JP6244895B2 - 所要時間特定システム、所要時間特定方法、及び所要時間特定プログラム - Google Patents
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まず、実施の形態の基本的概念を説明する。この実施の形態は、概略的に、車両が進入リンクから交差点を介して退出リンクへと車両が旅行した場合における進入リンクの所要時間を特定する所要時間特定システム、所要時間特定方法、及び所要時間特定プログラムに関するものである。
次に、実施の形態の具体的内容について説明する。
まずは、実施の形態1について説明する。ここで、図1は、本実施の形態1に係る車両の旅行経路の一部を概略的に示す図である。この「旅行経路」とは、車両が実際に旅行した経路であって、例えば本実施の形態においては、車両が出発地から目的地に旅行する際に通過した経路であるものとして説明する。なお、図1においては交差点Crの範囲を、点線にて囲繞された領域として示している。このように、本実施の形態においては、交差点Crの範囲を、複数の道路が交差する交差部分の周辺の所定範囲であって、特に、この交差部分へと進入する各道路に設けられた交差部分直近の横断歩道Sを含む範囲として設定した。
本実施の形態1では、車載用ナビゲーション装置(以下、車載器)1に所要時間特定プログラムをインストールすることにより、車載器1が所要時間特定システムとして機能する場合について説明する。なお、この他にも、スマートフォンや携帯用ナビゲーション装置を含む任意の装置に所要時間特定プログラムをインストールすることによって所要時間特定システムを構成してもよい。また、所要時間特定システムにおける車載器1としての機能については、公知の車載器と同様の構成により得ることができるので、その説明は省略することとし、特に所要時間を特定する機能を達成するための構成について説明する。なお、この所要時間特定システムを搭載した特定の車両(車載器1を操作する者が搭乗する車両)を以下では「自車両」と称して説明する。また、当該特定の自車両を基準として自車両以外の他の車両について説明するときは、この車両を「他の車両」と称して説明する。なお、「車両」には、自動四輪車、自動二輪車、及び自転車が含まれるが、以下では、車両が自動四輪車である場合について説明する。
最初に、車載器1の構成を説明する。図2に示すように、車載器1は、概略的に、スピーカ2、タッチパネル3、ディスプレイ4、現在位置取得部5、通信部6、制御部7、及びデータ記録部8を備えている。
スピーカ2は、制御部7の制御に基づいて情報を音声にて出力する音声出力手段であり、特に、車載器1に備えられた経路探索部(図示省略)により探索された経路を案内する案内手段である。スピーカ2から出力される音声の具体的な態様は任意であり、必要に応じて生成された合成音声や、予め録音された音声を出力することができる。
タッチパネル3は、ユーザの指等で押圧されることにより、当該ユーザから各種手動入力を受け付けるものである。このタッチパネル3は、透明又は半透明状に形成され、ディスプレイ4の前面において当該ディスプレイ4の表示面と重畳するように設けられている。このタッチパネル3としては、例えば抵抗膜方式や静電容量方式等による操作位置検出手段を備えた公知のタッチパネルを使用することができる。
ディスプレイ4は、所要時間特定システムによって案内された画像を表示する表示手段であり、特に、地図DB8aにて格納された地図情報に基づいて地図を表示する表示手段である。このディスプレイ4の具体的な構成は任意であり、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイを使用することができる。
現在位置取得部5は、自車両の現在位置を取得する現在位置取得手段である。例えば、現在位置取得部5は、GPS、地磁気センサ、距離センサ、又はジャイロセンサ(いずれも図示省略)の少なくとも一つにより検出した現在の車載器1の位置(座標)及び方位等を、公知の方法にて取得する。
通信部6は、センター装置(図示省略)との間でネットワークを介した通信を行う通信手段である。この通信手段の具体的な種類や構成は任意であるが、例えば、公知の移動体無線通信手段や、FM多重放送やビーコンを介した公知のVICS(登録商標)システム用の無線通信手段を用いることができる。
制御部7は、車載器1を制御する制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、本実施の形態1に係る所要時間特定プログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介して車載器1にインストールされることで、制御部7の各部を実質的に構成する。
