JP7108440B2 - オレフィン類重合用触媒、オレフィン類重合用触媒の製造方法およびオレフィン類重合体の製造方法 - Google Patents

オレフィン類重合用触媒、オレフィン類重合用触媒の製造方法およびオレフィン類重合体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、オレフィン類重合用触媒、オレフィン類重合用触媒の製造方法およびオレフィン類重合体の製造方法に関する。
プロピレンなどのオレフィン類の重合においては、マグネシウム原子、チタン原子、ハロゲン原子および内部電子供与性化合物を必須成分として含む固体触媒成分が知られており、また、該固体触媒成分、有機アルミニウム化合物および有機ケイ素化合物から成るオレフィン類重合用触媒の存在下に、オレフィン類を重合もしくは共重合させる方法が数多く提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11-106434号公報
一般に、上記の如き高活性型オレフィン類重合用固体触媒成分を用いてオレフィン類の重合を行うと、固体触媒成分自体の微粉成分および重合時の粒子破壊による微粉成分の発生により、重合体中の微粉量が増加して、生成する重合体の粒度分布もブロード化してしまう。
微粉重合体が多くなると、重合系内における均一な反応の継続が妨げられ、また、重合体移送時における配管閉塞をもたらす等、プロセス障害の原因となるばかりか、得られる重合体の粒度分布が広くなることによりオレフィン重合体の成形加工性が低下し易くなることから、微粉重合体の発生量が少なく、かつ、均一で粒度分布の狭い重合体を好適に製造し得るオレフィン類重合用触媒が望まれるようになっていた。
このようなオレフィン類重合用触媒を得るために、オレフィン重合用固体触媒成分の担体としてマグネシウム化合物以外の物質を使用することも種々検討されており、例えば、塩化マグネシウム/二酸化ケイ素複合担体に担持してなる固体触媒成分を界面活性剤成分で処理した後、エチレン重合に供することにより、得られるエチレン重合体の粒子形状を改善する手法が考えられる。
しかしながら、本発明者の検討によれば、上記固体触媒成分を界面活性剤成分で処理した場合、微粉状エチレン重合体の発生量は低減し得るものの、プロピレン重合に供した場合には、同様の効果が得られ難いことが判明した。
また、例えば、チタン原子、マグネシウム原子およびハロゲン原子を必須成分として含むチーグラー型触媒の固体成分(成分1)と、当該固体成分よりも平均粒子径の小さな無機酸化物、炭酸塩、硫酸塩およびこれらの混合物から選ばれる化合物(成分2)との混合物からなるオレフィン類重合用触媒により、エチレン重合時の触媒導入管の閉塞、重合槽内での触媒付着に起因するポリマー付着、粗大粒子生成等を抑制する手法が考えられる。
しかしながら、本発明者の検討によれば、上記手法がプロピレン重合時における微粉重合体生成量に及ぼす影響は明確でなく、また、プロピレン重合に同等の効果も得られ難いことが判明した。
従って、本発明は、得られるオレフィン類重合体中の微粉量および粗粉量の発生量を著しく低減し、粒度分布の狭いオレフィン類重合体を効果的に製造し得るオレフィン類重合用触媒を提供するとともに、オレフィン類重合用触媒の製造方法およびオレフィン類重合体の製造方法を提供することを目的とするものである。
このような状況下、本発明者らは、上記のような問題を解決すべく鋭意検討を行った結果、マグネシウム原子、チタン原子、ハロゲン原子および内部電子供与性化合物を含有する固体触媒成分、有機アルミニウム化合物並びに無機酸化物粒子の混合物からなるオレフィン類重合用触媒であって、前記無機酸化物粒子が、一次粒子からなる粒子の個数割合が50~100%でありその平均粒子径が前記固体触媒成分の平均粒子径の1/100以下であるオレフィン類重合用触媒により、上記技術課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)マグネシウム原子、チタン原子、ハロゲン原子および内部電子供与性化合物を含有する固体触媒成分、有機アルミニウム化合物並びに無機酸化物粒子の混合物からなり、不飽和炭化水素モノマーの予備重合物を含まないオレフィン類重合用触媒であって、
前記無機酸化物粒子が、一次粒子からなる粒子の個数割合が50~100%でありその平均粒子径が前記固体触媒成分の平均粒子径の1/100以下である
ことを特徴とするオレフィン類重合用触媒。
(2)前記無機酸化物粒子が、平均粒子径が200nm以下で、真密度が2.1g/cm3以上のものであることを特徴とする上記(1)に記載のオレフィン類重合用触媒、
(3)前記固体触媒成分100質量部に対する前記無機酸化物粒子の含有量が2質量部以上であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載のオレフィン類重合用触媒、
(4)前記有機アルミニウム化合物が、下記一般式(I);
AlQ3-p (I)
(式中、R1は炭素数1~6のアルキル基であり、Qは水素原子あるいはハロゲン原子であり、pは0<p≦3の整数であり、R1が複数存在する場合各R1は同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合各Qは同一であっても異なっていてもよい)
で表されることを特徴とする上記(1)~(3)のいずれか一つに記載のオレフィン類重合用触媒、
(5)下記一般式(II);
Si(OR4-q (II)
(式中、Rは、炭素数1~12のアルキル基、炭素数3~12のシクロアルキル基、フェニル基、ビニル基、アリル基、アラルキル基、炭素数1~12のアルキルアミノ基または炭素数1~12のジアルキルアミノ基であり、Rが複数存在する場合、各Rは同一であっても異なっていてもよい。Rは、炭素数1~4のアルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、ビニル基、アリル基またはアラルキル基であり、Rが複数存在する場合、各Rは同一であっても異なっていてもよい。qは0≦q≦3の整数である。)
から選ばれる有機ケイ素化合物および下記一般式(III);
(RN)SiR 4-r (III)
(式中、RとRは水素原子、炭素数1~20の直鎖状または炭素数3~20の分岐状アルキル基、ビニル基、アリル基、アラルキル基、炭素数3~20のシクロアルキル基、アリール基であり、同一でも異なってもよく、またRとRが互いに結合して環を形成してもよい。Rは炭素数1~20の直鎖状または炭素数3~20の分岐状アルキル基、ビニル基、アリル基、アラルキル基、炭素数3~20のシクロアルキル基またはアリール基であり、Rが複数ある場合、複数のR6は同一でも異なってもよい。rは1から3の整数である。)
で表されるアミノシラン化合物から選択されるいずれか一種以上の外部電子供与性化合物を含むことを特徴とする
上記(1)~(4)のいずれか一つに記載のオレフィン類重合用触媒、
(6)上記(1)に記載のオレフィン類重合用固体触媒成分を製造する方法であって、
マグネシウム原子、チタン原子、ハロゲン原子および内部電子供与性化合物を含有する固体触媒成分、有機アルミニウム化合物並びに一次粒子からなる粒子の個数割合が50~100%でありその平均粒子径が前記固体触媒成分の平均粒子径の1/100以下である無機酸化物粒子を、不飽和炭化水素モノマーの不存在下に混合することを特徴とするオレフィン類重合用触媒の製造方法、
および
(7)上記(1)~(5)のいずれか一つに記載のオレフィン重合用触媒の存在下に液体のオレフィン類の重合を行うことを特徴とするオレフィン類重合体の製造方法
を提供するものである。
本発明によれば、得られるオレフィン類重合体中の微粉量および粗粉量の発生量を著しく低減し、粒度分布の狭いオレフィン類重合体を効果的に製造し得るオレフィン類重合用触媒を提供するとともに、オレフィン類重合用触媒の製造方法およびオレフィン類重合体の製造方法を提供することができる。
先ず、本発明に係るオレフィン類重合用触媒について説明する。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒は、マグネシウム原子、チタン原子、ハロゲン原子および内部電子供与性化合物を含有する固体触媒成分、有機アルミニウム化合物並びに無機酸化物粒子の混合物からなるオレフィン類重合用触媒であって、
前記無機酸化物粒子が、一次粒子からなる粒子の個数割合が50~100%でありその平均粒子径が前記固体触媒成分の平均粒子径の1/100以下である
ことを特徴とするものである。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒において、固体触媒成分を構成するマグネシウム原子の供給源(原料)としては、各種マグネシウム化合物を挙げることができる。
上記マグネシウム化合物としては、ジハロゲン化マグネシウム、ジアルキルマグネシウム、ハロゲン化アルキルマグネシウム、ジアルコキシマグネシウム、ジアリールオキシマグネシウム、ハロゲン化アルコキシマグネシウムあるいは脂肪酸マグネシウム等から選ばれ得る一種以上が挙げられる。
これらのマグネシウム化合物の中でもジアルコキシマグネシウムが好ましく、具体的には、ジメトキシマグネシウム、ジエトキシマグネシウム、ジプロポキシマグネシウム、ジブトキシマグネシウム、エトキシメトキシマグネシウム、エトキシプロポキシマグネシウム、ブトキシエトキシマグネシウム等が挙げられ、ジエトキシマグネシウムが特に好ましい。
また、上記ジアルコキシマグネシウムは、金属マグネシウムを、ハロゲンあるいはハロゲン含有金属化合物等の存在下にアルコールと反応させて得たものでもよい。
また、上記マグネシウム化合物は、単独あるいは2種以上併用してもよい。
上記ジアルコキシマグネシウムとしては、顆粒状又は粉末状のものが好ましく、粒子形状が不定形あるいは球状のものが適当である。
例えばマグネシウム化合物が球状のジアルコキシマグネシウムである場合、より良好な粒子形状を有し(より球状で)狭い粒度分布を有する重合体粉末を容易に得ることができ、重合操作時の生成重合体粉末の取扱い操作性が向上し、生成した重合体粉末に含まれる微粉に起因する配管の閉塞等を容易に抑制することができる。
上記球状のジアルコキシマグネシウムは、必ずしも真球状である必要はなく、楕円形状あるいは馬鈴薯形状のものを含み、具体的には、その粒子の形状が、粒子の面積Sと周囲長Lより求める円形度が3以下であるものが適当であり、1~2であるものがより適当であり、1~1.5であるものがさらに適当である。
なお、本出願書類において、ジアルコキシマグネシウムの円形度とは、ジアルコキシマグネシウム粒子を500個以上走査型電子顕微鏡により撮影し、撮影した粒子を画像解析処理ソフトにより処理することで各粒子の面積Sと周囲長Lを求め、各ジアルコキシマグネシウム粒子の円形度を下記式
各ジアルコキシマグネシウム粒子の円形度=L÷(4π×S)
により算出したときの算術平均値を意味し、粒子の形状が真円に近づくほど、円形度は1に近い値を示す。
また、上記マグネシウム化合物は、平均粒子径が1~200μmであるものが好ましく、5~150μmであるものがより好ましい。
マグネシウム化合物が球状のジアルコキシマグネシウムである場合、その平均粒子径は、1~100μmであるものが好ましく、5~50μmであるものがより好ましく、10~40μmであるものがさらに好ましい。
なお、本出願書類において、マグネシウム化合物の平均粒子径は、レーザー光散乱回折法粒度測定機を用いて測定したときの、平均粒子径D50(体積積算粒度分布における積算粒度で50%の粒径)を意味する。
マグネシウム化合物は、その粒度が、微粉及び粗粉の少ない、粒度分布の狭いものであることが好ましい。
具体的には、5μm以下の粒子が20%以下であるものが好ましく、10%以下であるものがより好ましい。
一方、100μm以上の粒子が10%以下であるものが好ましく、5%以下であるものがより好ましい。
さらにその粒度分布をln(D90/D10)(ここで、D90は体積積算粒度分布における積算粒度で90%の粒径、D10は体積積算粒度分布における積算粒度で10%の粒径である。)で表すと3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましい。
上記球状のジアルコキシマグネシウムの製造方法は、例えば特開昭58-41832号公報、特開昭62-51633号公報、特開平3-74341号公報、特開平4?368391号公報、特開平8-73388号公報等に例示されている。
上記マグネシウム化合物は、反応時に溶液状または懸濁液状であることが好ましく、溶液状または懸濁液状であることにより、反応を好適に進行させることができる。
上記マグネシウム化合物が固体である場合には、マグネシウム化合物の可溶化能を有する溶媒に溶解することにより溶液状のマグネシウム化合物とすることができ、またはマグネシウム化合物の可溶化能を有さない溶媒に懸濁することによりマグネシウム化合物懸濁液とすることができる。
なお、マグネシウム化合物が液体状である場合には、そのまま溶液状のマグネシウム化合物として用いてもよいし、マグネシウム化合物の可溶化能を有する溶媒にさらに溶解して溶液状のマグネシウム化合物として用いてもよい。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒において、固体触媒成分を構成するチタン原子およびハロゲン原子の供給源(原料)としては、各種チタンハロゲン化合物を挙げることができる。
チタンハロゲン化合物としては、特に制限されないが、下記一般式(IV)
Ti(OR4-s (IV)
(式中、Rは炭素数1~4のアルキル基を示し、Xは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を示し、sは0または1~3の整数である。)で表されるチタンハライドもしくはアルコキシチタンハライド群から選択される化合物の一種以上であることが好適である。
チタンハライドとしては、チタンテトラクロライド、チタンテトラブロマイド、チタンテトラアイオダイド等のチタンテトラハライドが挙げられる。
また、アルコキシチタンハライドとしては、メトキシチタントリクロライド、エトキシチタントリクロライド、プロポキシチタントリクロライド、n-ブトキシチタントリクロライド、ジメトキシチタンジクロライド、ジエトキシチタンジクロライド、ジプロポキシチタンジクロライド、ジ-n-ブトキシチタンジクロライド、トリメトキシチタンクロライド、トリエトキシチタンクロライド、トリプロポキシチタンクロライド、トリ-n-ブトキシチタンクロライド等から選ばれる一種以上が挙げられる。
チタンハロゲン化合物としては、チタンテトラハライドが好ましく、チタンテトラクロライドがより好ましい。
これらのチタンハロゲン化合物は単独あるいは2種以上併用することができる。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒において、固体触媒成分を構成する内部電子供与性化合物としては、フタル酸ジエステル、マロン酸ジエステル、マレイン酸ジエステル、コハク酸ジエステル、アルコキシアルキルエステル、シクロヘキセンジカルボン酸ジエステルおよびシクロヘキサンジカルボン酸ジエステルから選ばれる一種以上が挙げられる。
上記内部電子供与性化合物としては、フタル酸ジエステル、マロン酸ジエステル、アルキル置換マロン酸ジエステル、マレイン酸ジエステル、コハク酸ジエステル、シクロヘキセンジカルボン酸ジエステルおよびシクロヘキサンジカルボン酸ジエステルから選ばれる一種以上が好ましく、フタル酸ジエステル、マロン酸ジエステル、アルキル置換マロン酸ジエステル、コハク酸ジエステル、シクロヘキセンジカルボン酸ジエステルおよびシクロヘキサンジカルボン酸ジエステルから選ばれる一種以上がより好ましく、フタル酸ジエステル、シクロヘキセンジカルボン酸ジエステルおよびシクロヘキサンジカルボン酸ジエステルから選ばれる一種以上がさらに好ましく、フタル酸ジエステル、1-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸ジエステル、4-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸ジエステルおよびシクロヘキサンジカルボン酸ジエステルから選ばれる一種以上が一層好ましく、フタル酸ジ-n-ブチルおよびフタル酸ジイソブチルから選ばれる一種以上がより一層好ましい。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒において、固体触媒成分は、例えばマグネシウム化合物と、チタンハロゲン化合物と、内部電子供与性化合物を接触、反応させた後、洗浄することにより調製することができる。
マグネシウム化合物と、チタンハロゲン化合物と、第一の内部電子供与性化合物との接触は、不活性ガス雰囲気下、水分等を除去した状況下で、撹拌しながら行うことが好ましい。
各成分の接触温度は、単に接触させて撹拌混合する場合や、分散あるいは懸濁させて変性処理する場合には、室温付近の比較的低温域であっても差し支えないが、接触後に反応させて生成物を得る場合には、反応速度、反応制御が容易となることから、40~130℃が好ましい。また、攪拌時間は1分間以上が好ましく、10分間以上がより好ましく、30分間以上がさらに好ましい。
反応後の洗浄処理は、洗浄剤として、常温で液体の炭化水素化合物を用いて行うことが好ましく、係る炭化水素化合物としては、ハロゲン原子を含有せず、常温で液体のものが好ましく、常温で液体の芳香族炭化水素化合物あるいは飽和炭化水素化合物が好ましい。
具体的には、ヘキサン、ヘプタン、デカン、メチルヘプタンなどの沸点50~150℃の直鎖状または分岐状脂肪族炭化水素化合物、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどの沸点50~150℃の脂環式炭化水素化合物、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の沸点50~150℃の芳香族炭化水素化合物等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒において、固体触媒成分は、マグネシウム原子の含有割合が、10~70質量%であるものが好ましく、10~50質量%であるものがより好ましく、15~40質量%であるものがさらに好ましく、15~25質量%であるものが一層好ましい。
