JP6243767B2 - ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ - Google Patents
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Description
可塑剤の移行によるゴム性能の変化を抑制する方法として、例えば、特許文献1には石油系炭化水素樹脂及び特定の加硫促進剤を含有するゴム組成物が記載されており、特許文献2にはジエン系液状ポリマー及びジエン系ゴム成分と、フィラーを所定の割合で配合したゴム組成物が記載されている。
しかしながら、特許文献1,2に記載されているタイヤは機械強度及び硬度と、転がり抵抗性能及び加工性とを十分に高い水準で兼ね備えているとはいえず、更なる改善が望まれている。
したがって、前記転がり抵抗性能等の特性と共に、可塑剤等の移行性が低い、すなわち、低移行性能を備える材料の開発が望まれている。
なお、特許文献3,4には、β−ファルネセンの重合体が記載されているが、実用的な用途については十分に検討されていない。
〔1〕合成ゴム及び天然ゴムの少なくとも1種からなるゴム成分(A)100質量部に対し、ファルネセンの重合体(B)を0.1〜50質量部、フィラー(C)を20〜150質量部、加硫剤(D)を0.1〜10質量部、加硫促進剤(E)を0.1〜15質量部及び加硫助剤(F)を0.1〜15質量部含有するゴム組成物。
〔2〕前記ゴム組成物を加硫してなる加硫ゴム。
〔3〕前記ゴム組成物を少なくとも一部に用いたタイヤ。
本発明のゴム組成物は、合成ゴム及び天然ゴムの少なくとも1種からなるゴム成分(A)100質量部に対し、ファルネセンの重合体(B)を0.1〜50質量部、フィラー(C)を20〜150質量部、加硫剤(D)を0.1〜10質量部、加硫促進剤(E)を0.1〜15質量部及び加硫助剤(F)を0.1〜15質量部含有する。
ゴム成分(A)としては、スチレンブタジエンゴム(以下、「SBR」ともいう。)、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ブタジエンアクリロニトリル共重合体ゴム、クロロプレンゴム、天然ゴム等のゴムを挙げることができる。中でも、SBR、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、天然ゴムがより好ましく、SBR、天然ゴムが更に好ましい。これらのゴムは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、ゴム成分(A)としては、固形ゴムであることが好ましい。固形ゴムとは、液状ではない固形のゴムであって、通常100℃におけるムーニー粘度(ML1+4)が20〜200のゴムをいう。
本発明においてゴム成分(A)として合成ゴムを用いる場合、SBR、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、ブタジエンアクリロニトリル共重合体ゴム、クロロプレンゴム等が好ましく、中でも、SBR、イソプレンゴム、ブタジエンゴムがより好ましく、SBRが更に好ましい。
SBR(A−I)としては、タイヤ用途に用いられる一般的なものを使用できるが、具体的には、スチレン含量が0.1〜70質量%のものが好ましく、5〜50質量%のものがより好ましく、15〜35質量%のものが更に好ましく、15〜25質量%のものがより更に好ましい。また、ビニル含量が0.1〜60質量%のものが好ましく、0.1〜55質量%のものがより好ましい。
SBRの重量平均分子量(Mw)は、10万〜250万であることが好ましく、15万〜200万であることがより好ましく、20万〜150万であることが更に好ましい。上記の範囲である場合、加工性と機械強度を両立することができる。
なお、本明細書におけるMwは、後述の実施例に記載の方法により測定した値である。
本発明において使用するSBRの示差熱分析法により求めたガラス転移温度(Tg)は、−95〜0℃であることが好ましく−95〜−5℃であることがより好ましい。Tgを上記範囲にすることによって、粘度が高くなるのを抑えることができ取り扱いが容易になる。
本発明において用いることができるSBRは、スチレンとブタジエンとを共重合して得られる。SBRの製造方法について特に制限はなく、乳化重合法、溶液重合法、気相重合法、バルク重合法のいずれも用いることができ、特に乳化重合法、溶液重合法が好ましい。
E−SBRは、通常の乳化重合法により製造でき、例えば、所定量のスチレン及びブタジエン単量体を乳化剤の存在下に乳化分散し、ラジカル重合開始剤により乳化重合する。
乳化剤としては、例えば、炭素数10以上の長鎖脂肪酸塩又はロジン酸塩が用いられる。具体例としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸のカリウム塩又はナトリウム塩が挙げられる。
分散剤としては通常、水が使用され、重合時の安定性が阻害されない範囲で、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒を含んでいてもよい。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウム等の過硫酸塩、有機過酸化物、過酸化水素等が挙げられる。
得られるE−SBRの分子量を調整するため、連鎖移動剤を使用することもできる。連鎖移動剤としては、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、チオグリコール酸、ジテルペン、ターピノーレン、γ−テルピネン、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。
重合停止剤としては、例えば、イソプロピルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミン等のアミン化合物;ヒドロキノンやベンゾキノン等のキノン系化合物、亜硝酸ナトリウム等が挙げられる。
重合反応停止後、必要に応じて老化防止剤を添加してもよい。重合反応停止後、得られたラテックスから必要に応じて未反応単量体を除去し、次いで、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウム等の塩を凝固剤とし、必要に応じて硝酸、硫酸等の酸を添加して凝固系のpHを所定の値に調整しながら重合体を凝固させた後、分散溶媒を分離することによって重合体をクラムとして回収できる。クラムを水洗、次いで脱水後、バンドドライヤー等で乾燥することで、E−SBRが得られる。なお、凝固の際に、必要に応じて予めラテックスと乳化分散液にした伸展油とを混合し、油展ゴムとして回収してもよい。
S−SBRは、通常の溶液重合法により製造でき、例えば、溶媒中でアニオン重合可能な活性金属を使用して、所望により極性化合物の存在下、スチレン及びブタジエンを重合する。
アニオン重合可能な活性金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属;ランタン、ネオジム等のランタノイド系希土類金属等が挙げられる。中でもアルカリ金属及びアルカリ土類金属が好ましく、アルカリ金属がより好ましい。さらにアルカリ金属は、有機アルカリ金属化合物として用いることが好ましい。
溶媒としては、例えば、n−ブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。これらの溶媒は通常、単量体濃度が1〜50質量%となる範囲で用いることが好ましい。
有機アルカリ金属化合物は、ジブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジベンジルアミン等の第2級アミンと反応させて、有機アルカリ金属アミドとして使用することもできる。
極性化合物としては、アニオン重合において、反応を失活させず、ブタジエン部位のミクロ構造やスチレンの共重合体鎖中の分布を調整するために通常用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル化合物;テトラメチルエチレンジアミン、トリメチルアミン等の3級アミン;アルカリ金属アルコキシド、ホスフィン化合物等が挙げられる。
重合反応は、重合停止剤としてメタノール、イソプロパノール等のアルコールを添加して、反応を停止できる。重合停止剤を添加する前に、重合活性末端と反応し得る四塩化錫、テトラクロロシラン、テトラメトキシシラン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、2,4−トリレンジイソシアネート等のカップリング剤や、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、N−ビニルピロリドン等の重合末端変性剤を添加してもよい。重合反応停止後の重合溶液は、直接乾燥やスチームストリッピング等により溶媒を分離して、目的のS−SBRを回収できる。なお、溶媒を除去する前に、予め重合溶液と伸展油とを混合し、油展ゴムとして回収してもよい。
本発明においては、SBRに官能基が導入された変性SBRを用いてもよい。官能基としては、例えば、アミノ基、アルコキシシリル基、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基等が挙げられる。
