JP6221520B2 - 成型材料 - Google Patents
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Description
a.流動パラフィン接触角が65°以上であり、かつ流動パラフィン転落角が15°以下
b.黒マジック接触角が35°以上であり、かつ黒マジック転落角が15°以下
c.動摩擦係数が0.15未満」が提案されている。
1)少なくとも一方の面に表面層を有する成型材料であって、下記1から3の特性を有することを特徴とする成型材料。
1.前記表面層のJIS Z8741(1997)で規定する60度鏡面光沢度が60%以上
2.前記表面層のオレイン酸の後退接触角θrが50°以上
3.前記表面層のオレイン酸吸収係数Abが30以上
ここで、オレイン酸吸収係数Abとは前記表面層にオレイン酸を2μl滴下し、シリンジからの吐出時に液滴形状から求めた体積(V1)、着滴時の着滴部の面積(S1)、25℃、無風状態にて10時間保持後の体積(V2)および前記表面層の厚み(T)から、以下の式(1)により求められる値を指す。
2)少なくとも一方の面に表面層を有する成型材料であって、前記表面層のJIS Z8741(1997)で規定する60度鏡面光沢度が60%以上であり、飛行時間型2次イオン質量分析計(TOF−SIMS)により測定される、フッ素に由来するF−フラグメントイオン(M/Z=19)が面内で均一に存在し、ジメチルシロキサンに由来するSi(CH3)+フラグメントイオン(M/Z=43)が以下のいずれかで存在することを特徴とする成型材料。
・島状に存在
・網目状に存在
・島状および網目状に存在。
3)前記表面層において、前記ジメチルシロキサンに由来するSi(CH3)+フラグメントイオンが存在する部分の占める割合が30%以上、70%以下であることを特徴とする2)に記載の成型材料。
4)少なくとも一方の面に表面層を有する成型材料であって、前記表面層のJIS Z8741(1997)で規定する60度鏡面光沢度が60%以上であり、
以下の式(2)および式(3)を満たす表面特性の表面層を有することを特徴とする成型材料。
K1≦3 式(2)
K1−K2≧1 式(3)
ここで、
K1=[(ΔESCI−1)2+(ΔESCE−1)2]1/2 式(4)
K2=[(ΔESCI−2)2+(ΔESCE−2)2]1/2 式(5)
ΔESCI−1、ΔESCE−1:
前記表面層に模擬指紋付着前の状態を基準とし、模擬指紋付着から30分後に測定したJIS Z8730(2009)およびJIS Z8722(2009)で規定するΔE* ab(di:8°)Sb10W10と、ΔE* ab(de:8°)Sb10W10をそれぞれ指す。
ΔESCI−2、ΔESCE−2:
前記表面層に模擬指紋付着前の状態を基準とし、模擬指紋付着から10時間後に測定したJIS Z8730(2009)およびJIS Z8722(2009)で規定するΔE*ab(di:8°)Sb10W10と、ΔE*ab(de:8°)Sb10W10をそれぞれ指す。
模擬指紋付着条件:
オレイン酸70質量%と数平均粒子径2μmのシリカ30質量%からなる分散物を、JIS B0601(2001)で規定するRaが3μmで、JIS K6253(1997)で規定するゴム硬度50のシリコーンゴムに0.05g/m2付着させ、これを対象とする面に30KPaで付着させる。
5)前記表面層のオレイン酸吸収係数Abが30以上であることを特徴とする2)から4)のいずれかに記載の成型材料。
6)前記表面層のオレイン酸の後退接触角θrが50°以上である2)から5)のいずれかに記載の成型材料。
7)少なくとも前記表面層が、原子間力顕微鏡(AFM)によって観察される2乗平均粗さ(RMS)を超えるピーク数が25μm2あたり500個以上1,500個以下であることを特徴とする1)から6)のいずれかに記載の成型材料。
8)前記表面層に、前記模擬指紋を付着させた時に形成される油滴の、面積基準頻度分布から算出したメジアン径(DP)が以下の式(6)および式(7)を満たすことを特徴とする1)から7)のいずれかに記載の成型材料。
(DP1−DP2)/DP1≧0.5 式(7)
DP1:前記模擬指紋の付着から30分後に測定した、模擬指紋を構成する油滴の面積基準頻度分布から算出したメジアン径
DP2:前記模擬指紋の付着から10時間後に測定した、模擬指紋を構成する油滴の面積基準頻度分布から算出したメジアン径
まず本発明者らは、指紋の液体成分が成型材料表面に付着するときの液体の挙動に着目し、指紋汚れを構成する液体成分が、成型材料上でなす後退接触角を特定の値以上にするとともに、成型材料表面の単位体積あたりの脂肪酸吸収量を特定の値以上にすることが有効であることを見出した。
