JP6231993B2 - ヒアルロン酸組成物 - Google Patents
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Description
ヒアルロン酸はこれらの性質を持つので、化粧品添加剤、医薬品添加剤(関節炎治療剤、創傷被覆剤、眼科手術用手術補助剤及び外科手術後の癒着阻止剤等)として広範囲に使用される。
(1)前記の生体組織から抽出する方法(抽出法)(特許文献1及び2)、
(2)グルコース等の糖の存在下で、ヒアルロン酸を生成する能力を有する微生物を培養してヒアルロン酸を生産し、回収する方法(微生物培養方法)(特許文献3及び4)、
(3)ヒアルロン酸合成酵素により合成する方法(非特許文献1)
が多く知られている。
さらに(3)のヒアルロン酸合成酵素を用いたヒアルロン酸合成においては、合成効率が悪いため大量のヒアルロン酸合成酵素を使用する必要がある。ヒアルロン酸合成酵素はヒアルロン酸に対して強く吸着するので、合成されたヒアルロン酸に多量に残存する。
本発明は、健康被害リスクのある成分を極力含まないヒアルロン酸組成物を提供することを目的とする。
(1)上記ヒアルロン酸組成物に含まれる上記ヒアルロン酸(A)を構成する構成単糖中のN−アセチルガラクトサミン及びガラクトサミンの合計割合が上記ヒアルロン酸(A)の重量を基準として5重量%以下である。
(1)上記ヒアルロン酸組成物に含まれる上記ヒアルロン酸(A)を構成する構成単糖中のN−アセチルガラクトサミン及びガラクトサミンの合計割合が上記ヒアルロン酸(A)の重量を基準として5重量%以下である。
本発明のヒアルロン酸組成物は、上記不純物の含有量が少なく、アレルギー反応が生じにくく、安全性が高い。
また、ヒアルロン酸(A)は、上記主構造以外に、N−アセチルガラクトサミン、ガラクトサミン、ガラクツロン酸、イズロン酸等が上記主構造以外の構成単糖として含まれるものであってもよいが、ヒアルロン酸(A)中の上記主構造以外の構成単糖の割合は少ないことが好ましい。
修飾ヒアルロン酸としては、例えば、特開平11−279042号公報、特開2009−114073号公報、特開2008−195957号公報、特開2009−062521号公報、特表2009−528406号公報、特開2004−262777号公報及び特開2012−021166号公報等に記載されているもの等が挙げられる。
(1)ヒアルロン酸組成物に含まれるヒアルロン酸(A)を構成する構成単糖中のN−アセチルガラクトサミン及びガラクトサミンの合計割合がヒアルロン酸(A)の重量を基準として5重量%以下である。
(2)ヒアルロン酸組成物に含まれるヒアルロン酸(A)を構成する構成単糖中のガラクツロン酸及びイズロン酸の合計割合がヒアルロン酸(A)の重量を基準として5重量%以下である。
ヒアルロン酸組成物に含まれるヒアルロン酸(A)を構成する構成単糖中のガラクツロン酸及びイズロン酸の合計割合は、ヒアルロン酸(A)の重量を基準として、アレルゲン性に起因する健康被害リスクを小さくする観点から、5重量%以下であり、好ましくは1重量%以下、さらに好ましくは0.1重量%以下、特に好ましくは0〜0.01重量%である。
このような場合において、ヒアルロン酸合成酵素(B)を変性させる方法としては、ヒアルロン酸組成物又はその製造段階で熱をかけて変性させる方法やpHを酸性やアルカリ性条件にすることで変性させる方法などが挙げられる。
ヒアルロン酸合成酵素(B)を分解する方法としては、プロテアーゼ等によって分解する方法が挙げられる。
下記(1)、(2)及び(4)の工程を、(1)、(2)、(4)及び(1)の順に含む製造工程又は下記工程(1)、(2)及び(4)を同時に行う製造方法であって、下記ミカエリス定数Kmが下記阻害剤濃度IC50の100倍未満の条件下でヒアルロン酸を製造する方法であり、アレルゲン性に起因する健康被害リスクを小さくする観点から、好ましくは、下記(1)〜(4)の工程を(1)、(2)、(3)、(4)及び(1)の順に含む製造工程又は下記工程(1)〜(4)を同時に行う製造工程を行った後、(5)を行う製造方法であって、下記ミカエリス定数Kmが下記阻害剤濃度IC50の100倍未満の条件下でヒアルロン酸を製造する方法である。
なお、上記工程において「同時に行う」とは、同じ反応溶液中において同時に各工程の反応を進めることをいう。
工程(1):ウリジン二リン酸−グルクロン酸とウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミンとにヒアルロン酸合成酵素(B)を作用させて、ヒアルロン酸(A)及びウリジン二リン酸を含む組成物(AA’)を得る工程。
工程(2):組成物(AA’)中のウリジン二リン酸とリン酸基含有化合物(DD)とにウリジン三リン酸合成酵素(EE)を作用させてウリジン三リン酸を得る工程。
工程(3):グルクロン酸一リン酸前駆体にグルクロン酸一リン酸合成酵素(GG)を作用させてグルクロン酸一リン酸を得る工程。
