JP6224805B2 - 管継手及び空気調和装置 - Google Patents

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本発明は、管継手及びこれを備えた空気調和装置に関する。
従来、空気調和装置における冷媒配管の接続に使用される管継手が知られている。このような管継手の一つとして、配管が挿入される継手本体と、当該継手本体に対して締め込み可能なナットと、継手本体とナットとの間に配置され、先端部を変形させて配管に食い込ませるフェルールと、を備えた食い込み式の管継手がある。この食い込み式の管継手によれば、施工現場において溶接機やバーナーなどを使用せずに配管の接続が可能になる。
このような食い込み式の管継手の例が下記特許文献1〜3に開示されている。これらの公報には、継手本体とナットとの間にフロントフェルール及びバックフェルールの2つのフェルールが配置されたダブルフェルール方式の管継手が開示されている。
特表2013−518220号公報 特表2009−512828号公報 特表2010−535989号公報
上述のようなダブルフェルール方式の管継手は、ナットを継手本体に対して締め込むことによってナットの内面によりバックフェルールの後端部を押し、バックフェルールの先端部によりフロントフェルールの後端部を押す構造となっている。これにより、各フェルールが軸方向に移動し、フロントフェルールの先端部が継手本体の傾斜部への押し付けにより変形すると同時にバックフェルールの先端部がフロントフェルールの後端部への押し付けにより変形する。
この管継手では、フロントフェルール及びバックフェルールの先端部の変形が同時に起こり、各フェルールは先端部を変形させながら軸方向に移動する。このため、バックフェルールは、先端部を配管の表面に食い込ませながら軸方向に移動するため、配管において径方向の変形量だけでなく軸方向の変形量も増大する。これにより、配管を径方向に変形させるのに必要なトルクに加えて軸方向にも変形させるトルクがさらに必要となり、その結果、本来配管の固定に必要な量以上にトルクが増大するという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、配管の軸方向の変形に起因したトルクの増大を抑制することが可能な管継手及びこれを備えた空気調和装置を提供することである。
本発明の一局面に係る管継手(1,1A,1B,1C)は、フェルール(10,20)の先端部(11,21)を変形させて配管(2)の表面(2A)に食い込ませる食い込み式の管継手(1)である。上記管継手(1,1A,1B,1C)は、前記配管(2)の周囲を囲む環形状からなり、前記配管(2)の軸方向における両端部である第1先端部(11)及び第1後端部(12)を有する第1フェルール(10)と、前記配管(2)の周囲を囲む環形状からなり、前記軸方向において前記第1後端部(12)に隣接する第2先端部(21)を有する第2フェルール(20)と、前記配管(2)が挿入される継手本体(40)と、前記継手本体(40)に外嵌装着される締付手段(30)と、を備える。前記第2フェルール(20)は、前記締付手段(30)によって前記軸方向に押されることにより、前記第2先端部(21)を前記配管(2)の径方向に変形させるように構成されている。前記第1フェルール(10)は、前記第2フェルール(20)によって前記軸方向に押されることにより、前記第1先端部(11)を前記径方向に変形させるように構成されている。上記管継手(1,1A,1B,1C)は、前記第1先端部(11)の前記径方向の変形の開始よりも前記第2先端部(21)の変形の開始を遅らせるように構成されている。前記第1後端部(12)には、前記第2先端部(21)が当接する所定面(15A,12C,52)が設けられている。前記第2先端部(21)は、前記第1先端部(11)の変形量が所定の基準変形量に到達することによって、前記第1後端部(12)の前記所定面(15A,12C,52)に当接した状態から、前記所定面(15A,12C,52)よりも前記軸方向に対する角度が小さく且つ前記軸方向外側に向かって広がる傾斜面(15A,12B,12F)に当接した状態に変わることにより、前記第2先端部(21)の変形を遅らせるように構成されている。
上記管継手(1,1A,1B,1C)では、第2フェルール(20)により第1フェルール(10)を軸方向に押すことにより第1先端部(11)を径方向に変形させると共に、締付手段(30)により第2フェルール(20)を軸方向に押すことにより第2先端部(21)を径方向に変形させ、変形した第1及び第2先端部(11,21)を配管(2)の表面(2A)に食い込ませることができる。ここで、上記管継手(1,1A,1B,1C)では、第2先端部(21)の変形の開始を第1先端部(11)の変形の開始よりも遅らせることができる。つまり、第1先端部(11)が所定量変形した後に第2先端部(21)の変形を開始させることができる。これにより、第1フェルール(10)の軸方向の移動量が減少した後に第2先端部(21)の変形を開始させることができるため、第2フェルール(20)が第2先端部(21)を変形させながら軸方向に移動することを抑制することができる。このため、配管(2)において第2先端部(21)の食い込みによる軸方向の変形量の増大を抑制することが可能となり、配管(2)の軸方向の変形に起因したトルクを低減することができる。また、第1先端部(11)の変形量が所定の基準変形量に到達した後、傾斜面(15A,12B,12F)により第2先端部(21)に対して当該第2先端部(21)を径方向内側に変形させる力を加えることが可能になる。
本明細書において、「第1先端部(11)の変形量が所定の基準変形量に到達する」とは、第1フェルール(10)の第1先端部(11)の食い込みによって配管(2)のシール性が確保されることであり、第1先端部(11)の食い込みにより配管(2)の塑性変形が開始することを意味する。この時、管継手(1,1A,1B,1C)のトルクは、定格の75%〜95%程度となる。
上記管継手(1)において、前記第1後端部(12)には、前記第2先端部(21)が当接する当接面(15A)を有する当接部(15)が設けられていてもよい。前記当接部(15)は、前記当接面(15A)の前記軸方向に対する角度が小さくなり且つ前記当接面(15A)が前記軸方向外側に向かって広がるように変形又は破断可能に構成されていてもよい。
この構成によれば、当接部(15)を変形又は破断させることにより、軸方向に対する角度がより小さく且つ軸方向外側に向かって広がる当接面(15A)に対して第2先端部(21)を当接させることができる。これにより、第2先端部(21)の変形の開始を容易に遅らせることができる。
上記管継手(1)において、前記第2先端部(21)の外周縁には、曲率半径rを有する曲面部(21B)が設けられていてもよい。前記第2先端部(21)の外径をa、前記当接面(15A)の外径をh1とした場合に、h1≧aの関係式が満たされてもよい。
h1<aの場合には、第2先端部(21)が第1後端部(12)における当接面(15A)以外の面に当接するため、第2先端部(21)の変形の開始を遅らせるのが困難になる。これに対して、h1≧aの関係式を満たす寸法を採用することにより、第2先端部(21)全体を当接面(15A)に対して確実に当接させることができるため、第2先端部(21)の変形をより確実に遅らせることができる。
上記管継手(1)において、前記第1後端部(12)には、前記当接面(15A)の外周縁から前記軸方向外側に広がるように傾斜する後端傾斜面(12A)が設けられていてもよい。前記後端傾斜面(12A)の前記軸方向に対する角度をθ1、前記当接面(15A)の前記軸方向に対する角度をθ2とした場合に、θ1<θ2<100°の関係式が満たされてもよい。
θ2≦θ1の場合には、当接部(15)が変形又は破断する前に第2先端部(21)に対して径方向に大きな力が加わるため、第2先端部(21)の変形の開始を遅らせることが困難になる。一方、θ2≧100°の場合には、当接部(15)が変形又は破断した後において当接面(15A)の軸方向に対する角度が大きくなり過ぎるため、締付トルクが上昇する。このため、θ1<θ2<100°の関係式を満たす構造を採用することが好ましい。
