JP6242674B2 - 冷媒圧縮装置の運転方法 - Google Patents
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Description
ロータリー圧縮機は、シリンダとピストンロータとの間に形成された圧縮室に冷媒を吸い込み、ピストンロータの回転により圧縮室容積が減少して冷媒を圧縮して吐出する。
これに対し、ロータの磁力中心とステータの磁力中心とをオフセットさせ、ステータで発生する磁界によってロータおよびシャフトを浮き上がらせることで、ピストンロータが下側の軸受に接触するのを低減して騒音の発生を抑制するシャフトフローティング機構が知られている(特許文献1)。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、高速回転においてもシャフトフローティング機能を維持できるロータリー圧縮機を備える冷媒圧縮装置の運転方法を提供することを目的とする。
ロータリー圧縮機は、内部に冷媒が供給されるシリンダと、シリンダ内を回転自在に貫通するシャフトと、シャフトの回転軸心に対して偏心して設けられ、シリンダ内でシリンダの中心に対して偏心して回転駆動されるピストンロータと、シャフトをその中心軸周りに回転駆動させるロータ及びステータを有するモータと、が外殻をなすハウジングに収容され、シャフトがフローティングする機能を有している。電力変換装置は、電源から供給される電力を変換してモータのステータに供給する。
モータは、最高回転速度においても逆起電圧による電圧限界に到達せずに、フローティング機能が発現できるように、ステータの電線の巻数、ステータの内径及びステータの積厚の少なくとも一つが設定される。また、電力変換装置のスイッチング素子が、ワイドバンドギャップ半導体素子で構成される。
そして、電力変換装置は、モータの回転を回転速度が遅い領域から回転速度が速い領域に変化させるときに弱め界磁制御をすることなくモータに電力を供給し、フローティングを維持させる。
図1に示すように、圧縮機10は、上下方向に中心軸を有した円筒状の密閉型のハウジング11の内部に、ディスク状のシリンダ20A、20Bが上下2段に設けられた、いわゆる2気筒タイプのロータリー式圧縮機である。シリンダ20A、20Bの中央部には、それぞれ、上下方向に軸線を有した円筒状のシリンダ内壁面20Sが形成されている。
ここで、上段側のピストンロータ21Aと、下段側のピストンロータ21Bとは、その位相が互いに異なるように設けられている。
また、上・下のシリンダ20A、20Bの間には、ディスク状の仕切板24が設けられている。仕切板24により、上段側のシリンダ20A内の空間Rと、下段側のシリンダ20Bの空間Rとが互いに連通せずに圧縮室R1と圧縮室R2とに仕切られている。
そして、シャフト23には、ピストンロータ21A、21Bの内側に、シャフト23の中心軸から直交する方向にオフセットした偏心軸部40A、40Bが形成されている。偏心軸部40A、40Bは、ピストンロータ21A、21Bの内径よりもわずかに小さな外径を有している。これにより、シャフト23が回転すると、偏心軸部40A、40Bがシャフト23の中心軸周りに旋回し、上・下のピストンロータ21A、21Bがシリンダ20A、20B内で、偏心転動する。このとき、ブレード25は、コイルバネ28により押圧されているため、先端部25bがピストンロータ21A、21Bの動きに追従して進退し、ピストンロータ21A、21Bに常に押し付けられる。
ここで、ロータ37は、鉄心と永久磁石を備えており、ステータは、鉄心と電線が巻き回された巻線とを備えている。
アキュムレータ14には、アキュムレータ14内の冷媒を圧縮機10に吸入させるための吸入管16A、16Bが設けられている。吸入管16A、16Bの先端部は、開口部12A、12Bを通して、吸入ポート30A、30Bに接続されている。
そして、ピストンロータ21A、21Bの偏心転動により、圧縮室R1、R2の容積が徐々に減少して冷媒が圧縮される。シリンダ20A、20Bの所定の位置には、冷媒を吐出する吐出穴(図示無し)が形成されており、この吐出穴にはリード弁(図示無し)が備えられている。これにより、圧縮された冷媒の圧力が高まると、リード弁を押し開き、冷媒をシリンダ20A、20Bの外部に吐出する。吐出された冷媒は、ハウジング11の上部に設けられた吐出管42から外部の図示しない配管に排出される。
このモータ36の構成においては、ステータ38に通電されると、ステータ38とロータ37との間に生じる磁気吸引力により、ステータ38に対し、ロータ37が上方に浮き上がるフローティングが生じる。そうすると、ロータ37とともにシャフト23がフローティングするようになっている。これによって、ピストンロータ21Bが下方の軸受29Bに接触するのが抑えられるので、騒音の発生を抑制することができる。ブラシレスDC(直流)のモータ36は、後述するインバータ装置50により、交流電源から供給される交流電流を整流し、整流後の直流電流を三相に変換して電力が供給される。
通常、モータが高速回転になると、誘導起電圧に対応するために弱め界磁制御を行うことにより、回転速度を確保する。この場合、ステータで生じる磁界が弱くなるため、ピストンロータをフローティングし続けることができなくなる。そこで、本実施形態は、モータ36は、高速回転になっても弱め界磁制御をしないこととし、ロータ37を介するシャフト23のフローティング機能を維持する。ただし、単純に弱め界磁制御をしないことにすれば、モータ36に電力の供給を担うインバータ装置の特にスイッチング素子に支障をきたすので、インバータ装置50に対応を施す。以下、弱め界磁制御、インバータ装置50の対応の順に、具体的に説明する。
