JP6234689B2 - オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン類重合用触媒の製造方法及びオレフィン類重合体の製造方法 - Google Patents
オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン類重合用触媒の製造方法及びオレフィン類重合体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6234689B2 JP6234689B2 JP2013071824A JP2013071824A JP6234689B2 JP 6234689 B2 JP6234689 B2 JP 6234689B2 JP 2013071824 A JP2013071824 A JP 2013071824A JP 2013071824 A JP2013071824 A JP 2013071824A JP 6234689 B2 JP6234689 B2 JP 6234689B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymerization
- solid catalyst
- catalyst component
- component
- olefin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
R1 n(C6H4−n)(COOCH2CH3)2 (1)
(式中、R1は、ハロゲン原子または炭素数1〜5のアルキル基であり、R1は同じでも異なっていてもよく、nは置換基R1の数で、0または1〜4の整数である。)で表される化合物を0℃以下の温度で接触させるI工程と、該I工程で得られる該アルコキシマグネシウムと該フタル酸ジエステルの接触物とチタンハロゲン化合物を接触、反応させるII工程を有することを特徴とするオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法を提供するものである。
R2 pAlQ3−p (2)
(R2は炭素数1〜6のアルキル基を示し、同一であっても異なっていてもよく、Qは水素原子あるいはハロゲン原子を示し、同一であっても異なっていてもよく、pは0<p≦3の実数である。)で表される有機アルミニウム化合物および外部電子供与性化合物を接触させることを特徴とするオレフィン類重合用触媒の製造方法を提供するものである。
I工程においては、先ず、アルコキシマグネシウムと、該アルコキシマグネシウム1モルに対し0.02〜0.15モルの量の、前記一般式(1)で表されるフタル酸ジエステルを、0℃以下の温度において接触させる。
オレフィン類重合用触媒の製造方法は、上記オレフィン類重合用固体触媒成分(A)、一般式(2);
R2 pAlQ3−p (2)
(式中、R2は炭素数1〜4のアルキル基を示し、Qは水素原子あるいはハロゲン原子を示し、pは0<p≦3の整数である。)で表される有機アルミニウム化合物(B)(以下、単に「成分(B)」とも言うこともある。)および外部電子供与性化合物(C)(以下、単に「成分(C)」とも言うこともある。)を接触させる方法である。
オレフィン類の重合方法は、前記オレフィン類重合用触媒の存在下、炭素数2〜10のオレフィン類を重合させる方法である。重合に用いられるオレフィン類は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキサン等であり、これらのオレフィン類を、1種あるいは2種以上併用することができる。好ましくは、エチレン、プロピレン及び1−ブテンが用いられ、特に好ましくはエチレンおよびプロピレンである。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
ジエトキシマグネシウム175ミリモル(20g)にトルエン80mlを加えた後、−5℃まで冷却し、フタル酸ジエチル9.1ミリモル(1.8ml)を加え、懸濁液を形成させた(I工程)。
一方、窒素ガスで十分に置換され、攪拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコに四塩化チタン364ミリモル(40ml)、トルエン60mlを装入して、混合溶液を形成した。次いで、I工程で得られた懸濁液を、−5℃の液温に保持した前記混合溶液中に添加した。その後、液温を−5℃から105℃まで昇温し、昇温途中で、フタル酸ジエチル7.5ミリモル(1.5ml)を添加した。昇温後、混合溶液を105℃において2時間攪拌しながら反応させた(II工程)。
固体触媒成分中に含まれるフタル酸ジエチルの含有量は、ガスクロマトグラフィー(島津(株)社製、GC−14B)を用いて下記の条件にて測定することで求めた。また、各成分のモル数については、ガスクロマトグラフィーの測定結果より、予め既知濃度において測定した検量線を用いて求めた。
(測定条件)
・カラム:パックドカラム(φ2.6×2.1m, Silicone SE-30 10%,Chromosorb WAW DMCS 80/100、ジーエルサイエンス(株)社製)
検出器:FID(Flame Ionization Detector,水素炎イオン化型検出器)
・キャリアガス:ヘリウム、流量40ml/分
・測定温度:気化室280℃、カラム225℃、検出器280℃
窒素ガスで完全に置換された内容積2.0リットルの攪拌機付オートクレーブに、トリエチルアルミニウム2.2mmolおよびシクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CMDMSi)0.083mmol、前記固体触媒成分(A1)をチタン原子として0.0055mmol装入し、重合触媒を形成した。その後、水素ガス0.007MPa、プロピレン0.1MPaの圧力で導入し、20℃において10分間の重合を行った後、80℃まで昇温し、圧力2.8MPaに設定し1時間の気相重合反応を行った。得られた重合体について、下記方法により気相重合活性および最大プロピレン反応速度を測定した。また、得られた重合体について、下記の方法により微粉量を測定した。重合評価結果を表2に示した。
重合用触媒1g当たり、重合時間の1時間当たりの生成重合体量(F)kgを示す触媒活性(G)は下式により算出した。
触媒活性(G)=生成重合体(F)kg/重合用触媒g/1時間
窒素ガスで完全に置換された内容積1.8リットルの攪拌機付オートクレーブに、トリエチルアルミニウム0.26mmolおよびシクロヘキシルメチルジメトキシシラン(CMDMSi)0.024mmol、ミネラルオイルに分散させた前記固体触媒成分をチタン原子として0.0024mmol装入し、重合触媒を形成した。その後、水素ガス9mmol、プロピレン0.8MPaを導入後に80℃まで昇温し、圧力を2.8MPaに維持しつつ1時間の気相重合反応を行った。重合中のプロピレン反応速度は、マスフローメーターを用い、プロピレン吸収速度(リットル/分)を逐次測定した。プロピレン反応速度は、プロピレン吸収速度に等しいと見積もり、次式によりプロピレン反応速度を求めた。
