JP6225359B2 - 液晶表示素子 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示素子に関する。
液晶表示素子として、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。この液晶表示素子は、表示パターン数の限られたセグメント表示型、パッシブ駆動方式、且つ、背景色が白色である所謂ノーマリホワイト(NW)モードの液晶表示素子として構成されている。
特許第4801291号公報
ところで、屋外用途等で広く使用される液晶表示素子は、通常、外光の反射によっても表示意匠を視認させることができる半透過型(又は反射型)として構成される。このように屋外用途等で使用される液晶表示素子は、特許文献1に係るもののように、NWモードが主流であった。その理由は、背景色が黒色で構成されるノーマリブラック(NB)モードの液晶表示素子では、背景領域から入射した外光のうち表示意匠の形成領域から出射した光がユーザに影となって視認されてしまい(影見えが発生し)、表示品位が低下するという問題があったためである(図8(c)のセグメント影S2参照)。しかし、見栄えの高級感から、NBモードの液晶表示素子がユーザに求められているという実状があった。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたものであり、ノーマリブラックモードであっても影見えを低減し、表示品位が良好な液晶表示素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明係る液晶表示素子は、
表示面に所定の意匠を表示するセグメント表示型、パッシブ駆動方式、且つ、ノーマリブラックモードの液晶表示素子であって、
液晶層と、
前記液晶層よりも前記表示面側に位置する第1基板と、
前記液晶層を挟んで、前記第1基板と対向する第2基板と、
前記第1基板と前記第2基板の各々の前記液晶層側に位置し、前記所定の意匠を表示するために設けられた電極と、
前記第2基板の前記液晶層側とは反対側に位置し、前記液晶層側から入射した光を反射する反射層と、を備え、
前記意匠を構成するセグメント形状の幅は同一でなく、かつ、前記セグメント形状のうち最も細い幅を有するセグメント形状の幅は0.2mm〜0.6mmあり、
前記第2基板の厚さは、0.7mm以下であり、
前記第2基板の厚さは、前記第1基板の厚さよりも小さい、
ことを特徴とする。
本発明によれば、ノーマリブラックモードであっても影見えを低減し、表示品位が良好な液晶表示素子を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る液晶表示素子の概略断面図である。 (a)は、液晶表示素子が表示する意匠とこれを構成する形状の一例を示した図である。(b)は、液晶表示素子の図2(a)に示すA−A線断面図を模式的に表した図である。 本実施形態に係るスペーサの機能を説明するための、スペーサの移動により基板に傷が生じた液晶表示素子の顕微鏡写真を示した図である。 第1実施形態に係る液晶表示素子の実施例1及び実施例2と比較例とにおける、視角と透過輝度との関係のグラフを示した図である。 視角を説明するための模式図である。 ON電圧印加時の透過輝度が最大となる視角と反射率と視認性との関係をまとめた表を示した図である。 (a)は、図4に示す実施例1に係る液晶表示素子の表示面の写真を示した図である。(b)は、図4に示す実施例2に係る液晶表示素子の表示面の写真を示した図である。(c)は、図4に示す比較例に係る液晶表示素子の表示面の写真を示した図である。 (a)は、第2基板の板厚と影見えとの関係をまとめた表を示した図である。(b)は、第1実施形態に係る液晶表示素子の一実施例の表示面の写真を示した図である。(c)は、比較例に係る液晶表示素子の表示面の写真を示した図である。 (a)は、セグメント幅と外光入射角と第2基板の板厚との関係のグラフを示した図である。(b)は、セグメント幅が0.2mmである場合の外光入射角と第2基板の板厚との関係をまとめた表を示した図である。(c)は、セグメント幅が0.4mmである場合の外光入射角と第2基板の板厚との関係をまとめた表を示した図である。 (a)は、第2実施形態に係る液晶表示素子が備える補強部材について説明するための図である。(b)は、変形例に係る補強部材の平面図であり、補強部材の開口部と液晶表示素子の表示エリアとの関係を説明するための図である。 図4のグラフの元となるデータの表を示した図である。
本発明に係る一実施形態について図面を参照して説明する。
なお、以下では、所定の構成要素における液晶表示素子の表示面方向(液晶表示素子の視認者の方向)を「表」とし、その反対方向を「裏」として、説明する。
1.第1実施形態
図1に示す第1実施形態に係る液晶表示素子100は、パッシブ駆動方式、背景色が黒色であるノーマリブラック(NB)モード、且つセグメント表示型の液晶表示素子であり、屋外での使用(例えば、バイク等の二輪車に搭載される)を想定して構成されている。
液晶表示素子100は、液晶パネル10と、一対の偏光フィルタ20及び30と、反射層40と、を備える。