また、固体触媒成分は、チタン原子の含有割合が、0.5~8.0質量%であるものが好ましく、1.0~6.0質量%であるものがより好ましく、4.0~4.5質量%であるものがさらに好ましい。
さらに、固体触媒成分は、ハロゲン原子の含有割合が、20~85質量%であるものが好ましく、30~80質量%であるものがより好ましく、40~75質量%であるものがさらに好ましく、45~70質量%であるものが一層好ましい。
加えて、固体触媒成分は、内部電子供与性化合物の含有割合が、1.0~15.0質量%であるものが好ましく、3.0~13.0質量%であるものがより好ましく、5.0~11.0質量%であるものがさらに好ましい。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒において、固体触媒成分の平均粒子径は、1~100μmが好ましく、5~70μmがより好ましい。
固体触媒成分の平均粒子径が上記範囲内にあることにより、各固体触媒成分粒子の表面に十分に無機酸化物粒子が分散し、固体触媒成分粒子の界面に無機酸化物粒子を分散した状態で存在させることができることから、オレフィン類重合用触媒の凝集体形成を抑制し、オレフィン類の重合時に微粉状重合体の発生原因となる局所的な重合反応による粒子凝集や粒子崩壊を効果的に低減することができる。
なお、本出願書類において、固体触媒成分の平均粒子径は、レーザー光散乱回折法粒度測定機を用いて測定したときの、平均粒子径D50(体積積算粒度分布における積算粒度で50%の粒径)を意味する。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒は、固体触媒成分とともに、有機アルミニウム化合物と、無機酸化物粒子と、必要に応じて用いられる外部電子供与性化合物との混合物からなるものである。
上記有機アルミニウム化合物としては、下記一般式(I);
AlQ3-p (I)
(式中、Rは炭素数1~6のアルキル基であり、Qは水素原子またはハロゲン原子であり、pは0<p≦3の実数で、Rが複数存在する場合各Rは同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合各Qは同一であっても異なっていてもよい)で表される有機アルミニウム化合物を挙げることができる。
一般式(I)で表わされる有機アルミニウム化合物において、Rは炭素数1~6のアルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基等を挙げることができる。
上記一般式(I)で表わされる有機アルミニウム化合物において、Qは水素原子またはハロゲン原子を示し、Qがハロゲン原子である場合、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を挙げることができる。
上記一般式(I)で表わされる有機アルミニウム化合物において、Rが複数存在する場合各Rは同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合各Qは同一であっても異なっていてもよい。
上記一般式(I)で表わされる有機アルミニウム化合物として、具体的には、トリエチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロライド、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムブロマイド、ジエチルアルミニウムハイドライドから選ばれる一種以上を挙げることができ、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが好適である。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒を構成する混合物は、前記固体触媒成分と、有機アルミニウム化合物と、外部電子供与性化合物との混合物であってもよい。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒において、上記外部電子供与性化合物としては、酸素原子あるいは窒素原子を含有する有機化合物が挙げられ、具体的には、例えばアルコール類、フェノール類、エーテル類、エステル類、ケトン類、酸ハライド類、アルデヒド類、アミン類、アミド類、ニトリル類、イソシアネート類、有機ケイ素化合物、中でもSi-O-C結合を有する有機ケイ素化合物等が挙げられる。
上記外部電子供与性化合物のなかでも、安息香酸エチル、p-メトキシ安息香酸エチル、p-エトキシ安息香酸エチル、p-トルイル酸メチル、p-トルイル酸エチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル等のエステル類、1,3-ジエーテル類、Si-O-C結合を含む有機ケイ素化合物が好ましく、Si-O-C結合を有する有機ケイ素化合物が特に好ましい。
上記外部電子供与性化合物としては、下記一般式(II);
Si(OR4-q (II)
(式中、Rは、炭素数1~12のアルキル基、炭素数3~12のシクロアルキル基、フェニル基、ビニル基、アリル基、アラルキル基、炭素数1~12のアルキルアミノ基または炭素数1~12のジアルキルアミノ基であり、Rが複数存在する場合、各Rは同一であっても異なっていてもよい。Rは、炭素数1~4のアルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、ビニル基、アリル基またはアラルキル基であり、Rが複数存在する場合、各Rは同一であっても異なっていてもよい。qは0≦q≦3の整数である。)
から選ばれる有機ケイ素化合物および下記一般式(III);
(RN)SiR 4-r (III)
(式中、RとRは水素原子、炭素数1~20の直鎖状または炭素数3~20の分岐状アルキル基、ビニル基、アリル基、アラルキル基、炭素数3~20のシクロアルキル基、アリール基であり、同一でも異なってもよく、またRとRが互いに結合して環を形成してもよい。Rは炭素数1~20の直鎖状または炭素数3~20の分岐状アルキル基、ビニル基、アリル基、アラルキル基、炭素数3~20のシクロアルキル基またはアリール基であり、Rが複数ある場合、複数のRは同一でも異なってもよい。rは1から3の整数である。)
で表されるアミノシラン化合物から選択される一種以上を挙げることができる。
一般式(II)で表される化合物において、Rがアルキル基である場合、その炭素数は、1~12であり、1~6であることが好ましく、1~4であることがより好ましい。
一般式(II)で表される化合物において、Rがシクロアルキル基である場合、その炭素数は、3~12であり、3~8であることが好ましく、4~6であることがより好ましい。
一般式(II)で表される化合物において、Rがアルキルアミノ基である場合、その炭素数は、1~12であり、1~10であることが好ましく、2~8であることがより好ましい。
一般式(II)で表される化合物において、Rがジアルキルアミノ基である場合、その炭素数は、1~12であり、1~10であることが好ましく、2~8であることがより好ましい。
一般式(II)で表される化合物において、Rがアルキル基である場合、その炭素数は、1~4であり、1~3であることが好ましく、1~2であることがより好ましい。
一般式(II)で表される化合物において、Rがシクロアルキル基である場合、その炭素数は、3~6が好ましく、4~6がより好ましく、5~6がさらに好ましい。
一般式(II)で表される化合物において、qは0≦q≦3の整数であり、
1または2であることが好ましい。