まず、本発明の成型材料は、少なくとも一方の面に表面層を有し、その表面層が特定の鏡面光沢度、オレイン酸の後退接触角θr、およびオレイン酸吸収係数Abを有することが好ましい。
Ab=(V1−V2)/(S1×T)
ここで、V1、V2、S1にはいくつかの測定方法があるが、例えば協和界面化学株式会社接触角測定装置DM500、および同社解析ソフトDropMasterにより測定することができる。測定の詳しい手順については後述する。また前記表面層の厚みTの測定方法についても後述する。
K1=[(ΔESCI−1)2+(ΔESCE−1)2]1/2 式(4)
ここで、前記 ΔESCI−1はJIS Z8730(2009)およびJIS Z8722(2009)で規定される正反射光込みの模擬指紋付着前後の色差(ΔE* ab(di:8°)Sb10W10)を指し、ESCE−1は正反射光除去の模擬指紋付着前後の色差(ΔE* ab(de:8°)Sb10W10)を指す。
なお、前記模擬指紋付着直後とは後述する模擬指紋の付着方法により成型材料表面に模擬指紋を付着してから30分程度のことを指す。
K1−K2≧1 式(3)
ここで、式(3)中のK1は前述の通りであり、K2は以下の式(5)で表される
K2=[(ΔESCI−2)2+(ΔESCE−2)2]1/2 式(5)
ここで式(5)中のΔESCI−2は、JIS Z8730(2009)およびJISZ8722(2009)で規定される正反射光込みの模擬指紋付着前と、模擬指紋付着後に25℃、無風状態下で静置した後の色差(ΔE* ab(di:8°)Sb10W10)を指し、ΔESCE−2は、同じサンプルの正反射光除去での色差(ΔE* ab(de:8°)Sb10W10)を指す。
・フッ素化合物A
・化合物B
・バインダー成分
・粒子成分。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明の成型材料は本発明の特性、およびまたは材料を含む層をその表面に有していれば平面状(フィルム、シート、プレート)、3次元形状(成型体)のいずれであってもよい。ここで、本発明における「層」とは、前記成型材料の表面から厚み方向に向かい、隣接する部位とは元素組成、含有物(粒子等)の形状、物理特性が不連続な境界面を有することにより区別でき、有限の厚さを有する部位を指す。より具体的には、前記成型材料を表面から厚み方向に各種組成/元素分析装置(IR、XPS、XRF、EDAX、SIMS等)、電子顕微鏡(透過型、走査型)または光学顕微鏡にて断面観察した際、前記不連続な境界面により区別され、有限の厚さを有する部位を指す。
前記層は、前述の特性を示すため以下の成分を含むことが好ましい。
・フッ素化合物A
・化合物B
・バインダー成分
・粒子成分
これら成分の詳細については後述する。
本発明の成型材料は支持基材上に後述する塗料組成物を塗布、乾燥、および硬化する一般的な塗布プロセスにより前記「表面層」を形成することが好ましい。この塗料組成物は、常温にて液状の組成物を指し、前述の特性を付与するため以下の成分を含むことが好ましい。
1)フッ素化合物A
2)化合物B
3)バインダー原料
4)粒子成分
これら成分の詳細については後述する。さらに塗料組成物はこのほかに溶媒や、光重合開始剤、硬化剤、触媒などの各種添加剤を含んでもよい。また、前記塗料組成物に含まれるフッ素化合物Aとバインダー原料の溶解度の間には好ましい条件が存在する。
・条件1 R=[(σd−σBd)2+(σp−σBp)2+(σh−σBh)2]1/2により定義されるパラメーターRが3(MPa)1/2以上、12(MPa)1/2以下の値を有する。
・条件2 σd<σBd
前述のフッ素化合物Aの表面層の最表面への分離、層形成はファンデルワールス相互作用による効果であり、すなわち分散項に由来すると考えられる。従って上記条件を満たさない場合には、前記模擬指紋の付着量を一定値以下にする層を最表面に構成することが困難となり、指紋付着量が増加する場合がある。
フッ素化合物Aとは、フルオロアルキル基、フルオロオキシアルキル基、フルオロアルケニル基、フルオロアルカンジイル基およびフルオロオキシアルカンジイル基からなる群より選ばれる少なくとも1つを含む部位と反応性部位を有する化合物を指す。
Rf1−R2−D1 ・・・一般式(1)
(Rf1はフルオロアルキル基、フルオロオキシアルキル基、フルオロアルケニル基、フルオロアルカンジイル基、フルオロオキシアルカンジイル基を含む部位を、R2はアルカンジイル基、アルカントリイル基、およびそれらから導出されるエステル構造、ウレタン構造、エーテル構造、トリアジン構造を、D1は反応性部位を示す)。
CFn1H(3−n1)−(CFn2H(2−n2))kO−
−(CFn3H(2−n3))mO−
・・・一般式(2)