工程(4):ウリジン三リン酸とグルクロン酸一リン酸とにウリジン三リン酸−モノサッカリド−1−リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ(CC)を作用させてウリジン二リン酸−グルクロン酸を得る工程。
工程(5):ヒアルロン酸合成酵素(B)を分解及び/又は変性させてヒアルロン酸(A)から解離してヒアルロン酸組成物を得る工程。
ミカエリス定数Km:ウリジン二リン酸を基質とし、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)を酵素とし、リン酸基含有化合物(DD)を作用させてウリジン三リン酸を合成する反応におけるミカエリス定数。
阻害剤濃度IC50:ヒアルロン酸合成酵素(B)をウリジン二リン酸−グルクロン酸及びウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミンに作用させる際のヒアルロン酸合成酵素(B)の濃度において、基質としてウリジン二リン酸−グルクロン酸及びウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミンを用いて、阻害剤としてウリジン二リン酸を用いて求めた、ヒアルロン酸合成酵素(B)の酵素活性が半減するときのウリジン二リン酸の濃度。
ヒアルロン酸組成物の健康被害リスクのある成分の含有量を少なくする観点から、ウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミンが酵素を用いて生産した物であることが好ましく、さらに好ましくはN−アセチルグルコサミンウリジルトランスフェラーゼを用いて生産したものであることが好ましい。
ヒアルロン酸合成酵素(B)としては、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもいい。
ウリジン三リン酸合成酵素(EE)には、ウリジン二リン酸キナーゼ(EE−1)、ポリリン酸キナーゼ(EE−2)、アルギニンキナーゼ(EE−3)、ピルビン酸キナーゼ(EE−4)、カルバミン酸キナーゼ(EE−5)、ホスホグリセリン酸キナーゼ(EE−6)及びホスホクレアチンキナーゼ(EE−7)が含まれる。
ウリジン三リン酸合成酵素(EE)として(EE−1)を用いる場合、リン酸基含有化合物(DD)としては、反応性の観点から、ヌクレオシド三リン酸を用いることが好ましい。
また、(EE−1)のうち、ウリジン三リン酸合成活性の高さの観点から、ラット由来ウリジン二リン酸キナーゼが好ましい。
ウリジン三リン酸合成酵素(EE)として(EE−2)を用いる場合、リン酸基含有化合物(DD)としては、反応性の観点から、ポリリン酸を用いることが好ましい。
ウリジン三リン酸合成酵素(EE)として(EE−3)を用いる場合、リン酸基含有化合物(DD)としては、反応性の観点から、ω−ホスホノ−L−アルギニンを用いることが好ましい。
ウリジン三リン酸合成酵素(EE)として(EE−4)を用いる場合、リン酸基含有化合物(DD)としては、反応性の観点から、ホスホエノールピルビン酸を用いることが好ましい。
ウリジン三リン酸合成酵素(EE)として(EE−5)を用いる場合、リン酸基含有化合物(DD)としては、反応性の観点から、カルバモイルリン酸を用いることが好ましい。
ウリジン三リン酸合成酵素(EE)として(EE−6)を用いる場合、リン酸基含有化合物(DD)としては、反応性の観点から、1,3−ビスホスホグリセリン酸を用いることが好ましい。
ウリジン三リン酸合成酵素(EE)として(EE−7)を用いる場合、リン酸基含有化合物(DD)としては、反応性の観点から、ホスホクレアチンを用いることが好ましい。
また、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)は、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもいい。
2種類以上併用する場合、ウリジン三リン酸合成活性の高さの観点から、ウリジン二リン酸キナーゼ(EE−1)及びポリリン酸キナーゼ(EE−2)の併用が好ましい。
本発明においては、工程(3)を含むことにより、グルクロン酸一リン酸前駆体とグルクロン酸一リン酸合成酵素(GG)の基質選択性により、N−アセチルグルコサミンとグルクロン酸と以外の構成単糖(ガラクツロン酸及びイズロン酸等)を含みにくくなり、健康被害リスクのある成分の含有量が少ないヒアルロン酸組成物を得ることができる。
グルクロノキナーゼとしては、例えばアラビドプシス由来、大豆由来、タバコ由来、トウモロコシ由来のもの等が挙げられる。
また、ウリジン三リン酸−モノサッカリド−1−リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ(CC)は、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもいい。