=プロピレン吸収速度(リットル/分)×60(分/時間)/22.4(リットル/mol)×42(g/mol)/触媒(g)/1000(kg/g)
また、重合用触媒の触媒活性G(kg−PP/g−触媒)を上記反応速度の測定において記録された最大値H(kg−C3/g−触媒・時間)で割った値(G/H比)を求め、触媒活性が重合時間の経過と共に持続する程度、即ち活性持続性を判断する指標とした。
デジタル画像解析式粒子径分布測定装置(カムサイザー、株式会社堀場製作所製)を用い、下記の測定条件において重合体の体積基準積算粒度分布の自動測定を行ない、粒径45μm未満の微粉量の測定値を得た。
(測定条件)
ファネル位置: 6mm
カメラのカバーエリア: ベーシックカメラ3%未満、ズームカメラ10%未満
目標カバーエリア: 0.5%
フィーダ幅: 40mm
フィーダコントロールレベル: 57、40秒
測定開始レベル: 47
最大コントロールレベル: 80
コントロールの基準: 20
画像レート: 50%(1:2)
粒子径定義: 粒子1粒ごとにn回測定したマーチン径の最小値
SPHT(球形性)フィッティング: 1
クラス上限値: 対数目盛とし32μm〜4000μmの範囲で50点を選択
−5℃の温度で最初にジエトキシマグネシウムに添加するフタル酸ジエチルの量9.1ミリモル(1.8ml)に代えて4.4ミリモル(0.87ml)とした以外は、実施例1と同様に固体触媒成分(A2)を調製した。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A2)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒成分の合成条件および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
−5℃の温度で最初にジエトキシマグネシウムに添加するフタル酸ジエチルの量9.1ミリモル(1.8ml)に代えて8.1ミリモル(1.6ml)とした以外は、実施例1と同様に固体触媒成分(A3)を調製した。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A3)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒成分の合成条件および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
−5℃の温度で最初にジエトキシマグネシウムに添加するフタル酸ジエチルの量9.1ミリモル(1.8ml)に代えて15.1ミリモル(3.0ml)とした以外は、実施例1と同様に固体触媒成分(A4)を調製した。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A4)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒成分の合成条件および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
−5℃の温度で最初にジエトキシマグネシウムに添加するフタル酸ジエチルの量9.1ミリモル(1.8ml)に代えて25.2ミリモル(4.98ml)とした以外は、実施例1と同様に固体触媒成分(A5)を調製した。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A5)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒成分の合成条件および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
最初に−5℃の温度でジエトキシマグネシウムに添加するフタル酸ジエチルの量9.1ミリモル(1.8ml)に代えて26.3ミリモル(5.2ml)とした以外は、実施例1と同様に固体触媒成分(A6)を調製した。上記製造方法において、ジエトキシマグネシウムに対し0℃以下の温度において最初にフタル酸ジエチルを添加した量は、ジエトキシマグネシウム1モルに対し0.15モルであった。なお、フタル酸ジエチルの含有率は14.5重量%であった。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A6)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒成分の合成条件および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
〔固体触媒成分(A7)の調製〕
フタル酸ジエチルの代わりにフタル酸ジn−ブチルを同モル使用した以外は、実施例1と同様に固体触媒成分(A7)を調製した。この固体触媒成分中のチタン含有率を測定したところ3.6重量%であった。また、フタル酸ジn−ブチルの含有率は9.1重量%であった。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A7)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒成分の合成条件および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
〔固体触媒成分(A8)の調製〕
−5℃の温度で最初にジエトキシマグネシウムに添加するフタル酸ジエチルの量9.1ミリモル(1.8ml)に代えて2.5ミリモル(0.49ml)とした以外は、実施例1と同様に固体触媒成分(A8)を調製した。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A8)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒成分の合成条件および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
〔固体触媒成分(A9)の調製〕
−5℃の温度で最初にジエトキシマグネシウムに添加するフタル酸ジエチルの量9.1ミリモル(1.8ml)に代えて28.0ミリモル(5.53ml)とした以外は、実施例1と同様に固体触媒成分(A9)を調製した。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A9)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒成分の合成条件および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