変性SBRの製造方法としては、例えば、重合停止剤を添加する前に、重合活性末端と反応し得る四塩化錫、テトラクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、2,4−トリレンジイソシアネート等のカップリング剤や、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、N−ビニルピロリドン等の重合末端変性剤又は、特開2011−132298号公報に記載のその他の変性剤を添加する方法が挙げられる。
この変性SBRにおいて、官能基が導入される重合体の位置については重合末端であってもよく、ポリマー鎖の側鎖であってもよい。
イソプレンゴムとしては、例えば、四ハロゲン化チタン−トリアルキルアルミニウム系、ジエチルアルミニウムクロライド−コバルト系、トリアルキルアルミニウム−三弗化ホウ素−ニッケル系、ジエチルアルミニウムクロライド−ニッケル系等のチーグラー系触媒;トリエチルアルミニウム−有機酸ネオジウム−ルイス酸系等のランタノイド系希土類金属触媒、又はS−SBRと同様に有機アルカリ金属化合物を用いて重合された、市販のイソプレンゴムを用いることができる。チーグラー系触媒により重合されたイソプレンゴムが、シス体含量が高く好ましい。また、ランタノイド系希土類金属触媒を用いて得られる超高シス体含量のイソプレンゴムを用いてもよい。
イソプレンゴムの重量平均分子量(Mw)は9万〜200万であることが好ましく、15万〜150万であることがより好ましい。Mwが上記範囲にある場合、加工性と機械強度が良好となる。
上記イソプレンゴムは、その一部が多官能型変性剤、例えば、四塩化錫、四塩化珪素、エポキシ基を分子内に有するアルコキシシラン、又はアミノ基含有アルコキシシランのような変性剤を用いることにより分岐構造又は極性官能基を有していてもよい。
ブタジエンゴムとしては、例えば、四ハロゲン化チタン−トリアルキルアルミニウム系、ジエチルアルミニウムクロライド−コバルト系、トリアルキルアルミニウム−三弗化ホウ素−ニッケル系、ジエチルアルミニウムクロライド−ニッケル系等のチーグラー系触媒;トリエチルアルミニウム−有機酸ネオジム−ルイス酸系等のランタノイド系希土類金属触媒、又はS−SBRと同様に有機アルカリ金属化合物を用いて重合された、市販のブタジエンゴムを用いることができる。チーグラー系触媒により重合されたブタジエンゴムが、シス体含量が高く好ましい。また、ランタノイド系希土類金属触媒を用いて得られる超高シス体含量のブタジエンゴムを用いてもよい。
ブタジエンゴムのビニル含量は、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。ビニル含量が50質量%を超えると転がり抵抗性能が悪化する傾向にある。ビニル含量の下限は特に限定されない。またガラス転移温度はビニル含量によって変化するが、−40℃以下であることが好ましく、−50℃以下であることがより好ましい。
ブタジエンゴムの重量平均分子量(Mw)は9万〜200万であることが好ましく、15万〜150万であることがより好ましく、25万〜100万であることが更に好ましく、35万〜70万であることがより更に好ましい。Mwが上記範囲にある場合、加工性と機械強度が良好となる。
上記ブタジエンゴムは、その一部が多官能型変性剤、例えば、四塩化錫、四塩化珪素、エポキシ基を分子内に有するアルコキシシラン、又はアミノ基含有アルコキシシランのような変性剤を用いることにより分岐構造又は極性官能基を有していてもよい。
本発明において、SBR、イソプレンゴム、ブタジエンゴム及びその他の合成ゴムと後述するファルネセンの重合体(B)を併用することで、加工性やカーボンブラックの分散性、転がり抵抗性能及び可塑剤等の移行性を改良できる。
2種以上の合成ゴムを混合して用いる場合、その組み合わせは本発明の効果を損なわない範囲で任意に選択でき、またその組み合わせによって、転がり抵抗性能や耐摩耗性等の物性値を調整できる。
本発明のゴム成分(A)で用いる天然ゴムとしては、例えば、SMR、SIR、STR等のTSR、RSS等のタイヤ工業において一般的に用いられる天然ゴム、高純度天然ゴム、エポキシ化天然ゴム、水酸基化天然ゴム、水素添加天然ゴム、グラフト化天然ゴム等の改質天然ゴムが挙げられる。中でも、品質のばらつきが少ない点、及び入手容易性の点から、SMR20、STR20やRSS#3が好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明において、ゴム成分(A)と後述するファルネセンの重合体(B)とを併用することで、加工性、カーボンブラックの分散性、加硫ゴムの転がり抵抗性能及び可塑剤等の移行性を改良できる。また、可塑剤等のブリードによる加工用の金型の汚染も抑制できる。
本発明のゴム組成物は、ファルネセンの重合体(B)(以下、「重合体(B)」と称する場合がある)を含有する。
本発明における重合体(B)としては、単量体としてα−ファルネセン及び式(I)で示されるβ−ファルネセンの少なくとも1種を用いることができ、β−ファルネセンを後述の方法で重合して得られる重合体が好ましく、加硫ゴムにおける可塑剤としての効果や転がり抵抗性能及び金型汚染抑制効果の観点から、β−ファルネセンの単独重合体及びβ−ファルネセン由来の単量体単位を含有する共重合体がより好ましい。本発明において重合体(B)は可塑剤として作用するが、加硫ゴムの内部から外部への移行性が低いため、これを用いることにより優れた低移行性能を示す加硫ゴムを得ることができる。また、前記重合体(B)は、加硫速度が速いことから製造時に熱が加えられてもゴム組成物中からブリードしにくいため、加工用の金型の汚染を抑制できる。
更に、本発明によれば、可塑剤である前記重合体(B)の他に、加硫剤、加硫助剤、老化防止剤等の添加剤のブリードも抑制できる。
重合体(B)が共重合体である場合、β−ファルネセン以外の単量体に由来する単量体単位(a)としては、例えば、炭素数12以下の共役ジエン及び芳香族ビニル化合物に由来する単量体単位を挙げることができる。
炭素数12以下の共役ジエンとしては、例えば、ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−ブタジエン、2−フェニル−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、2−メチル−1,3−オクタジエン、1,3,7−オクタトリエン、ミルセン、クロロプレン等が挙げられる。これらの中ではブタジエン、イソプレン、ミルセンがより好ましい。これらの共役ジエンは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明においては、Mwが異なる2種類の重合体(B)を併用してもよい。
重合体(B)100質量部に対し、ASTM表示でN330のカーボンブラック70質量部、亜鉛華3.5質量部、ステアリン酸2質量部、硫黄1.5質量部、N−(tert−ブチル)−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド1.2質量部、及びN−フェニル−N'−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン1質量部を添加し、振動式加硫試験機(キュラストメーター)を使用して140℃におけるトルクを測定し、90%加硫量に至るまでに要した時間を測定。
なお、重合体(B)は単体では加硫しないため、上記測定条件においては、重合体(B)に特定のフィラー、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤及び老化防止剤を添加した混合物について測定を行い、これを重合体(B)の加硫速度(t90)とした。実施例においては、上記測定条件で、JIS K 6300−2にしたがって測定を行った。
塊状重合法としては公知の方法を適用できる。例えば、原料となるファルネセンと芳香族ビニル化合物とを撹拌混合し、ラジカル重合開始剤により溶媒の非存在下で重合することにより行うことができる。
ラジカル重合開始剤としては、例えばアゾ系化合物、過酸化物系化合物、レドックス系化合物が挙げられ、特にアゾビスイソブチロニトリル、tert−ブチルパーオキシピバレート、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、i−ブチリルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、スクシン酸パーオキサイド、ジシンナミルパーオキサイド、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、過酸化ベンゾイル、過酸化水素及び過硫酸アンモニウム等が好ましい。
重合温度は、使用するラジカル重合開始剤の種類によって適宜選択できるが、通常0〜200℃が好ましく、0〜120℃がより好ましい。重合様式は、連続重合、回分重合のいずれでもよい。重合反応は重合停止剤の添加により停止できる。
重合停止剤としては、例えばイソプロピルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン及びヒドロキシルアミン等のアミン化合物、ヒドロキノンやベンゾキノン等のキノン系化合物、亜硝酸ナトリウム等が挙げられる。
