JP6225564B2 - 赤外線センサモジュール - Google Patents

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Description

本発明は、物体が発生する赤外線によって該物体の温度を検出する赤外線センサモジュールに関する。
近年の電子機器においては、赤外線温度センサが頻繁に用いられている。例えば、耳式体温計や人感センサに利用されている他、エアコンにおいても、赤外線温度センサによって人の存在を検知し、人の存在する場所を狙って温度調節するといった制御が行われている。このような赤外線温度センサにおいては、物体から照射された赤外線をレンズでセンサ素子上に集光し、センサ素子において輻射熱による温度上昇を検出する場合がある。
このような赤外線温度センサが組み込まれた赤外線センサモジュールとして例えば以下のものが知られている。この赤外線センサモジュールは、基板上に配置され、赤外線を検出する赤外線センサ素子と、赤外線センサ素子の出力を処理する信号処理回路素子と、外部の赤外線を赤外線センサ素子に結像するためのレンズを備えた光学部材用開口窓を有し赤外線センサ素子および信号処理回路素子を収容するケースとを具備している。そして、光学部材用開口窓は、その周縁部における光学部材を装着する面側に肉薄部を有し、光学部材の周縁部と光学部材用開口窓の周縁部との間に凹状部を構成し、凹状部が接着剤の充填される充填部を構成するようになっている(例えば、特許文献1を参照)。
この例では、赤外線の入射窓である光学部材用開口窓の周辺部と光学部材の周縁部との間に構成される凹状部に接着剤が充填される。このため、光学部材用開口窓の周縁部のレンズの実装面周囲に接着剤のフィレットを形成し、レンズを装着し加熱加圧して実装がなされる場合にも接着剤は凹状部に吸収される。これにより、接着剤が実装面からはみ出して、流れだしが発生することが抑制される。
しかしながら、上記の技術においては、レンズを金属製のケースに接着剤で接着固定しており、さらにケースを基板に接着材で接着固定していた。その結果、赤外線温度センサの製造工程が複雑化し部品点数も多くなることで、赤外線センサモジュールのコストダウンの妨げになる場合があった。また、レンズとケースとの境界面の接着剤によりレンズが汚れたり、接着剤の塗布バラツキにより品質問題が生じたりする虞があった。
特開2012−103206号公報 特許第3580126号公報 特開2012−181157号公報
本発明は、上記のような技術的課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、赤外線センサモジュールのコスト低減を可能とし、または、レンズを接着剤で固定することによる赤外線センサモジュールの品質問題の発生を抑制可能とする技術を提供することである。
上記課題を解決するための本発明は、実装基板上に赤外線センサ素子と、外部の赤外線
を集光するためのレンズと、このレンズを通過した赤外線が赤外線センサ素子上に集光するように該レンズを支持するレンズホルダとを備えており、レンズとレンズホルダを一体に成形したことを最大の特徴とする。
より詳しくは、実装基板と、
前記実装基板上に配置され、赤外線を検出する赤外線センサ素子と、
前記赤外線センサ素子に対向する位置に配置されたレンズと、
前記実装基板上に配置されるとともに前記レンズを支持することで前記レンズを通過する赤外線を前記赤外線センサ素子上に集光可能とするレンズホルダと、
を備え、
前記レンズと前記レンズホルダは一体に成形されていることを特徴とする。
これによれば、赤外線センサモジュールの製造工程において、レンズをレンズホルダに接着固定する工程を省略できるので、製造工程を簡略化することができ、部品点数と部品コストを低減することができる。また、接着剤の流れだしによるレンズの汚れや接着剤の塗布量のバラツキによる品質バラツキなどの不都合を回避することができる。
また、本発明においては、前記レンズ及び前記レンズホルダは、シリコン材料の半導体工程により一体に成形されるようにしてもよい。
ここで、シリコンは、赤外線に対して透過性を有する材質であるので、レンズ及びレンズホルダをシリコンで形成することで、赤外線を効率良く赤外線センサ素子に導くことが可能となる。また、シリコンは熱電導性も良好な材質であるので、レンズとレンズホルダの全体をシリコンで形成することで、レンズホルダ内の温度が上昇することに起因する赤外線センサ素子の温度検出の誤差を低減することが可能となる。また、シリコン材料を一般的な半導体工程によって加工することで、レンズ及びレンズホルダを容易に一体に成形することが可能となる。よって、製造工程の負荷を増加させずに本発明を実現することが可能である。
また、本発明においては、前記半導体工程は、シリコン材料のフォトリソグラフィー工程と、エッチング工程の組合せからなるものとしてもよい。
レンズ及びレンズホルダを、シリコン材料のフォトリソグラフィー工程及びエッチング工程により一体に成形されるようにすることで、より一般的な通常の半導体製造工程と同様の工程及び装置を用いて、レンズ及びレンズホルダを一体に成形することができる。よって、より確実に、製造工程の負荷を増加させずに本発明を実現することが可能である。
また、本発明においては、前記半導体工程は、レンズ形状に応じてシリコン材料を挟んで陽極電極及び陰極電極を設けるとともに、電解液中で前記陽極電極と陰極電極との間に通電することにより、前記シリコン材料における陰極電極側に多孔質部を形成する陽極酸化工程と、前記多孔質部を除去する酸化物のエッチング工程の組合せからなるものとしてもよい。
このことによっても、半導体製造工程と同様の工程及び装置を用いて、レンズ及びレンズホルダを一体に成形することができる。よって、製造工程の負荷を増加させずに本発明を実現することが可能である。
