JP5497286B2 - 液晶表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光学素子を含んだ液晶表示装置に関する。
液晶表示素子は視角特性(視角依存性)を有することが知られており、表示が綺麗に見える方向とそうでない方向が存在する。垂直配向型やツイステッドネマチック(TN)型の液晶表示素子は視角によって透過率の差が大きく出てしまい、特に高Dutyのマルチプレックス駆動するときには非常に大きな視角依存性を持ってしまう。
特開2007−101874号公報では、視角特性を改善する液晶表示素子が提案されている。
特開2007−101874号公報
液晶表示素子においては、液晶分子の長軸方向からの視認性がよくない。たとえば、垂直配向型の液晶表示素子では、電圧印加により液晶分子が倒れこむ方向が最も表示が見難い方向になる。一方、最も表示が見難い方向の反対の方向は、最も表示が見易い方向(最良視認方位)である。
また、基板法線方向から液晶表示素子を観察した場合に、最良視認性が得られると共に、基板法線方向に近い視角から観察した場合の表示品質が劣る部分をなくしたいという要求がある。
本発明の目的は、表示品質の向上した液晶表示装置を提供することである。
本発明の一観点によれば、対向する一対の基板と、該対向する一対の基板間に挟持された液晶層を含む、垂直配向型の液晶セルと、前記液晶セルの前面および背面に配置された一対の偏光板と、前記液晶セルの前方に配置された光学素子と、前記一対の偏光板のうち前記液晶セルの背面に配置されたものの後方に配置された光源とを有し、前記光学素子は、微小なプリズムが平行に配列したプリズム集合体であり、前記微小なプリズムは、配列方向に沿って前記液晶セルに垂直な辺を含む直角三角形状の断面を備え、直角の頂点から角度が狭い方のプリズム頂角をもつ頂点に向かう方向が、前記液晶層への電圧印加時に前記液晶層の液晶分子が倒れ込む方向と反対の方向であって、前記液晶セルの最良視認方位を向くように配置され、前記液晶セルの最良視認方位の成分を前記一対の基板法線側に屈折する液晶表示装置が提供される。
本発明によれば、表示品位の向上した液晶表示装置を提供することができる。
図1は、第1の実施例による液晶表示装置の概略断面図である。発明者らは、液晶セルの前方に、その液晶セルからの出射光を屈折させる光学素子を設けることにより、基板の法線方向から見た場合に良好な表示品位が得られるような液晶表示装置を発案した。
実施例では垂直配向液晶表示装置の例について説明する。液晶表示装置は、透明な前面基板1aおよび背面基板1bが液晶層2を挟持してなる液晶セル4と、液晶セル4の前面および背面に配置された偏光板5a、5bと、光源6と、光学素子7を含んで構成される。 液晶セル4において、基板1aと1bとがシール材3によって間隙を持って貼り合わされる。その間隙に液晶が注入され、液晶層2を形成する。垂直配向モードの場合、液晶として、誘電率異方性Δε<0のものを用いる。液晶セルの厚さは5.5μm、リタデーションは900nmである。なお、基板1aと1bのそれぞれ液晶層2側に、基板1a、1b間に電圧を印加するための電極が設けられている。
図2Aは、液晶セル4のラビング方向を示す平面図であり、図2Bは、図2A中の1点鎖線A−A1における概略断面図である。図2Aは基板のラビング方向を示している。図2Aにおいて、Aの方向を、液晶表示装置を基板法線方向から見て上方向と規定する。図2A中、下向きの矢印が前面基板のラビング方向であり、上向きの矢印が背面基板のラビング方向である。図示のように、ラビングは前面基板と背面基板とでアンチパラレルになるように施される。
図2Bは、ラビングを施された液晶セルの液晶分子2mの配列を示す。垂直配向液晶セルにおいては、ラビング等の配向処理により、電圧無印加時に液晶分子が完全に基板に対して垂直に配列するのではなく、基板法線に対してある方向に少し角度(プレチルト角と呼ばれる角度)を持って傾いて配列する。図2Bにおいては、基板法線方向に対して左方向(図2Aの上方向に相当する方向)に0.5°程度傾いている。この液晶セルに電圧を印加すると、図2B中左方向に液晶分子2mは倒れる。