得られる共重合体から残存モノマーを除去する方法としては、再沈殿、減圧下での加熱留去等の方法が挙げられる。
重合体(B)を得るための乳化重合法としては公知の方法を適用できる。例えば、所定量のファルネセン単量体を乳化剤の存在下に乳化分散し、ラジカル重合開始剤により乳化重合する。
乳化剤としては、例えば、炭素数10以上の長鎖脂肪酸塩又はロジン酸塩が用いられる。具体例としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸等の脂肪酸のカリウム塩又はナトリウム塩が挙げられる。
分散剤としては通常、水が使用され、重合時の安定性が阻害されない範囲で、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒を含んでいてもよい。
ラジカル重合開始剤としては、例えば、過硫酸アンモニウムや過硫酸カリウムのような過硫酸塩、有機過酸化物、過酸化水素等が挙げられる。
得られる重合体(B)の分子量を調整するため、連鎖移動剤を使用することもできる。連鎖移動剤としては、例えば、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類;四塩化炭素、チオグリコール酸、ジテルペン、ターピノーレン、γ−テルピネン、α−メチルスチレンダイマー等が挙げられる。
乳化重合温度は、使用するラジカル重合開始剤の種類によって適宜選択できるが、通常、0〜100℃が好ましく、0〜60℃がより好ましい。重合様式は、連続重合、回分重合のいずれでもよい。重合反応は、重合停止剤の添加により停止できる。
重合停止剤としては、例えば、イソプロピルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキシルアミン、ヒドロキシルアミン等のアミン化合物、ヒドロキノンやベンゾキノン等のキノン系化合物、亜硝酸ナトリウム等が挙げられる。
重合反応停止後、必要に応じて老化防止剤を添加してもよい。重合反応停止後、得られたラテックスから必要に応じて未反応単量体を除去し、次いで、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化カリウム等の塩を凝固剤とし、必要に応じて硝酸、硫酸等の酸を添加して凝固系のpHを所定の値に調整しながら、重合体(B)を凝固させた後、分散溶媒を分離することによって重合体(B)を回収する。次いで水洗、及び脱水後、乾燥することで、重合体(B)が得られる。なお、凝固の際に、必要に応じて予めラテックスと乳化分散液にした伸展油とを混合し、油展の重合体(B)として回収してもよい。
重合体(B)を得るための溶液重合法としては、公知の方法を適用できる。例えば、溶媒中で、チーグラー系触媒、メタロセン系触媒、アニオン重合可能な活性金属を使用して、所望により極性化合物の存在下、ファルネセン単量体を重合する。
アニオン重合可能な活性金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;ベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等のアルカリ土類金属;ランタン、ネオジム等のランタノイド系希土類金属等が挙げられる。中でもアルカリ金属及びアルカリ土類金属が好ましく、アルカリ金属がより好ましい。さらにアルカリ金属は、有機アルカリ金属化合物として用いることが好ましい。
溶媒としては、例えば、n−ブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン等の脂環式炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。
有機アルカリ金属化合物としては、例えば、メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウム、スチルベンリチウム等の有機モノリチウム化合物;ジリチオメタン、ジリチオナフタレン、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサン、1,3,5−トリリチオベンゼン等の多官能性有機リチウム化合物;ナトリウムナフタレン、カリウムナフタレン等が挙げられる。中でも有機リチウム化合物が好ましく、有機モノリチウム化合物がより好ましい。有機アルカリ金属化合物の使用量は要求されるファルネセン重合体の分子量によって適宜決められるが、ファルネセン100質量部に対して0.01〜3質量部が好ましい。
有機アルカリ金属化合物はまた、ジブチルアミン、ジヘキシルアミン、ジベンジルアミン等の第2級アミンと反応させて、有機アルカリ金属アミドとして使用することもできる。
極性化合物は、アニオン重合において、反応を失活させず、ファルネセン部位のミクロ構造を調整するため用いられ、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル化合物;テトラメチルエチレンジアミン、トリメチルアミン等の3級アミン;アルカリ金属アルコキシド、ホスフィン化合物等が挙げられる。極性化合物は、有機アルカリ金属化合物に対して好ましくは0.01〜1000モル等量の範囲で使用される。
重合反応は、重合停止剤としてメタノール、イソプロパノール等のアルコールを添加して、反応を停止できる。得られた重合反応液をメタノール等の貧溶媒に注いで重合体(B)を析出させるか、重合反応液を水で洗浄し、分離後、乾燥することにより重合体(B)を単離できる。
前記重合体(B)は変性して用いてもよい。官能基としては、例えば、アミノ基、アミド基、イミノ基、イミダゾール基、ウレア基、アルコキシシリル基、水酸基、エポキシ基、エーテル基、カルボキシル基、カルボニル基、メルカプト基、イソシアネート基、ニトリル基、酸無水物基等が挙げられる。
変性重合体の製造方法としては、例えば、重合停止剤を添加する前に、重合活性末端と反応し得る四塩化錫、ジブチル錫クロリド、テトラクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、テトラグリシジル−1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、2,4−トリレンジイソシアネート等のカップリング剤や、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、N−ビニルピロリドン、N−メチルピロリドン、4−ジメチルアミノベンジリデンアニリン、ジメチルイミダゾリジノン等の重合末端変性剤、又は特開2011−132298号公報に記載のその他の変性剤を添加する方法が挙げられる。また、単離後の重合体(B)に無水マレイン酸等をグラフト化して用いることもできる。
この変性重合体において、官能基が導入される重合体の位置については重合末端であってもよく、ポリマー鎖の側鎖であってもよい。また上記官能基は1種又は2種以上で組み合わせて用いることもできる。上記変性剤は、有機アルカリ金属化合物に対して好ましくは0.01〜100モル等量の範囲で使用される。
フィラー(C)としては、カーボンブラック及びシリカの少なくとも1種を用いることが好ましい。
〔カーボンブラック〕
カーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、及びケッチェンブラック等のカーボンブラックを用いることができる。これらの中では、加硫速度や機械強度向上の観点から、ファーネスブラックが好ましい。
前記カーボンブラックの平均粒径としては、分散性、機械強度、及び硬度を向上させる観点から、5〜100nmが好ましく、5〜80nmがより好ましく、5〜70nmが更に好ましい。
平均粒径が5〜100nmであるカーボンブラックとして、ファーネスブラックの市販品としては、例えば、三菱化学株式会社「ダイヤブラック」、東海カーボン株式会社製「シースト」等が挙げられる。アセチレンブラックの市販品としては、例えば、電気化学工業株式会社製「デンカブラック」が挙げられる。ケッチェンブラックの市販品としては、例えば、ライオン株式会社製「ECP600JD」が挙げられる。
なお、カーボンブラックの平均粒径は、透過型電子顕微鏡により粒子の直径を測定してその平均値を算出することにより求めることができる。
シリカとしては、例えば、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等を挙げることができる。中でも、加工性、加硫後のゴムの機械強度及び耐摩耗性を一層向上させる観点から、湿式シリカが好ましい。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シリカの平均粒径は、得られるゴム組成物の加工性、加硫後のゴムの転がり抵抗性能、機械強度、及び耐摩耗性を向上させる観点から、0.5〜200nmが好ましく、5〜150nmがより好ましく、10〜100nmが更に好ましい。
なお、シリカの平均粒径は、透過型電子顕微鏡により粒子の直径を測定して、その平均値を算出することにより求めることができる。
本発明のゴム組成物は、機械強度の向上、耐熱性や耐候性等の物性の改良、硬度調整、増量剤を配合することによる経済性の改善等を目的として、必要に応じてカーボンブラック及びシリカ以外のフィラーを更に含有していてもよい。
