JP6238789B2 - 半導体装置 - Google Patents

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本明細書で開示される技術は、ヘテロ接合を有する半導体装置に関する。
バンドギャップの異なる電子走行層と電子供給層のヘテロ接合面に形成される2次元電子ガス層を利用する半導体装置が開発されている。この種の半導体装置では、ドレイン電極とソース電極の間にゲート部が設けられており、そのゲート部の電位に応じてドレイン電極とソース電極の間を流れる電流量が制御される。
非特許文献1及び2には、この種の半導体装置において、p型半導体層とゲート電極を積層したゲート部を利用する技術が開示される。ゲート部にp型半導体層が設けられた半導体装置では、ゲート電極が接地されたときに、p型半導体層と電子供給層の接合面近傍に形成される空乏層が、ゲート部の下方の2次元電子ガス層の電子を枯渇させることができる。一方、ゲート電極に正電圧が印加されると、空乏層が縮小し、ゲート部の下方に2次元電子ガス層が形成され、ドレイン電極とソース電極が2次元電子ガス層を介して導通する。このように、ゲート部にp型半導体層が設けられた半導体装置は、ノーマリオフで動作することができる。
Injun Hwang et. al., ISPSD (2012), p.41 Y. Uemono et. al., IEEE Transaction on Electron Devices, Vol.54 (2007), p.3393
ところで、ゲート部にp型半導体層が設けられた半導体装置では、p型半導体層と電子供給層の接合部に寄生ダイオードが存在する。このため、ゲート部のゲート電極に正電圧が印加されると、寄生ダイオードが順バイアスされて順方向電流が流れてしまう。このように、この種の半導体装置では、ゲート部のゲートリーク電流による消費電力の増大が問題となっている。
本明細書は、ヘテロ接合を有するノーマリオフ型の半導体装置において、ゲートリーク電流が抑えられた半導体装置を提供することを目的とする。
本明細書で開示される半導体装置の一実施形態は、ヘテロ接合を有する半導体積層体、半導体積層体上に設けられているドレイン電極、半導体積層体上に設けられているとともにドレイン電極から離れて配置されているソース電極、半導体積層体上に設けられているとともにドレイン電極とソース電極の間に配置されているp型半導体層、p型半導体層の一方の端部に電気的に接続するゲート電極を備える。p型半導体層の上面の少なくとも一部は、ゲート電極と接触しないように構成されている。
上記実施形態の半導体装置は、ドレイン電極とソース電極の間にp型半導体層が配置されている。このため、ゲート電極に正電圧が印加されていないとき、p型半導体層の下方の2次元電子ガス層の電子が枯渇するので、上記実施形態の半導体装置はノーマリオフで動作することができる。さらに、上記実施形態の半導体装置では、p型半導体層の上面の少なくとも一部がゲート電極と接触しない。このため、ゲート電極に正電圧が印加されたとしても、ゲート電極からのキャリア注入が抑えられ、ゲートリーク電流が抑えられる。
実施例1の半導体装置の要部平面図を模式的に示す。 図1のII-II線に対応した断面図であり、半導体装置の能動領域に対応した要部断面図を模式的に示す。 図1のIII-III線に対応した断面図であり、第1ゲートパッド部の要部断面図を模式的に示す。 変形例の半導体装置の第1ゲートパッド部の要部断面図を示す。 実施例1の変形例の半導体装置の要部平面図を模式的に示す。 実施例1の変形例の半導体装置の要部平面図を模式的に示す。 実施例2の半導体装置の要部平面図を模式的に示す。 実施例2の半導体装置のソース枝部分の先端近傍の拡大要部平面図を模式的に示す。 実施例2の半導体装置のドレイン枝部分の先端近傍の拡大要部平面図を模式的に示す。
以下、本明細書で開示される技術の特徴を整理する。なお、以下に記す事項は、各々単独で技術的な有用性を有する。
