JP6238398B2 - 粉砕助剤およびセメント - Google Patents
粉砕助剤およびセメント Download PDFInfo
- Publication number
- JP6238398B2 JP6238398B2 JP2013174014A JP2013174014A JP6238398B2 JP 6238398 B2 JP6238398 B2 JP 6238398B2 JP 2013174014 A JP2013174014 A JP 2013174014A JP 2013174014 A JP2013174014 A JP 2013174014A JP 6238398 B2 JP6238398 B2 JP 6238398B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- parts
- cement
- concrete
- grinding aid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P40/00—Technologies relating to the processing of minerals
- Y02P40/10—Production of cement, e.g. improving or optimising the production methods; Cement grinding
Landscapes
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
- Disintegrating Or Milling (AREA)
Description
なお、本発明においてコンクリートとは、コンクリートのほか、モルタルおよびセメントペースト硬化体を含む概念である。
従来、セメント製造分野では、粉砕助剤としてジエチレングリコールが粉砕効率に優れ、かつ粉砕したセメントの強度発現性を低下させないため多用されてきた。しかし、近年、ジエチレングリコールが副産されるエチレングリコール製造工程において、目的物であるエチレングリコールの収率の向上に伴い、相対的に副産物であるジエチレングリコールの生成量が減少し、該副産物の安定的な確保が難しくなっている(特許文献1)。
また、グリコール系以外の粉砕助剤として、尿素(特許文献2)、N−メチルジエタノールアミン(特許文献3)、アルカノールアミン(特許文献4)等の窒素化合物が提案されているが、該化合物は粉砕による摩擦熱等により、その一部が分解してアンモニアが生成し、アンモニア臭を発するおそれがある。
[1]下記(1)式に示すプロピレングリコール100質量部に対し、
下記(2)式に示す1,1´−[(1−メチル−1,2−エタンジイル)ビス(オキシ)]ビス−2−プロパノールを1.6〜2.2質量部、
下記(3)式に示す1−(2−ブトキシエトキシ)−2−プロパノールを0.9〜1.2質量部、および、
下記(4)式に示す1,1´−オキシビス−2−プロパノールを0.4〜0.7質量部
含む粉砕助剤。
[3]セメントクリンカー100質量部、またはセメントクリンカーと石膏の合計100質量部に対し、前記[1]または[2]に記載の粉砕助剤を0.01〜1質量部含むセメント。
1.粉砕助剤
(1)粉砕助剤の成分と含有割合
本発明の粉砕助剤は、前記のとおり、プロピレングリコール100質量部に対し、1,1´−[(1−メチル−1,2−エタンジイル)ビス(オキシ)]ビス−2−プロパノール(1,1’-[(1-methyl-1,2-ethanediyl)bis(oxy)]bis-2-propanol、以下「プロパノールa」という。)を0.2〜20質量部含むものである。プロパノールaの含有割合が前記範囲内であれば、ジエチレングリコールと同等の高い粉砕効率を有する。なお、プロパノールaの含有割合は、プロピレングリコール100質量部に対し、好ましくは0.9〜11.0質量部、より好ましくは1.6〜2.2質量部である。
本発明の粉砕助剤の調製は、必須成分であるプロピレングリコールおよびプロパノールaと、任意成分であるプロパノールbおよびプロパノールc(以下、プロピレングリコールおよびプロパノールa〜cを「粉砕有効成分」という。)を、試薬や工業製品の形態で入手して前記[1]〜[3]に記載の割合で混合して調製する。
また、廃ワイヤーソーオイルおよび廃ワイヤーソーオイルの脱水処理物(以下「廃ワイヤーソーオイル等」という。)は前記粉砕有効成分を多く含有することから、該含有率に応じて本発明の粉砕助剤の一部または全部に使用することができる。
ここで、ワイヤーソーオイルとは、ワイヤソーによりシリコンインゴットからシリコンウエーハを切り出す工程で用いられる水溶性切削油であり、炭化珪素等の砥粒、プロピレングリコール、および前記プロパノール等を含むものである。そして、廃ワイヤーソーオイルとは、繰り返し使用したために砥粒が摩耗し、またシリコンの切削屑等が増加等して切削能力が低下したワイヤーソーオイルから、遠心分離等により固液分離して得た廃油である。
前記粉砕有効成分の各成分の含有割合が、前記含有割合の範囲から外れる場合は、該範囲に入るように不足成分を添加して調整し、また、各成分の含有割合が該範囲内にある場合はそのまま使用できる。なお、本発明の粉砕助剤は、粘度を調整するために水を添加してもよい。
次に、本発明のセメントについて説明する。
該セメントは、セメントクリンカー100質量部、またはセメントクリンカーと石膏の合計100質量部に対し、前記粉砕助剤を0.01〜1質量部含むものである。粉砕助剤の含有割合が0.01質量部未満では粉砕効率は向上せず、1質量部を超えると粉砕効率は飽和してコスト高になる。なお、粉砕助剤の含有割合は、セメントクリンカー100質量部、またはセメントクリンカーと石膏の合計100質量部に対し、好ましくは0.01〜0.5質量部、より好ましくは0.01〜0.3質量部である。
