JP6242835B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、走行中に走行駆動源を自動停止するコーストストップ制御を行う車両に適用される自動変速機の制御装置に関するものである。
従来、走行中にコーストストップ条件が成立したときに、走行駆動源を自動停止すると共に、自動変速機が有する複数の摩擦係合要素を解放状態にするコーストストップ制御を行う車両が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−82847号公報
ところで、コーストストップ制御を実行しての走行中、ブレーキペダルが解放される等のコーストストップ解除条件が成立したら、コーストストップ制御を終了する。そして、走行駆動源を再始動すると共に、この走行駆動源からの駆動力を駆動輪に伝達可能にするため、自動変速機が有する複数の摩擦係合要素のうちの何れかを締結させる。
ここで、走行中にコーストストップ制御が終了する運転シーンは、その後、運転手からの加速要求の発生が予測される運転シーンである。そのため、コーストストップ制御の終了後、この加速要求の発生に伴って、目標変速段が当初の変速段よりもロー側の変速段に変更するダウシフト要求の発生も予測される。これに対し、自動変速機において、コーストストップ制御の終了時点での車速に応じた所定の目標変速段を達成する摩擦係合要素を締結しただけでは、運転者からの加速要求に伴って生じうるダウンシフト要求に備えることができなかった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、走行中のコーストストップ制御の終了後、発生が予測されるダウンシフト要求に対して備えることができる自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の自動変速機の制御装置は、車両の駆動系に設けられると共に複数の摩擦係合要素を有する自動変速機と、複数の摩擦係合要素を架け替えることで所定の変速段を達成する変速コントローラと、を備えている。
前記自動変速機は、締結することで第1変速段を達成する第1摩擦係合要素と、締結することで第1変速段よりもロー側の第2変速段を達成する第2摩擦係合要素と、を有している。
前記変速コントローラは、走行中に走行駆動源を自動停止するコーストストップ制御の走行中の終了時、車速に応じて設定された目標変速段が第1変速段のとき、第2摩擦係合要素の締結油圧のプリチャージを行った後、第1摩擦係合要素の締結油圧のプリチャージを行う。
本願発明の自動変速機の制御装置では、走行中のコーストストップ制御の終了時、車速に応じて設定された目標変速段が第1変速段のとき、第2摩擦係合要素の締結油圧のプリチャージ後、第1摩擦係合要素の締結油圧のプリチャージが行われる。
すなわち、目標変速段よりもロー側の第2変速段を達成する第2摩擦係合要素の締結油圧を、目標変速段である第1変速段より先にプリチャージする。
これにより、走行中のコーストストップ制御の終了後、加速要求に伴って生じ得るダウンシフト要求に速やかに応えるため、第2摩擦係合要素の締結に対して備えることができる。この結果、実際にダウンシフト要求が生じた際には、第2摩擦係合要素の締結油圧のプリチャージ時間が不要になり、速やかな変速を行うことができる。
実施例1の制御装置が適用された副変速機付き無段変速機(自動変速機の一例)が搭載された車両の概略構成を示す全体説明図である 実施例1の変速機コントローラを中心とする制御系構成を示す制御ブロック図である。 実施例1の変速機コントローラの記憶装置に格納されている変速マップの一例を示す変速マップ図である。 油圧制御回路のうちコーストストップ制御の終了後に締結される発進クラッチへの油圧回路構成を示す説明図である。 実施例1の変速機コントローラにて実行されるコーストストップ終了後変速制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の変速機コントローラにて実行されるコーストストップ終了後変速制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の車両において、コーストストップ制御終了から2→1変速の実行までの車速・ブレーキ状態・アクセル開度・エンジン回転数の各特性を示すタイムチャートである。 実施例1の車両において、コーストストップ制御終了から2→1変速の実行までのライン圧・目標変速段・ローブレーキ供給油圧・ハイクラッチ供給油圧の各特性を示すタイムチャートである。 比較例の車両において、コーストストップ制御終了から2→1変速の実行までのローブレーキ供給油圧・ハイクラッチ供給油圧の各特性を示すタイムチャートである。
以下、本発明の自動変速機の制御装置を実施するための形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
(実施例1)
まず、実施例1の自動変速機の制御装置の構成を、「全体システム構成」、「変速マップによる変速制御構成」、「コーストストップ制御構成」、「コーストストップ終了後変速制御処理構成」に分けて説明する。
[全体システム構成]
図1は、実施例1の制御装置が適用された副変速機付き無段変速機が搭載された車両の概略構成を示し、図2は、変速機コントローラの内部構成を示す。以下、図1及び図2に基づき、全体システム構成を説明する。
なお、以下の説明において、ある変速機構の「変速比」は、当該変速機構の入力回転速度を当該変速機構の出力回転速度で割って得られる値である。また、「最ロー変速比」は当該変速機構の最大変速比を意味し、「最ハイ変速比」は当該変速機構の最小変速比を意味する。
図1に示す車両は、走行駆動源として、エンジン始動用のスタータモータ15を有するエンジン1を備える。エンジン1の出力回転は、ロックアップクラッチ9を有するトルクコンバータ2、リダクションギア対3、副変速機付き無段変速機(以下、単に「自動変速機4」という。)、ファイナルギア対5、終減速装置6を介して駆動輪7へと伝達される。ファイナルギア対5には、駐車時に自動変速機4の出力軸を機械的に回転不能にロックするパーキング機構8が設けられている。
また、この車両には、エンジン1の動力により駆動されるメカオイルポンプ10と、メカオイルポンプ10からの吐出圧を調圧して自動変速機4の各部位に供給する油圧制御回路11と、油圧制御回路11を制御する変速機コントローラ12と、統合コントローラ13と、エンジンコントローラ14と、が設けられている。以下、各構成について説明する。