一般式(II)で表される有機ケイ素化合物としては、フェニルアルコキシシラン、アルキルアルコキシシラン、フェニル(アルキル)アルコキシシラン、ビニルシラン、アリルシラン、シクロアルキルアルコキシシラン、シクロアルキル(アルキル)アルコキシシラン、(アルキルアミノ)アルコキシシラン、アルキル(アルキルアミノ)アルコキシシラン、アルキル(ジアルキルアミノ)アルコキシシラン、シクロアルキル(アルキルアミノ)アルコキシシラン、(多環状アミノ)アルコキシシラン、(アルキルアミノ)アルキルシラン、(ジアルキルアミノ)アルキルシラン、シクロアルキル(アルキルアミノ)アルキルシラン、(多環状アミノ)アルキルシラン等を挙げることができ、中でも、ジ-n-プロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジ-n-ブチルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、ジ-t-ブチルジメトキシシラン、ジ-n-ブチルジエトキシシラン、t-ブチルトリメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、シクロヘキシルエチルジエトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジエトキシシラン、シクロペンチルメチルジメトキシシラン、シクロペンチルメチルジエトキシシラン、シクロペンチルエチルジエトキシシラン、シクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルシクロペンチルジエトキシシラン、3-メチルシクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラン、4-メチルシクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラン、3,5-ジメチルシクロヘキシル(シクロペンチル)ジメトキシシラン、ビス(エチルアミノ)メチルエチルシラン、t-ブチルメチルビス(エチルアミノ)シラン、ビス(エチルアミノ)ジシクロヘキシルシラン、ジシクロペンチルビス(エチルアミノ)シラン、ビス(メチルアミノ)(メチルシクロペンチルアミノ)メチルシラン、ジエチルアミノトリエトキシシラン、ビス(シクロヘキシルアミノ)ジメトキシシラン、ビス(パーヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラン、ビス(パーヒドロキノリノ)ジメトキシシラン、エチル(イソキノリノ)ジメトキシシラン、ビス(メチルアミノ)ジt-ブチルシラン、ビス(エチルアミノ)ジシクロペンチルシランおよびビス(エチルアミノ)ジイソプロピルシランから選ばれる一種以上が好ましい。
一般式(III)で表される化合物において、RまたはRが直鎖状アルキル基である場合、その炭素数は、1~20であり、1~12であることが好ましく、1~10であることがより好ましい。
一般式(III)で表される化合物において、RまたはRが分岐鎖状アルキル基である場合、その炭素数は、3~20であり、3~12であることが好ましく、3~10であることがより好ましい。
一般式(III)で表される化合物において、RまたはRがシクロアルキル基である場合、その炭素数は、3~20であり、3~12であることが好ましく、3~10であることがより好ましい。
一般式(IV)で表される化合物において、Rが直鎖状アルキル基である場合、その炭素数は、1~20であり、1~12であることが好ましく、1~10であることがより好ましい。
一般式(IV)で表される化合物において、Rが分岐状アルキル基である場合、その炭素数は、3~20であり、3~12であることが好ましく、1~10であることがより好ましい。
一般式(IV)で表される化合物において、Rがシクロアルキル基である場合、その炭素数は、3~20であり、3~12であることが好ましく、1~10であることがより好ましい。
一般式(III)で表される化合物において、rは1~3の整数であり、1または2であることが好ましい。
一般式(III)で表されるアミノシラン化合物としては、アルキルトリス(アルキルアミノ)シラン、ジアルキルビス(アルキルアミノ)シラン、トリアルキル(アルキルアミノ)シラン等を挙げることができ、具体的には、ビス(エチルアミノ)メチルエチルシラン、t-ブチルメチルビス(エチルアミノ)シラン、ビス(エチルアミノ)ジシクロヘキシルシラン、ジシクロペンチルビス(エチルアミノ)シラン、ビス(メチルアミノ)(メチルシクロペンチルアミノ)メチルシラン等から選ばれる一種以上を挙げることができ、中でも、t-ブチルメチルビス(エチルアミノ)シラン、ビス(エチルアミノ)ジシクロヘキシルシラン、ジシクロペンチルビス(エチルアミノ)シラン等から選ばれる一種以上が好ましい。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒において、外部電子供与性化合物としては、上記一般式(II)で表される有機ケイ素化合物および上記一般式(III)で表されるアミノシラン化合物から選ばれる一種以上を用いることが好ましい。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒において、無機酸化物粒子とは、一次粒子の分散体であって、平均粒径が100nm以下(ナノサイズ)の固体の酸化物粒子を意味する。このような無機酸化物粒子としては、周期表上の第1族元素から第16族元素に含まれており、常温で固体である元素の酸化物を挙げることができる。そのような酸化物としては、例えば、シリカ(酸化ケイ素)、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、アルミナ(酸化アルミニウム)、酸化鉄等から選ばれる一種以上を挙げることができる。
無機酸化物粒子としては、上述の酸化物粒子であって、形状がほぼ球状の粒子であることが好ましい。
無機酸化物粒子としては、ナノシリカが好ましい。ここで、ナノシリカとは、ナノサイズのシリカ、すなわちシリカのナノ粒子を意味する。また、ナノシリカの製法は特に限定されず、乾式法のヒュームドシリカや、湿式法のコロイダルシリカを適用することができ、上記ナノシリカとしては、例えば、特開2014-208585や特開2015-117137等に記載の方法により製造されたものを好適に使用することができる。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒において、無機酸化物粒子は、その平均粒子径が、0nmを超え200nm以下であるものが好ましく、5~200nmであるものがより好ましく、5~100nmであるものがさらに好ましく、10~100nmであるものが一層好ましい。
また、無機酸化物粒子の平均粒子径は、上記固体触媒成分の平均粒子径の1/100以下(0.01以下)であることが好ましく、6/1000以下(0.006以下)であることがより好ましく、3/1000以下(0.003以下)であることがさらに好ましい。
すなわち、無機酸化物粒子の平均粒子径/固体触媒成分の平均粒子径で表される比が、1/100以下であることが好ましく、6/1000以下であることがより好ましく、3/1000以下であることがさらに好ましい。
無機酸化物粒子の平均粒径が上記範囲内にあることにより、重合触媒の形成時に、無機酸化物粒子を重合触媒中に容易に高分散化することができる。
なお、本出願書類において、無機酸化物粒子の平均粒子径および固体触媒成分の平均粒子径は、各々レーザー光散乱回折法粒度測定機を用いて測定したときの、平均粒子径D50(体積積算粒度分布における積算粒度で50%の粒径)を意味する。
また、上記無機酸化物粒子の形状は特に制限されないが、球状の無機酸化物粒子が好ましい。
本出願書類において、無機酸化物粒子の真密度は、2.1g/cm以上であることが好ましく、2.2g/cm以上であることがより好ましい。無機酸化物粒子の真密度の上限は、特に制限されないが、2.5g/cmであることが好ましい。
なお、本出願書類において、無機酸化物粒子の真密度は、40℃、相対湿度80%の雰囲気下に72時間静置した後、真密度測定装置を用い、一定温度に保たれた環境内において一定の容積中に占めるヘリウムガスの体積から真密度を算出する気相置換法により測定される値を意味する。気相置換法による真密度測定装置としては、例えばカンタクローム社製のウルトラピクノメーター1000等を挙げることができる。
本出願書類において、無機酸化物粒子の比表面積は、特に制限されないが、10~500m/gが好ましく、20~400m/gがより好ましく、30~300m/gがさらに好ましい。
本出願書類において、無機酸化物粒子としては、一次粒子の凝集体(二次粒子)の含有割合が低いものが好ましく、無機酸化物粒子の粉末中に含まれる一次粒子からなる粒子の個数割合が、50~100%であるものであり、60~100%であるものが好ましく、70~100%であるものがより好ましく、75~100%であるものがさらに好ましい。
なお、本出願書類において、無機酸化物粒子の粉末中に含まれる一次粒子からなる粒子の個数割合とは、無機酸化物粒子の粉末をアルコールや炭化水素化合物等の有機溶媒中に分散し、乾燥後、走査型電子顕微鏡により400個の粒子を無作為に測定したときの、一次粒子からなる(凝集していない)粒子の個数がX個であった場合に、(X/400)×100により算出される値を意味する。
この一次粒子からなる粒子の個数割合は、固体触媒成分、有機アルミニウム化合物並びに無機酸化物粒子の混合物からなるオレフィン類重合用触媒における無機酸化物粒子の一次粒子の個数割合に相当すると考えられ、無機酸化物粒子はオレフィン類重合用触媒中では専ら一次粒子として存在している。