本発明の粉砕助剤の粉砕対象となるセメントクリンカーは、特に限定されず、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、石炭灰含有セメント、シリカセメント、白色セメント、またはエコセメント等のセメントのクリンカーが挙げられる。
なお、本発明の粉砕助剤は、前記セメントクリンカーや石膏のほか、石灰石や粘土等のセメント原料の粉砕にも用いることができる。
さらに、本発明のコンクリートについて説明する。
本発明のコンクリートは、前記セメントを用いてなるコンクリートであって、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩を固形分換算で、コンクリート1m3あたり0.05〜5kg含むものである。該値が0.05kg未満ではコンクリートの流動性が低く、5kgを超えるとコンクリートの強度発現性が低下する場合がある。なお、該値は好ましくは0.1〜3kg、より好ましくは0.2〜2kg、さらに好ましくは0.3〜1kgである。
また、本発明のセメントとナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩を含むコンクリートは、表2に示すように、混練後30分経過してもコンクリート(モルタル)の流動性がほとんど低下しない。
ここで、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩は、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、およびアミン塩等から選ばれる1種以上であり、また分子中にスルホン酸の残基が含まれていてもよい。
本発明のコンクリートに用いる混練水は、コンクリートの強度発現性等に悪影響を与えないものであればよく、例えば、水道水、下水処理水、生コンの上澄水などが挙げられる。
1.使用材料
(1)粉砕助剤A
下記組成を有する廃ワイヤーソーオイルの脱水処理物
プロピレングリコール100質量部、プロパノールa2.0質量部、プロパノールb1.0質量部、プロパノールc0.6質量部、水26質量部
動粘度17cSt
(2)粉砕助剤B
下記組成を有する廃ワイヤーソーオイル
プロピレングリコール100質量部、プロパノールa1.8質量部、プロパノールb1.1質量部、プロパノールc0.5質量部、ただし、水は含まず。
動粘度50cSt
(3)粉砕助剤C
ジエチレングリコール、試薬1級
(4)普通ポルトランドセメントクリンカー
SO3含有率は0.6質量%、太平洋セメント社製
(5)排煙脱硫二水石膏
(6)標準砂
(7)減水剤
(i)ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物の塩(登録商標:マイテイ150、花王社製)
(ii)ポリカルボン酸塩(登録商標:レオビルドSP8N、BASFジャパン社製)
前記セメントクリンカー5kg、前記石膏をセメントクリンカー100質量部に対しSO3換算で1.5質量部、前記粉砕助剤A〜Cをセメントクリンカーと石膏の合計100質量部に対し0.02質量部、および媒体50kgをテストミルに入れ、回転速度を48Hz、セメントの目標ブレーン比表面積を3300±100cm2/gに設定して粉砕試験を行った。その結果を表1に示す。
表1から分かるように、実施例1および実施例2のいずれも、粉砕時間、ミル内のセメントの付着状況、および粒度分布は、参考例のジエチレングリコールと同等であった。
前記粉砕試験において調製したセメントを用いて、JIS R 5201「セメントの物理試験方法」に準拠しセメントの物理試験を実施した。その結果を表2に示す。
表2から分かるように、実施例1および実施例2のいずれも、凝結、偽凝結、モルタルフロー、および圧縮強さは、参考例のジエチレングリコールと同等であった。
以上のことから、本発明の粉砕助剤はジエチレングリコールと同等の粉砕性能を有することが分かる。特に、廃ワイヤーソーオイルや廃ワイヤーソーオイルの脱水処理物を粉砕助剤として用いれば、再資源化や環境保護にも資することができる。
Claims (3)
- 前記粉砕助剤の一部または全部が、廃ワイヤーソーオイル、または廃ワイヤーソーオイルの脱水処理物である、請求項1に記載の粉砕助剤。
- セメントクリンカー100質量部、またはセメントクリンカーと石膏の合計100質量部に対し、請求項1または2に記載の粉砕助剤を0.01〜1質量部含むセメント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013174014A JP6238398B2 (ja) | 2013-08-23 | 2013-08-23 | 粉砕助剤およびセメント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013174014A JP6238398B2 (ja) | 2013-08-23 | 2013-08-23 | 粉砕助剤およびセメント |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015039695A JP2015039695A (ja) | 2015-03-02 |
JP6238398B2 true JP6238398B2 (ja) | 2017-11-29 |
Family
ID=52694162
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013174014A Active JP6238398B2 (ja) | 2013-08-23 | 2013-08-23 | 粉砕助剤およびセメント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6238398B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110642683A (zh) * | 2019-09-18 | 2020-01-03 | 湖北鑫统领万象科技有限公司 | 一种以二氯异丙醚为原料的水泥助磨剂助磨成分的合成方法 |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5673035A (en) * | 1979-11-19 | 1981-06-17 | Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd | Preparation of alkylene glycol |