前記自動変速機4は、ベルト式無段変速機構(以下、「バリエータ20」という。)と、バリエータ20に対して直列に設けられる副変速機構30とを備える。ここで、「直列に設けられる」とは、動力伝達経路においてバリエータ20と副変速機構30が直列に設けられるという意味である。副変速機構30は、この例のようにバリエータ20の出力軸に直接接続されていてもよいし、その他の変速ないし動力伝達機構(例えば、ギア列)を介して接続されていてもよい。
前記バリエータ20は、プライマリプーリ21と、セカンダリプーリ22と、プーリ21,22の間に掛け回されるVベルト23とを備えるベルト式無段変速機構である。プーリ21,22は、それぞれ固定円錐板と、この固定円錐板に対してシーブ面を対向させた状態で配置され、固定円錐板との間にV溝を形成する可動円錐板と、この可動円錐板の背面に設けられて可動円錐板を軸方向に変位させるプライマリ油圧シリンダ23aとセカンダリ油圧シリンダ23bを備える。プライマリ油圧シリンダ23aとセカンダリ油圧シリンダ23bに供給される油圧を調整すると、V溝の幅が変化してVベルト23と各プーリ21,22との接触半径が変化し、バリエータ20の変速比vRatioが無段階に変化する。
前記副変速機構30は、前進2段・後進1段の変速機構である。副変速機構30は、2つの遊星歯車のキャリアを連結したラビニヨ型遊星歯車機構31と、ラビニヨ型遊星歯車機構31を構成する複数の回転要素に接続され、それらの連係状態を変更する複数の摩擦係合要素(ローブレーキ32(第2摩擦係合要素)、ハイクラッチ33(第1摩擦係合要素)、リバースブレーキ34)とを備える。
各摩擦係合要素32〜34への供給油圧を調整し、各摩擦係合要素32〜34の締結・解放状態を変更すると、副変速機構30の変速段が変更される。例えば、ローブレーキ32を締結し、ハイクラッチ33とリバースブレーキ34を解放すれば副変速機構30の変速段は1速(第2変速段)となる。ハイクラッチ33を締結し、ローブレーキ32とリバースブレーキ34を解放すれば副変速機構30の変速段は1速よりも変速比が小さな2速(第1変速段)となる。また、リバースブレーキ34を締結し、ローブレーキ32とハイクラッチ33を解放すれば副変速機構30の変速段は後進となる。なお、以下の説明では、副変速機構30の変速段が1速であるとき「自動変速機4が低速モードである」と表現し、2速であるとき「自動変速機4が高速モードである」と表現する。
前記変速機コントローラ12は、図2に示すように、CPU121と、RAM・ROMからなる記憶装置122と、入力インターフェース123と、出力インターフェース124と、これらを相互に接続するバス125とから構成される。この変速機コントローラ12は、副変速機構30の複数の摩擦係合要素(ローブレーキ32、ハイクラッチ33、リバースブレーキ34)を架け替えることで所定の変速段を達成する変速コントローラに相当する。
前記入力インターフェース123には、アクセルペダルの踏み込み開度(以下、「アクセル開度APO」という。)を検出するアクセル開度センサ41の出力信号、自動変速機4の入力回転速度(=プライマリプーリ21の回転速度、以下、「プライマリ回転速度Npri」という。)を検出する回転速度センサ42の出力信号、車両の走行速度(以下、「車速VSP」という。)を検出する車速センサ43の出力信号、自動変速機4のライン圧(以下、「ライン圧PL」という。)を検出するライン圧センサ44の出力信号、セレクトレバーの位置を検出するインヒビタスイッチ45の出力信号、ブレーキ状態を検出するブレーキスイッチ46の出力信号、などが入力される。
前記記憶装置122には、自動変速機4の変速制御プログラム、この変速制御プログラムで用いる変速マップ(図3)が格納されている。CPU121は、記憶装置122に格納されている変速制御プログラムを読み出して実行し、入力インターフェース123を介して入力される各種信号に対して各種演算処理を施して変速制御信号を生成し、生成した変速制御信号を、出力インターフェース124を介して油圧制御回路11に出力する。CPU121が演算処理で使用する各種値、その演算結果は記憶装置122に適宜格納される。
前記油圧制御回路11は、複数の流路、複数の油圧制御弁で構成される。油圧制御回路11は、変速機コントローラ12からの変速制御信号に基づき、複数の油圧制御弁を制御して油圧の供給経路を切り換える。つまり、メカオイルポンプ10で発生した吐出圧からライン圧PLを調圧し、さらに、ライン圧PLを元圧として調圧されたプーリ圧やクラッチ圧を自動変速機4の各部位に供給する。これにより、バリエータ20の変速比vRatio、副変速機構30の変速段が変更され、自動変速機4の変速が行われる。
前記統合コントローラ13は、変速機コントローラ12による変速機制御やエンジンコントローラ14によるエンジン制御などが適切に担保されるように、複数の車載コントローラの統合管理を行う。この統合コントローラ13は、変速機コントローラ12やエンジンコントローラ14などの車載コントローラとCAN通信線25を介して情報交換が可能に接続されている。
前記エンジンコントローラ14は、コースト減速時からエンジン1を停止するコーストストップ制御、停車時にエンジン1を停止するアイドルストップ制御、スタータモータ15を用いたエンジン始動制御、などを行う。このエンジンコントローラ14には、エンジン1の回転数(以下、「エンジン回転数Ne」という。)を検出するエンジン回転数センサ47の出力信号、などが入力される。
[変速マップによる変速制御構成]
図3は、変速機コントローラの記憶装置に格納される変速マップの一例を示す。以下、図3に基づき、変速マップによる変速制御構成を説明する。
前記自動変速機4の動作点は、図3に示す変速マップ上で車速VSPとプライマリ回転速度Npriとに基づき決定される。自動変速機4の動作点と変速マップ左下隅の零点を結ぶ線の傾きが自動変速機4の変速比(バリエータ20の変速比vRatioに、副変速機構30の変速比subRatioを掛けて得られる全体の変速比、以下、「スルー変速比Ratio」という。)を表している。
この変速マップには、従来のベルト式無段変速機の変速マップと同様に、アクセル開度APO毎に変速線が設定されており、自動変速機4の変速はアクセル開度APOに応じて選択される変速線に従って行われる。なお、図3には簡単のため、全負荷線F/L(アクセル開度APO=8/8のときの変速線)、パーシャル線P/L(アクセル開度APO=4/8のときの変速線)、コースト線C/L(アクセル開度APO=0のときの変速線)のみが示されている。