液晶パネル10は、互いに対向する一対の第1基板1F及び第2基板1Rと、それぞれの基板の互いに対向する内面(対向面)に形成された第1電極2F及び第2電極2Rと、これら電極を覆うように形成された第1配向膜3F及び第2配向膜3Rと、第1基板1Fと第2基板1Rを接合するためのシール材4と、第1基板1Fと第2基板1Rとシール材4とによって形成される空間に封入される液晶層5と、液晶層5の厚み(セルギャップ)を一定に保持するためのスペーサ6と、を備える。
第1基板1F、第2基板1Rは、各々、例えば、ガラス、プラスチック等から構成される透明基板である。第1基板1Fと第2基板1Rとは、液晶層5を挟んで対向するように、且つ、互いの主面が平行となるように配置されている。第1基板1Fは液晶パネル10の表側に位置し、第2基板1Rは液晶パネル10の裏側に位置する。
第1基板1Fの板厚は、例えば、1.1mm程度に設定されている。第2基板1Rの板厚は、第1基板1Fの板厚よりも小さく設定されている。具体的には、第2基板1Rの板厚は、液晶表示素子100がその表示面101(図5参照)に表示する所定の意匠を構成するセグメント形状のうち最も細い幅を有するセグメント形状の幅と概ね一致(丁度、一致も含む)するように(具体的には、一例として0.6mm以下の範囲で概ね一致するように)設定されている。また、第2基板1Rの板厚は、0.7mm以下であってもよい。さらには、第2基板1Rの板厚は、好ましくは0.15mm以上0.4mm以下の条件を満たすように設定されている。このように設定した理由は後に詳述する。
第1電極2F、第2電極2Rは、各々、酸化インジウムを主成分とするITO(Indium Tin Oxide)膜等から構成され、光を透過する透明電極からなる。第1電極2Fは第1基板1Fの裏側の面上に、第2電極2Rは第2基板1Rの表側の面上に、公知の方法(スパッタ、蒸着、エッチング等)により形成される。なお、第1電極2F及び第2電極2Rは、ポリチオフェン等のπ共役系導電性高分子を含む材料により形成されていてもよい。また、必要に応じて、第1電極2F、第2電極2Rの各々を覆う絶縁膜を設けてもよい。
第1電極2Fはコモン電極として、第2電極2Rはセグメント電極として構成されている。両電極には、パッシブ駆動方式で電圧が印加される。つまり、液晶パネル10は、セグメント表示型であってパッシブ駆動方式の液晶パネルとして構成されている。なお、第1電極2Fがセグメント電極、第2電極2Rがコモン電極として構成されてもよい。
液晶表示素子100は、基板法線方向における両電極の重なる領域において、記号(文字、数字を含む)、図形、又はこれらの組み合わせを表す所定の意匠を表示する。具体的には、背景色が黒の表示面101において、両電極にON電圧が印加された領域に外光等の光を導かせることによって、液晶表示素子100は、所定の意匠を白く表示する(どのように表示するかについては後述する)。
表示面101に表示される所定の意匠の一例を図2(a)に示す。同図は、液晶表示素子100が、表示面101に「km/l」という意匠50を表示している例を示したものである。この意匠50は、「k」という文字を表すセグメント形状51、「m」という文字を表すセグメント形状52、「/」という記号を表すセグメント形状53、及び「l」という文字を表すセグメント形状54によって構成されている。これらセグメント形状の組み合わせにより、視認者は、表示された意匠50により「km/l」という単位を認識できる。なお、ここでセグメント形状とは、背景領域Bによって囲まれた形状(独立した一の形状)をいう。
図1に戻って、第1配向膜3F、第2配向膜3Rは、各々、液晶層5と接し、液晶層5が含む液晶分子の配向状態を規定するためのものであり、例えばポリイミドから、公知の方法(例えば、フレクソ印刷)によって形成される。第1配向膜3Fは第1電極2Fを裏側から覆うように形成されており、第2配向膜3Rは第2電極2Rを表側から覆うように形成されている。
第1配向膜3F及び第2配向膜3Rには、ラビング処理が施されている。第1配向膜3Fのラビング方向と第2配向膜3Rのラビング方向とは略直交(丁度、直交も含む)する。このようにラビング処理が施された両配向膜により、液晶層5が含む液晶分子の配向方向が規定される。なお、第1配向膜3F及び第2配向膜3Rに施される配向処理は、光配向処理、突起配向処理等の他の公知の処理によってもよい。
液晶層5は、一対の第1基板1F及び第2基板1Rを接合するためのシール材4と、両基板とによって形成される密閉空間に液晶材が封入されることによって形成される。封入される液晶材は、例えば、屈折率異方性Δnが0.09程度のTN(Twisted Nematic)用のネマティック液晶である。液晶層5の液晶分子は、第1配向膜3F及び第2配向膜3Rの配向規制力により、その長軸の向きが液晶層5の第1基板1F側の端部と第2基板1R側の端部とで90°ねじれるとともに、一方の基板側から他方の基板側にいくにつれて少しずつ回転(旋回)するように配向する(カイラル構造)。このようにして、電圧無印加時における液晶層5は、カイラリティを有する。なお、後に変形例で説明するように、液晶層5はTN型液晶に限られるものではないが、本実施形態では、液晶表示素子100の構成の理解を容易にするため、液晶表示素子100がTN型のものであるとして説明する。
