11を参照して説明する。図8に示すように、多光子吸収が生じる条件で加工対象物1の内部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを照射して切断予定ラインに沿って内部にクラック領域9を形成する。クラック領域9は1つ又は複数のクラックを含む領域である。このように形成されたクラック領域9が切断起点領域となる。図9に示すように、クラック領域9を起点として(すなわち、切断起点領域を起点として)クラックがさらに成長し、図10に示すように、クラックが加工対象物1の表面3と裏面21とに到達し、図11に示すように、加工対象物1が割れることにより加工対象物1が切断される。加工対象物1の表面3と裏面21とに到達するクラックは自然に成長する場合もあるし、加工対象物1に力が印加されることにより成長する場合もある。
(2)改質領域が溶融処理領域の場合
加工対象物(例えばシリコンのような半導体材料)の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射する。これにより加工対象物の内部は多光子吸収によって局所的に加熱される。この加熱により加工対象物の内部に溶融処理領域が形成される。溶融処理領域とは一旦溶融後再固化した領域や、まさに溶融状態の領域や、溶融状態から再固化する状態の領域であり、相変化した領域や結晶構造が変化した領域ということもできる。また、溶融処理領域とは単結晶構造、非晶質構造、多結晶構造において、ある構造が別の構造に変化した領域ということもできる。つまり、例えば、単結晶構造から非晶質構造に変化した領域、単結晶構造から多結晶構造に変化した領域、単結晶構造から非晶質構造及び多結晶構造を含む構造に変化した領域を意味する。加工対象物がシリコン単結晶構造の場合、溶融処理領域は例えば非晶質シリコン構造である。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1ns〜200nsが好ましい。
本発明者は、シリコンウェハの内部で溶融処理領域が形成されることを実験により確認した。実験条件は次の通りである。
(A)加工対象物:シリコンウェハ(厚さ350μm、外径4インチ)
(B)レーザ
光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ
波長:1064nm
レーザ光スポット断面積:3.14×10−8cm
発振形態:Qスイッチパルス
繰り返し周波数:100kHz
パルス幅:30ns
出力:20μJ/パルス
レーザ光品質:TEM00
偏光特性:直線偏光
(C)集光用レンズ
倍率:50倍
N.A.:0.55
レーザ光波長に対する透過率:60パーセント
(D)加工対象物が載置される載置台の移動速度:100mm/秒
図12は、上記条件でのレーザ加工により切断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表した図である。シリコンウェハ11の内部に溶融処理領域13が形成されている。なお、上記条件により形成された溶融処理領域13の厚さ方向の大きさは100μm程度である。
溶融処理領域13が多光子吸収により形成されたことを説明する。図13は、レーザ光の波長とシリコン基板の内部の透過率との関係を示すグラフである。ただし、シリコン基板の表面側と裏面側それぞれの反射成分を除去し、内部のみの透過率を示している。シリコン基板の厚さtが50μm、100μm、200μm、500μm、1000μmの各々について上記関係を示した。
例えば、Nd:YAGレーザの波長である1064nmにおいて、シリコン基板の厚さが500μm以下の場合、シリコン基板の内部ではレーザ光が80%以上透過することが分かる。図12に示すシリコンウェハ11の厚さは350μmであるので、多光子吸収による溶融処理領域13はシリコンウェハ11の中心付近、つまり表面から175μmの部分に形成される。この場合の透過率は、厚さ200μmのシリコンウェハを参考にすると、90%以上なので、レーザ光がシリコンウェハ11の内部で吸収されるのは僅かであり、ほとんどが透過する。このことは、シリコンウェハ11の内部でレーザ光が吸収されて、溶融処理領域13がシリコンウェハ11の内部に形成(つまりレーザ光による通常の加熱で溶融処理領域が形成)されたものではなく、溶融処理領域13が多光子吸収により形成されたことを意味する。多光子吸収による溶融処理領域の形成は、例えば、溶接学会全国大会講演概要第66集(2000年4月)の第72頁〜第73頁の「ピコ秒パルスレーザによるシリコンの加工特性評価」に記載されている。