前記自動変速機4が低速モードのときには、自動変速機4はバリエータ20の変速比vRatioを最大にして得られる低速モード最ロー線LL/Lと、バリエータ20の変速比vRatioを最小にして得られる低速モード最ハイ線LH/Lと、の間で変速することができる。このとき、自動変速機4の動作点はA領域とB領域内を移動する。一方、自動変速機4が高速モードのときには、自動変速機4はバリエータ20の変速比vRatioを最大にして得られる高速モード最ロー線HL/Lと、バリエータ20の変速比vRatioを最小にして得られる高速モード最ハイ線HH/Lと、の間で変速することができる。このとき、自動変速機4の動作点はB領域とC領域内を移動する。
前記副変速機構30の各変速段の変速比は、低速モード最ハイ線LH/Lに対応する変速比(低速モード最ハイ変速比)が高速モード最ロー線HL/Lに対応する変速比(高速モード最ロー変速比)よりも小さくなるように設定される。これにより、低速モードでとり得る自動変速機4のスルー変速比Ratioの範囲である低速モードレシオ範囲LREと、高速モードでとり得る自動変速機4のスルー変速比Ratioの範囲である高速モードレシオ範囲HREと、が部分的に重複する。自動変速機4の動作点が高速モード最ロー線HL/Lと低速モード最ハイ線LH/Lで挟まれるB領域(重複領域)にあるときは、自動変速機4は低速モード、高速モードのいずれのモードも選択可能になっている。
前記変速機コントローラ12は、この変速マップを参照して、車速VSP及びアクセル開度APO(車両の運転状態)に対応するスルー変速比Ratioを到達スルー変速比DRatioとして設定する。この到達スルー変速比DRatioは、当該運転状態でスルー変速比Ratioが最終的に到達すべき目標値である。そして、変速機コントローラ12は、スルー変速比Ratioを所望の応答特性で到達スルー変速比DRatioに追従させるための過渡的な目標値である目標スルー変速比tRatioを設定し、スルー変速比Ratioが目標スルー変速比tRatioに一致するようにバリエータ20及び副変速機構30を制御する。
前記変速マップ上には、副変速機構30のアップ変速を行うモード切換アップ変速線MU/L(副変速機構30の1→2アップ変速線)が、低速モード最ハイ線LH/L上に略重なるように設定されている。モード切換アップ変速線MU/Lに対応するスルー変速比Ratioは、低速モード最ハイ線LH/L(低速モード最ハイ変速比)に略等しい。また、変速マップ上には、副変速機構30のダウン変速を行うモード切換ダウン変速線MD/L(副変速機構30の2→1ダウン変速線)が、高速モード最ロー線HL/L上に略重なるように設定されている。モード切換ダウン変速線MD/Lに対応するスルー変速比Ratioは、高速モード最ロー変速比(高速モード最ロー線HL/L )に略等しい。
そして、自動変速機4の動作点がモード切換アップ変速線MU/L又はモード切換ダウン変速線MD/Lを横切った場合、すなわち、自動変速機4の目標スルー変速比tRatioがモード切換変速比mRatioを跨いで変化した場合やモード切換変速比mRatioと一致した場合には、変速機コントローラ12はモード切換変速制御を行う。このモード切換変速制御では、変速機コントローラ12は、副変速機構30の変速を行うとともに、バリエータ20の変速比vRatioを副変速機構30の変速比subRatioが変化する方向と逆の方向に変化させるというように2つの変速を協調させる「協調制御」を行う。
前記「協調制御」では、自動変速機4の目標スルー変速比tRatioがモード切換アップ変速線MU/LをB領域側からC領域側に向かって横切ったときや、B領域側からモード切換アップ変速線MU/Lと一致した場合に、変速機コントローラ12は、1→2アップ変速判定を出し、副変速機構30の変速段を1速から2速に変更するとともに、バリエータ20の変速比vRatioを最ハイ変速比からロー変速比に変化させる。逆に、自動変速機4の目標スルー変速比tRatioがモード切換ダウン変速線MD/LをB領域側からA領域側に向かって横切ったときや、B領域側からモード切換ダウン変速線MD/Lと一致した場合、変速機コントローラ12は、2→1ダウン変速判定を出し、副変速機構30の変速段を2速から1速に変更するとともに、バリエータ20の変速比vRatioを最ロー変速比からハイ変速比側に変化させる。
前記モード切換アップ変速時又はモード切換ダウン変速時において、バリエータ20の変速比vRatioを変化させる「協調制御」を行う理由は、自動変速機4のスルー変速比Ratioの段差により生じる入力回転数の変化に伴う運転者の違和感を抑えることができるとともに、副変速機構30の変速ショックを緩和することができるからである。
[コーストストップ制御構成]
実施例1のエンジンコントローラ14は、燃料消費量をできる限り抑制するために、車両停止中にエンジン1を停止する「アイドルストップ制御」に加えて、車両のコースト走行中(惰性走行中)からエンジン1を停止する「コーストストップ制御」を行う。
前記「コーストストップ制御」は、低車速域で車両がコースト走行している間、エンジン1を自動的に停止させて燃料消費量を抑制する制御である。なお、「コーストストップ制御」とアクセルオフ時に実行される「燃料カット制御」は、エンジン1への燃料供給を停止する点で共通する。しかしながら、通常の「燃料カット制御」は、比較的高速走行時において実行され、かつ、エンジンブレーキを確保するためにトルクコンバータ2のロックアップクラッチ9が係合されている。これに対し、「コーストストップ制御」は、車両停止直前の比較的低速でのコースト走行時に実行され、ロックアップクラッチ9を解放状態としてエンジン1の回転を停止させる点において相違する。
前記「コーストストップ制御」を実行するにあたって、エンジンコントローラ14は、例えば、以下に示す条件(a)〜(e)を判断する。
(a):アクセルペダルから足が離されている(アクセル開度APO=0)
(b):ブレーキペダルが踏み込まれている(ブレーキスイッチ46がON)
(c):車速VSPが所定の低車速(例えば、15km/h)以下
(d):ロックアップクラッチ9が解放(例えば、車速13km/h以下になる)されている
(e):ハイクラッチ33の締結による高速モード(2速)が選択されている
なお、これらの条件(a)〜(e)は、言い換えると運転者に停車意図があることを判断する条件である。