本明細書で開示される半導体装置の一実施形態は、半導体積層体、ドレイン電極、ソース電極、p型半導体層及びゲート電極を備えていてもよい。半導体積層体は、バンドギャップ幅の異なる2つの半導体層が接合したヘテロ接合を有していてもよい。ドレイン電極は、半導体積層体上に設けられていてもよい。ドレイン電極は、導体であり、半導体積層体のヘテロ接合面に形成される2次元電子ガス層にオーミック接触してもよい。ソース電極は、半導体積層体上に設けられており、ドレイン電極から離れて配置されていてもよい。ソース電極は、導体であり、半導体積層体のヘテロ接合面に形成される2次元電子ガス層にオーミック接触してもよい。p型半導体層は、半導体積層体上に設けられており、ドレイン電極とソース電極の間に配置されていてもよい。p型半導体層は、半導体積層体のヘテロ接合面に対向するように配置されていてもよい。ゲート電極は、p型半導体層の一方の端部に電気的に接続してもよい。ゲート電極は、導体であり、p型半導体層の一方の端部に直接的に接触することで電気的に接続してもよく、他の導体部材を介して電気的に接続してもよい。p型半導体層の上面の少なくとも一部は、ゲート電極と接触しないように構成されてもよい。
半導体積層体の材料は、特に限定されるものではない。典型的には、半導体積層体の材料には、窒化物系の化合物半導体を用いるのが望ましい。この場合、p型半導体層の材料も、窒化物系の化合物半導体を用いるのが望ましい。半導体積層体は、ヘテロ接合を構成する第1半導体層(電子走行層の一例)と第2半導体層(電子供給層の一例)を有していてもよい。例えば、第1半導体層の半導体材料は、InXaAlYaGa1−Xa−YaN(0≦Xa≦1、0≦Ya≦1、0≦Xa+Ya≦1)であり、第2半導体層の半導体材料は、InXbAlYbGa1−Xb−YbN(0≦Xb≦1、0≦Yb≦1、0≦Xb+Yb≦1)であり、InXbAlYbGa1−Xb−YbNのバンドギャップがInXaAlYaGa1−Xa−YaNのバンドギャップよりも大きいのが望ましい。
本明細書で開示される半導体装置の一実施形態は、半導体積層体上に設けられており、p型半導体層の一方の端部に接触する第1ゲートパッド部をさらに備えていてもよい。この場合、ゲート電極は、第1ゲートパッド部上に設けられており、第1ゲートパッド部を介してp型半導体層の一方の端部に電気的に接続してもよい。
本明細書で開示される半導体装置の一実施形態では、第1ゲートパッド部が、p型半導体層の一方の端部に接触するp型半導体パッド部分を有していてもよい。この場合、p型半導体パッド部分は、第1ゲートパッド部上に設けられているゲート電極の一部に接触してもよい。この実施形態によると、p型半導体パッド部分とゲート電極の接触面積が小さくなり、ゲート電極からp型半導体パッド部分に注入されるキャリア量が抑えられる。
本明細書で開示される半導体装置の一実施形態では、ゲート電極が、p型半導体層の他方の端部にも電気的に接続してもよい。この実施形態の半導体装置では、ゲート電極に印加されるゲート電圧の変化に対してp型半導体層の電位が高速に追随することができる。この実施形態の半導体装置は、高速な応答性を有することができる。
本明細書で開示される半導体装置の一実施形態は、半導体積層体上に設けられており、p型半導体層の他方の端部に接触する第2ゲートパッド部をさらに備えていてもよい。この場合、ゲート電極は、第2ゲートパッド部上にも設けられており、第2ゲートパッド部を介してp型半導体層の他方の端部に電気的に接続してもよい。
本明細書で開示される半導体装置の一実施形態では、ドレイン電極が、ドレインメイン部分と複数のドレイン枝部分を有していてもよい。複数のドレイン枝部分は、ドレインメイン部分から第1方向の一方の向きに延びていてもよい。即ち、ドレイン電極は、櫛歯状のレイアウトを有していてもよい。さらに、本明細書で開示される半導体装置の一実施形態では、ソース電極が、ソースメイン部分及び複数のソース枝部分を有していてもよい。複数のソース枝部分は、ソースメイン部分から第1方向の一方の向きとは反対向きに延びていてもよい。即ち、ソース電極は、櫛歯状のレイアウトを有していてもよい。ドレイン枝部分とソース枝部分は、第1方向に直交する第2方向に沿って交互に配置されていてもよい。この実施形態の半導体装置では、櫛歯状のドレイン電極と櫛歯状のソース電極が噛み合うように配置されている。さらに、本明細書で開示される半導体装置の一実施形態では、p型半導体層が、第1方向に沿って延びる複数の直線部分及び隣り合う直線部分を接続する複数の接続部分を有していてもよい。この実施形態の半導体装置では、p型半導体層が、ドレイン電極とソース電極の櫛歯の枝部分の間隙に沿って延びるレイアウトで構成されている。
