JP6232690B2 - 撮像装置、照明制御方法及びプログラム - Google Patents
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Description
ただし、LEDには、電流IFが高値になるに連れて電圧VFも高値になるという特徴が存在する。この特徴のために、一定値以下の電圧VFでしかLEDに印加できないような環境では、LEDの電流IFが、LEDストロボシステムにとって必要な値に到達しないおそれがある。
このようなことから、現在一般的に開発が進んでいるLEDストロボシステムでは、LEDと、昇圧回路と、定電流/発光回路と、EDLC(Electric Double−Layer Capacitor:電気二重層キャパシタ)と、EDLC充電回路と、で構成されているものがある。
このようなLEDストロボシステムの昇圧回路で生成する電圧は、
・EDLCの内部のインピーダンスのバラツキ、温度特性及び経年変化
・定電流回路の損失
・LEDの電圧VFのバラツキ、温度特性及び経年変化
等を考慮した上で決める必要がある。
特にEDLC等を用いるケースでは、高い電圧を印加すると劣化が生じるため、できるだけ低い電圧で動作させるのが好ましい。
ここでEDLC等のLEDストロボの発光に係るデバイスの劣化を抑制する技術としては、特許文献1に記載の技術が知られている。
この特許文献1には、LEDストロボを発光させる際、電池の種類、温度又は充放電回数等の過去の使用状況によって充電させるべき電圧値を調整することにより、デバイスの劣化を抑制する技術が記載されている。
撮像装置1は、例えばデジタルカメラして構成される。
光学レンズ部は、被写体を撮影するために、光を集光するレンズ、例えばフォーカスレンズやズームレンズ等で構成される。
フォーカスレンズは、イメージセンサの受光面に被写体像を結像させるレンズである。ズームレンズは、焦点距離を一定の範囲で自在に変化させるレンズである。
光学レンズ部にはまた、必要に応じて、焦点、露出、ホワイトバランス等の設定パラメータを調整する周辺回路が設けられる。
光電変換素子は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型の光電変換素子等から構成される。光電変換素子には、光学レンズ部から被写体像が入射される。そこで、光電変換素子は、被写体像を光電変換(撮像)して画像信号を一定時間蓄積し、蓄積した画像信号をアナログ信号としてA/D変換部14に順次供給する。
A/D変換部14は、撮像部13のイメージセンサから供給されたアナログの画像信号に対して、A/D変換処理等の各種信号処理を施す。各種信号処理によって、デジタル信号が生成され、制御部11に供給される。
このような撮像部13からA/D変換部14を経由して制御部11に供給されるデジタル信号を、以下、「撮像画像のデータ」と呼ぶ。
駆動機構16は、レンズ駆動部15からの指令に従い、撮像部13の図示せぬレンズユニットを駆動させる。
電圧印加部18は、昇圧回路により構成され、制御部11の制御の下、所定の値の電圧を発光部17に対して印加する。
発光状態検出部19は、電圧印加部18により電圧が印加されている際の発光部17の発光状態を検出し、制御部11に供給する。発光状態検出部19により検出される発光状態は、LED部31の発光量に応じて可変する状態であれば足り、特に限定されないが、本実施形態では、LED部31の電流IFの値であるものとする。
このように、本実施形態では、発光部17、電圧印加部18、及び発光状態検出部19により、LEDストロボシステムが構築される。
操作部21は、レリーズ釦を含む各種釦等で構成され、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。
メモリカード装着部22は、脱着可能なメモリカード25を装着し、メモリカード25に記憶されたデータを読み出して制御部11に供給したり、制御部11から供給されたデータ(例えば撮像画像のデータ)をメモリカード25に書き込んだりする。
USBコネクタ23は、USB規格のシリアルバスコネクタであり、ケーブルを介して外部機器と接続し、撮像装置1と外部機器との間での各種データ(例えば撮像画像のデータ)の授受を中継する。
電源24は、例えば、リチウムイオン二次電池により構成され、撮像装置1に駆動用の電力を供給する電力供給源である。
キャリブレーションとは、LED部31の発光状態(電流IFの値)が所望の状態になるように、電圧印加部18によりLED部31に印加される電圧Voutの値を必要最小限の値に調整することをいう。これにより、LED部31を発光させるために必要となる電力効率が向上し、発光部17のEDLC部32の劣化を抑制することができる。