前記エンジンコントローラ14は、コーストストップ制御の開始条件(a)〜(e)の全てが成立すると、エンジン1への燃料の供給を停止して、エンジン1の回転を停止させるコーストストップ制御の実行を開始する。これと同時に、コーストストップ制御の実行をあらわすコーストストップ制御中フラグCS/FLGを立て(CS/FLG=1)、統合コントローラ13と変速機コントローラ12へ出力する。
さらに、このコーストストップ制御中、アクセル踏み込操作やブレーキ解除操作があり、(a)又は(b)の条件が不成立になると、これを終了条件として、コーストストップ制御を終了し、コーストストップ制御中フラグCS/FLGを降ろす(CS/FLG=0)。
コーストストップ制御が開始されると、エンジン1の駆動力によって油圧を発生させるメカオイルポンプ10もエンジン回転数の低下に伴って漸次停止し、メカオイルポンプ10からの吐出圧が油圧制御回路11に供給されなくなる。ここで、コーストストップ制御の開始条件には、上記のように、高速モード選択条件(e)が含まれるため、コーストストップ制御を開始するとき、締結されているハイクラッチ33が解放される。
また、メカオイルポンプ10からプライマリ油圧シリンダ23a及びセカンダリ油圧シリンダ23bへの供給油圧がゼロになり、且つハイクラッチ33が解放されてバリエータ20が回転方向にフリーになると、バリエータ20の変速比vRatioは、両油圧シリンダ23a,23b内に配置されるリターンスプリングによって最ロー変速比に向けて変化する。
そして、車両停止状態にてコーストストップ制御を終了すると、低速モードでの最ロー変速比により発進するため、ローブレーキ32が発進クラッチとして締結される。一方、走行中にコーストストップ制御を終了すると、このコーストストップ制御終了時点の車速に応じて目標スルー変速比tRatioが変化し、副変速機構30の変速比subRatioもこの目標スルー変速比tRatioに応じて決まる。
次に、コーストストップ制御の終了後、発進クラッチとして締結される摩擦係合要素(ローブレーキ32又はハイクラッチ33)への油圧回路構成を、図4に基づき説明する。なお、ローブレーキ32及びハイクラッチ33は、いずれも多板摩擦係合要素構成であり、同様の構成である。また、油圧制御回路11においてローブレーキ32への油圧を作り出す構成と、ハイクラッチ33への油圧を作り出す構成についても同様である。そのため、この図4では発進クラッチがローブレーキ32である場合に基づいて説明する。
前記ローブレーキ32は、ブレーキピストン32aにより画成されるピストン油室32bへの油圧は、エンジン1により駆動されるメカオイルポンプ10からの吐出圧に基づき油圧制御回路11により作り出される。この油圧制御回路11には、プレッシャレギュレータバルブ111と、パイロットバルブ112と、ローブレーキソレノイドバルブ113(ソレノイドバルブ)と、アキュムレータ114と、を有する。
前記プレッシャレギュレータバルブ111は、ポンプ吐出圧からライン圧PLを調圧するバルブで、ライン圧ポート111aと、閉鎖ポート111bと、ドレーンポート111cと、を有する。そして、バルブスプール111dの一端側にバネ力と図外のライン圧ソレノイドにて作り出される作動信号圧が作用し、他端側にフィードバック圧が作用する。ライン圧ポート111aには、ライン圧油路115が接続される。
前記パイロットバルブ112は、ライン圧PLの油圧上限が規制されたパイロット圧Ppを作り出すバルブで、ライン圧ポート112aと、パイロット圧ポート112bと、ドレーンポート112cと、を有する。そして、バルブスプール112dの一端側にバネ力が作用し、他端側にフィードバック圧が作用する。パイロット圧ポート112bには、パイロット圧油路116が接続される。なお、パイロット圧油路116には、オリフィス116aと一方向弁116bが並列に設けられる。
前記ローブレーキソレノイドバルブ113は、パイロット圧Ppを元圧とし、ローブレーキ油圧PL/Bを調圧するバルブで、パイロット圧ポート113aと、ローブレーキ圧ポート113bと、ドレーンポート113cと、を有する。そして、バルブスプール113dの一端側にバネ力とフィードバック圧が作用し、他端側にソレノイド力が作用する。ソレノイド力の作用が無いと、ローブレーキ圧ポート113bとドレーンポート113cが連通状態になる。一方、ソレノイド力を変速機コントローラ12からのクラッチ油圧指示値PL/B*により作用させると、パイロット圧ポート113aとローブレーキ圧ポート113bが連通状態になる。ローブレーキ圧ポート113bには、ローブレーキ圧油路117が接続される。なお、ローブレーキ圧油路117には、オリフィス117aが設けられる。
前記アキュムレータ114は、ローブレーキ圧油路117の途中位置に設けられ、ローブレーキ32のピストン油室32bへの油圧供給と油圧排出に遅れを持たせ、ローブレーキ32への油圧が急上昇するのを抑える。
[コーストストップ終了後変速制御処理構成]
図5A及び図5Bは、実施例1の変速機コントローラにて実行されるコーストストップ終了後変速制御処理の流れを示すフローチャートである。以下、実施例1のコーストストップ終了後変速制御処理構成を表す図5A及び図5Bの各ステップについて説明する。なお、このコーストストップ終了後変速制御処理は、コーストストップ制御を実行して走行しているときに実施される。
図5Aに示すステップS1では、コーストストップ制御(CS)が終了したか否かを判断する。YES(コーストストップ制御終了)の場合にはステップS2へ進む。NO(コーストストップ制御継続)の場合にはステップS1を繰り返す。
ここで、コーストストップ制御は、コーストストップ実施条件(上記条件(a)〜(e))のいずれかが不成立になったら終了する。つまり、コーストストップ制御の終了は、上記(a)又は(b)の条件が不成立になったことで判断する。
ステップS2では、ステップS1でのコーストストップ制御終了との判断に続き、エンジン1を始動し、ステップS3へ進む。
ここで、エンジン1は、スタータモータ15を用いて始動される。また、エンジン1が始動することで、メカオイルポンプ10が駆動されて油圧制御回路11への油圧供給が開始される。
