JP6228282B1 - 菌培養検査装置及び菌培養検査方法 - Google Patents

菌培養検査装置及び菌培養検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】菌の増殖を測定する手段として、検体を添加した液体培地を振盪培養しつつ液体培地に照射した光を受光し測定した吸光率に基づき濁度を測定する振盪培養機がある。しかし、食品衛生法などに基づき行う検査においては、肉、魚、野菜などをリン酸緩衝液に入れホモジナイズした試料液が培養の対象となる。試料液中には組織や繊維などが残渣として浮遊して残り、その存在によりに照射された光は干渉を受け、液体培地そのものの濁度の測定を妨げるという問題がある。【解決手段】係る課題を解決するために、液体培地にて菌を静置培養するための試験管用の恒温槽と、前記恒温槽内の試験管内の所定液面高さに対して上半分以上の高さに検査光を照射する検査光照射部と、試験管に照射された検査光を受光する検査光受光部と、検査光の受光強度の履歴を記録保持する受光強度履歴保持部と、を有する菌培養検査装置などを提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、大腸菌群などの増殖により液体培地に生じる濁りを光学的に検知することにより検体中の大腸菌群などの存否を検査する装置及び方法に関する。
菌の増殖を測定する手段として、検体を添加した液体培地を振盪培養しつつ液体培地の濁度を測定する振盪培養機がある。培養による菌の増殖にともない液体培地は濁りを増す。そこで、この振盪培養機は、液体培地を入れた培養容器に光を照射し、測定した吸光率に基づき液体培地中の菌数を求める。(特許文献1)。
特開平9−154565号公報
ところで、食品の製造販売業者等が食品衛生法などに基づき行う検査においては、上述した装置を用いることはできない。肉、魚、野菜などの食品について行う検査は、それらの食品をリン酸緩衝液に入れホモジナイズした試料液が対象となる。試料液中には組織や繊維などが残渣として浮遊して残る。このような残渣の存在により、試料液を添加した液体培地に照射された光は反射されたり吸収され、液体培地そのものの濁度の測定を妨げることになるからである。
上記課題を解決するために本発明において、以下の菌培養検査装置などを提供する。すなわち、液体培地にて菌を静置培養するための試験管用の恒温槽と、前記恒温槽内の試験管内の所定液面高さに対して上半分以上の高さに検査光を照射する検査光照射部と、試験管に照射された検査光を受光する検査光受光部と、検査光の受光強度の履歴を記録保持する受光強度履歴保持部と、を有する菌培養検査装置などを提供する。
以上のような構成による本発明により、浮遊する残渣の干渉を避けて試料液を添加した液体培地の濁りを測定することができる。
実施形態1の菌培養検査装置の一例を示す概念図 受光強度履歴の一例を示す概念図 実施形態1の菌培養検査装置のハードウェア構成の一例を示す概念図 実施形態1の菌培養検査装置にて実行される処理の流れを示すフロー図 実施形態1の菌培養検査装置を用いて菌の存否を判定する方法の手順を示すフロー図 アルミの筒を介在させた恒温槽の一例を示す概念図 実施形態3の菌培養検査装置の構成を示す概念図 実施形態3の菌培養検査装置の作用について説明するための図 実施形態3の菌培養検査装置のハードウェア構成の一例を示す図 実施形態3の菌培養検査装置にて実行される処理の流れを示すフロー図 実施形態4の菌培養検査装置の一例を示す概念図 菌種判断ルールを説明するための概念図 実施形態4の菌培養検査装置のハードウェア構成の一例を示す概念図 実施形態4の菌培養検査装置の菌種判断方法の処理の流れを示すフロー図 実施形態5の菌培養検査装置の構成の一例を示す概念図 実施形態5の菌培養検査装置のハードウェア構成の一例を示す概念図 実施形態6の菌培養検査装置の構成の一例を示す概念図
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。
なお、実施形態1は、主に請求項1から3、7などについて説明する。また、実施形態2は、主に請求項4などについて説明する。また、実施形態3は、主に請求項5、11、12などについて説明する。実施形態4は、主に請求項6、13、14などについて説明する。実施形態5は、主に請求項8、15、16などについて説明する。実施形態6は、主に請求項9、10、17、18などについて説明する。
<実施形態1>
<概要>
本実施形態の菌培養検査装置は、試験管に試料液を添加した液体培地を入れ静置培養を行うとともに、試験管内の液体培地等の液面の高さに対して上半分以上の高さに検査光を照射することを特徴とする。試料液由来の液体培地中の残渣は時間の経過とともに沈降する。沈降した残渣の最上面(以下、残渣上面)は、液体培地等を入れた際の液面の高さに対して、検体の種類により異なるが多くても50パーセント程度にしか至らない。したがって、残渣上面より高い位置にて検査光を照射及び受光することで、残渣による干渉を極力低下させた状態で液体培地の濁りを測定することができる。
<構成>
図1は、本実施形態の菌培養検査装置の一例を示す概念図である。図示するように、本実施形態の菌培養検査装置0100は、試験管0106を加温する恒温槽0101と、検査光照射部0102と、検査光受光部0103と、コンピュータ0104などにより構成される受光強度履歴保持部と、を有する。
また、本実施形態の各機能的構成は、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとして実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUや主メモリ、バス、あるいは二次記憶装置(HDDやSSDなどの不揮発性メモリ、CDやDVDなどの記憶メディアとそれらメディアの読取ドライブなど)、情報入力に利用される入力デバイス、印刷機器や表示装置、その他の外部周辺装置などのハードウェア構成部、またその外部周辺装置用のインターフェース、通信用インターフェース、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラム、ユーザインターフェース用アプリケーションなどが挙げられる。そして主メモリ上に展開したプログラムに従ったCPUの演算処理によって、入力デバイスやその他インターフェースなどから入力され、メモリやハードディスク上に保持されているデータなどが加工、蓄積されたり、上記各ハードウェアやソフトウェアを制御するための命令が生成されたりする。あるいは本システムの機能ブロックは専用ハードウェアによって実現されてもよい。