ここで、赤目軽減動作とは、次のような動作をいう。即ち、暗部に存在する人物を、ストロボ発光をしながら撮影すると、当該人物の目の瞳孔は開いた状態であるため、網膜の毛細血管がストロボの光を反射させる。その瞬間の当該人物が撮影されるので、その撮影により得られた撮像画像においては、当該人物の目は、ストロボ光の反射のために赤目になる現象、即ちいわゆる赤目現象が生ずる。そこで、撮像装置(撮像装置1のみならず従来の撮像装置)は、ストロボ発光を伴う記録用の撮像動作時の前処理として、撮像動作とは独立して、ストロボ発光をする動作をすることで、当該人物の瞳孔を閉じさせて赤目現象を抑制する。このように、赤目現象を抑制する目的で、記録用の撮像動作時のストロボ発光の前に、ストロボ発光する動作が、赤目軽減動作である。
即ち、本実施形態では、このような赤目軽減動作と兼用して、キャリブレーションが実行される。
これにより、ユーザにキャリブレーションを意識させることなく、LED部31の電圧Voutの値の調整が適切に行われる。また、赤目軽減動作は、撮像部13の撮像動作とは独立した動作であるため、赤目軽減動作時のLED部31の発光、即ちキャリブレーションのためのLED部31の発光は、撮像画像に悪影響を与えることはない。また、キャリブレーションだけのために電力が供給されることもない。
この場合、メモリデバイス12の一領域として、印加電圧データ記憶部51が設けられ、メモリカード25の一領域として、画像データ記録部52が設けられていることが例示であって、その他例えば、USBコネクタ23からケーブルを介して接続される外部機器等の記憶部の一領域に設けられるようにしてもよい。
画像データ記録部52は、撮像部により記録用として撮像された撮像画像のデータを記録する。
ストロボ設定部43は、LEDストロボ撮影処理において必要となる各種設定の処理等、LEDストロボ撮影処理における一般的な処理を実行する。具体的には、ストロボ設定部43は、キャリブレーションにおける発光回数のカウントやクリア等を実行する。
印加量の制御を具体的に説明すると、印加制御部44は、初期状態では、電圧Voutの指令値(適切と判断される値)として、初期状態では印加電圧データ記憶部51から前回の指令値を取得する。その後は、印加制御部44は、発光状態検出部により検出された発光部17の発光状態(本実施形態においては電流IFの値)をフィードバック値として、所望の発光状態を設定値(本実施形態においては電流IFの適切な値として設定された設定値)として、設定値に対するフィードバック値の誤差を算出する。そして、印加制御部44は、当該誤差に基づいて、電圧Voutの指令値(適切と判断される値)を取得する。
印加制御部44は、このようにして取得した電圧Voutの指令値(適切と判断される値)を電圧印加部18に通知して、当該指令値の電圧Voutを電圧印加部が出力するように制御する。
撮像制御部46は、撮像部13の撮像動作を制御する。この際、撮像制御部46は、レンズ駆動部15も合わせて制御する。
ユーザは、操作部21を用いて、LEDストロボ撮影処理の開始を指示する所定の操作をすることができる。
LEDストロボ撮影処理は、このようなユーザによる所定の操作が操作検出部41により検出されたことを契機として開始され、次のような処理が実行される。
赤目軽減モードでない通常モードが設定されている場合(赤目軽減OFFの場合)、ステップS1においてNOであると判断されて、処理はステップS14に進む。ただし、ステップS14以降の処理は後述する。
赤目軽減モードに設定されている場合(赤目軽減ONの場合)には、ステップS1においてYESであると判断されて、処理はステップS2に進む。
発光回数のカウントが0回以上である場合(発光回数カウント値>0の場合)には、ステップS3においてNOであると判断されて、処理はステップS12に進む。ただし、ステップS12以降の処理は後述する。
発光回数のカウントが0回である場合(発光回数カウント値=0の場合)には、ステップS4においてYESであると判断されて、処理はステップS4に進む。
即ち、印加制御部44は、赤目軽減用兼キャリブレーション用に、撮像部13での撮像を行う時の発光(本発光動作)の前の発光動作であるプリ発光動作を行うような電圧印加部18への制御を実行する。その結果、発光部17が発光する。
また、発光部17の発光に伴って、ストロボ設定部43は、発光回数をカウントする。その結果、発光回数カウント値が1回となる。
発光部17の電流IF値が適切であると判断された場合(電流IF値=OKの場合)には、ステップS8においてYESと判断されて、処理はステップS3に戻り、再びステップS3以降の処理が実行される。
これに対して、発光部17の電流IF値が適切でないと判断された場合(電流IF値=NGの場合)には、ステップS8においてNOと判断されて、処理はステップS9に進む。
検出された電流IF値よりも設定値が高いと判断された場合(電流IF値<設定値の場合)には、ステップS9においてYESであり、処理はステップS10に進む。