無機酸化物粒子の粉末中に含まれる一次粒子からなる粒子の個数割合が上記範囲内にあることにより、オレフィン類の重合に供したときに、得られるオレフィン類重合体中の微粉量および粗粉量の発生量を著しく低減し、粒度分布の狭いオレフィン類重合体を効果的に製造することができる。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒は、マグネシウム原子、チタン原子、ハロゲン原子および内部電子供与性化合物を含有する固体触媒成分と、有機アルミニウム化合物と、無機酸化物粒子と必要に応じて用いられる外部電子供与性化合物との混合物からなるものであって、係る無機酸化物粒子が存在することによってオレフィン類重合用触媒の分散性が向上し、重合容器内の局所発熱が防止されることで重合触媒粒子の破壊が生じにくくなり、粗粉重合体ばかりか微粉重合体の発生量も抑制することができると考えられる。
また、無機酸化物粒子上に存在する微量の水酸基が固体触媒成分中に存在する微粉粒子の活性点を選択的に被毒することによっても、微粉発生量を抑制し得ると考えられる。
本出願書類において、無機酸化物粒子は、シランカップリング剤等による表面処理が施されてなるものであってもよい。
上記シランカップリング剤としては、3つのアルコキシ基とともに、フェニル基、ビニル基、エポキシ基、メタクリル基、アミノ基、ウレイド基、メルカプト基、イソシアネート基およびアクリル基から選ばれる一種以上の基を含む構造を有するものや、2つのアルコキシ基とともに2つのシクロアルキル基を含む構造を有するものを挙げることができ、上記の中でも3つのアルコキシ基とともにフェニル基またはビニル基を含む構造を有するものが好ましい。
アンモニアを構成する水素原子の2つがそれぞれトリアルキルシリル基で置換された構造を有するオルガノシラザンをシランカップリング剤に対するモル比で2~10倍加えたものによって表面処理が施されてなるものであってもよい。
上記表面処理によって、無機酸化物粒子表面に存在する水酸基がシランカップリング剤に由来する官能基で置換され、触媒を失活させる水酸基を低減することができる。
なお、本発明において、上記無機酸化物粒子は一種を単独で使用しても、二種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒は、上記固体触媒成分100質量部に対する無機酸化物粒子の含有量が2質量部以上であるものが好ましく、上記固体触媒成分100質量部に対する無機酸化物粒子の含有量が5質量部以上であるものがより好ましく、上記固体触媒成分100質量部に対する無機酸化物粒子の含有量が10質量部以上であるものがさらに好ましく、上記固体触媒成分100質量部に対する無機酸化物粒子の含有量が50質量部以上であるものであるものが一層好ましい。
無機酸化物粒子の含有量の上限は特に制限されないが、本発明に係るオレフィン類重合用触媒は、上記固体触媒成分100質量部に対し無機酸化物粒子の含有量が100質量部以下であることが好ましい。
上記固体触媒成分100質量部に対する無機酸化物粒子の含有量が上記範囲内にあることにより、固体触媒成分の表面を無機酸化物粒子で十分に覆うことができ、オレフィン類重合用触媒の分散性を効果的に向上させ、重合容器内の局所発熱を抑制して重合触媒粒子の破壊を好適に抑制することができる。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒において、固体触媒成分、有機アルミニウム化合物および外部電子供与性化合物の含有割合は、本発明の効果が得られる範囲において任意に選定することができ、特に限定されない。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒は、固体触媒成分中のチタン原子1モルあたり、有機アルミニウム化合物を、1~2000モル含むことが好ましく、50~1000モル含むことがより好ましい。
また、本発明に係るオレフィン類重合用触媒は、オレフィン類重合用触媒中に含有される固体触媒成分中のチタン原子1モルあたり、外部電子供与性化合物を、合計で、1~200モル含むことが好ましく、2~150モル含むことがより好ましく、5~100モル含むことがさらに好ましい。
さらに、本発明に係るオレフィン類重合用触媒は、オレフィン類重合用触媒中に含有される有機アルミニウム化合物1モルあたり、外部電子供与性化合物を、合計で、0.001~10モル含むことが好ましく、0.002~2モル含むことがより好ましく、0.002~0.5モル含むことがさらに好ましい。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒は、本発明に係るオレフィン類重合用触媒の製造方法により好適に作製することができる。
本発明によれば、得られるオレフィン類重合体中の微粉量および粗粉量の発生量を著しく低減し、粒度分布の狭いオレフィン類重合体を効果的に製造し得るオレフィン類重合用触媒を提供することができる。
次に、本発明に係るオレフィン類重合用触媒の製造方法について説明する。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒の製造方法は、マグネシウム原子、チタン原子、ハロゲン原子および内部電子供与性化合物を含有する固体触媒成分、有機アルミニウム化合物並びに一次粒子からなる粒子の個数割合が50~100%でありその平均粒子径が前記固体触媒成分の平均粒子径の1/100以下である無機酸化物粒子を混合することを特徴とするものである。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒の製造方法において、上記固体触媒成分、有機アルミニウム化合物および無機酸化物粒子の詳細は、上述したとおりであり、上記各成分とともに任意に混合される外部電子供与性化合物の詳細も、上述したとおりである。
また、上記各成分を混合する際における、無機酸化物粒子の混合量も上記含有量に対応するものであり、無機酸化物粒子以外の成分の混合量も、得られる触媒中に各成分が各々上述した含有量となるように適宜選定すればよい。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒の製造方法において、上記各成分を混合する際の接触温度は、特に制限されないが、有機アルミニウム化合物の沸点よりも低いことが好ましく、具体的には、室温以下の温度が好ましく、0~20℃がより好ましい。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒の製造方法において、上記各成分を混合させる際の混合時間(反応時間)も、特に制限されないが、1~60分間が好ましく、2~40分間がより好ましく、5~30分間がさらに好ましい。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒の製造方法において、上記(a)固体触媒成分、(b)有機アルミニウム化合物、(c)外部電子供与性化合物および(d)無機酸化物粒子を混合する際の接触順序も特に制限されず、例えば、下記(i)~(v)のいずれかの接触順序が挙げられる(下記(i)~(v)のいずれかの接触順序において、(c)外部電子供与性化合物を使用しない場合は、(c)外部電子供与性化合物の添加工程は省略するものとする)。
(i)(b)有機アルミニウム化合物→(c)外部電子供与性化合物→(d)無機酸化物粒子→(a)固体触媒成分。
(ii)(b)有機アルミニウム化合物→(d)無機酸化物粒子→(c)外部電子供与性化合物→(a)固体触媒成分。
(iii)(d)無機酸化物粒子→(b)有機アルミニウム化合物→(c)外部電子供与性化合物→(a)固体触媒成分。
(iv)(d)無機酸化物粒子→(c)外部電子供与性化合物→(a)固体触媒成分→(b)有機アルミニウム化合物。
(v)(b)有機アルミニウム化合物→(c)外部電子供与性化合物→((a)固体触媒成分+(d)無機酸化物粒子)。
なお、上記(i)~(v)において、矢印(→)は接触順序を示し、例えば、(b)有機アルミニウム化合物→(c)外部電子供与性化合物→(d)無機酸化物粒子→(a)固体触媒成分は、(b)有機アルミニウム化合物と(c)外部電子供与性化合物とを混合して接触させた後、得られた接触物に(d)無機酸化物粒子および(a)固体触媒成分を順次混合して接触させることを意味する。
また、上記(b)有機アルミニウム化合物→(c)外部電子供与性化合物→((a)固体触媒成分+(d)無機酸化物粒子)は、(b)有機アルミニウム化合物と(c)外部電子供与性化合物とを混合して接触させた後、得られた接触物に(a)固体触媒成分および(d)無機酸化物粒子を同時に混合して接触させることを意味する。
上記接触順序のうち、接触順序(i)~(iii)のいずれかが好ましく、接触順序(i)または(ii)がより好ましい。
上記(a)固体触媒成分、(b)有機アルミニウム化合物、(c)外部電子供与性化合物および(d)無機酸化物粒子を上記順序で混合して接触させることにより、無機酸化物粒子がオレフィン重合用触媒中に高度に分散したオレフィン重合用触媒を容易に得ることができる。
なお、本出願書類において、上記(a)固体触媒成分、(b)有機アルミニウム化合物、(d)無機酸化物粒子および必要に応じて任意に使用される(c)外部電子供与性化合物(以下、各成分という)の混合とは、各成分を乾燥状態で混ぜ合わせて、または適量の液体(溶媒)中に各成分を分散あるいは懸濁させて均質化する操作を意味し、各成分を破壊せずに均質化することができればその方法は特に限定されず、適宜攪拌処理を伴う方法も含むものとする。