本発明のゴム組成物が上記フィラーを含有する場合、その含有量は、ゴム成分(A)100質量部に対して、0.1〜120質量部が好ましく、5〜90質量部がより好ましく、10〜80質量部が更に好ましい。上記フィラーの含有量が前記範囲内であると、機械強度がより一層向上する。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分(A)100質量部に対し、加硫剤(D)を0.1〜10質量部含有する。加硫剤(D)としては、例えば、硫黄及び硫黄化合物が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。加硫剤(D)の含有量は、ゴム成分(A)100質量部に対して、0.5〜10質量部が好ましく、0.8〜5質量部がより好ましい。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分(A)100質量部に対し、加硫促進剤(E)を0.1〜15質量部含有する。加硫促進剤(E)としては、例えば、グアニジン系化合物、スルフェンアミド系化合物、チアゾール系化合物、チウラム系化合物、チオウレア系化合物、ジチオカルバミン酸系化合物、アルデヒド−アミン系化合物又はアルデヒド−アンモニア系化合物、イミダゾリン系化合物、キサンテート系化合物等が挙げられる。グアニジン系化合物としては、例えば1,3−ジフェニルグアニジン等が、スルフェンアミド系化合物としては、例えばN−(tert−ブチル)−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド等が、チウラム系化合物としては、例えばテトラブチルチウラムジスルフィド等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。加硫促進剤(E)の含有量は、ゴム成分(A)100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましい。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分(A)100質量部に対し、加硫助剤(F)を0.1〜15質量部含有する。加硫助剤(F)としては、例えば、ステアリン酸等の脂肪酸、亜鉛華等の金属酸化物、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。加硫助剤の含有量は、ゴム成分(A)100質量部に対して、1〜10質量部が好ましい。
(シランカップリング剤)
本発明のゴム組成物では、シリカを含有するときは、シランカップリング剤を含有することが好ましい。シランカップリング剤としては、スルフィド系化合物、メルカプト系化合物、ビニル系化合物、アミノ系化合物、グリシドキシ系化合物、ニトロ系化合物、クロロ系化合物等が挙げられる。
スルフィド系化合物としては、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド等が挙げられる。
メルカプト系化合物としては、例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
ビニル系化合物としては、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
アミノ系化合物としては、例えば、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
グリシドキシ系化合物としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
ニトロ系化合物としては、例えば、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
クロロ系化合物としては、例えば、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシラン等が挙げられる。
これらのシランカップリング剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、添加効果が大きい観点及びコストの観点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランが好ましい。
本発明のゴム組成物は、発明の効果を阻害しない範囲で、加工性、流動性等の改良を目的とし、必要に応じてシリコンオイル、アロマオイル、TDAE(Treated Distilled Aromatic Extracts)、MES(Mild Extracted Solvates)、RAE(Residual Aromatic Extracts)、パラフィンオイル、ナフテンオイル等のプロセスオイル;脂肪族炭化水素樹脂、脂環族炭化水素樹脂、C9系樹脂、ロジン系樹脂、クマロン・インデン系樹脂、フェノール系樹脂等の樹脂成分;低分子量ポリブタジエン、低分子量ポリイソプレン、低分子量スチレンブタジエン共重合体、低分子量スチレンイソプレン共重合体等の液状重合体を可塑剤として含有していてもよい。なお、上記共重合体はブロック又はランダム等のいずれの重合形態であってもよい。液状重合体の重量平均分子量(Mw)は500〜10万であることが加工性の観点から好ましい。中でも、ゴム組成物の低温での柔軟性の観点から低分子量の液状ポリブタジエンが好ましい。
本発明のゴム組成物が上記プロセスオイル、樹脂成分又は液状重合体を軟化剤として含有する場合、その含有量は、ゴム成分(A)100質量部に対して50質量部より少ないことが好ましい。
酸化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系化合物、リン系化合物、ラクトン系化合物、ヒドロキシル系化合物等が挙げられる。
老化防止剤としては、例えば、アミン−ケトン系化合物、イミダゾール系化合物、アミン系化合物、フェノール系化合物、硫黄系化合物及びリン系化合物等が挙げられる。例えば、大内新興化学工業株式会社製「ノクラック6C」(N−フェニル−N'−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン)、川口化学工業株式会社「アンテージRD」(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)等が挙げられる。
滑剤としては、例えば、ストラクトール社製「EF44」、ストラクトール社製「HT266」、花王株式会社製「カオーワックスEB−FF」、日本化成株式会社「ダイヤミッドO−200」等が挙げられる。
本発明のゴム組成物は、加硫速度が速いことが好ましい。すなわち、加硫に要する時間(90%加硫時間)が短いことが好ましい。本発明のゴム組成物の加硫速度が速いと、加硫する時のゴム組成物の粘度上昇が速く、ゴム組成物中の可塑剤、加硫剤、加硫助剤、老化防止剤等の添加剤がゴム表面へブリードしにくくなるため、加工用の金型の汚染が抑制される。なお、本明細書においてゴム組成物の加硫速度は、JIS K 6300−2にしたがって、振動式加硫試験機(キュラストメーター)を用いてゴム組成物の180℃におけるトルクを測定し、90%加硫量に至るまでに要した時間とする。ゴム組成物の加硫速度としては、4.7分以下が好ましく、4.5分以下がより好ましく、4.2分以下が更に好ましい。下限は特に限定されないが、通常1分以上である。
本発明の加硫ゴムは、本発明のゴム組成物を加硫してなるものである。加硫の条件、方法に特に制限はないが、加硫金型を用いて加硫温度120〜200℃及び加硫圧力0.5〜2.0MPaの加圧加熱条件で行うことが好ましい。
加硫ゴムに含まれる重合体(B)の抽出率は、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましい。
なお、前記抽出率は、加硫ゴム2gに対しトルエンを400ml用いて23℃で48時間抽出した際に抽出される重合体(B)の量から算出することができる。
本発明のタイヤは、本発明のゴム組成物を少なくとも一部に用いる。そのため、機械強度が良好であり、優れた転がり抵抗性能を備える。また、本発明のゴム組成物を用いたタイヤは可塑剤等の移行性が低いため、長期間使用した場合でも前記機械強度等の特性を維持することができる。更に、本発明のゴム組成物は、製造時の熱によってゴム組成物に含まれる可塑剤等(重合体(B)だけでなく、加硫剤、加硫助剤、老化防止剤等の添加剤についても)がゴム表面へブリードすることを抑えられるため、加工用の金型の汚染も抑制することができる。
本実施例及び比較例において使用した各成分は以下のとおりである。
天然ゴム(1) :「SMR20」(マレーシア製天然ゴム)
天然ゴム(2) :「STR20」(タイ製天然ゴム)
スチレンブタジエンゴム(1):「JSR1500」(JSR株式会社製)
重量平均分子量(Mw)=45万
スチレン含有量=23.5質量%
(乳化重合法で製造)
スチレンブタジエンゴム(2):「タフデン1000」(旭化成株式会社製)
重量平均分子量(Mw)=37万
スチレン含有量=18質量%
(溶液重合法で製造)
ブタジエンゴム :「BR01」(JSR株式会社製)
重量平均分子量(Mw)=55万