ヒアルロン酸組成物において、ヒアルロン酸合成酵素(B)は、ヒアルロン酸(A)との結合が強く、ろ紙を用いたペーパークロマトグラフィー法等の通常の方法では解離することができないが、工程(5)でヒアルロン酸合成酵素(B)を分解及び/又は変性させてヒアルロン酸(A)から解離することにより、低減することができる。
ミカエリス定数Km:ウリジン二リン酸を基質とし、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)を酵素とし、リン酸基含有化合物(DD)を作用させてウリジン三リン酸を合成する反応におけるミカエリス定数。
阻害剤濃度IC50:ヒアルロン酸合成酵素(B)をウリジン二リン酸−グルクロン酸及びウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミンに作用させる際のヒアルロン酸合成酵素(B)の濃度において、基質としてウリジン二リン酸−グルクロン酸及びウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミンを用いて、阻害剤としてウリジン二リン酸を用いて求めた、ヒアルロン酸合成酵素(B)の酵素活性が半減するときのウリジン二リン酸の濃度。
2種以上のウリジン三リン酸合成酵素(EE)を用いる場合は、それぞれのウリジン三リン酸合成酵素(EE)についてKmを求め、全てのウリジン三リン酸合成酵素(EE)についてKmがIC50の100倍未満であるとする。
また、2種以上のヒアルロン酸合成酵素(B)を用いる場合は、それぞれのヒアルロン酸合成酵素(B)についてIC50を求め、Kmが、求めたIC50の中で最も大きいIC50の100倍未満であるとする。
<ヒアルロン酸合成酵素(B)の酵素活性が半減するときのウリジン二リン酸の濃度である阻害剤濃度IC50の測定方法>
一定量のヒアルロン酸合成酵素(B)、ウリジン二リン酸、ウリジン二リン酸−グルクロン酸、ウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミン、pH調整剤(KK)及び水を含む一定の温度及びpHに調製した液量1mL以下の酵素反応溶液(FF)を作成する。
酵素反応溶液(FF)の温度は、ヒアルロン酸(A)を製造する際にヒアルロン酸合成酵素(B)を作用させる温度と同じ温度を選ぶ。
酵素反応溶液(FF)のpHは、ヒアルロン酸(A)を製造する際にヒアルロン酸合成酵素(B)を作用させるpHと同じpHを選ぶ。
酵素反応溶液(FF)中のヒアルロン酸合成酵素(B)のモル濃度は、ヒアルロン酸(A)を製造する際にヒアルロン酸合成酵素(B)を作用させる濃度に調整する。
酵素反応溶液(FF)中のウリジン二リン酸の含有量(モル濃度)は、ウリジン二リン酸が0Mの酵素反応溶液(FF)、及びウリジン二リン酸の濃度が0Mからヒアルロン酸合成酵素(B)の活性が0になる(ヒアルロン酸(A)の生成が観測できなくなる)ウリジン二リン酸の濃度との間で、ウリジン二リン酸の濃度が異なる4種類以上の酵素反応溶液(FF)、合計5種類以上の酵素反応溶液(FF)を作成すればいい。また、類似のヒアルロン酸合成酵素に対するウリジン二リン酸の阻害定数Kiが分かっている場合は、ウリジン二リン酸の濃度が0Mのもの、類似のヒアルロン酸合成酵素の0より大きくKi未満の濃度範囲で2種類以上、Ki以上及びKiの10倍以下の濃度範囲で2種類以上、合計5種類以上作成すればいい。
酵素反応溶液(FF)中のウリジン二リン酸−グルクロン酸及びウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミンの含有量は、経時的なピーク面積変化を観測できる点を1点選べばよい。測定に使用するヒアルロン酸合成酵素(B)と類似のヒアルロン酸合成酵素のミカエリス定数Kmが分かっている場合は、Km以上及びKmの5倍以下の濃度範囲の間で選べばよい。
酵素反応溶液(FF)に用いるpH調整剤(KK)は、扱いやすさ及び酵素の安定性の観点から、リン酸塩、ホウ酸塩、HEPESバッファー及びMESバッファー等のGoodバッファーが好ましい。酵素反応溶液(FF)中のpH調整剤(KK)の含有量(モル濃度)は、100〜500mMである。
酵素反応溶液(FF)について、酵素反応溶液(FF)を作成直後及び一定時間(例えば5分)ごとに溶液の一部(例えば100μL)を取り出し、取り出したものを100℃で1分間熱処理し、酵素反応を停止する。液体クロマトグラフィーを用いて取り出した反応溶液中のヒアルロン酸(A)の量を定量する。酵素反応溶液(FF)を作成直後のピーク面積をP0、h時間後のピーク面積をPhとし、ピーク面積の変化ΔP(ΔP=Ph−P0)とヒアルロン酸(A)のピーク面積に対する検量線を用いて酵素反応初速度v(M/s)を算出する。
さらに、ウリジン二リン酸の濃度が異なる酵素反応溶液(FF)を用いて、同様に測定し、酵素反応初速度vを算出する。
阻害剤濃度IC50は、横軸に(x軸)にそれぞれのウリジン二リン酸の濃度、縦軸(y軸)にウリジン二リン酸濃度が0の時の酵素反応初速度vを100(%)としたときの相対活性をプロットする。プロットを直線でつなぎ、y=50(%)となるときのウリジン二リン酸濃度を阻害剤濃度IC50とする。