−(CFn4H(2−n4))pO−(CFn5H(2−n5))sO−
・・・一般式(3)
ここで、n1は1〜3の整数を、n2〜n5は1または2の整数を、k、m、p、sは0以上の整数を指す。好ましくはn1は2以上、n2〜n5は1または2の整数であり、より好ましくはn1は3、n2とn4は2、n3とn5は1または2の整数である。
本発明の成型材料は指紋浸透性を付与する親脂肪酸性を有する化合物Bを有することが好ましい。成型材料への溶解、分散および保持性の観点から現実的にはオリゴマーもしくはポリマーの形態を有することが好ましい。またその構造の一部に反応性の部位を有することが好ましい。
本発明の成型材料は「バインダー成分」を含む層を有することが好ましく、本発明の成型材料を形成するのに適した塗料組成物は、「バインダー原料」を含むことが好ましい。
本発明の成型材料が有する層、および本発明の成型材料を形成するのに適した塗料組成物は前記化合物Bに属する成分とは別に、粒子を含むことが好ましい。ここで、粒子とは無機粒子、有機粒子のいずれでもよいが、耐久性の観点から無機粒子が好ましい。
本発明の成型材料を形成するのに適した塗料組成物は溶媒を含んでもよい。溶媒の種類数としては1種類以上20種類以下が好ましく、より好ましくは1種類以上10種類以下、さらに好ましくは1種類以上6種類以下である。ここで「溶媒」とは、塗布後の乾燥工程にてほぼ全量を蒸発させることが可能な常温、常圧で液体である物質を指す。
本発明の成型材料を形成するのに適した塗料組成物としては、更に光重合開始剤や硬化剤や触媒を含むことが好ましい。
光重合開始剤及び触媒は、無機粒子間、バインダー原料間、無機粒子とバインダー原料間の反応を促進するために用いられる。該開始剤としては、塗料組成物をラジカル反応等による重合および/またはシラノール縮合および/または架橋反応を開始あるいは促進できるものが好ましい。
本発明の成型材料を形成するのに適した塗料組成物には更に、界面活性剤、増粘剤、レベリング剤などの添加剤を必要に応じて適宜含有させてもよい。
本発明の成型材料を形成するのに適した塗料組成物は、フッ素化合物A、化合物B、バインダー原料、粒子を含むが、塗料組成物中のそれぞれの質量関係について説明する。
本発明の成型材料が平面状である場合には、前記「表面層」を設けるため支持基材を必要とする。支持基材に特に限定はなく、ガラス板、プラスチックフィルム、プラスチックシート、プラスチックレンズ、金属板のいずれでもよい。
本発明の成型材料の表面に形成される前記「表面層」は蒸着、スパッタリング、CVDなどの気相処理、塗布、含浸、めっき、ケン化などの液相処理、転写、貼合などの固相処理、およびこれら処理の組み合わせによって成型材料の表面に形成してもよいが、蒸着による気相処理、塗布による液相処理が好ましく、塗料組成物を支持基材等に塗布することにより形成する液相処理がより好ましい。
本発明の成型材料を形成するのに適した塗料組成物は、フッ素化合物A、粒子、バインダー原料に加えて溶媒や他添加物(開始剤、硬化剤、触媒等)を混合して得られる。その製造方法は前記成分の処方量を質量、または体積で計量し、これらを攪拌により混合することにより得られる。この時、加えて減圧や逆浸透膜による脱溶媒処理、モレキュレーシーブによる脱水処理、イオン交換樹脂によるイオン交換処理などを行ってもよい。
固形分濃度=(W3−W1)/(W2−W1)×100
得られた塗料組成物は、塗布する前に適当なろ過処理を行ってもよい。この適当なろ過処理とは、溶媒、粒子の表面の極性状態に合わせたフィルター材料、フィルター目開きを選択し、粒子分散物の分散状態を破壊しないせん断速度、フィルター構造に合わせた圧力条件にてろ過することがより好ましい。
[フッ素化合物A1]
フッ素化合物A1としてフルオロポリエーテル変性トリメトキシシラン(“DOW CORNING”2634 COATING 東レ・ダウコーニング株式会社)を使用した。
フッ素化合物A2としてフルオロアルキル部位を含む化合物(トリアクリロイル−ヘプタデカフルオロノネニル−ペンタエリスリトール 共栄社化学株式会社)を使用した。
フッ素化合物A3としてフルオロポリエーテル部位を含む化合物(MA−78 Miwon Specialty Chemical Co.,Ltd)を使用した。
[化合物B1]
化合物B1としてメタクリル変性シリコーンオイル(X−22−164E 信越化学工業株式会社)を使用した。
化合物B2としてシリコンセグメントを含むブロックコポリマー(モディパーFS720 日油株式会社)を使用した。
化合物B3としてジメチコン系シリコーン架橋物(KGS−042Z 信越化学工業株式会社)を使用した。
化合物B4としてポリジメチルシロキサン化合物(EBECRYL350 ダイセル・オルネックス株式会社)を使用した。