上記管継手(1)において、前記第1後端部(12)には、前記当接面(15A)よりも前記軸方向内側において前記第1フェルール(10)の内周面(13)を前記径方向外側に向かって断面視三角形状に切り欠いた切欠部(15B)が設けられていてもよい。前記切欠部(15B)の断面視三角形状の頂点の角度をθ3とした場合に、(90°−θ1)×0.9≦θ3≦(90°−θ1)×1.1の関係式が満たされてもよい。
θ3=90°−θ1である場合には、当接部(15)の変形又は破断後において当接面(15A)と後端傾斜面(12A)との角度が略同じになり、この状態がトルク低減において最も好ましい。ここで、θ3が90°−θ1の±10%の範囲内であれば同様の効果が得られるため、(90°−θ1)×0.9≦θ3≦(90°−θ1)×1.1の関係式を満たす構造を採用することが好ましい。
上記管継手(1)において、前記当接部(15)の前記軸方向の厚みをt、前記切欠部(15B)の断面視三角形状の斜辺(15BB)と前記後端傾斜面(12A)の延長線(12AA)との間の距離をLとした場合に、t≧Lの関係式が満たされてもよい。
この構成によれば、当接部(15)の変形又は破断後において、当接面(15A)が後端傾斜面(12A)の延長線(12AA)よりも切欠部(15B)側に位置するのを防ぐことができる。このため、当接部(15)の変形又は破断後において、当接面(15A)の軸方向に対する角度が小さくなり過ぎるのを防ぐことができる。
本発明の他の局面に係る管継手(1D)は、フェルール(10,20)の先端部(11,21)を変形させて配管(2)の表面(2A)に食い込ませる食い込み式の管継手である。上記管継手(1D)は、前記配管(2)の周囲を囲む環形状からなり、前記配管(2)の軸方向における両端部である第1先端部(11)及び第1後端部(12)を有する第1フェルール(10)と、前記配管(2)の周囲を囲む環形状からなり、前記軸方向において前記第1後端部(12)に隣接する第2先端部(21)を有する第2フェルール(20)と、前記配管(2)が挿入される継手本体(40)と、前記継手本体(40)に外嵌装着される締付手段(30)と、を備える。前記第2フェルール(20)は、前記締付手段(30)によって前記軸方向に押されることにより、前記第2先端部(21)を前記配管(2)の径方向に変形させるように構成されている。前記第1フェルール(10)は、前記第2フェルール(20)によって前記軸方向に押されることにより、前記第1先端部(11)を前記径方向に変形させるように構成されている。前記第1後端部(12)には、前記軸方向に垂直な面であり、前記第2先端部(21)が当接する当接面(12G)が設けられている。前記管継手(1D)は、前記第1先端部(11)の変形量が所定の基準変形量に到達することによって、前記第2先端部(21)が前記当接面(12G)から受ける前記軸方向の力(F1)が大きくなり、前記第2先端部(21)を前記配管(2)に近づける方向の回転力(P)が前記第2フェルール(20)に付与されない状態から前記回転力(P)が前記第2フェルール(20)に付与される状態に変わることにより、前記第1先端部(11)の前記径方向の変形の開始よりも前記第2先端部(21)の変形の開始を遅らせるように構成されてい
本発明のさらに他の局面に係る管継手(1E)は、フェルール(10,20)の先端部(11,21)を変形させて配管(2)の表面(2A)に食い込ませる食い込み式の管継手である。上記管継手(1E)は、前記配管(2)の周囲を囲む環形状からなり、前記配管(2)の軸方向における両端部である第1先端部(11)及び第1後端部(12)を有する第1フェルール(10)と、前記配管(2)の周囲を囲む環形状からなり、前記軸方向において前記第1後端部(12)に隣接する第2先端部(21)及び前記第2先端部(21)に対して前記軸方向の反対側に設けられた第2後端部(22)を有する第2フェルール(20)と、前記配管(2)が挿入される継手本体(40)と、前記継手本体(40)に外嵌装着される締付手段(30)と、前記第2後端部(22)に設けられ、前記締付手段(30)と当接するように突出する突起部(23)と、を備える。前記第2フェルール(20)は、前記締付手段(30)によって前記軸方向に押されることにより、前記第2先端部(21)を前記配管(2)の径方向に変形させるように構成されている。前記第1フェルール(10)は、前記第2フェルール(20)によって前記軸方向に押されることにより、前記第1先端部(11)を前記径方向に変形させるように構成されている。上記管継手(1E)は、前記第1先端部(11)の変形量が所定の基準変形量に到達することによって、前記突起部(23)が破断して前記突起部(23)と前記締付手段(30)との接触部(P3’)が前記第2先端部(21)と前記第1後端部(12)との接触部(P4)よりも径方向外側に位置し、前記第2先端部(21)を前記配管(2)に近づける方向の回転力(P)が前記第2フェルール(20)に付与されない状態から前記回転力(P)が前記第2フェルール(20)に付与される状態に変わることにより、前記第1先端部(11)の径方向の変形の開始よりも前記第2先端部(21)の変形の開始を遅らせるように構成されている。
この構成によれば、第1先端部(11)の変形量が基準変形量に到達する前は、第2フェルール(20)に回転力(P)が付与されないため、第2先端部(21)の径方向の変形を抑制することができる。そして、第1先端部(11)の変形量が基準変形量に到達した後は、回転力(P)を第2フェルール(20)に付与することにより、第2先端部(21)を配管(2)に接近させて変形させることができる。このように、第2フェルール(20)に対して回転力(P)が付与されるか否かを切り替えることにより、第2先端部(21)の変形を遅らせることができる。
本発明の他の局面に係る空気調和装置(100)は、室内熱交換器(112)と、室外熱交換器(105)と、圧縮機(103)と、膨張弁(106)と、が配管(2)により互いに接続された冷媒回路を備えている。上記空気調和装置(100)では、配管(2)が上記管継手(1)により繋がれている。
上記空気調和装置(100)は、トルクの増大を抑制可能な上記管継手(1)を備えている。このため、配管(2)を上記管継手(1)により繋ぐ作業の負担を軽減することが可能になり、配管接続時の施工性に優れた空気調和装置(100)を提供することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、配管の軸方向の変形に起因したトルクの増大を抑制することが可能な管継手及びこれを備えた空気調和装置を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る空気調和装置の構成を示す概略図である。 本発明の実施形態1に係る管継手の軸方向に沿った部分断面図である。 当接部の変形前においてバックフェルールの先端部がフロントフェルールの後端部における当接面に当接する様子を示す拡大図である。 当接部の変形後においてバックフェルールの先端部がフロントフェルールの後端部における当接面に当接する様子を示す拡大図である。 フロントフェルールの後端部における各寸法を示す図である。 比較例に係る管継手の軸方向に沿った部分断面図である。 比較例に係る管継手におけるフェルールの変形初期の様子を示す図である。 比較例に係る管継手におけるフェルールの変形後期の様子を示す図である。 本発明の実施形態2におけるバックフェルールの先端部の拡大図である。 本発明の実施形態3に係る管継手におけるバックフェルールの先端部とフロントフェルールの後端部との当接部を示す拡大図である。 本発明の実施形態3の変形例に係る管継手におけるバックフェルールの先端部とフロントフェルールの後端部との当接部を示す拡大図である。 本発明の実施形態4に係る管継手におけるバックフェルールの先端部とフロントフェルールの後端部との当接部を示す拡大図である。 本発明の実施形態5に係る管継手の軸方向に沿った部分断面図である。 本発明の実施形態6に係る管継手の軸方向に沿った部分断面図である。 本発明の実施形態6に係る管継手の軸方向に沿った部分断面図である。 本発明の実施形態7に係る管継手の軸方向に沿った部分断面図である。 本発明の実施形態7の変形例に係る管継手の軸方向に沿った部分断面図である。 本発明のその他実施形態におけるバックフェルールの先端部とフロントフェルールの後端部との当接部を示す拡大図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。