また、本発明においては、前記レンズホルダは前記レンズと同軸の筒状の形状を有し、
前記レンズは片面凸レンズであり、前記レンズホルダの端面を封鎖するように前記レンズホルダと結合されるとともに、凸側の面を前記レンズホルダとは反対側に有するように
してもよい。
すなわち、レンズを片側凸レンズとして、当該レンズは、レンズと同軸の筒状の形状を有するレンズホルダの端面を塞ぐように形成される。そして、レンズの凸側の面はレンズホルダと反対側に配置される。そうすると、Si基板に対して表と裏の両側から、フォトリソグラフィー及びエッチングを行うことにより、レンズの凸面とレンズホルダを一体に形成することが可能になる。これによれば、製造工程をより単純化することができ、部品コストの低減を促進できる。また、レンズの凸側の面とレンズホルダとが反対側に配置されるので、レンズ面の加工やコーティングをする場合にも作業が容易になる。なお、ここで筒状の形状とは円筒状に限られず、角筒、楕円筒の他、筒の外形と内形とが異なるような形状を含むものとする。
また、本発明においては、前記実装基板上に配置されるとともに前記赤外線センサ素子からの出力信号を増幅する回路部をさらに備え、
前記赤外線センサ素子は、前記実装基板上において、前記レンズ及び前記レンズホルダに囲まれるように配置され、
前記回路部は、前記実装基板上における前記レンズホルダの外部に配置され、
前記実装基板上において、前記レンズにおける前記赤外線センサ素子と反対側の光学面が外部に露出した状態で、前記レンズホルダ及び前記回路部を一体として樹脂モールドしてもよい。
これによれば、先ず、回路部がレンズホルダの外部に配置されるので、レンズホルダ自体を小型化することが可能であり、部品コスト及び部品製造に必要な時間を低減することが可能となる。その結果、装置コストを低減することが可能になる。また、レンズにおける赤外線センサ素子と反対側の光学面が外部に露出した状態で、レンズホルダ及び回路部を一体として樹脂モールドするので、レンズ及びレンズホルダを実装基板上に接着などで固定しなくても、実装基板と一体化することが可能となり、製造工程を簡略化できるとともに、回路部や赤外線センサ素子の静電気による破損などを防止でき、赤外線センサモジュールの信頼性を向上させることができる。また、一般に樹脂は赤外光を透過しないので、樹脂モールドすることで赤外迷光が赤外線センサ素子に入射することをより確実に抑制することができる。
また、本発明においては、前記実装基板には、前記レンズホルダの前記実装基板上における位置を規制する位置規制手段が設けられるようにしてもよい。そうすれば、レンズの光軸と赤外線センサ素子の中心との位置調整を行う必要がなくなり、ダイボンダなどの装置で、容易に実装基板へのレンズホルダの設置を行うことが可能となる。その結果、より確実に製造工程を簡略化でき装置コストを低減することが可能となる。
また、本発明においては、前記実装基板には、前記レンズホルダを載置することで前記レンズと前記赤外線センサ素子との間の距離を調整する台座部が設けられるようにしてもよい。
ここで、レンズの焦点距離を考慮するとレンズホルダによるレンズの支持位置は、赤外線センサ素子からある程度離れた位置になる。よって、レンズホルダ自体の高さもある程度高いことが要求される。そうすると、レンズホルダの加工量が増加することで部品コストの低減を妨げる場合がある。
そこで、本発明においては、レンズと赤外線センサ素子との距離を確保するために、実装基板上に台座部を設けることとした。これによれば、レンズホルダ自体の高さに加え、台座部の高さを利用して、レンズと赤外線センサ素子との距離を確保することができる。
よって、レンズホルダの高さや加工量を低減することができ部品コストを低減することが可能となる。なお、この場合は、台座部に、前記レンズホルダの前記実装基板上における位置を規制する位置規制手段の機能を持たせてもかまわない。そうすることにより、レンズホルダの位置決めと、レンズ高さの確保の両方を容易に実現することができる。
また、本発明においては、前記レンズホルダの内壁が金属によってシールドされるようにしてもよい。
すなわち、本発明では、レンズとレンズホルダを一体で成形するので、レンズホルダは赤外線を透過する素材となる。そうすると、レンズホルダを通過した赤外迷光あるいは、レンズやレンズホルダ内部で反射した赤外迷光が赤外線センサ素子に入射してしまい、測定誤差の原因となる虞がある。また、外部からの電磁波を充分に遮断できる構成にはなっていない。そこで、本発明においては、レンズホルダの内壁に金属によるシールドを施すこととした。これによれば、レンズ以外の部分から赤外光が入射し、赤外線センサ素子による検出の誤差要因になることを抑制できる。また、外部からの電界ノイズの侵入を抑制できる。これにより、赤外線センサ素子による検出精度を向上させることが可能となる。なお、シールドを形成する方法としては、金属をレンズホルダの内壁に蒸着してもよいし、また、金属フィルムをレンズホルダ内壁に貼り付けてもよい。
また、本発明においては、前記実装基板上において、前記回路部の周囲は非導電性樹脂でモールドされ、
さらに、前記レンズホルダ及び前記非導電性樹脂でモールドされた状態の前記回路部を一体として、導電性樹脂でモールドされるようにしてもよい。
ここで、赤外線センサモジュール全体として静電気に対する耐性を持たせるためには、全体を導電性の樹脂でモールドすることが望ましい。しかしながら、ASICに直接接触する部分だけは、導電性樹脂でモールドしてしまうとASICが破壊する虞がある。従って本発明においては、回路部の周囲のみは非導電性樹脂でモールドし、その上から、赤外線センサモジュール全体を導電性樹脂でモールドすることにした。これによれば、回路部における短絡を防止しつつ、赤外線センサモジュール全体の静電気に対する耐性を向上させることができる。