JPH07187843A (ja) * | 1993-12-24 | 1995-07-25 | Kao Corp | 軽量気泡コンクリート組成物 |
US5429675A (en) * | 1994-08-22 | 1995-07-04 | W. R. Grace & Co.-Conn. | Grinding aid composition and cement product |
JP2007071456A (ja) * | 2005-09-07 | 2007-03-22 | Kinki Kankyo Kosan Kk | シリコン微粒子含有廃棄物の処分方法、再資源化方法および燃料組成物 |
JP5289817B2 (ja) * | 2008-04-28 | 2013-09-11 | 太平洋セメント株式会社 | 航空機用使用済み不凍液の処理方法及び処理不凍液を使用した粉砕助剤 |
JP2010163344A (ja) * | 2008-12-19 | 2010-07-29 | Taiheiyo Cement Corp | セメント添加材の製造方法 |
JP2010159179A (ja) * | 2009-01-08 | 2010-07-22 | Taiheiyo Cement Corp | セメント添加材の製造方法 |
JP5183530B2 (ja) * | 2009-03-10 | 2013-04-17 | 太平洋セメント株式会社 | 無水石膏粉末の製造方法 |
TW201336812A (zh) * | 2011-12-13 | 2013-09-16 | Sumitomo Chemical Co | 由環氧乙烷化合物製造二醇類之方法 |
-
2013
- 2013-08-23 JP JP2013174014A patent/JP6238398B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015039695A (ja) | 2015-03-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5665638B2 (ja) | セメントクリンカーの製造方法 | |
JP5798395B2 (ja) | 水硬性粉体の製造方法 | |
JP5946107B2 (ja) | セメント組成物の製造方法 | |
CN105753411B (zh) | 以废混凝土为原料湿磨工艺制备再生混凝土的方法 | |
JP6137850B2 (ja) | 水硬性組成物 | |
JP7218083B2 (ja) | セメント組成物の製造方法 | |
CN108546063A (zh) | 钢筋连接专用干粉套筒灌浆料及其制备 | |
JP2013064052A (ja) | 土質改良材 | |
CN103214226A (zh) | 再生混凝土商品砂浆 | |
CN106904847A (zh) | 一种利用废弃混凝土水泥石相制备低烧复合水泥的方法 | |
CN103232181B (zh) | 一种钛白渣混凝土掺合料的制备方法 | |
KR101640160B1 (ko) | 심층혼합공법용 고화 조성물의 제조방법 및 심층혼합공법용 고화 조성물 | |
JP6238398B2 (ja) | 粉砕助剤およびセメント | |
JP6316576B2 (ja) | セメント組成物 | |
JP6292257B2 (ja) | 脱硫スラグを用いた水和固化体 | |
WO2019044484A1 (ja) | モルタル又はコンクリート組成物及びその製造方法 | |
JP7042643B2 (ja) | セメント組成物 | |
JP5464558B2 (ja) | セメント組成物の製造方法 | |
CN103936317A (zh) | 混凝土专用复合粉煤灰及其制备方法 | |
KR101447267B1 (ko) | 심층혼합공법용 고화 조성물의 제조방법 및 심층혼합공법용 고화 조성물 | |
JP2003192403A (ja) | コンクリート用ポルトランドセメント | |
JP5423515B2 (ja) | セメント系固化材及びその製造方法 | |
JP5976069B2 (ja) | セメントクリンカー | |
JP6867800B2 (ja) | セメント組成物 | |
JP5850708B2 (ja) | ポルトランドセメント |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160531 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170419 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170530 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170704 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20171011 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171027 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6238398 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |