JP2594322B2 - ヒアルロン酸の精製法 - Google Patents

ヒアルロン酸の精製法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はヒアルロン酸含有液からヒアルロン酸を分離
・精製する方法に関する。ヒアルロン酸は化粧品の保湿
剤の他、眼科、整形外科、皮膚科等で医薬品としての用
途が開かれてきている。
(従来の技術と解決すべき課題) 従来、ヒアルロン酸は、動物組織、例えば、工業規模
では、ニワトリのトサカ等からの抽出法により製造され
ているが、夾雑物としてコンドロイチン硫酸が混入した
り、組織内に含まれるヒアルロニダーゼなどによつて低
分子量化されやすい、従つて高分子で高純度に精製され
たものは、コスト高になる。
これら問題点を解決するため、近年醗酵法によりヒア
ルロン酸を製造することが行なわれている。ヒアルロン
酸がストレプトコツカス属のある群のバクテリアにより
生産されることは、古くから知られ、多くの報告がある
(ジエービー、ウールコツク(J.B.Woolcock)、ジヤー
ナル・オブ・ジエネラルマイクロバイオロジイ 85 37
2−375 1976)。
醗酵法によつて製造されるヒアルロン酸は、抽出法に
比べ、一定の原料で、一定の方法で製造されるため、製
品の品質が一定に保たれることから、産業上の利用価値
は大きい。
しかしながら、醗酵液には、高分子化合物が不純物と
して存在し、それらを分離除去して高純度の製品を得る
方法が検討されてきた。
例えば、塩化セチルピリジニウム等の第4級アンモニ
ウム塩とヒアルロン酸とのアダクトを形成させ不純物を
分離し、さらにフロリジルのようなケイ酸マグネシウム
のカラムに不純物を吸着させる方法(公表特許昭62−50
1471号公報)があるが、この方法は操作が繁雑で、収率
が低い等の課題があつた。
また、マクロレテイキユラー型アニオン交換樹脂を用
いて、醗酵液から発熱性物質、蛋白質等を除去するヒア
ルロン酸の精製法が開示されている(特開昭63−12293
号公報)が、充分な効果が得られてない。
ヒアルロン酸を医薬品として用いるには、発熱性物
質、蛋白質、核酸等をとり除かなければならない。ま
た、ヒアルロン酸から発熱性物質を除去するために、ヒ
アルロン酸を用いる方法が開示されている(特開昭54−
67024号公報)ことからも、非常に困難であると考えら
れる。
従つて、医薬品としても使用できる高品質な製品を得
る方法の開発が待たれていた。
本発明は簡便かつ高収率で高品質なヒアルロン酸を分
離・精製する方法を提供することを目的としている。
(課題を解決するための手段) 本発明は、ヒアルロン酸含有液中から、発熱性物質、
タンパク質、核酸等の不純物を効率よく分離除去し、高
純度のヒアルロン酸を精製する方法について、種々検討
した結果、ヒアルロン酸含有液をアルミナ処理すること
により、アルミナが特に、発熱性物質の除去に顕著な効
果があり、また微量混在する蛋白質を効率よく吸着除去
し、その目的が達つせられる事を見出し、本発明を完成
するに到つた。
本発明は、ヒアルロン酸含有液をアルミナに接触させ
ることを特徴とするヒアルロン酸の精製法である。
本発明で用いられるアルミナはいわゆる酸化アルミニ
ウムで、一般的には水酸化アルミニウムを高温度で脱
水、焼成して製造されるが、必ずしもこの製造方法にと
らわれるものではない。
アルミナはその粒径により、微粒(10μ以下)、普通
粒(40−60μ)、粗粒(70μ以上)に分類される。市販
のアルミナはそのアルミナ含量あるいは含有不純物量に
より、一般的なアルミナ純分約90%〜99%のグレードの
ものに対し、純度99.99%以上の高純度アルミナと称さ
れるもの、またアルミナ中の酸化ナトリウム含量が通常
の0.3−0.4%に対し、0.1%以下に精製したローソーダ
アルミナと称されるものがある。また表面積が1gにつき
50−400m2と大きく、吸着能力が高い活性アルミナがあ
るが、本発明において使用するアルミナは上記に制限さ
れるものではない。
α,β,γの鉱物形態及びハニカム体、顆粒、球状等