なお、上記した課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて使用することが可能である。
本発明によれば、赤外線センサモジュールのコストを低減することができ、または、レンズを接着剤で固定することによる赤外線センサモジュールの品質問題の発生を抑制することができる。
本発明の実施例1に係る赤外線センサモジュールの概略構成を示す図である。 本発明の実施例1に係るレンズアッシーの製造工程の前半部分を示す図である。 本発明の実施例1に係るレンズアッシーの製造工程の後半部分を示す図である。 本発明の実施例2に係る赤外線センサモジュールの概略構成を示す図である。 本発明の実施例3に係る赤外線センサモジュールの概略構成を示す図である。 本発明の実施例3に係る赤外線センサモジュールの他の態様の概略構成を示す図である。 本発明の実施例4に係る赤外線センサモジュールの概略構成を示す図である。 本発明の実施例4に係る赤外線センサモジュールの他の態様の概略構成を示す図である。 本発明の実施例5に係る赤外線センサモジュールの概略構成を示す図である。 本発明の実施例5に係る赤外線センサモジュールにおける他の態様の概略構成を示す図である。 本発明の実施例6に係る赤外線センサモジュールの概略構成を示す図である。 本発明の実施例6に係る赤外線センサモジュールの第二の態様の概略構成を示す図である。 本発明の実施例6に係る赤外線センサモジュールの第三の態様の概略構成を示す図である。 本発明の実施例7に係る赤外線センサモジュールの概略構成を示す図である。 本発明の実施例8に係る赤外線センサモジュールの概略構成を示す図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を例示的に詳しく説明する。
<実施例1>
図1には、本実施例における赤外線センサモジュール1の概略構成を示す。図1(a)は側面から見た断面図であり、図1(b)は平面図である。赤外線センサモジュール1は、実装基板2、赤外線センサチップ3、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)4、レンズ11及びレンズホルダ12からなるレンズアッシー10により構成され
ている。実装基板2は、赤外線センサチップ3およびASIC4を実装するための積層基板であり、所定形状にパターニングされた配線層6を有している。赤外線センサチップ3は赤外線の輻射熱による温度上昇を電圧に変換することで赤外線を受信検知する素子であり、本実施例において赤外線センサ素子に相当する。また、ASIC4は本実施例の赤外線センサモジュール1のために設計された集積回路であり、配線層6により赤外線センサチップ3と電気的に接続されている。このASIC4は本実施例において回路部に相当し、赤外線センサチップ3からの検知信号を増幅して出力する。
赤外線センサチップ3は、レンズ11及びレンズホルダ12からなるレンズアッシー10によってカバーされている。このレンズアッシー10におけるレンズ11とレンズホル多12とは、シリコンによって一体的に構成されている。図1(b)から分かるようにレンズアッシー10は平面視及び側面視において矩形の断面を有し概略直方体の形状を有している。また、レンズアッシー10の上面には、光軸が実装基板2と垂直方向になるようにレンズ11が配置されている。
また、レンズ11の実装基板2側には、レンズ11の径より若干小径の円筒状の空間であるチップ収納部13が形成されており、実装基板2側に円形の開口を有している。すなわち、レンズアッシー10におけるレンズ11の基板側にはチップ収納部13が形成され、その周囲の部分によってレンズホルダ12が形成されている。なお、本実施例ではチップ収納部13の形状は円筒形となっているが、チップ収納部の形状はこれに限られない、
例えば、断面多角形の筒状でも構わないし、円錐状、角錐状でも構わない。
レンズアッシー10は、レンズホルダ12の下端部が実装基板2上に接するように実装基板2上に載置されている。その際、レンズアッシー10は、図1(b)に示す平面図において、レンズ11の光軸が赤外線センサチップ3の中央にくるように位置決めされた後に固定される。レンズアッシー10の実装基板2への固定方法は特に限定されないが、接着や後述する樹脂モールドによって固定するようにしても構わない。
この構成では、レンズ11を通過した赤外線は、赤外線センサチップ3上に集光する。これによって、赤外線センサモジュール1において効率のよい赤外線検知が可能となる。ここで、シリコンによって形成されているレンズアッシー10は赤外透過性を有するため、レンズ11以外の部分を通過する赤外迷光や外部からの静電ノイズによって、赤外線センサチップ3における赤外線の検出精度が低下する虞がある。そこで、本実施例では、レンズホルダ12の円筒状の内壁には、金などの金属を蒸着することにより金属膜7を形成し、赤外迷光や静電ノイズを遮断することとしている。なお、赤外迷光や静電ノイズを遮断するための構成は、金属膜を蒸着することに限定はされない。金属箔をレンズホルダの内壁に貼り付けてもよいし、場合により酸化膜を形成しても構わない。
本実施例における赤外線センサモジュール1では、レンズ11とレンズホルダ12とによってレンズアッシー10が一体的に形成されており、このレンズアッシー10におけるチップ収納部13にセンサチップ3が配置される。このため、従来の金属製ケースにレンズが接着された構成と比較して、レンズアッシーの組み立て工数を大幅に低減し、部品コストを低減することが可能になっている。また、レンズ自体をケースに接着剤で固定する工程がないために、接着剤の流れだしによるレンズの汚れやレンズ位置や姿勢のずれといいった不都合を抑制することができ、赤外線センサモジュールの信頼性を向上させることができる。
