(第1実施形態)
以下、図1〜図9を参照して、この発明を時計に適用した第1実施形態について説明する。
この時計は、図1〜図3に示すように、時計ケース1を備えている。この時計ケース1は、フロントケース1aとリアケース1bとを備えている。フロントケース1aは、その外形が円形状に形成されている。
リアケース1bは、図1〜図3に示すように、その外形がフロントケース1aの外形よりも小さい円形状に形成され、かつフロントケース1aの裏面側に突出して設けられた構成になっている。このリアケース1bの裏面における12時側には、壁掛け用の取付孔2が設けられている。また、この時計ケース1の裏面、つまりリアケース1bの裏面には、スタンド機構3が設けられている。
このスタンド機構3は、図1〜図3に示すように、リアケース1bの裏面に設けられた収納部4と、この収納部4内に着脱可能に取り付けられて時計ケース1を卓上などの載置面T上に立て掛けるスタンド5と、を備えている。収納部4は、3時側と9時側との左右両側に位置する一対の溝部4aを有している。これら一対の溝部4aは、12時側(図2では上辺側)の各端部が時計ケース1の中心より上側に位置し、6時側(図2では下辺側)の各端部がリアケース1bの外周面から開放された構成になっている。
図1および図3は、スタンド機構3によって時計ケース1を立て掛けた状態を示した図である。図1は側面図、図3は裏面図である。図3は、収納部4の第2の挿入部8にスタンド5を配置した状態を示す。図2は、スタンド5を収納部4に収納した状態の裏面図であり、収納部4の第1の挿入部7にスタンド5を配置した状態を示す。
スタンド5は、図2、図3に示すように、左右両側に位置する一対の脚部5aと、下辺部側に位置する脚部5bと、を有し、これが連続して形成されている。このスタンド5は、図2に示すように、一対の脚部5aが収納部4の一対の溝部4a内に配置された状態で、6時側(図2では下辺側)の各端部がリアケース1bの外周から突出して配置されるように構成されている。
これにより、スタンド5は、図2に示すように、その下辺部側に位置する脚部5bがリアケース1bの6時側(図2では下部側)の外周面に接近した状態で、フロントケース1aの外周から食み出すことがなく、フロントケース1aの裏面に対応して配置されるように構成されている。この場合、図3〜図5に示すスタンド5の脚部5a、および図3に示す脚部5bは、図5(b)に一方の凹部が形成されているように、他方の凹部も含めて断面がH形状に形成されている。なお、断面の形状はH形状でなくても良い。
また、一対の脚部5aの12時側に位置する各端部には、それぞれ支持突起部6が時計ケース1の収納部4内に向けて突出して設けられている。このため、収納部4の一対の溝部4aにおける12時側の各端部には、スタンド5の各支持突起部6がそれぞれ挿入する第1の挿入部7と、この第1の挿入部7と異なる位置で各支持突起部6がそれぞれ挿入する第2の挿入部8と、が設けられている。
第1の挿入部7は、図4および図6に示すように、収納部4の溝部4aにおける12時側(図4では左側)の端部に設けられた凹部であり、その深さが収納部4の溝部4aよりも深く形成されている。この場合、第1の挿入部7は、その6時側の内壁部が後述する当接支点部12から収納部4の底部に向けて傾斜する傾斜部7aに形成されている。
これにより、第1の挿入部7は、図4に示すように、リアケース1bの内部に支持突起部6が裏面側から挿入された際に、図2に示すように、スタンド5の一対の脚部5aを収納部4の一対の溝部4a内に収納させると共に、スタンド5の下辺部側に位置する脚部5bをリアケース1bの6時側(図2では下部側)の外周面に接近させた状態で、フロントケース1aの外周から食み出さないように、フロントケース1aの裏面に対応させて配置させるように構成されている。
また、第2の挿入部8は、図6(a)および図6(b)に示すように、収納部4の溝部4aに設けられた四角形状の貫通孔である。この第2の挿入部8は、図4および図6に示すように、第1の挿入部7から6時側にずれた位置、つまり第1の挿入部7の傾斜部7aの上端部から6時側に離れた位置に設けられている。
これにより、第2の挿入部8は、図7に示すように、スタンド5の支持突起部6が裏面側から挿入された際に、スタンド5の一対の脚部5aを収納部4の一対の溝部4a内に配置させると共に、下部側に位置する脚部5bをフロントケース1aの裏面に向けて突出させ、かつフロントケース1aの6時側の外周面から更に突出させた状態(図示せず)で配置させるように構成されている。
ところで、このスタンド機構3は、図7〜図9に示すように、支持突起部6が第2の挿入部8に挿入した状態で、スタンド5が時計ケース1から離れる方向(図9では反時計回り)に回転した際に、支持突起部6を第2の挿入部8に3支点部で保持する保持部10を備えている。すなわち、この保持部10は、図9に示すように、スタンド5の支持突起部6を3支点部で保持することにより、時計ケース1の裏面に対して予め定められた角度でスタンド5を傾けた状態で固定するように構成されている。