なお、シリコンウェハは、溶融処理領域によって形成される切断起点領域を起点として断面方向に向かって割れを発生させ、その割れがシリコンウェハの表面と裏面とに到達することにより、結果的に切断される。シリコンウェハの表面と裏面に到達するこの割れは自然に成長する場合もあるし、シリコンウェハに力が印加されることにより成長する場合もある。そして、切断起点領域からシリコンウェハの表面と裏面とに割れが自然に成長する場合には、切断起点領域を形成する溶融処理領域が溶融している状態から割れが成長する場合と、切断起点領域を形成する溶融処理領域が溶融している状態から再固化する際に割れが成長する場合とのいずれもある。ただし、どちらの場合も溶融処理領域はシリコンウェハの内部のみに形成され、切断後の切断面には、図12のように内部にのみ溶融処理領域が形成されている。このように、加工対象物の内部に溶融処理領域によって切断起点領域を形成すると、割断時、切断起点領域ラインから外れた不必要な割れが生じにくいので、割断制御が容易となる。
(3)改質領域が溶融処理領域及び微小空洞の場合
加工対象物(例えばシリコンのような半導体材料)の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1μs以下の条件でレーザ光を照射する。これにより、加工対象物の内部には溶融処理領域と微小空洞とが形成される場合がある。なお、電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1ns〜200nsが好ましい。
図14に示すように、シリコンウェハ11の表面3側からレーザ光Lを入射させた場合、微小空洞14は、溶融処理領域13に対して裏面21側に形成される。図14では、溶融処理領域13と微小空洞14とが離れて形成されているが、溶融処理領域13と微小空洞14とが連続して形成される場合もある。つまり、多光子吸収によって溶融処理領域13及び微小空洞14が対になって形成される場合、微小空洞14は、溶融処理領域13に対してシリコンウェハ11におけるレーザ光入射面の反対側に形成されることになる。
このように、シリコンウェハ11にレーザ光Lを透過させシリコンウェハ11の内部に多光子吸収を発生させて溶融処理領域13を形成した場合に、それぞれの溶融処理領域13に対応した微小空洞14が形成される原理については必ずしも明らかではない。ここでは、溶融処理領域13及び微小空洞14が対になった状態で形成される原理に関して本発明者らが想定する2つの仮説を説明する。
本発明者らが想定する第1の仮説は次の通りである。すなわち、図15に示すように、シリコンウェハ11の内部の集光点Pに焦点を合わせてレーザ光Lを照射すると、集光点Pの近傍に溶融処理領域13が形成される。従来は、このレーザ光Lとして、レーザ光源から照射されるレーザ光Lの中心部分の光(図15中、L4及びL5に相当する部分の光)を使用することとしていた。これは、レーザ光Lのガウシアン分布の中心部分を使用するためである。
本発明者らはレーザ光Lがシリコンウェハ11の表面3に与える影響をおさえるためにレーザ光Lを広げることとした。その一手法として、レーザ光源から照射されるレーザ光Lを所定の光学系でエキスパンドしてガウシアン分布の裾野を広げて、レーザ光Lの周辺部分の光(図15中、L1〜L3及びL6〜L8に相当する部分の光)のレーザ強度を相対的に上昇させることとした。このようにエキスパンドしたレーザ光Lをシリコンウェハ11に透過させると、既に説明したように集光点Pの近傍では溶融処理領域13が形成され、その溶融処理領域13に対応した部分に微小空洞14が形成される。つまり、溶融処理領域13と微小空洞14とはレーザ光Lの光軸(図15中の一点鎖線)に沿った位置に形成される。微小空洞14が形成される位置は、レーザ光Lの周辺部分の光(図15中、L1〜L3及びL6〜L8に相当する部分の光)が理論上集光される部分に相当する。
このようにレーザ光Lの中心部分の光(図15中、L4及びL5に相当する部分の光)と、レーザ光Lの周辺部分の光(図15中、L1〜L3及びL6〜L8に相当する部分の光)とがそれぞれ集光される部分がシリコンウェハ11の厚さ方向において異なるのは、レーザ光Lを集光するレンズの球面収差によるものと考えられる。本発明者らが想定する第1の仮説は、この集光位置の差が何らかの影響を及ぼしているのではないかというものである。
本発明者らが想定する第2の仮説は、レーザ光Lの周辺部分の光(図15中、L1〜L3及びL6〜L8に相当する部分の光)が集光される部分は理論上のレーザ集光点であるから、この部分の光強度が高く微細構造変化が起こっているためにその周囲が実質的に結晶構造が変化していない微小空洞14が形成され、溶融処理領域13が形成されている部分は熱的な影響が大きく単純に溶解して再固化したというものである。