ステップS3では、ステップS2でのエンジン始動に続き、エンジン回転数が予め設定した所定回転数に達し、且つ、ライン圧PLが所定油圧に達したか否かを判断する。YES(エンジン回転数≧所定回転数ANDライン圧≧所定油圧)の場合には、エンジン1の駆動状態が安定し、メカオイルポンプ10からの供給油圧が安定したとしてステップS4へ進む。NO(エンジン回転数<所定回転数ORライン圧<所定油圧)の場合には、エンジン1の駆動状態が不安定で、メカオイルポンプ10からの供給油圧がばらつくとしてステップS2へ戻る。
ここで「所定回転数」とは、エンジン1が完爆し、エンジン1の自立運転が開始したことを判断する回転数である。また、「所定油圧」とは、油圧制御回路11でのプリチャージが完了したことを判断する油圧である。この「所定回転数」及び「所定油圧」は、実験等により予め求めておく。
ステップS4では、ステップS3でのエンジン回転数≧所定回転数ANDライン圧≧所定油圧との判断に続き、車速VSP、プライマリ回転速度Npri 、アクセル開度APO及び図3に示す変速マップに基づき、目標スルー変速比tRatioを設定する。そして、設定された目標スルー変速比tRatioに基づいて副変速機構30の変速比subRatioである目標変速段を設定し、この設定された目標変速段が2速(高速モード)であるか否かを判断する。YES(目標変速段=2速)の場合にはステップS5へ進む。NO(目標変速段=1速)の場合にはステップS18(図5B参照)へ進む。
ステップS5では、ステップS4での目標変速段=2速との判断に続き、目標変速段よりもロー側の変速段(1速)を達成するローブレーキ32の締結油圧のプリチャージを行い、ステップS6へ進む。
ここで、「プリチャージ」とは、ピストン油室32bに作用させる油圧を増大させてブレーキピストン32aをストロークさせ、入力側摩擦締結板と出力側摩擦締結板との隙間を詰めることである。このとき、入力側摩擦締結板と出力側摩擦締結板は摩擦接触し、動力伝達直前状態になるものの駆動力伝達は行われない。
ステップS6では、ステップS5でのローブレーキプリチャージ実行に続き、このプリチャージが完了したか否かを判断する。YES(プリチャージ完了)の場合にはステップS7へ進む。NO(プリチャージ未完了)の場合にはステップS5へ戻る。
ここで、ローブレーキ32の締結油圧のプリチャージの完了は、ピストン油室32bへの油圧(ローブレーキ油圧PL/B)が、予め設定した「プリチャージ圧」に達すると共に、所定時間が経過したことで判断する。なお、ここでは、図示しない圧力センサによってピストン油室32bへの油圧を検出する。
また、ローブレーキ32の締結油圧のプリチャージが完了したら、この供給油圧は「プリチャージ圧」を維持する。
ステップS7では、ステップS6でのローブレーキプリチャージ完了との判断に続き、目標変速段(2速)を達成するハイクラッチ33の締結油圧のプリチャージを行い、ステップS8へ進む。
ステップS8では、ステップS7でのハイクラッチプリチャージ実行に続き、このプリチャージが完了したか否かを判断する。YES(プリチャージ完了)の場合にはステップS9へ進む。NO(プリチャージ未完了)の場合にはステップS7へ戻る。
ここで、ハイクラッチ33の締結油圧のプリチャージの完了は、ハイクラッチ33のピストン油室(不図示)への油圧が、予め設定した「プリチャージ圧」に達すると共に、所定時間が経過したことで判断する。なお、ここでは、図示しない圧力センサによってピストン油室への油圧を検出する。
ステップS9では、ステップS8でのハイクラッチプリチャージ完了との判断に続き、ハイクラッチ33への供給油圧を上昇させて、このハイクラッチ33の締結を実行し、ステップS10へ進む。
ステップS10では、ステップS9でのハイクラッチ締結実行に続き、この締結動作が完了したか否かを判断する。YES(ハイクラッチ締結完了)の場合にはステップS11(図5B参照)へ進む。NO(ハイクラッチ締結未完了)の場合にはステップS9へ戻る。
ここで、ハイクラッチ33の締結動作の完了は、ハイクラッチ33のピストン油室(不図示)への油圧が、予め設定した「締結圧」に達したことで判断する。
図5Bに示すステップS11では、ステップS10でのハイクラッチ締結完了との判断に続き、このハイクラッチ33の締結状態を維持し、副変速機構30の変速比subRatioを2速(高速モード)に維持し、ステップS12へ進む。
ステップS12では、ステップS11でのハイクラッチ締結維持に続き、副変速機構30の変速比subRatioである目標変速段が1速(低速モード)に変更したか否かを判断する。YES(目標変速段=1速)の場合にはステップS13へ進む。NO(目標変速段=2速)の場合には、ステップS11へ戻り、ハイクラッチ33の締結状態を維持する。
ここで、目標変速段の変更は、車速VSPや変速マップ(図3)等に基づいて目標スルー変速比tRatioを再度設定し、この結果に基づいて判断する。
ステップS13では、ステップS12での目標変速段=1速との判断に続き、イナーシャフェーズを実行し、ステップS14へ進む。
ここで、「イナーシャフェーズ」とは、締結中のハイクラッチ33への供給油圧を低下させてスリップ締結状態にし、エンジン回転数を上昇させることである。
ステップS14では、ステップS13でのイナーシャフェーズの実行に続き、このイナーシャフェーズが完了したか否かを判断する。YES(イナーシャフェーズ完了)の場合にはステップS15へ進む。NO(イナーシャフェーズ未完了)の場合にはステップS13へ戻る。
ここで、イナーシャフェーズの完了は、エンジン回転数が変速後目標回転数に達したことで判断する。
ステップS15では、ステップS14でのイナーシャフェーズ完了との判断に続き、副変速機構30の変速比subRatioを2速から1速へと変更するため、ハイクラッチ33とローブレーキ32の架け替えを実行し、ステップS16へ進む。
ここで、ハイクラッチ33とローブレーキ32の架け替えは、ハイクラッチ33への供給油圧を低減する一方、ローブレーキ32への供給油圧を上昇させていき、ハイクラッチ33にて行っていた駆動力伝達をローブレーキ32へと次第に受け渡していくことである。
ステップS16では、ステップS15での架け替え実行に続き、ローブレーキ32の締結動作が完了したか否か、すなわち架け替えが完了したか否かを判断する。YES(ローブレーキ締結完了)の場合にはステップS17へ進む。NO(ローブレーキ締結未完了)の場合にはステップS15へ戻る。
ここで、ローブレーキ32の締結動作の完了は、ローブレーキ32のピストン油室32bへの油圧が、予め設定した「締結圧」に達したことで判断する。なお、このときハイクラッチ33は解放状態になる。