この保持部10は、図7〜図9に示すように、支持突起部6が第2の挿入部8に挿入した状態で、スタンド5が時計ケース1の裏面から離れる方向(図9では反時計回り)に回転する際の回転支点部11と、スタンド5が予め定められた角度、例えば40度前後の角度に回転した際に支持突起部6が当接する当接支点部12と、支持突起部6が当接支点部12に当接した際に支持突起部6を弾力的に係止するストッパー支点部13と、を備えている。
回転支点部11は、図7〜図9に示すように、第2の挿入部8における6時側(図7では右側)の縁部に軸形状に形成されている。この回転支点部11は、支持突起部6が第2の挿入部8に挿入された際に、支持突起部6とスタンド5の脚部5aとの角部に設けられた円弧状の受け部6aが回転可能に接触するように構成されている。これにより、スタンド5は、受け部6aが回転支点部11に接触した状態で、この回転支点部11を中心に回転するように構成されている。
当接支点部12は、図7〜図9に示すように、第2の挿入部8における12時側(図7では左側)の縁部に傾斜して形成されている。この当接支点部12は、支持突起部6が第2の挿入部8に挿入した状態で、スタンド5が予め定められた角度、例えば40度前後の角度に回転した際に、スタンド5の脚部5aに位置する支持突起部6の上端部に設けられた規制部6bが当接してスタンド5の回転位置を規制するように構成されている。
ストッパー支点部13は、図6〜図9に示すように、第2の挿入部8における12時側(図7では左側)の縁部から下側に向けて設けられたほぼL字形状の弾性支持部14の下部先端に設けられている。これにより、ストッパー支点部13は、スタンド5が予め定められた角度、例えば40度前後の角度に回転し、支持突起部6の上側当接部6bが当接支点部12に当接した際に、支持突起部6の下部後端に設けられた当接部6cが弾力的に当接して支持突起部6を弾力的に係止するように構成されている。
この場合、弾性支持部14は、図6(a)および図6(b)に示すように、第2の挿入部8における12時側(図6(a)では左側)の縁部から下側に垂下された下り部14aと、この下り部14aの下側に設けられて6時側(図6(a)では右側)に向けて湾曲する湾曲部14bと、この湾曲部14bの先端から収納部4の溝部4aと平行に延びる延出部14cと、を有している。これにより、ストッパー支点部13は、図9に示すように、弾性支持部14の延出部14cの先端に上向きに傾斜して設けられている。
この弾性支持部14は、図8に示すように、支持突起部6が第2の挿入部8に挿入した状態で、支持突起部6が回転支点部11を中心に回転する際に、支持突起部6の下端部によって押されて弾性変形するように構成されている。また、この弾性支持部14は、支持突起部6の下端部によって弾性変形して支持突起部6の下端部が通過した際に、元の形状に弾性復帰して、ストッパー支点部13を支持突起部6の当接部6cに弾力的に当接させて係止させるように構成されている。
一方、支持突起部6には、図5および図8に示すように、支持突起部6が回転支点部11を中心に回転する際に、第2の挿入部8における12時側(図8では左側)の縁部に位置する当接支点部12の内端部に接触して摺動する湾曲部15が設けられている。この湾曲部15は、支持突起部6の受け部6aが接触する回転支点部11を中心とする円弧状に形成されている。すなわち、この湾曲部15は、支持突起部6の12時側の端面に、支持突起部6の規制部6bの下端から支持突起部6の上下方向におけるほぼ中間部に亘って設けられている。
次に、この時計の作用について説明する。
この時計を壁に掛けて使用する際には、まず、スタンド5を時計ケース1の収納部4に収納する。このときには、図2に示すように、スタンド5の各支持突起部6を収納部4の各第1の挿入部7に挿入させて、スタンド5の一対の脚部5aを収納部4の一対の溝部4a内に配置する。すると、下部側に位置する脚部5bが収納部4からリアケース1bの外周側から突出してフロントケース1aの裏面に配置される。
これにより、スタンド5が、時計ケース1の外周から食み出すことがなく、収納部4内に収納されると共に、フロントケース1aの裏面に配置される。この状態で、壁や柱などに設けられたフック部(図示せず)を時計ケース1の裏面に設けられた取付孔2に挿入することにより、時計ケース1が壁や柱に取り付けられる。このときには、スタンド5がリアケース1bの裏面からその裏面方向に突出することがないので、時計ケース1を良好に壁や柱に取り付けることができる。
また、この時計を卓上などの載置面T上に立て掛けて使用する場合には、まず、スタンド5を時計ケース1の収納部4から取り外す。このときには、収納部4から突出してフロントケース1aの裏面に露出したスタンド5の6時側に位置する脚部5bを時計ケース1の裏面から離れる方向に引き上げる。すると、スタンド5の各支持突起部6が収納部4の各第1の挿入部7内で反時計回りに回転しながら引き出される。これにより、スタンド5が時計ケース1の収納部4内から取り出される。
この取り出したスタンド5の各支持突起部6を収納部4の各第2の挿入部8に挿入する。このときには、図3に示すように、スタンド5の一対の脚部5aが収納部4の一対の溝部4a内に配置されると共に、下部側に位置する脚部5bが収納部4からフロントケース1aの裏面に突出し、かつフロントケース1aの6時側の外周面から更に突出する。