スペーサ6は、液晶層5の厚み(セルギャップ)を一定に保持するとともに、振動が与えられても移動しづらい固着型スペーサである。このスペーサ6は、加熱により第1基板1Fと第2基板1Rとの間に固着される。本実施形態では、スペーサ6によりセルギャップが、6.0μm程度に保持されている。固着型スペーサとしては、例えば、積水ファインケミカル社製のSP−2063AC4を用いることができる。
ところで、通常、液晶パネルにおいては、一対の基板の板厚が同じに設定される(例えば、表側基板、裏側基板ともに1.1mm程度)。しかし、本実施形態に係る液晶パネル10では、前述のように、裏側基板である第2基板1Rの板厚が第1基板1Fの板厚よりも小さく設定されている。このように基板が薄くなると、振動によって、図3に示すような糸状の傷(スペーサ傷S1)が第2基板1Rに生じてしまう。このようにして生じるスペーサ傷S1を低減もしくは抑制するために、本実施形態では、スペーサ6として固着型のスペーサを用いている。これにより、液晶表示素子100が屋外で使用されても(例えば、バイク等の二輪車に搭載され、振動が与えられても)、スペーサ傷S1が生じにくく、表示品位を良好に保つことができる。
なお、スペーサの移動を防止する方法は、固着型スペーサを用いる方法に限られない。スペーサ6は、感光性樹脂材料等からなるフォトスペーサであってもよい。
偏光フィルタ20,30は、表面側又は裏面側から入射する光を吸収軸に直交する透過軸に沿った直線偏光として出射するものである。偏光フィルタ20は第1基板1Fの表側に配置され、偏光フィルタ30は第2基板1Rの裏側に配置されている。偏光フィルタ20と30とは、各々の有する光軸(透過軸又は吸収軸)が互いに略平行(丁度、平行も含む)となるように配置されている(平行ニコル配置)。
反射層40は、表側から入射した光を反射し裏側からの光を透過する半反射層であり、アルミ等で形成されたハーフミラー等によって構成される。この反射層40は、偏光フィルタ30の裏面に直接形成されていることで偏光フィルタ30と一体のものであってもよい。この場合、反射層40つきの偏光フィルタ30としては、例えば、株式会社ポラテクノ製のSKN18243HN33の偏光板(半反射膜付き)が利用できる。一方、偏光フィルタ20としては、例えば、株式会社ポラテクノ製のSKN18243Tの偏光板が利用できる。
液晶表示素子100の裏側(つまり、反射層40の裏側)には、図示しないバックライトが配設される。このバックライトは、所定の光を面状に出射して液晶表示素子100を裏側から照らすものであり、例えば、発光ダイオードと導光部材との組合せによって構成される。バックライトは、液晶表示素子100が透過表示を行う際に、使用されるものである。つまり、本実施形態に係る液晶表示素子100は、半透過型(半反射型とも呼ばれる)のものとして構成されている。
以上の構成からなる液晶表示素子100は、次のように表示を行う。
本実施形態に係る液晶表示素子100は、主に、前記バックライトの照明を用いずに反射表示を行う際の影見えを低減するものであるため、ここでは反射表示について説明する。
(黒表示)
液晶表示素子100では、液晶分子が挙動し始める閾値電圧よりも低い値にOFF電圧が設定されている。すると、OFF電圧を印加しても液晶分子が実質的に基板面と平行なままである。つまり、OFF電圧が印加されている領域においては、液晶層5はカイラリティを有したままである。したがって、この領域においては、液晶表示素子100の表側から入射し、偏光フィルタ20を通過することによって直線偏光となった外光は、液晶層5を通過すると液晶層5のカイラリティにより約90°偏光方向が傾く。すると、液晶層5を通過した光は、偏光フィルタ20と光軸が略平行である偏光フィルタ30を通過できない。このようにして、液晶表示素子100は、背景を黒色に表示する(NBモード)。
(白表示)
一方、ON電圧が印加されている領域においては、液晶層5の液晶分子は、電圧の印加方向(基板法線方向)に沿うように配向し、そのカイラリティが失われるため、偏光フィルタ20を通過した直線偏光の偏光方向は、液晶層5を通過することによってもほぼ変化しない。従って、液晶層5を通過した光は、偏光フィルタ20と光軸が略平行である偏光フィルタ30を通過し、反射層40で反射する。同様の理由により、反射層40で反射した光は、液晶表示素子100の裏側から、偏光フィルタ30、液晶層5、偏光フィルタ20の順で通過することができる。この反射光が視認者の目に入ることにより所定の意匠を白く表示する。
また、以上の構成からなる液晶表示素子100は、ON電圧印加時(ON時)の透過輝度(以下、単に「ON輝度」ともいう)の視角特性が正面を中心に概ね対称となるように構成されている。このように構成した理由を以下に述べる。
パッシブ駆動方式の液晶表示素子では、図4に示す比較例のように、ON時の透過輝度の視角特性が正面を中心に非対称となりやすかった。パッシブ駆動方式では、液晶表示素子をDutyで駆動するが、この場合の駆動電圧は透過率に基づき設定され、OFF電圧の実効値は、Duty比で決定される。視角特性が非対称となりやすいのは、このようにON−OFF電圧差に制限があると、液晶分子が電圧印加方向に十分に挙動しないためである。