モータ36の回転速度ωは、供給される電力の電圧Vに比例する。
V=kE・ω=kE・2π/60・N0 … (1)
V:印加電圧,ω:回転速度(rad/s),N0:回転速度(rpm)
また,トルクは電流に比例する。
T=kT・I … (2)
T:トルク,I:電流
式(1),(2)より、回転速度N0は、下記の式(3)の通りであり、kEを小さくすれば、回転速度N0を上げることができる。
N0=60/2π・1/kE・V≦60/2π・1/kE・Vs … (3)
Vs:電源電圧
kE ∝ NBDL … (4)
N:巻数, B:磁束密度, D:ステータ内径, L:積厚
なお、Nはステータの巻線の巻き数、Bはロータの永久磁石の磁束密度、Lはステータの鉄心の積厚である。
I=1/kT・T … (5) kT∝kE … (6)
また、本実施形態にかかるモータ36は、ロータ37の永久磁石の量、ならびに、ステータ38の巻線及び積厚の量を減らせるので、シャフト23に係る重量を低減できる。したがって、仮に、多少の弱め界磁制御をして磁気吸引力が衰えても、重量が減っている分だけ、従来よりも高速回転域までシャフトフローティング状態を維持できる。
三相のインバータ装置50は、6個のSiCトランジスタQ1〜Q6と6個のダイオードD1〜D6とを備えている。各SiCトランジスタQ1〜Q6には対応するダイオードD1〜D6がそれぞれ並列に接続されている。ダイオードD1〜D6は、SiCトランジスタQ1〜Q6を保護するとともに、正常な電源装置から故障した電源装置へ電流が流れ込まないように逆流を阻止するための保護素子である。
一方、3つの直列回路の中点U,V,Wはモータ36の出力端子にそれぞれ接続され、これにより三相のハーフブリッジ回路が負荷となるモータ36との間に形成されている。
図4に示すように、回転速度が高い領域において、従来例は弱め界磁制御するために、モータに供給する電流値及びトルクが小さくなる。なお、従来例は、弱め界磁制御の効果を示すために、当該制御ありとなしの両者を示している。また、ステータから発生される磁界が弱くなるので、シャフトフローティングが機能しなくなる。これに対して本実施形態は、逆起電力の発生を抑えており、弱め界磁制御を行わなくてもよく、回転速度が速い領域においても、回転速度が遅い領域と同じ電流を供給できるので、高速回転域においても、シャフトフローティングを維持することができる。
例えば、本実施形態では、使用限界温度の高い半導体としてSiCを例示したが、窒化ガリウム(GaN)を用いることもできる。
また、本実施形態では、交流電源を用い、インバータ装置50を介してモータ36に三相直流電流を供給する例を示したが、直流電源を用いてモータ36に三相直流電流を供給することもできる。この場合、コンバータ装置のスイッチング素子をSiC又はGaNから構成する必要がある。
インバータ装置50はあくまで一例に過ぎず、使用限界温度の高い半導体をスイッチング素子として用いていることを前提として、本発明は、モータ36に必要に応じた電力を供給することのできる電力変換装置を広く適用することができる。
11 ケース
12A 開口部
14 アキュムレータ
14a 吸入口
15 ステー
16A 吸入管
20A,20B シリンダ
20S シリンダ内壁面
21A,21B ピストンロータ
23 シャフト
24 仕切板
25 ブレード
25a 後端部
25b 先端部
26 挿入溝
28 コイルバネ
29A,29B 軸受
30A 吸入ポート
36 モータ
37 ロータ
38 ステータ
40A 偏心軸部
42 吐出管
50 インバータ装置
D1〜D6 ダイオード
Q1〜Q6 SiCトランジスタ
Claims (1)
- 内部に冷媒が供給されるシリンダと、
前記シリンダ内を回転自在に貫通するシャフトと、
前記シャフトの回転軸心に対して偏心して設けられ、前記シリンダ内で前記シリンダの中心に対して偏心して回転駆動されるピストンロータと、
前記シャフトをその中心軸周りに回転駆動させるロータ及びステータを有するモータと、が外殻をなすハウジングに収容され、前記シャフトがフローティングする機能を有するロータリー圧縮機と、
電源から供給される電力を変換して前記モータの前記ステータに供給する電力変換装置と、を備え、
前記モータは、
最高回転速度においても逆起電圧による電圧限界に到達せずに、前記フローティングする機能が発現できるように、前記ステータの電線の巻数、前記ステータの内径及び前記ステータの積厚の少なくとも一つが設定され、
前記電力変換装置のスイッチング素子が、ワイドバンドギャップ半導体素子で構成される、冷媒圧縮装置の運転方法であって、
前記電力変換装置は、前記モータの回転を回転速度が遅い領域から前記回転速度が速い領域に変化させるときに弱め界磁制御をすることなく前記モータに電力を供給し、前記フローティングを維持させることを特徴とする冷媒圧縮装置の運転方法。
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JP2013254994A JP6242674B2 (ja) | 2013-12-10 | 2013-12-10 | 冷媒圧縮装置の運転方法 |
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