(実施形態1)
<空気調和装置>
まず、本発明の実施形態1に係る空気調和装置100について、図1を参照して説明する。図1に示すように、空気調和装置100は、ビルディング用のマルチタイプの空気調和装置であり、室外機101と、当該室外機101に対して並列に接続された複数(本実施形態では3つ)の室内機102と、を備える。なお、本発明の空気調和装置はこれに限定されず、1つの室外機101に対して1つの室内機102が設けられたタイプのものであってもよい。
室外機101は、圧縮機103と、四路切替弁104と、室外熱交換器105と、室外膨張弁106と、これらを接続する配管2と、を主に備える。各室内機102は、室内膨張弁111と、室内熱交換器112と、これらを接続する配管2と、を主に備える。室外機101の配管2の一方の端部にはガス側閉鎖弁122が設けられ、室外機101の配管2の他方の端部には液側閉鎖弁121が設けられている。図1に示すように、空気調和装置100は、室内膨張弁111と、室内熱交換器112と、圧縮機103と、四方切替弁104と、室外熱交換器105と、室外膨張弁106と、が配管2により互いに接続された冷媒回路を備えている。
冷房運転時には、四路切替弁104が図1中実線で示す状態に保持される。そして、圧縮機103から吐出された高温高圧のガス冷媒は、四路切替弁104を介して室外熱交換器105に流入し、室外空気と熱交換して凝縮し液化する。液化した冷媒は、開状態の室外膨張弁106を通過し、配管2を通って各室内機102に流入する。室内機102において、冷媒は、室内膨張弁111で所定の低圧に減圧され、さらに室内熱交換器112で室内空気と熱交換して蒸発する。そして、冷媒の蒸発によって冷却された室内空気は、図略の室内ファンによって室内へと吹き出され、室内を冷房する。また、室内熱交換器112で蒸発して気化した冷媒は、配管2(ガス側冷媒連絡配管)を通って室外機101に戻り、圧縮機103に吸い込まれる。
一方、暖房運転時は、四路切替弁104が図1中破線で示す状態に保持される。圧縮機103から吐出された高温高圧のガス冷媒は、四路切替弁104を介して各室内機102の室内熱交換器112に流入し、室内空気と熱交換して凝縮し液化する。冷媒の凝縮によって加熱された室内空気は、室内ファンによって室内へと吹き出され、室内を暖房する。室内熱交換器112において液化した冷媒は、開状態の室内膨張弁111から配管2(液側冷媒連絡配管)を通って室外機101に戻る。室外機101に戻った冷媒は、室外膨張弁106で所定の低圧に減圧され、さらに室外熱交換器105で室外空気と熱交換して蒸発する。そして、室外熱交換器105で蒸発して気化した冷媒は、四路切替弁104を介して圧縮機103に吸い込まれる。
この空気調和装置100では、本実施形態に係る管継手1により配管2同士が互いに繋がれている。以下、本実施形態に係る管継手1の構造について詳細に説明する。
<管継手>
次に、本実施形態に係る管継手1の構造について、図2〜図5を参照して説明する。図2は、管継手1の軸方向に沿った部分断面図であり、ナット30(締付手段)が継手本体40に外嵌装着された状態を示している。
管継手1は、空気調和装置100(図1)の冷媒回路を構成する配管2の終端部同士を繋ぐためのものである。図2は、配管2同士の接続部における右側部分のみを示しているが、左側部分も同様の断面構造となっており、2本の配管2の終端部同士が管継手1により互いに接続されている。
管継手1は、継手本体40と、フロントフェルール10(第1フェルール)と、バックフェルール20(第2フェルール)と、ナット30と、を備える。図2に示すように、管継手1においては、継手本体40に形成された挿入孔41に配管2の終端部が挿入され、当該配管2にフロントフェルール10及びバックフェルール20が順に嵌められる。そして、ナット30を継手本体40に対して締め込むことにより、各フェルール10,20の先端部11,21を径方向内側に変形させ、配管2の表面2Aに食い込ませる。これにより、配管2のシール性及び保持力が確保される。
配管2は、軸方向に沿って延びる円筒形状を有し、冷媒が流れる中空部2Bが内部に形成されている。配管2は、フェルール10,20が食い込み易い銅製のものである。しかし、配管2の材質はこれに限定されず、アルミニウムや鋼などの他の金属材料でもよい。
継手本体40は、配管2の材質よりも硬い黄銅などの金属材料からなり、略円筒形状を有する。継手本体40には、配管2の終端部が挿入される挿入孔41が軸方向に沿って形成されている。この挿入孔41は、継手本体40の内周面により画定されている。
継手本体40の内周面は、軸方向に平行な本体内周面42と、本体内周面42の外端から軸方向外側に向かって広がるように傾斜する本体傾斜面43と、を有する。本体内周面42の内径は、配管2の外径よりも大きくなっている。本体傾斜面43は、フロントフェルール10の第1先端部11と軸方向に対向する。これにより、第1先端部11を本体傾斜面43に押し付けることで径方向内側に変形させることができる。
継手本体40は、配管2の終端面が当接する当接面44を含む当接部位45を有する。当接部位45は、継手本体40の内周面(本体内周面42)から径方向内側に向かって突出し、当該内周面の周方向に沿って環状に形成されている。
継手本体40の外周面において軸方向の中央部には、本体掴み部46が設けられている。本体掴み部46は、径方向外側に向かって平行に突出する。また本体掴み部46は、スパナやレンチなどの工具により掴み易くするため、軸方向から見た形状が六角形状となるように形成されている。
継手本体40の外周面において軸方向の端部側には、ナット30が螺合する本体ネジ部47が設けられている。本体ネジ部47は、ナット30の内周面に設けられたナットネジ部31と螺合するように構成されている。これにより、図2に示すように、ナット30を継手本体40の軸方向端部に外嵌装着することができる。そして、ナット30を軸周りに回転させることにより、ナット30を継手本体40に対して締め込むことができる。
フロントフェルール10は、配管2の周囲を囲む円環形状からなる黄銅製の部材である。図2に示すように、フロントフェルール10は、軸方向において継手本体40とバックフェルール20との間に配置されている。
フロントフェルール10は、第1先端部11と、第1後端部12と、フロントフェルール内周面13と、フロントフェルール外周面14と、を有する。第1先端部11は、フロントフェルール10における継手本体40側の端部であり、第1後端部12は第1先端部11の軸方向反対側に設けられている。フロントフェルール内周面13は、軸方向に平行な面であり、第1先端部11の内端から第1後端部12の内端まで延びている。フロントフェルール外周面14は、軸方向外側に向かって広がる傾斜面であり、第1先端部11の外端から第1後端部12の外端まで延びている。
フロントフェルール外周面14の軸方向に対する角度は、本体傾斜面43のそれよりも小さくなっている。またフロントフェルール10は、第1後端部12から第1先端部11に向かって外径が徐々に小さくなる形状を有する。これにより、第1先端部11を本体傾斜面43に沿って移動させつつ、フロントフェルール10を軸方向に移動させることができる。
第1先端部11には、第1先端面11Aが設けられている。この第1先端面11Aは、軸方向に垂直な平面であり、外径が本体内周面42の内径よりも大きくなっている。このため、図2に示すように、第1先端面11Aの外周縁部が本体傾斜面43に当接可能となっている。
図3及び図4は、フロントフェルール10の第1後端部12とバックフェルール20の第2先端部21との当接部を拡大して示している。また図5は、フロントフェルール10の第1後端部12における各寸法を示している。
図3に示すように、第1後端部12には、第2先端部21が当接する平面状の当接面15Aを有する当接部15と、当接面15Aの外周縁から軸方向外側に広がるように傾斜する後端傾斜面12Aと、が設けられている。当接部15は、後端傾斜面12Aに対して斜め方向に起立する。ここで、図5に示すように、後端傾斜面12Aの軸方向に対する角度をθ1、当接面15Aの軸方向に対する角度をθ2とした場合に、θ1<θ2<100°の関係式が満たされる。本実施形態では、当接部15が径方向内側に向かって平行に突出するため、θ2=90°となっている。また後端傾斜面12Aの軸方向に対する角度θ1は、本体傾斜面43(図1)のそれよりも大きくなっている。