このときには、図7に示すように、支持突起部6と脚部5aとの角部に位置する受け部6aが第2の挿入部8の回転支点部11に接触し、支持突起部6の湾曲部15の下部が第2の挿入部8の12時側の縁部に位置する当接支点部12の内端部に接触し、支持突起部6の下端部が弾性支持部14の下部に位置する延出部14cの上側に接近して配置される。
この状態で、フロントケース1aの6時側の外周面から突出したスタンド5の脚部5bを時計ケース1の裏面から離れる方向に引き上げる。すると、図8に示すように、支持突起部6が回転支点部11を中心に反時計回りに回転する。このときには、支持突起部6の湾曲部15が当接支点部12の内端部に接触した状態で摺動すると共に、支持突起部6の下端部が弾性支持部14の下部の延出部14cを押し下げて弾性支持部14を弾性変形させる。
そして、スタンド5が引き上げられて予め定められた角度、例えば40度前後の角度に傾くと、図9に示すように、支持突起部6の規制部6bが第2の挿入部8の当接支点部12に当接して支持突起部6の回転が規制されると共に、支持突起部6の下端部が弾性支持部14の延出部14cを乗り越える。すると、弾性支持部14が元の形状に弾性復帰し、その延出部14cの先端のストッパー支点部13が支持突起部6の下部後端の当接部6cに当接する。
これにより、支持突起部6は、図9に示すように、スタンド5を時計ケース1の裏面に対して予め定められた角度、つまり40度前後の角度で傾けた状態で、保持部10の3支点部によって第2の挿入部8に保持される。すなわち、支持突起部6は、前側下部の受け部6aが第2の挿入部8の回転支点部11に支持され、後端上部の規制部6bが第2の挿入部8の当接支点部12に当接して位置規制され、下部後端の当接部6cが第2の挿入部8における弾性支持部14の延出部14cに設けられたストッパー部13に弾力的に当接する。
このように、支持突起部6が時計ケース1のリアケース1bに設けられた第2の挿入部8に保持されて固定されると、図1に示すように、スタンド5が時計ケース1の裏面に40度前後の角度に傾いた状態で取り付けられる。このため、このスタンド5によって時計ケース1を卓上などの載置面T上に立て掛けて配置することができる。
また、スタンド5の支持突起部6を収納部4の第2の挿入部8から取り外す場合には、弾性支持部14の弾性力に抗してスタンド5を時計ケース1の裏面に向けて押し付ける。このときには、支持突起部6が回転支点部11を中心に時計回りに回転して、支持突起部6の当接部6cが弾性支持部14の延出部14cの先端に位置するストッパー支点部13を押し下げて、図8に示すように、弾性支持部14を弾性変形させる。
これにより、支持突起部6の当接部6cが弾性支持部14のストッパー支点部13から離脱する。そして、支持突起部6が回転支点部11を中心に更に時計回りに回転すると、支持突起部6の湾曲部15が当接支点部12の内端部に接触した状態で摺動し、支持突起部6の下端部が弾性支持部14の延出部14cの上側に移動する。この状態で、支持突起部6を引き上げると、支持突起部6が第2の挿入部8から取り出せる。
このように、この時計のスタンド機構3によれば、支持突起部6が設けられたスタンド5と、このスタンド5を収納する収納部4に支持突起部6が挿入する第1の挿入部7が設けられていると共に、この第1の挿入部7と異なる位置に第2の挿入部8が設けられた時計ケース1と、支持突起部6が第2の挿入部8に挿入して、スタンド5が時計ケース1から離れる方向に予め定められた角度に回転した際に、支持突起部6を第2の挿入部8に3支点部で保持する保持部10と、を備えているので、スタンド5を時計ケース1の外周から食み出さずに収納でき、かつ簡単にスタンド5を時計ケース1に対して傾けて取り付けることができる。
すなわち、この時計のスタンド機構3では、スタンド5を収納部4内に収納したときの支持突起部6の位置と、スタンド5で時計ケース1を載置面T上に立て掛けたときの支持突起部6の位置と、を変えることができる。このため、支持突起部6を第1の挿入部7に挿入した際に、スタンド5が時計ケース1の外周から食み出すことがなく、時計ケース1の収納部4にスタンド5を収納することができる。
また、この時計のスタンド機構3では、支持突起部6を第2の挿入部8に挿入してスタンド5を時計ケース1から離れる方向に軽い力で回転させるだけで、保持部10の3支点部によって簡単にスタンド5を時計ケース1に対して傾けた状態で取り付けることができる。これにより、スタンド5と時計ケース1とを単純な形状で形成することができる。
この場合、保持部10の3支点部は、支持突起部6が第2の挿入部8に挿入した状態でスタンド5が回転する際の回転支点部11と、スタンド5が予め定められた角度、例えば40度前後の角度に回転した際に支持突起部6が当接する当接支点部12と、支持突起部6が当接支点部12に当接した際に支持突起部6を弾力的に係止するストッパー支点部13と、を有していることにより、スタンドの5の支持突起部6を第2の挿入部8に確実にかつ良好に保持して固定することができる。
すなわち、スタンド5の支持突起部6は、前側下部の受け部6aが第2の挿入部8の回転支点部11に支持され、後端上部の規制部6bが第2の挿入部8の当接支点部12に当接して位置規制され、下部後端の当接部6cが第2の挿入部8における弾性支持部14の延出部14cに設けられたストッパー部13に弾力的に当接するので、簡単に支持突起部6を第2の挿入部8に固定することができる。