偏光板5a、5bは、垂直配向モードの場合、クロスニコルで図2A中上方向に対して−45°、+45°の吸収軸方向を持つ様に配置される。液晶表示装置はノーマリブラックで表示される。
バックライト6は、例えばマルチカラー表示可能なLEDもしくはランプ等で構成される。実施例では白色表示のLED光源を用いる。このLED光源はフィールドシーケンシャル駆動するものでも良いし、赤青緑(RGB)のLEDの配置を調整して混色の白色を作り出すものでも良い。
(光学素子7がある場合とそうでない場合との比較)
比較のために、図1において、光学素子7がある場合とそうでない場合とにおける液晶表示装置の透過率の視角特性について検討する。
図3は、液晶セル4をマルチプレックス駆動した場合における液晶表示装置の透過率の視角特性のグラフである。横軸の正方向は基板法線方向から見て図2A中下方向に相当する。横軸の負の方向は上方向に相当する。図3中、実線は選択電圧(マルチプレックス駆動において、表示状態を作り出したいときに上下電極間に印加する電圧)印加時の透過率を、破線は非選択電圧(マルチプレックス駆動において、非表示状態を作り出したいときに上下電極間に印加する電圧)印加時の透過率を表す。これら二つの透過率の比がコントラスト比である。
図3において、右側、すなわち液晶セル4の下方向について見ると、選択電圧印加時の透過率が法線方向より高くなり、コントラスト比の大きな表示が得られる。これに対し、図3の左側、すなわち液晶セル4の上方向について見ると、選択電圧印加時の透過率が0〜−20°付近において基板法線方向より低くなり、特に上方向10度付近では非選択電圧印加時の透過率とほぼ同等になる。
このように、液晶セル4のみの光学特性を鑑みると、光学素子7がない場合、基板法線方向から上方向に視角を10程度振っただけで、見難い表示が視認される(いわゆる表示つぶれが起こる)。これは、特に液晶表示装置の用途として法線方向から見ることが多い場合は好ましいものとはいえない。
液晶分子2mは、配向制御によって選択電圧印加時に液晶セル4の上方向に倒れこむ。しかし、液晶分子2mの長軸が基板に対して完全に平行になるわけではなく、基板平面に対して平均として数度〜数十度程度の傾きを持つ。この傾きによって、最も見易い表示を視認できる視角(最良視認視角。最良視認方位とは区別する)が、基板法線方向からずれていると考えられる。最良視認視角をなるべく基板法線方向に近づけたい。
そこで、実施例においては、液晶セル4より前面に光学素子7を配置することにより、液晶セル4を通過した光を屈折させ、最良視認視角を法線方向に近づけると共に、見難い表示となる視認方位を法線方向から離すようにする。
再び図1を参照し、光学素子7について説明する。光学素子7は、屈折率1.7の樹脂製の厚さ10mmの直角三角柱状のプリズムで、角度が狭い方のプリズム頂角(実施例ではこれをプリズム頂角とする)が最良視認方位(ここでは図1中右方向であり、図2Aにおいては下方向)を向くように配置される。プリズム頂角はここでは15°である。図1中、プリズムの上面(ここでは、プリズム頂角に対する余弦に平行な面)は前面基板1aに平行になるように配置される。なお、プリズムの入射面を基板表面と平行にした場合も、プリズム頂角は最良視認方位を向く。
図4は、第1の実施例による液晶表示装置の透過率の上下視角特性のグラフである。横軸、縦軸ならびに実線グラフ、破線グラフは図3と同様である。図4と図3の選択電圧印加時における透過率−視角特性を比較する。図4の実線グラフによると、図3の実線グラフに比べ、選択電圧印加時の法線方向付近の透過率が高くなる。また、視角に対する透過率の変化量は小さく(カーブが緩やかであり)、さらに、図3では上方向10°付近にあった表示つぶれを引き起こす透過率の極小値が約22°付近まで移動している。これにより、液晶表示装置の表示が、法線方向から観察した場合に良好な視角範囲が広い表示として視認できる。