ここで、溶融処理領域13は上記(2)で述べた通りのものであるが、微小空洞14は、その周囲が実質的に結晶構造が変化していないものである。シリコンウェハ11がシリコン単結晶構造の場合には、微小空洞14の周囲はシリコン単結晶構造のままの部分が多い。
本発明者らは、シリコンウェハ11の内部で溶融処理領域13及び微小空洞14が形成されることを実験により確認した。実験条件は次の通りである。
(A)加工対象物:シリコンウェハ(厚さ100μm)
(B)レーザ
光源:半導体レーザ励起Nd:YAGレーザ
波長:1064nm
繰り返し周波数:40kHz
パルス幅:30nsec
パルスピッチ:7μm
加工深さ:8μm
パルスエネルギー:50μJ/パルス
(C)集光用レンズ
NA:0.55
(D)加工対象物が載置される載置台の移動速度:280mm/sec
図16は、上記条件でのレーザ加工により切断されたシリコンウェハ11の切断面の写真を表した図である。図16において(a)と(b)とは同一の切断面の写真を異なる縮尺で示したものである。同図に示すように、シリコンウェハ11の内部には、1パルスのレーザ光Lの照射により形成された溶融処理領域13及び微小空洞14の対が、切断面に沿って(すなわち、切断予定ラインに沿って)所定のピッチで形成されている。
なお、図16に示す切断面の溶融処理領域13は、シリコンウェハ11の厚さ方向(図中の上下方向)の幅が13μm程度で、レーザ光Lを移動する方向(図中の左右方向)の幅が3μm程度である。また、微小空洞14は、シリコンウェハ11の厚さ方向の幅が7μm程度で、レーザ光Lを移動する方向の幅が1.3μm程度である。溶融処理領域13と微小空洞14との間隔は1.2μm程度である。
(4)改質領域が屈折率変化領域の場合
加工対象物(例えばガラス)の内部に集光点を合わせて、集光点における電界強度が1×10(W/cm)以上で且つパルス幅が1ns以下の条件でレーザ光を照射する。パルス幅を極めて短くして、多光子吸収を加工対象物の内部に起こさせると、多光子吸収によるエネルギーが熱エネルギーに転化せずに、加工対象物の内部にはイオン価数変化、結晶化又は分極配向等の永続的な構造変化が誘起されて屈折率変化領域が形成される。電界強度の上限値としては、例えば1×1012(W/cm)である。パルス幅は例えば1ns以下が好ましく、1ps以下がさらに好ましい。多光子吸収による屈折率変化領域の形成は、例えば、第42回レーザ熱加工研究会論文集(1997年.11月)の第105頁〜第111頁の「フェムト秒レーザー照射によるガラス内部への光誘起構造形成」に記載されている。
以上、多光子吸収により形成される改質領域として(1)〜(4)の場合を説明したが、ウェハ状の加工対象物の結晶構造やその劈開性などを考慮して切断起点領域を次のように形成すれば、その切断起点領域を起点として、より一層小さな力で、しかも精度良く加工対象物を切断することが可能になる。
すなわち、シリコンなどのダイヤモンド構造の単結晶半導体からなる基板の場合は、(111)面(第1劈開面)や(110)面(第2劈開面)に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。また、GaAsなどの閃亜鉛鉱型構造のIII−V族化合物半導体からなる基板の場合は、(110)面に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。さらに、サファイア(Al)などの六方晶系の結晶構造を有する基板の場合は、(0001)面(C面)を主面として(1120)面(A面)或いは(1100)面(M面)に沿った方向に切断起点領域を形成するのが好ましい。
なお、上述した切断起点領域を形成すべき方向(例えば、単結晶シリコン基板における(111)面に沿った方向)、或いは切断起点領域を形成すべき方向に直交する方向に沿って基板にオリエンテーションフラットを形成すれば、そのオリエンテーションフラットを基準とすることで、切断起点領域を形成すべき方向に沿った切断起点領域を容易且つ正確に基板に形成することが可能になる。
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態について説明する。図17に示すように、第1実施形態に係るレーザ加工装置30は、ウェハ状の加工対象物1の内部に集光点Pを合わせてレーザ光Lを照射することで、加工対象物1の内部に多光子吸収による改質領域7を形成し、この改質領域7によって切断起点領域8を形成する装置である。ここで、加工対象物1はシリコンウェハ等の半導体基板であり、改質領域7は溶融処理領域である。