シス体含量=95質量%
ビニル含量=2.5質量%
重合体(B)
後述の製造例1〜9で製造したポリファルネセン(B−1)〜(B−9)、
及び製造例10〜21で製造した共重合体(B−10)〜(B−21)
カーボンブラック
C−1:ダイヤブラックH(三菱化学株式会社製)
(平均粒径30nm)(ASTM表示N330)
C−2:ダイヤブラックE(三菱化学株式会社製)
(平均粒径50nm)(ASTM表示N550)
C−3:ダイヤブラックI(三菱化学株式会社製)
(平均粒径20nm)(ASTM表示N220)
C−4:シーストV(東海カーボン株式会社製)
(平均粒径60nm)(ASTM表示N660)
シリカ :ULTRASIL7000GR(エボニック デグサ ジャパン製)
(湿式シリカ:平均粒径14nm)
加硫促進剤(E)
加硫促進剤(E−1):ノクセラーNS−P (大内新興化学工業株式会社製)(N−(tert−ブチル)−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド)
加硫促進剤(E−2):ノクセラーCZ−G (大内新興化学工業株式会社製)(N−シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤(E−3):ノクセラーD (大内新興化学工業株式会社製)(1,3−ジフェニルグアニジン)
加硫促進剤(E−4):ノクセラーTBT−N(大内新興化学工業株式会社製)(テトラブチルチウラムジスルフィド)
加硫助剤(F)
ステアリン酸 :ルナックS−20(花王株式会社製)
亜鉛華 :酸化亜鉛(堺化学工業株式会社製)
(他の可塑剤)
液状ポリイソプレン:下記比較製造例1及び2で得られた液状ポリイソプレン(X−1)及び(X−2)(以下、ポリイソプレン(X−1)及び(X−2)と称する場合がある)
液状ポリブタジエン:下記比較製造例3及び4で得られた液状ポリブタジエン(X−3)及び(X−4)(以下、ポリブタジエン(X−3)及び(X−4)と称する場合がある)
TDAE:VivaTec500(H&R製)
脂肪族炭化水素樹脂 :エスコレッツ1102(エクソンモービル社製)
シランカップリング剤(1):Si75(エボニック デグサ ジャパン製)
シランカップリング剤(2):Si69(エボニック デグサ ジャパン製)
老化防止剤(1) :ノクラック6C(大内新興化学工業株式会社製)(N-フェニル-N'-(1,3-ジメチルブチル)-p-フェニレンジアミン)
老化防止剤(2) :アンテージRD(川口化学工業株式会社)(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)
ワックス :サンタイトS(精工化学株式会社)
製造例1:ポリファルネセン(B−1)の製造
窒素置換し乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてヘキサン120g、開始剤としてn−ブチルリチウム(17質量%ヘキサン溶液)1.1gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン210gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表1に示す物性を有するポリファルネセン(B−1)を得た。
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてヘキサン203g、開始剤としてn−ブチルリチウム(17質量%ヘキサン溶液)7.7gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン342gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表1に示す物性を有するポリファルネセン(B−2)を得た。
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてヘキサン274g、開始剤としてn−ブチルリチウム(17質量%ヘキサン溶液)1.2gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン272gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表1に示す物性を有するポリファルネセン(B−3)を得た。
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、ヘキサン313g、n−ブチルリチウム(17質量%シクロヘキサン溶液)0.7gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン226gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液にメタノールを添加後、重合反応液を水で洗浄した。水を分離して、重合反応液を70℃で12時間乾燥することにより、表1に示す物性を有するポリファルネセン(B−4)を得た。
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン240g、開始剤としてn−ブチルリチウム(17質量%ヘキサン溶液)1.7gを仕込み、50℃に昇温した後、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン0.5g、更にβ−ファルネセン340gを加えて1時間重合した。続いて、得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水を分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表1に示す物性を有するポリファルネセン(B−5)を得た。
耐圧容器に製造例3の方法により得たポリファルネセンを500g、老化防止剤としてノクラック6Cを0.5g、及び無水マレイン酸を2.5g仕込み、窒素置換した後、170℃まで昇温し10時間反応させることにより、表1に示す物性を有するポリファルネセン(B−6)を得た。
窒素置換し乾燥させた耐圧容器に溶媒としてシクロヘキサン241g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)28.3gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン342gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液を水と分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表1に示す物性を有するポリファルネセン(B−7)を得た。
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、ヘキサン600g、n−ブチルリチウム(17質量%ヘキサン溶液)13.9gを仕込み、70℃に昇温した後、イソプレン1370gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液にメタノールを添加後、重合反応液を水で洗浄した。水を分離して、重合反応液を70℃で12時間乾燥することにより、表1に示す物性を有するポリイソプレン(X−1)を得た。
(重量平均分子量及び分子量分布の測定方法)
重合体(B)及びポリイソプレンのMw及びMw/MnはGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により標準ポリスチレン換算分子量で求めた。測定装置及び条件は、以下の通りである。
・装置 :東ソー株式会社製GPC装置「GPC8020」
・分離カラム :東ソー株式会社製「TSKgelG4000HXL」
・検出器 :東ソー株式会社製「RI−8020」
・溶離液 :テトラヒドロフラン
・溶離液流量 :1.0ml/分
・サンプル濃度:5mg/10ml
・カラム温度 :40℃
重合体(B)の38℃における溶融粘度をブルックフィールド型粘度計(BROOKFIELD ENGINEERING LABS. INC.製)により測定した。
重合体(B)50mgを1mlのCDCl3に溶解した溶液を400MHzの1H−NMRを用いて積算回数512回で測定した。測定により得られたチャートの4.94〜5.22ppm部分をビニル構造由来のスペクトル、4.45〜4.85ppmの部分をビニル構造と1,4結合の合成スペクトルとし、以下の式に基づきビニル含量を算出した。
{ビニル含量}=4.94〜5.22ppmの積分値/2/{4.94〜5.22ppmの積分値/2+(4.45〜4.85ppmの積分値−4.94〜5.22ppmの積分値)/3}
重合体(B)10mgをアルミパンに採取し、示差走査熱量測定(DSC)により10℃/分の昇温速度条件においてサーモグラムを測定し、DDSCのピークトップの値をガラス転移温度とした。
表2に記載した配合割合(質量部)にしたがって、ゴム成分(A)、重合体(B)、フィラー(C)、ポリイソプレン、加硫助剤(F)及び老化防止剤を、それぞれ密閉式バンバリーミキサーに投入して開始温度60℃、樹脂温度が160℃となるように6分間混練した後、ミキサー外に取り出して室温まで冷却した。次いで、この混合物をミキシングロールに入れ、加硫剤(D)及び加硫促進剤(E)を加えて60℃で6分間混練することでゴム組成物を得た。得られたゴム組成物のムーニー粘度を下記の方法により測定した。