次に、レンズアッシー10の具体的な製造方法について説明する。本実施例におけるレンズアッシー10の作製には,通常のLSI製造で使用されるフォトリソグラフィーとエッチング技術が用いられる。製造工程の一例を図2及び図3に示す。まず最初に、SiO2層22を挟んで上Si層21及び下Si層23が形成されたSi基板20が準備される。Si基板20において、上Si層21はレンズ11が形成される部分であり厚みは300μm程度である。下Si層23は、主にレンズホルダ12が形成される部分であり厚みは400μm程度である。
そして、Si基板20の上Si層21の上面にレジスト層24が塗布により形成され、この状態のSi基板20のレジスト層24側に、グレーマスク25が配置される。このグレーマスク25は多階調マスクの一種であり、露光機の解像度以下のスリットが分散して形成され、当該スリットによって露光の一部を透過することによって中間階調が実現されるものである。グレーマスクを用いることで、一回の露光で露光部分と未露光部分の他、中間階調の中間露光部分を生成させることができる。続いて現像処理を行うことで、図2(b)に示すような3D構造のレジスト(感光剤)を作ることができる。
本実施例では、上述のグレーマスクを用いて図2(b)に示すように、レンズ形状に相当する3D構造のレジスト層24を、上Si層21の上に形成する。そして、この状態で、3Dのレジスト層24と同じパターンを上Si層21に転写するため、3D構造のレジスト層24をマスクにしてシリコンを深掘り反応性イオンエッチング(Deep Reactive Ion
Etching: DRIE)と呼ばれるドライエッチング法で加工する.そして、レジスト層と
シリコン材料とのエッチング速度が略同速度となるようにエッチングを進行させることで、図2(c)に示すように、3Dのレジスト層24の形状が上Si層21に転写される。
図3には、その後の製造工程について示す。3D構造のレジスト層24の形状が上Si層21に転写された後に、図3(a)に示すように、下Si層23の下側における、レンズホルダ12が形成されるべき部分に通常のレジストが塗布される。そして、図3(b)に示すように、深掘り反応性イオンエッチング(Deep Reactive Ion Etching:DRIE)によってチップ収納部13相当部分に対してエッチングを行う。ここで、本実施例ではSi基板20中にSiO2層22が設けられているため、DRIEによるエッチングはここで停止する。そして、図3(c)に示すように、リンス工程によってレジストを除去し、さらに、チップ収納部13相当部分のSiO2層22を除去する。最後に、図3(c)に破線で示す位置で、Si基板20を切断することで、レンズアッシー10が形成される。なお、本実施例においては、SiO2層22をエッチングのストッパとして介在させているが、エッチング量及び速度を制御することで省略しても構わない。
続いて、赤外線センサモジュール1の組立手順を説明する。最初に、実装基板2上に赤外線センサチップ3及びASIC4が搭載される。赤外線センサチップ3及びASIC4は、実装基板2上にペーストによって固定・接着することができる。その後、ワイヤボンディングによって配線接続(赤外線センサチップ3およびASIC4と実装基板2の配線層6との接続)がなされる。このような赤外線センサチップ3及びASIC4と実装基板2とのワイヤボンディングは、通常のCOB(Chip On Board)実装技術が適用できる。な
お、赤外線センサチップ3およびASIC4と実装基板2の配線層6との接続は、通常の半田付工程によっても構わない。
そして、レンズアッシー10が実装基板2上に、レンズ11の光軸が赤外線センサチップ3の中央に合致するように位置決めされた後、接着などの方法によって固定される。このことで、赤外線センサチップ3は、レンズアッシー10のチップ収納部13と実装基板2とで形成される空間の内部に密閉される。
以上、説明したように、本実施例においては、赤外線センサモジュール1におけるレンズ11とレンズホルダ12とを一体的に、通常の半導体形成工程で作成することとした。従って、部品点数及び組み立て工数を低減することが可能で装置のコストダウンを促進することができる。また、レンズ11とケースホルダ12とを接着で固定するといった工程を無くしたので、接着剤の流れだしやレンズの接着場所や姿勢のずれなどの不都合を低減でき、赤外線センサモジュールの信頼性を向上させることが可能となる。
なお、上記の実施例においては、シリコン材料のフォトリソグラフィー工程と、エッチング工程の組合せからなる通常の半導体工程によってレンズアッシーを形成する場合について説明した。しかしながら、本発明における半導体工程は上記の工程に限定されない。以下、半導体工程としての他の例について説明する。
ここで説明する半導体工程では、Si基板の例えば下側の面に陽極の基礎となる所定膜厚(例えば、1μm)の金属膜(例えばAl膜や、Al−Si膜)からなる導電性層を形成する。この導電性層は、スパッタ法や蒸着法によって形成してもよい。そして、NガスおよびHガス雰囲気中で導電性層を熱処理することでSi基板と導電性層との接触がオーミック接触をなすようにする。
その後、フォトリソグラフィー技術及びエッチング技術を利用して導電性層に円形状の開孔部を形成することで陽極を形成する。そして、陽極酸化用の電解液中でSi基板の上側面に対向配置された陰極と上記陽極との間に通電してSi基板における陰極側の領域に除去部位となる多孔質部を形成する。この多孔質部を形成する工程は陽極酸化工程に相当する。そして、この陽極酸化工程においては、Si基板中を流れる電流の電流密度で多孔