発光回数カウント値よりも設定回数の方が多いと判断された場合(発光回数カウント値<設定回数)には、ステップS12においてYESと判断されて、処理はステップS6に進む。
これに対して、発光回数カウント値が設定回数以上であると判断された場合(発光回数カウント値≧設定回数)には、ステップS12においてNOと判断されて、処理はステップS13に進む。
ステップS15において、発光部17での発光が行われる時には、発光部17の電圧はすでに調整されているために、過剰な電圧での発光が行われなくなる。
発光部17は、電圧が印加されることにより発光する。
撮像部13は、画像を撮像する。
操作検出部41は、撮像部13の撮像対象の画像のデータの記録指示を検出する。
電圧印加部18は、操作検出部41によって記録指示が検出されると、発光部17に発光させるべく電圧を印加する。
印加制御部44は、電圧印加部18によって電圧が印加されて発光部17が発光すると、この時の発光状態から発光部17の劣化を引き起こさない程度の印加電圧値を取得する。また、印加制御部44は、取得された印加電圧値の電圧を、発光部17に印加するように電圧印加部18を制御する。
記憶制御部45は、発光部17が発光した時に撮像部13が撮像した画像のデータを所定のメモリカード25に記録するように制御する。
このため、撮像装置1は、例えば、発光部17に過剰な電圧をかけることがなく、発光部17の劣化を確実に防止することができる。また、撮像装置1は、例えば、発光部17で過剰な電圧をかけず、結果的に電源24の寿命を延ばすことができる。
このように構成した場合には、撮像装置1は、電源24の劣化を引き起こすことがないために、電源24の寿命を延ばすことができる。
なお、上述した発光部17や電源24等の劣化を引き起こさない程度の電圧値とは、実測により、又は所定の劣化予測式により演算されて、メモリデバイス12やメモリカード25等のメモリに予め記憶されている。従って、劣化を引き起こさない程度の電圧値と検出した値との対比を行って、電圧値を調整することにより発光部17や電源24等の劣化を引き起こさない程度の電圧下での使用が可能となる。
従って、撮像装置1は、赤目軽減用の発光を利用して、電圧値を取得することができるために、別途、電圧値を取得するための発光操作を設ける必要がない。
例えば、本発明は、LEDストロボ撮影機能を有する電子機器一般に適用することができる。具体的には、例えば、本発明は、ノート型のパーソナルコンピュータ、テレビジョン受像機、ビデオカメラ、携帯型ナビゲーション装置、携帯電話機、ポータブルゲーム機等に適用可能である。
換言すると、図2の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が撮像装置1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図2の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
[付記1]
電圧が印加されることにより発光する発光手段と、
画像を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段の撮像対象の画像のデータの記録指示を検出する検出手段と、
前記検出手段によって記録指示が検出されると、前記発光手段に電圧を印加する電圧印加手段と、
前記電圧印加手段によって電圧が印加されて前記発光手段が発光すると、この時の発光状態から前記発光手段の劣化を引き起こさない程度の印加電圧値を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された印加電圧値の電圧を前記発光手段に印加するよう前記電圧印加手段を制御する電圧印加制御手段と、
前記発光手段が発光した時に前記撮像手段が撮像した画像のデータを所定の記録媒体に記録するように制御する記録制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。
[付記2]
前記発光手段へ電圧を印加するための電力を含め、前記撮像装置が使用する電力は、所定の電源により供給されることを特徴とする付記1に記載の撮像装置。
[付記3]
前記取得手段が適切な印加電圧値を取得するために用いた発光状態が取得された発光とは、赤目軽減用の発光であることを特徴とする付記1又は2に記載の撮像装置。
[付記4]
前記発光手段は、発光ダイオードであることを特徴とする付記1乃至3の何れか1つに記載の撮像装置。
[付記5]
電圧が印加されることにより発光する発光手段と、画像を撮像する撮像手段と、を備える撮像装置が実行する照明制御方法であって、
前記撮像手段の撮像対象の画像のデータの記録指示を検出する検出ステップと、
前記検出ステップによって記録指示が検出されると、前記発光手段を発光させるべく電圧を印加する電圧印加ステップと、
前記電圧印加ステップによって電圧が印加されて前記発光手段が発光すると、この時の発光状態から前記発光手段の劣化を引き起こさない程度の印加電圧値を取得する取得ステップと、