また第1後端部12には、当接面15Aよりも軸方向内側においてフロントフェルール内周面13を径方向外側に向かって切り欠いた切欠部15Bが設けられている。図5に示すように、切欠部15Bは、断面視三角形状を有する。本実施形態では、切欠部15Bの断面視三角形状の頂点の角度をθ3とした場合に、(90°−θ1)×0.9≦θ3≦(90°−θ1)×1.1の関係式が満たされる。また図5に示すように、当接部15の軸方向の厚みをt、切欠部15Bの断面視三角形状の斜辺15BBと後端傾斜面12Aの延長線12AAとの間の距離をLとした場合に、t≧Lの関係式が満たされる。
当接部15は、第2先端部21によって軸方向に押されることにより、変形又は破断可能に構成されている。より具体的には、当接部15は、図3に示すように当接面15Aが軸方向に垂直な状態において第2先端部21からの押圧力が一定以上に到達すると、図4に示すように切欠部15B側に折れ曲がるように変形する(又は破断する)。即ち、当接部15は、当接面15Aの軸方向に対する角度が小さくなり且つ当接面15Aが軸方向外側に向かって広がるように変形又は破断する。ここで、θ3=90°−θ1である場合には、変形後の当接面15Aは、軸方向に対する角度が後端傾斜面12Aと同じになる。このように、当接部15が変形又は破断することによって、第2先端部21は、第1後端部12の所定面(軸方向に垂直な当接面15A、図3)に当接した状態から、当該所定面よりも軸方向に対する角度が小さく且つ軸方向外側に向かって広がる傾斜面(軸方向に対して鋭角を成す当接面15A、図4)に当接した状態に変わる。
図2に示すように、バックフェルール20は、フロントフェルール10と同様に、配管2の周囲を囲む円環形状からなる黄銅製の部材である。バックフェルール20は、フロントフェルール10と略同じ内径を有し、フロントフェルール10よりも軸方向の長さが小さくなっている。
図2に示すように、バックフェルール20は、軸方向においてフロントフェルール10とナット30との間に配置されている。バックフェルール20には、軸方向において第1後端部12と隣接する第2先端部21と、第2先端部21の軸方向反対側に設けられた第2後端部22と、軸方向に平行なバックフェルール内周面23と、軸方向外側に向かって広がるように傾斜するバックフェルール外周面24と、を有する。バックフェルール内周面23は、第2先端部21の内端から第2後端部22の内端まで延びている。バックフェルール外周面24は、第2先端部21の外端から第2後端部22の外端まで延びている。バックフェルール20は、第2後端部22から第2先端部21に向かって外径が徐々に小さくなる形状を有する。
図3に示すように、第2先端部21には、軸方向に垂直な第2先端面21Aが設けられている。第2先端面21Aは、径方向の幅が当接面15Aと同じ又はこれよりも小さく、当接面15Aに当接可能となっている。バックフェルール20は、第2先端面21Aを当接面15Aに当接させて軸方向に押すことによりフロントフェルール10を軸方向に移動させる。これにより、図2に示すように、フロントフェルール10の第1先端部11が本体傾斜面43に押し付けられ、当該本体傾斜面43から受ける反力によって径方向内側に変形する。そして、変形した第1先端部11が配管2の表面2Aに食い込む。
また上述のように、第2先端部21から当接面15Aへの押圧力が一定以上になると当接部15が変形又は破断する。これにより、第2先端部21は、第1後端部12の所定面(軸方向に垂直な当接面15A、図3)に当接した状態から、当該所定面よりも軸方向に対する角度が小さく且つ軸方向外側に向かって広がる傾斜面(軸方向に対して鋭角を成す当接面15A、図4)に当接した状態に変わる。
当接面15Aが軸方向に垂直な状態(図3)では、第2先端部21に加わる反力F1は軸方向に平行であるため、第2先端部21の径方向の変形が抑制される。これに対して、当接面15Aが傾斜した状態(図4)では、第2先端部21に対して径方向の成分を有する反力F2が加わるため、第2先端部21が径方向に変形する。このように、本実施形態では、当接部15を変形又は破断させて当接面15Aの軸方向に対する角度を変更することにより、第2先端部21の変形の開始を遅らせることができる。
図2に示すように、第2後端部22には、軸方向に垂直な後端垂直面22Aが設けられている。後端垂直面22Aの外端は、ナット30の内側に設けられたナット内端面33に当接する。
ナット30は、黄銅などの金属材料からなる環状の締付部材である。ナット30の内周面には、ナットネジ部31が設けられている。ナット30は、ナットネジ部31が本体ネジ部47と螺合するように継手本体40に外嵌装着される。この状態において、ナット30はバックフェルール20と軸方向に対向する。またフロントフェルール10及びバックフェルール20は、軸方向において継手本体40とナット30との間に位置する。
ナット30の内周面には、ナットネジ部31の一端に連設され、フェルール外周面14,24に対して径方向に隙間を空けて対向するナット内周面32と、ナット内周面32の一端(ナットネジ部31と反対側)に連設され、第2後端部22に対して軸方向に対向するナット内端面33と、が設けられている。ナット内周面32は、軸方向に平行な面である。ナット内端面33は、軸方向外側に向かって徐々に狭まるテーパ面である。ナット内端面33の内端には、軸方向に平行なナット孔壁面34が連接されている。このナット孔壁面34により、ナット30において配管2が挿入される孔が画定されている。
ナット30を軸周りに回転させて継手本体40に対して締め込むことにより、バックフェルール20の後端垂直面22Aの外端は、ナット内端面33により軸方向に押される。これにより、第2先端部21が当接面15Aに押し付けられる。そして、上述のように当接部15が変形することによって当接面15Aが軸方向に対して傾斜した状態(図4)になると、第2先端部21は当接面15Aへの押し付けにより径方向内側に変形し、配管2の表面2Aに食い込む。
[管継手による配管のシール及び固定]
次に、上記管継手1による配管2のシール及び固定について、図2〜図4を参照して説明する。図2に示すように、まず配管2が継手本体40の挿入孔41に挿入され、配管2の終端面が当接面44に当接する。次に、フロントフェルール10及びバックフェルール20が配管2に対して順に嵌められ、その後ナット30が継手本体40に対して外嵌装着される。そして、ナット30を軸周りに回転させることにより継手本体40に対するナット30の締め込みが開始される。
締め込み開始初期においては、バックフェルール20の第2先端面21Aが当接面15Aを軸方向に押すことによりフロントフェルール10が軸方向に移動し、ナット30のナット内端面33がバックフェルール20の後端垂直面22Aを押すことによりバックフェルール20が軸方向に移動する。これにより、第1先端部11が本体傾斜面43に押し付けられることにより径方向内側に変形し、変形した第1先端部11が配管2の表面2Aに食い込む。一方、締め込み開始初期においては、当接面15Aが軸方向に垂直な状態であるため(図3)、第2先端部21に対して径方向の力が加わらない。このため、締め込み開始初期は、第2先端部21の径方向への変形が起こらない。
そして、第1先端部11の変形量が増加するのに伴ってナット30の締付トルクが上昇し、フロントフェルール10の軸方向への移動量が徐々に減少する。これにより、第2先端部21が当接面15Aを押す力が次第に増加する。そして、第1先端部11の変形量が所定の基準変形量に到達することによって、図4に示すように当接部15が切欠部15B側に折れ曲がるように変形する(又は破断する)。これにより、第2先端部21は、第1後端部12の所定面(軸方向に垂直な当接面15A、図3)に当接した状態から、当該所定面よりも軸方向に対する角度が小さく且つ軸方向外側に向かって広がる傾斜面(軸方向に対して鋭角を成す当接面15A、図4)に当接した状態に変わる。その結果、第2先端部21に対して径方向の成分を有する反力F2が加わり始め、第2先端部21の変形が開始する。そして、変形した第2先端部21が同様に配管2の表面2Aに食い込むことにより、配管2が固定される。このように、本実施形態では、第1先端部11の変形量が基準変形量に到達する点を境として当接部15が変形(又は破断)し、当接面15Aの軸方向に対する角度が変わることによって、第2先端部21の変形の開始を第1先端部11の変形の開始よりも遅らせることができる。