質化の速度が決まり、多孔質部の厚みが決まることになるので、Si基板の陰極側の領域では、陽極の開孔部の中心線から離れるほど電流密度が徐々に大きくなるような電流密度の面内分布を有することとなる。
従って、上記の多孔質部は、陽極の開孔部の中心線に近くなるほど徐々に薄くなるように形成される。そして、アルカリ系溶液やHF系溶液などによって、この多孔質部と陽極とを除去することで、Si基板にレンズ形状を形成することが可能である。この多孔質部を除去する工程はエッチング工程に相当する。なお、この方法と同様の原理でレンズホルダを形成することも可能である。
この半導体工程によれば、Si基板に流れる電流の電流密度の面内分布によってレンズ形状が決定されるので、Si基板の抵抗率や厚み、電解液の電気抵抗値や、Si基板と陰極との間の距離、陰極の平面形状、陽極における開孔部の形状などを適宜設定することにより、レンズ形状を制御することができる。なお、上記の陽極は、Si基板に不純物をドーピングすることによる高濃度不純物ドーピング層によって形成しても構わない。また、上記の工程をSi基板における表裏を変更して複数回行うことで両面凸状のレンズを形成するようにしても構わない。
<実施例2>
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例では、実施例1で説明した赤外線センサモジュール1全体を樹脂モールドした例について説明する。図4(a)には、本実施例において樹脂モールドされた赤外線センサモジュール31を側面から見た断面図を示す。赤外線センサモジュール31においては、赤外線センサチップ3とASIC4が実装された実装基板2にレンズアッシー10を載置した状態で、モジュール全体を樹脂モールドして一体化している。
赤外線センサモジュール1の全体を樹脂モールドするモールド封止工程は,赤外線センサチップ3やASIC4を外部からの応力,湿気や汚染物質から守るために,モールド樹脂を用いて固める工程である。例えば、トランスファモールド法を用い,樹脂としては熱硬化性のエポキシ系樹脂を用いてもよい。これによれば、レンズアッシー10を実装基板2上に接着等によって個別に固定する必要がなく全体を樹脂モールドすることで赤外線センサモジュール31の構成部品を一体化することができる。その結果、赤外線センサモジュール31の信頼性及び取扱性を向上させることができる。
その際、図4(b)に示すように、先ずASIC4を非導電性樹脂モールド33で封止し、その上から導電性樹脂モールド34で全体をさらに封止するようにしてもよい。そうすれば、ASIC4の電極同士が短絡してしまうことを防止できるとともに、ASIC4が静電気によって破壊されてしまうことを防止できる。
<実施例3>
次に、本発明の実施例3について説明する。本実施例では、実装基板上に、レンズアッシーの位置決めのための構造を形成した例について説明する。
図5には、本実施例における赤外線センサモジュール51の概略構成を示す。図5(a)は側面から見た断面図、図5(b)は平面図である。本実施例において、図1で示した実施例1の赤外線センサモジュール1と同等の構成については同じ符号を用いて説明は省略する。図5に示すように、本実施例の実装基板52には、レンズアッシー10の位置決めをするための位置規制手段の一例である凸部52aが4箇所設けられている。この4箇所の凸部52aの内側の壁に、直方体状の外形を有するレンズアッシー10の4つの側面を当接または対向させて、レンズアッシー10を実装基板52上に載置することで、レン
ズ11の光軸が赤外線センサチップ3の中心に合致するようになっている。
なお、凸部52aは、実装基板52の表面に、絶縁体の層を多層形成するビルトアップ工法により生成してもよい。この場合は、凸部52aは実装基板2上にエポキシ樹脂の層を被覆固化することにより形成してもよい。また、絶縁体の部品を接着などの方法で実装基板52上に固定してももちろん構わない。また、場合により、凸部52aは導電体の多層形成により形成されても構わない。
図6には、レンズアッシー10の位置決め用の凸部をレンズホルダ12のチップ収納部側にも設けた例を示す。この例では、実装基板62上の、レンズホルダ12の内壁に沿うように円筒状の凸部62aを4箇所配置している。また、レンズアッシー10の軸回りの回転を防止するための円筒状の補助凸部62bを、レンズアッシー10の対角線上の角部に4箇所設けている。以上説明したように、本実施例によれば、実装基板上にレンズアッシーを載置する場合の位置決めを容易にすることができ、より確実にレンズの光軸合わせをすることが可能となる。なお、本実施例で説明した凸部の形状及び数は一例であって、位置規制手段としての凸部が他の形状または数を有しても構わないことは当然である。また、実装基板上には凸部でなく凹部または孔が形成されており、レンズホルダの下端部全体または、レンズホルダ下端に設けられた凸部が実装基板上の凹部または孔に挿入されて位置規制される構成でもよい。
<実施例4>
次に、本発明の実施例4について説明する。本実施例では、実装基板上にレンズアッシーの高さを稼ぐための台座を設けた例について説明する。
図7には、本実施例における赤外線センサモジュール71の概略構成を示す。図7(a)は側面から見た断面図、図7(b)は平面図である。本実施例において、図1で示した実施例1の赤外線センサモジュール1と同等の構成については同じ符号を用いて説明は省略する。図7に示すように、本実施例の実装基板72には、レンズアッシー75のレンズホルダ77の下端を載置するための台座部72aが、レンズホルダ77の下端部の全周に亘って設けられている。また、台座部72aと一体的に、レンズアッシー75の位置決めをするための凸部72bが4箇所設けられている。