視角とは、液晶表示素子100の表示面101の法線方向に対する視認者の視線方向の方位角(表示面101の法線Nと視線Eとのなす角α。図5参照。)をいう。
ここで、図5に示すように、液晶表示素子100を正視する(表示面101を正面から見る)視認者から見ての上下方向に沿う軸をY軸とし、左右方向に沿う軸をX軸とし、X軸及びY軸と直交する軸をZ軸とする(つまり、X−Y平面が表示面101と平行であり、Z軸方向が表示面101の法線方向となる。)。また、図5における各軸を示す矢印の向く方向を各々の方向の+(プラス)方向とする。本実施形態では、視角を、Z−Y平面に平行且つX軸回りに視線Eを移動させた場合の法線Nに対する視線Eの角αとし、+Z軸方向から表示面101を見た場合(表示面101を正面から見た場合)をα=0°、視線Eを正面から+Y軸方向にずらした側を角度の+側(α>0°)、視線Eを正面から−Y軸方向にずらした側を角度の−(マイナス)側(α<0°)とした。このように液晶表示素子100を正視する視認者から見ての上下方向において視角αが増減するようにした理由は、説明便宜のためであると共に、特にTN型の液晶では上下方向における視角特性が問題となる場合が多いためである。
なお、表示面101とは、液晶表示素子100の表側の面であり、本実施形態では、偏光フィルタ20の表側の面がこの表示面101に相当する。偏光フィルタ20の表側に、図示しない透明層(AR(Anti Reflection)コート層等)をさらに設けてもよいが、この場合は、この透明層の表側の面が表示面101に相当することになる。
図4に戻って、比較例のようにON輝度の視角特性が正面を中心に非対称であると、反射層40で反射した光が、ON輝度が高い値を示す視角の方向へ出射するとしても、それがON輝度が低い値を示す視角の方向から液晶表示素子100に入射したものであった場合は、反射前と反射後で輝度が平均化され、高い反射率を得られなかった(例えば、図4の比較例において視角が+20°の方向から入射して、−20°の方向へ出射した場合は、良好な反射率が得られないであろう)。なお、反射率は、液晶表示素子100に入射した光に対する液晶表示素子100が出射した光の割合であるため、反射率は高いほうがよい。
そこで、本願発明者は、良好な反射率を得るために、図4に示すように、液晶表示素子100を、ON輝度の視角特性が正面を中心に概ね対称(丁度、対称も含む)となるように構成した。具体的には、「視角αの絶対値が0°以上20°以下(0°≦|α|≦20°)、好ましくは0°以上10°以下(0°≦|α|≦10°)である範囲内において、ON輝度が最大となる(ピーク値を示す)」という条件(以下、「視角条件」という)を満たすように液晶表示素子100を構成した。
図4に示す例では、視角α=−8°のときにON輝度が最大となる液晶表示素子100を実施例1とし、視角α=−16°のときにON輝度が最大となる液晶表示素子100を実施例2と記している。つまり、実施例1は、「0°≦|α|≦10°」である範囲内でON輝度が最大となる例で、実施例2は、「10°≦|α|≦20°」である範囲内でON輝度が最大となる例である。なお、図4のグラフは、図11に示すデータを元に描かれたものである。図11のデータから、実施例1はα=−8°のときにON輝度が78.7と最大になり、実施例2はα=−16°のときにON輝度が70.0と最大になり、比較例はα=−26°のときにON輝度が63.6と最大になっていることがわかる。これらON輝度の単位は、カンデラ毎平方メートル(cd/m)である。
このようにON時の輝度の視角特性を、正面を中心に概ね対称とすることは、液晶分子のプレチルト角(第1基板1F又は第2基板1Rに対する液晶分子の長軸のなす角)、液晶層5のリタデーションの値、偏光フィルタ20,30各々の光軸の配置関係等の諸条件のうち1又は複数の条件を適宜調整して、ON時の液晶分子を基板主面に対してできるだけ垂直にする(つまり、図4に示す比較例とON電圧が同値である場合に、そのON電圧における透過率を比較例に比べて高める)ことによって実現される。
本願発明者は、前記諸条件を適宜調整して、視角αの角度が0°、10°、15°、20°、25°各々の場合においてON時の輝度ピーク値を示す複数の液晶表示素子を用意して、ON反射率(ON時の正面反射率。つまり、表示面101の法線方向におけるON時の反射率)を測定した。図6にその測定結果を示す。また、同図に、ON時の視認性(ON視認性)の目視による評価結果を◎、○、△、×の記号を用いて併記した。各記号が示す評価は以下の通りである。

◎…見栄えが非常に良い
○…見栄えが良好
△…強い外光下では許容できる
×…ON時に暗く、視認しづらい