<作用効果>
次に、本実施形態に係る管継手1の特徴的な構成及びその作用効果について説明する。
管継手1は、フェルール10,20の先端部11,21を変形させて配管2の表面2Aに食い込ませる食い込み式の管継手である。この管継手1は、第1先端部11を有するフロントフェルール10と、第2先端部21を有するバックフェルール20と、継手本体40と、ナット30と、を備えている。バックフェルール20は、フロントフェルール10を軸方向に押すことにより第1先端部11を配管2の径方向に変形させるように構成されている。ナット30は、バックフェルール20を軸方向に押すことにより第2先端部21を径方向に変形させるように構成されている。管継手1は、第1先端部11の変形の開始よりも第2先端部21の変形の開始を遅らせるように構成されている。
図6は、比較例に係る管継手の断面構造を示している。この管継手は、ナット300を継手本体400に対して締め込むことによりバックフェルール200の後端部がナット300の内端面により押され、フロントフェルール100の後端部がバックフェルール200の先端部によって押される構造となっている。これにより、各フェルール100,200が軸方向に移動し、フロントフェルール100の先端部が継手本体400の傾斜面に押し付けられることにより径方向内側に変形し、それと同時にバックフェルール200の先端部がフロントフェルール100の後端部に押し付けられることにより径方向内側に変形する。
この管継手では、フロントフェルール100及びバックフェルール200の先端部の変形が同時に起こり、各フェルール100,200は先端部を変形させながら軸方向に移動する。つまり、バックフェルール200は、先端部を配管2の表面に食い込ませながら軸方向に移動する。このため、図7に示すフェルールの変形初期の状態に比べて図8に示す変形後期の状態では、配管2の径方向の変形量がD1からD2まで増加するだけでなく、軸方向の変形量もW1からW2まで増加する。このため、配管2を径方向に変形させるのに必要なトルクに加えて軸方向に変形させるトルクがさらに必要となり、本来配管2の固定に必要な量以上にトルクが増大してしまう。
これに対して、本実施形態に係る管継手1によれば、第2先端部21の変形の開始を第1先端部11の変形の開始よりも遅らせることができる。つまり、第1先端部11が所定量変形した後に第2先端部21の変形を開始させることにより、第1先端部11を第2先端部21よりも優先的に変形させることができる。これにより、フロントフェルール10の軸方向の移動量が減少した後に第2先端部21の変形を開始させることができるため、バックフェルール20が第2先端部21を配管2に食い込ませながら軸方向に移動することを抑制することができる。このため、配管2において第2先端部21の食い込みによる軸方向の変形量の増大を抑制することができ、配管2の軸方向の変形に起因したトルクを低減することができる。
上記管継手1において、第1後端部12には、第2先端部21が当接する所定面(軸方向に垂直な当接面15A)が設けられている。第2先端部21は、第1先端部11の変形量が所定の基準変形量に到達することによって、第1後端部12の所定面(軸方向に垂直な当接面15A)に当接した状態から、当該所定面よりも軸方向に対する角度が小さく且つ軸方向外側に向かって広がる傾斜面(軸方向に対して鋭角を成す当接面15A)に当接した状態に変わる。
これにより、第1先端部11の変形量が基準変形量に到達する前は、第2先端部21を軸方向に垂直な当接面15Aに当接させることにより第2先端部21に径方向の力が加わることを抑制し、第2先端部21の径方向の変形を抑制することができる。そして、第1先端部11の変形量が基準変形量に到達した後は、軸方向外側に向かって広がる当接面15Aに第2先端部21を当接させることにより第2先端部21に径方向の成分を含む反力F2が加わり、第2先端部21の径方向の変形を開始させることができる。このように、第2先端部21が当接する面を軸方向に垂直な面から傾斜面に切り替えることにより、第2先端部21の変形の開始を遅らせることができる。
上記管継手1において、第1後端部12には、第2先端部21が当接する当接面15Aを有する当接部15が設けられている。当接部15は、当接面15Aの軸方向に対する角度が90°から小さくなり且つ当該当接面(15A)が軸方向外側に向かって広がるように変形又は破断可能に構成されている。
これにより、当接部15を変形又は破断させることにより、第2先端部21を軸方向に垂直な当接面15Aに当接した状態(図3)から軸方向外側に向かって広がる当接面15Aに当接する状態(図4)に変えることができる。これにより、第2先端部21の変形の開始を容易に遅らせることができる。
上記管継手1において、第1後端部12には、当接面15Aの外周縁から軸方向外側に広がるように傾斜する後端傾斜面12Aが設けられている。後端傾斜面12Aの軸方向に対する角度をθ1、当接面15Aの軸方向に対する角度をθ2とした場合に、θ1<θ2<100°の関係式が満たされている。
θ2≦θ1の場合には、当接部15が変形又は破断する前に第2先端部21に対して径方向に大きな力が加わるため、第2先端部21の変形の開始を遅らせることが困難になる。一方、θ2≧100°の場合には、当接部15が変形又は破断した後において当接面15Aの軸方向に対する角度が大きくなり過ぎるため、締付トルクの上昇を招く。このため、θ1<θ2<100°の関係式を満たす構造を採用することが好ましい。
上記管継手1において、第1後端部12には、当接面15Aよりも軸方向内側においてフロントフェルール内周面13を径方向外側に向かって断面視三角形状に切り欠いた切欠部15Bが設けられている。切欠部15Bの断面視三角形状の頂点の角度をθ3とした場合に、(90°−θ1)×0.9≦θ3≦(90°−θ1)×1.1の関係式が満たされている。
切欠部15Bの角度θ3は、当接部15の変形又は破断後における当接面15Aの角度を決定するパラメータである。当接部15の変形又は破断後における当接面15Aの角度は、後端傾斜面12Aと一致することが好ましく、この場合θ3=90°−θ1の関係式が満たされる。ここで、θ3が90°−θ1の±10%の範囲内であれば同様の効果が得られることから、(90°−θ1)×0.9≦θ3≦(90°−θ1)×1.1の関係式を満たす構造を採用することが好ましい。
上記管継手1において、当接部15の軸方向の厚みをt、切欠部15Bの断面視三角形状の斜辺15BBと後端傾斜面12Aの延長線12AAとの間の距離をLとした場合に、t≧Lの関係式が満たされている。
これにより、当接部15の変形又は破断後において、当接面15Aが後端傾斜面12Aの延長線12AAよりも切欠部15B側に位置するのを防ぐことができる。このため、当接部15の変形又は破断後において、当接面15Aの軸方向に対する角度が小さくなり過ぎるのを抑制することができる。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2に係る管継手について、図9を参照して説明する。実施形態2に係る管継手は、基本的に上記実施形態1に係る管継手1と同様の構成を有し、同様の作用効果を奏するが、バックフェルール20における第2先端部21の外周縁に曲面部21Bが設けられている点で異なっている。
図9に示すように、第2先端部21の外周縁には、曲率半径rを有する曲面部21Bが設けられている。具体的には、第2先端部21は、軸方向に垂直な平坦部21Cと、平坦部21Cに連設された曲面部21Bと、を有する。平坦部21Cは、第2先端部21の内端から外端に向かって径方向に平行に延びる。第2先端部21は、平坦部21Cにおいてフロントフェルール10(当接面15A)に当接し、曲面部21Bは当接面15Aに当接しない。このように本実施形態では、第2先端部21は、外周縁部が曲面状に面取りされた形状を有する。