[バインダー原料1]
バインダー原料1として、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(“KAYARAD”DPHA 日本化薬株式会社)を使用した。
バインダー原料2として、ウレタンアクリレートオリゴマー(“KRM”8452 ダイセル・サイテック株式会社)を使用した。
バインダー原料3として、ウレタンアクリレートオリゴマー(“アートレジン”UN−904 根上工業株式会社)を使用した。
[粒子1]
粒子1として、オルガノシリカゾル(MEK−ST−UP 日産化学工業株式会社)を使用した。
粒子2として、オルガノシリカゾル(OSCAL 日揮触媒化成株式会社、固形分濃度5質量%)を使用した。
粒子3として、オルガノシリカゾル(MIBK−SD 日産化学工業株式会社)を使用した。
[塗料組成物1]
下記材料を混合し塗料組成物1を得た。
フッ素化合物A: フッ素化合物A1 0.2 質量部
化合物B: 化合物B1 1.5 質量部
粒子: 粒子1 30 質量部
バインダー: バインダー原料1 22.3質量部
溶媒: MEK 45.3質量部
光重合開始剤: 1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184 BASF社 ) 0.7 質量部。
表1に示すように前記塗料組成物1に対して、フッ素化合物A1を前記フッ素化合物A2に置き換えた以外は同様にして塗料組成物2を得た。
下記材料を混合し塗料組成物3を得た。
フッ素化合物A: フッ素化合物A2 0.1 質量部
化合物B: 化合物B1 1.0 質量部
粒子: 粒子2 80 質量部
バインダー: バインダー原料1 14.9質量部
溶媒: MEK 3.5 質量部
光重合開始剤: 1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184 BASF社 ) 0.5 質量部。
表1に示すように前記塗料組成物3に対して、フッ素化合物A2を前記フッ素化合物A3に、化合物B1を2に置き換えた以外は同様にして塗料組成物4、5を得た。
下記材料を混合し塗料組成物6を得た。
フッ素化合物A: フッ素化合物A3 0.2 質量部
化合物B: 化合物B1 1.5 質量部
粒子: 粒子3 20 質量部
バインダー: バインダー原料1 22.3質量部
溶媒: MEK 55.3質量部
光重合開始剤: 1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184 BASF社) 0.7 質量部。
下記材料を混合し塗料組成物7を得た。
フッ素化合物A: フッ素化合物A3 0.2 質量部
化合物B: 化合物B2 1.5 質量部
バインダー: バインダー原料1 28.3質量部
溶媒: MEK 69.1質量部
光重合開始剤: 1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184 BASF社 ) 0.9 質量部。
下記材料を混合し塗料組成物8を得た。
フッ素化合物A: フッ素化合物A3 0.2 質量部
化合物B: 化合物B1 0.3 質量部
粒子: 粒子1 30 質量部
バインダー: バインダー原料1 23.5質量部
溶媒: MEK 45.3質量部
光重合開始剤: 1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184 BASF社) 0.7 質量部。
下記材料を混合し塗料組成物9を得た。
フッ素化合物A: フッ素化合物A1 0.2 質量部
化合物B: 化合物B3 0.6 質量部
粒子: 粒子1 30 質量部
バインダー: バインダー原料1 23.2質量部
溶媒: MEK 45.3質量部
光重合開始剤: 1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184 BASF社) 0.7 質量部。
表1に示すように前記塗料組成物9に対して、バインダー原料1を前記バインダー原料2、3に置き換えた以外は同様にして塗料組成物10、11を得た。
下記材料を混合し塗料組成物12を得た。
フッ素化合物A: フッ素化合物A1 0.2 質量部
化合物B: 化合物B1 4.0 質量部
粒子: 粒子1 30 質量部
バインダー: バインダー原料1 19.8質量部
溶媒: MEK 45.3質量部
光重合開始剤: 1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184 BASF社 ) 0.7 質量部。
下記材料を混合し塗料組成物13を得た。
フッ素化合物A: フッ素化合物A1 0.2 質量部
化合物B: 化合物B4 1.5 質量部