ステップS17では、ステップS16でのローブレーキ締結完了との判断に続き、このローブレーキ32の締結状態を維持し、副変速機構30の変速比subRatioを1速(低速モード)に維持し、エンドへ進む。
ステップS18では、ステップS4での目標変速段=1速との判断に続き、目標変速段(1速)を達成するローブレーキ32の締結油圧のプリチャージを行い、ステップS19へ進む。
ステップS19では、ステップS18でのローブレーキプリチャージ実行に続き、このプリチャージが完了したか否かを判断する。YES(プリチャージ完了)の場合にはステップS20へ進む。NO(プリチャージ未完了)の場合にはステップS18へ戻る。
ステップS20では、ステップS19でのローブレーキプリチャージ完了との判断に続き、ローブレーキ32への供給油圧を上昇させて、このローブレーキ32の締結を実行し、ステップS21へ進む。
ステップS21では、ステップS20でのローブレーキ締結実行に続き、この締結動作が完了したか否かを判断する。YES(ローブレーキ締結完了)の場合にはステップS22へ進む。NO(ローブレーキ締結未完了)の場合にはステップS20へ戻る。
ステップS22では、ステップS21でのローブレーキ締結完了との判断に続き、このローブレーキ32の締結状態を維持し、副変速機構30の変速比subRatioを1速(低速モード)に維持し、エンドへ進む。
次に、実施例1の制御装置における作用を「コーストストップ終了後2→1変速作用」と、「その他の特徴的作用」と、に分けて説明する。
[コーストストップ終了後2→1変速作用]
図6A及び図6Bは、実施例1の車両において、コーストストップ制御終了から2→1変速の実行までの車速・ブレーキ状態・アクセル開度・エンジン回転数・ライン圧・目標変速段・ローブレーキ供給油圧・ハイクラッチ供給油圧の各特性を示すタイムチャートである。以下、図6A及び図6Bに基づいて、実施例1のコーストストップ終了後2→1変速作用を説明する。
実施例1の車両において、コーストストップ制御条件(条件(a)〜(e))が成立すると、エンジン1への燃料の供給を停止して、エンジン1の回転を停止させるコーストストップ制御を実行しながら走行する。そして、車両停車前に、図6Aに示す時刻t時点においてブレーキペダルが解放されると、コーストストップ制御が終了する。
すなわち、図5Aに示すフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2へと進み、スタータモータ15を用いてエンジン1の始動が行われる。
エンジン始動後、エンジン1が完爆すると共に、このエンジン1によって駆動されるメカオイルポンプ10から作動油が吐出されてライン圧PLが立ち上がると、時刻t時点において、エンジン回転数がエンジン自立運転の開始を判断する所定回転数に達し(図6A参照)、時刻t時点において、ライン圧PLが油圧制御回路11でのプリチャージの完了を判断する所定油圧に達する(図6B参照)。これにより、ステップS2→ステップS3へと進み、車速VSP等から、副変速機構30の変速比subRatioである目標変速段が2速であるか否かを判断する。
この時刻t時点では車速VSPが比較的高く、またアクセル開度APOがゼロ(アクセル足離し状態)であるため、目標変速段は2速である。これにより、ステップS5へと進み、締結により目標変速段(2速)よりもロー側の変速段(1速)を達成するローブレーキ32の締結油圧のプリチャージが行われる。
そして、時刻t時点において、ローブレーキ32の締結油圧のプリチャージが完了したら、ステップS6→ステップS7へと進み、締結により目標変速段(2速)を達成するハイクラッチ33のへ供給油圧のプリチャージが行われる。
時刻t時点において、ハイクラッチ33の締結油圧のプリチャージが完了したら、ステップS9へと進み、そのまま目標変速段(2速)を達成すべくハイクラッチ33の締結が実行される。すなわち、ハイクラッチ供給油圧が締結圧に向けて上昇していく。一方、ローブレーキ供給油圧は、プリチャージ完了後「プリチャージ圧」に維持されており、ローブレーキ32は、ハイクラッチ33の状態に拘らずプリチャージ状態を継続する。
時刻t時点において、ハイクラッチ供給油圧が締結圧に達したら、ハイクラッチ33が締結したとして、ステップS10→ステップS11へと進み、ハイクラッチ供給油圧は「締結圧」に維持される。
その後、時刻t時点において、アクセルペダルが踏み込まれたことで、アクセル開度APOが立ち上がり、副変速機構30の変速比subRatioである目標変速段が1速に変化する。つまり、ダウンシフト要求が発生する。このため、ステップS12においてYESと判断されてステップS13へと進み、変速のイナーシャフェーズが実行される。これにより、ハイクラッチ供給油圧が低下して、締結状態のハイクラッチ33がスリップ締結状態になる。この結果、エンジン1に作用している負荷が軽くなり、エンジン回転数が上昇していく(図6A参照)。
時刻t時点において、エンジン回転数が「変速後目標回転数」まで上昇したら、イナーシャフェーズが完了し、ステップS14→ステップS15へと進んで、副変速機構30の変速比subRatioを2速から1速へと変更するため、ハイクラッチ33とローブレーキ32の架け替えを実行する。
すなわち、時刻t以降、ハイクラッチ33への供給油圧を徐々に低減する一方、ローブレーキ32への供給油圧を徐々に上昇させていき、ハイクラッチ33にて行っていた駆動力伝達をローブレーキ32へと次第に受け渡していく。
そして、時刻t時点において、ローブレーキ供給油圧が「締結圧」に達してローブレーキ32の締結が完了する一方、ハイクラッチ供給油圧がゼロになってハイクラッチ33が解放状態になると、ハイクラッチ33とローブレーキ32の架け替えが完了したとして、ステップS16→ステップS17へと進む。このため、時刻t以降、ローブレーキ供給油圧は「締結圧」に維持され、副変速機構30の変速比subRatioは目標変速段である1速に維持される。
このように、実施例1の制御装置では、走行中にエンジン1を自動停止するコーストストップ制御の終了時、車速VSP等に応じて設定された副変速機構30の変速比subRatioである目標変速段が2速である場合、目標変速段(2速)よりもロー側の変速段(1速)を達成するローブレーキ32の締結油圧のプリチャージを先に行う。
ここで、走行中にコーストストップ制御が終了する運転シーンは、その後アクセルペダルが踏み込まれる等して再加速要求の発生が予測される運転シーンである。つまり、コーストストップ制御終了時点の車速に基づく目標変速段は2速であっても、その後に生じる再加速要求によって目標変速段がロー側(1速)へと変更する可能性が高い。