本明細書で開示される半導体装置の一実施形態では、p型半導体層の直線部分が、第2方向に沿って観測したときに、ドレイン枝部分とソース枝部分の間において、ゲート電極と接触しなくてもよい。この実施形態の半導体装置では、能動範囲の大部分において、ゲート電極がp型半導体層に接触しないので、ゲートリーク電流が顕著に抑えられる。
本明細書で開示される半導体装置の一実施形態では、ドレインメイン部分とp型半導体層の接続部分の間の距離が、ドレイン枝部分とp型半導体層の直線部分の間の距離よりも大きくてもよく、ソース枝部分とp型半導体層の接続部分の間の距離が、ソース枝部分とp型半導体層の直線部分の間の距離よりも大きくてもよく、ドレイン枝部分とp型半導体層の接続部分の間の距離が、ドレイン枝部分とp型半導体層の直線部分の間の距離よりも大きくてもよく、ソースメイン部分とp型半導体層の接続部分の間の距離が、ソース枝部分とp型半導体層の直線部分の間の距離よりも大きくてもよい。この場合、p型半導体層の接続部分の少なくとも一部は、ゲート電極と接触してもよい。この実施形態の半導体装置は、低いゲートリーク電流と高速な応答性を有することができる。
本明細書で開示される半導体装置の一実施形態では、第1ゲートパッド部が、ソースメイン部分よりもドレインメイン部分に近い位置に配置されてもよい。この実施形態の半導体装置は、低いゲートリーク電流と高速な応答性を有することができる。
以下、図面を参照して各実施例を説明する。各実施例において共通する構成要素については共通の符号を付し、その説明を省略する。
図1〜3に示されるように、半導体装置1は、HEMT(High Electron Mobility Transistor)又はHFET(Heterostructure Field Effect Transistor)と称される種類であり、半導体積層体10、ドレイン電極22、p型半導体層24、ソース電極26、ゲート電極28及び第1ゲートパッド部30を備える。なお、半導体積層体10の上面及び各種電極の上面には、必要に応じてパッシベーション膜が被膜されることがあるが、明瞭化のために、その図示を省略することがある。
図2及び図3に示されるように、半導体積層体10は、基板12、バッファ層14、電子走行層16及び電子供給層18を有する。基板12、バッファ層14、電子走行層16及び電子供給層18は、この順で積層する。
基板12の材料には、窒化物系の半導体材料が結晶成長可能なものが用いられている。一例では、基板12の材料には、窒化ガリウム、サファイア、炭化珪素、又はシリコンが用いられる。
一例では、バッファ層14の材料には、ノンドープの窒化ガリウム(GaN)が用いられる。バッファ層14は、有機金属気相成長法(MOCVD: Metal Organic Chemical Vapor Deposition)を利用して、基板12上に低温下で積層されている。
一例では、電子走行層16の材料には、ノンドープの窒化ガリウム(GaN)が用いられている。電子走行層16は、有機金属気相成長法を利用して、バッファ層14上に積層されている。
一例では、電子供給層18の材料には、ノンドープの窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)が用いられている。電子供給層18のアルミニウムの組成比は約5〜30%であり、その厚みは約5〜30nmであるのが望ましい。一例では、電子供給層18のアルミニウムの組成比が約18%であり、その厚みが約20nmである。電子供給層18は、有機金属気相成長法を利用して、電子走行層16上に積層されている。電子供給層18のバンドギャップは電子走行層16のバンドギャップよりも大きい。このため、電子走行層16と電子供給層18のヘテロ接合面には、2次元電子ガス層が形成される。