ウリジン二リン酸のウリジン三リン酸合成酵素(EE)に対するミカエリス定数Kmが、ウリジン二リン酸のヒアルロン酸合成酵素(B)に対する阻害剤濃度IC50の100倍以上では、ウリジン二リン酸がウリジン三リン酸合成酵素(EE)に触媒されてウリジン三リン酸を合成する活性が低く、効率よくウリジン三リン酸が合成されないため、ウリジン三リン酸からウリジン二リン酸−グルクロン酸、しいてはヒアルロン酸(A)を効率良く製造できない。また、ウリジン二リン酸がヒアルロン酸合成酵素(B)との結合で消費され、ウリジン二リン酸を効率よく再利用できない。
例えば、無精製のウリジン二リン酸−グルクロン酸とウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミンとにヒアルロン酸合成酵素(B)を作用させる際に、KmがIC50の100倍(Km=100×IC50)であるウリジン三リン酸合成酵素(EE)とヒアルロン酸合成酵素(B)とが等モル量存在している場合、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)に触媒されるウリジン二リン酸のモル量は、ヒアルロン酸合成酵素(B)と結合するウリジン二リン酸のモル量のおよそ100分の1程度であると推察される。
水中には、pH調整剤(KK)を含んでもいい。
pH調整剤(KK)としては、ホウ酸バッファー、リン酸バッファー、酢酸バッファー、Trisバッファー、HEPESバッファー、硫酸、塩酸、クエン酸、乳酸、ピルビン酸、蟻酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム、モノエタノールアミン及びジエタノールアミン等が挙げられる。
溶剤としては、酵素の安定性の観点から、スルホキシド及び水が好ましく、さらに好ましくは水であり、特に好ましくはpH調整剤(KK)を含むバッファー水溶液である。
反応溶液(SS)中のウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミンの含有量(モル濃度)は、ヒアルロン酸(A)を効率よく製造する観点から、0.0001mM〜1Mが好ましく、さらに好ましくは0.001mM〜500mMである。
反応溶液(SS)中のヒアルロン酸合成酵素(B)の含有量(ユニット(以下、Uと記載することがある)/mL)は、反応効率の観点から、0.00001ユニット/mL〜10,000ユニット/mLが好ましく、さらに好ましくは0.001ユニット/mL〜1,000ユニット/mLである。
ヒアルロン酸合成酵素(B)1ユニットとは、1分間に1μmolのウリジン二リン酸−グルクロン酸及び1μmolのウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミンをヒアルロン酸(A)にする酵素量である。
反応溶液(SS)の温度は、ヒアルロン酸合成酵素(B)の酵素活性の安定性の観点から、0℃〜100℃が好ましく、さらに好ましくは30℃〜70℃である。
反応溶液(SS)のpHは、ヒアルロン酸合成酵素(B)の酵素活性の安定性の観点から、pH2〜12が好ましく、さらに好ましくはpH4〜9である。
反応溶液(SS)において、ヒアルロン酸合成酵素(B)を作用させる時間は、ヒアルロン酸合成酵素(B)の酵素活性の安定性の観点から、1分〜1,000時間が好ましい。
反応溶液(TT)において、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)が(EE−1)である場合は、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)との結合しやすさの観点から、リン酸基含有化合物(DD)としてヌクレオシド三リン酸を用いることが好ましい。また、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)が(EE−2)である場合は、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)との結合しやすさの観点から、リン酸基含有化合物(DD)としてポリリン酸を用いることが好ましい。また、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)が(EE−3)である場合は、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)との結合しやすさの観点から、ω−ホスホノ−L−アルギニンを用いることが好ましい。またウリジン三リン酸合成酵素(EE)が(EE−4)である場合は、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)との結合しやすさの観点から、ホスホエノールピルビン酸を用いることが好ましい。(EE−1)〜(EE−4)以外のウリジン三リン酸合成酵素(EE)を用いる場合は、そのウリジン三リン酸合成酵素(EE)が作用するリン酸基含有化合物(DD)を適宜選択することが好ましい。