これに対し、目標変速段(2速)よりもロー側の変速段(1速)を達成するローブレーキ32の締結油圧のプリチャージを先に行うことで、その後発生すると予測される再加速要求に伴う目標変速段の変更に対し、締結予定のローブレーキ32の締結準備を完了し、目標変速段の変更(ダウンシフト要求)に予め備えておくことができる。
これにより、実際にアクセルペダルが踏み込まれ、副変速機構30の目標変速段が2速から1速に変更したとき(ダウンシフト要求が生じたとき)には、ローブレーキ32の締結油圧のプリチャージ不要になり、直ちに変速のイナーシャフェーズを実行し、変速時間が冗長になることを防止できる。つまり、速やかな変速を行うことができる。
一方、図7に示すように、走行中にコーストストップ制御が終了した際、副変速機構30の目標変速段の設定通りに変速を行う場合を考える。
走行中にコーストストップ制御が終了し、その後図示しないエンジン回転数が所定回転数に達すると共に、ライン圧PLが所定油圧に達したら、副変速機構30の目標変速段が2速であるか否か判断される。
図7に示す時刻t11時点において、目標変速段が2速であると判断されると、まず、目標変速段(2速)を達成するためにハイクラッチ33が締結される。つまり、ハイクラッチ33の締結油圧のプリチャージが実行され、時刻t12時点でプリチャージが完了したら、ハイクラッチ33の締結が行われる。そして、時刻t13時点において、ハイクラッチ33の締結が完了し、副変速機構30の変速比subRatioは、2速(高速モード)となる。
その後、時刻t14時点で、アクセルペダルが踏み込まれ、図示しないアクセル開度APOが立ち上がることで目標変速段が2速から1速へ変化する。これにより、ハイクラッチ33からローブレーキ32へ架け替える必要が生じる。
しかしながら、この時刻t14以前では、ローブレーキ32は解放状態である。そのため、まずローブレーキ32の締結油圧のプリチャージを実行する。そして、時刻t15時点において、ローブレーキ32のプリチャージが完了したら、変速のイナーシャフェーズが実行されて、ハイクラッチ33の供給油圧が低下する。そして、時刻t16時点において、図示しないエンジン回転数が変速後目標回転数に達してイナーシャフェーズが完了したら、ローブレーキ32とハイクラッチ33との架け替えを行い、時刻t17時点において、ローブレーキ32の締結が完了し、副変速機構30の変速比subRatioは、2速となる。
このように、コーストストップ終了時点の目標変速段が2速であり、その後、アクセルペダルの踏み込みによって目標変速段が1速に変化するときに、目標変速段の設定通りに副変速機構30の変速を行う場合では、2速から1速への変速時に、ローブレーキ32の締結油圧のプリチャージが必要になる。
このため、副変速機構30の目標変速段が2速から1速に変更したとき(ダウンシフト要求が生じたとき)、ローブレーキ32の締結が完了して副変速機構30の変速比subRatioが2速になるまでの時間(変速時間)が冗長になり、速やかな変速を行うことができない。この結果、運転者の駆動力要求に対する応答性が悪くなり、違和感を与えてしまう。
なお、この図7において、ローブレーキ32の締結油圧のプリチャージの実行と同時に、変速のイナーシャフェーズを実施することが考えられる。
しかしながら、この場合では、ローブレーキ32に対して油圧を供給しつつ、ハイクラッチ33に対する供給油圧を低下させる必要がある。そのため、ライン圧PLが不安定になる等して、ローブレーキ32のプリチャージ時間が長くなってしまうことがある。この結果、2速から1速への変速時間が長くなるだけでなく、イナーシャフェーズ時間が長くなることでハイクラッチ33のスリップ時間が増大し、ハイクラッチ33のクラッチ負担が増加してしまう。
さらに、この実施例1では、ハイクラッチ33の締結動作の前にローブレーキ32のプリチャージを行っている。そのため、このローブレーキ32のプリチャージを行う分、当初の目標変速段である2速を達成するハイクラッチ33の締結までの時間が冗長になる。しかしながら、目標変速段を2速に設定する要因は、車速VSPやプライマリ回転速度Npriであり、運転者からの駆動力要求は生じていない。これにより、ハイクラッチ33の締結、すなわち目標変速段(2速)の達成までの時間が長くても運転者に違和感を与えにくい。
しかしながら、目標変速段が2速から1速に変化する要因(ダウンシフト要求の発生要因)は、アクセルペダルの踏み込み(アクセル開度APOの上昇)であり、運転者からの駆動力要求が生じていることを意味している。そのため、2速から1速への変速(ダウン変速)の変速時間が冗長になると、運転者に違和感を与えてしまう。つまり、当初の目標変速段である2速の達成までの時間は、冗長であっても問題はないが、ダウンシフト要求に対しては、速やかに応答する必要があるといえる。
[その他の特徴的作用]
実施例1では、エンジン回転数が所定回転数に達し、且つ、ライン圧PLが所定油圧に達したタイミングにおいて、副変速機構30の目標変速段が1速の場合では、図5Aに示すステップS4から、図5Bに示すステップS18へと進む。
そして、目標変速段である1速を達成するために、ローブレーキ32のプリチャージが実行され、このローブレーキプリチャージが完了すれば、ステップS19→ステップS20へと進んでそのままローブレーキ32が締結される。そして、ローブレーキ32への供給油圧が締結圧に達したら、ステップS21→ステップS22へと進み、副変速機構30の変速比subRatioは、1速(低速モード)に維持される。
また、この実施例1では、図5Aに示すように、コーストストップ制御の終了後、エンジン回転数が所定回転数に達すると共に、ライン圧PLが所定油圧に達してから、副変速機構30の目標変速段が2速であるか否かを判断している。
つまり、コーストストップ制御の終了後、エンジン回転数が所定回転数に達すると共に、ライン圧PLが所定油圧に達した後、ローブレーキ32の締結油圧のプリチャージを開始する。