また、得られたゴム組成物をプレス成形(145℃、20〜40分)して加硫ゴムシート(厚み2mm)を作製し、下記の方法に基づきカーボンブラックの分散性、転がり抵抗性能、硬度、引張破断強度、及び可塑剤の抽出率を評価した。結果を表2に示す。
なお、各評価の測定方法は以下のとおりである。
ゴム組成物の加工性の指標として、JIS K6300に準拠し、加硫前のゴム組成物のムーニー粘度(ML1+4)を100℃で測定した。各実施例及び比較例の値は、比較例2の値を100とした際の相対値である。なお、数値が小さいほど加工性が良好である。
実施例及び比較例で作製したゴム組成物をプレス成形した加硫ゴムシートを切断して、2mm×6mmの断面を光学顕微鏡にて観察し目視により判定した。断面において20μm以上のカーボンブラック凝集塊の個数を数え、1〜3個の場合を「1」、4〜6個の場合を「2」、7〜9個の場合を「3」、10個以上の場合を「4」とした。数値が小さいほどカーボンブラック分散性が良好である。
実施例及び比較例で作製したゴム組成物をプレス成形した加硫ゴムシートから縦40mm×横7mmの試験片を切り出し、GABO社製動的粘弾性測定装置を用いて、測定温度60℃、周波数10Hz、静的歪み10%、動的歪み2%の条件で、tanδを測定し、転がり抵抗の指標とした。各実施例及び比較例の数値は、比較例2の値を100とした際の相対値である。なお、数値が小さいほど加硫ゴムの転がり抵抗性能が良好である。
実施例及び比較例で作製したゴム組成物をプレス成形した加硫ゴムシートを用いて、JIS K6253に準拠して、タイプA硬度計により硬度を測定し、柔軟性の指標とした。なお、数値が50より小さい場合は、当該組成物をタイヤに用いた際にタイヤの変形が大きいため、操縦安定性が悪化する。
実施例及び比較例で作製したゴム組成物をプレス成形した加硫ゴムシートからJISダンベル状3号形試験片を打ち抜き、インストロン社製引張試験機を用いて、JIS K 6251に準じて引張破断強度を測定した。各実施例及び比較例の数値は、比較例2の値を100とした際の相対値である。なお、数値が大きいほど、破断特性が良好である。
実施例及び比較例においてプレス成形することにより作製した加硫ゴム2gに対しトルエンを400ml用いて23℃で48時間抽出し、加硫ゴムから抽出された重合体(B)、ポリイソプレン、TDAE、又は脂肪族炭化水素樹脂の合計の抽出率を測定した。抽出率が低いほど可塑剤が低移行性であることを表す。
表3〜5に記載した配合割合(質量部)にしたがって、ゴム成分(A)、重合体(B)、フィラー(C)、ポリイソプレン、TDAE、脂肪族炭化水素樹脂、ワックス、加硫助剤(F)及び老化防止剤を、それぞれ密閉式バンバリーミキサーに投入して開始温度60℃、樹脂温度が160℃となるように6分間混練した後、ミキサー外に取り出して室温まで冷却した。次いで、この混合物をミキシングロールに入れ、加硫剤(D)及び加硫促進剤(E)を加えて60℃で6分間混練することでゴム組成物を得た。得られたゴム組成物のムーニー粘度を上記の方法により測定した。
また、得られたゴム組成物をプレス成形(145℃、10〜45分)して加硫ゴムシート(厚み2mm)を作製し、上記の方法に基づきカーボンブラックの分散性、転がり抵抗性能、硬度、引張破断強度及び可塑剤の抽出率を評価した。結果を表3〜5に示す。
なお、表3及び表4におけるムーニー粘度、転がり抵抗性能、及び引張破断強度の数値は、表3の比較例10の値を100とした際の相対値である。また、表5のグループ1〜5におけるムーニー粘度、転がり抵抗性能、及び引張破断強度の数値は、各グループの比較例の値を100とした際の相対値である。
また、実施例19と比較例15、実施例20と比較例16とを比較すると、ゴム成分(A)として天然ゴム及び合成ゴムを2種以上混合し用いた場合においても、効果が発現することがわかる。
更に、実施例21〜23と比較例17とを比較すると、2種以上の重合体(B)を併用した場合、又は重合体(B)とその他の任意成分とを併用した場合においても、効果が発現することがわかる。
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、ヘキサン1070g、n−ブチルリチウム(17質量%ヘキサン溶液)11.5gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン1755gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液にメタノールを添加後、重合反応液を水で洗浄した。水を分離して、重合反応液を70℃で12時間乾燥することにより、表6に示す物性を有するポリファルネセン(B−8)を得た。
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、ヘキサン1370g、n−ブチルリチウム(17質量%ヘキサン溶液)5.8gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン1359gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液にメタノールを添加後、重合反応液を水で洗浄した。水を分離して、重合反応液を70℃で12時間乾燥することにより、表6に示す物性を有するポリファルネセン(B−9)を得た。
表7に記載した配合割合(質量部)にしたがって、ゴム成分(A)、重合体(B)、フィラー(C)、シランカップリング剤、TDAE、加硫助剤(F)及び老化防止剤を、それぞれ密閉式バンバリーミキサーに投入して開始温度60℃、樹脂温度が160℃となるように6分間混練した後、ミキサー外に取り出して室温まで冷却した。次いで、この混合物をミキシングロールに入れ、加硫剤(D)及び加硫促進剤(E)を加えて60℃で6分間混練することでゴム組成物を得た。得られたゴム組成物のムーニー粘度を上記の方法により測定した。
また、得られたゴム組成物をプレス成形(145℃、10〜45分)して加硫ゴムシート(厚み2mm)を作製し、上記の方法に基づき転がり抵抗性能、硬度、及び可塑剤の抽出率を評価した。結果を表7に示す。
なお、ムーニー粘度及び転がり抵抗性能の数値は、表7の比較例19の値を100とした際の相対値である。
表8に記載した配合割合(質量部)にしたがって、ゴム成分(A)、重合体(B)、フィラー(C)、シランカップリング剤、TDAE、加硫助剤(F)及び老化防止剤を、それぞれ密閉式バンバリーミキサーに投入して開始温度60℃、樹脂温度が160℃となるように6分間混練した後、ミキサー外に取り出して室温まで冷却した。次いで、この混合物をミキシングロールに入れ、加硫剤(D)及び加硫促進剤(E)を加えて60℃で6分間混練することでゴム組成物を得た。得られたゴム組成物のムーニー粘度を上記の方法により測定した。
また、得られたゴム組成物をプレス成形(145℃、10〜45分)して加硫ゴムシート(厚み2mm)を作製し、上記の方法に基づき転がり抵抗性能、硬度、引張破断強度及び可塑剤の抽出率を評価した。結果を表8に示す。
なお、ムーニー粘度、転がり抵抗性能、及び引張破断強度の数値は、表8の比較例21の値を100とした際の相対値である。
製造例10:β−ファルネセン/ブタジエンランダム共重合体(B−10)の製造
窒素置換し乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン1490g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)13.3gを仕込み、50℃に昇温した後、予め調製したブタジエン(a)とβ−ファルネセン(b)との混合物(ブタジエン(a)300gとβ−ファルネセン(b)1200gとをボンベ内で混合)1500gを10ml/分で加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表9に示す物性を有するβ−ファルネセン/ブタジエンランダム共重合体(B−10)を得た。
窒素置換し乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン1790g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)12.4gを仕込み、50℃に昇温した後、予め調製したブタジエン(a)とβ−ファルネセン(b)との混合物(ブタジエン(a)480gとβ−ファルネセン(b)720gとをボンベ内で混合)1200gを10ml/分で加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表9に示す物性を有するβ−ファルネセン/ブタジエンランダム共重合体(B−11)を得た。
窒素置換し乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン1790g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)12.4gを仕込み、50℃に昇温した後、ブタジエン(a)480gを10ml/分で加えて1時間重合した。続いて、重合反応液にβ−ファルネセン(b)720gを10ml/分で加えて更に1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表9に示す物性を有するβ−ファルネセン/ブタジエンブロック共重合体(B−12)を得た。