〔固体触媒成分(A10)の調製〕
窒素ガスで十分に置換され、攪拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコに20℃においてn−ヘプタン100ml、ジエトキシマグネシウム175ミリモル(20g)、攪拌しながら四塩化ケイ素26ミリモル(3.0ml)フタル酸ジエチル16.1ミリモル(3.2ml)を加えた。この溶液を昇温し、70℃において四塩化チタン446ミリモル(49ml)を添加し、110℃まで昇温し、110℃において2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、得られた固体生成物を90℃のn−ヘプタン190mlで2回洗浄を行った後、新たに四塩化チタン691ミリモル(76ml)を添加し110℃まで昇温し、2時間攪拌しながら反応させ、反応終了後、上澄みを除去し、90℃のn−ヘプタン190mlで5回洗浄し、固体触媒成分(A10)を得た。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A10)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒成分の合成条件および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
昇温途中におけるフタル酸ジエチルの添加量7.5ミリモル(1.5ml)に代えて、12.0ミリモル(2.4ml)とした以外は、実施例1と同様に固体触媒成分(A11)を調製した。この固体触媒成分中のチタン含有率を測定したところ2.8重量%であった。また、フタル酸ジエチルの含有率は12.2重量%であった。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A11)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
昇温途中におけるフタル酸ジエチルの添加量7.5ミリモル(1.5ml)に代えて、1.8ミリモル(0.4ml)とした以外は、実施例1と同様に固体触媒成分(A12)を調製した。この固体触媒成分中のチタン含有率を測定したところ3.0重量%であった。また、フタル酸ジエチルの含有率は10.5重量%であった。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A12)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
I工程における接触温度−6℃に代えて−10℃とした以外は、実施例1と同様に固体触媒成分(A13)を調製した。この固体触媒成分中のチタン含有率を測定したところ2.8重量%であった。また、フタル酸ジエチルの含有率は12.2重量%であった。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A13)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒成分の合成条件および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
I工程における接触温度−6℃に代えて0℃とした以外は、実施例1と同様に固体触媒成分(A14)を調製した。この固体触媒成分中のチタン含有率を測定したところ2.8重量%であった。また、フタル酸ジエチルの含有率は11.3重量%であった。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A14)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒成分の合成条件および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
II工程の昇温途中におけるフタル酸ジエステルの添加を省略した以外は、実施例4と同様に固体触媒成分(A15)を調製した。この固体触媒成分中のチタン含有率を測定したところ2.8重量%であった。また、フタル酸ジエチルの含有率は13.2重量%であった。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A15)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒成分の合成条件および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
最初に接触させる四塩化チタンの量364ミリモル(40ml)に代えて、291ミリモル(32ml)とした以外は、実施例4と同様に固体触媒成分(A16)を調製した。この固体触媒成分中のチタン含有率を測定したところ2.7重量%であった。また、ジエトキシマグネシウム1モルに対し最初に接触させた四塩化チタン量は、1.66モルであった。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A16)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒成分の合成条件および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
〔固体触媒成分(A17)の調製〕
窒素ガスで十分に置換され、攪拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコにジエトキシマグネシウム175ミリモル(20g)、トルエン160mlを入れスラリー溶液とし、これを90℃に加熱した。このスラリーを攪拌しながら、四塩化チタン364ミリモル(40ml)を加え、更にフタル酸ジエチル20.0ミリモル(4.0ml)を加え、115℃において2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、スラリー溶液を沈降させて90℃に冷却し、得られた固体生成物を90℃のトルエン200mlで2回洗浄した。その後、新たに常温のトルエン160ml、四塩化チタン363ミリモル(40ml)を添加し90℃まで昇温し、15分攪拌しながら反応させ、反応終了後、更に115℃まで加熱し、115℃において2時間攪拌しながら反応させた。反応終了後40℃に冷却し、40℃のn−ヘプタン200mlで6回洗浄し、固体触媒成分(A17)を得た。ジエトキシマグネシウム1モルに対し最初に接触させた四塩化チタン量は、2.08モルであった。なお、この固体触媒成分中のチタン含有率を測定したところ2.7重量%であった。また、フタル酸ジエチルの含有率は6.5重量%であった。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A17)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒成分の合成条件および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