反応溶液(TT)中のウリジン三リン酸合成酵素(EE)の含有量(ユニット/mL)は、ウリジン三リン酸を合成する反応を触媒しやすさの観点から、0.00001ユニット/mL〜10,000ユニット/mLが好ましく、さらに好ましくは0.001ユニット/mL〜1,000ユニット/mLである。
ウリジン三リン酸合成酵素(EE)1ユニットとは、1分間に1μmolのウリジン二リン酸及び1μmolのリン酸基含有化合物(DD)をウリジン三リン酸にする酵素量である。
反応溶液(TT)の温度は、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)の酵素活性の安定性の観点から、0℃〜100℃が好ましく、さらに好ましくは30℃〜70℃である。
反応溶液(TT)のpHは、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)の酵素活性の安定性の観点から、pH2〜12が好ましく、さらに好ましくはpH4〜9である。
反応溶液(TT)において、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)を作用させる時間は、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)の酵素活性の安定性の観点から、10分〜1,000時間が好ましい。
ピロリン酸分解酵素としては、EC3.1.3及びEC3.6.1に分類される酵素が挙げられ、具体的にはアルカリホスファターゼ、アピラーゼ、フィターゼ及びジホスファターゼ等が挙げられる。
ピロリン酸分解酵素としては、反応生成物(ウリジン三リン酸及びヒアルロン酸(A))を分解しにくいという観点から、ジホスファターゼが好ましい。
反応溶液(TT)中のピロリン酸分解酵素の含有量(ユニット/mL)は、反応生成物(ウリジン三リン酸)を分解せずにピロリン酸を分解する観点から、0.00001〜100ユニット/mLが好ましい。
ピロリン酸分解酵素において、1ユニットとは、1分間に1μmolのピロリン酸を分解する酵素量である。
反応溶液(II)中のグルクロン酸一リン酸合成酵素(GG)の含有量(ユニット/mL)は、グルクロン酸一リン酸を効率よく製造する観点から、0.00001ユニット/mL〜10,000ユニット/mLが好ましく、さらに好ましくは0.001ユニット/mL〜1,000ユニット/mLである。
反応溶液(II)の温度は、グルクロン酸一リン酸合成酵素(GG)の酵素活性の安定性の観点から、0℃〜100℃が好ましく、さらに好ましくは30℃〜70℃である。
反応溶液(II)のpHは、グルクロン酸一リン酸合成酵素(GG)の酵素活性の安定性の観点から、pH2〜12が好ましく、さらに好ましくはpH4〜9である。
反応溶液(II)において、グルクロン酸一リン酸前駆体にグルクロン酸一リン酸合成酵素(GG)を作用させる時間は、酵素活性の安定性の観点から、10分〜1,000時間が好ましい。
反応溶液(VV)中のウリジン三リン酸−モノサッカリド−1−リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ(CC)の含有量(ユニット/mL)は、ウリジン二リン酸−グルクロン酸を効率よく製造する観点から、0.00001ユニット/mL〜10,000ユニット/mLが好ましく、さらに好ましくは0.001ユニット/mL〜1,000ユニット/mLである。
反応溶液(VV)の温度は、ウリジン三リン酸−モノサッカリド−1−リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ(CC)の酵素活性の安定性の観点から、0℃〜100℃が好ましく、さらに好ましくは30℃〜70℃である。
反応溶液(VV)のpHは、ウリジン三リン酸−モノサッカリド−1−リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ(CC)の酵素活性の安定性の観点から、pH2〜12が好ましく、さらに好ましくはpH4〜9である。
反応溶液(VV)において、ウリジン三リン酸−モノサッカリド−1−リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ(CC)を作用させる時間は、酵素活性の安定性の観点から、10分〜1,000時間が好ましい。
ピロリン酸分解酵素として好ましいものは上述と同様である。
反応溶液(VV)中のピロリン酸分解酵素の含有量(ユニット/mL)は、反応生成物(ウリジン二リン酸−グルクロン酸)を分解せずにピロリン酸を分解する観点から、0.00001〜100ユニット/mLが好ましい。
ピロリン酸分解酵素において、1ユニットとは、1分間に1μmolのピロリン酸を分解する酵素量である。
また、反応後の反応溶液(VV)に、上記に加えて、さらに必要によりリン酸基含有化合物(DD)及びウリジン三リン酸合成酵素(EE)を添加して反応溶液(UU)とし、工程(1)及び(2)の反応を同時に行ってもよい。