この図6を参照すると、α=25°の方向でON輝度がピーク値を示す場合、ON反射率は8%と低く、視認性の評価も「×」であり、液晶表示素子の表示品位上好ましくない。一方、α=20°の方向でON輝度がピーク値を示す場合、ON反射率は13%とさほど高くはないが、視認性の評価は「△」と許容でき、α=15°の方向でON輝度がピーク値を示す場合、ON反射率は16%と良好であり、視認性の評価も「○」と良好である。つまり、αが10°より大きく20°以下の範囲においては、液晶表示素子の表示品位を比較的良好に保てることがわかる。さらに、α=10°、0°の方向でON輝度がピーク値を示す場合、ON反射率は20%、23%と非常に良好で、視認性の評価も「◎」と非常に良い。つまり、αが0°以上10°以下の範囲においては、液晶表示素子の表示品位を非常に良好にすることができることがわかる。
本願発明者は、この測定結果に鑑みて、「視角αの絶対値が0°以上20°以下(0°≦|α|≦20°)、好ましくは0°以上10°以下(0°≦|α|≦10°)の範囲内の方向でON輝度がピーク値を示す」という条件(視角条件)を満たすように液晶表示素子100を構成した。なお、視角αの絶対値とした理由は、αが正であるか負であるかは、その基準のとり方によって変わるものであり、反射率の観点からは本質的なものでないためである。
図4を再度参照すると、実施例1はα=−8°でON時の輝度ピークを示し、実施例2はα=−16°でON時の輝度ピークを示しており、両者共に、上記の視角条件を満たす。一方、比較例はα=−26°でON時の輝度ピークを示すため、上記の視角条件を満たしていない。
ここで、図4に示す実施例1及び2と比較例とに係る液晶表示素子の表示面写真を図7(a)〜(c)に示す。図7(a)が実施例1の写真であり、図7(b)が実施例2の写真であり、図7(c)が比較例の写真である。なお、これらの駆動条件は、駆動電圧5V、1/4Duty、フレーム周波数100Hzである。また、同図において、各々のON反射率も併記した。写真からわかるように比較例よりも実施例2のほうが見栄えが良く、さらに、実施例2よりも実施例1のほうが見栄えが良く、表示品位に優れることがわかる。これは、それぞれのON反射率が、比較例が7%、実施例2が16%、実施例1が21%となっていることからもわかる。
なお、以上の説明における反射率は、リング光源を使用し反射色彩計(横河メータ&インスツルメンツ社製)を用いた方法(20°入射/0°測定)で測定したものである(標準白色板反射率を100%とした場合の反射率)。
(第2基板1Rの板厚について)
図8(c)に、液晶表示素子100と同様な構成の液晶表示素子であって、第1基板1F及び第2基板1Rの板厚を、共に、1.1mmと設定した比較例の表示面の写真を示す。
この写真からわかるように、比較例の設定では、前述したように影見えが発生してしまう(セグメント形状の形成領域に生じたセグメント影S2参照)。この影見えは、裏側基板である第2基板1Rによる視差(第2基板1Rの板厚ぶんの視差)に起因する。影見えを低減するためには、第2基板1Rをできるだけ薄く設定して、液晶層5と反射層40の間隔を狭めるようにすればよい。ただ、この場合、第2基板1Rの板厚をどのような値で設定すればよいかが問題となる。
本発明者は、第2基板1Rの板厚を、表示面101に表示される所定の意匠を構成するセグメント形状のうち最も細い幅を有するセグメント形状の幅近傍の値に設定すれば(好ましくは、最も細い幅を有するセグメント形状の幅と概ね一致(丁度、一致も含む)させれば)、効果的に、影見えを低減できることに想い到った。通常、セグメント表示型の場合、所定の意匠を構成するセグメント形状のうち最も細い幅を有するセグメント形状の幅は、0.4mm程度(例えば、0.2〜0.6mm)に設定されている。というのは、0.4mmよりも細いセグメント形状は、視認上、認識しづらいためである。本願発明者は、第2基板1Rの板厚を、この0.4mm程度の値に設定すれば、視認可能な意匠においてはセグメント形状にセグメント影S2が生じないはずである、と想い到った。
ここで具体例を示すと、例えば、図2(a)に示した表示意匠の一例としての意匠50を構成するセグメント形状51〜54のうち、「/」という記号を表すセグメント形状53が最も細い幅を有しており、この幅Dが0.4mmであると仮定する。この場合に、第2基板1Rの板厚をセグメント形状53の幅D=0.4mmの近傍の値に設定する。以下では、所定の意匠を構成するセグメント形状のうち最も細い幅を有するセグメント形状の幅をセグメント幅Dと呼ぶことにする。
本願発明者は、0.4mm近傍の値である、0.2mm、0.4mm、0.6mm、0.7mmの板厚の第2基板1Rを複数用意し、各々の板厚の第2基板1Rを備える液晶表示素子100の表示面101を目視により観察した。この観察結果を図8(a)に示す。なお、同図に、第2基板1Rを1.1mmに設定した比較例の観察結果も併記した。また、同図では、第2基板1Rの板厚を「R板厚」と表記している。
図8(a)では、目視による観察結果を○、△、×の記号を用いて示した。各記号が示す評価は以下の通りである。

○…影見えが視認されず、見栄えが良好
△…影見えが若干視認されるが、許容できる
×…影見えが目立つ

観察の結果、第2基板1Rの板厚が0.7mm及び0.6mmの場合、影見えが若干視認されるものの表示品位としては許容でき、概ね良好であった。さらに薄い板厚0.4mm、0.2mmの場合、影見えは、ほとんど視認できない程度であり、表示品位がより良好であった。参考として図8(b)に板厚0.4mmの場合の表示面101の写真を示す。この写真からもわかるように影見えは、ほとんど認識できない。一方、前述したが、図8(c)を参照すると第2基板1Rの板厚が1.1mmの比較例では、影見えが生じ、表示意匠が判読しづらくなっていることがわかる。なお、図8(b)(c)では、第1基板1Fを「F板」、第2基板1Rを「R板」と表記している。
以上のように目視による観察結果によって、第2基板1Rの板厚を、表示面101に表示される所定の意匠を構成するセグメント形状のうち最も細い幅を有するセグメント形状の幅近傍の値に設定する、具体的には、第2基板1Rの板厚を0.7mm以下、好ましくは0.6mm以下、さらに好ましくは0.4mm以下の値に設定すれば、影見えを低減できることがわかった。
次に、本願発明者は、第2基板1Rの板厚を上記のように設定することによる利点を確認するため、セグメント幅Dが0.2mm、0.4mm各々の場合における、第2基板1Rの板厚と液晶表示素子100に対する外光の入射角(外光の出射角と等しい)との関係について考察した。図9(a)にこの関係についてのグラフを示す。このグラフをどのようにして作成したかは、後に詳述する。
所定のセグメント形状が白表示となるためには、液晶表示素子100に表側から入射する外光が所定のセグメント形状の形成領域に入射し、反射層40で反射し、同形成領域から出射されなければならない。以下、図2(b)を参照して、一具体例について説明する。
図2(b)は、ON電圧印加時における液晶表示素子100を図2(a)に示すセグメント形状53のセグメント幅D方向に沿って切った場合の断面図(A−A線断面図)を模式的に示したものである。同図では、外光入射角(又は出射角)についての理解を容易にするために、第1基板1F、第2基板1R、液晶層5、反射層40以外の構成を省略している。また、断面を表すハッチングも省略した。符号5Wを付した箇所は、表示面101を白表示にさせる液晶層5の部分であり、これをセグメント形成領域5Wと呼ぶ。そして、液晶層5におけるその他の部分(つまり、表示面101を黒表示にさせる液晶層5の部分)には、符号5Bを付した。同図において、外光Lは、セグメント形成領域5Wに入射して、反射層40で反射し、同形成領域から出射している。このような光路で外光Lが進めば、「/」を表すセグメント形状53が白表示として視認者に視認される。
ここで、液晶表示素子100の表示面101への外光入射角θ1と第2基板1Rの厚さTとの関係を考察するため、液晶パネル10及び表側の偏光フィルタ20が同一屈折率と仮定し(ガラス基板の屈折率1.6とした。この屈折率をn2とする(n2=1.6)。)、第2基板1R以外の厚さを無視するものとする。この場合、外光入射角θ1が、外部(屈折率n1=1.0の空気とする)と表示面101との界面(前記仮定では、屈折率n1の物質と屈折率n2の物質の界面)におけるブリュースター角θに近ければ近いほど、反射損失が少なくなる(つまり、反射効率に優れる)ため、外光入射角θ1は、セグメント形状53を明るく表示させることが可能かどうかの目安になるはずである。
上記仮定のもと、液晶層5への入射角をθ2とすれば、外光反射角θ1は、次の(数1)式で表すことができる。
また、上記仮定のもと、第2基板1Rの板厚をTとすると、θ2は、次の(数2)式で表すことができる。
また、上記仮定のもと、ブリュースター角θは、次の(数3)式で表すことができる。

この(数3)式により、ブリュースター角θを算出すると、度表示で、約58°となる。
上記(数1)(数2)式により、セグメント幅Dを0.2mm、0.4mmとし、第2基板1Rの板厚Tを0.15〜1.1mmの範囲内で適宜変化させた場合における板厚Tと外光入射角θ1との関係を求めることによって作成されたグラフが図9(a)である。また、D=0.2mmでのTとθ1の関係を図9(b)に、D=0.4mmでのTとθ1の関係を図9(c)に示した。なお、θ1がθ=58°を超えると、表示面101の表面で光が全反射し、反射率が飽和するため、反射率は同じ値となる。また、板厚Tが0.15mmよりも小さいと、強度上問題があるため、板厚Tの最小値を0.15mmとした。
図9(a)〜(c)を参照すると、セグメント幅Dが0.2mmの場合、板厚Tが、このセグメント幅Dの近傍の値である0.15mm、0.2mmに設定されたときに、外光入射角θ1が、ブリュースター角θ=58°近傍の値になることがわかる(θ1=63、45)。セグメント幅Dが0.4mmの場合、板厚Tが、このセグメント幅D近傍の値である0.3mm、0.4mmに設定されたときに、外光入射角θ1が、ブリュースター角θ=58°近傍の値になることがわかる(θ1=63、45)。
また、セグメント幅Dが0.2mmと0.4mmとのいずれの場合においても、板厚Tが1.1mmよりも、0.7mm、0.4mm、0.3mm、、と小さくなるにつれて、外光入射角θ1がブリュースター角θ=58°に近づき、反射損失が少なくなることがわかる。
以上の考察から、第2基板1Rの板厚Tをセグメント幅D近傍の値に設定すれば、反射損失が少なく、良好な明度でセグメント形状(ないしは表示意匠)を表示できることがわかる。