すなわち、このスタンド機構3では、支持突起部6を第2の挿入部8に挿入させて回転させるだけの簡単な操作で、支持突起部6を第2の挿入部8に保持部10の3支点部によって確実にかつ良好に保持して固定することができると共に、支持突起部6の付け根部分で外力を受け止めることができるので、大きな負荷にも十分に耐えることができる。
また、このスタンド機構3によれば、スタンド5が回転支点部11を中心に回転する際に第2の挿入部8の縁部に接触して摺動する湾曲部15が、スタンド5の支持突起部6に設けられていることにより、支持突起部6を第2の挿入部8に挿入させた状態で、回転支点部11を中心に支持突起部を回転させる際に、支持突起部6の湾曲部15を第2の挿入部8の縁部に接触させた状態で摺動させることができるので、第2の挿入部8内において支持突起部6がガタツクことがなく、支持突起部6を円滑にかつ良好に回転させることができる。
さらに、このスタンド機構3によれば、第2の挿入部8に弾性変形可能に設けられた弾性支持部14を備え、この弾性支持部14にストッパー支点部13が設けられ、支持突起部6が回転支点部11を中心に回転する際に、支持突起部6によって弾性支持部14が弾性変形して支持突起部6をストッパー支点部13に弾力的に係止させるので、支持突起部6を第2の挿入部8に安定した状態で良好に保持することができる。
すなわち、弾性支持部14は、第2の挿入部8における12時側の縁部から下側に垂下された下り部14aと、この下り部14aの下側に設けられて6時側に向けて湾曲する湾曲部14bと、この湾曲部14bの先端から収納部4の溝部4aと平行に延びる延出部14cと、を有し、この弾性支持部14の延出部14cの先端にストッパー支点部13を設けた構成であるから、支持突起部6が回転支点部11を中心に回転する際に、支持突起部6によって弾性支持部14を良好に弾性変形させることができ、この弾性支持部14の弾性力によってストッパー支点部13に支持突起部6を弾力的に係止させることができる。
(第2実施形態)
次に、図10〜図13を参照して、この発明を時計に適用した第2実施形態について説明する。なお、図1〜図9に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この時計のスタンド機構20は、図10〜図13に示すように、支持突起部6に設けられた湾曲部21が第1実施形態と異なる構成であり、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構成になっている。
すなわち、湾曲部21は、図11〜図13に示すように、支持突起部6の受け部6aが接触する回転支点部11を中心とする円弧に沿って、支持突起部6の12時側(図11では左側)の端面に円弧状に形成されている。これにより、湾曲部21は、図12に示すように、スタンド5が回転支点部11を中心に回転する際に、第2の挿入部8における12時側(図12では左側)の縁部に位置する当接支点部12の内端部に接触して摺動するように構成されている。
この場合、湾曲部21は、図11〜図13に示すように、支持突起部6の規制部6bの下端から支持突起部6の当接部6cの上端に亘って設けられている。このため、規制部6bと湾曲部21との境界部は、V字形の溝状に形成されている。これにより、規制部6bは、スタンド5の脚部5aの長手方向に対して約45度の角度で傾斜するように形成されている。このため、規制部6bが当接する当接支点部12は、収納部4の溝部4aの上面と同一平面上に設けられており、この当接支点部12と第2の挿入部8の縁部との角部は、ほぼ90度の角度で形成されている。
また、当接部6cと湾曲部21との境界部も、図11〜図13に示すように、V字形の溝状に形成されている。これにより、当接部6cは、12時側(図11では左側)に向けて凸となる山形状に形成されている。すなわち、この当接部6cは、規制部6bと同様、スタンド5の脚部5aの長手方向に対して約45度の角度で傾斜する第1傾斜面22と、この第1傾斜面22に対してほぼ90度の角度で傾斜する第2傾斜面23と、を有している。
この場合、当接部6cは、図11に示すように、支持突起部6が第2の挿入部8に挿入された際に、弾性支持部14の延出部14cの上側に接近して配置され、この状態で図12に示すように支持突起部6が回転支点部11を中心に反時計回りに回転すると、当接部6cの第2傾斜面23が弾性支持部14の延出部14cを押し下げて、弾性支持部14を弾性変形させるように構成されている。
また、この当接部6cは、図13に示すように、規制部6bが当接支点部12に当接した際に、当接部6cの第1傾斜面22が弾性支持部14の延出部14cの先端に設けられたストッパー支点部13に当接して弾力的に係止されるように構成されている。このため、ストッパー支点部13は、弾性支持部14の延出部14cの先端にほぼ垂直に形成されている。
次に、この時計のスタンド機構20の作用について説明する。
この時計を卓上などの載置面T上に立て掛けて使用する場合には、第1実施形態と同様、スタンド5を時計ケース1の収納部4から取り外し、この取り外したスタンド5の各支持突起部6を収納部4の各第2の挿入部8に挿入する。