の粒の形状に関しても、いずれのものも本発明において
使用することができる。
本発明で使用するヒアルロン酸含有液は動物組織から
抽出したものでも、又醗酵法で製造したものでも使用す
ることはできるが工業的に安価に、高品質な製品を安定
に製造するためには醗酵法で製造したものが望ましい。
醗酵法によるヒアルロン酸はストレプトコツカス属等
のバクテリアを使用して既知の方法で得ることができ
る。醗酵法で使用する菌株は、自然界から分離されるス
トレプトコツカス属等のヒアルロン酸生産能を有する微
生物、または、特願昭61−269734号明細書に記したスト
レプトコツカス・エキFM−100(微工研菌寄第9027号)
のような高収率で安定にヒアルロン酸を生産する変異株
が好ましい。
そのようなヒアルロン酸生産能を有する微生物をグル
コース、シユークロース等の炭素源、ペプトン、ポリペ
プトン、酵母エキス等の窒素源、ビタミン、無機塩等を
用いた培地中で好気的に培養して得られる培養液をヒア
ルロン酸が0.1〜5g/濃度になるように希釈後、既知の
方法、例えば遠心分離による除菌、濾過による除菌、凝
集剤による除菌、カーボン、セライト等による除菌など
の方法で除菌した液を使用することが望ましい。
また場合によつては透析処理による低分子化合物の除
去、精密濾過処理による水不溶微粒子の除去等の操作を
行つても良い。
更にヒアルロン酸含有液にアルコール、アセトン、ジ
オキサンなどの水溶性有機溶剤を添加してヒアルロン酸
を析出分離後、再度0.1〜5g/濃度にヒアルロン酸を溶
解して使用しても良い。
ヒアルロン酸含有液のアルミナ処理を行うに当り、水
溶液のpHは3〜10特に6〜9、温度は0〜40℃、ヒアル
ロン酸の濃度は0.1〜5g/特に0.5〜2g/がよい。
水溶液のpHが3未満の場合はヒアルロン酸の分解が起
こつたり、溶液粘度の上昇が起り均一な撹拌ができにく
くなるし、pHが9を越えた場合はアルミナへの不純物の
吸着の効果が低下する傾向にある。
温度は40℃を越えるとアルミナ処理中にヒアルロン酸
が徐々に分解し、分子量が低下するため高分子量の製品
が得られにくくなる。
ヒアルロン酸の濃度は0.1g/未満では処理効率に劣
り、5g/を越えると溶液粘度が高くなり均一混合が難
しくなる。
本発明の処理方法としては、ヒアルロン酸含有液に粉
状又は粒状のアルミナを添加して、バツチ式で撹拌する
方法と、充填塔等に粒状又は成型したアルミナを充填
後、ヒアルロン酸含有液を通液処理する方法、またその
組合せや反復も可能であるが、通常は、処理条件の選択
により、1回の処理で充分である。
バツチ式で行う場合のアルミナの添加量は、ヒアルロ
ン酸水溶液に対して、0.1〜5%特に0.5〜3%がよい。
アルミナ量が0.1%未満では、不純物除去効果があまり
ないし、5%を越えると、溶液中のスラリー濃度が高く
なり、アルミナの均一混合が難しくなる。処理時間は、
混合が均一に行なわれていれば、30分から2時間で充分
である。
アルミナを充填塔等に充填してヒアルロン酸含有液を
処理する場合は、使用するアルミナの粒径に応じて、充
填塔の層高、ヒアルロン酸含有液の線速を考慮しなけれ
ばならない。従つて、処理スピードは、カラムの目詰り
及び処理効率を考慮してSV=0.1〜2が好ましい。
(実施例) 次に本発明の実施例を示す。
実施例1 ストレプトコツカス・エクイFM−100(微工研菌寄第9
027号)を用いて培養した培養液15を純水で50に希
釈し(ヒアルロン酸濃度1.10g/)、ホロフアイバー型
限外濾過、遠心分離を行い培地成分と菌体を除いた。
このヒアルロン酸含有液500mlに食塩15gを溶解、pH7
に調節後、アセトン2で析出、エタノール100mlで洗
浄を行い、40℃で真空乾燥した。
このものの蛋白含量は0.65%で、発熱性物質は3ng/mg
であつた。
上記ヒアルロン酸水溶液10に和光純薬社のクロマト
用活性アルミナ(300mesh)を200g添加して90分撹拌し
た。
その後30分静置しデカンテーシヨンでアルミナを除い
て0.45μの精密濾過膜で微粒子のアルミナを除去した。
得られた液に食塩0.3kgを加えpH7.0に調整し、30の