また、本明細書に記載の各実施形態は装置として実現できるのみでなく、その一部または全部を方法としても実現可能である。また、このような装置の一部をソフトウェアとして構成することができる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を固定した記録媒体も、当然に本明細書に記載の各実施形態の技術的な範囲に含まれる(本明細書の全体を通じて同様である)。
恒温槽は、液体培地にて添加した試料液に存在し得る菌を静置培養するための器具である。以下、本明細書においては「培養」は、静置培養を意味する。熱媒体としては空気、液体、金属(アルミなどの金属ブロックに試験管を挿入するために穴が設けられている)などとすることができる。図1に例示した恒温槽においては、水やシリコンオイルなどの液体0105を熱媒体とするものである。
また、試験管を保持するための手段も恒温槽に備わる。例えば、格子を配置することで各区画のそれぞれに試験管を挿入して保持することができる。あるいは、筒状の部材を配置して各筒内に試験管を挿入して保持するようにしてもよい。これらの保持のための手段は既存の恒温槽に採用されている技術も用いることができる。
検査光照射部は、恒温槽内の試験管内の所定液面高さに対して上半分以上の高さに検査光を照射するよう構成される。所定液面高さとは、検体又は検体をホモジナイズした試料液を添加した液体培地を試験管に入れた場合における試験管の底から液面までの高さをいう。なお、試験管にさらにダーラム管を入れた場合であってもよい。
食品等製造者らが義務付けられている衛生試験等は、食品衛生検査指針に基づいて行われている。食品衛生検査指針とは、厚生労働省監修の下で食品に関する行政判断の根拠となる値を得るための検査を実施するに当たって使用される検査方法及び標準的な方法を取りまとめたものである。食品衛生検査指針で規定されている食品等の大腸菌群や大腸菌の定性試験は、試料に応じた液体培地10ミリリットルが入れられた発酵管(ダーラム管を入れた試験管)に1ミリリットルの試料液を添加して所定条件で培養してガス発生の有無を判定することで行うものである。
このような検査を例に挙げれば、試験管には1ミリリットルの試料液を添加した液体培地10ミリリットルとダーラム管(その体積はおよそ1ミリリットル)が収められ、合計でおよそ12ミリリットルになる。これらが試験管内に入れられることにより実現する液面の高さが、所定液面高さとなる。なお、食品衛生検査指針が改訂された場合には、改訂後の方法に則って調製される試料液及び液体培地を試験管に入れることにより実現する液面の高さが所定液面高さとなる。
本菌培養検査装置は、とくに食品を対象とし食品衛生検査指針に則って行われる衛生検査での利用を意図している。そこで、上述したように1ミリリットルの試料液、10ミリリットルの液体培地、ダーラム管(体積1ミリリットル前後)の有無、試料液及び液体培地の計量誤差などを鑑み、所定液面高さは、試験管内に入れられる10ミリリットル以上13ミリリットル以下の液体および個体、又は液体によって実現される液面の高さであると特定することもできる。
この場合における具体的な所定液面高さは、以下のようになる。大腸菌群などの試験を行う場合に一般的に用いられる試験管は、その外径が18ミリメートル(内径16ミリメートル)で全長が110ミリメートルの試験管である。この試験管に合計11ミリリットルの試料液を添加した液体培地及びダーラム管を入れた場合、所定液面高さは約60ミリメートルとなる。そして、検査光照射部は、約60ミリリットルとなる所定液面高さの上半分以上の高さ、すなわち約30ミリメートル以上の高さに検査光を照射する。
液体培地中に浮遊した残渣は時間の経過により沈降する。それにより液体培地中の上方には残渣が存在しなくなる。そして、発明者らの知見によれば、10ミリリットルの液体培地に1ミリリットルの検体の試料液を添加した場合に沈降する残渣上面の高さは、検体にもよるが多くても所定液面高さの50パーセント程度であることが分かっている。そこで、所定液面高さに対して上半分以上の高さに検査光を照射することで残渣の干渉を極力受けずに濁度の測定を行い得る。
なお、液面の付近には比重の小さい残渣が浮上したり気泡が生じたりする場合がある。これらの存在は検査光による濁度の測定の妨げになるため、液面付近での検査光の照射は避けることが好ましい。したがって、より確実に残渣の干渉を排除するためには、検査光を照射する高さを、所定液面高さに対して60%の高さ以上であって90%の高さ以下とすることがより好ましい。
検査光として用いる光は、可視光や赤外光が用いることができるが、食品の微生物検査においては、牛乳などのように試料液自体が懸濁しているものも検査対象となっているので、そのような対象に対しても光透過率のより高い近赤外光を用いることが良好な受光感度延いては良好な検出感度の観点から好ましい。
検査光受光部は、試験管に照射された検査光を受光する。受光素子は特段限定しないが、フォトダイオードやフォトマル(光電子増倍管)などを用いることができる。また、図1においては、試験管を挟んで検査光照射部と対向する位置に検査光受光部を配置して液体培地を透過した検査光を受光するように構成しているが、双方の位置関係はそのような対向関係に限られるものではない。また、液体培地により反射した反射光を受光するように構成してもよい。