データ記録部8は、車載器1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、外部記録装置としてのハードディスク(図示省略)を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、磁気ディスクの如き磁気的記録媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。このデータ記録部8は、地図データベース(以下、データベースを「DB」と称する)8a、及び、所要時間DB8bを備えている。
次に、このように構成される所要時間特定システムによって実行される処理について説明する。
まずは、所要時間特定処理について説明する。この所要時間特定処理は、所定の時刻間隔(例えば5分毎)で繰り返し実行される処理であって、当該処理を実行する時刻間隔の間に車両が走行した旅行経路(又は旅行経路の一部)上に位置する道路リンクの所要時間を特定する処理である。本実施の形態においては、図1に示すように、車両の旅行経路のうち一部分である進入道路及び退出道路を含む道路に関する所要時間を特定する場合について説明する。ただし、旅行経路のうち図示していない部分に位置する道路に対応する道路リンクについても、同様の処理を実行することにより各道路リンクの所要時間を特定することができる。なお、図1においては、車両は、進入リンクの端点に位置する地点A、進入リンクと退出リンクとの接続点に位置する地点B、退出リンク上に位置する地点Ps、及び退出リンクの端点に位置する地点Cを順次介して移動したものとし、地点Psにおいて停車したものとする。
次に、実施の形態2について説明する。この形態は、進入リンクと退出リンクとが他の道路リンク(以下、交差点リンク)を介して間接的に接続されている交差点Crに関する形態である。図5は、実施の形態2に係る車両の旅行経路の一部を概略的に示す図である。なお、図5においては車両の動きを矢印にて示しており、具体的には、車両は、進入リンク(リンクID:100)の端点に位置する地点A、進入リンクと交差点リンク(リンクID:195)との接続点に位置する地点B、交差点リンクと退出リンク(リンクID:200)との接続点に位置する地点C、退出リンク上に位置する地点Ps、及び退出リンクの端点に位置する地点Dを順次介して移動したものとし、地点Psにおいて停車したものとする。なお、実施の形態2の構成及び処理は特記する場合を除いて実施の形態1と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたものと同一の符号や名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
本実施の形態2では、実施の形態1と同様に構成された所要時間特定システムにより、以下の処理が実行される。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。例えば道路リンクの所要時間を正確に特定することが出来ない場合であっても、従来と異なる技術により道路リンクの所要時間を特定できている場合には、本願発明の課題が解決されている。
また、上述した各電気的構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各部の分散や統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散又は統合して構成できる。例えば、車載器1又はセンター装置を複数の装置に分散して構成したり、車載器1又はセンター装置を相互に統合したり、車載器1又はセンター装置の一方の機能の一部を他方に持たせたりしてもよい。また、各部を分散する場合において、これら各部の相互間の連携は、有線と無線のいずれか一方又は両方により行うことができる。
複数の実施の形態が記載されている場合において、これら複数の実施の形態の相互間においては、その構成や処理の一部を相互に入れ替えたり、一方の構成や処理を他方に適用したりしてもよい。
実施の形態や図面において例示した構成要素に関して、形状、数値、又は複数の構成要素の構造若しくは時系列の相互関係については、本発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。
最後に、これまでに説明した実施の形態の特徴と効果の一部を、以下に例示する。ただし、実施の形態の特徴と効果は、以下の内容に限定されず、以下の特徴の一部のみを具備することによって以下の効果の一部のみを奏する場合や、以下の特徴以外の他の特徴を具備することによって以下の効果以外の他の効果を奏する場合がある。
2 スピーカ
3 タッチパネル
4 ディスプレイ
5 現在位置取得部
6 通信部
7 制御部
7a 旅行時間特定部
7b 交差点停車時間特定部
