JP6237356B2 - 印字された卵殻の製造方法 - Google Patents
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Description
これらの表示は、未加工食品、加工食品をはじめとする対象物に対して直接、あるいは、包装材等を介して、あるいは、食品に接触する材料、あるいは、食品類を取り扱う環境を通過する材料に印字されるが、安全性を考慮されたインキで、それぞれの商品個々に印字されていることが好ましい。
一方、従来、食品等の缶詰、パックに製造年月日やロット番号を記録するためにインクジェットプリンターや熱転写プリンターが使われている。これらのプリンターは、可変情報をダイレクトに記録できるため印刷の版を作成する必要がなく、コンピューターによる情報の変更が容易であり、生産現場において種々の用途展開がなされている。
インクジェットプリンターに用いられるインキとしては、食品添加物着色料である水溶性染料を水に溶解したものがあるが、耐水性が劣り、水に接触する対象物には使用できなかった。しかも、食品類、食品関連の材料、食品包装材等へのマーキングに使用されるインキは食品に準じたインキであることが衛生上からも好ましい。そのため、インキの溶剤としてエタノールが注目された。
水を多量に含むインクジェットインキはエタノール系のインクジェットインキに比して、乾燥性に乏しく、印字した卵殻の生産性が劣る。特に赤玉の卵殻は白玉の場合に比してインキが浸透しにくいので、生産性の点から乾燥性に優れるインキの使用が重要である。
すなわち、本発明は、溶媒全体に対して、エタノール75〜85重量%、および水15〜25重量%含む混合溶媒で、コウリャン色素、シタン色素、ウコン色素、ビキシン、またはアナトー色素を含む粗色素より、コウリャン色素、シタン色素、ウコン色素、ビキシン、またはアナトー色素を抽出する第1工程と、インキ全体に対して、エタノール60〜69重量%、水15〜23重量%、第1工程で得られた色素1〜9重量%、シェラック樹脂4〜8重量%からなるインクジェットインキを製造する第2工程、
第2工程で製造したインクジェットインキを、卵殻に印刷する第3工程を含む印字された卵殻の製造方法に関する。
前記色素が、溶媒全体に対して、エタノール75〜85重量%、および水15〜25重量%含む混合溶媒で、コウリャン色素、シタン色素、ウコン色素、ビキシン、またはアナトー色素を含む粗色素より、コウリャン色素、シタン色素、ウコン色素、ビキシン、またはアナトー色素を抽出したものであることを特徴とする上記卵殻用インクジェットインキに関する。
本発明のインキ組成中の溶剤濃度が、エタノール60〜69重量%、水15〜23重量%が必須である理由は、インキの消泡、着弾インキ滴のドットゲイン、シェラック樹脂の溶解性を勘案し考慮したものである。
一方、エタノール濃度69%以下とすることによって、インキの表面張力を高くでき、卵殻表面と着弾インキ滴との接触角が大きくなる為、ドットにじみが起こりにくくなり、高濃度高精細印字が可能となる。
天然着色料も種類によってエタノールと水の混合溶剤に対する溶解度が異なり、コウリャン色素、シタン色素などは溶解度が高い事で色材を高濃度にすることが可能な為より好適な色材である。
特に、コウリャン色素では、エタノールと水の混合溶剤から抽出処理される赤味の高発色濃度を有する色素は分光吸収487nm付近に極大値(ピーク)、400nmから486nmの間に極小値(バレー)を持ち、ピークO.D.値/バレーO.D.値が1.03以上であり、赤玉卵殻への印字において、視認性の点で極めて、効果的な色相となる。
本発明においてシェラック樹脂は、インキ中にインキ全体の4〜8重量%の範囲で含まれることが好ましい。含有量を4重量%以下とすることにより適度な粘度のインキを得ることができ、卵殻への密着性にも優れる。又、8重量%以下とすることによりインキの粘度が適度に下げることができ、低温でも安定して連続運転できる。
また、シェラック樹脂は水中で析出する性質を有している。インキ中のシェラック樹脂の濃度が上がると、シェラック樹脂を析出させてしまう水分濃度も低くなる。シェラック樹脂の析出を抑制・防止するという点からも、インキ中のシェラック樹脂の含有量は、4〜8重量%の範囲で含まれることが好ましい。