受光強度履歴保持部は、検査光の受光強度の履歴を記録保持する機能を有する。本例では検査光受光部と接続されるコンピュータ0104の内部のストレージ(HDD、SSDなど)に検査光受光部にて受光した光量を電圧値などに変換して受光強度としてその履歴を保持する。なお受光強度の履歴とは、時間の推移と対応付けた受光強度の変化の記録という意味である。
図2は、保持される受光強度履歴の一例を示す概念図である。横軸は培養時間(h)を示し、縦軸は受光強度としての電圧(v)を示している。なお、本例においては濁度が高いほど電圧も高くなるように設計している。
図示するように、培養開始から2時間ほど経過するまでは電圧値は全体的に高く上下に振れている。これは液体培地中を浮遊する検体由来の残渣が検査光の光路上に断続的に干渉することで受光量が断続的に増減することにより生じる電圧変動である。この状況では液体培地の濁度を正確に測定することはできない。
培養開始から2時間以上経過した後は残渣による電圧変動が減少する。これは残渣が液体培地の成分を吸着して膨張することで比重が高くなることで試験管内の底部に沈降し、検査光の光路上に干渉しなくなることによる。
そして、所定の誘導期(新鮮な培地に藩種された場合、直ちに増殖することはなく一定の時間が経過してから増殖が開始する。それまでの期間をいう)を経て、培養開始から10時間近く経過するあたりで液体培地中の微生物の増殖により液体培地の濁度が上昇し、それに伴い電圧値も上昇する。その後、液体培地中の養分が消費され尽くすことにより増殖は停止する。
このような受光強度履歴に基づき試料液中の菌の存否を判定することができる。例えば、培養開始初期の電圧変動が収まった後に電圧値が所定の値を超えた場合や誘導期における電圧値との変動が所定の値を超えた場合に、菌が存在していると判定することができる。
以上のように、本菌培養検査装置によれば、受光強度履歴に基づき12時間程度で菌の存否がわかる。食品衛生検査指針で規定されている試験方法では、存否の判定は24〜48時間の培養時間を要する。例えば、乳及び乳製品(アイスクリーム類などを除く)の大腸菌群検査を行うためには、ダーラム管入りのBGLB液体培地に試料液を添加し、恒温槽を32〜35℃に設定し、48±3時間培養する。また、加熱食肉製品(加熱殺菌後包装)及び乾燥食肉製品の糞便系大腸菌検査においては、EC液体培地を用いて同様に44.5±0.2℃で24±2時間の培養が求められる。そして、試験管内のダーラム管内に菌が産生したガスが貯留したか否かにより菌の存否を判定する。したがって、本菌培養検査装置によれば、およそ半分の時間で菌の存否を判定することができるというメリットがある。
また、食品衛生検査指針に則った方法にて培養を行うことができるため、本菌培養検査装置により培養を行うことで12時間程度の早期の段階で菌の存否を判定できるとともに、引き続き培養を行うことで義務付けられたダーラム管の気泡の存在により菌の存否を判定する検査を履行することができるというメリットもある。なお、ダーラム管は試験管内の底部に沈んだままであるので、検査光の照射及び受光に支障を来すことはない。
また、菌により産生されるガスがダーラム管内に貯留されることで、そのダーラム管自身が液体培地の底から浮上するように構成されるダーラム管も存在する。このようなダーラム管を用いる場合であっても、培養時間として規定されている24時間ないし48時間経過したときに液面に浮上するように構成されているので、本培養検査装置において菌の存否判断が可能となり得る12時間経過時にはダーラム管は浮上することはないので、受光強度履歴に基づく菌の存否判定に支障を来すこともない。
本菌培養検査装置においては、上述した一般的に用いられる試験管よりも細長い形状の試験管を用いることが好ましい。例えば、外径が15ミリメートル(内径13ミリメートル)で全長が150ミリメートルの試験管を挙げることができる。この試験管に試料液1ミリリットルと液体培地10ミリリットルとダーラム管の体積1ミリリットルとの計約12ミリリットルを入れた場合、試験管の内径が底に向かうほどわずかに狭まり底部の形状は丸く湾曲しているため、所定液面高さが約100ミリメートルとなる。そして、沈降する残渣上面の高さは、上述の通り多くても所定液面高さの50パーセント程度である。したがって、所定液面高さの50パーセントより高い位置にて検査光を照射することで残渣の干渉を受けずに濁度の測定を行うことができる。
また、液面に浮上し得る残渣を考慮したより好ましく検査光を照射し得る高さは、所定液面高さに対して60%の高さ以上であって90%の高さ以下、すなわち所定液面高さが約100ミリメートルであることに基づいて底から60ミリメートル以上から90ミリメートル以下までの高さ方向での範囲となり、高さ方向で約30ミリメートルの範囲内で好ましい測定ができることになる。
一方、外径が18ミリメートル(内径16ミリメートル)で全長が110ミリメートルの従来の試験管に添加した検体を含む試料液を約11ミリリットル入れた場合、所定液面高さは約60ミリメートルとなり、残渣上面の高さは30ミリメートル程度である。所定液面高さと残渣上面高さとの差異は30ミリメートルしかなく、さらに、液面に浮上する残渣などを考慮すると高さ方向で約15ミリメートル程度の範囲内でしか残渣の干渉を受けずに検査光の測定を行うことができない。
また、内径が大きい試験管の方が、内径が小さい試験管に比べて残渣が沈降しきるまでに要する時間が長いという傾向がある。以上のことから、本培養検査装置においては、外径が15ミリメートル(内径13ミリメートル)で全長が150ミリメートルの試験管のように細長い形状の試験がより好ましい。
図3は、本実施形態の菌培養検査装置のハードウェア構成の一例を示す概念図である。図示するように、菌培養検査装置は、CPU0301と、不揮発性メモリ(例えば、HDD、SSDなど)0302と、主メモリ0303と、I/O0304、システムバス0305などを備える。そして、I/Oを介して検査光を照射するための赤外光照明や検査光を受光する受光素子などが接続される。また、恒温槽の熱媒体を加熱するためのヒータや熱媒体の温度を計測するための温度計などを接続して温度制御することもできる。