図1に示されるように、ドレイン電極22は、半導体積層体10の上面に接触して設けられており、櫛歯状にパターニングされている。ドレイン電極22は、ドレインメイン部分22a及び複数のドレイン枝部分22bを有する。ドレインメイン部分22aは、矩形状の形態である。複数のドレイン枝部分22bは、ドレインメイン部分22aの一側面からy方向の一方の向き(この例では、紙面下向き)に延びている。ドレイン電極22の材料には、窒化物系の半導体材料に対してオーミック接触可能な材料が用いられるのが望ましい。一例では、ドレイン電極22には、チタンとアルミニウムの積層電極が用いられている。これにより、ドレイン電極22は、電子走行層16と電子供給層18のヘテロ接合面に形成される2次元電子ガス層に対してオーミック接触可能に構成されている。ドレイン電極22は、電子ビーム蒸着技術を利用して、半導体積層体10の上面に積層されている。
図1に示されるように、ソース電極26は、半導体積層体10の上面に接触して設けられており、ドレイン電極22から所定距離を隔てて配置されており、櫛歯状にパターニングされている。ソース電極26は、ソースメイン部分26a及び複数のソース枝部分26bを有する。ソースメイン部分26aは、矩形状の形態である。複数のソース枝部分26bは、ソースメイン部分26aの一側面からy方向の他方の向き(この例では、紙面上向き)に延びている。ソース電極26の材料には、窒化物系の半導体材料に対してオーミック接触可能な材料が用いられるのが望ましい。一例では、ソース電極26には、チタンとアルミニウムの積層電極が用いられている。これにより、ソース電極26は、電子走行層16と電子供給層18のヘテロ接合面に形成される2次元電子ガス層に対してオーミック接触可能に構成されている。ソース電極26は、電子ビーム蒸着技術を利用して、半導体積層体10の上面に積層されている。
図1に示されるように、複数のドレイン枝部分22bと複数のソース枝部分26bは噛み合うように配置されている。このため、ドレイン枝部分22bとソース枝部分26bは、x方向に沿って交互に配置されている。この例では、5つのドレイン枝部分22b及び4つのソース枝部分26bを例示するが、ドレイン枝部分22b及びソース枝部分26bの数は特に限定されるものではなく、要求される特性に応じて適宜に設定される。
図1に示されるように、p型半導体層24は、半導体積層体10の上面に接触して設けられており、ドレイン電極22とソース電極26の間に配置されている。p型半導体層24は、複数の直線部分24aと複数の接続部分24bを有する。複数の直線部分24aの各々は概ね、ドレイン枝部分22bとソース枝s部分26bの間に配置されており、y方向に沿って延びている。複数の接続部分24bの各々は概ね、ドレイン枝部分22bとソースメイン部分26aの間又はソース枝部分26bとドレインメイン部分22aの間に配置されており、x方向に沿って延びている。複数の接続部分24bの各々は、隣り合う直線部分24aを接続する。一例では、p型半導体層24の材料には、マグネシウムがドープされた窒化ガリウム(GaN)が用いられている。一例では、p型半導体層24のマグネシウムのドーパント濃度は、1×1016〜1×1021cm-3である。p型半導体層24は、有機金属気相成長法を利用して、半導体積層体10の上面に積層されている。
図1及び図3に示されるように、第1ゲートパッド部30は、半導体積層体10の上面に設けられており、p型半導体層24の一方の端部に接触して配置されている。第1ゲートパッド部30は、p型半導体パッド部分32を有する。p型半導体パッド部分32は、半導体積層体10の上面に接触して設けられているとともにp型半導体層24の一方の端部にも接触する。一例では、p型半導体パッド部分32の材料には、マグネシウムがドープされた窒化ガリウム(GaN)が用いられている。p型半導体パッド部分32は、p型半導体層24と同一工程で半導体積層体10の上面にパターニングされる。
図1及び図3に示されるように、ゲート電極28は、第1ゲートパッド部30のp型半導体パッド部分32上面に接触して設けられている。一例では、ゲート電極28は、NiとAuの積層電極が用いられている。ゲート電極28は、電子ビーム蒸着技術を利用して、p型半導体パッド部分32の上面に積層されている。なお、ゲート電極28の材料は特に限定されるものではなく、例えば、Ti、Al、W、Pt、Pdであってもよい。ゲート電極28の製膜方法は特に限定されるものではなく、例えば、スパッタ技術が利用されてもよい。