このときには、図11に示すように、支持突起部6と脚部5aとの角部の受け部6aが第2の挿入部8の回転支点部11に接触し、支持突起部6の湾曲部21の中間部が第2の挿入部8の12時側の縁部に位置する当接支点部12の内端部に接触し、支持突起部6の下端部が弾性支持部14の下部に位置する延出部14cの上側に接近して配置される。
この状態で、スタンド5の脚部5bを時計ケース1の裏面から離れる方向に引き上げる。すると、図12に示すように、支持突起部6が回転支点部11を中心に反時計回りに回転する。このときには、支持突起部6の湾曲部21が当接支点部12の内端部に接触した状態で摺動すると共に、支持突起部6の下端部に位置する当接部6cの第2傾斜面23が弾性支持部14の下部の延出部14cを押し下げて弾性支持部14を弾性変形させる。
そして、スタンド5が引き上げられて予め定められた角度、つまり40度前後の角度に傾くと、図13に示すように、支持突起部6の規制部6bが第2の挿入部8の当接支点部12に当接して支持突起部6の回転が規制されると共に、支持突起部6の下端部に位置する当接部6cの第2傾斜面23が弾性支持部14の延出部14cを乗り越える。すると、弾性支持部14が元の形状に弾性復帰し、その延出部14cの先端のストッパー支点部13が支持突起部6の下部後端に位置する当接部6cの第1傾斜面22に弾力的に当接する。
これにより、支持突起部6は、図13に示すように、スタンド5を時計ケース1の裏面に対して予め定められた角度、つまり40度前後の角度で傾けた状態で、保持部10の3支点部によって第2の挿入部8に保持される。すなわち、支持突起部6は、前側下部の受け部6aが第2の挿入部8の回転支点部11に支持され、後端上部の規制部6bが第2の挿入部8の当接支点部12に当接して位置規制され、下部後端の当接部6cの第1傾斜面22が弾性支持部14の延出部14cの先端に設けられたストッパー部13に弾力的に当接する。
このように、支持突起部6が時計ケース1のリアケース1bに設けられた第2の挿入部8に保持されて固定されると、第1実施形態と同様、スタンド5が時計ケース1の裏面に40度前後の角度に傾いた状態で取り付けられる。このため、このスタンド5によって時計ケース1を卓上などの載置面T上に立て掛けて配置することができる。
また、スタンド5の支持突起部6を収納部4の第2の挿入部8から取り外す場合には、第1実施形態と同様、弾性支持部14の弾性力に抗してスタンド5を時計ケース1の裏面に向けて押し付ける。このときには、支持突起部6が回転支点部11を中心に時計回りに回転して、支持突起部6の当接部6cの第1傾斜面22が弾性支持部14の延出部14cの先端に位置するストッパー支点部13を押し下げて、図12に示すように、弾性支持部14を弾性変形させる。
これにより、支持突起部6の当接部6cの第1傾斜面22が弾性支持部14のストッパー支点部13を乗り越えて離脱し、当接部6cの第2傾斜面23が弾性支持部14の延出部14c上に乗り上げる。そして、支持突起部6が回転支点部11を中心に更に時計回りに回転すると、支持突起部6の湾曲部21が当接支点部12の内端部に接触した状態で摺動し、支持突起部6の当接部6cの第2傾斜面23が弾性支持部14の延出部14cの上側に移動する。この状態で、支持突起部6を引き上げると、支持突起部6が第2の挿入部8から取り出せる。
このように、この時計のスタンド機構20によれば、第1実施形態と同様の作用効果があるほか、支持突起部6が回転支点部11を中心に回転する際に第2の挿入部8の縁部に接触して摺動する湾曲部21が、スタンド5の支持突起部6に設けられていることにより、支持突起部6を第2の挿入部8に挿入させた状態で、回転支点部11を中心に支持突起部を回転させる際に、支持突起部6の湾曲部21を第2の挿入部8の縁部に接触した状態で摺動させることができるので、第2の挿入部8内において支持突起部6がガタツクことがなく、支持突起部6を円滑にかつ良好に回転させることができる。
この場合、湾曲部21は、支持突起部6の規制部6bの下端から支持突起部6の当接部6cの上端に亘って設けられているため、規制部6bと湾曲部21との境界部がV字形の溝状に形成され、かつ当接部6cと湾曲部21との境界部もV字形の溝状に形成されているので、支持突起部6を第2の挿入部8に保持する際に、回転支点部11、当接支点部11、ストッパー支点部13の3支点部によって、第1実施形態の場合よりも支持突起部6を確実にかつ良好に保持して固定することができる。
すなわち、規制部6bは、スタンド5の脚部5aの長手方向に対して約45度の角度で傾斜するように形成されており、当接部6cは、12時側に向けて凸となる山形状をなし、スタンド5の脚部5aの長手方向に対して約45度の角度で傾斜する第1傾斜面22と、この第1傾斜面22に対してほぼ90度の角度で傾斜する第2傾斜面23と、を有しているので、規制部6bを当接支点部12に確実に当接させて位置規制することができると共に、当接部6cの第1傾斜面22を弾性支持部14に設けられたストッパー支点部13に確実に当接させて弾力的に係止させることができる。
なお、上述した第1、第2の各実施形態では、第1の挿入部7と第2の挿入部8とが接近して設けられている場合について述べたが、これに限らず、例えば図14(a)〜図14(c)に示すように、第1の挿入部7と第2の挿入部8とを所定間隔Sだけ十分に離して設けた構成であっても良い。
