JP6236767B2 - 読取レンズユニット、画像読取装置、画像形成装置 - Google Patents
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Description
物体側に配置された前群と、像側に配置された後群とから構成される読取レンズにおいて、前群と後群との間隔(距離)が短い場合は、読取レンズの全長も短くなるため、一つの鏡筒内で保持されるのが一般的である。
本発明に係る読取レンズユニットの第1の実施形態を図1及び図2に基づいて説明する。
図1に示すように、読取レンズユニットは、物体側に前群11、像側に後群12を配した読取レンズ10と、前群11を保持する前群保持部材21及び後群12を保持する後群保持部材22を有し、読取レンズ10全体を一体化する保持手段と、前群11と後群12との間に配置され、前群11と後群12との距離を規定する間隔部材23とを備える。本実施形態において、間隔部材23は、前群保持部材21と後群保持部材22との間に挿入されている。
なお、読取レンズの構成はこれに限定されず、前群11は円形レンズ以外のレンズであってもよく、後群12は長尺レンズ以外のレンズであってもよい。
前群11と後群12との間隔はピント及び像面の倒れに大きく影響するため、間隔部材23により間隔を調整することにより、ピントを調整するとともに像面の倒れを補正することができる。
図1に示す本実施形態では連結手段24がネジであり、前群保持部材21と後群保持部材22とがネジ締結により連結された例を示しているが、連結手段24はこれに限定されず、例えば、クリップ形状の連結手段で前群保持部材21と後群保持部材22とを挟持して連結してもよい。
後群12は結像面近傍に配置されるため、ラインセンサの長手方向とほぼ同径が必要となる。したがって、後群のレンズが円形状のままであると、レンズの外形が非常に大きくなり、画像読取装置の高さが高くなり、またレンズ自体のコストも増大する。そこで、後群12の外形形状を、主走査方向に長い短冊形状とすることにより、画像読取装置の薄型化やレンズの低コスト化を実現することができる。
前記読取レンズユニットの第2の実施形態を図3に基づいて説明する。なお、読取レンズ10は上述の第1の実施形態と同様である。
図3に示すように、後群保持部材22上に間隔部材を支持する支持部材25を有し、間隔部材23は、支持部材25と後群12との間に配置されている。
前記読取レンズユニットの第3の実施形態を図4に基づいて説明する。なお、読取レンズ10は上述の第1の実施形態と同様である。
図4に示すように、間隔部材23は前群保持部材21と後群保持部材22との間に挿入され、読取レンズ10の光軸方向に沿った垂直断面形状がテーパ形状である。本実施形態では、間隔部材23は像側に傾斜面を有し、該傾斜面は垂直方向の下方において後群保持部材22と接触しない領域を有する。
このような構成は、後群12が保持部材による保持が難しいレンズ(例えば、長尺レンズ等)である場合に有効である。
前記読取レンズユニットの第4の実施形態を図5に基づいて説明する。なお、読取レンズ10は上述の第1の実施形態と同様である。
図5に示すように、後群保持部材22上に間隔部材を支持する支持部材25を有し、間隔部材23は、支持部材25と後群12との間に配置されている。また、間隔部材23は、読取レンズ10の光軸方向に沿った垂直断面形状がテーパ形状である。本実施形態では、間隔部材23は像側に傾斜面を有し、該傾斜面は垂直方向の下方において後群12と接触しない領域を有する。
このような構成は、後群12が保持部材による保持が難しいレンズ(例えば、長尺レンズ等)である場合に有効である。
前記読取レンズユニットの第5の実施形態を図6に基づいて説明する。なお、読取レンズ10は上述の第1の実施形態と同様である。
図6に示すように、本実施形態の間隔部材23は後群12を覆うように設けられた部材であり、像面における像の明るさを補正するための所定形状の開口部26を有するシェーディング手段でもある。
後述する画像読取装置において、「明るさの不均一な原稿像」をそのまま読取ると、読取った画像情報で画像を再生したときに、再生画像に「濃度むら」が現われてしまう。この濃度むらを解消する方法として、結像光束の光路中にシェーディング手段を設ける方法が挙げられる。
間隔部材23がシェーディング機能を有することにより、ピントを調整し、像面の倒れを補正することができるとともに、読取りの中央に対する周辺部の像の明るさを調整することができる。
前記読取レンズユニットの第6の実施形態を図7に基づいて説明する。なお、読取レンズ10は上述の第1の実施形態と同様である。
図7に示すように、本実施形態の前群保持部材21は、光路と交差して短手方向全体を覆うように設けられた部材であり、像面における像の明るさを補正するための所定形状の開口部26を有するシェーディング手段を兼ねている。
なお、本実施形態では前群保持部材21がシェーディング手段を兼ねた態様を示しているが、後群保持部材22がシェーディング手段を兼ねている態様であってもよい。
前記読取レンズユニットの第7の実施形態を図8に基づいて説明する。なお、読取レンズ10は上述の第1の実施形態と同様である。
図8に示すように、前群保持部材21は、読取レンズの光軸13を中心に矢印Aで示す方向、すなわち光軸まわりに回転可能である。
前記読取レンズユニットの第8の実施形態を図9に基づいて説明する。なお、読取レンズ10は上述の第1の実施形態と同様である。
図9に示すように、後群保持部材22は、読取レンズの光軸13を中心に矢印Bで示す方向、すなわち光軸まわりに回転可能である。