窒素置換し乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン1790g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)12.4gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン(b)360gを10ml/分で加えて1時間重合した。続いて、重合反応液にブタジエン(a)480gを10ml/分で加えて更に1時間重合した。続いて、重合反応液にβ−ファルネセン(b)360gを10ml/分で加えて更に1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表9に示す物性を有するβ−ファルネセン/ブタジエン/β―ファルネセンブロック共重合体(B−13)を得た。
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、ヘキサン600g、n−ブチルリチウム(17質量%ヘキサン溶液)44.9gを仕込み、70℃に昇温した後、イソプレン2050gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液にメタノールを添加後、重合反応液を水で洗浄した。水を分離して、重合反応液を70℃で12時間乾燥することにより、表9に示す物性を有するポリイソプレン(X−2)を得た。
表10に記載した配合割合(質量部)にしたがって、ゴム成分(A)、重合体(B)、フィラー(C)、ポリイソプレン、TDAE、加硫助剤(F)及び老化防止剤を、それぞれ密閉式バンバリーミキサーに投入して開始温度60℃、樹脂温度が160℃となるように6分間混練した後、ミキサー外に取り出して室温まで冷却した。次いで、この混合物をミキシングロールに入れ、加硫剤(D)及び加硫促進剤(E)を加えて60℃で6分間混練することでゴム組成物を得た。得られたゴム組成物のムーニー粘度を上記の方法により測定した。
また、得られたゴム組成物をプレス成形(145℃、10〜45分)して加硫ゴムシート(厚み2mm)を作製し、上記の方法に基づき引張破断強度、転がり抵抗性能及び可塑剤の抽出率を評価し、DIN摩耗量については下記のとおり評価した。結果を表10に示す。
なお、ムーニー粘度、引張破断強度、DIN摩耗量、及び転がり抵抗性能の数値は、表10の比較例24の値を100とした際の相対値である。
JIS K 6264に準拠して、10N荷重下、摩耗距離40mでのDIN摩耗量を測定した。なお、数値が小さいほど、摩耗量が少ない。
製造例14:β−ファルネセン/イソプレンランダム共重合体(B−14)の製造
窒素置換し乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン1490g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)12.4gを仕込み、50℃に昇温した後、予め調製したイソプレン(a)とβ−ファルネセン(b)との混合物(イソプレン(a)300gとβ−ファルネセン(b)1200gとをボンベ内で混合)1500gを10ml/分で加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表11に示す物性を有するβ−ファルネセン/イソプレンランダム共重合体(B−14)を得た。
窒素置換し乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン1790g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)10.9gを仕込み、50℃に昇温した後、予め調製したイソプレン(a)とβ−ファルネセン(b)との混合物(イソプレン(a)480gとβ−ファルネセン(b)720gとをボンベ内で混合)1200gを10ml/分で加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表11に示す物性を有するβ−ファルネセン/イソプレンランダム共重合体(B−15)を得た。
窒素置換し乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン2090g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)8.2gを仕込み、50℃に昇温した後、イソプレン(a)360gを10ml/分で加えて1時間重合した。続いて、重合反応液にβ−ファルネセン(b)540gを10ml/分で加えて更に1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表11に示す物性を有するβ−ファルネセン/イソプレンブロック共重合体(B−16)を得た。
窒素置換し乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン1670g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)10.2gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン(b)336gを10ml/分で加えて1時間重合した。続いて、重合反応液にイソプレン(a)448gを10ml/分で加えて更に1時間重合した。続いて、重合反応液にβ−ファルネセン(b)336gを10ml/分で加えて更に1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表11に示す物性を有するβ−ファルネセン/イソプレン/β−ファルネセンブロック共重合体(B−17)を得た。
表12に記載した配合割合(質量部)にしたがって、ゴム成分(A)、重合体(B)、フィラー(C)、ポリイソプレン、シランカップリング剤、TDAE、加硫助剤(F)及び老化防止剤を、それぞれ密閉式バンバリーミキサーに投入して開始温度60℃、樹脂温度が160℃となるように6分間混練した後、ミキサー外に取り出して室温まで冷却した。次いで、この混合物をミキシングロールに入れ、加硫剤(D)及び加硫促進剤(E)を加えて60℃で6分間混練することでゴム組成物を得た。得られたゴム組成物のムーニー粘度を上記の方法により測定した。
また、得られたゴム組成物をプレス成形(145℃、10〜45分)して加硫ゴムシート(厚み2mm)を作製し、上記の方法に基づき引張破断強度、DIN摩耗量、転がり抵抗性能、及び可塑剤の抽出率を評価した。結果を表12に示す。
なお、ムーニー粘度、引張破断強度、DIN摩耗量、及び転がり抵抗性能の数値は、表12の比較例27の値を100とした際の相対値である。
製造例18:β−ファルネセン/スチレンランダム共重合体(B−18)の製造
窒素置換し乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン1790g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)9.0gを仕込み、50℃に昇温した後、テトラヒドロフラン3gを添加し、予め調製したスチレン(a)とβ−ファルネセン(b)との混合物(スチレン(a)276gとβ−ファルネセン(b)924gとをボンベ内で混合)1200gを10ml/分で加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表13に示す物性を有するβ−ファルネセン/スチレンランダム共重合体(B−18)を得た。
なお、共重合体(B−18)の芳香族ビニル由来の単量体が3個以下の芳香族ビニル連鎖の含有量は78質量%であった。また、ガラス転移温度は−50℃であった。
表14に記載した配合割合(質量部)にしたがって、ゴム成分(A)、重合体(B)、フィラー(C)、ポリイソプレン、TDAE、加硫助剤(F)及び老化防止剤を、それぞれ密閉式バンバリーミキサーに投入して開始温度60℃、樹脂温度が160℃となるように6分間混練した後、ミキサー外に取り出して室温まで冷却した。次いで、この混合物をミキシングロールに入れ、加硫剤(D)及び加硫促進剤(E)を加えて60℃で6分間混練することでゴム組成物を得た。得られたゴム組成物のムーニー粘度を上記の方法により測定した。
また、得られたゴム組成物をプレス成形(145℃、10〜45分)して加硫ゴムシート(厚み2mm)を作製し、上記の方法に基づき引張破断強度、DIN摩耗量、転がり抵抗性能、及び可塑剤の抽出率を評価した。結果を表14に示す。
なお、ムーニー粘度、引張破断強度、DIN摩耗量、及び転がり抵抗性能の数値は、表14の比較例30の値を100とした際の相対値である。
製造例19:β−ファルネセン/ブタジエンランダム共重合体(B−19)の製造