7c 所要時間特定部
8 データ記録部
8a 地図DB
8b 所要時間DB
A、B、C、D、Ps 地点
Cr 交差点
Po 交差点退出位置
S 横断歩道
Claims (6)
- 交差点に進入するための進入道路に対応する進入リンクから、当該交差点から退出するための退出道路に対応する退出リンクへと車両が旅行した場合における、前記進入リンクの所要時間を特定する所要時間特定システムであって、
前記車両の現在位置を取得する現在位置取得手段と、
前記現在位置取得手段にて取得された前記車両の現在位置に基づいて、前記車両が、前記進入リンクに進入してから、当該進入リンクを退出するまで、に要した時間である進入道路旅行時間を特定すると共に、前記車両が、前記退出リンクに進入してから、当該退出リンクを退出するまで、に要した時間である退出道路旅行時間を特定する、旅行時間特定手段と、
前記現在位置取得手段にて取得された前記車両の現在位置に基づいて、前記車両が、少なくとも前記退出リンクに進入してから、前記退出リンク上に設定された位置であって当該退出リンクにおける前記交差点側の端点から所定距離に設定された交差点退出位置を通過するまでにおいて、前記車両が停車に要した時間である交差点停車時間を特定する交差点停車時間特定手段と、
前記旅行時間特定手段にて特定された前記進入道路旅行時間と、前記交差点停車時間特定手段にて特定された前記交差点停車時間とを含んだ時間として、前記進入リンクの所要時間を特定すると共に、前記旅行時間特定手段にて特定された前記退出道路旅行時間から、前記交差点停車時間特定手段にて特定された前記交差点停車時間を減算することにより、前記退出リンクの所要時間を特定する、所要時間特定手段と、を備える、
所要時間特定システム。 - 前記車両が前記進入リンクから前記交差点にて右折又は左折して前記退出リンクへと旅行する際における、前記進入リンクの所要時間を特定する、
請求項1に記載の所要時間特定システム。 - 前記所定距離を、前記進入道路又は前記退出道路の車線幅又は車線数に基づいて異なる距離に設定した、
請求項1又は2に記載の所要時間特定システム。 - 前記現在位置取得手段にて取得された前記車両の現在位置に基づいて、前記車両が、前記交差点の内部に設定された交差点リンクに進入してから、当該交差点リンクを退出するまでにおいて、前記車両が少なくとも走行に要した時間である交差点旅行時間を特定する交差点旅行時間特定手段を備え、
前記所要時間特定手段は、前記旅行時間特定手段にて特定された前記進入道路旅行時間と、前記交差点停車時間特定手段にて特定された前記交差点停車時間と、前記交差点旅行時間特定手段にて特定された前記交差点旅行時間とを含んだ時間として、前記進入リンクの所要時間を特定する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の所要時間特定システム。 - 交差点に進入するための進入道路に対応する進入リンクから、当該交差点から退出するための退出道路に対応する退出リンクへと車両が旅行した場合における、前記進入リンクの所要時間を特定する所要時間特定方法であって、
現在位置取得手段が、前記車両の現在位置を取得する現在位置取得ステップと、
旅行時間特定手段が、前記現在位置取得ステップにおいて取得された前記車両の現在位置に基づいて、前記車両が、前記進入リンクに進入してから、当該進入リンクを退出するまで、に要した時間である進入道路旅行時間を特定すると共に、前記車両が、前記退出リンクに進入してから、当該退出リンクを退出するまで、に要した時間である退出道路旅行時間を特定する、旅行時間特定ステップと、
交差点停車時間特定手段が、前記現在位置取得ステップにおいて取得された前記車両の現在位置に基づいて、前記車両が、少なくとも前記退出リンクに進入してから、前記退出リンク上に設定された位置であって当該退出リンクにおける前記交差点側の端点から所定距離に設定された交差点退出位置を通過するまでにおいて、前記車両が停車に要した時間である交差点停車時間を特定する交差点停車時間特定ステップと、
所要時間特定手段が、前記旅行時間特定ステップにおいて特定された前記進入道路旅行時間と、前記交差点停車時間特定ステップにおいて特定された前記交差点停車時間とを含んだ時間として、前記進入リンクの所要時間を特定すると共に、前記旅行時間特定ステップにおいて特定された前記退出道路旅行時間から、前記交差点停車時間特定ステップにおいて特定された前記交差点停車時間を減算することにより、前記退出リンクの所要時間を特定する、所要時間特定ステップと、を含む、
所要時間特定方法。 - 請求項5に記載の方法をコンピュータに実行させるための所要時間特定プログラム。
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