なお、図9に示すように、後群12が長尺レンズであってもよい。長尺レンズは円形レンズの一部を切り欠いた形状であり、原稿からの光がケラレない範囲で光軸13まわりに回転調整することができる。
前記読取レンズユニットの第9の実施形態を図10に基づいて説明する。なお、読取レンズ10は上述の第1の実施形態と同様である。
図10に示すように、前群保持部材21と後群保持部材22とが、一体として読取レンズの光軸13を中心に矢印A及びBで示す方向、すなわち光軸まわりに回転可能である。
前群保持部材21と後群保持部材22とが一体化して光軸13まわりに回転することにより、読取レンズ10を構成するレンズ系の偏心による像面の傾きを調整することができる。
本発明に係る画像読取装置は、前記読取レンズユニットを備える。詳しくは、原稿を照明する照明系と、前記照明系で照明された原稿の反射光を縮小結像させる結像レンズと、前記結像レンズで結像された原稿像を光電変換するラインセンサを有し、前記結像レンズとして前記読取レンズユニットを構成する前記読取レンズ10を備える。
図11に示すように、読み取られるべき画像を有する原稿2は、原稿台としてのコンタクトガラス1上に平面的に定置される。原稿台(コンタクトガラス)1の下部には、照明手段3が配置されている。照明手段3は、光源として図面に直交する方向に長い管灯、及びリフレクタで構成され、「図面に直交する方向に長いスリット状部分」を照明する。前記光源としては、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、LED光源等を用いることができるが、LED光源を使用することが好ましい。LED光源を使用することにより、読取光学系の消費電力を低減可能であり、省エネルギーを達成することができる。
「撮像部」であるラインセンサ6は、前記色分解手段として赤(R)、緑(G)、青(B)のフィルタを持った光電変換素子(6a、6b、6c)を、1チップに3列に配列させた3ラインCCD(3ラインのラインセンサ)であり、原稿2の照明走査に伴い、原稿画像を画像信号化する。このようにして原稿2の読み取りが実行され、原稿2のカラー画像は、赤、緑、青の3原色に色分解して読み取られる。
また、結像光路中に色分解素子を有さず、原稿情報をモノクロとして読み取ることも可能である。
本発明に係る画像形成装置は、前記画像読取装置を備える。
前記画像形成装置の一実施形態を図12に示す。
なお、前記画像形成装置は、感光体を各色に対応して複数配置した、いわゆるタンデム式の画像形成装置であってもよい。勿論、前記画像形成装置を「モノクロームの画像形成を行うように構成」できることは言うまでもない。
11 前群
12 後群
13 光軸
21 前群保持部材
22 後群保持部材
23 間隔部材
24 連結手段
25 支持部材
26 開口部(シェーディング手段)
Claims (10)
- 物体側に前群、像側に後群を配した読取レンズと、
前記前群を保持する前群保持部材及び前記後群を保持する後群保持部材と、
前記前群保持部材と前記後群保持部材との間に配置され、前記前群と前記後群との距離を規定する間隔部材と、を備え、
前記前群保持部材と前記後群保持部材とは互いに独立した部材であり、
連結手段により、前記前群保持部材と前記後群保持部材とが、前記読取レンズの光軸の両側において該光軸と平行な方向に締結され一体化することで前記読取レンズ全体を一体化する保持手段を構成することを特徴とする読取レンズユニット。 - 前記連結手段はネジであり、
前記前群保持部材と前記後群保持部材とを、前記読取レンズの光軸の両側において該光軸と平行な方向にネジ締結することで、前記読取レンズ全体を一体化することを特徴とする請求項1に記載の読取レンズユニット。 - 前記間隔部材は、前記読取レンズの光軸方向に沿った垂直断面において像側に傾斜面を有し、該傾斜面は前記後群保持部材と接触しない領域を有することを特徴とする請求項1または2に記載の読取レンズユニット。
- 前記間隔部材が、像面における像の明るさを補正するための所定形状の開口部を有するシェーディング手段であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の読取レンズユニット。
- 前記前群保持部材及び前記後群保持部材の少なくともいずれかが、像面における像の明るさを補正するための所定形状の開口部を有するシェーディング手段を兼ねていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の読取レンズユニット。
- 前記前群保持部材と前記後群保持部材とが、一体として前記読取レンズの光軸を中心に回転可能であることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の読取レンズユニット。
- 前記後群の外形形状が、主走査方向に長い短冊形状であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の読取レンズユニット。
- 前記後群は、プラスチックレンズであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の読取レンズユニット。
- 請求項1から8のいずれかに記載の読取レンズユニットを備えることを特徴とする画像読取装置。
- 請求項9に記載の画像読取装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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