この台座部72aの上にレンズアッシー75を載置することにより、レンズホルダ77の高さをあまり高くせずに、レンズ76と赤外線センサチップ3との間に充分な距離を確保することができる。そうすると、図2で示した下Si層23の厚みを低減できるとともにレンズホルダの形成工程におけるエッチング量を減少させることができ、部品コストをより確実に低減することが可能になる。また、4箇所の凸部72aの内側の壁にレンズアッシー75の4つの側面を当接または対向させるようにレンズアッシー75を実装基板72上に載置することで、レンズ76の光軸が赤外線センサチップ3の中心により容易に合致させることができる。
なお、台座部72a及び凸部72bは、実装基板72の表面に、絶縁体の層を多層形成するビルトアップ工法により生成してもよい。この場合は、台座部72a及び凸部72bは実装基板72上にエポキシ樹脂の層を被覆固化することにより形成してもよい。また、絶縁体の部品を接着などの方法で実装基板72上に固定してももちろん構わない。また、場合により、凸部72bは導電体の多層形成により形成されても構わない。
図8には、本実施例における別の態様である、赤外線センサモジュール81の概略構成を示す。図8(a)は側面から見た断面図、図8(b)は平面図である。図8に示すように、本実施例の実装基板82には、レンズアッシー85のレンズホルダ87の下端を載置
するための台座部82aが、レンズホルダ87の下端部の全周に亘って設けられている。この態様では、台座部82aの上端面は、内側すなわち赤外線センサチップ3側の高さが外側より低くなるような斜面により形成されている。
一方、レンズアッシー85のレンズホルダ87の下端部は、内側すなわちレンズ光軸側の長さが外側より長くなるような斜面により形成されている。そして、台座部82aと、レンズホルダ87の下端部の斜面の傾斜角は略一致している。すなわち、台座部82aの上端部の斜面とレンズホルダ87の下端部の斜面とを接するようにレンズアッシー85を載置することで、レンズアッシー87は自重で最も低くなる位置であるとともに、レンズ86の光軸が赤外線センサチップ3の中心に合致する位置に自動的に安定するようになっている。
この台座部82aの上にレンズアッシー85を載置することにより、レンズホルダ87の高さをあまり高くせずに、レンズ86と赤外線センサチップ3との間に充分な距離を確保することができる。そうすると、図2で示した下Si層23の厚みを低減できるとともにレンズホルダの形成工程におけるエッチング量を減少させることができ、部品コストをより確実に低減することができる。また、台座部82aの上端部の斜面とレンズホルダ87の下端部の斜面とが接するようにレンズアッシー85を載置することで、レンズ86の光軸を赤外線センサチップ3の中心に自動的に合致させることができる。
なお、ここでも、台座部82aは、実装基板82の表面に、絶縁体の層を多層形成するビルトアップ工法により生成してもよい。この場合は、台座部82aは実装基板82上にエポキシ樹脂の層を被覆固化することにより形成してもよい。また、絶縁体の部品を接着などの方法で実装基板82上に固定してももちろん構わない。また、場合により、台座部82aは導電体の多層形成により形成されても構わない。
<実施例5>
次に、本発明の実施例5について説明する。本実施例では、実装基板とレンズアッシーの間に、レンズアッシーと同様の方法で形成したスペーサを介在させる例について説明する。
図9及び図10には、本実施例における赤外線センサモジュールの4つの態様を示す。図9(a)、図9(b)、図10(a)及び図10(b)はいずれも各態様の赤外線センサモジュールの側面から見た断面図である。本実施例においては、図1で示した実施例1の赤外線センサモジュール1と同等の構成については同じ符号を用いて説明は省略する。図9(a)に示す態様では、レンズアッシー95のレンズホルダ97の下端と実装基板2との間に、スペーサ97aを介在させている。このスペーサ97aは、光軸方向から見て、レンズアッシー95のレンズホルダ97と同等の断面図を有している。スペーサ97aとレンズホルダ97あるいは、スペーサ97aと実装基板2とは、接着などの方法によって固定されていてもよいし、実施例2で説明したように樹脂モールドにより一体化されていてもよい。
これによれば、レンズホルダ97の高さをあまり高くせずに、レンズ96と赤外線センサチップ3との間に充分な距離を確保することができる。そうすると、図2で示した下Si層23の厚みを低減できるとともにレンズホルダの形成工程におけるエッチング量を減少させることができ、部品コストをより確実に低減することが可能になる。
次に、図9(b)に示す態様では、レンズアッシー102のレンズホルダ104の下端と実装基板2との間に、スペーサ104aを介在させている。このスペーサ104aは、光軸方向から見て、レンズホルダ104と同等の断面図を有する筒状の部材の上端に、中
央に光が通過する孔が設けられたアパーチャ部104bを有している。スペーサ104aがこのようなアパーチャ部104bを有することで、レンズ103による赤外線の集光特性には殆ど影響を与えず、レンズアッシー102、スペーサ104aを含めた系全体としての熱伝導性を向上させることが可能となる。
そうすると、レンズ103を通過した赤外光による熱がレンズアッシー102及びスペーサ104aの内部に蓄積されることが抑制され、赤外線センサチップ3の温度が過度に上昇してしまうことによる検出精度の低下を抑制することが可能となる。なお、図9(b)に示す態様では、金属膜105は、スペーサ104aの側面内壁と、アパーチャ部104bの光が通過しない部分、すなわち孔以外の部分の下面に形成されている。このことにより、より確実に、迷光や電磁波の入射による赤外線センサチップ3の検出精度の低下を抑制することができる。