なお、図4において、選択電圧印加時の透過率の極大値は図3に比べて若干低くなっている。これは光学素子7としてプリズムを入れたために反射等が起こり光を多少ロスしたためと考えられる。プリズムの屈折率が大きいほどプリズムの厚さを薄くすることが出来るが、この反射を考慮するとあまり屈折率を大きくすることは出来ない。プリズムの屈折率としては、1.5〜1.9が妥当であろう。
また、液晶セル4の表示領域の上下方向のサイズが大きくなると、プリズムの厚さを大きくしなくてはならない。しかし、プリズムの厚さが大きくなると、観察者の焦点がずれて表示に違和感を生じるようになる。第1の実施例のように、プリズムの厚さが10mmで、プリズム頂角が15°の場合、液晶セル4としての表示領域の上下方向のサイズの上限は40mm程度であろう。
光学素子7についてさらに補足する。
図5は、光学素子の他の例の概略図である。光学素子7は、一つのプリズムである代わりに、図示の様に微小プリズムの集合体であっても良い。但し、表示のボケを防ぐために、プリズムの形状や大きさを適切に選ぶことが好ましい。具体的には、100μm〜500μmピッチで直角三角柱状の微小プリズムが平行に配列して形成されるのが好ましい。光学素子として一つのプリズムを用いた場合と同様に、微小プリズムの集合体を通過した液晶セルの出射光の最良視認視角が基板法線方向に近づくように微小プリズムの向きを合わせる。なお、出射面は基板表面と平行であることが好ましい。
また、光学素子7として、回折格子やホログラムを用いても良い。
図6Aおよび図6Bは、第1の実施例による液晶表示装置の他の例の概略断面図である。図6Aに示す様に、光学素子7を、液晶表示装置のカバー8の一部として、前面偏光板5aの前面に配置しても良い。その際、プリズムの出射面が、前面基板1aの表面と平行になるようにプリズムを配置することがデザイン上好ましい。なお、図6Bは、光学素子7として、図5で説明した微小プリズムの集合体を配置した構造例である。図6A、6B中方向d1は最良視認視角であり、方向d2は基板の法線方向である。
図6A、図6Bに示した液晶表示装置のように、光学素子7が前面偏光板5aよりも前側に配置された場合でも、液晶セル4からの出射光を屈折させることにより、最良視認視角d1を、基板法線方向d2付近に移動させ、基板法線付近での視認性を向上させることができる。
次に、第2の実施例による液晶表示装置について説明する。
図7は、第2の実施例による液晶表示装置を示す概略図である。図1に示す第1の実施例とは、液晶セル4と背面偏光板5bとの間に、視角補償板9が配置される点において異なる。
なお、前面偏光板5aと光学素子7の配置においても相違するが、第1の実施例と同様に、液晶セル4側から光学素子7、前面偏光板5aの順に配置可能である。
第2の実施例に使用される液晶セル4も、第1の実施例における液晶セルと同様の構造を有し、図2A、図2Bに示す方向にラビング処理が施されている。
第2の実施例における垂直配向型液晶セル4は、(株)日産化学工業製の垂直配向膜材料SE−1211を用いて配向膜を形成し、レーヨン製のラビング布で図2A、図2Bに示す方向にラビングして、プレチルト角を付与した上下基板を、直径3.9μmのギャップコントロール材を使用して重ね合わせ、両基板間に、複屈折率Δnが0.2で誘電率異方性が負である(株)メルク製の液晶材料を注入して作製した。したがって、液晶層4aのリタデーションは780nmとなる。また、この液晶セル4のプレチルト角を測定したところ、1°であった。
光学素子7は、図1に示す第1の実施例に使用される光学素子と等しい、屈折率1.7の樹脂で形成された頂角15°のプリズムである。光学素子(プリズム)7は、その上面が基板1a、1bと平行となり、かつ、頂角が液晶セル4の最良視認方位を向くように配置される。