本実施形態では、第2先端部21の外径をa、フロントフェルール10における当接面15Aの外径をh1(図5)とした場合に、h1≧aの関係式が満たされている。h1<aの場合には、第2先端部21が当接面15Aに当接するよりも前に後端傾斜面12Aに当接するため、第1先端部11の変形と同時に第2先端部21の変形も開始してしまう。この場合、第2先端部21の変形の開始を遅らせるのが困難になる。これに対して、h1≧aの関係式を満たす寸法を採用することにより、第2先端部21全体を当接面15Aに対して確実に当接させることができるため、第2先端部21の変形をより確実に遅らせることができる。
(実施形態3)
次に、本発明の実施形態3に係る管継手1Aについて、図10を参照して説明する。実施形態3に係る管継手1Aは、基本的に上記実施形態1に係る管継手1と同様の構成を有し、同様の作用効果を奏するが、フロントフェルール10の第1後端部12がバックフェルール20の第2先端面21A全体ではなく一部のみに当接する点が異なっている。
図10は、実施形態3の管継手1Aにおけるバックフェルール20の第2先端部21とフロントフェルール10の第1後端部12との当接部を拡大して示している。図10に示すように、第1後端部12には、第1後端傾斜面12Bと、後端係止面12Cと、第2後端傾斜面12Dと、が設けられている。第1後端傾斜面12Bは、フロントフェルール内周面13の一端に連設され、軸方向外側に向かって拡径するように軸方向に対して傾斜している。後端係止面12Cは、軸方向に垂直な面であり、第1後端傾斜面12Bの一端(フロントフェルール内周面13と反対側)に連設されている。第2後端傾斜面12Dは、後端係止面12Cの一端(第1後端傾斜面12Bと反対側)に連設され、軸方向外側に向かって拡径するように軸方向に対して傾斜している。図10に示すように、第1及び第2後端傾斜面12B,12Dは、軸方向に対して略同じ角度で傾斜している。
後端係止面12Cは、第2先端面21Aに対して軸方向に対向し、当該第2先端面21Aよりも径方向の幅が小さくなっている。このため、後端係止面12Cは、第2先端面21Aの全体に当接せず、当該第2先端面21Aにおける外端側の一部にのみ当接する。つまり、第2先端面21Aは、外端側の一部のみが後端係止面12Cにより係止されている。
この管継手1Aにおいて、ナット30の締め込み開始初期は、第1先端部11が本体傾斜面43への押し付けにより径方向に変形するのに対し、第2先端面21Aは軸方向に垂直な後端係止面12Cにより係止された状態であるため、第2先端部21の径方向の変形は起こらない。そして、第1先端部11の変形量が増加し、所定の基準変形量に到達すると、後端係止面12Cが弾性変形することにより第2先端面21Aが後端係止面12Cから外れ、第1後端傾斜面12Bに当接する。これにより、第1後端傾斜面12Bから第2先端部21に径方向の力が加わり、第2先端部21の変形が開始する。
このように、実施形態3では、第1先端部11の変形量が基準変形量に到達する点を境として、後端係止面12Cに係止された第2先端面21Aが当該後端係止面12Cから外れる。これにより、第2先端部21は、第1後端部12の所定面(軸方向に垂直な後端係止面12C)に当接した状態から、当該所定面よりも軸方向に対する角度が小さく且つ軸方向外側に向かって広がる傾斜面(第1後端傾斜面12B)に当接した状態に変わる。これによって、上記実施形態1と同様に、第2先端部21の変形の開始を第1先端部11の変形の開始よりも遅らせることができる。
また図11に示す変形例の管継手1Bのように、後端係止面12Cと第2後端傾斜面12Dとを接続する後端ガイド面12Eがさらに設けられてもよい。図11に示すように、後端ガイド面12Eは、バックフェルール外周面24に沿うように傾斜した面である。これにより、第2先端面21Aが後端係止面12Cに対してより確実に当接するようにバックフェルール20を軸方向にガイドすることができる。
(実施形態4)
次に、本発明の実施形態4に係る管継手1Cについて、図12を参照して説明する。実施形態4に係る管継手1Cは、基本的に上記実施形態1に係る管継手1と同様の構成を有し、同様の作用効果を奏するが、フロントフェルール10の第1後端部12においてバックフェルール20の第2先端部21を当接させるための当接部材50が配置されている点が異なっている。
図12は、実施形態4に係る管継手1Cにおけるバックフェルール20の第2先端部21とフロントフェルール10の第1後端部12との当接部を拡大して示している。図12に示すように、第1後端部12には、フロントフェルール内周面13の一端に連設され、軸方向外側に向かって拡径するように傾斜する後端傾斜面12Fが設けられている。この後端傾斜面12Fには、第2先端面21Aを当接させるための当接部材50が接着固定されている。
当接部材50は、配管2の周囲を囲む円環形状からなり、断面視(図12)において直角三角形状を有する。当接部材50には、上記直角三角形状の斜辺部分であり、後端傾斜面12Fに接着固定される固定面51と、第2先端面21Aが当接する当接面52と、が設けられている。固定面51は、後端傾斜面12Fと略同じ角度で軸方向に対して傾斜している。当接面52は、軸方向に対して垂直な面であり、径方向の幅が第2先端面21Aと同じ又はそれよりも大きくなっている。当接部材50は、第2先端面21Aからの押圧力が一定以上に到達することによって後端傾斜面12Fから剥離するように接着固定されている。
この管継手1Cにおいて、ナット30の締め込み開始初期は、第1先端部11が本体傾斜面43への押し付けにより径方向に変形するのに対し、第2先端面21Aは軸方向に垂直な当接面52に当接した状態であるため、第2先端部21の径方向の変形は起こらない。そして、第1先端部11の変形量が増加することにより第2先端面21Aが当接部材50を押す力が大きくなり、当該変形量が所定の基準変形量に到達することによって当接部材50が後端傾斜面12Fから剥離する。そして、当接部材50が剥離した後、第2先端面21Aの外周縁部が後端傾斜面12Fに当接する。これにより、後端傾斜面12Fから第2先端部21に対して径方向の力が加わり、第2先端部21の径方向の変形が開始する。
このように、実施形態4では、第1先端部11の変形量が基準変形量に到達する点を境として、当接部材50がフロントフェルール10の後端傾斜面12Fから剥離する。これにより、第2先端部21は、第1後端部12の所定面(軸方向に垂直な当接面52)に当接した状態から、当該所定面よりも軸方向に対する角度が小さく且つ軸方向外側に向かって広がる傾斜面(後端傾斜面12F)に当接した状態に変わる。これにより、上記実施形態1と同様に、第2先端部21の変形の開始を第1先端部11の変形の開始よりも遅らせることができる。
また変形例として、当接部材50をフロントフェルール10と一体形成し、第2先端面21Aからの押圧力が一定以上に到達することによって当該当接部材50が剥離して後端傾斜面12Fが露出する構成としてもよい。
(実施形態5)
次に、本発明の実施形態5に係る管継手1Dについて、図13を参照して説明する。図13に示す管継手1Dにおいて、第1後端部12には、第2先端面21Aが当接する当接面12Gと、当接面12Gの一端(フロントフェルール内周面13と反対側)に連設され、径方向外側に向かって拡径するように傾斜する後端傾斜面と、が設けられている。当接面12Gは、軸方向に垂直な面であり、フロントフェルール内周面13の一端に連設されている。当接面12Gは、径方向の幅が第2先端面21Aと略同じとなっている。また当接面12Gは軸方向に垂直な面に限定されず、後端傾斜面よりも軸方向に対して成す角度が大きくなるように傾斜した面であってもよい。
バックフェルール20は、第2先端面21Aにおいて当接面12Gと当接し、且つ後端垂直面22Aの外端においてナット内端面33と当接している。図13に示すように、後端垂直面22Aの外端とナット内端面33との接触部P1は、第2先端面21Aと当接面12Gとの接触部P2よりも径方向外側に位置している。このため、第2先端部21がフロントフェルール10(当接面12G)から軸方向に受ける力F1と、第2後端部22がナット30(ナット内端面33)から軸方向に受ける力F2(力F1と逆方向)と、が所定の大きさになると、バックフェルール20に対して第2先端部21が配管2に近づくように内向きに回転させる回転力Pが加わる。