次に、半導体装置1の動作を説明する。半導体装置1は、ドレイン電極22に正電圧が印加され、ソース電極26に接地電圧が印加されて用いられる。ゲート電極28が接地されているとき、ゲート電極28に電気的に接続されるp型半導体層24の電位も接地電位となる。このため、p型半導体層24の下方において、電子走行層16と電子供給層18のヘテロ接合面の2次元電子ガス層の電子が枯渇する。このため、ドレイン電極22とソース電極26の間の電流経路は、このp型半導体層24が対向するヘテロ接合面において遮断され、半導体装置1はオフになる。
ゲート電極28に正電圧が印加されると、ゲート電極28に電気的に接続されるp型半導体層24の電位も正電位となる。このため、p型半導体層24の下方においても、電子走行層16と電子供給層18のヘテロ接合面に2次元電子ガス層が発生する。ソース電極26から注入された電子は、2次元電子ガス層を介してドレイン電極22に流れ、半導体装置1はオンになる。
半導体装置1では、p型半導体層24と電子供給層18の接合部に寄生ダイオードが存在している。このため、半導体装置1がオンするときに、ゲート電極28に正電圧が印加されると、この寄生ダイオードが順バイアスされる。しかしながら、半導体装置1では、ゲート電極28が第1ゲートパッド部30のp型半導体パッド部分32の上面とのみ接触しており、p型半導体層24の上面に接触していない。このため、半導体装置1では、ゲート電極28からの正孔注入が抑えられるので、p型半導体層24と電子供給層18の接合部に存在する寄生ダイオードを介したゲートリーク電流が抑えられ、消費電力の増大が抑えられる。
図4に示されるように、この変形例の半導体装置1は、第1ゲートパッド部30のp型半導体パッド部分32に貫通孔32aが形成され、その貫通孔32aにゲート電極28が充填されていることを特徴とする。貫通孔32aは、ドライエッチング技術を利用して、p型半導体パッド部分32の中央部を加工することで形成することができる。この例では、p型半導体パッド部分32とゲート電極28の接触面積が小さいので、ゲート電極28からの正孔注入がさらに抑えられ、消費電力の増大がさらに抑えられる。なお、この例のように、p型半導体パッド部分32の一部をドライ加工するのに代えて、p型半導体パッド部分32の一部のキャリア濃度を低下させてもよい。例えば、p型半導体パッド部分32の一部に、Si、O、F又はArの不純物を導入してp型半導体パッド部分32の一部のキャリア濃度を低下させてもよい。この例でも、ゲート電極28からの正孔注入がさらに抑えられる。
図5に示されるように、この変形例の半導体装置1は、第1ゲートパッド部30がソースメイン部分26aよりもドレインメイン部分22aに近い側に配置されていることを特徴とする。半導体装置1がオンのとき、ゲート・ドレイン間の電位差はゲート・ソース間よりも小さい。このため、ゲートパッド部30が、ドレインメイン部分22aに近い側に配置されていると、半導体装置1がオンのときに、p型半導体パッド部分32と電子供給層18の間の寄生ダイオードに加わる順方向電圧が抑えられ、ゲートリーク電流がさらに抑えられる。
図6に示されるように、この変形例の半導体装置1は、p型半導体層24の他方の端部に接触する第2ゲートパッド部130を備えていることを特徴とする。第2ゲートパッド部130は、第1ゲートパッド部30と共通の形態を有しており、p型半導体パッド部分132を有する。さらに、この変形例の半導体装置1では、第2ゲートパッド部130のp型半導体パッド部分132の上面にゲート電極128が接触して設けられている。p型半導体層24の両端に第1ゲートパッド部30及び第2ゲートパッド部130が設けられていると、ゲート電極28,128に印加されるゲート電圧の変化に対してp型半導体層24の電位が高速に追随することができる。このため、半導体装置1のスイッチング速度が向上する。
図7に示されるように、半導体装置2は、p型半導体層24の接続部24bの上面の一部に接触する複数の補助ゲート電極29を備えていることを特徴とする。補助ゲート電極29は、ソース枝部分26bの先端に対応した接続部24bの上面の一部及びドレイン枝部分22bの先端に対応した接続部24bの上面の一部のいずれにも接触する。補助ゲート電極29は、ゲート電極28に電気的に接続されている。例えば、補助ゲート電極29は、p型半導体層24の上面を被覆する絶縁膜(パッシベーション膜を利用することができる)に沿って配設され、p型半導体層24の接続部24bに対応してその絶縁膜に形成された貫通孔を介してp型半導体層24の接続部24bの上面の一部に接触してもよい。