また、本出願書類において、上記(a)固体触媒成分、(b)有機アルミニウム化合物、(d)無機酸化物粒子および必要成分である(c)外部電子供与性化合物(以下、各成分という)の混合物とは、上記混合処理を施して得られるものを意味する。
上記各成分の混合は、手動で行ってもよいし、混合機を用いて行ってもよい。
上記混合機としては、V型混合機などの容器回転型混合装置、撹拌機を具備した槽又は反応機などの攪拌型混合装置、振動ミルやボールミルなどの混合粉砕装置等から選ばれる一種以上を挙げられることができる。上記混合粉砕装置のうち、容器回転型混合装置が、固体触媒成分の粒子破壊を抑制し得る点で好ましい。
上記混合方法としては、溶媒中に各成分を添加してスラリー状にした後、スプレードライヤーにより混合する方法が特に好ましい。
本発明によれば、オレフィン類重合体中の微粉量および粗粉量の発生量を著しく低減し、粒度分布の狭いオレフィン類重合体を効果的に製造し得るオレフィン類重合用触媒の製造方法を提供することができる。
次に、本発明に係るオレフィン類重合体の製造方法について説明する。
本発明に係るオレフィン類重合体の製造方法は、本発明に係るオレフィン重合用触媒の存在下にオレフィン類の重合を行うことを特徴とするものである。
本発明に係るオレフィン類重合体の製造方法において、本発明に係るオレフィン重合用触媒やその製造方法の詳細は、上述したとおりである。
重合に供されるオレフィン類としては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテンおよびビニルシクロヘキサン等から選ばれる一種以上を挙げることができ、エチレン、プロピレンおよび1-ブテンから選ばれる一種以上が好適であり、プロピレンがより好適である。
オレフィン類の重合は、有機溶媒の存在下でも不存在下でも行うことができ、またプロピレン等のオレフィン単量体は、気体及び液体のいずれの状態でも用いることができる。
オレフィン類の重合方法としては、炭素数2~10の1-オレフィンの重合に用いられる従来公知の方法を用いることができ、例えば、有機溶媒の存在下、気体または液体のモノマーを供給し重合を行なうスラリー重合、液化プロピレンなど液体のモノマー存在下に重合を行なうバルク重合、気体状のモノマー存在下に重合を行う気相重合等が挙げられ、これ等何れの方法であっても重合反応を行うことができ、気相重合による重合が好ましい。
また、例えば特許2578408号公報に記載の方法や、特許第4392064号公報、特開2009-292964号公報等に記載の連続的気相重合法や、特許第2766523号公報に記載の重合法も適用することが可能である。なお、上記各重合法は、バッチ式または連続式のいずれでも行うことができる。更に、重合反応を1段で行ってもよいし、2段以上で行ってもよい。
本発明に係るオレフィン類重合用触媒を用いてオレフィン類を重合する場合、重合反応器としては、例えば、攪拌機付オートクレーブ、流動槽などの反応器を挙げることができ、この反応器中に粒状又は粉末状の重合体を固定相で収容し、攪拌装置あるいは流動床を用いて動きを与えることができる。
得ようとする重合体の分子量は、重合技術において慣用の調整剤、例えば水素を添加することにより広範囲に調整し、設定することができる。
なお、重合熱を除去するために液状の易揮発性炭化水素、例えばブタンを供給し、重合帯域中で気化させてもよい。
重合温度は、200℃以下が好ましく、100℃以下がより好ましく、50~90℃がさらに好ましい。
重合圧力は、常圧~10MPaが好ましく、常圧~5MPaがより好ましく、1~4MPaがさらに好ましい。
本発明に係るオレフィン類重合体の製造方法において、得られるオレフィン類重合体は、粒径が75μm以下の微粉量が、0~1質量%であることが好ましく、0~0.7質量%であることがより好ましく、0~0.5質量%であることがさらに好ましい。
本発明に係るオレフィン類重合体の製造方法において、得られるオレフィン類重合体は、粒径が2800μm以上の粗粉量が、0~5質量%であることが好ましく、0~3質量%であることがより好ましく、0~1質量%であることがさらに好ましい。
本発明に係るオレフィン類重合体の製造方法において、得られるオレフィン類重合体は、下記式により算出される粒度分布指数が、0~1.1であることが好ましく、0.1~0.8であることがより好ましく、0.3~0.5であることがさらに好ましい。
粒度分布指数(SPAN)=(D90-D10)/D50
(ただし、D90は体積積算粒度で90%の粒子径、D50は体積積算粒度で50%の粒子径、D10は体積積算粒度で10%の粒子径を意味する。)
なお、本出願書類において、上記オレフィン類重合体の微粉および粗粉や、粒度分布指数(SPAN)は、デジタル画像解析式粒子径分布測定装置((株)堀場製作所製カムサイザー)を用いて測定される値を意味する。
本発明によれば、微粉量および粗粉量の発生量が著しく低減され、粒度分布の狭いオレフィン類重合体を簡便に作製することができる。
(実施例)
次に、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、これは単に例示であって、本発明を制限するものではない。
(製造例1)
<オレフィン類重合用固体触媒成分(C-1)の調製>
攪拌機を具備し窒素ガスで充分に置換された容量200mlの丸底フラスコに、平均粒子径43.1μmの球状ジエトキシマグネシウム10g、トルエン50mlおよびジ-n-ブチルフタレート3.6mlを装入し、懸濁状態とした。次いで、得られた懸濁溶液を、撹拌機を装備し内部を窒素ガスで充分に置換された容量500mlの丸底フラスコ中に予め装入されたトルエン26ml及び四塩化チタン24mlの混合溶液中に、1時間かけ全量添加した。添加終了後、反応系内を撹拌しながら90℃に昇温し、90℃の反応温度を2時間維持して接触反応させた。
反応終了後、得られた反応生成物を90℃のトルエン100mlで4回洗浄し、次いで四塩化チタン24mlおよびトルエン76mlを加えた後に昇温し、115℃で1時間撹拌しながら接触反応させた。
生成した固体成分を40℃のn-ヘプタン100mlで10回洗浄処理したのち、ヘプタン残存率が20重量%以下になるまで乾燥して粉末状の固体触媒成分(C-1)を得た。
なお、得られた固体触媒成分を分析したところ、チタン含有率は3.1質量%、平均粒子径(D50)38.9μm、粒度分布指数(SPAN)0.8であった。
(製造例2)
<オレフィン類重合用固体触媒成分(C-2)の調製>
攪拌機を具備し窒素ガスで充分に置換された容量200mlの丸底フラスコに、球状ジエトキシマグネシウム10g、トルエン50mlおよびジイソブチルマロン酸ジメチル5.1mlを装入し、懸濁状態とした。次いで、得られた懸濁溶液を、撹拌機を装備し内部を窒素ガスで充分に置換された容量500mlの丸底フラスコ中に予め装入されたトルエン26ml及び四塩化チタン24mlの混合溶液中に、1時間かけ全量添加した。添加終了後、反応系内を撹拌しながら115℃に昇温し、115℃の反応温度を4時間維持して接触反応させた。
反応終了後、得られた反応生成物を90℃のトルエン100mlで4回洗浄し、次いで四塩化チタン20mlおよびトルエン60mlを加えた後に昇温し、100℃で2時間撹拌しながら接触反応させた。
生成した固体成分を40℃のn-ヘプタン100mlで10回洗浄処理したのち、ヘプタン残存率が20重量%以下になるまで乾燥して粉末状の固体触媒成分(C-2)を得た。
なお、得られた固体触媒成分を分析したところ、チタン含有率は2.2質量%、平均粒子径(D50)45.5μm、粒度分布指数(SPAN)0.8であった。
(製造例3)
<オレフィン類重合用固体触媒成分(C-3)の調製>
無水塩化マグネシウム75g、デカン375mlおよび2―エチルヘキシルアルコール300gを135℃で4時間加熱して均一溶液とした後、この溶液中に2-エトキシエチル-1-メチルカーボネート16.7mlを添加した。得られた均一溶液を室温に冷却した後、この均一溶液のうち113mlを-20℃に保持した四塩化チタン300ml中に45分間にわたって滴下装入した。滴下後、液温を4時間かけて110℃に昇温し、110℃に達したところで2-イソプロピル2-イソペンチル-1,3-ジメトキシプロパン1.6mlおよび2-エトキシエチル-1-メチルカーボネート0.9mlを添加した。さらに上記温度下で2時間攪拌した後、濾過し、固体部をデカンで洗浄処理したのち、デカンで残存率が20重量%以下になるまで乾燥して粉末状の固体触媒成分(C-3)を得た。
なお、得られた固体触媒成分を分析したところ、チタン含有率は1.8質量%、平均粒子径(D50)9.0μm、粒度分布指数(SPAN)1.0であった。
(製造例4)
<オレフィン類重合用固体触媒成分(C-4)の調製>
攪拌機を具備し窒素ガスで充分に置換された容量500mlの丸底フラスコに、三塩化チタン5.0gと無水塩化マグネシウム9.0グラムとテトラヒドロフラン220mLとを装入した後、撹拌下で65℃まで昇温した。65℃で2時間維持した後、ソルビタンモノオレアート(クローダジャパン(株)製、スパン80)12.2gを添加し、65℃の反応温度をさらに3時間維持した後、室温まで温度を低減した。