この管継手1Dにおいて、ナット30の締め込み開始初期は、第1先端部11が本体傾斜面43への押し付けにより径方向に変形するのに対し、第2先端面21Aは軸方向に垂直な当接面12Gに当接した状態であるため、第2先端部21の径方向の変形は起こらない。そして、第1先端部11の変形量が増加するのに伴って第2先端部21が当接面12Gから受ける力F1が次第に大きくなり、当該変形量が所定の基準変形量に到達することによってバックフェルール20に対して回転力Pが付与される。これにより、第2先端部21が配管2の表面2Aに押し付けられ、第2先端部21の径方向の変形が開始する。
このように実施形態4では、第1先端部11の変形量が基準変形量に到達する点を境として、バックフェルール20に対して第2先端部21を配管2に近づける方向の回転力Pが付与されない状態から当該回転力Pが付与される状態に変わる。これにより、上記実施形態1〜4と同様に第2先端部21の変形の開始を第1先端部11の変形の開始よりも遅らせることができる。
(実施形態6)
次に、本発明の実施形態6に係る管継手1Eについて、図14及び図15を参照して説明する。図14に示す管継手1Eにおいて、第2後端部22には、ナット内端面33の内端に向かって突出する突起部23が設けられている。この突起部23は、先端がナット内端面33における内端近傍の部位に当接している。また図14に示すように、突起部23とナット内端面33との接触部P3は、第2先端部21と第1後端部12との接触部P4に対して径方向に同じ位置又はそれよりも径方向内側に設けられている。
ナット30は、ナット内端面33により突起部23の先端を軸方向に押圧する。また突起部23は、ナット内端面33により一定以上の力で押されることにより破断する。これにより、図15に示すように、破断後の突起部23とナット内端面33との接触部P3’が第2先端部21と第1後端部12との接触部P4よりも径方向外側に位置する。
この管継手1Eにおいて、ナット30の締め込み開始初期は、第1先端部11が本体傾斜面43への押し付けにより径方向に変形する一方で、突起部23とナット30との接触部P3が第2先端部21と第1後端部12との接触部P4に対して径方向に同じ位置又それよりも径方向内側に位置する。このため、第2先端部21に対してフロントフェルール10から軸方向に力F3が加わり、突起部23に対してナット30から軸方向に力F4(力F3と逆方向)が加わるが、力F3,F4は径方向において同じ位置で作用するため、第2先端部21を配管2に近づける方向の回転力がバックフェルール20に加わらない。このため、締め込み開始初期は第2先端部21の径方向の変形は起こらない。
そして、第1先端部11の変形量が増加するのに伴ってナット30が突起部23を押圧する力が次第に大きくなり、当該変形量が所定の基準変形量に到達することによって突起部23が図15に示すように破断する。これにより、突起部23とナット内端面33との接触部P3’が第2先端部21と第1後端部12との接触部P4よりも径方向外側に位置する状態となる。つまり、力F3,F4が径方向において異なる位置で作用することにより、第2先端部21を配管2に近づける方向の回転力Pがバックフェルール20に付与される。これにより、第2先端部21が配管2の表面2Aに押し付けられ、第2先端部21の変形が開始する。
このように実施形態6では、第1先端部11の変形量が基準変形量に到達する点を境として、ナット30がバックフェルール20を押圧する位置を径方向において変えることにより、バックフェルール20に対して第2先端部21を配管2に近づける方向の回転力Pが付与されない状態から当該回転力Pが付与される状態に変わる。これにより、上記実施形態1〜5と同様に第2先端部21の変形の開始を第1先端部11の変形の開始よりも遅らせることができる。また変形例として、突起部23をバックフェルール20ではなくナット30側に設けてもよい。
(実施形態7)
次に、本発明の実施形態7に係る管継手1Fについて、図16を参照して説明する。図16に示す管継手1Fにおいて、第1後端部12には、軸方向外側に向かって拡径するように傾斜する後端傾斜面12Iが設けられている。この後端傾斜面12Iの外端には、バックフェルール20に向かって軸方向に平行に突出する当接部60が設けられている。フロントフェルール10は、当接部60の先端においてバックフェルール20の外周部に当接している。このとき、図16に示すように、第2先端部21と第1後端部12との間には軸方向に隙間が形成されるため、第1後端部12は第2先端部21により押されない。このように当接部60は、バックフェルール20によりフロントフェルール10を軸方向に押すときに第2先端部21によって第1後端部12が押されないように、第2先端部21及び第1後端部12と異なる位置においてフロントフェルール10及びバックフェルール20を互いに当接させる部位である。また当接部60は、バックフェルール20により一定以上の力で軸方向に押されることにより、径方向外側に折れ曲がるように変形又は破断する厚み及び強度で形成されている。
この管継手1Fでは、ナット30の締め込み開始初期は、第1先端部11が本体傾斜面43への押し付けにより径方向に変形する一方で、第2先端部21は第1後端部12から離れている。このため、締め込み開始初期は第2先端部21が第1後端部12を押さないため、第2先端部21の変形は起こらない。
そして、第1先端部11の変形量が増加するのに伴ってバックフェルール20が当接部60を押圧する力が次第に大きくなり、当該変形量が所定の基準変形量に到達することによって当接部60が軸方向外側に折れ曲がるように変形する(又は破断する)。これにより、第2先端部21が後端傾斜面12Iに当接し、第2先端部21が第1後端部12を押す状態に変わり、第2先端部21の変形が開始する。
このように実施形態7では、第1先端部11の変形量が基準変形量に到達する点を境として当接部60が変形又は破断することにより、第2先端部21が第1後端部12を押さない状態から第2先端部21が第1後端部12を押す状態に変わる。これにより、上記実施形態1〜6と同様に第2先端部21の変形の開始を第1先端部11の変形の開始よりも遅らせることができる。
また締め込み開始初期において、第2先端部21と第1後端部12との間に隙間が形成される場合に限定されず、第2先端部21が第1後端部12を押さないように当該第1後端部12に当接していてもよい。
また図17に示す変形例の管継手1Gのように、バックフェルール20の外周面において径方向に平行に突出する当接部70が設けられていてもよい。この場合、第1先端部11の変形量が基準変形量に到達することによって当接部70が軸方向外側に折れ曲がるように変形することにより、第2先端部21が第1後端部12から離れた状態から第1後端部12に当接して当該第1後端部12を押す状態に変わる。
(その他実施形態)
最後に、本発明の管継手のその他実施形態について説明する。
図18に示すように、バックフェルール20の第2先端部21には、フロントフェルール10の第1後端部12に設けられた当接面12Gに対して軸方向に対向し、曲面状に形成された先端面21Bが設けられていてもよい。
締付手段は、継手本体40に対してネジによって螺合するナット30に限定されず、継手本体40に対して圧入される圧縮押し込み式の部材が用いられてもよい。
管継手1は、3個以上のフェルールを含むものでもよいし、ナット30と一体となったフェルールを含むものでもよい。また、継手両端が本形態となっているものでもよい。また片側のみが本形態であり、もう片側がロウ付けでもよい。
上記実施形態1において、当接部15は、フロントフェルール10と一体形成されたものでもよいがこれに限定されず、後端傾斜面12Aに接着固定された別部材であり、第2先端部21によって押されることにより後端傾斜面12Aから剥離するように構成されてもよい。また当接部15は、後端傾斜面12Aに形成された凹部に圧入された別部材であり、第2先端部21によって押されることにより当該凹部から外れるように構成されてもよい。また第1後端部12において径方向の一部に当接部15が設けられる場合に限定されず、第1後端部12において径方向の全体に当接部15が設けられてもよい。
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと解されるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1,1A〜1G 管継手