このレーザ加工装置30は、加工対象物1が載置されるステージ(移動手段)31を有しており、このステージ31は、上下方向をZ軸方向としてX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各方向に移動可能となっている。ステージ31の上方には、レーザ光Lを発生するレーザ光源32等を収容した筐体33が配置されている。このレーザ光源32は、例えばNd:YAGレーザであり、真下に位置するステージ31上の加工対象物1に向けてパルス幅1μs以下のパルスレーザ光であるレーザ光Lを出射する。
筐体33の下端面には電動レボルバ34が取り付けられており、この電動レボルバ34には、加工対象物1を観察するための観察用対物レンズ36と、レーザ光Lを集光するための加工用対物レンズ37とが装着されている。各対物レンズ36,37の光軸は、電動レボルバ34の回転によってレーザ光Lの光軸に一致させられる。なお、加工用対物レンズ37と電動レボルバ34との間には、ピエゾ素子を用いたアクチュエータ(距離変化手段)38が介在されており、このアクチュエータ38によって加工用対物レンズ37の位置がZ軸方向(上下方向)に変化させられる。
図18に示すように、加工用対物レンズ37は円筒形状のレンズホルダ39を有し、このレンズホルダ39は、その内部において複数のレンズを組み合わせてなる開口数「0.80」の集光レンズ(集光手段)41を保持している。そして、レンズホルダ39の上端部には、集光レンズ41に対するレーザ光Lの入射瞳として入射開口42が形成され、レンズホルダ39の下端部にはレーザ光Lの出射開口43が形成されている。このように構成された加工用対物レンズ37によってレーザ光Lが集光され、集光レンズ41による集光点Pでのレーザ光Lのピークパワー密度は1×10(W/cm)以上となる。
また、筐体33内におけるレーザ光Lの光軸上には、図17に示すように、レーザ光源32で発生したレーザ光Lのビームサイズを拡大するビームエキスパンダ44と、レーザ光Lの出力や偏光を調整するレーザ光調整光学系46と、レーザ光Lの通過及び遮断を行う電磁シャッタ47と、レーザ光Lのビームサイズを絞る絞り部材48とが上から下にこの順序で配置されている。
図18に示すように、絞り部材48は、加工用対物レンズ37の入射開口42の上方に位置して筐体33に取り付けられており、レーザ光Lの光軸上においてこのレーザ光Lを絞って通過させるアパーチャ49を有している。このアパーチャ49の開口径は、加工用対物レンズ37の入射開口42と同径若しくは小さい径に形成されており、アパーチャ49の中心軸は、絞り部材48に設けられた調節ネジ45によって入射開口42の中心軸に正確に一致させることができる。
このように構成された絞り部材48をビームエキスパンダ44と加工用対物レンズ37との間に配置することで、次のような作用・効果を奏する。すなわち、ビームエキスパンダ44によりビームサイズを拡大されたレーザ光Lは、絞り部材48によってアパーチャ49より大きいレーザ光Lの外周部分がカットされ、これにより、アパーチャ49を通過したレーザ光Lの径は、加工用対物レンズ37の入射開口42の径と略同等になる。そのため、入射開口42の周囲部分によるレーザ光Lのカット量を殆どなくして、レーザ光Lの照射によるレンズホルダ39の加熱を防止することができる。従って、レーザ加工中におけるレンズホルダ39の加熱を主原因としたレーザ光Lの集光点Pの位置変動を小さく抑えることが可能になる。
更に、図17に示すように、レーザ加工装置30は、ステージ31上に載置された加工対象物1を観察すべく、観察用可視光を発生する観察用光源51を筐体33外に有し、CCDカメラ52を筐体33内に有している。
すなわち、観察用光源51で発せられた観察用可視光は、光ファイバからなるライトガイド53により筐体33内に導かれ、視野絞り54、開口絞り56、ダイクロイックミラー57等を順次通過した後、絞り部材48と加工用対物レンズ37の入射開口42との間に配置されたダイクロイックミラー58により反射される。反射された観察用可視光は、レーザ光Lの光軸上を下方に向かって進行し、電動レボルバ34の回転によってレーザ光Lの光軸上に配置された観察用対物レンズ36を通過して加工対象物1に照射される。なお、レーザ光Lはダイクロイックミラー58を透過する。
そして、加工対象物1の表面3で反射された観察用可視光の反射光は、観察用対物レンズ36内に再入射してレーザ光Lの光軸上を上方に向かって進行し、ダイクロイックミラー58により反射される。このダイクロイックミラー58により反射された反射光は、ダイクロイックミラー57により更に反射されて、フィルタ59、結像レンズ61、リレーレンズ62を順次通過し、CCDカメラ52に入射することになる。