補償板9は、Cプレートが3枚積層されて構成され、3枚のCプレートはすべて、光軸が基板法線方向となるように配置される。各々のCプレートは、厚さ方向に250nmのリタデーションを有する。また、前面及び背面偏光板5a、5bは、それぞれ偏光層にトリアセチルセルロース(triacetylcellulose; TAC)フィルムが貼り合わされた構造を備え、TACフィルムの厚さ方向のリタデーションは、たとえば60nmである。このため、第2の実施例による液晶表示装置は、870nm相当のCプレート補償をしていると考えることが可能である。
図8を参照して、第2の実施例による液晶表示装置における基板1a、1bのラビング方向と、偏光板5a、5bの吸収軸方位との関係を説明する。
背面(下側)基板1bのラビング方向は、図8における上方向であり、前面(上側)基板1aのそれは下方向である。液晶セル4に電圧を印加したとき、液晶分子は、背面(下側)基板1bのラビング方向(図8における上方向)に倒れ込む。
前面偏光板5aと背面偏光板5bとはクロスニコルに配置されている。また、前面偏光板5aは、その吸収軸が、背面(下側)基板1bのラビング方向(液晶分子の倒れ込む方向)と45°の角度をなすように、この場合は、当該ラビング方向から、反時計回り方向に45°方位となるように配置される。このため、背面偏光板5bの吸収軸方位は、背面(下側)基板1bのラビング方向から、時計回り方向に45°方位となる。
図9A〜図9Fを参照して、第2の実施例による液晶表示装置の効果について説明する。
図9A及び図9Bは、第1の比較例による液晶表示装置の視角特性を示すグラフである。
第1の比較例は、第2の実施例による液晶表示装置から光学素子7を除き、更に、補償板9を、厚さ方向のリタデーションが220nmであるCプレート3枚を積層して構成した液晶表示装置である。第1の比較例においては、偏光板5a、5bのTACフィルムのリタデーションとあわせ、780nmのCプレート補償がなされていると考え得る。これは液晶層のリタデーションと等しい値である。
図9Aを参照する。本図において、横軸、縦軸ならびに実線による曲線、破線による曲線の意味するところは、図3におけるそれらと等しい。
第1の実施例の説明において既述したように、光学素子7を備えない第1の比較例においては、基板法線方向から上方向(グラフ横軸負方向)に視角を10°程度振っただけで、表示つぶれが起こる。
図9Bを参照する。本図の横軸は、図9Aの横軸と等しい。また、縦軸はコントラストを示す。コントラストとは、前述のように、選択電圧印加時の透過率(Ton)を、非選択電圧印加時の透過率(Toff)で除した値である。
ほぼ正面(視角0°方向、基板法線方向)から観察した場合に、最も高いコントラストが実現されているのがわかる。
図9C及び図9Dは、第2の比較例による液晶表示装置の視角特性を示すグラフである。
第2の比較例は、第1の比較例に光学素子7を加入した構成を有する。すなわち第2の実施例とは、Cプレート補償のリタデーション値において異なる。
図9Cを参照する。横軸、縦軸ならびに実線による曲線、破線による曲線の意味するところは、図9Aにおけるそれらと同じである。
図9Aのグラフとの比較で明らかなように、光学素子7の加入により、正面を基準とした観察において、広い視角範囲で良好な表示(高い光透過率での表示)が実現されることがわかる。
図9Dを参照する。横軸及び縦軸の意味するところは、図9Bのそれらと等しい。
光学素子7で出射光を屈折させているため、図9Bのグラフと比べて、高コントラストとなる視角方向が図の左側にシフトし、正面付近においてはコントラストが低下している。
図9E及び図9Fに、第2の実施例による液晶表示装置の視角特性を示す。
図9Eを参照する。横軸、縦軸ならびに実線による曲線、破線による曲線の意味するところは、図9Aにおけるそれらに等しい。
本図に実線で描かれる曲線は、図9C中のそれとほぼ一致する。このため、第2の実施例による液晶表示装置によれば、第2の比較例と同様に、正面を基準とした観察において、広い視角範囲で良好な表示(高い光透過率での表示)が実現されることがわかる。