つまり、第2基板1Rの板厚を、(1)0.7mm以下に設定するか、(2)より好ましくは、セグメント幅Dと概ね一致(例えば、第2基板1Rの板厚が0.6mm以下の範囲で概ね一致)するように設定するか、(3)さらに好ましくは、0.15mm以上0.4mm以下に設定すれば、影見えを低減できるのみならず、良好な明度でセグメント形状を表示できることがわかった。
2.第2実施形態
第2実施形態に係る液晶表示素子は、第1実施形態に係る液晶表示素子100に加え、さらに補強部材60を備えた、図10(a)に示す、液晶表示素子200である。つまり、第2実施形態に係る液晶表示素子200は、液晶パネル10と、一対の偏光フィルタ20及び30と、反射層40と、補強部材60と、を備える。
補強部材60は、主に第2基板1Rが撓むのを抑制するためのものであり、反射層40の裏側に配設される(例えば、反射層40の裏面に固着される)。補強部材60は、光透過性のある板状の透明補強板であり、アクリル等の所定の樹脂からなる。このように、補強部材60を設ければ、第2基板1Rを第1基板1Fに比して薄くしたことによる第2基板1Rの強度の低下を補いつつも、液晶層5と反射層40との間隔に影響を与えることはないため、影見えの低減効果を維持することができる。このような液晶表示素子200を、例えば、図示しないアルミ等からなる金属筐体に収納し、所定の外部装置(例えば、バイクの表示計器)の筐体90に、ゴム、エラストマー等からなる弾性部材91を介して挟持させるように取り付ければ、耐振動性のスペーサ6、補強部材60、及び弾性部材91により、振動によって液晶表示素子200に与えられる影響(スペーサ傷S1の発生、第2基板1Rの破損等)を極力抑えることができ、信頼性の高い製品を提供することができる。
(補強部材の変形例)
なお、補強部材は、上記のように透明なものでなくともよい。その一例である補強部材60’を図10(b)に示す。補強部材60’も同様に反射層40の裏側に配設される。この補強部材60’は、表示面101のうち所定の意匠が表示される領域である表示エリア101aと表示面101の法線方向で重ならないように開口部Hを有した板状のものである。補強部材60’は、例えば、弾性樹脂、金属等から構成される。このような補強部材であってもよい。また、補強部材60と60’とを併用して設けてもよい。例えば、両者を共に反射層40の裏側に設けても良い。また、透明な補強部材60を偏光フィルタ20の表側に配設し、開口部Hを有する補強部材60’を反射層40の裏側に配設してもよい。この場合において、透明な補強部材60の表面に、例えばノングレア処理を施せば、補強部材60は、補強機能と外光が反射して表示面101が見にくくなることを抑制する機能とを併せ持つことになる。
以上に説明したように液晶表示素子100,200によれば、ノーマリブラックモードであっても影見えを低減し、表示品位が良好な液晶表示素子を提供することができる。これは、以下の構成によって実現される。
液晶表示素子100,200は、表示面101に所定の意匠を表示するセグメント表示型、パッシブ駆動方式、且つ、ノーマリブラックモードの液晶表示素子であって、液晶層5と、液晶層5よりも表示面101側に位置する第1基板1Fと、液晶層5を挟んで、第1基板1Fと対向する第2基板1Rと、第1基板1Fと第2基板1Rの各々の液晶層5側に位置し、前記所定の意匠を表示するために設けられた電極(第1電極2F、第2電極2R)と、第2基板1Rの液晶層5側とは反対側に位置し、液晶層5側から入射した光を反射する反射層40と、を備えている。そして、第2基板1Rの厚さTは、前記意匠を構成するセグメント形状のうち最も細い幅を有するセグメント形状の幅に概ね一致する、及び/又は、0.7mm以下である。なお、第2基板1Rの厚さTを0.6mm以下、より好ましくは0.15mm以上0.4mm以下とすれば、影見えをより低減することが可能であり、また、良好な明度でセグメント形状を表示できる。また、第2基板1Rの厚さは、前記第1基板の厚さよりも小さくなっている。
ここで、パッシブ駆動方式の液晶表示素子は、一般的に、第2基板1R側に、透明電極(第1電極2F、第2電極2R)に電圧を印加するためのピン(コネクタ)が、基板を把持するように設けられる。この場合、第2基板1Rが厚いほうが、ピン配設時の強度上好ましいことは言うまでもない。したがって、第2基板1Rの厚さTは、影見え低減効果のみ考えれば0.7mmよりも0.6mmと小さいほうが好ましいが、第2基板1Rの強度も勘案しつつ影見え低減効果を発揮させたい場合等に、第2基板1Rを0.7mmに設定することが有効である。また、現在、市販されている基板の厚みは、0.6mmよりも0.7mmのほうが一般的であるため、第2基板1Rとして厚さ0.7mmのものを選択すれば、コストの低減も図ることができる。
また、液晶表示素子100,200は、表示面101の法線Nと表示面101への視線Eとのなす角を視角αとした場合、この視角αの角度の絶対値が0°以上20°以下(好ましくは、視角αの角度の絶対値が0°以上10°以下)である範囲内において、ON電圧印加時の輝度の値が最大となるように構成されている。これにより、前述したように、ON反射率を良好な値とすることができるため、良好な表示品位の液晶表示素子を提供することができる。