このCCDカメラ52により撮像された撮像データは全体制御部(制御手段)63に取り込まれ、この全体制御部63によってTVモニタ64に加工対象物1の表面3等の画像が映し出される。なお、全体制御部63は、各種処理を実行すると共に、ステージ31の移動、電磁レボルバ34の回転、アクチュエータ38の駆動、電磁シャッタ47の開閉、CCDカメラ52による撮像等の他、レーザ加工装置30の全体の動作を制御するものである。
以上のように構成されたレーザ加工装置30によるレーザ加工方法について説明する。まず、図17及び図18に示すように、ステージ31上に加工対象物1が載置されると、加工対象物1における改質領域7の形成開始位置とレーザ光Lの集光点Pの位置とを一致させるように、全体制御部63がステージ31の移動制御を行う。このステージ31の初期位置は、加工対処物1の厚さや屈折率、加工用対物レンズ37の集光レンズ41の開口数等に基づいて決定される。
続いて、レーザ光源32からレーザ光Lが出射されると、切断予定ライン5に沿ってレーザ光Lの集光点Pを相対的に移動させながら、集光レンズ41と加工対象物1との距離を変化させるように、全体制御部63がステージ31の移動制御及びアクチュエータ38の駆動制御を行う。より具体的には、全体制御部63は、ステージ31をX軸方向やY軸方向に移動させることで、切断予定ライン5に沿ってレーザ光Lの集光点Pを相対的に移動させると同時に、アクチュエータ38を駆動して集光レンズ41を上下方向(すなわち、加工対象物1の厚さ方向)に往復動させることで、集光レンズ41と加工対象物1との距離を変化させる。
これにより、図19に示すように、加工対象物1の内部において表面(レーザ光入射面)3からの深さが切断予定ライン5に沿って正弦波状(或いはウェーブ状)に変化した改質領域7が形成され、この改質領域7によって切断予定ライン5に沿って切断起点領域8が形成される。
以上のように、第1実施形態に係るレーザ加工方法によれば、加工対象物1の内部において表面3からの深さが切断予定ライン5に沿って正弦波状に変化した改質領域7が形成される。そのため、改質領域7によって形成された切断起点領域8は、加工対象物1の厚さに対して広範囲に渡ったものとなる。このように加工対象物1の内部に切断起点領域8が形成されると、自然に或いは比較的小さな力で切断起点領域8を起点として割れが発生するが、切断起点領域8は加工対象物1の厚さに対して広範囲に渡っているため、例え加工対象物1の厚さが大きくても、切断起点領域8を起点として発生した割れは切断予定ライン5に沿って精度良く加工対象物1の表面3と裏面21とに到達することになる。従って、加工対象物1の厚さに拘わらず、加工対象物1の精度良い切断が可能になる。
また、正弦波状の改質領域7は、加工対象物1の内部において表面3からの深さが切断予定ライン5に沿って連続的且つ周期的に変化しているため、切断予定ライン5に沿って極めて制御性良く改質領域7を形成することが可能になる。ここで、「連続的に変化する」とは、1パルスのレーザ光Lの照射により形成される改質領域7が隣り合うもの同士で離れて連続的に変化する場合や、隣り合うもの同士で接触し或いは重なって連続的に変化する場合等を含む意味である。
なお、全体制御部63によるステージ31の移動制御の仕方及びアクチュエータ38の駆動制御の仕方を適宜変更することによって、次のような改質領域7の形成も可能である。まず、上述した正弦波状の改質領域7と同様に、表面3からの深さが連続的且つ周期的に変化する改質領域7の例として、図20に示すように三角波状(或いはジグザグ状、鋸刃状)の改質領域7の形成が可能である。
また、表面3からの深さが不連続的且つ周期的に変化する改質領域7の例として、図21に示すように台形を組み合わせたような改質領域7や、図22に示すように厚さ方向において2段階に渡るような改質領域7の形成も可能である。このような不連続的且つ周期的に変化する改質領域7によっても、切断起点領域8は加工対象物1の厚さに対して広範囲に渡ったものとなるため、加工対象物1の厚さに拘わらず、加工対象物1の精度良い切断が可能になる。しかも、表面3からの改質領域7の深さは不連続的ではあるものの周期的に変化するため、切断予定ライン5に沿って制御性良く改質領域7を形成することが可能になる。
更に、表面3からの深さが不連続的且つ非周期的に変化する改質領域7の例として、図23に示すようにランダム状の改質領域7の形成も可能である。このような不連続的且つ非周期的に変化する改質領域7によっても、切断起点領域8は加工対象物1の厚さに対して広範囲に渡ったものとなるため、加工対象物1の厚さに拘わらず、加工対象物1の精度良い切断が可能になる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図24に示すように、第2実施形態に係るレーザ加工装置70は、レーザ光Lの光軸上において電磁シャッタ47と絞り部材48との間に回転自在に配置された1/2波長板(屈折率変化手段)71と、この1/2波長板71をレーザ光Lの光軸を中心として回転させる駆動手段である駆動モータ72とを有している点で、第1実施形態に係るレーザ加工装置30と異なっている。
このように構成されたレーザ加工装置70によるレーザ加工方法について説明する。まず、図24及び図18に示すように、ステージ31上に加工対象物1が載置されると、加工対象物1における改質領域7の形成開始位置とレーザ光Lの集光点Pの位置とを一致させるように、全体制御部63がステージ31の移動制御を行う。
続いて、レーザ光源32からレーザ光Lが出射されると、切断予定ライン5に沿ってレーザ光Lの集光点Pを相対的に移動させながら、加工対象物1に対するレーザ光Lの屈折率を変化させるように、全体制御部63がステージ31の移動制御及び1/2波長板71の回転制御を行う。より具体的には、全体制御部63は、ステージ31をX軸方向やY軸方向に移動させることで、切断予定ライン5に沿ってレーザ光Lの集光点Pを相対的に移動させる。それと同時に、全体制御部63は、駆動モータ72を駆動して1/2波長板71を回転させることで、直線偏光のレーザ光Lの偏光方向を変化させて加工対象物1に対するレーザ光Lの屈折率を変化させる。
これにより、図19に示すように、加工対象物1の内部において表面(レーザ光入射面)3からの深さが切断予定ライン5に沿って正弦波状(或いはウェーブ状)に変化した改質領域7が形成され、この改質領域7によって切断予定ライン5に沿って切断起点領域8が形成される。
以上のように、第2実施形態に係るレーザ加工方法によれば、加工対象物1の内部において表面3からの深さが切断予定ライン5に沿って正弦波状に変化した改質領域7が形成される。そのため、第1実施形態に係るレーザ加工方法と同様の理由から、例え加工対象物1の厚さが大きくても、切断起点領域8を起点として発生した割れは切断予定ライン5に沿って精度良く加工対象物1の表面3と裏面21とに到達することになる。従って、加工対象物1の厚さに拘わらず、加工対象物1の精度良い切断が可能になる。
本発明は、上述した第1及び第2実施形態に限定されるものではない。例えば、第1及び第2実施形態は、加工対象物1の内部で多光子吸収を生じさせて改質領域7を形成した場合であったが、加工対象物1の内部で多光子吸収と同等の光吸収を生じさせて改質領域7を形成することができる場合もある。
また、第1及び第2実施形態は、シリコンウェハ等の半導体基板の内部に改質領域7として溶融処理領域を形成する場合であったが、改質領域7として溶融処理領域及び微小空洞を形成してもよい。
また、第1実施形態では、アクチュエータ38を駆動して集光レンズ41を上下方向に往復動させることで、集光レンズ41と加工対象物1との距離を変化させたが、加工対象物1が載置されたステージ31を上下方向に往復動させることで、集光レンズ41と加工対象物1との距離を変化させてもよい。
更に、第2実施形態では、1/2波長板71を回転させることで、直線偏光のレーザ光Lの偏光方向を変化させて加工対象物1に対するレーザ光Lの屈折率を変化させたが、波長可変レーザによりレーザ光Lの波長を変化させることで、加工対象物1に対するレーザ光Lの屈折率を変化させてもよい。
本実施形態に係るレーザ加工方法によるレーザ加工中の加工対象物の平面図である。 図1に示すII−II線に沿っての断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法によるレーザ加工後の加工対象物の平面図である。 図3に示すIV−IV線に沿っての断面図である。 図3に示すV−V線に沿っての断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法により切断された加工対象物の平面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法における電界強度とクラックスポットの大きさとの関係を示すグラフである。 本実施形態に係るレーザ加工方法の第1工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法の第2工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法の第3工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法の第4工程における加工対象物の断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法により切断されたシリコンウェハの一部における断面の写真を表した図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法におけるレーザ光の波長とシリコン基板の内部の透過率との関係を示すグラフである。 