粒子: 粒子1 30 質量部
バインダー: バインダー原料1 22.3質量部
溶媒: MEK 45.3質量部
光重合開始剤: 1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184 BASF社 ) 0.7 質量部。
下記材料を混合し塗料組成物14を得た。
フッ素化合物A: フッ素化合物A1 0.1 質量部
粒子: 粒子2 80 質量部
バインダー: バインダー原料1 15.9質量部
溶媒: MEK 3.5 質量部
光重合開始剤: 1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184 BASF社) 0.5 質量部。
下記材料を混合し塗料組成物15を得た。
化合物B: 化合物B1 1.5 質量部
粒子: 粒子1 30 質量部
バインダー: バインダー原料1 22.5質量部
溶媒: MEK 45.3質量部
光重合開始剤: 1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184 BASF社) 0.7 質量部。
下記材料を混合し塗料組成物16を得た。
粒子: 粒子1 30 質量部
バインダー: バインダー原料1 24 質量部
溶媒: MEK 45.3質量部
光重合開始剤: 1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン
(イルガキュア184 BASF社) 0.7 質量部。
支持基材としてPET樹脂フィルム上に易接着性塗料が塗布されている“ルミラー”(登録商標)、タイプU46(東レ株式会社)を用いた。前記塗料組成物1〜14を搬送速度10m/分の条件で、小径グラビアコーターおよび乾燥室前半部に赤外線パネルヒーターを有する連続塗布装置を用い、固形分塗布膜厚が4μmになるようにグラビア線数、およびグラビアロール速度比を調整して塗布した。塗布から乾燥、硬化までの間に液膜にあたる風の条件は下記の通りである。
送風温湿度 : 温度:45℃、相対湿度:10%
風速 : 塗布面側:5m/秒、反塗布面側:5m/秒
風向 : 塗布面側:基材に対して平行、反塗布面側:基材に対して垂直
滞留時間 : 1分間
パネルヒーター設定温度:80℃
第2乾燥
送風温湿度 : 温度:100℃、相対湿度:1%
風速 : 塗布面側:5m/秒、反塗布面側:5m/秒
風向 : 塗布面側:基材に対して垂直、反塗布面側:基材に対して垂直
滞留時間 : 1分間
硬化工程
照射出力 600W/cm2 積算光量120mJ/cm2
酸素濃度 0.1体積%
なお、風速、温湿度は熱線式風速計(日本カノマックス株式会社 アネモマスター風速・風量計 MODEL6034)による測定値を使用した。以上の方法により、実施例1〜11、比較例1〜3については赤外線パネルヒーター使用せずに成型材料を作成した。
[数平均粒子径(一次粒子)]
走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察、測定した。観察試料は前記塗料組成物を分散媒(イソプロピルアルコール)に固形分濃度0.5質量%に希釈し、超音波にて分散後、導電テープ上に滴下、乾燥して調製した。数平均粒子径は、1視野あたり一次粒子の集合体としての個数が10個以上50個以下になる倍率にて観察を行い、得られた画像から一次粒子の外接円の直径を求めてこれを等価粒子径とし、観察数を増やし一次粒子100個について測定した値から数平均粒子径を求めた。
フッ素化合物Aおよびバインダー成分に、溶解度の異なる15種の溶媒、水、アセトン、2−ブタノン、シクロペンタノン、イソプロピルアルコール、エタノール、1−オクタノール、トルエン、ヘキサン、酢酸、酢酸ブチル、アニリン、メタンアミド、2−アミノエタノール、および2−ブトキシエタノールを、それぞれ少量ずつ、完全に溶けきるまで添加した。このときの飽和溶液濃度を元に各溶媒への溶解度を6段階(6:不溶、5:質量パーセント濃度5%未満、4:質量パーセント濃度5%以上10%未満、3:質量パーセント濃度10%以上30%未満、2:質量パーセント濃度30%以上50%未満、1:質量パーセント濃度50%以上)に分類した。こうして得られた各溶媒への溶解度の情報を元にHansen Solubility Parameter in Practice(HSPiP)ver.3.1.17(http://www.hansen−solubility.com/index.php)によってハンセンの溶解度パラメーターを計算した。
フッ素化合物Aのハンセンの溶解度パラメーターの分散項をσd、極性項をσp、水素結合項をσhとし、バインダー成分のハンセンの溶解度パラメーターの分散項をσBd、極性項をσBp、水素結合項をσBhとしたとき
R=[(σd−σBd)2+(σp−σBp)2+(σh−σBh)2]1/2
をパラメーターRの定義とした。前述の方法で算出されたフッ素化合物Aおよびバインダー成分のハンセンの溶解度パラメーターを用いて計算した。
作製した成型材料について、次に示す性能評価を実施し、得られた結果を表2、3に示す。特に断りのない場合を除き、測定は各実施例・比較例において1つのサンプルについて場所を変えて3回測定を行い、その平均値を用いた。
成型材料の対象とする面の60度鏡面光沢度は、日本電色工業 VG7000を用いて、成型材料表面の光沢度をJIS Z8741(1997)に準拠した方法で測定し、60%以上を合格とした。
後退接触角の測定は拡張−収縮法により測定を行い、協和界面科学株式会社 接触角計Drop Master DM−501を用いて、同装置の拡張−収縮法測定マニュアルに従った。具体的にはシリンジからオレイン酸(ナカライ規格一級 ナカライテスク)を初期液滴量50μL、液吐出速度8.5μL/秒で液滴を連続的に吸引し、同液滴の縮小過程の形状を0.5秒毎に30回撮影し、同画像から、同装置付属の統合解析ソフト“FAMAS”を用いてそれぞれの接触角を求めた。液滴の収縮過程の接触角は最初、収縮につれて変化し、次いでほぼ一定になる挙動を示すため、液滴の収縮していく方向に接触角を並べ、その順に連続した5点を選択したとき、連続した5点の標準偏差が最初に1°以下になったときの平均値をその測定の後退接触角とし、この測定を1サンプルについて5回行い、その平均値を試料の後退接触角とした。なお、サンプルによっては液滴の収縮過程の接触角が一定にならず、連続的に低下し続けるものもあるが、これについては後退接触角を0°とした。
オレイン酸吸収係数の算出に必要な値のうち、表面層にオレイン酸の体積、および付着領域の面積の測定には協和界面科学株式会社 接触角計Drop Master DM−501を用いて、同装置の静的接触角測定マニュアルに従った。具体的にはシリンジ先端にオレイン酸(ナカライ規格一級 ナカライテスク)2μLの液滴を作成し、成型材料表面に着滴させた後、その付着状態の画像を撮影、同装置付属の統合解析ソフト“FAMAS”を用いて体積および接触面積を算出した。なお体積については付着油滴の形状を切断球形として近似し算出され、接触面積については接触線の長さを真円の直径と仮定した際の同真円の面積として算出した。更にこの付着油滴を25℃、無風状態下で10時間静置した後に同様の測定により体積を計測した。
ION TOF社製、飛行時間型2次イオン質量分析計TOF−SIMSVおよび同社測定ソフトSURFACE LAB 6を用い、積層フィルムの最表面について、2次イオン質量分析法によってF−フラグメントイオン(M/Z=19)とジメチルシロキサンに由来するSi(CH3)+フラグメントイオンを測定し、面内での各フラグメントイオンの分布を求めた。測定条件は以下の通りである。
・測定条件
一次イオン種 :Bi+
一次イオン電流:1.000pA
加速電圧 :25kV
検出イオン極性:negative(F−)、positive(Si(CH3)+)
測定範囲 :100μm×100μm
分解能 :128×128
スキャン回数 :36回。
反射防止部材に500g/cm2荷重となるスチールウール(#0000)を垂直に当て、1cmの長さを20往復した際に目視される傷の概算本数を記載し、下記のクラス分けを行い3点以上を合格とした。
5点: 0本
4点: 1本以上 5本未満
3点: 5本以上 10本未満
2点: 10本以上 20本未満
1点: 20本以上。
本発明の成型材料への模擬指紋の付着は、1.模擬指紋液の調製、2.模擬指紋シートの作成、3.模擬指紋液の前記模擬指紋シートからシリコーンゴムへの転写、4.模擬指紋の前記シリコーンゴムから成型材料表面への付着からなる。
1.の模擬指紋液の調製は下記材料を下記比率で秤量後、30分間マグネチックスターラーにて攪拌して得た。
オレイン酸 14質量部
シリカ(数平均粒子径 2μm) 6質量部
イソプロピルアルコール 80質量部
なお、前記シリカの数平均粒子径は前記シリカ粒子を分散媒(イソプロピルアルコール)に固形分濃度3質量%にて混合、超音波にて分散後、導電テープ上に滴下して観察サンプルを調製した以外は前記方法と同様にして求めた。
2.の模擬指紋シートは、前記指紋コーティング液を支持基材としてPET樹脂フィルム上に易接着性塗料が塗布されている“ルミラー”(登録商標)、タイプ:U46(東レ株式会社)上にワイヤーバー(♯3)を用いて塗布し、50℃で2分間乾燥して得た。
3.の模擬指紋のシリコーンゴムへの転写は、JIS K6253(1997)に規定するゴム硬度50のシリコーンゴムを#250の耐水ペーパーで研磨した。この際シリコーンゴム表面のJIS B0601(2001)に規定する表面粗さはRa=2μm以上、4μm以下であった。次いで、前記耐水ペーパーで研磨したシリコーンゴムを一晩オレイン酸中に浸し膨潤させた。続いて、前記研磨および親油化処理を施したシリコーンゴムを30KPaで2.にて作成した模擬指紋シートに押し付けた。シリコーンゴムへの模擬指紋液の付着量(g/m2)は、シリコーンゴムの面積と付着前後の質量差から求めた値を指し、上記手法で行った結果、いずれも0.03g/m2以上0.07g/m2以下であった。
4.の模擬指紋の成型材料表面への付着は、3.にて模擬指紋液が転写されたシリコーンゴムを成型材料表面に30KPaで押し付けて成型材料表面に形成された痕跡を模擬指紋とした。
成型材料の対象とする面の反対面に黒ビニールテープを貼り付け、前述の模擬指紋の付着前と付着直後の反射色をコニカミノルタ株式会社 分光測色計CM−3600Aを使用して、JIS Z8722(2009)に基づき、正反射光除去の反射色を鏡面反射光トラップを用いた(de:8°)Sb10W10条件で、正反射光込みの反射色を鏡面反射光トラップを用いない(di:8°)Sb10W10条件で、JIS Z8730(2009)に記載のCIE1976(L*a*b*)にて測定した。
パラメーターK1=[(ΔESCI−1)2+(ΔESCE−1)2]1/2。
前記指紋付着前後の正反射光込み、正反射光除去の色差と同様に黒ビニールテープを貼り付け、前述の模擬指紋を付着させた成型材料を25℃、無風状態下において10時間静置した。次いで、前記指紋付着前後の正反射光込み、正反射光除去の色差と同様にして10時間後の反射色を測定した。
パラメーターK2=[(ΔESCI−2)2+(ΔESCE−2)2]1/2。
模擬指紋の成型材料表面への付着量は、波長分散型蛍光X線装置(理学電機 走査型蛍光X線分析装置 ZSX−PrimusII)を使用し、模擬指紋液に含まれるケイ素のKα線強度を測定することにより測定した。具体的には、まずPETフィルム上に模擬指紋液を一定量塗布したサンプルについて前記装置にてケイ素のKα線強度の測定を行うことにより、模擬指紋付着量−ケイ素Kα線強度の検量線を作成した。次いで前記方法にて付着させた模擬指紋のケイ素のKα線強度を測定し、前記検量線から付着量を算出した。この結果から得られた指紋の付着量が0.05g/m2以下を合格とした。
成型材料を任意の場所で切り出した後、原子間力顕微鏡(SII社 SPI3800)を用いて、観察モード=DFMモード、スキャナー=FS−20A、カンチレバー=DF−3、観察視野=5×5μm2、分解能1,024×512pixelsにて表面形態観察を行い観察像を得た。次いで2乗平均粗さの100%をピーク閾値にするため、「Peak Thrsh(%rms)」を100%に設定して解析を行い、ピーク数を求めた。
耐指紋性(指紋付着性)は、成型材料の評価する面を上にして黒画用紙上に置き、指紋を押し付ける指(人差し指)と親指を3回こすってから、前記層の表面にゆっくりと押し付け、付着した指紋の視認性を10点満点で評価した。評価基準は下記のようになっている。
10点: 指紋が視認されない、もしくは未付着部との差がわからない。
7点 : 指紋がほとんど視認できない、もしくは指紋だとは認識されない。
5点 : 指紋が僅かに視認されるが、ほとんど気にならない
3点 : 指紋が視認される
1点 : 指紋が明確に視認され、非常に気になる。
上記評価を10人の対象者について行い、その平均値を求めた。小数点以下については四捨五入して取り扱った。
前記耐指紋性の評価と同様に指紋を転写した後に25℃、無風状態下で10時間静置した指紋の視認性を10点満点で評価した。評価基準は下記のようになっている。
10点: 指紋が視認されない、もしくは未付着部との差がわからない。
7点 : 指紋がほとんど視認できない、もしくは指紋だとは認識されない。
5点 : 指紋が僅かに視認されるが、ほとんど気にならない
3点 : 指紋が視認される
1点 : 指紋が明確に視認され、非常に気になる。
上記評価を10人の対象者について行い、その平均値を求めた。小数点以下については四捨五入して取り扱った。
前述の模擬指紋付着と同様の方法で成型材料表面に付着させた模擬指紋を対象に、所定の時間、温度条件にてこの成型材料を保管した後に、その油滴の表面投影像を、微分干渉顕微鏡を用いて撮影し、得られた画像に対して画像処理ソフトを用いて油滴径dpを求め、この結果を基に面積基準頻度分布、およびその累積頻度の推移を求めた。
まず模擬指紋を付着させた防指紋成型材料の表面を微分干渉顕微鏡により100倍の倍率で画像を撮影した。続いて画像処理ソフトEasyAccess Ver6.7.1.23 にて画像をグレースケールに変換し、ホワイトバランスを最明部と最暗部が8bitのトーンカーブに収まるように調整、さらに油滴の境界が明確に見分けられるようにコントラストを調節した。次いで画像解析ソフトImageJ 1.45sを用いて前述の境界を境に画素の2値化を行い、個々の油滴のなす面積を算出し、そこから該当領域の面積を円形近似したときの直径として油滴径を求めた。
面積基準頻度分布の算出では、まず前述の処理により得られた油滴径dpをもとにそのヒストグラムを作成した。この時油滴径は5μm毎に区分し、これに基づいてMicrosoft Excel 2003のヒストグラム機能を用いて層別をおこなった。次いで得られたヒストグラムに対し表面投影像の面積による重み付けをするため、ヒストグラムの各層別の代表面積を各基数の中心値を代表径とした円と仮定して求め、これに各層別の頻度を乗じ、再度総面積で割ることにより、面積基準頻度分布を求めた。さらに前記の面積基準頻度分布について、縦軸を頻度、横軸を油滴径としてその累積頻度をグラフ化し、累積頻度50%における油滴径の値からメジアン径DPを求めた。具体的には、累積頻度50%となる点を挟む2つの層をヒストグラムから特定し、該当層の油滴径の中心値と累積頻度とで特定される2座標間を直線で結び、この直線上で累積頻度50%となる点の油滴径としてメジアン径DPを算出した。
前述の模擬指紋付着と同様の方法で模擬指紋を成型材料表面に付着させた後、この成型材料を25℃、無風条件下で30分と10時間静置した。次いで前述の油滴径の測定により30分後の油滴径と10時間後の油滴径を測定した。さらにそこから前記面積基準頻度分布に記載の解析により30分後のメジアン径DP1および10時間後のメジアン径DP2を算出した。
(M/Z=43)が存在する部分
2、4、6 ジメチルシロキサンに由来するSi(CH3)+フラグメントイオン
(M/Z=43)が境界値未満の部分
Claims (6)
- 少なくとも一方の面に表面層を有する成型材料であって、前記表面層のJIS Z8741(1997)で規定する60度鏡面光沢度が60%以上であり、飛行時間型2次イオン質量分析計(TOF−SIMS)により測定される、フッ素に由来するF−フラグメントイオン(M/Z=19)が面内で均一に存在し、ジメチルシロキサンに由来するSi(CH3)+フラグメントイオン(M/Z=43)が以下のいずれかで存在することを特徴とする成型材料。
・島状に存在
・網目状に存在
・島状および網目状に存在 - 前記表面層において、前記ジメチルシロキサンに由来するSi(CH3)+フラグメントイオンが存在する部分の占める割合が30%以上、70%以下であることを特徴とする請求項1に記載の成型材料。
- 前記表面層のオレイン酸吸収係数Abが30以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の成型材料。
ここで、オレイン酸吸収係数Abとは前記表面層にオレイン酸を2μl滴下し、シリンジからの吐出時に液滴形状から求めた体積(V1)、着滴時の着滴部の面積(S1)、25℃、無風状態にて10時間保持後の体積(V2)および前記表面層の厚み(T)から、以下の式(1)により求められる値を指す。
Ab=(V1−V2)/(S1×T) 式(1) - 前記表面層のオレイン酸の後退接触角θrが50°以上である請求項1から3のいずれかに記載の成型材料。
- 少なくとも前記表面層が、原子間力顕微鏡(AFM)によって観察される2乗平均粗さ(RMS)を超えるピーク数が25μm2あたり500個以上1,500個以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の成型材料。
- 前記表面層に、模擬指紋を付着させた時に形成される油滴の、面積基準頻度分布から算出したメジアン径(DP)が以下の式(6)および式(7)を満たすことを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の成型材料。
DP1≦80μm 式(6)
(DP1−DP2)/DP1≧0.5 式(7)
DP1:前記模擬指紋の付着から30分後に測定した、模擬指紋を構成する油滴の面積基準頻度分布から算出したメジアン径
DP2:前記模擬指紋の付着から10時間後に測定した、模擬指紋を構成する油滴の面積基準頻度分布から算出したメジアン径
模擬指紋付着条件:
オレイン酸70質量%と数平均粒子径2μmのシリカ30質量%からなる分散物を、JIS B0601(2001)で規定するRaが3μmで、JIS K6253(1997)で規定するゴム硬度50のシリコーンゴムに0.05g/m2付着させ、これを対象とする面に30KPaで付着させる。
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