JP6221923B2 - 離型フィルム - Google Patents
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トキシベンゾフェノン等、ベンゾトリアゾール系、例えば、2−(2´−ヒドロキシ−5´−t−オクチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−5´−t−オクチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−3´5´−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−3´−t−ブチル−5´−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−3´5´−ジt−ブチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール等、天然物系、例えば、オリザノール、シアバター、バイカリン等、生体系、例えば、角質細胞、メラニン、ウロカニン酸等が挙げられる。これら有機系紫外線吸収剤を2種類以上併用して用いることができる。これらの中でも、ベンゾオキサジン系化合物およびベンゾトリアゾール系化合物は、ポリエステルフィルムとの相溶性が良く、配合量が比較的少ない量で3 8 0 n m の光線透過率を低減させることができるので好ましい。ベンゾオキサジン系化合物の例としては、2 , 2 − ( 1 , 4 −フェニレン) ビス[ 4 H − 3 , 1 − ベンゾオキサジン− 4 − オン] が挙げられる。
蒸着層の膜厚の測定は蛍光X線を用いて行った。この方法は、原子にX線を照射すると、その原子特有の蛍光X線を放射する現象を利用した方法で、放射される蛍光X線強度を測定することにより原子の数(量)を知ることができる。具体的には、フィルム上に厚みが既知の薄膜を複数点、形成し、それぞれについて放射される特定の蛍光X線強度を測定し、この情報より検量線を作成する。測定試料について同様に蛍光X線強度を測定し、検量線からその膜厚を求めた。
分光光度計(株式会社日立ハイテクフィールディング製U-3310)により、スキャン速度を300nm/min、サンプリングピッチを1nm、波長300〜700nm領域で連続的に光線透過率を測定し、380nmの波長での光線透過率を検出した。
JIS Z0222「防湿包装容器の透湿度試験方法」、JIS Z0208「防湿包装材量の透湿度試験方法」の諸条件に準じ、下記手法で評価した。厚さ60μmの無延伸ポリプロピレンフィルム(東洋紡績社製、パイレンP1146)の表面に、ウレタン系接着剤(東洋モートン社製のAD900とCAT−RT85とを10:1.5の割合で配合したもの)を塗布、乾燥し、厚さ約3μmの接着剤層を形成し、次いで、該接着剤層上に測定対象のフィルムとラミネートし水蒸気透過率測定用積層体を作成した。
(上記式中、mは試験期間最後2回の秤量間隔の増加質量(g)、sは透湿面積(m2)、tは試験期間最後2回の秤量間隔の時間(h)/24(h)をそれぞれ意味する)
あらかじめ試料フィルムを温度80℃相対湿度90%の雰囲気に2週間保持した。次に試料フィルムの離型層表面に両面粘着テープ(日東電工製「No.502」)の片面を貼り付けた後、50mm×300mmのサイズにカットし、室温にて1時間放置後の剥離力を測定する。剥離力は引張試験機((株)インテスコ製「インテスコモデル2001型」)を使用し、引張速度300mm/分の条件下、180°剥離を行って剥離力を求めた(F1)。さらに湿熱処理を行わない以外は同様にして剥離力(F2)を測定した。得られた各剥離力値を用いて、湿熱処理前後における剥離力の変化率(ΔF)を求めた後、下記判定基準により、判定を行った。
《判定基準》
○:ΔFが20%未満(実用可能なレベル)
△:ΔFが20%以上、50%未満(実用困難な場合があるレベル〉
×:ΔFが50%以上(実用困難なレベル)
得られた離型フィルムをギアーオーブン(エスペック社製 GHPS-222)で150℃30分間加熱後、離型層面を顕微鏡(キーエンス社製 VH-Z250R)にて300倍で観察した。次の3ランクに分けてオリゴマーおよび紫外線吸収剤の析出について評価した。
○:析出物を観察することができない
×:析出物が観察できる
○が本発明の効果が期待できるレベルである。×は実用上問題が発生しやすく好まし
くないレベルである。
(ポリエステルチップの製造法)