本実施形態に係るレーザ加工方法により溶融処理領域及び微小空洞が形成されたシリコンウェハの断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法により溶融処理領域及び微小空洞が形成される原理を説明するためのシリコンウェハの断面図である。 本実施形態に係るレーザ加工方法により溶融処理領域及び微小空洞が形成されたシリコンウェハの切断面の写真を表した図である。 第1実施形態に係るレーザ加工装置の構成図である。 第1実施形態に係るレーザ加工装置の加工用対物レンズ周辺の拡大構成図である。 正弦波状の改質領域が形成された加工対象物の断面図である。 三角波状の改質領域が形成された加工対象物の断面図である。 台形を組み合わせたような改質領域が形成された加工対象物の断面図である。 厚さ方向において2段階に渡るような改質領域が形成された加工対象物の断面図である。 ランダム状の改質領域が形成された加工対象物の断面図である。 第2実施形態に係るレーザ加工装置の構成図である。
符号の説明
1…加工対象物、3…表面(レーザ光入射面)、5…切断予定ライン、7…改質領域、8…切断起点領域、30,70…レーザ加工装置、31…ステージ(移動手段)、38…アクチュエータ(距離変化手段)、41…集光レンズ(集光手段)、63…全体制御部(制御手段)、71…1/2波長板(屈折率変化手段)、L…レーザ光、P…集光点。

Claims (7)

  1. ウェハ状の加工対象物の内部に集光点を合わせてレーザ光を照射し、前記加工対象物の内部において前記加工対象物のレーザ光入射面からの深さが前記加工対象物の切断予定ラインに沿って変化するように改質領域を形成し、当該改質領域によって前記切断予定ラインに沿って切断起点領域を形成することを特徴とするレーザ加工方法。
  2. 前記加工対象物の内部において前記レーザ光入射面からの深さが前記切断予定ラインに沿って連続的に変化するように前記改質領域を形成することを特徴とする請求項1記載のレーザ加工方法。
  3. 前記加工対象物の内部において前記レーザ光入射面からの深さが前記切断予定ラインに沿って周期的に変化するように前記改質領域を形成することを特徴とする請求項1又は2記載のレーザ加工方法。
  4. 前記加工対象物は半導体基板を含み、当該半導体基板の内部に形成される前記改質領域は溶融処理領域を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のレーザ加工方法。
  5. 前記加工対象物は半導体基板を含み、当該半導体基板の内部に形成される前記改質領域は、溶融処理領域と、その溶融処理領域に対して前記レーザ光入射面の反対側に位置する微小空洞とを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載のレーザ加工方法。
  6. ウェハ状の加工対象物の内部に当該加工対象物の切断予定ラインに沿って改質領域による切断起点領域を形成するレーザ加工装置であって、
    前記改質領域が形成されるように前記加工対象物の内部にレーザ光の集光点を合わせる集光手段と、
    前記切断予定ラインに沿ってレーザ光の集光点を相対的に移動させる移動手段と、
    前記集光手段と前記加工対象物との距離を変化させる距離変化手段と、
    前記切断予定ラインに沿ってレーザ光の集光点を相対的に移動させながら、前記集光手段と前記加工対象物との距離を変化させるように、前記移動手段及び前記距離変化手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  7. ウェハ状の加工対象物の内部に当該加工対象物の切断予定ラインに沿って改質領域による切断起点領域を形成するレーザ加工装置であって、
    前記改質領域が形成されるように前記加工対象物の内部にレーザ光の集光点を合わせる集光手段と、
    前記切断予定ラインに沿ってレーザ光の集光点を相対的に移動させる移動手段と、
    前記加工対象物に対するレーザ光の屈折率を変化させる屈折率変化手段と、
    前記切断予定ラインに沿ってレーザ光の集光点を相対的に移動させながら、前記加工対象物に対するレーザ光の屈折率を変化させるように、前記移動手段及び前記屈折率変化手段を制御する制御手段とを備えることを特徴とするレーザ加工装置。
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