次に、攪拌機を具備し窒素ガスで充分に置換された容量500mlの丸底フラスコにナノシリカ(アドマテックス社製、YC100C-SV2)13.5gを装入後、室温まで下げた上記溶液を添加し、2時間撹拌した。 撹拌後、噴霧乾燥器にて噴霧乾燥(噴霧条件:入口温度150℃、出口温度90℃)して、粉末状の固体触媒成分(C-4)を得た。使用したナノシリカは、走査型電子顕微鏡により無作為に抽出した400個の粒子を測定したときに、一次粒子からなる(凝集していない)粒子の個数割合が75%以上であるものであった。
なお、得られた固体触媒成分を分析したところ、チタン含有率は2.6質量%、平均粒子径(D50)10.1μm、粒度分布指数(SPAN)1.5であった。
ここで、形成された固体触媒成分中のナノシリカ含有量は、固体触媒成分100質量部に対して90質量部であった。
(実施例1)
<オレフィン類重合用触媒の形成>
窒素ガスで置換された、内容積2200mlの撹拌装置付きオートクレーブ内に、n-ヘプタン5ml、トリエチルアルミニウム1.3mmol、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン0.13mmol及び、平均粒子径が10nmで真密度が2.2g/cmであるナノシリカ(アドマテックス社製、YA010C-SV5)0.4mgを装入した。
次いで、固体触媒成分(C-1)をチタン原子換算で0.0026mmol相当量装入し、オレフィン類重合用触媒を形成した。
ここで、使用したナノシリカは固体触媒成分100質量部に対して10質量部であり、走査型電子顕微鏡により無作為に抽出した400個の粒子を測定したときに、一次粒子からなる(凝集していない)粒子の個数割合が60%以上であるものであった。
上記調製条件を表1に示す。
<プロピレン重合及び得られた重合体の評価>
上記のとおり形成したオレフィン重合用触媒入りのオートクレーブに、水素ガス2000mlおよび液化プロピレン1400mlを装入し、20℃で5分間の予備重合を行った後に70℃まで昇温し、1時間の本重合を行った。
このとき、固体触媒成分1g当たりのプロピレン重合活性(PP活性)を下記式により算出した。
(固体触媒成分1g当たりのプロピレン重合活性(PP活性))
重合活性(g-pp/g-触媒)=得られた重合体の質量(g)/固体触媒成分の質量(g)
また、得られた重合体について、重合体の嵩密度(BD)、重合体中の微粉量、粗粉量および粒度分布指数(SPAN)を測定した。
結果を表2に示す。
(嵩密度(BD))
得られた重合体の嵩密度(BD)は、JIS K-6721:1997に従って測定した。
<重合体中の微粉量、粗粉量および重合体の粒度分布指数(SPAN)の測定方法>
重合体中の微粉量、粗粉量および粒度分布指数(SPAN)は、デジタル画像解析式粒子径分布測定装置(堀場製作所社製カムサイザー)を用い、以下の測定条件において重合体の体積基準積算粒度分布の自動測定を行ない、粒子径75μm以下の粒子量を微粉量とし、粒子径2800μ以上の粒子量を粗粉量として各々の含有割合(質量%)を測定した。
また、上記測定方法により得られた体積基準積算粒度で90%の粒子径(D90)、体積基準積算粒度で50%の粒子径(D50)および体積基準積算粒度で10%の粒子径(D10)の値から、以下の方法により、粒度分布指数(SPAN)を算出した。
粒度分布指数(SPAN)=(D90-D10)/D50
結果を表2に示す。
(デジタル画像解析式粒子径分布測定装置の測定条件)
ファネル位置 :6mm
カメラのカバーエリア :ベーシックカメラ3%未満、ズームカメラ10%未満
目標カバーエリア :0.5%
フィーダ幅 :40mm
フィーダコントロールレベル:57、40秒
測定開始レベル :47
最大コントロールレベル :80
コントロールの基準 :20
画像レート :50%(1:2)
粒子径定義 :粒子1粒ごとにn回測定したマーチン径の最小値
SPHT(球形性)フィッティング:1
クラス上限値 :対数目盛32μm~4000μmの範囲で50点を選択
(実施例2)
<オレフィン類重合用触媒の調製>
窒素ガスで置換された、内容積2200mlの撹拌装置付きオートクレーブ内に、トリエチルアルミニウム1.3mmol及びシクロヘキシルメチルジメトキシシラン0.13mmolを添加した。その後、チタン原子換算で0.0026mmol相当量の製造例1で得た固体触媒成分(C-1)および平均粒子径が100nmで真密度が2.2g/cmであるナノシリカ(アドマテックス社製、YC100C-SV2)0.4mgの混合物を装入し、オレフィン類重合用触媒を形成した。
ここで、使用したナノシリカは固体触媒成分100質量部に対して10質量部であり、走査型電子顕微鏡により無作為に抽出した400個の粒子を測定したときに、一次粒子からなる(凝集していない)粒子の個数割合が75%であるものであった。
上記調製条件を表1に示す。
プロピレン重合および得られた重合体の評価を実施例1と同様にして行った。結果を表2に示す。
(比較例1)
オレフィン類重合用触媒の調製時にナノシリカを添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、オレフィン重合触媒の形成、プロピレン重合および得られた重合体の評価を行なった。
結果を表2に示す。
(実施例3)
<オレフィン類重合用触媒の調製>
製造例1で得た固体触媒成分(C-1)に代えて、同モルの製造例2で得た固体触媒成分(C-2)を使用し、ナノシリカの添加量を0.4mgから2.8mgに変更した以外は、実施例1と同様にして、オレフィン類重合用触媒を形成した。
ここで、使用したナノシリカは固体触媒成分100質量部に対して50質量部であった。上記調製条件を表1に示す。
プロピレン重合および得られた重合体の評価は、実施例1と同様にして行った。結果を表2に示す。
(実施例4)
製造例1で得た固体触媒成分(C-1)に代えて、同モルの製造例2で得た固体触媒成分(C-2)を使用し、ナノシリカの添加量を0.4mgから5.7mgに変更した以外は、実施例1と同様にして、オレフィン重合触媒を形成した。
ここで、使用したナノシリカは固体触媒成分100質量部に対して100質量部(等量)であった。上記調製条件を表1に示す。
プロピレン重合および得られた重合体の評価を実施例1と同様にして行なった。結果を表2に示す。
(実施例5)
製造例1で得た固体触媒成分(C-1)に代えて、同モルの製造例2で得た固体触媒成分(C-2)を使用し、さらに、平均粒子径が10nmで真密度が2.2g/cmであるナノシリカ(アドマテックス社製、YC100C-SV5)0.4mgに代えて、平均粒子径が100nmで真密度が2.2g/cmであるナノシリカ(アドマテックス社製、YA100C-SV2)0.6mgを使用した以外は、実施例1と同様にして、オレフィン重合触媒を形成した。
ここで、使用したナノシリカは固体触媒成分100質量部に対して10質量部であった。上記調製条件を表1に示す。
プロピレン重合および得られた重合体の評価を実施例1と同様にして行なった。結果を表2に示す。
(実施例6)
製造例1で得た固体触媒成分(C-1)に代えて同モルの製造例2で得た固体触媒成分(C-2)を使用し、さらに、平均粒子径が10nmで真密度が2.2g/cmであるナノシリカ(アドマテックス社製、YC100C-SV5)0.4mgに代えて平均粒子径が100nmで真密度が2.2g/cmであるナノシリカ(アドマテックス社製、YA100C-SV2)0.1mgを使用した以外は、実施例1と同様にして、オレフィン重合触媒を形成した。
ここで、使用したナノシリカは固体触媒成分100質量部に対して2質量部であった。上記調製条件を表1に示す。
プロピレン重合および得られた重合体の評価を実施例1と同様にして行なった。結果を表2に示す。
(比較例2)
製造例1で得た固体触媒成分(C-1)に代えて同モルの製造例2で得た固体触媒成分(C-2)を使用し、さらに、オレフィン類重合用触媒の調製時にナノシリカを添加しなかった以外は、実施例1と同様にして、オレフィン重合触媒の形成、プロピレン重合および得られた重合体の評価を行なった。結果を表2に示す。
(比較例3)
製造例1で得た固体触媒成分(C-1)に代えて同モルの製造例2で得た固体触媒成分(C-2)を使用し、さらに、平均粒子径が10nmで真密度が2.2g/cmであるナノシリカ(アドマテックス社製、YC100C-SV5)0.4mgに代えて平均粒子径が100nmで真密度が2.2g/cmであるナノシリカ(日本アエロジル社製、平均粒子径10nmの1次粒子が凝集して、粒子径100nmの2次粒子となった形状のもの)0.1mgを使用した以外は、実施例1と同様にして、オレフィン重合触媒を形成した。
ここで、使用したナノシリカは固体触媒成分100質量部に対して2質量部であり、走査型電子顕微鏡により無作為に抽出した400個の粒子を測定したときに、一次粒子からなる(凝集していない)粒子の個数割合が30%未満であるものであった。