上記工程(1)、(2)及び(4)を同時に行う場合、工程(1)、(2)及び(4)の反応を同じ反応溶液中で行っていれば特に制限なく実施できる。具体的一例としては、リン酸基含有化合物(DD)、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)、グルクロン酸、ウリジン三リン酸−モノサッカリド−1−リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ(CC)、ウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミン、ヒアルロン酸合成酵素(B)及び溶剤を仕込んで反応溶液として、ヒアルロン酸(A)を製造するものである。
上記工程(1)〜(4)を同時に行う場合、工程(1)〜(4)の反応を同じ反応溶液中で行っていれば特に制限なく実施できる。具体的一例としては、リン酸基含有化合物(DD)、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)、グルクロン酸、グルクロン酸一リン酸合成酵素(GG)としてグルクロノキナーゼ、ウリジン三リン酸−モノサッカリド−1−リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ(CC)、アデノシン三リン酸、ウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミン、ヒアルロン酸合成酵素(B)及び溶剤を仕込んで反応溶液(UU)として、ヒアルロン酸(A)を製造するものである。
また、別の一例としては、リン酸基含有化合物(DD)、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)、グルクロン酸、グルクロン酸一リン酸合成酵素(GG)としてグルクロノキナーゼ、ウリジン三リン酸−モノサッカリド−1−リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ(CC)、アデノシン三リン酸、ウリジン三リン酸、N−アセチルグルコサミン一リン酸、N−アセチルグルコサミンウリジルトランスフェラーゼ、ヒアルロン酸合成酵素(B)及び溶剤を仕込んで反応溶液(UU’)として、ヒアルロン酸(A)を製造するものである。
反応溶液(UU)中のヒアルロン酸合成酵素(B)の含有量(ユニット/mL)は、ヒアルロン酸(A)を効率よく製造する観点から、0.00001ユニット/mL〜10,000ユニット/mLが好ましく、さらに好ましくは0.001ユニット/mL〜1,000ユニット/mLである。
反応溶液(UU)中のリン酸基含有化合物(DD)の含有量(モル濃度)は、ウリジン三リン酸合成酵素(EE)との結合しやすさの観点から、0.0001mM〜1Mが好ましく、さらに好ましくは0.01mM〜10mMである。
反応溶液(UU)中のウリジン三リン酸合成酵素(EE)の含有量(ユニット/mL)は、ウリジン二リン酸を効率よくウリジン三リン酸に変換する観点から、0.00001ユニット/mL〜10,000ユニット/mLが好ましく、さらに好ましくは0.001ユニット/mL〜1,000ユニット/mLである。
反応溶液(UU)中のグルクロン酸の含有量(モル濃度)は、グルクロン酸一リン酸に変換されやすくする観点から、0.0001mM〜1Mが好ましく、さらに好ましくは0.01mM〜100mMである。
反応溶液(UU)中のグルクロン酸一リン酸合成酵素(GG)としてのグルクロノキナーゼの含有量(ユニット/mL)は、グルクロン酸一リン酸を効率良く合成する観点から、0.00001ユニット/mL〜10,000ユニット/mLが好ましく、さらに好ましくは0.001ユニット/mL〜1,000ユニット/mLである。
グルクロノキナーゼ1ユニットとは、1分間に1μmolのグルクロン酸及び1μmolのアデノシン三リン酸をグルクロン酸一リン酸にする酵素量である。
反応溶液(UU)中のウリジン三リン酸−モノサッカリド−1−リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ(CC)の含有量(ユニット/mL)はウリジン二リン酸―グルクロン酸の変換効率を良くする観点から、0.00001ユニット/mL〜10,000ユニット/mLが好ましく、さらに好ましくは0.001ユニット/mL〜1,000ユニット/mLである。
ウリジン三リン酸−モノサッカリド−1−リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ(CC)1ユニットとは、1分間に1μmolのウリジン三リン酸及び1μmolのグルクロン酸一リン酸をウリジン二リン酸−グルクロン酸にする酵素量である。
反応溶液(UU)の温度は、酵素{ウリジン三リン酸合成酵素(EE)、ヒアルロン酸合成酵素(B)、グルクロン酸一リン酸合成酵素(GG)としてのグルクロノキナーゼ及びウリジン三リン酸−モノサッカリド−1−リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ(CC)}の安定性の観点から、0℃〜100℃が好ましく、さらに好ましくは30℃〜70℃である。