そのため、エンジン1の動作状態やメカオイルポンプ10の吐出圧が、いずれも安定してからローブレーキ32の締結油圧のプリチャージを行うことができ、ローブレーキ32のプリチャージを安定して行うことができる。この結果、プリチャージ時間がいたずらに増大することがなく、ハイクラッチ33の締結動作を速やかに開始することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の自動変速機の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 車両の駆動系に設けられると共に複数の摩擦係合要素(ローブレーキ32、ハイクラッチ33)を有する自動変速機4と、前記複数の摩擦係合要素(ローブレーキ32、ハイクラッチ33)を架け替えることで所定の変速段を達成する変速コントローラ(変速機コントローラ12)と、を備えた自動変速機の制御装置において、
前記自動変速機4は、締結することで第1変速段(2速/高速モード)を達成する第1摩擦係合要素(ハイクラッチ33)と、締結することで前記第1変速段(2速/高速モード)よりもロー側の第2変速段(1速/低速モード)を達成する第2摩擦係合要素(ローブレーキ32)と、を有し、
前記変速コントローラ(変速機コントローラ12)は、走行中に走行駆動源(エンジン1)を自動停止するコーストストップ制御の終了時、車速VSPに応じて設定された目標変速段が前記第1変速段(2速)のとき、前記第2摩擦係合要素(ローブレーキ32)の締結油圧のプリチャージを行った後、前記第1摩擦係合要素(ハイクラッチ33)の締結油圧のプリチャージを行う構成とした。
これにより、コーストストップ制御の終了後、発生が予測されるダウンシフト要求に対して備えることができる。
(2) 前記変速コントローラ(変速機コントローラ12)は、前記第1摩擦係合要素(ハイクラッチ33)の締結油圧のプリチャージ後、前記目標変速段を前記第2変速段(1速)に変更する変速要求が生じたとき、直ちにイナーシャフェーズを実行し、前記第1摩擦係合要素(ハイクラッチ33)と前記第2摩擦係合要素(ローブレーキ32)との架け替えを行う構成とした。
これにより、(1)の効果に加え、実際に目標変速段が1速に変更した際、ローブレーキ32の締結油圧のプリチャージを行うことなくローブレーキ32とハイクラッチ33の架け替えを行うことができ、運転者の加速要求に対して、車両の加速が遅れずに運転者の違和感を低減することができる。
(3) 走行駆動源(エンジン1)により駆動され、前記複数の摩擦係合要素(ローブレーキ32、ハイクラッチ33)へ油圧を供給するメカオイルポンプ10を備え、
前記変速コントローラ(変速機コントローラ12)は、前記コーストストップ制御の終了後、前記走行駆動源(エンジン1)の回転数(エンジン回転数)が所定回転数に達すると共に、ライン圧PLが所定油圧に達したとき、前記第2摩擦係合要素(ローブレーキ32)の締結油圧のプリチャージを開始する構成とした。
これにより、(1)又は(2)の効果に加え、ローブレーキ32のプリチャージを安定して行うことができ、ローブレーキプリチャージ時間の冗長を抑制して、ハイクラッチ33の締結動作を速やかに開始することができる。
以上、本発明の自動変速機の制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、本発明を前進2速の変速段を有する副変速機構30に適用した例を示したが、これに限らない。3速以上の変速段を有する有段の自動変速機に対して適用してもよい。なお、この場合では、第1変速段を2速以上の変速段に設定する。一方、第2変速段は、第1変速段よりもロー側の変速段であればよいので、第1変速段に対して直近のロー側変速段でなくてもよい。
また、実施例1では、自動変速機4として、変速比を無段階に変更可能なバリエータ20と、変速比を前進2段に変更可能な副変速機構30と、を備えた副変速機付き無段変速機とする例を示した。しかしながら、複数の摩擦係合要素を架け替えることで複数の変速段を達成する有段変速の自動変速機であれば、本発明を適用することができる。
さらに、実施例1では、走行駆動源としてエンジン1を搭載した車両に本発明を適用した例を示したが、これに限らない。走行駆動源として、エンジンとモータ(モータ/ジェネレータ)を搭載したハイブリッド車や、モータ(モータ/ジェネレータ)のみを搭載した電気自動車、さらに燃料電池車やプラグインハイブリッド車であっても適用することができる。また、エンジン以外の走行駆動源を有する車両では、このエンジン以外の走行駆動源によってメカオイルポンプ10を駆動してもよい。
1 エンジン
4 自動変速機(副変速機付き無段変速機)
10 メカオイルポンプ
11 油圧制御回路
12 変速機コントローラ(変速コントローラ)
20 バリエータ
30 副変速機構
32 ローブレーキ(第2摩擦係合要素)
33 ハイクラッチ(第1摩擦係合要素)

Claims (3)

  1. 車両の駆動系に設けられると共に複数の摩擦係合要素を有する自動変速機と、前記複数の摩擦係合要素を架け替えることで所定の変速段を達成する変速コントローラと、を備えた自動変速機の制御装置において、
    前記自動変速機は、締結することで第1変速段を達成する第1摩擦係合要素と、締結することで前記第1変速段よりもロー側の第2変速段を達成する第2摩擦係合要素と、を有し、
    前記変速コントローラは、走行中に走行駆動源を自動停止するコーストストップ制御の走行中の終了時、車速に応じて設定された目標変速段が前記第1変速段のとき、前記第2摩擦係合要素の締結油圧のプリチャージを行った後、前記第1摩擦係合要素の締結油圧のプリチャージを行う
    ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 請求項1に記載された自動変速機の制御装置において、
    前記変速コントローラは、前記第1摩擦係合要素の締結油圧のプリチャージ後、前記目標変速段を前記第2変速段に変更する変速要求が生じたとき、直ちにイナーシャフェーズを実行し、前記第1摩擦係合要素と前記第2摩擦係合要素との架け替えを行う
    ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された自動変速機の制御装置において、
    走行駆動源により駆動され、前記複数の摩擦係合要素へ油圧を供給するメカオイルポンプを備え、
    前記変速コントローラは、前記コーストストップ制御の終了後、前記走行駆動源の回転数が所定回転数に達すると共に、ライン圧が所定油圧に達したとき、前記第2摩擦係合要素の締結油圧のプリチャージを開始する
    ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
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