このように、視角αの角度の絶対値が0°以上10°以下の範囲内で、ON電圧印加時の輝度の値が最大となるように設定するのが表示品位上、より好ましいと考えられるが、例えば、液晶表示素子100の用途上、ON反射率の最大値を多少犠牲にしても、平均的にON反射率が良好となる視角の範囲を広げたい場合がある。この場合、視角αの角度の絶対値が10°より大きく20°以下の範囲内で、ON電圧印加時の輝度の値が最大となるように設定したほうが、使用目的も踏まえると適切なこともある。
また、液晶表示素子100,200には、第1基板1Fと第2基板1Rとの間に、液晶層5の層厚を一定に保持するスペーサ6(固着型スペーサ又はフォトスペーサ)が設けられている。
これにより、前述したように、振動によっても、スペーサ傷S1が生じにくく、表示品位を良好に保つことができる。
そして、特に第2実施形態及びその変形例に係る液晶表示素子200では、第1基板1F及び/又は反射層40の外側に、第2基板1Rが撓むのを抑制するための補強部材60及び/又は補強部材60’が設けられている。
これにより、前述したように、第2基板1Rを第1基板1Fに比して薄くしたことによる第2基板1Rの強度の低下を補いつつも、液晶層5と反射層40との間隔に影響を与えることはないため、影見えの低減効果を維持することができる。
なお、以上の説明では、液晶表示素子100をTN型のものとして説明したが、これに限られない。液晶表示素子100は、NBモードのVA(Vertical Alignment)型、STN(Super-Twisted Nematic)型液晶表示素子であってもよい。
また、以上の説明では、液晶表示素子100が半透過型(半反射型)のものとして構成される例を示したが、バックライトを設けず、反射型のものとして構成されてもよい。この場合、反射層40は、裏側からの光を透過させる必要はないため、ハーフミラー等の半反射層である必要はなく、ミラー等の反射板でよい。
なお、本発明は上記の実施形態、変形例及び図面によって限定されるものではない。これらに変更(構成要素の削除も含む)を加えることができるのはもちろんである。また、以上の説明では、本発明の理解を容易にするために、重要でない公知の技術的事項の説明を適宜省略した。
100…液晶表示素子
101…表示面
10…液晶パネル
1F…第1基板
1R…第2基板
2F…第1電極
2R…第2電極
3F…第1配向膜
3R…第2配向膜
4 …シール材
5 …液晶層
6 …スペーサ
20,30…偏光フィルタ
40…反射層
50…意匠
51〜54…セグメント形状
200…液晶表示素子
60、60’…補強部材

Claims (7)

  1. 表示面に所定の意匠を表示するセグメント表示型、パッシブ駆動方式、且つ、ノーマリブラックモードの液晶表示素子であって、
    液晶層と、
    前記液晶層よりも前記表示面側に位置する第1基板と、
    前記液晶層を挟んで、前記第1基板と対向する第2基板と、
    前記第1基板と前記第2基板の各々の前記液晶層側に位置し、前記所定の意匠を表示するために設けられた電極と、
    前記第2基板の前記液晶層側とは反対側に位置し、前記液晶層側から入射した光を反射する反射層と、を備え、
    前記意匠を構成するセグメント形状の幅は同一でなく、かつ、前記セグメント形状のうち最も細い幅を有するセグメント形状の幅は0.2mm〜0.6mmあり、
    前記第2基板の厚さは、0.7mm以下であり、
    前記第2基板の厚さは、前記第1基板の厚さよりも小さい、
    ことを特徴とする液晶表示素子。
  2. 前記第2基板の厚さは、0.6mm以下である、
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示素子。
  3. 前記第2基板の厚さは、0.15mm以上0.4mm以下である、
    ことを特徴とする請求項に記載の液晶表示素子。
  4. 前記表示面の法線と前記表示面への視線とのなす角を視角とした場合、この視角の角度の絶対値が0°以上20°以下である範囲内において、ON電圧印加時の輝度の値が最大となるように構成されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の液晶表示素子。
  5. 前記視角の角度の絶対値が0°以上10°以下である範囲内において、ON電圧印加時の輝度の値が最大となるように構成されている、
    ことを特徴とする請求項に記載の液晶表示素子。
  6. 前記第1基板と前記第2基板との間に、前記液晶層の層厚を一定に保持する固着型スペーサ又はフォトスペーサが設けられている、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の液晶表示素子。
  7. 前記第1基板及び/又は前記反射層の外側に、前記第2基板が撓むのを抑制するための補強部材が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の液晶表示素子。
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