食用の祖色素から、エタノール75〜85重量%、水15〜25重量%からなるエタノールと水の混合溶剤にて色素を抽出し、ろ過分離された色素溶液の形態にて用いる。また、シェラック樹脂も、あらかじめエタノールにて溶解した溶解液として用いる。また、伝導度調整剤はあらかじめ水に溶解した水溶液を用いる。色素溶液、シェラック樹脂液、伝導度調整剤、保湿剤、水等を加えて、混合攪拌した後、孔径10μ以下のフィルターで濾過することにより、本発明の使用するインクジェットインキを製造することができる。混合攪拌は、通常の羽根を具備した攪拌機のほか、高速の分散機、乳化機により行うこともできる。
粘度、吐出安定性の点から、インキ中の固形分は10〜20重量%であることが好ましい。
この時の空気流の供給は、マーキングと同時ないし0.5秒以内に当たるよう調整することが望ましい。これより、印字ドットの広がり、乾燥速度を制御し、卵等の表面上の微小結露に対しても良好な印字が形成される。
マーキングするデータは、生産地、収穫日時、生産者、日付、特殊記号等もあわせて表記できる。
卵等では、大きさ、採卵情報等のデータを連動させてマーキングを行うと、消費者への品質提示ができ、高付加価値商品となる。
これらの表記は、経路の確実な表示方法として商品の流通形態への信頼性を付与する。
(実施例1)
第1の工程で、コウリャン祖色素を25部、エタノール60部、水15部(エタノール:水=80:20)、合計100部を撹拌混合する。得られた混合液を孔径1μmのろ紙でろ過し、コウリャン色素抽出液Bを得る。この時、コウリャン色素抽出液の不揮発固形分濃度は15%であった。
続いて第2工程で、前記コウリャン色素抽出液Bを60部、シェラック樹脂溶液10部、乳酸ナトリウム溶液5部、エタノール15部、水10部を撹拌混合する。得られた混合液を孔径1μmのろ紙でろ過し、コウリャン色素:9重量%、シェラック樹脂:5重量%、乳酸ナトリウム:2.5重量%、エタノール:60.8重量%、水:22.7重量%のインクジェットインキを得た。
尚、前記シェラック樹脂溶液は50%エタノール溶液、乳酸ナトリウム溶液は50%水溶液である。
表1に示す原料を用いた以外は実施例1と同様にしてインクジェットインキを調製した。
なお、粘度の測定は粘度計(東機産業社製「RB80L」)を用いて行い、表面張力の測定は表面張力計(KYOWA INTERFACE社製「サーフェイステンシオメーター」)を用いて行い、電導度の測定は導電率計(ミルウォーキージャパン社製「C66型導電率計」)を用いて行った。
<吐出安定性>
○:充填インク循環後印字可能
×:希釈ショックのタンク内凝集、循環フィルターの閉塞、吐出不良等で印字不可能
<印字濃度>(赤色鶏卵に印字した文字ドットの濃度を評価)
○:識別可能
×:識別不可
<ドットシャープ>(にじみ)(赤色鶏卵に印字した文字ドットの形態を評価)
○:ドット径がシャープ
×:ドット径がにじむ
<耐水性>(印字後、10分間ボイルした鶏卵の印字部を観察評価)
○:印字部の文字識別可能
×:印字部の文字識別不可
一方、エタノール:水75:25の混合溶媒にて祖色素から色素を抽出し、インキ中の水が多い比較例1は、溶解・ろ過性が不良であり、吐出試験はできなかった。
また、実施例1に用いた色素抽出液と同じ抽出液を用いた場合であっても、インキ中の水が多い比較例2は比較例1と同様の結果となり、インキ中のエタノールが多いと比較例3に示すように、赤色鶏卵に印字した文字ドットがにじむ。実施例1の場合の印字物を添付図1に、比較例1の場合の印字物を添付図2に示す。添付図1の場合の方が明らかににじみの少ないドット形成が成され、高印字濃度で識別しやすいことが分かる。
比較例4、5は、いずれも色素抽出時のエタノールが多い場合であり、比較例3と同様に赤玉卵殻上で文字ドットがにじむ。
Claims (1)
- 溶媒全体に対して、エタノール75 〜85重量%、および水15 〜25重量% 含む混合溶媒で、コウリャン色素、シタン色素、ウコン色素、ビキシン、またはアナトー色素を含む粗色素より、コウリャン色素、シタン色素、ウコン色素、ビキシン、またはアナトー色素を抽出する第1工程と、インキ全体に対して、エタノール60 〜69重量% 、水15〜23重量% 、第1工程で得られた色素1〜9重量% 、シェラック樹脂4〜8重量% からなるインクジェットインキを製造する第2 工程、
第2 工程で製造したインクジェットインキを、卵殻に印刷する第3 工程を含む印字された卵殻の製造方法。
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