次に、図10(a)に示す態様では、レンズアッシー107のレンズホルダ109の下端と実装基板2との間に、スペーサ109aを介在させている。このスペーサ109aは、光軸方向から見て、レンズホルダ109と同等の断面図を有する筒状の部材の上端に光学平板部109bを有している。スペーサ109aがこのような光学平板部109bを有することによっても、図9(b)に示した態様と同等の効果を得ることが可能である。なお、図10(a)に示す態様では、金属膜105は、スペーサ109aの側面内壁と、光学平板部109bの光が通過しない部分の下面に形成されている。このことにより、より確実に、迷光や電磁波の入射による赤外線センサチップ3の検出精度の低下を抑制することができる。
さらに、図10(b)に示す態様においてはレンズアッシー115のレンズホルダ117の下端と実装基板2との間に、スペーサ117aを介在させている。このスペーサ117aは、レンズホルダ117と同等の断面図を有する筒状の部材の上端にレンズ116bを有している。スペーサ117aがこのようなレンズ116bを有することで、レンズ106による赤外線の集光特性をさらに強化し、実質的に焦点距離を短くすることが可能である。その結果、レンズアッシー115とスペーサ117aを合わせた全体の高さを抑制することができ、装置の小型化が可能となる。また、図2で示した下Si層23の厚みを低減できるとともにレンズアッシー115及びスペーサ117aのエッチング量を低減することができるので、部品コストを低減し、製造工程を簡略化もしくは短時間化することが可能である。さらに、この構成によれば、レンズ116bによりレンズ116の収差を補正することも可能である。
<実施例6>
次に、本発明の実施例6について説明する。本実施例では、レンズアッシーのなかに複数のレンズからなるレンズアレイを含み、複数の赤外線センサチップからの信号取得を可能とした例について説明する。
図11には、本実施例における赤外線センサモジュール121の概略構成を示す。図11(a)はレンズアッシー側から見た断面図、図11(b)は平面図である。本実施例において、図1で示した実施例1の赤外線センサモジュール1と同等の構成については同じ符号を用いて説明は省略する。図11に示すように、本実施例の実装基板122には、レンズアッシー125が設置されているが、このレンズアッシー125は、図1に示したレンズアッシー10が3個連結された形状となっている。
すなわち、レンズアッシー125には、3つのレンズ126と3つのレンズホルダ127が設けられており、3つのチップ収納部128の内部には、各々赤外線センサチップ3が備えられており、各々のレンズ126から入射した赤外線による温度上昇を検出するこ
とが可能となっている。また、本実施例におけるASIC124は、3つの赤外線センサチップ3からの信号を各々独立して増幅することが可能となっている。
本実施例によれば、一つの赤外線センサモジュール121で、複数の場所の温度分布を測定することが可能である。また、本実施例においては、図3で説明したレンズアッシーの製造工程において、エッチングの終了後に、レンズアッシーの切断方法を変更し、3つ並んだ状態でSi基板20から切り出せば製造可能であるので、非常に簡単に、赤外線センサアレイ用のレンズアッシーを作製することが可能となる。
また、図12には、本実施例における第二の態様としての赤外線センサモジュール131の概略構成を示す。この例では、図11に示した態様と異なり、ASICを搭載しておらず、配線層133のランド部分133aが露出した状態で流通することを前提としたものである。この態様においては、3つの赤外線センサ素子3からの出力信号をどのように増幅、処理するかはユーザーに任されており、自由度の高い利用を可能としている。
また、図13には、本実施例における第三の態様としての赤外線センサモジュール141の概略構成を示す。この例では、図11に示した態様と異なり、3つのASIC143が、3つの赤外線センサ素子3の実装基板142に対する裏側に搭載されている。この態様では各々のASIC143は、各自の裏側にある赤外線センサ素子3の信号のみを増幅する。この態様においては、ASIC143は赤外線センサ素子3の実装基板142に対する裏側に配置されているので、厚みは増えるものの、赤外線センサモジュール自体の面積を小さくすることができ、搭載場所の自由度を高くすることができる。
<実施例7>
次に、本発明の実施例7について説明する。本実施例では、一つのレンズアッシーのチップ収納部の中に、複数の赤外線センサチップが配置されており、当該レンズアッシーが、各赤外線センサチップに対応する複数のレンズを含むレンズアレイを有する例について説明する。
図14には、本実施例における別の態様としての赤外線センサモジュール151の概略構成を示す。この例では、一つのレンズアッシー155のチップ収納部159の中に、3つの赤外線センサチップ3a〜3cが配置されている。図14(a)はレンズアッシー側から見た断面図、図14(b)は平面図である。図14においても、図1で示した実施例1の赤外線センサモジュール1と同等の構成については同じ符号を用いて説明は省略する。
この例においては、レンズアッシー155には、各赤外線センサチップ3a〜3bに対応したレンズ156a〜156cがレンズアレイとして形成されている。この態様においても、一つの赤外線センサモジュール151で、複数の場所の温度分布を測定することが可能となる。なお、本発明においては、レンズアッシー155におけるレンズ156をフォトレジストとエッチングによるDRIEなどの半導体工程で形成するので、レンズ形状の自由度が非常に高くなっている。従って、図14に示すように、一つのレンズアッシー155において3つのレンズ156a〜156cを形成することが容易に実現可能となっている。