この場合には、第1の挿入部7の6時側(図14(a)では右側)に位置する傾斜部7aの上端部から第2の挿入部8の当接支点部12までの長さを第1、第2の各実施形態よりも十分に長く形成すれば良い。このように、第1の挿入部7と第2の挿入部8との間隔Sを長く形成すると、スタンド5の6時側の脚部5bを時計ケース6の6時側に長く突出させることができる。これにより、スタンド5によって時計ケース1を最適な角度で立て掛けることができる。
(第3実施形態)
次に、図15〜図19を参照して、この発明を時計に適用した第3実施形態について説明する。この場合にも、図1〜図9に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この時計のスタンド機構25は、図15〜図19に示すように、一対の支持突起部26を3支点部で保持する保持部27が第1実施形態と異なる構成であり、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構成になっている。
この場合、一対の支持突起部26は、図16(a)および図16(b)に示すように、スタンド5の一対の脚部5aにおける12時側の各端部の両側部から収納部4内に向けてそれぞれ突出して形成されている。これら一対の支持突起部26も、第1実施形態と同様、収納部4内に設けられた第1の挿入部7と第2の挿入部8とに挿入するように構成されている。
保持部27は、図15〜図19に示すように、一対の支持突起部26が第2の挿入部8に挿入した状態でスタンド5が時計ケース1の裏面から離れる方向に回転する際の回転支点部28と、スタンド5が予め定められた角度、例えば40度前後の角度に回転した際に一対の支持突起部26が当接する当接支点部29と、一対の支持突起部26が当接支点部29に当接した際に一対の支持突起部26を弾力的に係止するストッパー支点部30と、を備えている。
回転支点部28は、図15〜図19に示すように、第2の挿入部8における6時側(図18では右側)の縁部が半円形状に形成されている。この回転支点部28は、一対の支持突起部26が第2の挿入部8に挿入された際に、一対の支持突起部26とスタンド5の脚部5aとの各角部に設けられた円弧状の各受け部26aがそれぞれ回転可能に接触するように構成されている。これにより、一対の支持突起部26は、各受け部26aが回転支点部28に接触した状態で、この回転支点部28を中心に回転するように構成されている。
当接支点部29は、図18および図19に示すように、第2の挿入部8における12時側(図18および図19では左側)の縁部に平坦状に形成されている。この当接支点部29は、一対の支持突起部26が第2の挿入部8に挿入した状態で、スタンド5が予め定められた角度、例えば40度前後の角度に回転した際に、一対の支持突起部26の上部に位置する12時側の後端に設けられた各規制部26bが当接して一対の支持突起部26の回転位置を規制するように構成されている。
この場合、一対の支持突起部26の各規制部26cは、図15および図16に示すように、一対の支持突起部26の上部に位置する12時側の後端からほぼ円弧状に突出した突起部の下部にそれぞれ傾斜して設けられている。これにより、各規制部26cは、図19に示すように、一対の支持突起部26が予め定められた角度、例えば40度前後の角度に回転した際に、第2の挿入部8の縁部に設けられた当接支点部29に当接して、一対の支持突起部26の回転位置を規制するように構成されている。
ストッパー支点部30は、図15および図17に示すように、第2の挿入部8の6時側(図15および図17では右側)に位置する両側縁部の下部にそれぞれ6時側に向けて突出して設けられた各固定突起である。この場合、第2の挿入部8の縁部には、6時側を除いて、下り壁8aが裏面側から見てほぼ逆コ字形状に設けられている。これにより、ストッパー部30は、下り壁8aの6時側に位置する両側の上部縁部から6時側に向けてそれぞれ突出して設けられている。
このストッパー支点部30は、図16および図19に示すように、一対の支持突起部26に設けられた各弾性突起部31を弾力的に係止するように構成されている。すなわち、これら各弾性突起部31は、一対の支持突起部26の6時側に位置する下端部の各外面に、スタンド5の脚部5aの長手方向に対して直交する方向にそれぞれ突出して設けられている。
この場合、一対の支持突起部26は、図16(a)および図16(b)に示すように、その各下部側が互いに接離する方向に向けて撓み変形するように構成されている。これにより、各弾性突起部31は、図19に示すように、支持突起部26が回転支点部28を中心に回転して支持突起部26の規制部26cが当接支点部29に当接した際に、第2の挿入部8に設けられたストッパー支点部30間に弾力的に挟まって係止されるように構成されている。
すなわち、各弾性突起部31は、図16および図19に示すように、第2の挿入部8に設けられたストッパー支点部30間に挿入する際に、一対の支持突起部26が互いに接近する方向に向けて撓み変形することにより、ストッパー支点部30間に弾力的に挟まるように構成されている。この場合、第1の挿入部7の底部側に位置する両側面には、図17(a)および図17(b)に示すように、一対の支持突起部26が第1の挿入部7内に挿入された際に、各弾性突起部31が挿入する開口部7bがそれぞれ設けられている。
ところで、一対の支持突起部26間には、図16〜図19に示すように、一対の支持突起部26が回転支点部28を中心に回転する際に、第2の挿入部8における12時側(図18では左側)の縁部に位置する当接支点部29の内端部に接触して摺動する湾曲部32が設けられている。
この湾曲部32は、図18および図19に示すように、一対の支持突起部26の各受け部26aが接触する回転支点部28を中心とする円弧状に形成されている。すなわち、この湾曲部32は、一対の支持突起部26間に位置し、一対の支持突起部26の各規制部26bの下端から一対の支持突起部26の上下方向におけるほぼ中間部に亘って突出して設けられている。
次に、この時計のスタンド機構25の作用について説明する。
この時計を卓上などの載置面T上に立て掛けて使用する場合には、第1実施形態と同様、スタンド5を時計ケース1の収納部4から取り外し、この取り外したスタンド5の各一対の支持突起部26を収納部4の各第2の挿入部8に挿入する。
このときには、図18に示すように、一対の支持突起部26と脚部5aとの各角部の各受け部6aが第2の挿入部8の回転支点部28に接触し、一対の支持突起部26の湾曲部32の中間部が第2の挿入部8の12時側の縁部に位置する当接支点部29の内端部に接触し、一対の支持突起部26の各弾性突起部31が第2の挿入部8の下り壁8aの内面に弾力的に接触して配置される。
この状態で、スタンド5の脚部5bを時計ケース1の裏面から離れる方向に引き上げる。すると、一対の支持突起部26が回転支点部28を中心に反時計回りに回転する。このときには、一対の支持突起部26間から突出した湾曲部32が当接支点部29の内端部に接触した状態で摺動すると共に、一対の支持突起部26の下端部に位置する各弾性突起部31が第2の挿入部8の下り壁8aの内面に弾接した状態で摺動する。
そして、スタンド5が予め定められた角度、つまり40度前後の角度に傾くと、図19に示すように、一対の支持突起部26の各規制部26bが第2の挿入部8の当接支点部29に当接して一対の支持突起部26の回転が規制される。このときには、一対の支持突起部26の下端部に位置する各弾性突起部31が第2の挿入部8の下り壁8aの内面から離脱して一対のストッパー支点部30間に弾力的に挟まる。
これにより、一対の支持突起部26は、図19に示すように、スタンド5を時計ケース1の裏面に対して予め定められた角度、つまり40度前後の角度で傾けた状態で、保持部27の3支点部によって第2の挿入部8に保持される。すなわち、一対の支持突起部26は、前側下部の各受け部26aが第2の挿入部8の回転支点部28に支持され、後端上部の各規制部26bが第2の挿入部8の当接支点部29に当接して位置規制され、下部後端の各弾性突起部31が第2の挿入部8に設けられた一対のストッパー部30間に弾力的に係止される。
このように、一対の支持突起部26が時計ケース1のリアケース1bに設けられた第2の挿入部8に保持されて固定されると、第1実施形態と同様、スタンド5が時計ケース1の裏面に40度前後の角度に傾いた状態で取り付けられる。このため、このスタンド5によって時計ケース1を卓上などの載置面T上に立て掛けて配置することができる。
また、スタンド5の一対の支持突起部26を収納部4の第2の挿入部8から取り外す場合には、一対のストッパー支点部30間に挟まれている一対の支持突起部26の各弾性突起部31の弾性力に抗して、スタンド5を時計ケース1の裏面に向けて押し付ける。このときには、一対の支持突起部26が回転支点部28を中心に時計回りに回転して、一対の支持突起部26間から突出した湾曲部32が当接支点部29の内端部に接触した状態で摺動すると共に、一対の支持突起部26の各弾性突起部31が第2の挿入部8に設けられた一対のストッパー部30間から離脱する。
この状態で、一対の支持突起部26が回転支点部28を中心に更に時計回りに回転すると、一対の支持突起部26間から突出した湾曲部32が当接支点部29の内端部に接触した状態で摺動すると共に、一対の支持突起部26の各弾性突起部31が第2の挿入部8の下り壁8a間に弾力的に挟まれて摺動し、一対の支持突起部26の各規制部26bが第2の挿入部8の当接支点部29の上側に移動する。この状態で、一対の支持突起部26を引き上げると、一対の支持突起部26が第2の挿入部8から取り出せる。
このように、この時計のスタンド機構25によれば、第1実施形態と同様、スタンド5を収納部4内に収納したときの一対の支持突起部26の位置と、スタンド5で時計ケース1を載置面T上に立て掛けたときの一対の支持突起部26の位置と、を変えることができるので、一対の支持突起部26を第1の挿入部7に挿入した際に、スタンド5が時計ケース1の外周から食み出すことがなく、時計ケース1の収納部4にスタンド5を収納することができる。
また、このスタンド機構25では、一対の支持突起部26を第2の挿入部8に挿入してスタンド5を時計ケース1から離れる方向に回転させるだけで、保持部27の3支点部によって簡単にスタンド5を時計ケース1に対して傾けて取り付けることができる。これにより、第1実施形態と同様、スタンド5と時計ケース1とを単純な形状で形成することができる。
この場合、保持部27の3支点部は、一対の支持突起部26が第2の挿入部8に挿入した状態でスタンド5が回転する際の回転支点部28と、スタンド5が予め定められた角度、例えば40度前後の角度に回転した際に一対の支持突起部26が当接する当接支点部29と、一対の支持突起部26が当接支点部29に当接した際に一対の支持突起部26を弾力的に係止するストッパー支点部30と、を有していることにより、第1実施形態と同様、スタンドの5の一対の支持突起部26を第2の挿入部8に確実にかつ良好に保持して固定することができる。
すなわち、一対の支持突起部26は、その前端上部の各受け部6aが第2の挿入部8の回転支点部28に支持され、後端上部の各規制部26bが第2の挿入部8の当接支点部29に当接して位置規制され、下部後端の弾性突起部31が第2の挿入部8の下部に設けられたストッパー部30間に弾力的に挟まれるので、一対の支持突起部26を第2の挿入部8に確実にかつ良好に保持して固定することができる。
すなわち、このスタンド機構25では、一対の支持突起部26を第2の挿入部8に挿入させて回転させるだけの簡単な操作で、一対の支持突起部26を第2の挿入部8に保持部27の3支点部によって確実にかつ良好に保持して固定することができると共に、支持突起部6の付け根部分で外力を受け止めることができるので、大きな負荷にも十分に耐えることができる。
この場合、一対の支持突起部26に設けられた各弾性突起部31は、一対の支持突起部26が回転支点部28を中心に回転して、ストッパー部30間に挟まれる際に、一対の支持突起部26が互いに接離する方向に撓み変形することにより、各弾性突起部32をストッパー部30間に弾力的に挟むことができ、これにより一対の支持突起部26を確実にかつ良好に保持して固定することができる。
さらに、このスタンド機構25によれば、一対の支持突起部26が回転支点部28を中心に回転する際に第2の挿入部8の縁部に接触して摺動する湾曲部32が、一対の支持突起部26に設けられていることにより、一対の支持突起部26を第2の挿入部8に挿入させた状態で、回転支点部28を中心に一対の支持突起部を回転させる際に、一対の支持突起部26の湾曲部32を第2の挿入部8の縁部に接触させた状態で摺動させることができるので、第2の挿入部8内において一対の支持突起部26がガタツクことがなく、支持突起部26を円滑にかつ良好に回転させることができる。
なお、上述した第1〜第3の各実施形態およびその変形例では、時計に適用した場合について述べたが、必ずしも時計である必要はなく、例えば平面型の表示デバイスなどの電子機器や写真立てなどにも適用することができる。
以上、この発明のいくつかの実施形態について説明したが、この発明は、これらに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、支持突起部が設けられたスタンドと、前記スタンドを収納する収納部に前記支持突起部が挿入される第1の挿入部が形成されていると共に、前記第1の挿入部と異なる位置に第2の挿入部が形成されたケースと、前記支持突起部が前記第2の挿入部に挿入された状態で前記スタンドが前記ケースから離れる方向に予め定められた角度回転した際に、前記支持突起部を前記第2の挿入部に3支点部で保持する保持部と、を備えていることを特徴とするスタンド支持機構である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスタンド機構において、前記保持部の前記3支点部は、前記支持突起部が前記第2の挿入部に挿入した状態で前記スタンドが回転する際の回転支点部と、前記スタンドが予め定められた角度に回転した際に前記支持突起部が当接する当接支点部と、前記支持突起部が前記当接支点部に当接した際に前記支持突起部を弾力的に係止するストッパー支点部と、を有していることを特徴とするスタンド機構である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のスタンド機構において、前記支持突起部には、前記スタンドが前記回転支点部を中心に回転する際に、前記第2の挿入部の縁部に接触して摺動する湾曲部が設けられていることを特徴とするスタンド機構である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のスタンド機構において、前記第2の挿入部に弾性変形可能に設けられた弾性支持部を備え、この弾性支持部に前記ストッパー支点部が設けられ、前記支持突起部が前記回転支点部を中心に回転する際に、前記支持突起部によって前記弾性支持部が弾性変形して前記支持突起部を前記ストッパー支点部に弾力的に係止させることを特徴とするスタンド機構である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載のスタンド機構において、前記支持突起部に弾性変形可能に設けられた弾性突起部を備え、前記支持突起部が前記回転支点部を中心に回転して前記第2の挿入部に設けられた前記ストッパー支点部に当接した際に、前記弾性突起部が弾性変形して前記ストッパー支点部に弾力的に係止されることを特徴とするスタンド機構である。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載されているスタンド機構を備えていることを特徴とする時計である。