エタノールで析出後40℃の真空下乾燥したところ9.5gの
ヒアルロン酸ナトリウムが得られた。
このものの蛋白質含量、核酸含量、分子量、発熱性物
質量、発熱性試験結果は、次のとおりであった。
蛋白質含量 0.01% 核酸 検出せず 発熱性物質 50pg(ヒアルロン酸ナトリウム1mgあた
り) 発熱性試験 マイナス 実施例2 内径5cm、高さ30cmのガラスカラムに、和光純薬社ク
ロマト用活性アルミナ(300mesh)を150ml充填し、純水
で充分洗浄後、実施例1で得た菌体除去液をSV=0.3(4
5ml/時)で通液した。カラム通過液500mlを集め、食塩1
5gを加え、pH7に調節後、エタノール750mlで析出、乾燥
して、0.47gのヒアルロン酸ナトリウムを得た。
このものの分析結果は次のとおりであった。
蛋白質含量 0.01% 核酸 検出せず 発熱性物質 10pg/mg以下 発熱性試験 マイナス 比較例1 実施例2と同じガラスカラムに、マクロレテイキユラ
ー型陰イオン交換樹脂ダイヤイオンHPA75(三菱化成社
製)150mlを充填し、実施例1で得た菌体除去液をSV=
0.5(75ml/時)で通液した。カラム通過液500mlを集
め、実施例2と同様に析出、乾燥して、ヒアルロン酸ナ
トリウム0.45gを得た。
このものの分析結果は次のとおりであった。
蛋白質含量 0.11% 核酸 検出せず 発熱性物質 520pg/mg 実施例3 実施例1で得た菌体除去液10に20℃で昭和電工社の
アルミナ(A−13−S)150gを加え、2時間撹拌した。
その後30分静置後、0.45μ濾過膜で濾過し、食塩300g
を加え、pH7に調節後、エタノール35で析出、乾燥し
て9.8gのヒアルロン酸ナトリウムを得た。
このものの分析結果は次のとおりであった。
タンパク質 0.01% 核酸 検出せず 発熱性物質 40pg/mg 発熱性試験 マイナス 測定法 1)蛋白質含量:精製ヒアルロン酸を、0.1N水酸化ナト
リウムに溶解し、ローリー法にて行なつた。
2)核酸:0.1%ヒアルロン酸ナトリウム溶液の260nmに
おける吸光度を測定した。
3)発熱性物質:生化学工業社製トキシカラーシステム
により比色分析することにより行なつた。
4)発熱性試験:ヒアルロン酸ナトリウムを、0.1%の
濃度に生理食塩水に溶解し、10ml/kgをウサギに静注す
る試験を行なつた。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、蛋白質含量0.01%以下、核酸
を実質的に含まず、発熱性物質100pg/ヒアルロン酸mg以
下で発熱性試験もマイナスの高品質なヒアルロン酸を簡
便な方法で製造することができる。また、この方法で得
られたヒアルロン酸は医薬方面の用途が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北川 広進 東京都町田市旭町3丁目5番1号 電気 化学工業株式会社中央研究所内 (72)発明者 三好 照三 東京都町田市旭町3丁目5番1号 電気 化学工業株式会社中央研究所内 審査官 弘實 謙二

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒアルロン酸含有液をアルミナに接触させ
    ることを特徴とするヒアルロン酸の精製法。
JP14472888A 1988-06-14 1988-06-14 ヒアルロン酸の精製法 Expired - Lifetime JP2594322B2 (ja)

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JP2011195611A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Denki Kagaku Kogyo Kk ヒアルロン酸及び/又はその塩の精製法
JP6231993B2 (ja) * 2012-12-10 2017-11-15 三洋化成工業株式会社 ヒアルロン酸組成物

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