<実施例8>
次に、本発明の実施例8について説明する。本実施例では、レンズアッシー及び赤外線センサチップが、リードフレーム上に載置され、樹脂モールドされた例について説明する。
図15には、本実施例における赤外線センサモジュール161の概略構成を示す。この例では、レンズアッシー165及び赤外線センサチップ3が実装基板としてのリードフレーム上に配置されている。本実施例では、赤外線センサチップ3は、リードフレームにおけるダイパッド164上に載置され、リード162との間はワイヤーボンディング163によって接続されている。また、レンズ166、レンズホルダ167からなるレンズアッシー165もリードフレーム上に載置され、樹脂モールド168によって一体的にパッケージングされている。
本実施例によれば、赤外線センサチップ3と、レンズアッシー165とを備える赤外線センサモジュール161を、より小型化することができ、取扱性を向上させることができる。
なお、上記の実施例ではレンズは片面凸レンズであることを前提に説明をしたが、レンズはこれに限定されるものではない。両面凸レンズやフレネルレンズを用いてもよい。また、レンズアッシーの材質としては、シリコンの他、ゲルマニウムなどでもよいし、ポリエチレンなどの樹脂を用いても構わない。但し、ポリエチレンを使用する際には、DRIEなどの半導体製造工程ではなく、樹脂成型プロセスによってレンズアッシーを一体成型することになる。
また、上記の実施例では、赤外線センサ素子として、赤外線センサチップ単体を用いる例を挙げて説明したが、赤外線センサチップを、例えば、4×4個または1×8個並べてパッケージ化したような素子を用いても構わない。
1、31、51、61、71、81、91、101、106、111、121、131、141、151、161・・・赤外線センサモジュール
2、52、62、72、82、122、132,142、152・・・実装基板
3・・・赤外線センサチップ
4、124、143、154・・・ASIC
6・・・導電層
7、105・・・金属シールド
10、75、85、95、102、107、115、125、155、165・・・レンズアッシー
11、76、86、96、103、108、116、126、156、166・・・レンズ
12、77、87、97、104、109、117、127、157,167・・・レンズホルダ

Claims (8)

  1. 実装基板と、
    前記実装基板上に配置され、赤外線を検出する赤外線センサ素子と、
    前記赤外線センサ素子に対向する位置に配置されたレンズと、
    前記実装基板上に配置されるとともに前記レンズを支持することで前記レンズを通過する赤外線を前記赤外線センサ素子上に集光可能とするレンズホルダと、
    前記実装基板上に配置されるとともに前記赤外線センサ素子からの出力信号を増幅する回路部と、
    を備え、
    前記レンズと前記レンズホルダは一体に成形されており、
    前記赤外線センサ素子は、前記実装基板上において、前記レンズ及び前記レンズホルダに囲まれるように配置され、
    前記回路部は、前記実装基板上における前記レンズホルダの外部に配置され、
    前記実装基板上において、前記回路部の周囲が非導電性樹脂でモールドされ、前記レンズにおける前記赤外線センサ素子と反対側の光学面が外部に露出した状態で、前記レンズホルダ及び前記非導電性樹脂でモールドされた状態の前記回路部を一体として、導電性樹脂でモールドされていることを特徴とする赤外線センサモジュール。
  2. 前記レンズ及び前記レンズホルダは、シリコン材料の半導体工程により一体に成形されることを特徴とする請求項1に記載の赤外線センサモジュール。
  3. 前記半導体工程は、シリコン材料のフォトリソグラフィー工程と、エッチング工程の組合せからなることを特徴とする請求項2に記載の赤外線センサモジュール。
  4. 前記半導体工程は、レンズ形状に応じてシリコン材料を挟んで陽極電極及び陰極電極を設けるとともに、電解液中で前記陽極電極と陰極電極との間に通電することにより、前記シリコン材料における陰極電極側に多孔質部を形成する陽極酸化工程と、前記多孔質部を除去する酸化物のエッチング工程の組合せからなることを特徴とする請求項2に記載の赤外線センサモジュール。
  5. 前記レンズホルダは前記レンズと同軸の筒状の形状を有し、
    前記レンズは片面凸レンズであり、前記レンズホルダの端面を封鎖するように前記レンズホルダと結合されるとともに、凸側の面を前記レンズホルダとは反対側に有することを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の赤外線センサモジュール。
  6. 前記実装基板には、前記レンズホルダの前記実装基板上における位置を規制する位置規制手段が設けられたことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の赤外線センサモジュール。
  7. 前記実装基板には、前記レンズホルダを載置することで前記レンズと前記赤外線センサ素子との間の距離を調整する台座部が設けられたことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の赤外線センサモジュール。
  8. 前記レンズホルダの内壁が金属によってシールドされていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の赤外線センサモジュール。
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