反応溶液(UU)のpHは、酵素{ウリジン三リン酸合成酵素(EE)、ヒアルロン酸合成酵素(B)、グルクロン酸一リン酸合成酵素(GG)としてのグルクロノキナーゼ及びウリジン三リン酸−モノサッカリド−1−リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ(CC)}の安定性の観点から、pH2〜12が好ましく、さらに好ましくはpH4〜9である。
好ましいピロリン酸分解酵素としては、上記反応溶液(TT)に用いるピロリン酸分解酵素と同様である。
反応溶液(UU)中のピロリン酸分解酵素の含有量(ユニット/mL)は、反応生成物(ウリジン三リン酸、ウリジン二リン酸−グルクロン酸及びヒアルロン酸(A))を分解せずにピロリン酸を分解する観点から、0.00001〜100ユニット/mLが好ましい。
反応溶液(UU)において、反応時間は、酵素の安定性の観点から、10分〜1,000時間が好ましい。
反応溶液中(UU’)中のウリジン三リン酸の含有量(モル濃度)は、ウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミンの合成効率の観点から、0.0001mM〜1Mが好ましく、さらに好ましくは0.01mM〜10mMである。
反応溶液(UU’)中のN−アセチルグルコサミン一リン酸の含有量(モル濃度)は、ウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミンの合成効率の観点から、0.0001mM〜1Mが好ましく、さらに好ましくは0.01μM〜1mMである。
反応溶液(UU’)中のN−アセチルグルコサミンウリジルトランスフェラーゼの含有量(ユニット/mL)は、ウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミンの合成効率の観点から、0.00001ユニット/mL〜10,000ユニット/mLが好ましく、さらに好ましくは0.001ユニット/mL〜1,000ユニット/mLである。
N−アセチルグルコサミンウリジルトランスフェラーゼ1ユニットとは、1分間に1μmolのウリジン三リン酸及び1μmolのN−アセチルグルコサミン一リン酸をウリジン二リン酸−N−アセチルグルコサミンにする酵素量である。
ヒアルロン酸(A)の定量方法については医薬部外品原料規格・ヒアルロン酸ナトリウム(2)の方法に従い定量を行った。
ヒアルロン酸合成酵素(B)の定量に関しては、適切な抗体を用い「細胞工学・別冊・実験プロトコールシリーズ・タンパク質実験プロトコール1」の方法に従い行った。
グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、ガラクトサミン及びN−アセチルガラクトサミンの定量に関しては、「生化学実験講座4 糖質の化学 下 生化学会編」(東京化学同人社)p305に記載の陽イオン交換樹脂とElson−Morgan反応を組み合わせる方法に従って行った。
グルクロン酸、ガラクツロン酸及びイズロン酸の定量に関しては、「生化学実験講座4 糖質の化学 下 生化学会編」(東京化学同人社)p306に記載の陰イオン交換樹脂法記載の方法に従って行った。
ストレプトコッカス エクイを用い培地(グルコース80g/L、酵母抽出液5g/L、カゼイン分解物20g/L、グルタミン酸10g/L、1g/L硫酸マグネシウム、2g/Lリン酸カルシウム、5g/L塩化ナトリウム)中で30℃40時間培養を行い、ヒアルロン酸(A)を獲得した。遠心分離機で菌体除去後、エタノール沈殿を2回、DNase、RNase、プロテアーゼ処理後エタノール沈殿を2回行った後、分画分子量100kDaのホロファイバーによる精製を行い、ヒアルロン酸組成物を獲得した。ヒアルロン酸組成物の分析を行った。結果を表1に示す。
鶏の鶏冠を粉砕し、水で膨潤後、40℃で50時間Savinase(Novozymes製)処理し、アセトン沈殿、エタノール沈殿、セチルトリメチルアンモニウム分画、エタノール沈殿を行い、ヒアルロン酸組成物を獲得し、分析を行った。結果を表1に示す。
ヒアルロン酸反応溶液1L{グルクロン酸 20g、N−アセチルグルコサミン一リン酸 10g、UDP−ガラクツロン酸 100g、UDP−イズロン酸 100g、ATP 50g、UTP 20g、ホスホエノールピルビン酸100g、パスツレラ・ムルトシダ由来のヒアルロン酸合成酵素(膜結合部位を欠失したもの(1〜703位のアミノ酸のみ)を大腸菌で過剰発現し精製)(UDPのIC50=1mM)400U、グルクロノキナーゼ500U、エシェリヒア属由来のUDPキナーゼ(大腸菌で過剰発現し精製)(UDPに対するKm=0.1mM)500U、エシェリヒア属由来のピルビン酸キナーゼ500U、アラビドプシス由来のウリジン三リン酸−モノサッカリド−1−リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ500U、大腸菌由来のN−アセチルグルコサミンウリジルトランスフェラーゼ500Uの水溶液}を37℃で2時間反応させた。次いでエタノール沈殿を3回及び分画分子量100kDaのホロファイバーによる精製を行い、ヒアルロン酸組成物を得た。得られたヒアルロン酸組成物の分析を行った。結果を表1に示す。