窒素置換し乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン1100g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)188gを仕込み、50℃に昇温した後、予め調製したブタジエン(a)とβ−ファルネセン(b)との混合物(ブタジエン(a)850gとβ−ファルネセン(b)850gとをボンベ内で混合)1700gを10ml/分で加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表15に示す物性を有するβ−ファルネセン/ブタジエンランダム共重合体(B−19)を得た。
窒素置換し乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン1100g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)170gを仕込み、50℃に昇温した後、予め調製したブタジエン(a)とβ−ファルネセン(b)とスチレン(c)との混合物(ブタジエン(a)799gとβ−ファルネセン(b)782gとスチレン(c)119gとをボンベ内で混合)1700gを10ml/分で加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表15に示す物性を有するβ−ファルネセン/ブタジエン/スチレンランダム共重合体(B−20)を得た。
窒素置換し乾燥させた耐圧容器に、溶媒としてシクロヘキサン1790g、開始剤としてsec−ブチルリチウム(10.5質量%シクロヘキサン溶液)12.4gを仕込み、50℃に昇温した後、予め調製したブタジエン(a)とβ−ファルネセン(b)との混合物(ブタジエン(a)480gとβ−ファルネセン(b)720gとをボンベ内で混合)1200gを10ml/分で加えて1時間重合した。得られた重合反応液をメタノールで処理し、水を用いて重合反応液を洗浄した。洗浄後の重合反応液と水とを分離して、70℃で12時間乾燥することにより、表15に示す物性を有するβ−ファルネセン/ブタジエンランダム共重合体(B−21)を得た。
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、ヘキサン600g、n−ブチルリチウム(17質量%ヘキサン溶液)11.0gを仕込み、70℃に昇温した後、ブタジエン730gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液にメタノールを添加後、重合反応液を水で洗浄した。水を分離して、重合反応液を70℃で12時間乾燥することにより、表15に示す物性を有するポリブタジエン(X−3)を得た。
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、ヘキサン1100g、n−ブチルリチウム(17質量%ヘキサン溶液)100gを仕込み、70℃に昇温した後、ブタジエン1100gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液にメタノールを添加後、重合反応液を水で洗浄した。水を分離して、重合反応液を70℃で12時間乾燥することにより、表15に示す物性を有するポリブタジエン(X−4)を得た。
明細書本文に記載の条件に従い、60℃に設定したブラベンダーに、製造例2,3及び21で得られた重合体(B)又は比較製造例3で得られたポリブタジエン(X−3)及び前記添加剤を所定量加え、10分間混練した。これをJIS K 6300−2にしたがって振動式加硫試験機(キュラストメーター)を使用して140℃におけるトルクを測定し、90%加硫量にいたる加硫時間を測定し、これを重合体(B)又はポリブタジエン(X−3)の加硫速度(t90)とした。結果を表16に示す。
表17に記載した配合割合(質量部)にしたがって、ゴム成分(A)、重合体(B)、フィラー(C)、シランカップリング剤、ポリブタジエン、TDAE、ワックス、加硫助剤(F)及び老化防止剤を、それぞれ密閉式バンバリーミキサーに投入して開始温度60℃、樹脂温度が160℃となるように6分間混練した後、ミキサー外に取り出して室温まで冷却した。次いで、この混合物をミキシングロールに入れ、加硫剤(D)及び加硫促進剤(E)を加えて60℃で6分間混練することでゴム組成物を得た。得られたゴム組成物の加硫速度、剥離強度、ブリード特性を下記の方法により測定した。結果を表17に示す。
表17に記載した配合割合(質量部)にしたがって調製したゴム組成物を、JIS K 6300−2にしたがって振動式加硫試験機(キュラストメーター)を使用して180℃におけるトルクを測定し、90%の加硫量にいたる加硫時間を測定し、これをゴム組成物の加硫速度とした。
(1)未加硫ゴムを100℃のオーブン中に10分間入れ加温する。
(2)加温した未加硫ゴムの上面とアルミ板(75mm×25mm×1mm)とが接するように重ね合わせる。
(3)前記(2)を厚み2mmの金型に入れ180℃で10分間加硫する。
(4)加硫後、アルミ板と加硫ゴムとを剥がし、アルミ板を180℃の熱盤上で15分間加熱する。
(5)前記(4)のアルミ板を再使用して、前記(1)から(4)の操作を10回繰り返し、10回目の加硫後にアルミ板を剥がさずに常温まで冷却する。
(6)冷却後、加硫ゴムごとアルミ板のサイズに切り出し、試験片を作製する。
(7)上記(6)の試験片について、引っ張り試験機でアルミ板から加硫ゴムを剥がす際の剥離強度を、180°剥離で測定した。
なお、数値は小さいほど剥離強度が弱いことを示し、数値が小さい方が好ましい。剥離強度が弱いとタイヤ等の成形体が加工用の金型から「離れ」やすくなり、成形体の破壊が起こりにくくなる。
前記剥離強度を測定した後のアルミ板の表面の残留物の量を目視にて3段階で評価した。評価が1に近いほど、金型汚染が抑制されていることを示す。
(評価)
1:アルミ板表面にまったく残留物がない
2:アルミ板表面の一部もしくは全面に白く薄い残留物がみられる
3:アルミ板表面に加硫ゴムの一部が破壊し残留している
Claims (16)
- 合成ゴム及び天然ゴムの少なくとも1種からなるゴム成分(A)100質量部に対し、ファルネセンの重合体(B)を0.1〜50質量部、フィラー(C)を20〜150質量部、加硫剤(D)を0.1〜10質量部、加硫促進剤(E)を0.1〜15質量部及び加硫助剤(F)を0.1〜15質量部含有し、該重合体(B)の重量平均分子量(Mw)が8,000〜50万である、ゴム組成物。
- 前記重合体(B)の溶融粘度(38℃)が0.1〜3,000Pa・sである、請求項1に記載のゴム組成物。
- 前記重合体(B)がβ−ファルネセンの単独重合体である、請求項1又は2に記載のゴム組成物。
- 前記重合体(B)がβ−ファルネセン以外の単量体に由来する単量体単位(a)及びβ−ファルネセン由来の単量体単位(b)を含有する共重合体である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
- 下記測定条件で測定した前記重合体(B)の加硫速度(t90)が25分以下である、請求項1〜4のいずれかに記載のゴム組成物。
・測定条件
前記重合体(B)100質量部に対し、ASTM表示でN330のカーボンブラック70質量部、亜鉛華3.5質量部、ステアリン酸2質量部、硫黄1.5質量部、N−(tert−ブチル)−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド1.2質量部、及びN−フェニル−N'−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン1質量部を添加し、振動式加硫試験機を使用して140℃におけるトルクを測定し、90%加硫量に至る加硫時間を測定。 - 前記フィラー(C)がカーボンブラック及びシリカの少なくとも1種である、請求項1〜5のいずれかに記載のゴム組成物。
- 前記合成ゴムが、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム及びイソプレンゴムの少なくとも1種である、請求項1〜6のいずれかに記載のゴム組成物。
- 前記スチレンブタジエンゴムの重量平均分子量(Mw)が10万〜250万である、請求項7に記載のゴム組成物。
- 前記スチレンブタジエンゴムのスチレン含量が0.1〜70質量%である、請求項7又は8に記載のゴム組成物。
- 前記ブタジエンゴムの重量平均分子量(Mw)が9万〜200万である、請求項7〜9のいずれかに記載のゴム組成物。
- 前記ブタジエンゴムのビニル含量が50質量%以下である、請求項7〜10のいずれかに記載のゴム組成物。
- プロセスオイルを含有しないか、又は、プロセスオイルの含有量が前記ゴム成分(A)100質量部に対して3質量部以下である、請求項1〜11のいずれかに記載のゴム組成物。
- 可塑剤を含有しないか、又は、可塑剤の含有量が前記ゴム成分(A)100質量部に対して15質量部以下である、請求項1〜11のいずれかに記載のゴム組成物。
- 請求項1〜13のいずれかに記載のゴム組成物を加硫してなる加硫ゴム。
- 加硫ゴム2gに対しトルエンを400ml用いて23℃で48時間抽出した際に、加硫ゴムに含まれる重合体(B)の抽出率が20質量%以下である、請求項14に記載の加硫ゴム。
- 請求項1〜13のいずれかに記載のゴム組成物を少なくとも一部に用いたタイヤ。
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