前記取得ステップによって取得された印加電圧値の電圧を前記発光手段に印加するよう制御する電圧印加制御ステップと、
前記発光手段が発光した時に前記撮像手段が撮像した画像のデータを所定の記録媒体に記録するように制御する記録制御ステップと、
を含むことを特徴とする照明制御方法。
[付記6]
電圧が印加されることにより発光する発光手段と、画像を撮像する撮像手段と、を備える撮像装置を制御するコンピュータを、
前記撮像手段の撮像対象の画像のデータの記録指示を検出する検出手段、
前記検出手段によって記録指示が検出されると、前記発光手段を発光させるべく電圧を印加する電圧印加手段、
前記電圧印加手段によって電圧が印加されて前記発光手段が発光すると、この時の発光状態から前記発光手段の劣化を引き起こさない程度の印加電圧値を取得する取得手段、
前記取得手段によって取得された印加電圧値の電圧を前記発光手段に印加するように前記電圧印加手段を制御する電圧印加制御手段、
前記発光手段が発光した時に前記撮像手段が撮像した画像のデータを所定の記録媒体に記録するように制御する記録制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
Claims (7)
- 電圧が印加されることにより発光する発光手段と、
画像を撮像する撮像手段と、
前記発光手段に電圧を印加する電圧印加手段と、
前記電圧印加手段によって電圧が印加されて前記発光手段が発光すると、この時の発光状態に対応する印加電圧値とこれ以前に発光した所望の発光状態に対応する印加電圧値との誤差に基づいて、今回の撮像における印加電圧値を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された印加電圧値の電圧を前記発光手段に印加するよう前記電圧印加手段を制御する電圧印加制御手段と、
前記電圧印加制御手段による制御により発光手段が発光した時に前記撮像手段が撮像した画像のデータを所定の記録媒体に記録するように制御する記録制御手段と、
を備えたことを特徴とする撮像装置。 - 前記発光手段へ電圧を印加するための電力を含め、前記撮像装置が使用する電力は、所定の電源により供給されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記取得手段が適切な印加電圧値を取得するために用いた発光状態が取得された発光とは、赤目軽減用の発光であることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
- 前記発光手段は、発光ダイオードであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記撮像手段の撮像対象の画像のデータの記録指示を検出する検出手段を更に備え、
前記電圧印加手段は、前記検出手段によって記録指示が検出されると、前記発光手段に
電圧を印加することを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の撮像装置。 - 電圧が印加されることにより発光する発光手段と、画像を撮像する撮像手段と、を備える撮像装置が実行する照明制御方法であって、
前記発光手段を発光させるべく電圧を印加する電圧印加ステップと、
前記電圧印加ステップによって電圧が印加されて前記発光手段が発光すると、前記電圧印加ステップにて電圧が印加されて前記発光手段が発光すると、この時の発光状態に対応する印加電圧値とこれ以前に発光した所望の発光状態に対応する印加電圧値との誤差に基づいて、今回の撮像における印加電圧値を取得する取得ステップと、
前記取得ステップによって取得された印加電圧値の電圧を前記発光手段に印加するよう制御する電圧印加制御ステップと、
前記発光手段が発光した時に前記撮像手段が撮像した画像のデータを所定の記録媒体に記録するように制御する記録制御ステップと、
を含むことを特徴とする照明制御方法。 - 電圧が印加されることにより発光する発光手段と、画像を撮像する撮像手段と、を備える撮像装置を制御するコンピュータを、
前記発光手段を発光させるべく電圧を印加する電圧印加手段、
前記電圧印加手段によって電圧が印加されて前記発光手段が発光すると、この時の発光状態に対応する印加電圧値とこれ以前に発光した所望の発光状態に対応する印加電圧値との誤差に基づいて、今回の撮像における印加電圧値を取得する取得手段、
前記取得手段によって取得された印加電圧値の電圧を前記発光手段に印加するように前記電圧印加手段を制御する電圧印加制御手段、
前記発光手段が発光した時に前記撮像手段が撮像した画像のデータを所定の記録媒体に記録するように制御する記録制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
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