実施例1の各成分に代えて、表1に記載のものを用いる以外は同様にしてヒアルロン酸反応溶液1Lを作成し、37℃で2時間反応させ、エタノール沈殿を3回及び分画分子量100kDaのホロファイバーによる精製を行い、ヒアルロン酸組成物を得た。得られたヒアルロン酸組成物の分析を行った。結果を表1に示す。
実施例1の各成分に代えて、表1に記載のものを用いる以外は同様にしてヒアルロン酸反応溶液1Lを作成し、37℃で2時間反応させ、エタノール沈殿を3回及び分画分子量100kDaのホロファイバーによる精製を行い、ヒアルロン酸組成物を得た。得られたヒアルロン酸組成物の分析を行った。結果を表1に示す。
グルクロン酸一リン酸:Sigma−Aldrich社製
N−アセチルグルコサミン一リン酸:Sigma−Aldrich社製
ATP:Sigma−Aldrich社製
UTP:Sigma−Aldrich社製
ホスホエノールピルビン酸:Sigma−Aldrich社製
UDP−N−アセチルガラクトサミン:Sigma−Aldrich社製
UDP−ガラクツロン酸:Sigma−Aldrich社製
UDP−イズロン酸:Sigma−Aldrich社製
ヒアルロン酸合成酵素1(UDPのIC50=1mM):パスツレラ・ムルトシダ由来のヒアルロン酸合成酵素(膜結合部位を欠失したもの(1〜703位のアミノ酸のみ)を大腸菌で過剰発現し精製したもの)
ヒアルロン酸合成酵素2(UDPのIC50=0.5mM):ストレプトコッカス・エクイシミシス由来のヒアルロン酸合成酵素(膜結合部位を欠失したもの(50〜314位のアミノ酸のみ)を大腸菌で過剰発現し精製したもの)
ヒアルロン酸合成酵素3(UDPのIC50=2mM):クロレラウイルス由来、(Science 278 p1800−1803の方法に従った)
ヒアルロン酸合成酵素4(UDPのIC50=0.5mM):ストレプトコッカス エクイから直接得たヒアルロン酸合成酵素
グルクロノキナーゼ:アラビソプシス・タリアナ由来、大腸菌で過剰発現し精製したもの
UDPキナーゼ(UDPに対するKm=0.1mM):エシェリヒア属由来、大腸菌で過剰発現し精製したもの
ピルビン酸キナーゼ:エシェリヒア属由来、大腸菌で過剰発現し精製したもの
ウリジン三リン酸−モノサッカリド−1−リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ:アラビドプシス由来、大腸菌で過剰発現し精製したもの
N−アセチルグルコサミンウリジルトランスフェラーゼ:大腸菌由来、大腸菌で過剰発現し精製したもの
実施例1〜18及び比較例1〜4で得たヒアルロン酸組成物を、それぞれ脱イオン水に溶解し、1重量%のヒアルロン酸組成物溶液(1)〜(22)を作成した。
接触皮膚刺激試験としては、ウサギを用いた。毛をそった部位(10cm×15cm)に各ヒアルロン酸組成物溶液(1)〜(22)1mlを塗布し、ガーゼと絆創膏で固定し、4時間後の反応を観察し、以下の判断基準で評価した。
0;紅斑なし
1;僅かに確認できる紅斑
2;はっきりした紅斑
3;中程度の紅斑
4;重症の紅斑もしくは浮腫や水泡が確認できる
各ヒアルロン酸組成物溶液について、n=100で試験を行った。スコアの合計値を算出した。結果を表1に示す。
以上のことから、本発明のヒアルロン酸組成物は、アレルギー反応が生じにくく、安全性が高いことが分かる。
Claims (1)
- ヒアルロン酸(A)を含むヒアルロン酸組成物であって、下記(1)又は(2)の要件を満たし、前記ヒアルロン酸組成物中のヒアルロン酸合成酵素(B)と前記ヒアルロン酸(A)との重量比(ヒアルロン酸合成酵素(B)/ヒアルロン酸(A))が1/100以下であるヒアルロン酸組成物。
(1)前記ヒアルロン酸組成物に含まれる前記ヒアルロン酸(A)を構成する構成単糖中のN−アセチルガラクトサミン及びガラクトサミンの合計割合が前記ヒアルロン酸(A)の重量を基準として0.02〜5重量%であり、かつ、前記ヒアルロン酸組成物に含まれる前記ヒアルロン酸(A)を構成する構成単糖中のガラクツロン酸及びイズロン酸の合計割合が前記ヒアルロン酸(A)の重量を基準として5重量%以下である。
(2)前記ヒアルロン酸組成物に含まれる前記ヒアルロン酸(A)を構成する構成単糖中のN−アセチルガラクトサミン及びガラクトサミンの合計割合が前記ヒアルロン酸(A)の重量を基準として5重量%以下であり、かつ、前記ヒアルロン酸組成物に含まれる前記ヒアルロン酸(A)を構成する構成単糖中のガラクツロン酸及びイズロン酸の合計割合が前記ヒアルロン酸(A)の重量を基準として0.07〜5重量%である。
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