図8に、ソース枝部分26bの先端近傍を示す。このように、ソース枝部分26bの先端近傍においては、ドレインメイン部分22aとp型半導体層24の接続部分24bの間の距離L1が、ドレイン枝部分22bとp型半導体層24の直線部分24aの間の距離L2よりも大きく構成されており、さらに、ソース枝部分26bとp型半導体層24の接続部分24bの間の距離L3が、ソース枝部分26bとp型半導体層24の直線部分24bの間の距離L4よりも大きく構成されている。
図9に、ドレイン枝部分22bの先端近傍を示す。このように、ドレイン枝部分22bの先端近傍においては、ドレイン枝部分22bとp型半導体層24の接続部分24bの間の距離L5は、ドレイン枝部分22bとp型半導体層24の直線部分24aの間の距離L6よりも大きく構成されており、さらに、ソースメイン部分26aとp型半導体層24の接続部分24bの間の距離L7は、ソース枝部分26bとp型半導体層24の直線部分24aの間の距離L8よりも大きく構成されている。
図8及び図9に示されるように、ソース枝部分26bの先端近傍及びドレイン枝部分22bの先端近傍では、p型半導体層24の接続部24bとドレイン電極22の距離L1,L5及びp型半導体層24の接続部24bとソース電極26の距離L3,L7が、相対的に長く構成されている。このように、ソース枝部分26bの先端近傍及びドレイン枝部分22bの先端近傍では、p型半導体層24の接続部24bと電子供給層18の間の寄生ダイオードに加わる順方向電圧が相対的に小さい。このため、このようなp型半導体層24の接続部24bに補助ゲート電極29が接触していても、ゲートリーク電流の増大は抑えられる。一方で、p型半導体層24の接続部24bに補助ゲート電極29が接触していると、補助ゲート電極29に印加されるゲート電圧の変化に対してp型半導体層24の電位が高速に追随することができる。このため、半導体装置1のスイッチング速度が向上する。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:半導体積層体、 22:ドレイン電極、 22a:ドレインメイン部分、 22b:ドレイン枝部分、 24:p型半導体層、 24a:直線部分、 24b:接続部分、 26:ソース電極、 26a:ソースメイン部分、 26b:ソース枝部分、 28:ゲート電極、 30:ゲートパッド部、 32:p型半導体パッド部分

Claims (9)

  1. ヘテロ接合を有する半導体積層体と、
    前記半導体積層体上に設けられているドレイン電極と、
    前記半導体積層体上に設けられており、前記ドレイン電極から離れて配置されているソース電極と、
    前記半導体積層体上に設けられており、前記ドレイン電極と前記ソース電極の間に配置されているp型半導体層と、
    前記p型半導体層の一方の端部に電気的に接続するゲート電極と、を備え、
    前記p型半導体層の上面の少なくとも一部は、前記ゲート電極と接触しないように構成されており、
    前記ドレイン電極は、
    ドレインメイン部分と、前記ドレインメイン部分から第1方向の一方の向きに延びる複数のドレイン枝部分と、を有し、
    前記ソース電極は、
    ソースメイン部分と、前記ソースメイン部分から前記第1方向の前記一方の向きとは反対向きに延びる複数のソース枝部分と、を有し、
    前記ドレイン枝部分と前記ソース枝部分は、前記第1方向に直交する第2方向に沿って交互に配置されており、
    前記p型半導体層は、
    前記第1方向に沿って延びる複数の直線部分と、
    隣り合う前記直線部分を接続する複数の接続部分と、を有しており、
    前記p型半導体層の前記直線部分は、前記第2方向に沿って観測したときに、前記ドレイン枝部分と前記ソース枝部分の間において、前記ゲート電極と接触しない半導体装置。
  2. 前記半導体積層体上に設けられており、前記p型半導体層の一方の端部に接触する第1ゲートパッド部をさらに備え、