図9Fを参照する。横軸及び縦軸の意味するところは、図9Bのそれらと同じである。
図9Dのグラフと比較すると、正面近傍におけるコントラストが高い。これより、第2の実施例による液晶表示装置は、正面近傍から観察される表示を高コントラストで行うことができることがわかる。
すなわち、第2の実施例による液晶表示装置は、正面近傍観察時における高い光透過率と、高コントラストとをともに実現することのできる液晶表示装置である。
次に、本願発明者は、第2の実施例による液晶表示装置の補償板9のリタデーションを様々に変化させ、正面近傍観察時の高い光透過率及び高コントラストをともに実現可能なリタデーションの範囲を調べた。
図10Aは、補償板9をリタデーション230nmのCプレート3枚で構成し、偏光板5a、5bのTACフィルムのリタデーションとあわせて、810nm相当のCプレート補償を行った場合のコントラストの視角依存性を示すグラフである。
また、図10Bは、補償板9をリタデーション270nmのCプレート3枚で構成し、偏光板5a、5bのTACフィルムのリタデーションとあわせて、930nm相当のCプレート補償を行った場合のコントラストの視角依存性を示すグラフである。
両グラフにおける横軸及び縦軸の意味するところは、図9Dのそれらと等しい。
図10A及び図10Bに示したコントラストの視角特性のグラフを、図9Dのそれと比較すると、正面近傍におけるコントラストが高いことが認められる。このことから、810nm及び930nm相当のCプレート補償を行った場合にも、正面近傍観察時の高コントラスト表示を実現できることがわかる。
液晶層のリタデーション(780nm)を除いた、液晶表示装置のリタデーションが、810nm(≒780nm×1.038)未満、及び930nm(≒780nm×1.192)を超える範囲においては、液晶層のリタデーションとの差が大きくなるため、下地の光透過率の上昇が見られ、表示品位を落としてしまうであろう。このことから、液晶表示装置の厚さ方向(基板法線方向)に関して、液晶層のリタデーションを除く液晶表示装置のリタデーションが、液晶層のリタデーションの1.038倍以上1.192倍以下であれば、正面近傍観察時の光透過率及びコントラストの高い、良好な表示品質を実現することができると考えられる。
第2の実施例においては、補償板9を3枚のCプレートで構成したが、本願発明者は、他の構成、たとえば3枚の二軸プレートや、Cプレートと二軸フィルムの組み合わせによっても、同様の効果が奏されることを確認した。一例として、補償板9を、2枚のCプレートと1枚の二軸フィルムで構成した場合について説明する。
図11A及び図11Bは、補償板9を2枚のCプレートと1枚の二軸フィルムで構成した場合の、コントラストの視角依存性を示すグラフである。両グラフにおける横軸及び縦軸の意味するところは、図9Dのそれらと等しい。
図11Aは、第2の実施例の補償板9として、250nmのリタデーションを有するCプレートを2枚と、面内方向に50nm、厚さ方向に250nmのリタデーションを有する二軸プレート1枚を、この順に液晶セル4側から積層した場合の視角依存性を示す。この例においては、前面及び背面偏光板5a、5bのTACフィルムのリタデーションとあわせて、液晶表示装置の全てのフィルムの厚さ方向のリタデーションは870nmとなる。これは液晶層のリタデーション(780nm)の1.115倍である。
なお、二軸プレートと背面偏光板5bとは、前者の面内方向の光軸と、後者の吸収軸とが直交するように、配置した。
図9Fに示したコントラスト曲線(厚さ方向のリタデーションが等しい補償板9を3枚のCプレートで構成した場合)と近似した曲線が得られているのが認められる。二軸フィルムを使用して補償板9を構成しても、正面近傍観察時の高コントラスト表示を実現できることがわかる。
図11Bは、補償板9として、220nmのリタデーションを有するCプレートを2枚と、面内方向に50nm、厚さ方向に220nmのリタデーションを有する二軸プレート1枚を、この順に液晶セル4側から積層した場合の視角依存性を示す。この例においては、前面及び背面偏光板5a、5bのTACフィルムのリタデーションとあわせて、液晶表示装置の全てのフィルムの厚さ方向のリタデーションは780nmとなる。これは液晶層のリタデーションと等しい。
なお、二軸プレートと背面偏光板5bとは、前者の面内方向の光軸と、後者の吸収軸とが直交するように、配置した。
図9Dに示したコントラスト曲線(厚さ方向のリタデーションが等しい補償板9を3枚のCプレートで構成した場合)と近似した曲線が得られているのが認められる。二軸フィルムを用いて補償板9を構成しても、Cプレートのみで補償板9を構成した場合と同様の視角特性が実現されると考えられる。
図11A及び図11Bに示す結果より、たとえば補償板9を二軸フィルムを用いて構成した場合であっても、液晶層のリタデーションを除く液晶表示装置の厚さ方向リタデーションが、液晶層のリタデーションの1.038倍以上1.192倍以下であるときには、良好な表示品質を実現することができると考えてよいであろう。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。実施例では、液晶セルとして垂直配向モードの説明をしたが、TN型でも良い。また、実施例では視角特性を顕著にするためにマルチプレックス駆動の場合について説明したが、スタティック駆動でも良い。更に、ノーマリブラックモードの表示だけでなく、ノーマリホワイトモードの表示にも適用可能である。
また、第2の実施例においては、視角補償板9を液晶セル4と背面偏光板5bとの間に配置したが、視角補償板9は、液晶セル4と前面偏光板5aとの間に配置してもよい。その双方に配置することもできる。
更に、第2の実施例においては、視角補償板9を、Cプレートまたは二軸フィルムを用いて3枚で構成したが、枚数に制限はない。
また、第2の実施例においても、第1の実施例で説明した光学素子7の他の例を用いることができる。すなわち、たとえば図5に示したような、直角三角形の微小プリズムが、100μm〜500μmのピッチで、平板上に畝状に多数形成された光学素子や、回折格子、ホログラム等を用いることが可能である。これらの素子によって、液晶表示素子の最良視認方向側の出射光の成分を、液晶表示素子の法線方向側に偏向させる。
更に、第2の実施例においても、図6A、図6Bに示したように、液晶表示装置の前面に透明なカバーを設ける場合には、そのカバーの一部をプリズム状に形成することもできる。
なお、複屈折率Δnを、厚さ方向の屈折率n、及び面内方向の屈折率nを用いて、
Δn=n−n
と定義するとき、たとえば図7に示す第2の実施例による液晶表示装置の液晶層4aのリタデーションは正となり、補償板9及び偏光板5a、5bのTACフィルムのリタデーションは負となる。
このようにリタデーションを正負の符号を含めて考えた場合、たとえば、本明細書中の「液晶層のリタデーションを除く液晶表示装置の厚さ方向リタデーションが、液晶層のリタデーションの1.038倍以上1.192倍以下であるとき」という記載は、「液晶層のリタデーションを除く液晶表示装置の厚さ方向リタデーションが、液晶層のリタデーションとは正負の符号が反対で、前者の絶対値が、後者の絶対値の1.038倍以上1.192倍以下であるとき」を意味することとなる。
その他、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
図1は、第1の実施例による液晶表示素子の概略断面図である。 図2Aは、液晶セル4のラビング方向を示す平面図であり、図2Bは、図2A中の1点鎖線A−A1における概略断面図である。 図3は、液晶セル4をマルチプレックス駆動した場合における液晶表示装置の透過率の視角特性のグラフである。 図4は、第1の実施例による液晶表示装置の透過率の上下視角特性のグラフである。 図5は、光学素子の他の例の概略図である。 図6Aおよび図6Bは、第1の実施例による液晶表示装置の他の例の概略断面図である。 図7は、第2の実施例による液晶表示装置を示す概略図である。 図8は、第2の実施例による液晶表示装置における基板1a、1bのラビング方向と、偏光板5a、5bの吸収軸方位との関係を説明するための図である。 図9A〜図9Fは、第2の実施例による液晶表示装置の効果について説明するための図である。 図10A及び図10Bは、それぞれ補償板9をリタデーション230nm、270nmのCプレート3枚で構成した場合の、コントラストの視角依存性を示すグラフである。 図11A及び図11Bは、補償板9を2枚のCプレートと1枚の二軸フィルムで構成した場合の、コントラストの視角依存性を示すグラフである。
符号の説明
1a、1b (透明)基板
2 液晶層
2m 液晶分子
3 シール材
4 液晶セル
4a 液晶層
5a、5b 偏光板
6 光源
7 光学素子
8 カバー
9 補償板

Claims (7)

  1. 対向する一対の基板と、該対向する一対の基板間に挟持された液晶層を含む、垂直配向型の液晶セルと、
    前記液晶セルの前面および背面に配置された一対の偏光板と、
    前記液晶セルの前方に配置された光学素子と、
    前記一対の偏光板のうち前記液晶セルの背面に配置されたものの後方に配置された光源と
    を有し、
    前記光学素子は、微小なプリズムが平行に配列したプリズム集合体であり、前記微小なプリズムは、配列方向に沿って前記液晶セルに垂直な辺を含む直角三角形状の断面を備え、直角の頂点から角度が狭い方のプリズム頂角をもつ頂点に向かう方向が、前記液晶層への電圧印加時に前記液晶層の液晶分子が倒れ込む方向と反対の方向であって、前記液晶セルの最良視認方位を向くように配置され、前記液晶セルの最良視認方位の成分を前記一対の基板法線側に屈折する液晶表示装置。
  2. 前記一対の偏光板の各々は、厚さ方向にリタデーションをもつフィルムを含んで構成され、
    前記一対の偏光板は、クロスニコルに、かつ、前記一対の偏光板の各々の吸収軸方位が、前記液晶層への電圧印加時に、前記液晶層の液晶分子が倒れ込む方向と45°の角度をなすように配置され、
    更に、
    前記液晶セルと、前記液晶セルの前面に配置された前記偏光板との間、及び、前記液晶セルと、前記液晶セルの背面に配置された前記偏光板との間のうちの少なくとも一方に配置された、厚さ方向にリタデーションをもつ視角補償板を含み、
    前記視角補償板、及び前記一対の偏光板の、厚さ方向のリタデーションの和は、前記液晶層のリタデーションと正負の符号が反対で、絶対値が、1.038倍以上1.192倍以下である請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記視角補償板は、Cプレートまたは二軸プレートを含んで構成される請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記光学素子が、前記液晶セルと、前記一対の偏光板のうち前面に配置されたものとの間に配置された請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  5. 前記光学素子が、前記一対の偏光板のうち前面に配置されたものの前方に配置された請求項1〜3のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  6. 前記光学素子が、前記一対の偏光板のうち前記液晶セルの前面に配置されたものの前方に配置され、カバーを兼用する請求項5に記載の液晶表示装置。
  7. 前記液晶セルをマルチプレックス駆動する請求項1〜6のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
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