不揮発性メモリには、恒温槽内の試験管の高さ方向で上半分以上の高さに検査光を照射する検査光照射プログラムと、試験管に照射された検査光を受光する検査光受光プログラムと、検査光の受光強度の履歴を記録保持する受光強度履歴保持プログラムとが、蓄積されている。そして、不揮発性メモリに蓄積されている上記各プログラムは、主メモリ上に展開され、受光強度履歴が蓄積される。
図4(a)は、本実施形態の菌培養検査装置にて実行される処理の流れを示すフロー図である。図示するように、まず、恒温槽内の試験管の高さ方向で上半分以上の高さに検査光を照射する(検査光照射ステップ:S0401)。そして、試験管に照射された検査光を受光する(検査光受光ステップ:S0402)。そして、検査光の受光強度の履歴を記録保持する(受光強度履歴保持ステップ:S0403)。また、これらの処理手順は、菌培養検査装置の一部であるコンピュータに読み取り実行可能に記述された受光強度履歴保持プログラムとしても利用することができる。
また、本菌培養検査装置を用いて菌の存否を判定することができる。図4(b)にその手順をフロー図として示す。図示するように、まずダーラム管が収められた試験管に検体又は検体をホモジナイズした試料液を添加して培養のための準備をする(準備ステップ:S0401b)。そして、準備ステップにて準備した試験管を恒温槽に入れて培養を開始する(培養開始ステップ:S0402b)。そして、恒温槽内の試験管の高さ方向で上半分以上の高さに検査光を照射する(検査光照射ステップ:S0403b)。そして、試験管に照射された検査光を受光する(検査光受光ステップ:S0404b)。そして、検査光の受光強度の履歴を記録保持する(受光強度履歴保持ステップ:S0405b)。そして、保持されている受光強度履歴に基づき菌の存否を判定する(受光強度履歴依存菌存否判定ステップ:S0406b)。ここまでの手順により培養した液体培地中の菌の存否を判定することができる。さらに、所定時間培養を続け受光強度履歴依存菌存否判定ステップの後に、試験管内のダーラム管内にガスが貯留しているか否か、又は/及び、試験管内のダーラム管が浮上したか否か、に基づき菌の存否を判定する(ダーラム管依存菌存否判定ステップ:S0407b)ステップを設けてもよい。これにより、受光強度履歴に基づき早期に菌存否の判定結果が得られるとともに、義務付けられている衛生検査の履行を果たすことができる。なお、下記の実施形態2以下の菌培養検査装置を用いても、同様に菌の存否を判定することができる。
<効果>
本実施形態の菌培養検査装置によれば、液体培地に含まれる検体の残渣による影響を極力低下させた状態で液体培地の濁りを測定することができ、精度の高い菌検査を行い得る。
<実施形態2>
<概要>
本実施形態は、実施形態1を基本とし、恒温槽が流体を熱媒体とする均一恒温槽であることを特徴とする。
<構成>
本実施形態の菌培養検査装置は、実施形態1の菌培養検査装置における恒温槽が、流体を熱媒体とする均一恒温槽である。熱媒体となる流体は、空気などの気体又は水やシリコンオイルなどの液体である。
実施形態1において述べたように、非流体である金属などを恒温槽の熱媒体とすることも可能である(アルミブロック恒温槽など)が、比較的比重の小さい金属であるアルミニウムであってもその比重は約2.5であり、水の比重1.0やシリコンオイルの比重0.97などと比較すると重く、恒温槽の大型化には一定の限界が生じる。したがって、一の装置において検査可能な数も限られ効率的な菌培養検査を行うことが難しい。また、アルミブロックなどを熱媒体とする場合には、アルミブロックの底面にヒータを設置することになるが、このような加温ではヒータに近い試験管底部側とヒータから遠い試験管上部側とで温度差が生じ、この温度差により試験管内の液体培地が対流し残渣が浮遊してしまうという問題がある。
以上の観点から、本実施形態においては、恒温槽の熱媒体として流体を用いる。これにより金属などの非流体を熱媒体とする恒温槽を用いる場合に比べて、菌培養検査装置の大型化やそれに伴う同時に検査し得る試験管数の多数化を容易に図ることが可能となる。
さらに、熱媒体として液体を用いることが好ましい。空気などの気体は液体に対して熱伝導が劣り、液体培地を培養に好適な温度に昇温させるためにより長い時間を要するというデメリットがあるからである。
さらに、液体のうちシリコンオイルなどの油を熱媒体として用いることがより好ましい。食品の微生物検査で大腸菌群の検査を行う場合には35±1℃で培養し、糞便系大腸菌の検査では44.5±0.2℃で培養する。このような温度となるように加熱を続けていると熱媒体である水は蒸発してしまうため、恒温槽の水位を一定に保つための給水とそれに伴う温度管理が必要となり、複雑な温度管理が求められる。また、水を熱媒体とする場合には、均一な加温のためポンプなどで恒温槽内の水を攪拌するが、これにより生じる水流によって試験管に振動が付与され残渣が浮遊しかねない。
一方、シリコンオイルなどの油は水に比べて蒸発しにくいため一定の水位と温度の管理が容易である。また、油は水と比べてヒータや攪拌羽や攪拌ポンプなどの恒温槽の構成部材を腐食させることがなく、部材の劣化に伴う交換などを少なくすることができ、維持管理が容易かつ廉価であるというメリットもある。
ところで、試験管を油に直接漬けて培養検査を行うものとした場合、検査後の試験管の廃棄や洗浄などの処理が不便である。そこで、試験管を保持するための保持部としてアルミの筒を熱媒体としての油に漬けるという構成を採用することも好ましい。
図5は、アルミの筒を保持部として恒温槽の一例を示す概念図である。図示するように、恒温槽0501は、熱媒体としてシリコンオイル0502を用いている。そして、試験管0503がちょうど収まるように形成したアルミ製の筒0504を所定位置にて備え付ける。このような構成により油に浸かることで温められたアルミ製の筒を介して試験管内の試料液は温められる。なお、図示するように筒の上縁の高さが筒に収められる試験管内の所定液面高さを上回るように構成することが均一な加温のために好ましい。
また、アルミ製の筒の側面に一対の検査光照射部0505と検査光受光部0506とを筒を挟んで対向するように設け、筒の側面の所定の一部に穴を設けるなどして筒に収まっている試験管内の液体培地に検査光を照射し、また、検査光を受光するように構成される。また、恒温槽は、一対の検査光照射部と検査光受光部を備えるアルミ製の筒を複数有することが好ましい。かかる構成とすることで、複数の試料液の培養検査をまとめて行うことができ効率的である。
恒温槽内のシリコンオイルは、図示しない恒温槽底部に設けられるヒータと恒温槽内の底に設けられる攪拌羽により均一に加温される。これによりアルミ製の筒も均一に加温され試験管内の試料液が均一に加温される。試料液が均一に加温されることにより試料液中に温度差が生じにくく試料液の対流の発生を抑制することができる。対流は残渣の浮上をもたらすため抑制することが好ましい。係る構成とすることで、油を熱媒体とすることのメリットを享受しつつ、試験管が油に接することによる支障が生じない。
また、試験管を保持する筒はアルミニウム製であることに限定されず、例えば、ニッケル、鉄、マグネシウムなどの金属及びそれらの合金を用いることができ、熱伝導性及び耐腐食性に優れるものが好ましい。
<効果>
本実施形態によれば、金属などの非流体を熱媒体とする恒温槽を用いる場合に比べて、菌培養検査装置の大型化やそれに伴う同時に検査し得る試験管数の多数化を容易に図ることが可能となる。
<実施形態3>
<概要>
本実施形態は、実施形態1又は2を基本とし、受光履歴に基づき培養の開始段階で生じる残渣による液体培地の懸濁を検出し、その懸濁が消失した否かを判断し得るよう構成するものである。これにより、残渣の干渉がなくなり、菌の増殖による液体培地の濁りの観察を行うのに好適な時期の到来を判断することができる。
<構成>
図6は、本実施形態の菌培養検査装置の構成を示す概念図である。コンピュータにより実現する構成については機能的なブロック図にて示す。図示するように、菌培養検査装置0600は、恒温槽0601に配置される試験管0602に検査光を照射する検査光照射部0603と、照射された検査光を受光する検査光受光部0604と、コンピュータ0605により実現される受光強度履歴保持部0606と、受光強度履歴取得部0607と、初期懸濁消失判断ルール保持部0608と、初期懸濁消失判断部0609と、を有する。受光強度履歴取得部と初期懸濁消失判断ルール保持部と初期懸濁消失判断部の各構成以外の構成は、実施形態1又は2における同名の構成と同様の機能を果たすものであり、ここでの説明は省略する。
受光強度履歴取得部0607は、受光強度履歴を取得する機能を有する。取得する受光強度履歴は、受光強度履歴保持部に保持されている受光強度履歴を取得してもよいし、検査光受光部が受光した受光強度を継続して取得することにより受光強度履歴を取得するようにしてもよい。
初期懸濁消失判断ルール保持部0608は、受光強度履歴から検体投入による初期懸濁の消失・非消失を判断するルールである初期懸濁消失判断ルールを保持する機能を有する。初期懸濁とは、培養開始において液体培地中で検体由来の残渣が浮遊することにより生じる懸濁のことである。
図2で示したように、培養開始時における受光強度履歴は、上述した初期懸濁により全体的に受光強度が強く、受光強度は振れながら推移する。そして、時間の経過とともに残渣が沈降するなどして初期懸濁が消失することにより受光強度が弱くなり振れが収まる。このように推移する受光強度履歴に基づいて初期懸濁が消失したか否かを判断するためのルールが初期懸濁消失判断ルールである。
初期懸濁消失判断ルールは、例えば、受光強度の変動幅(電圧変動幅)が所定の値を下回った場合に初期懸濁が消失したと判断するルールであったり、所定時間内(例えば30分間)における受光強度の平均値が所定の値を下回った場合に初期懸濁が消失したと判断するルールなどである。また、培養開始からの所定の時間が経過したことをもって初期懸濁が消失したと判断するルールとしてもよい。
初期懸濁消失判断部0609は、取得した受光強度履歴と、保持されている初期懸濁消失判断ルールとで、初期懸濁が消失したか、消失していないかを判断する機能を有する。取得した受光強度履歴を上述した初期懸濁消失判断ルールにあてはめる演算処理等を行うことで初期懸濁の消失を判断することができる。
図7を用いて本実施形態の菌培養検査装置の作用について説明する。受光強度履歴に基づき液体培地中に菌がいると判断する条件が図中の二点鎖線で示す電圧値「2.3v」である場合、培養開始から10時間半経過したあたりで電圧値が2.3vを超える(0701)。この時が実体に即して菌の存在を認定できるときである。一方、培養開始から1時間以上にわたる期間においても浮遊する残渣により断続的に電圧値が2.3vを超える(0702)。
このように、受光強度は菌の増殖によっても残渣の干渉によっても低下するため、受光強度の値のみで菌の増殖を判別しようとすると誤りが生じかねない。そこで、上述したように浮遊する残渣による初期懸濁の消失を判断し、消失してからの受光強度履歴を菌の存否を判断するための対象とすることで誤りの生じにくい検査を行うことが可能となる。
図8は、本実施形態の菌培養検査装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図示するように、菌培養検査装置は、CPU0801と、不揮発性メモリ(例えば、HDD、SSDなど)0802と、主メモリ0803と、I/O0804、システムバス0805などを備える。
不揮発性メモリには、検査光照射プログラムと、検査光受光プログラムと、受光強度履歴保持プログラムとが、蓄積され、さらに受光強度履歴を取得する受光強度履歴取得プログラムと、受光強度履歴から検体投入による初期懸濁の消失・非消失を判断するルールである初期懸濁消失判断ルールを保持する初期懸濁消失判断ルール保持プログラムと、取得した受光強度履歴と、保持されている初期懸濁消失判断ルールとで、初期懸濁が消失したか、消失していないかを判断する初期懸濁消失判断プログラムが蓄積されている。そして、不揮発性メモリに蓄積されている上記各プログラムは、主メモリ上に展開され、初期懸濁が消失したかどうかの判断結果である初期懸濁消失判断結果が蓄積される。また、I/Oを介して接続される表示装置にて初期懸濁消失判断結果を表示することも好ましい。
図9は、本実施形態の菌培養検査装置の初期懸濁消失判断方法における処理の流れを示すフロー図である。図示するように、まず、受光強度履歴を取得する(受光強度履歴取得ステップ:S0901)。そして、取得した受光強度履歴を初期懸濁消失判断ルールに当てはめて初期懸濁が消失したか、消失していないかを判断する(初期懸濁消失判断ステップ:S0902)。そして、初期懸濁消失判断結果を出力する(初期懸濁消失判断結果出力ステップ:S0903)。また、これらの処理手順は、菌培養検査装置の一部であるコンピュータに読み取り実行可能に記述された初期懸濁消失判断プログラムとしても利用することができる。
<効果>
本実施形態の菌培養検査装置によれば、残渣の干渉による受光強度への影響を排除して、菌の増殖による液体培地の濁度の上昇を判断することが可能となる。
<実施形態4>
<概要>
本実施形態は、実施形態3を基本とし、取得した受光履歴強度から液体培地中に存在する菌種を判断することを特徴とする。
<構成>
図10は、本実施形態の菌培養検査装置の構成を示す図である。コンピュータにより実現する構成については機能的なブロック図にて示す。図示するように、菌培養検査装置1000は、恒温槽1001に配置される試験管1002に検査光を照射する検査光照射部1003と、照射された検査光を受光する検査光受光部1004と、コンピュータ1005により実現される受光強度履歴保持部1006と、受光強度履歴取得部1007と、初期懸濁消失判断ルール保持部1008と、初期懸濁消失判断部1009と、菌種判断ルール保持部1010と、菌種判断部1011とを有する。菌種判断ルール保持部と菌種判断部以外の構成は、実施形態1から3における同名の構成と同様の機能を有するものであり、ここでの説明は省略する。
菌種判断ルール保持部1010は、受光強度履歴から菌種を判断するルールである菌種判断ルールを保持する機能を有する。菌は種により栄養素が異なる。自らの栄養素が培地中に豊富に含まれている菌は旺盛に増殖し、自らの栄養素が培地中にわずかしか含まれていない菌の増殖は乏しいものとなる。そこで、培地と、菌種と、当該培地における当該培地の増殖による濁度上昇に基づく電圧変化と、を関連付けたデータとして保持しておくことで、測定した受光強度履歴と保持されているデータとの比較などを行うことで、測定した受光強度履歴が得られた試料液に存在する菌種を判別することができる。このような種々のデータとそれらを用いて受光強度履歴との比較処理等を行い、その処理結果に基づき菌種を判別するためのルールを菌種判断ルールという。
図11は、菌種判断ルールを説明するための図である。本図は、腸内細菌科菌群のうち乳糖分解性の菌(図中点線)と乳糖非分解性の菌(図中破線)のそれぞれに汚染された検体(生理食塩水を用いた)1ミリリットルを、EC培地(糞便系大腸菌群検査用培地)10ミリリットルに接種し、35±2℃で培養したときの濁度を測定した結果である。
腸内細菌科菌群とは、VRBG寒天培地上でピンク色、赤色、紫色の集落を形成する、ブドウ糖発酵性でオキシダーゼ陰性の菌であると定義されている。腸内細菌科菌群には、大腸菌群の定義から外れる乳糖非分解性の主要な腸管系病原菌であるサルモネラ、赤痢菌、エルシニアも含まれており、衛生指標菌として用いられている。そのなかで乳糖分解性の腸内細菌科菌群の例として、シトロバクター(Citorobacter)、大腸菌(エシェリヒア・Escherichia)、エンテロバクター(Enterobacter)、クレブシェラ(Klebsiella)などがあげられる。また、乳糖非分解性の腸内細菌科菌群の例として、サルモネラ(Salmonella)、セラチア(Serratia)、プロテウス(Proteus)、ハフニア(Hafnia)などがある。
図示するように、乳糖分解性の菌を接種した液体培地では、菌が培地に含まれる乳糖を栄養素として増殖することで濁度を示す電圧は激しく上昇している。一方、乳糖非分解性の菌を接種した液体培地では、菌は増殖するものの、電圧の上昇はわずかであり乳糖分解性の菌を接種した場合の1/2.5〜1/3以下となる。このような菌ごとの菌の増殖と濁度との関係を示すデータを菌種判断ルールとして用いることができる。
菌種判断部1011は、取得した受光強度履歴と、保持されている菌種判断ルールとで、菌種を判断する機能を有する。例えば、取得した受光強度履歴と、上述したようなそれぞれの菌種に対応する受光強度履歴とを比較し、そのなかで同様の受光強度履歴を示す菌種を取得した受光強度履歴が得られた試料液に存在する菌種と判断する。菌種判断ルールに適用できるデータを多種保持することで、例えば、ボツリヌス菌や結核菌などを判別し得る。
図12は、本実施形態の菌培養検査装置のハードウェア構成の一例を示す概念図である。図示するように、菌培養検査装置は、CPU1201と、不揮発性メモリ(例えば、HDD、SSDなど)1202と、主メモリ1203と、I/O1204、システムバス1205などを備える。
不揮発性メモリには、検査光照射プログラムと、検査光受光プログラムと、受光強度履歴保持プログラムと、受光強度履歴取得プログラムと、初期懸濁消失判断ルール保持プログラムと、初期懸濁消失判断プログラムが蓄積され、さらに受光強度履歴から菌種を判断するルールである菌種判断ルールを保持する菌種判断ルール保持プログラムと、取得した受光強度履歴と、保持されている菌種判断ルールとで、菌種を判断する菌種判断プログラムが蓄積されている。また、受光強度履歴、初期懸濁消失判断ルール、初期懸濁消失判断結果、菌種保持ルールが蓄積されている。そして、不揮発性メモリに蓄積されている上記各プログラムは、主メモリ上に展開され、菌種判断結果が蓄積される。また、I/Oを介して接続される表示装置にて菌種判断結果を表示することも好ましい。
図13は、本実施形態の菌培養検査装置の菌種判断方法における処理の流れを示すフロー図である。図示するように、まず、受光強度履歴を取得する(受光強度履歴取得ステップ:S1301)。そして、取得した受光強度履歴を、受光強度履歴から菌種を判断するルールである菌種判断ルールに当てはめて菌種を判断する(菌種判断ステップ:S1302)。そして、菌種判断結果を出力する(菌種判断結果出力ステップ:S1303)。また、これらの処理手順は、菌培養検査装置の一部であるコンピュータに読み取り実行可能に記述された菌種判断プログラムとしても利用することができる。
<効果>
本実施形態の菌培養検査装置によれば、取得した受光強度履歴から、その受光強度履歴が得られた液体培地中に存在する菌種を判断することができる。
<実施形態5>
<概要>
本実施形態は、実施形態1から4のいずれかを基本とし、菌培養検査装置に試験管がセットされたことを検知可能にし、試験管の検知をトリガとして検査光の照射と受光を制御することに特徴を有する。
<構成>
図14は、本実施形態の菌培養検査装置の構成を示す概念図である。コンピュータにより実現する構成については機能的なブロック図にて示す。図示するように、菌培養検査装置1400は、恒温槽1401には保持部1402が複数備わり、保持部ごとに試験管1403に検査光を照射する検査光照射部1404と、照射された検査光を受光する検査光受光部1405と、コンピュータ1406により実現される受光強度履歴保持部1407と、受光強度履歴取得部1408と、初期懸濁消失判断ルール保持部1409と、初期懸濁消失判断部1410と、菌種判断ルール保持部1411と、菌種判断部1412とを有し、さらに駆動制御部1413を有する。実施形態1から4において説明を済ませた構成についての説明は省略する。
本図において、保持部1402は、実施形態2で説明したようなアルミ製の筒であり、上方が開口し試験管の挿入口1414となっている。このような保持部には一対の検査光照射部1404と検査光受光部1405とが備わる。そして、保持部には、挿入口ごとに試験管を検知した場合の信号である試験管検知信号を出力する試験管検知センサー1415が備わる。試験管検知センサーの具体的な構成は限定しないが、例えば発光素子と受光素子とを組み合わせて挿入される試験管を検知するように構成することができる。
駆動制御部1413は、検査光照射部と、検査光受光部とを、試験管検知センサーによって試験管が検知される場合に駆動する機能を有する。これにより、試験管が保持部にセットされると、検査光照射部は検査光を照射し、検査光受光部は検査光を受光ずる。
また、試験管検知センサーが試験管を検知しなくなった場合に、検査光照射部と検査光受光部の駆動を停止するように構成してもよい。
図15は、本実施形態の菌培養検査装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図示するように、菌培養検査装置は、CPU1501と、不揮発性メモリ(例えば、HDD、SSDなど)1502と、主メモリ1503と、I/O1504、システムバス1505などを備える。
不揮発性メモリには、検査光照射プログラムと、検査光受光プログラムと、受光強度履歴保持プログラムと、受光強度履歴取得プログラムと、初期懸濁消失判断ルール保持プログラムと、初期懸濁消失判断プログラムと、菌種判断ルール保持プログラムと、菌種判断プログラムが蓄積され、さらに検査光照射部と、検査光受光部とを、試験管検知センサーによって試験管が検知される場合に駆動するための駆動制御プログラムが蓄積されている。また、受光強度履歴、初期懸濁消失判断ルール、初期懸濁消失判断結果、菌種判断ルール、菌種判断結果が蓄積されている。そして、不揮発性メモリに蓄積されている上記各プログラムは、主メモリ上に展開され実行される。また、I/Oを介して試験管検知信号を取得したり、検査光の照射や受光をさせるため信号を出力したりする。
本実施形態は、菌培養検査装置の動作方法としても利用することができる。まず、保持部の試験管の挿入口において、挿入口ごとに試験管を検知した場合の信号である試験管検知信号を出力する試験管検知センサーからの試験管検知信号を受信したか判断する(試験管検知信号受信判断ステップ)。そして、試験管検知信号受信判断ステップにて試験管検知信号を受信したとの判断結果である場合に、検査光照射部と、検査光受光部とを、駆動させる(駆動ステップ)。また、これらの処理手順は、菌培養検査装置の一部であるコンピュータに読み取り実行可能に記述された動作プログラムとしても利用することができる。
<効果>
本実施形態の菌検査培養装置によれば、試験管が試験管検知センサーに検知されることにより検査光照射部と検査光受光部が駆動される。
<実施形態6>
<概要>
本実施形態は、実施形態5を基本とし、挿入される試験管を他の試験管と識別可能にするための試験管識別情報と、その試験管で得られた受光強度履歴とを関連付けて保持することを特徴とする。これにより、複数の試験管を保持して培養検査を行う場合に、得られた受光強度履歴がいずれの試験管から得られたものであるかが分かる。
<構成>
図16は、本実施形態の菌培養検査装置の構成を示す図である。コンピュータにより実現する構成については機能的なブロック図にて示す。図示するように、菌培養検査装置1600は、恒温槽1601には保持部が複数備わり、保持部ごとに検査光照射部1602と、検査光受光部1603と、試験管センサー1604とが備わり、コンピュータ1605により実現される受光強度履歴保持部1606と、受光強度履歴取得部1607と、初期懸濁消失判断ルール保持部1608と、初期懸濁消失判断部1609と、菌種判断ルール保持部1610と、菌種判断部1611と、駆動制御部1612を有し、さらに、試験管検知信号取得部1613を有し、受光強度履歴保持部は識別受光強度履歴保持手段1614を有する。実施形態1から5において説明を済ませた構成についての説明は省略する。
試験管検知センサーが有する試験管検知信号取得部1613は、その信号がそこに挿入される試験管を他に挿入される試験管と識別するための試験管識別情報でその試験管検知信号が識別されるように試験管検知信号と試験管識別情報を関連付けて取得する機能を有する。
試験管識別情報は、試験管自体で他の試験管と識別し得る情報であってもよいし、保持部の位置と紐づけて他の試験管と識別し得る情報であってもよい。前者の例としては、試験管それぞれに読み取り可能な固有のコードを印刷したりICチップを付したりすることで構成できる。後者の例としては、各保持部の位置を行(A,B,C,・・・)と列(1,2,3,・・・)とで表現したもの(A1やC8など)を試験管識別情報とする場合がある。
なお、前述した試験管検知信号と試験管識別情報とが同じである場合もある。例えば、コードやICチップを読み取ることで挿入される試験管を識別する場合には、コードやICチップを読み取って識別したことが、その保持部に試験管が挿入されたことを検知したことと同意となる。
受光強度履歴保持部が有する識別受光強度履歴保持手段1614は、検査光の受光強度の履歴を検査光を照射している試験管識別情報と関連付けて保持する機能を有する。これにより、複数の試験管を対象として培養検査を行う場合であっても、受光強度履歴を取得した試験管が容易に判別することができる。
さらに、試験管検知信号取得部が試験管検知信号と試験管識別情報を取得した場合に、試験管識別情報と関連付けて検体等に関するメモ情報を入力させるためのメモ情報入力部を有する構成としてもよい。保持される試験管についての注意事項などをメモ情報として入力可能とすることで、培養検査がより便利なものとなる。
<効果>
本実施形態の菌培養検査装置によれば、複数の試験管を保持して培養検査を行う場合に、得られた受光強度履歴がいずれの試験管から得られたものであるかが分かる。
0100 菌培養検査装置
0101 恒温槽
0102 検査光照射部
0103 検査光部
0104 コンピュータ
0105 熱媒体
0106 試験管

Claims (12)

  1. 液体培地にて菌を静置培養するための試験管用の恒温槽と、
    前記恒温槽内の試験管内の所定液面高さに対して上半分以上の高さに検査光を照射する検査光照射部と、
    試験管に照射された検査光を受光する検査光受光部と、
    検査光の受光強度の履歴を記録保持する受光強度履歴保持部と、
    を有する菌培養検査装置。
  2. 前記所定液面高さは、試験管内に入れられる10ミリリットル以上13ミリリットル以下の液体および個体、又は液体によって実現される液面の高さである請求項1に記載の菌培養検査装置。
  3. 前記検査光照射部は、所定液面高さに対して60%高さ以上、90%高さ以下の高さに検査光を照射する請求項1又は2に記載の菌培養検査装置。
  4. 前記恒温槽は、流体を熱媒体とする均一恒温槽である請求項1から3のいずれか一に記載の菌培養検査装置。
  5. 受光強度履歴を取得する受光強度履歴取得部と、
    受光強度履歴から検体投入による初期懸濁の消失・非消失を判断するルールである初期懸濁消失判断ルールを保持する初期懸濁消失判断ルール保持部と、
    取得した受光強度履歴と、保持されている初期懸濁消失判断ルールとで、初期懸濁が消失したか、消失していないかを判断する初期懸濁消失判断部と、
    をさらに有する請求項1から4のいずれか一に記載の菌培養検査装置。
  6. 受光強度履歴から菌種を判断するルールである菌種判断ルールを保持する菌種判断ルール保持部と、
    取得した受光強度履歴と、保持されている菌種判断ルールとで、菌種を判断する菌種判断部と、
    をさらに有する請求項1から5のいずれか一に記載の菌培養検査装置。
  7. 前記恒温槽は、複数の試験管の保持部を有し、
    検査光照射部と、検査光受光部は、各保持部毎に一対設けられた
    請求項1から6のいずれか一に記載の菌培養検査装置。
  8. 前記保持部は、試験管の挿入口を有し、
    各挿入口ごとに試験管を検知した場合の信号である試験管検知信号を出力する試験管検知センサーを有するとともに、
    検査光照射部と、検査光受光部とを、試験管検知センサーによって試験管が検知される場合に駆動するための駆動制御部をさらに有する請求項7に記載の菌培養検査装置。
  9. 試験管検知センサーは、その信号がそこに挿入される試験管を他に挿入される試験管と識別するための試験管識別情報でその試験管検知信号が識別されるように試験管検知信号と試験管識別情報を関連付けて取得する試験管検知信号取得部をさらに有し、
    受光強度履歴保持部は、検査光の受光強度の履歴を検査光を照射している試験管識別情報と関連付けて保持する識別受光強度履歴保持手段を有する請求項8に記載の菌培養検査装置。
  10. 試験管検知信号取得部が試験管検知信号と試験管識別情報を取得した場合に、試験管識別情報と関連付けて検体に関するメモ情報を入力させるためのメモ情報入力部をさらに有する請求項9に記載の菌培養検査装置。
  11. 液体培地にて菌を静置培養するための試験管用の恒温槽を有する菌培養検査装置の動作方法であって、
    前記恒温槽内の試験管内の所定液面高さに対して上半分以上の高さに検査光を照射する検査光照射ステップと、
    試験管に照射された検査光を受光する検査光受光ステップと、
    検査光の受光強度の履歴を記録保持する受光強度履歴保持ステップと、
    を有する菌培養検査装置の動作方法。
  12. 液体培地にて菌を静置培養するための試験管用の恒温槽を有する菌培養検査装置の一部であるコンピュータに読み取り実行可能に記述された菌培養検査プログラムであって、
    前記恒温槽内の試験管内の所定液面高さに対して上半分以上の高さに検査光を照射する検査光照射ステップと、
    試験管に照射された検査光を受光する検査光受光ステップと、
    検査光の受光強度の履歴を記録保持する受光強度履歴保持ステップと、
    を有する菌培養検査プログラム。
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