    前記ゲート電極は、前記第1ゲートパッド部上に設けられており、前記第1ゲートパッド部を介して前記p型半導体層の一方の端部に電気的に接続する請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1ゲートパッド部は、前記p型半導体層の一方の端部に接触するp型半導体パッド部分を有しており、
    前記p型半導体パッド部分は、前記第1ゲートパッド部上に配置されている前記ゲート電極の一部に接触する請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記ゲート電極は、前記p型半導体層の他方の端部にも電気的に接続する請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記半導体積層体上に設けられており、前記p型半導体層の他方の端部に接触する第2ゲートパッド部をさらに備えており、
    前記ゲート電極は、前記第2ゲートパッド部上にも設けられており、前記第2ゲートパッド部を介して前記p型半導体層の他方の端部に電気的に接続する請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記ドレインメイン部分と前記p型半導体層の前記接続部分の間の距離は、前記ドレイン枝部分と前記p型半導体層の前記直線部分の間の距離よりも大きく、
    前記ソース枝部分と前記p型半導体層の前記接続部分の間の距離は、前記ソース枝部分と前記p型半導体層の前記直線部分の間の距離よりも大きく、
    前記ドレイン枝部分と前記p型半導体層の前記接続部分の間の距離は、前記ドレイン枝部分と前記p型半導体層の前記直線部分の間の距離よりも大きく、
    前記ソースメイン部分と前記p型半導体層の前記接続部分の間の距離は、前記ソース枝部分と前記p型半導体層の前記直線部分の間の距離よりも大きく、
    前記p型半導体層の前記接続部分の少なくとも一部は、前記ゲート電極と接触する請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体装置。
  7. 前記第1ゲートパッド部は、前記ソースメイン部分よりも前記ドレインメイン部分に近い位置に配置されている請求項2又は3に記載の半導体装置。
  8. ヘテロ接合を有する半導体積層体と、
    前記半導体積層体上に設けられているドレイン電極と、
    前記半導体積層体上に設けられており、前記ドレイン電極から離れて配置されているソース電極と、
    前記半導体積層体上に設けられており、前記ドレイン電極と前記ソース電極の間に配置されているp型半導体層と、
    前記p型半導体層の一方の端部に電気的に接続するゲート電極と、
    前記半導体積層体上に設けられており、前記p型半導体層の一方の端部に接触する第1ゲートパッド部と、を備え、
    前記p型半導体層の上面の少なくとも一部は、前記ゲート電極と接触しないように構成されており、
    前記ゲート電極は、前記第1ゲートパッド部上に設けられており、前記ドレイン電極と前記ソース電極の間に位置する前記p型半導体層には接触しておらず、前記第1ゲートパッド部を介して前記p型半導体層の一方の端部に電気的に接続する半導体装置。
  9. ヘテロ接合を有する半導体積層体と、
    前記半導体積層体上に設けられているドレイン電極と、
    前記半導体積層体上に設けられており、前記ドレイン電極から離れて配置されているソース電極と、
    前記半導体積層体上に設けられており、前記ドレイン電極と前記ソース電極の間に配置されているp型半導体層と、
    前記p型半導体層の一方の端部と他方の端部に電気的に接続するゲート電極と、
    前記半導体積層体上に設けられており、前記p型半導体層の他方の端部に接触する第2ゲートパッド部と、を備え、
    前記p型半導体層の上面の少なくとも一部は、前記ゲート電極と接触しないように構成されており、
    前記ゲート電極は、前記第2ゲートパッド部上に設けられており、前記ドレイン電極と前記ソース電極の間に位置する前記p型半導体層には接触しておらず、前記第2ゲートパッド部を介して前記p型半導体層の他方の端部に電気的に接続する半導体装置。
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