ジメチルテレフタレート100部、エチレングリコール70部、および酢酸カルシウム一水塩0.07部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノール留去させエステル交換反応を行い、反応開始後、約4時間半を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次に燐酸0.04部および三酸化アンチモン0.035部を添加し、常法に従って重合した。すなわち、反応温度を徐々に上げて、最終的に280℃とし、一方、圧力は徐々に減じて、最終的に0.05mmHgとした。4時間後、反応を終了し、常法に従い、チップ化してポリエステル(A)を得た。得られたポリエステルチップの溶液粘度IVは、0.66であった。
上記ポリエステル(A)を製造する際、平均粒径2μmの非晶質シリカを1000ppm添加し、ポリエステル(B)を作成した。
上記ポリエステル(A)を製造する際、紫外線吸収剤として2,2−(1,4−フェニレン)ビス[4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン]を10重量%濃度となるように添加してポリエステル(C)を作成した。
上記ポリエステル(A)、(C)をそれぞれ89重量%、11重量%の割合で混合した混合原料をB層用の原料とし、ポリエステル(B)をA層用の原料とし、A層およびB層用原料をそれぞれ別個の溶融押出機により溶融押出して(A/B/A)の2種3層積層の無定形シートを得た。ついで、冷却したキャスティングドラム上に、シートを共押出し冷却固化させて無配向シートを得た。次いで、90℃にて縦方向に3.2倍延伸した。その後以下に示した塗布剤をX層側に塗布した後テンターに導き、さらにテンター内で予熱工程を経て90℃で横方向に4.0倍延伸、215℃で10秒間の熱処理を行い、厚さ25μmのポリエステルフィルムを得た。このフィルムの厚み構成は2μm/34μm/2μmであった。塗布層の厚みは0.08μmであった。
a/b/c/d=47/20/30/3
ここで、aは、テレフタル酸/イソフタル酸/5−ソジウムスルホイソフタル酸/エチレングリコール/ジエチレングリコール/トリエチレングリコール=31/16/3/22/21(モル比)のポリエステル分散体;bは、メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリルニトリル/N−メチロールメタアクリルアミド=45/45/5/5(モル比)の乳化重合体(乳化剤:アニオン系界面活性剤);cは、ヘキサメトキシメチルメラミン(メラミン系架橋剤);dは、粒子径0.06μmの酸化ケイ素の水分散体(無機粒子)である。
真空蒸着装置を使用して2×10−3Paの真空下でSiOを抵抗加熱方式で蒸発させ、厚さ30nmのSiOx薄膜を形成し、蒸着層を形成した。
下記離型剤組成からなる離型剤を塗布量(乾燥後)が0.1g/m2になるようにリバースグラビアコート方式により塗設し、150℃、30秒間熱処理した後に離型フィルムを得た。
《離型剤組成》
硬化型シリコーン樹脂(KS−847H:信越化学製):99重量%
硬化剤(PL−50T:信越化学製):1重量%
上記離型剤をMEK/トルエン混合溶媒(混合比率は1:1)で希釈し、濃度2重量%の塗布液を作成した。
実施例1において、B層用の原料としてポリエステル(A)、(C)をそれぞれ91.5重量%、8.5重量%の割合で混合した原料を使用する以外は実施例1と同様にして離型フィルムを得た。
実施例1において、蒸着層の厚みを10nmとした以外は実施例1と同様にして離型フィルムを得た。
実施例2において、蒸着層の厚みを10nmとした以外は実施例2と同様にして離型フィルムを得た。
実施例1において、B層用の原料としてポリエステル(A)、(C)をそれぞれ93重量%、7重量%の割合で混合した原料を使用し、蒸着層の厚みを5nmとした以外は実施例1と同様にして離型フィルムを得た。
実施例1において、B層用の原料としてポリエステル(A)、(C)をそれぞれ91.5重量%、8.5重量%の割合で混合した原料を使用する以外は実施例1と同様にして離型フィルムを得た。
実施例1において、A層用の原料としてポリエステル(A)、(B)、(C)をそれぞれ80%、20%、0%の割合で混合した原料を使用し、B層用の原料としてポリエステル(A)を使用し、蒸着層の厚みを10nmとした以外は実施例1と同様にして離型フィルムを得た。
Claims (1)
- 少なくとも3層からなる積層ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、蒸着層および離形層を順次積層した離型フィルムであり、積層ポリエステルフィルムの最外層以外のいずれかの層中に紫外線吸収剤を含有し、波長380nmにおける光線透過率が10.0%以下であることを特徴とする離型フィルム。
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