〔固体触媒成分(A18)の調製〕
窒素ガスで十分に置換され、攪拌機を具備した容量500mlの丸底フラスコに四塩化チタン364ミリモル(40ml)、トルエン60mlを装入して、混合溶液を形成した。次いでジエトキシマグネシウム175ミリモル(20g) にトルエン160mlを加え20℃にした後、フタル酸ジエチル27.2ミリモル(5.4ml)を加え、懸濁液を形成させた。この懸濁液を−5℃の液温に保持した前記混合溶液中に1時間かけて連続的に添加した。この温度を1時間保持したまま攪拌し、その後、100℃まで4時間かけて昇温し、100℃において2時間攪拌しながら反応させた。次いで、反応終了後、生成物を80℃の温度を維持して攪拌しながら2時間接触反応させた。得られた固体生成物を40℃のn−ヘプタン200mlで7回洗浄し、固体触媒成分(A18)を得た。上記製造方法において、ジエトキシマグネシウムに対しフタル酸ジエチルを添加したモル比は、ジエトキシマグネシウムに対して0.155モルであった。また、ジエトキシマグネシウム1モルに対し最初に接触させた四塩化チタン量は、2.08モルであった。なお、この固体触媒成分中のチタン含有率を測定したところ3.2重量%であった。また、フタル酸ジエチルの含有率は17.6重量%であった。
固体触媒成分(A1)に代えて、固体触媒成分(A18)を使用した以外は、実施例1と同様の方法により、重合触媒の形成および気相重合を行った。固体触媒成分の合成条件および得られた固体触媒成分の組成を表1に、重合評価結果を表2に示した。
Claims (5)
- アルコキシマグネシウムと、該アルコキシマグネシウム1モルに対し0.025〜0.15モルの量の下記一般式(1);
R1 n(C6H4-n)(COOCH2CH3)2 (1)
(式中、R1は、ハロゲン原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、R1は同じでも異なっていてもよく、nは置換基R1の数で、0または1〜4の整数である。)で表される化合物を0℃以下の温度で接触させるI工程と、該I工程で得られる該アルコキシマグネシウムと該フタル酸ジエステルの接触物とチタンハロゲン化合物を接触させるII工程を有することを特徴とするオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法。 - 上記一般式(1)で表わされる化合物がフタル酸ジエチルであることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法。
- 該チタンハロゲン化合物の使用量が、該アルコキシマグネシウム1モルに対し1.5〜2.5モルの量であることを特徴とする請求項1又は2に記載のオレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法で得られるオレフィン類重合用固体触媒成分、下記一般式(2);
R2 pAlQ3-p (2)
(R2は炭素数1〜6のアルキル基を示し、同一であっても異なっていてもよく、Qは水素原子あるいはハロゲン原子を示し、同一であっても異なっていてもよく、pは0<p≦3の実数である。)で表される有機アルミニウム化合物および外部電子供与性化合物を接触させることを特徴とするオレフィン類重合用触媒の製造方法。 - 請求項4に記載の方法によって得られるオレフィン類重合用触媒の存在下、炭素数2〜10のオレフィン類を気相重合させることを特徴とするオレフィン類重合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013071824A JP6234689B2 (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン類重合用触媒の製造方法及びオレフィン類重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013071824A JP6234689B2 (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン類重合用触媒の製造方法及びオレフィン類重合体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014196381A JP2014196381A (ja) | 2014-10-16 |
JP6234689B2 true JP6234689B2 (ja) | 2017-11-22 |
Family
ID=52357423
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013071824A Active JP6234689B2 (ja) | 2013-03-29 | 2013-03-29 | オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン類重合用触媒の製造方法及びオレフィン類重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6234689B2 (ja) |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3468611B2 (ja) * | 1994-05-19 | 2003-11-17 | 東邦チタニウム株式会社 | オレフィン類重合用固体触媒成分及び触媒 |
JP4557260B2 (ja) * | 2005-11-30 | 2010-10-06 | 東邦チタニウム株式会社 | オレフィン重合用固体触媒成分の製造方法 |
JP5785805B2 (ja) * | 2011-07-04 | 2015-09-30 | 東邦チタニウム株式会社 | オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法 |
JP5771462B2 (ja) * | 2011-07-04 | 2015-09-02 | 東邦チタニウム株式会社 | オレフィン類重合用固体触媒成分および触媒 |
-
2013
- 2013-03-29 JP JP2013071824A patent/JP6234689B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014196381A (ja) | 2014-10-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5543430B2 (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分および触媒並びにこれを用いたオレフィン類重合体の製造方法 | |