プロピレン重合および得られた重合体の評価を実施例1と同様にして行なった。結果を表2に示す。
(実施例7)
<オレフィン類重合用触媒の調製>
固体触媒成分(C-1)に代えて同モルの固体触媒成分(C-3)を使用し、さらに、平均粒子径が10nmで真密度が2.2g/cmであるナノシリカ(アドマテックス社製、YC100C-SV5)0.4mgに代えて平均粒子径が50nmで真密度が2.2g/cmであるナノシリカ(アドマテックス社製、YA100C-SV6)0.3mgを使用した以外は、実施例1と同様にして、オレフィン類重合用触媒を形成した。
ここで、使用されたナノシリカは固体触媒成分100質量部に対して5質量部であり、走査型電子顕微鏡により無作為に抽出した400個の粒子を測定したときに、一次粒子からなる(凝集していない)粒子の個数割合が75%以上であるものであった。
上記調製条件を表1に示す。
プロピレン重合および評価は実施例1と同様にして行った。結果を表2に示す。
(実施例8)
<オレフィン類重合用触媒の調製>
実施例7と同様にしてオレフィン類重合用触媒を調製し、プロピレン重合時に外部電子供与性化合物を使用しなかった以外は実施例1と同様にして、プロピレン重合および評価を行った。結果を表2に示す。
(比較例4)
平均粒子径が50nmで真密度が2.2g/cmであるナノシリカ(アドマテックス社製、YA100C-SV6)0.3mgに代えて平均粒子径が100nmで真密度が2.2g/cmであるナノシリカ(アドマテックス社製、YC100C-SV2)0.3mgを使用した以外は、実施例7と同様にして、オレフィン重合触媒を形成した。
ここで、使用したナノシリカは固体触媒成分100質量部に対して2質量部であった。上記調製条件を表1に示す。
プロピレン重合および得られた重合体の評価を実施例1と同様にして行なった。結果を表2に示す。
(比較例5)
固体触媒成分(C-1)に代えて同モルの固体触媒成分(C-3)を使用し、さらに、オレフィン類重合用触媒の調製時にナノシリカを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、オレフィン重合用触媒の形成、プロピレン重合および得られた重合体の評価を行なった。結果を表2に示す。
(比較例6)
<オレフィン類重合用触媒の調製>
固体触媒成分(C-1)に代えて同モルの固体触媒成分(C-4)を使用し、さらに、オレフィン類重合用触媒の調製時にナノシリカを添加しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、オレフィン重合用触媒の形成、プロピレン重合および得られた重合体の物性評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0007108440000001
Figure 0007108440000002
実施例1~実施例8で得られたオレフィン類重合用触媒は、マグネシウム原子、チタン原子、ハロゲン原子および内部電子供与性化合物を含有する固体触媒成分、有機アルミニウム化合物並びに無機酸化物粒子の混合物からなるオレフィン類重合用触媒であって、上記無機酸化物粒子が、一次粒子からなる粒子の個数割合が50~100%でありその平均粒子径が前記固体触媒成分の平均粒子径の1/100以下であるものであり、無機酸化物粒子が一定量存在することによりオレフィン類重合用触媒の分散性が向上し、重合容器内の局所発熱が防止されることで重合触媒粒子の破壊が生じにくくなって粗粉重合体だけでなく微粉重合体の発生量も抑制するとともに、無機酸化物粒子上に存在する微量の水酸基が固体触媒成分中に存在する微粉粒子の活性点を選択的に被毒することによっても、微粉発生量を抑制し得ると考えられる。
このため、表2より、実施例1~実施例8においては、微粉発生量が著しく低下するとともに、オレフィン重合体中の粗粉粒子の割合も低減し、狭い粒度分布を有するオレフィン重合体が得られることが分かり、重合体の粉体流動性が向上し、重合体製造時または移送時における配管閉塞等のプロセス障害や、ポリマーの成形加工性の低下を効果的に抑制し得ることが分かる。
一方、比較例1~比較例6で得られたオレフィン類重合用触媒は、無機酸化物粒子の不存在下に形成されたものであったり(比較例1、比較例2、比較例5、比較例6)、無機酸化物粒子として微小な1次粒子の凝集体を使用したものであったり(比較例3)、さらには無機酸化物粒子の平均粒子径が固体触媒成分の平均粒子径の1/100超である(比較例4)ことにより、表2より、比較例1~比較例6においては、固体触媒成分自体の微粉化および重合時の粒子破壊を低減できず、得られる重合体中の微粉発生量を抑制し得ず、微粉発生に伴う配管閉塞等のプロセス障害やポリマーの成形加工性の低下を抑制し得ないことが分かる。
本発明によれば、得られるオレフィン類重合体中の微粉量および粗粉量の発生量を著しく低減し、粒度分布の狭いオレフィン類重合体を効果的に製造し得るオレフィン類重合用触媒を提供するとともに、オレフィン類重合用触媒の製造方法およびオレフィン類重合体の製造方法を提供することができる。

Claims (7)

  1. マグネシウム原子、チタン原子、ハロゲン原子および内部電子供与性化合物を含有する固体触媒成分、有機アルミニウム化合物並びに無機酸化物粒子の混合物からなり、不飽和炭化水素モノマーの予備重合物を含まないオレフィン類重合用触媒であって、
    前記無機酸化物粒子が、一次粒子からなる粒子の個数割合が50~100%でありその平均粒子径が前記固体触媒成分の平均粒子径の1/100以下である
    ことを特徴とするオレフィン類重合用触媒。
  2. 前記無機酸化物粒子が、平均粒子径が200nm以下で、真密度が2.1g/cm以上のものであることを特徴とする請求項1に記載のオレフィン類重合用触媒。
  3. 前記固体触媒成分100質量部に対する前記無機酸化物粒子の含有量が2質量部以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のオレフィン類重合用触媒。
  4. 前記有機アルミニウム化合物が、下記一般式(I);
    AlQ3-p(I)
    (式中、Rは炭素数1~6のアルキル基であり、Qは水素原子あるいはハロゲン原子であり、pは0<p≦3の整数であり、Rが複数存在する場合各Rは同一であっても異なっていてもよく、Qが複数存在する場合各Qは同一であっても異なっていてもよい)
    で表されることを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のオレフィン類重合用触媒。
  5. 下記一般式(II);
    Si(OR4-q (II)
    (式中、Rは、炭素数1~12のアルキル基、炭素数3~12のシクロアルキル基、フェニル基、ビニル基、アリル基、アラルキル基、炭素数1~12のアルキルアミノ基または炭素数1~12のジアルキルアミノ基であり、Rが複数存在する場合、各Rは同一であっても異なっていてもよい。Rは、炭素数1~4のアルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、ビニル基、アリル基またはアラルキル基であり、Rが複数存在する場合、各Rは同一であっても異なっていてもよい。qは0≦q≦3の整数である。)
    から選ばれる有機ケイ素化合物および下記一般式(III);
    (RN)SiR 4-r (III)
    (式中、RとRは水素原子、炭素数1~20の直鎖状または炭素数3~20の分岐状アルキル基、ビニル基、アリル基、アラルキル基、炭素数3~20のシクロアルキル基、アリール基であり、同一でも異なってもよく、またRとRが互いに結合して環を形成してもよい。Rは炭素数1~20の直鎖状または炭素数3~20の分岐状アルキル基、ビニル基、アリル基、アラルキル基、炭素数3~20のシクロアルキル基またはアリール基であり、Rが複数ある場合、複数のRは同一でも異なってもよい。rは1から3の整数である。)
    で表されるアミノシラン化合物から選択されるいずれか一種以上の外部電子供与性化合物を含むことを特徴とする
    請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のオレフィン類重合用触媒。
  6. 請求項1に記載のオレフィン類重合用固体触媒成分を製造する方法であって、
    マグネシウム原子、チタン原子、ハロゲン原子および内部電子供与性化合物を含有する固体触媒成分、有機アルミニウム化合物並びに一次粒子からなる粒子の個数割合が50~100%でありその平均粒子径が前記固体触媒成分の平均粒子径の1/100以下である無機酸化物粒子を、不飽和炭化水素モノマーの不存在下に混合する
    ことを特徴とするオレフィン類重合用触媒の製造方法。
  7. 請求項1~請求項5のいずれか一項に記載のオレフィン重合用触媒の存在下に液体のオレフィン類の重合を行うことを特徴とするオレフィン類重合体の製造方法。
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