2 配管
2A 表面
10 フロントフェルール(第1フェルール)
11 第1先端部
12 第1後端部
12A 後端傾斜面
13 フロントフェルール内周面(内周面)
15 当接部
15A 当接面
15B 切欠部
20 バックフェルール(第2フェルール)
21 第2先端部
21B 曲面部
22 第2後端部
30 ナット(締付手段)
40 継手本体
60,70 当接部
100 空気調和装置
103 圧縮機
105 室外熱交換器
106 室外膨張弁(膨張弁)
112 室内熱交換器
P 回転力

Claims (9)

  1. フェルール(10,20)の先端部(11,21)を変形させて配管(2)の表面(2A)に食い込ませる食い込み式の管継手(1,1A,1B,1C)であって、
    前記配管(2)の周囲を囲む環形状からなり、前記配管(2)の軸方向における両端部である第1先端部(11)及び第1後端部(12)を有する第1フェルール(10)と、
    前記配管(2)の周囲を囲む環形状からなり、前記軸方向において前記第1後端部(12)に隣接する第2先端部(21)を有する第2フェルール(20)と、
    前記配管(2)が挿入される継手本体(40)と、
    前記継手本体(40)に外嵌装着される締付手段(30)と、を備え、
    前記第2フェルール(20)は、前記締付手段(30)によって前記軸方向に押されることにより、前記第2先端部(21)を前記配管(2)の径方向に変形させるように構成され、
    前記第1フェルール(10)は、前記第2フェルール(20)によって前記軸方向に押されることにより、前記第1先端部(11)を前記径方向に変形させるように構成され、
    前記第1先端部(11)の前記径方向の変形の開始よりも前記第2先端部(21)の変形の開始を遅らせるように構成されており、
    前記第1後端部(12)には、前記第2先端部(21)が当接する所定面(15A,12C,52)が設けられ、
    前記第2先端部(21)は、前記第1先端部(11)の変形量が所定の基準変形量に到達することによって、前記第1後端部(12)の前記所定面(15A,12C,52)に当接した状態から、前記所定面(15A,12C,52)よりも前記軸方向に対する角度が小さく且つ前記軸方向外側に向かって広がる傾斜面(15A,12B,12F)に当接した状態に変わることにより、前記第2先端部(21)の変形を遅らせるように構成されている、管継手(1,1A,1B,1C)
  2. 前記第1後端部(12)には、前記第2先端部(21)が当接する当接面(15A)を有する当接部(15)が設けられ、
    前記当接部(15)は、前記当接面(15A)の前記軸方向に対する角度が小さくなり且つ前記当接面(15A)が前記軸方向外側に向かって広がるように変形又は破断可能に構成されている、請求項に記載の管継手(1)。
  3. 前記第2先端部(21)の外径をa、前記当接面(15A)の外径をh1とした場合に、h1≧aの関係式が満たされる、請求項に記載の管継手(1)。
  4. 前記第1後端部(12)には、前記当接面(15A)の外周縁から前記軸方向外側に広がるように傾斜する後端傾斜面(12A)が設けられ、
    前記後端傾斜面(12A)の前記軸方向に対する角度をθ1、前記当接面(15A)の前記軸方向に対する角度をθ2とした場合に、θ1<θ2<100°の関係式が満たされる、請求項又はに記載の管継手(1)。
  5. 前記第1後端部(12)には、前記当接面(15A)よりも前記軸方向内側において前記第1フェルール(10)の内周面(13)を前記径方向外側に向かって断面視三角形状に切り欠いた切欠部(15B)が設けられ、
    前記切欠部(15B)の断面視三角形状の頂点の角度をθ3とした場合に、(90°−θ1)×0.9≦θ3≦(90°−θ1)×1.1の関係式が満たされる、請求項に記載の管継手(1)。
  6. 前記当接部(15)の前記軸方向の厚みをt、前記切欠部(15B)の断面視三角形状の斜辺と前記後端傾斜面(12A)の延長線との間の距離をLとした場合に、t≧Lの関係式が満たされる、請求項に記載の管継手(1)。
  7. フェルール(10,20)の先端部(11,21)を変形させて配管(2)の表面(2A)に食い込ませる食い込み式の管継手(1D)であって、
    前記配管(2)の周囲を囲む環形状からなり、前記配管(2)の軸方向における両端部である第1先端部(11)及び第1後端部(12)を有する第1フェルール(10)と、
    前記配管(2)の周囲を囲む環形状からなり、前記軸方向において前記第1後端部(12)に隣接する第2先端部(21)を有する第2フェルール(20)と、
    前記配管(2)が挿入される継手本体(40)と、
    前記継手本体(40)に外嵌装着される締付手段(30)と、を備え、
    前記第2フェルール(20)は、前記締付手段(30)によって前記軸方向に押されることにより、前記第2先端部(21)を前記配管(2)の径方向に変形させるように構成され、
    前記第1フェルール(10)は、前記第2フェルール(20)によって前記軸方向に押されることにより、前記第1先端部(11)を前記径方向に変形させるように構成され、
    前記第1後端部(12)には、前記軸方向に垂直な面であり、前記第2先端部(21)が当接する当接面(12G)が設けられており、
    記第1先端部(11)の変形量が所定の基準変形量に到達することによって、前記第2先端部(21)が前記当接面(12G)から受ける前記軸方向の力(F1)が大きくなり、前記第2先端部(21)を前記配管(2)に近づける方向の回転力(P)が前記第2フェルール(20)に付与されない状態から前記回転力(P)が前記第2フェルール(20)に付与される状態に変わることにより、前記第1先端部(11)の前記径方向の変形の開始よりも前記第2先端部(21)の変形の開始を遅らせるように構成されている、管継手(1D)
  8. フェルール(10,20)の先端部(11,21)を変形させて配管(2)の表面(2A)に食い込ませる食い込み式の管継手(1E)であって、
    前記配管(2)の周囲を囲む環形状からなり、前記配管(2)の軸方向における両端部である第1先端部(11)及び第1後端部(12)を有する第1フェルール(10)と、
    前記配管(2)の周囲を囲む環形状からなり、前記軸方向において前記第1後端部(12)に隣接する第2先端部(21)及び前記第2先端部(21)に対して前記軸方向の反対側に設けられた第2後端部(22)を有する第2フェルール(20)と、
    前記配管(2)が挿入される継手本体(40)と、
    前記継手本体(40)に外嵌装着される締付手段(30)と、
    前記第2後端部(22)に設けられ、前記締付手段(30)と当接するように突出する突起部(23)と、を備え、
    前記第2フェルール(20)は、前記締付手段(30)によって前記軸方向に押されることにより、前記第2先端部(21)を前記配管(2)の径方向に変形させるように構成され、
    前記第1フェルール(10)は、前記第2フェルール(20)によって前記軸方向に押されることにより、前記第1先端部(11)を前記径方向に変形させるように構成され、
    前記第1先端部(11)の変形量が所定の基準変形量に到達することによって、前記突起部(23)が破断して前記突起部(23)と前記締付手段(30)との接触部(P3’)が前記第2先端部(21)と前記第1後端部(12)との接触部(P4)よりも径方向外側に位置し、前記第2先端部(21)を前記配管(2)に近づける方向の回転力(P)が前記第2フェルール(20)に付与されない状態から前記回転力(P)が前記第2フェルール(20)に付与される状態に変わることにより、前記第1先端部(11)の前記径方向の変形の開始よりも前記第2先端部(21)の変形の開始を遅らせるように構成されている、管継手(1E)。
  9. 室内熱交換器(112)と、室外熱交換器(105)と、圧縮機(103)と、膨張弁(106)と、が配管(2)により互いに接続された冷媒回路を備え、
    前記配管(2)が請求項1〜の何れか1項に記載の管継手(1)により繋がれている、空気調和装置(100)。
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