JP5816481B2 (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分、その製造方法、オレフィン類重合触媒およびオレフィン類重合体の製造方法 | |
JP6137463B2 (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分、オレフィン類重合触媒及びこれを用いたオレフィン類重合体の製造方法 | |
TWI674279B (zh) | 烯烴類聚合觸媒之製造方法及烯烴類聚合體之製造方法 | |
JP5785809B2 (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分、その製造方法、オレフィン類重合触媒およびオレフィン類重合体の製造方法 | |
JP2014503652A (ja) | アルコキシアルキルエステル内部電子供与体を有する触媒組成物およびそれからのポリマー | |
JP6343561B2 (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン類重合用触媒の製造方法およびオレフィン類重合体の製造方法 | |
MX2013007366A (es) | Composicion procatalítica con un donador de electrones interno de 2-propenoato de alcoxialquilo y polímero fabricado a partir del mismo. | |
WO2016121551A1 (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分、オレフィン類重合触媒の製造方法およびオレフィン類重合体の製造方法 | |
JP5771462B2 (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分および触媒 | |
JPWO2017188180A1 (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分、オレフィン類重合用触媒およびオレフィン類重合体の製造方法 | |
JP5968888B2 (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン類重合用触媒およびオレフィン類重合体の製造方法 | |
JP6234689B2 (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン類重合用触媒の製造方法及びオレフィン類重合体の製造方法 | |
JP7108440B2 (ja) | オレフィン類重合用触媒、オレフィン類重合用触媒の製造方法およびオレフィン類重合体の製造方法 | |
JP5886000B2 (ja) | アルコキシマグネシウムの製造方法、オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン類重合用触媒の製造方法並びにオレフィン類重合体の製造方法 | |
JP2013075991A (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分、オレフィン類重合用触媒及びオレフィン類重合体の製造方法 | |
JP6176914B2 (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン類重合用触媒の製造方法およびオレフィン類重合体の製造方法 | |
JP5785805B2 (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法 | |
JP7199980B2 (ja) | ジアルコキシマグネシウムの製造方法、オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン類重合用触媒の製造方法及びオレフィン類重合体の製造方法 | |
JP2014070109A (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分、オレフィン類重合用触媒およびオレフィン類重合体の製造方法 | |
JP7181424B2 (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分の製造方法、オレフィン類重合用触媒の製造方法及びオレフィン類重合体の製造方法 | |
KR102567169B1 (ko) | 올레핀류 중합용 고체 촉매 성분, 올레핀류 중합용 고체 촉매 성분의 제조 방법, 올레핀류 중합용 촉매 및 올레핀류 중합체의 제조 방법 | |
JP6914095B2 (ja) | ジアルコキシマグネシウムの製造方法、オレフィン類重合用触媒成分の製造方法、オレフィン類重合用触媒の製造方法、及びオレフィン類重合体の製造方法 | |
JP5745980B2 (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分、オレフィン類重合用触媒及びオレフィン類重合体の製造方法 | |
JP2014070209A (ja) | オレフィン類重合用固体触媒成分、オレフィン類重合用触媒及びオレフィン類重合体の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160104 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161221 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170201 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20170331 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20170331 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170518 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20171011 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171025 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6234689 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |