JP6220457B2 - 異鋼種の連続鋳造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、異鋼種の連続鋳造方法に関し、より詳しくは、異なる鋼種を連続して鋳造する方法において、前の鋼種と後続の鋼種とが混合されて製造されたストランドの混合部を予測して自動的に切断することのできる異鋼種の連続鋳造方法に関する。
異種鋼種(すなわち、異鋼種)の連続鋳造操業は、現在処理中の鋼種の溶鋼(以下、前の鋼種)の成分とは異なる成分を有する新たな鋼種の溶鋼(以下、後続の鋼種)を用いて連続して鋳造する操業である。このために、前の鋼種の操業末期に後続の取鍋に入れられている後続の鋼種の溶鋼をタンディッシュに供給する。このとき、タンディッシュ内では、前の鋼種の溶鋼と後続の鋼種の溶鋼とが混合され、混合された溶鋼は、浸漬ノズル(Submerged Entry Nozzle)を介してモールド内に注入される。
このため、鋳造されたストランドの一部の領域に必要不可欠な異鋼種が混合されて製造された混合部が発生し、このような混合部は、販売製品の成分規格を満たさないため切断されてほとんどが古鉄として用いられる。
一方、従来は、異鋼種の連続鋳造により発生する混合部を切断するために、ストランドのメニスカス(Meniscus)位置を基準として所定の長さに切断していた。しかし、このような切断方法の場合、鋼種の変化又は鋳造速度などの各種の変数とは無関係に、ストランドのメニスカス位置を基準として所定の長さに切断するが故に、切断される混合部の位置が正確ではない。このため、実際の混合部に比べて過剰に切断されて生産性が低下したり、実際の混合部に比べて過少に切断されて混合部が混ざった状態で製品として販売されたりするという不都合がある。
このような問題を解消するために、前の鋼種及び後続の鋼種の種類及びその組み合わせに応じて混合部の長さをデータ化してテーブルを作成したり、異鋼種の操業に際して、前の鋼種及び後続の鋼種の種類及びその組み合わせに応じて当該切断長さに切断を行ったりしていた。しかしながら、このような切断方法でも混合部が過剰に切断されて設計規格を満たす領域が混合部とともに切断されて廃棄されたり、混合部が切断され切れずに一部が製品に混ざったりするという問題が依然として発生していた。
また、従来の他の方法によれば、例えば、韓国登録特許第10−0419886号公報に示すように、前に行われた操業の取鍋の重さの変化量、タンディッシュの重さの変化量、鋳造速度などの操業データを用いて、鋳造中のストランドの前の鋼種及び後続の鋼種の混合濃度を計算していた。さらに、流体力学的な原理により計算された混合濃度を適用して混合部を決定し、混合部の両端の位置で切断を行っていた。ところが、このような混合部の決定方法の場合、ストランドの断面位置別、すなわち、表面部及び中心部の考慮なしに混合濃度及び混合部を予測していた。このため、混合部の予測の正確性又は信頼性が低く、その結果、混合部の少なくとも一部が製品に混ざって顧客に渡されることが依然として発生しているのが現状である。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、異なる鋼種を連続して鋳造する方法において、前の鋼種と後続の鋼種とが混合されて製造されたストランドの混合部を予測して自動的に切断することのできる異鋼種の連続鋳造方法を提供することにある。
また、本発明は、ストランドの混合部の位置を算出して、混合部の位置及び長さの予測の正確性を向上させて、異鋼種の連続鋳造による混合部に起因する製品の不良を防ぐ連続鋳造方法を提供することにある。
本発明は、異鋼種の連続鋳造方法であって、
連続して鋳造されるストランドの内部及び表面部における前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度をそれぞれリアルタイムで取得するステップと、
前記リアルタイムで取得された内部及び表面部の無次元の相対濃度を有するストランドの長手方向の位置を算出するステップと、
前記取得された内部及び表面部の無次元の相対濃度のそれぞれを基準濃度と比較して、前記ストランドにおける混合部を予測するステップと、
前記予測された混合部を切断するステップと、
を含み、
前記前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度を取得するステップの前に、
後続の取鍋の開孔信号を検出するステップと、を含み、
前記後続の取鍋の開孔信号を正確に検出するステップは、鋳造速度及びタンディッシュの残湯量が所定の値以下であるとき、
仮想の取鍋の開孔信号を送出するステップと、
前記仮想の取鍋の開孔信号が送出された時点からタンディッシュの重さをリアルタイムで検出するステップと、
前記タンディッシュの重さを所定の時間間隔のタンディッシュの平均重さとして算出するステップと、
前記タンディッシュの平均重さが上昇し続ける時間を通して後続の取鍋の開孔時点を設定するステップと、
を含むことを特徴とする。
前記無次元の相対濃度を取得する前記ストランドの位置は、前記ストランドの高さ方向における中心部及び表面部であることが好ましい。
また、本発明は、異鋼種の連続鋳造方法であって、
タンディッシュにおける前の鋼種及び後続の鋼種の相対的な量と、モールドにおける前の鋼種及び後続の鋼種の相対的な量とを用いて、前記モールドから凝固されて連続して鋳造されるストランドの高さ方向における複数の位置においてそれぞれ前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度をリアルタイムで取得するステップと、
前記リアルタイムで取得された前記無次元の相対濃度を有するストランドの長手方向の位置を算出するステップと、
前記取得された前記無次元の相対濃度のそれぞれを基準濃度と比較して、前記ストランドにおける混合部を予測するステップと、
前記予測された混合部を切断するステップと、
を含み、
前記前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度を取得するステップの前に、
後続の取鍋の開孔信号を検出するステップを含み、
前記後続の取鍋の開孔信号を正確に検出するステップは、鋳造速度及びタンディッシュの残湯量が所定の値以下であるとき、
仮想の取鍋の開孔信号を送出するステップと、
前記仮想の取鍋の開孔信号が送出された時点からタンディッシュの重さをリアルタイムで検出するステップと、
前記タンディッシュの重さを所定の時間間隔のタンディッシュの平均重さとして算出するステップと、
前記タンディッシュの平均重さが上昇し続ける時間を通して後続の取鍋の開孔時点を設定するステップと、
を含むことを特徴とする。
前記無次元の相対濃度を取得する前記ストランドの高さ方向における複数の位置は、前記ストランドの中心部及び表面部を含むことが好ましい。
前記連続して鋳造されるストランドから前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度をリアルタイムで取得するステップ前に、前記基準濃度を設定するステップを含み、前記基準濃度を設定するステップは、前記前の鋼種の各成分に対する上限濃度の中で最下限の濃度を第1の基準濃度に設定するステップと、前記後続の鋼種の各成分に対する下限濃度の中で最上限の濃度を第2の基準濃度に設定するステップと、を含み得る。
前記第1の基準濃度及び第2の基準濃度を設定するステップにおいて、前記前の鋼種の成分の濃度を下限の無次元の濃度及び上限の無次元の濃度として算出するステップと、前記前の鋼種の各成分に対する上限の無次元の濃度の中で最下限の無次元の濃度を第1の基準濃度に設定するステップと、前記後続の鋼種の成分の濃度を下限の無次元の濃度及び上限の無次元の濃度として算出するステップと、前記後続の鋼種の各成分に対する下限の無次元の濃度の中で最上限の無次元の濃度を第2の基準濃度に設定するステップと、を含み得る。
前記前の鋼種の各成分の濃度を下限の無次元の濃度及び上限の無次元の濃度として算出する際に、前記前の鋼種の下限の無次元の濃度が前の鋼種の上限の無次元の濃度よりも高い場合、前の鋼種の下限の無次元の濃度値を前の鋼種の上限の無次元の濃度値に置換し、前の鋼種の上限の無次元の濃度値は前の鋼種の下限の無次元の濃度値に置換するステップを含み、前記後続の鋼種の各成分の濃度を下限の無次元の濃度及び上限の無次元の濃度として算出する際に、前記後続の鋼種の下限の無次元の濃度が後続の鋼種の上限の無次元の濃度よりも高い場合、後続の鋼種の下限の無次元の濃度値を後続の鋼種の上限の無次元の濃度値に置換し、後続の鋼種の上限の無次元の濃度は後続の鋼種の下限の無次元の濃度に置換するステップを含み得る。
前記取得された中心部及び表面部の無次元の相対濃度のうちの少なくともいずれか一つの無次元の相対濃度が基準濃度から外れると、混合状態と判断し、前記取得された中心部及び表面部の無次元の相対濃度のうちの少なくともいずれか一つの無次元の相対濃度が基準濃度から外れる無次元の相対濃度を有するストランドの長手方向の位置を混合部と判断することが好ましい。
前記取得された中心部の無次元の相対濃度が基準濃度に達するストランドの長手方向の位置を混合部の開始点と判断し、前記取得された表面部の無次元の相対濃度が基準濃度に達するストランドの長手方向の位置を混合部の終了点と判断することが好ましい。
前記前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度を取得するステップの前に、
タンディッシュの溶鋼の残湯量、鋳造速度、前の鋼種及び後続の鋼種のそれぞれの濃度
データをオンラインで受け取って保存するステップ、
を含み、
前記後続の取鍋の開孔信号が検出された時点から前記ストランドの中心部及び表面部の
それぞれの無次元の相対濃度をリアルタイムで取得し、
前記後続の取鍋の開孔信号が検出された時点から無次元の濃度取得時間をカウントして
基準時間とリアルタイムで比較するステップと、
前記無次元の濃度取得時間が基準時間以下である場合、前記取得された中心部の無次元
の相対濃度を第1の基準濃度と比較し、前記取得された表面部の無次元の相対濃度を第2
の基準濃度と比較するステップと、
前記濃度取得時間が基準時間を超えた場合、前記ストランドの中心部及び表面部のそれ
ぞれの無次元の相対濃度の取得を終えるステップと、
を含み、
前記ストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度の取得を終えた後、
前記前の鋼種と後続の鋼種との間の種類が予め設定された異鋼種の切断テーブルに含ま
れている種類であるか否かを判断するステップと、
現在操業中の前の鋼種と後続の鋼種との間の種類が予め設定された異鋼種の切断テーブ
ルに含まれている種類である場合、当該異鋼種の種類の切断長さで切断するステップと、
現在操業中の前の鋼種と後続の鋼種との間の種類が予め設定された異鋼種の切断テーブ
ルに含まれていない場合、予め設定された所定の切断長さで切断するステップと、
を含み、
前記仮想の取鍋信号が送出された時点からタンディッシュの重さをリアルタイムで検出するに当たってミリ秒(ms)の単位で検出し、所定の時間間隔のタンディッシュの平均重さを算出するに当たって、前記ミリ秒(ms)の単位で検出された前記タンディッシュの平均重さを秒(ms)単位の所定の時間間隔のタンディッシュの平均重さとして算出し、
td(t)を現時点のタンディッシュの残湯量の重さ、Wtd(t−△t)を前の時
点のタンディッシュの残湯量の重さとしたとき、
td(t)−Wtd(t−△t)及びWtd(t)−Wtd(t−2*△t)が両方
とも「0」よりも大きいか又はそれに等しいとき、t−2*△tを後続の取鍋の開孔時点
と判断し、
前記t−2*△tの時点からストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対
濃度を取得し、
t−4*△tの時点からタンディッシュの残湯量及び鋳造速度を保存することを特徴と
する。
前記ストランドの中心部及び表面部における前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度を取得するステップは、タンディッシュ内の後続の溶鋼の流入体積流量Qtd−inを算出するステップと、前記タンディッシュ内の後続の溶鋼の流入体積流量Qtd−inを用いて、現時点におけるタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Ctd−ave(t+△t)を算出するステップと、前記現時点のタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Ctd−ave(t+△t)を用いて、現時点でタンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t+△t)を算出するステップと、前記現時点のタンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t+△t)を用いて、現時点でモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Cmd−ave(t+△t)を算出するステップと、前記現時点のモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Cmd−ave(t+△t)及び現時点でモールドに流入する溶鋼の無次元の濃度Cmd−in(t+△t)を用いて、現時点でモールドから排出されるストランドの無次元の相対濃度Cmd_out(t+△t)を算出するステップと、を含み得る。
前記タンディッシュ内の後続の溶鋼の流入体積流量Qtd−inは数式5により算出され、
Figure 0006220457

(Wtd(t)は、前の時点のタンディッシュ内の溶鋼の合計の重さであり、Wtd(t+△t)は、現時点のタンディッシュ内の溶鋼の合計の重さであり、Qtd−outは、タンディッシュから排出される溶鋼の体積流量であり、ρは、液状溶鋼の密度である。)
前記現時点におけるタンディッシュ内の溶鋼の平均濃度Ctd−ave(t+△t)は、数式6により算出され、
Figure 0006220457

(Ctd_ave(t)は、前の時点のタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度であり、Qtd−in(t)は、前の時点でタンディッシュ内に流入する溶鋼の流入体積流量であり、Ctd−in(t)は、前の時点のタンディッシュ内の後続の溶鋼の流入濃度(無次元の相対濃度)であり、Qtd−out(t)は、前の時点のタンディッシュから排出される溶鋼の体積流量であり、Ctd−out(t)は、前の時点のタンディッシュから排出される溶鋼の濃度(無次元の相対濃度)であり、ρは、液状溶鋼の密度である。)
前記現時点でタンディッシュから排出される溶鋼の濃度Ctd−out(t+△t)は、数式7により算出され、
Figure 0006220457

(ftdは、タンディッシュ内の外挿係数であり、Ctd_ave(t+△t)は、現時点におけるタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度であり、Ctd−in(t+△t)は、現時点でタンディッシュに流入する溶鋼の無次元の相対濃度である。)
前記現時点におけるモールド内の溶鋼の平均濃度Cmd−ave(t+△t)は、数式8により算出され、
Figure 0006220457

(Wmd(t)は、前の時点におけるモールド内の溶鋼の合計の重さであり、Cmd−ave(t)は、前の時点におけるモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度であり、Qmd−in(t)は、前の時点におけるモールド内の溶鋼の流入体積流量であり、Cmd−in(t)は、前の時点におけるモールド内の溶鋼の流入濃度(無次元の相対濃度)であり、Wmd(t+△t)は、現時点におけるモールド内の溶鋼の合計の重さであり、Qmd−out(t)は、モールドから排出される溶鋼の体積流量であり、Cmd−out(t)は、前の時点でモールドから排出されるストランドの無次元の相対濃度であり、ρは、液状溶鋼の密度である。)
前記現時点でモールドから排出されるストランドの濃度Cmd_out(t+△t)は、数式9により算出されることが好ましい。
Figure 0006220457

(fmdは、モールドの内外挿係数であり、Cmd_ave(t+△t)は、現時点におけるモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度であり、Cmd−in(t+△t)は、現時点でモールドに流入する溶鋼の無次元の相対濃度である。)
前記ストランドの中心部の無次元の相対濃度を算出するステップにおいて、前記数式7の内外挿係数ftdに4±2を適用し、前記数式9の内外挿係数fmdに0.7±0.4を適用して、ストランドの中心部の無次元の濃度Cmd−out−centerを算出し得る。
前記ストランドの表面部の無次元の相対濃度を算出する際に、前記数式7の内外挿係数ftdとして2.2±0.6を適用し、前記数式9の内外挿係数fmdに0.5±0.2を適用して、ストランドの表面部の無次元の相対濃度Cmd−out−surfaceを算出し得る。
前記数式5、数式6、及び数式8のそれぞれにおける密度ρ値として液状の溶鋼の密度を用い、前記溶鋼の密度として7000kg/m〜7400kg/m値を適用し得る。
前記ストランドの表面部の無次元の相対濃度の取得が始まる前記ストランドの位置を設定するステップと、前記ストランドの中心部の無次元の相対濃度の取得が始まる前記ストランドの位置を設定するステップと、を含み、前記後続の取鍋の開孔時点におけるストランドの位置を前記ストランドの表面部の無次元の相対濃度の取得が始まる位置に設定し、前記後続の取鍋の開孔時点におけるストランドの位置から−4m±4mの位置を前記ストランドの中心部の無次元の相対濃度の取得が始まる位置に設定することが好ましい。
前記取得された表面部の無次元の相対濃度を有する前記ストランドの長手方向の位置を算出するステップにおいて、ストランドの断面の面積Amdと溶鋼の固相密度ρの積で、前記モールドから排出される溶鋼の体積流量Qmd−outを割る数式10により算出され得る。
Figure 0006220457

(Qmd_outは、モールドから排出される溶鋼の体積流量であり、Amdは、ストランドの断面の面積であり、ρは、固相溶鋼の密度であって、7600kg/m〜8000kg/m値を適用する。)
前記取得された中心部の無次元の相対濃度を有する前記ストランドの長手方向の位置を算出するステップにおいて、前記取得された表面部の無次元の相対濃度を有する位置から−4m±4mの位置を中心部の無次元の相対濃度を有する位置に設定することが好ましい。
前記リアルタイムで取得されたストランドの中心部の無次元の相対濃度が第1の基準濃度に達するストランドの個所から前記リアルタイムで取得されたストランドの表面部の無次元の相対濃度が第2の基準濃度に達するストランドの個所までを混合部と予測し得る。
前記リアルタイムで取得されたストランドの中心部の無次元の濃度が第1の基準濃度に達するストランドの位置を第1の切断位置に設定するステップと、前記リアルタイムで取得されたストランドの表面部の無次元の濃度が第2の基準濃度に達するストランドの位置をストランドの第2の切断位置に設定するステップと、前記第1の切断位置と第2の切断位置のそれぞれにおいて切断を行って、前記混合部を切断するステップと、を含み得る。
前記ストランドの混合部を予測するステップ及び予測された混合部の切断ステップがオンラインプロセスにより行われることが好ましい。
本発明によれば、ストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の濃度を取得し、これを用いて混合部の長さ及び位置を導く。すなわち、従来のように、異鋼種の操業条件とは無関係に所定の長さに切断せず、異鋼種の操業時ごとにストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の濃度を取得し、取得された無次元の濃度を有するストランドの位置を設定して、混合部の位置及び長さを予測する。したがって、混合部の位置及び長さの予測の正確性が向上することにより、混合部の過剰な切断による収益性の低下を防ぎ、混合部の過少の切断により不良の製品が顧客に出荷されることを防ぐことができる。
通常の連続鋳造設備を示す図である。 溶鋼の供給及び凝固過程を経てストランド又は鋳片として製造される過程を説明するための通常の連続鋳造設備の要部を示す図である。 本発明の一実施形態によるストランドの異鋼種の混合部の予測方法及びこれを用いた混合部の切断方法を順次に示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による連続鋳造方法における混合部の切断方法を具体的に示すフローチャートである。 本発明の実施形態による連続鋳造方法における混合部の切断方法を具体的に示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による後続の取鍋の開孔信号の検出ステップを具体的に説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態によるストランドの異鋼種の混合部を予測するための第1の基準濃度及び第2の基準濃度を設定する方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による方法により取得された、前の鋼種及び後続の鋼種の成分別の無次元の濃度を示すグラフである。 異鋼種の連続鋳造により製造されたストランドの上下方向(断面の厚さ方向)及び鋳造方向(長手方向)におけるCrの無次元の濃度分布を示すグラフである。 異鋼種の連続鋳造の操業に際して、モールド内の濃度の経時的な変化を示す写真である。 異鋼種の連続鋳造の操業に際して、タンディッシュの影響を考慮せず、モールドの影響のみを考慮して、最終的な凝固が終わったストランドの長手方向及び断面に対する濃度分布の計算結果を示すグラフである。 本発明の一実施形態によるストランドの中心部及び表面部の無次元の濃度を取得する方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による方法を用いてストランドの中心部及び表面部の無次元の濃度を取得したデータと、鋳造されたストランドに対して長手方向に実際の成分を測定した結果を比較したグラフである。 本発明の一実施形態による予測方法を用いて混合部を予測し、予測された混合部を採取して濃度を測定したデータを比較したグラフである。 図15は、本発明の一実施形態による混合部の予測方法を用いて1年間の混合部の長さを分析したグラフである。
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明は以下に開示する実施形態に何ら限定されるものではなく、異なる様々な形態で具現され、単にこれらの実施形態は本発明の開示を完全なものにし、通常の知識を有する者に発明の技術範囲を完全に知らせるために提供されるものである。
以下では、モールドで凝固されてモールドの外部に引出又は排出され、鋳造方向に延設された凝固物において、切断される前の状態を「ストランド」と称し、ストランドを所定の長さに切断したものを「鋳片」と称する。
図1は、通常の連続鋳造設備を示す図である。図2は、溶鋼の供給及び凝固過程を経てストランド又は鋳片として製造される過程を説明するための通常の連続鋳造設備の要部を示す図である。
図1及び図2を参照すると、連続鋳造設備は、精錬された溶鋼を収容し、移動可能な取鍋100(110、120)と、取鍋100(110、120)から供給された溶鋼を収容するタンディッシュ200と、タンディッシュ200から溶鋼が供給され、凝固させて所定の形状のストランドSとして製造するモールド300と、一方の端がタンディッシュ200に接続され、下部の少なくとも一部がモールド300内に嵌入するように配設されて、タンディッシュ200内の溶鋼をモールドに注入するノズル400と、モールド300から引き出されるストランドSを鋳造方向に搬送する多数のローラー500と、多数のローラー500により搬送中のストランドSに冷却水を噴射する多数のセグメント600と、モールド300から連続して製造されるストランドSを所定の大きさに切断して所定の形状を有する鋳片700として製造する切断器800と、を備える。ここで、切断器800としては、ガストーチ又は油圧剪断機などが使用可能である。
タンディッシュ200は、モールド300に溶鋼を供給する排出口を有するが、連続鋳造設備に応じて排出口は複数設けられてもよく、排出口の数に対応する数のモールド300が設けられる。このため、複数のモールド300を有する連続鋳造設備の場合、モールド300から凝固されて引き出されるストランドSは複数である。
異鋼種の連続鋳造において、第1の取鍋110及び第2の取鍋120に互いに異なる成分鋼種の溶鋼が収容され、いずれか一つの取鍋(110又は120)がタンディッシュ200への溶鋼の供給を終えると、他の取鍋(110又は120)に位置を交代するように取鍋ターレット(図示せず)が180°回転する。これにより、互いに異なる鋼種の溶鋼がタンディッシュに交代で供給される。例えば、第1の取鍋110に収容された溶鋼をタンディッシュ200に供給してまず鋳造を行い、鋳造末期に第2の取鍋120の溶鋼をタンディッシュ200に供給して鋳造することにより、連続して異鋼種を鋳造する。
このような異鋼種の連続鋳造において、現在鋳造中で操業末期にある鋼種の溶鋼(以下、前の鋼種)と、後続して注入される鋼種の溶鋼(以下、後続の鋼種)とがタンディッシュ200及びモールド300内で混合されることにより、ストランドSに前の鋼種及び後続の鋼種が混合されて凝固した混合部が発生する。
このため、本発明では、異鋼種の連続鋳造において、オンラインシステムによりストランドSの濃度をリアルタイムで取得し、取得された濃度を有するストランドSの位置を算出し、これにより混合部の位置をリアルタイムで予測することで、混合部の予測の正確性を向上させて、混合部を自動的に切断することができる異鋼種の連続鋳造方法を提供する。
図3は、本発明の一実施形態によるストランドの異鋼種の混合部の予測方法及びこれを用いた混合部の切断方法を順次に示すフローチャートである。図4及び図5は、本発明の一実施形態による連続鋳造方法における混合部の切断方法を具体的に示すフローチャートであり、図3に示す混合部の予測方法及び混合部の切断方法を含む。
以下では、図3〜図5を参照して、本発明の一実施形態による異鋼種の連続鋳造におけるストランドの混合部の切断方法について説明する。ここで、複数のモールドから凝固されて引き出される複数のストランドを有する連続鋳造設備において、各ストランドは、タンディッシュ内部の流動制御装置、例えば、ダム若しくは堰により均一に溶鋼が供給されるため、各ストランドにおける混合部の切断方法は同様に適用される。このため、1本のストランドを適用する場合についてのみ説明する。
図3を参照すると、本発明の一実施形態によるストランドの異鋼種の混合部の予測方法は、異鋼種の連続鋳造のための工程変数又は工程データを保存するステップ(S100)と、後続の鋼種が収容された取鍋(以下、後続の取鍋)の開孔信号を検出するステップ(S200)と、モールドから凝固されて引き出されるストランドの異鋼種の混合部の予測のための第1の基準濃度及び第2の基準濃度を設定するステップ(S300)と、ストランドの内部及び表面部における前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度をリアルタイムで取得し、リアルタイムで取得された内部及び表面部の無次元の相対濃度を有するストランドの長手方向の位置を算出するステップ(S400)と、取得されたストランドの内部の無次元の相対濃度と第1の基準濃度とをリアルタイムで比較し、取得されたストランドの表面部の無次元の相対濃度と第2の基準濃度とをリアルタイムで比較するステップ(S600)と、取得された内部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度と第1及び第2の基準濃度との間の比較結果に基づいて、ストランドにおける混合部を予測するステップ(S700)と、予測された混合部を切断するステップ(S1100)と、を含む。
ここで、ストランドの内部及び表面部とは、ストランドの長手方向(すなわち、左右方向)又は鋳造方向に交差するストランドの上下方向(又は、高さ方向)における内部及び表面部であり、内部は、ストランドの上下方向(又は、高さ方向)における中心部であり、表面部は、ストランドの上面及び下面のうちのいずれか一方である。
また、前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度は、換言すると、前の鋼種に対して後続の鋼種が混合されている度合い又は量であるため、別の言い方をすると、前の鋼種と後続の鋼種とが混合された度合い、すなわち、「混合濃度」である。
無次元の濃度とは、通常の濃度値を無次元比で示すか、又は無次元化させたものであり、0以上1以下の値として示す濃度である。このため、前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度も0以上1以下の値として示される。前の鋼種の無次元の濃度を0と定義し、後続の鋼種の無次元の濃度を1と定義する。例えば、無次元の相対濃度が0である場合は、溶鋼中又はストランド中に後続の鋼種が0%、すなわち、後続の鋼種の流入がまったくない場合を意味する。逆に、無次元の相対濃度が1である場合は、溶鋼中又はストランド中に後続の鋼種が100%である場合である。例えば、無次元の相対濃度が0.4である場合は、溶鋼又はストランド中に前の鋼種が60%、後続の鋼種が40%混合されたことを意味する。
リアルタイムで取得されるストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度と比較される第1の基準濃度及び第2の基準濃度は、無次元の濃度値である。
図3に示す実施形態による異鋼種の混合部の予測及び切断方法は、後続の取鍋の開孔時点から算出されるストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度の取得時間に応じて、図5に示すように、上述した異鋼種の混合部の予測及び切断方法を取るか又は取らないかを選択する。
換言すると、ストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度の取得時間が基準時間以下である場合、取得された中心部及び表面部のそれぞれの無次元の濃度を第1及び第2の基準濃度と比較して混合部を予測する後続ステップに移行する。しかし、逆に、ストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度の取得経過時間が基準時間を過ぎた場合、中心部及び表面部のそれぞれの濃度取得ステップを終える。また、前の鋼種及び後続の鋼種の種類に応じて、予め設定された混合部の切断長さがデータ化されているデータテーブルに基づいて混合部を切断するか、又は前の鋼種と後続の鋼種との間の種類とは無関係に予め設定された所定の長さに切断する。
図4及び図5は、上述したストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度の取得時間に応じて混合部の位置を自動的に予測して切断するか、異鋼種の組み合わせに応じて予め設定された混合部の切断長さのデータテーブルを用いて切断するか、又は設定された所定の長さに切断する一連のステップを含むフローチャートである。
図4及び図5を参照すると、本発明の一実施形態による異鋼種の連続鋳造方法は、異鋼種の連続鋳造に伴う工程データを保存するステップ(S100)と、後続の取鍋の開孔信号を検出するステップ(S200)と、モールドから凝固されて引き出されるストランドの異鋼種の混合部の予測のための第1の基準濃度及び第2の基準濃度を設定するステップ(S300)と、ストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度をリアルタイムで取得して、現時点で取得された中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度を有するストランドの位置を算出するステップ(S400)と、ストランドの中心部及び表面部の無次元の相対濃度の取得時間を基準時間と比較するステップ(S500)と、を含む。
以上では、後続の取鍋の開孔信号を検出するステップ(S200)後に、モールドから凝固されて引き出されるストランドの異鋼種の混合部の予測のための第1の基準濃度及び第2の基準濃度を設定するステップ(S300)を行った。しかしながら、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、後続の取鍋の開孔信号を検出するステップ(S200)及びモールドから凝固されて引き出されるストランドの異鋼種の混合部の予測のための第1の基準濃度及び第2の基準濃度を設定するステップ(S300)の順序は逆になっても構わない。
また、ストランドの中心部及び表面部の無次元の相対濃度の取得時間が基準時間以下である場合(yes)、取得されたストランドの中心部の無次元の相対濃度と第1の基準濃度を比較し、ストランドの表面部の無次元の相対濃度と第2の基準濃度をリアルタイムで比較するステップ(S600)と、取得された中心部及び表面部の無次元の相対濃度と第1及び第2の基準濃度との間の比較結果に基づいて、ストランドの混合部位置を予測し且つ判断するステップ(S700)と、予測された混合部を切断するステップ(S1100)と、を含む。
さらに、ストランドの中心部及び表面部の無次元の相対濃度の取得時間が基準時間を超える場合(NO)、ストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度の取得を終えるステップ(S800)と、現在操業中の異鋼種の種類、すなわち、前の鋼種及び後続の鋼種が予め設定された混合部の切断長さのテーブルに含まれている種類であるか否かを判断するステップ(S900)と、現在操業中の前の鋼種及び後続の鋼種の組み合わせが予め設定された切断長さのテーブルに含まれている種類である場合(Yes)、操業中の前の鋼種及び後続の鋼種の組み合わせに相当する種類を混合部の切断長さのテーブルから見出して、当該長さに切断するステップ(S1200)と、現在操業中の前の鋼種及び後続の鋼種の組み合わせが予め設定された切断長さのテーブルにない種類である場合(NO)、所定の長さ(例えば、最大の長さ)に切断するステップ(S1300)と、を含む。
以下では、図6〜図14を参照して、本発明の一実施形態による連続鋳造方法の各ステップについて詳細に説明する。
図6は、本発明の一実施形態による後続の取鍋の開孔信号の検出ステップを具体的に説明するフローチャートである。図7は、本発明の一実施形態による方法を用いてストランドの異鋼種の混合部を予測するための第1の基準濃度及び第2の基準濃度を設定する方法を示すフローチャートである。図8は、本発明の一実施形態による方法により取得された、前の鋼種及び後続の鋼種の成分別の無次元の濃度を示すグラフである。図9は、異鋼種の連続鋳造により製造された鋳片の上下方向(断面の厚さ)及び鋳造方向(長手方向)におけるCrの無次元の濃度分布を示すグラフである。図10は、異鋼種の連続鋳造操業に際して、モールド内の濃度の経時的な変化を示す写真である。図11は、異鋼種の連続鋳造の操業に際して、タンディッシュの影響を考慮せず、モールドの影響のみを考慮して、最終的な凝固が終わったストランドの長手方向及び断面に対する濃度分布の計算結果を示すグラフである。図12は、本発明の一実施形態によるストランドの中心部及び表面部の濃度を取得する方法を示すフローチャートである。図13は、本発明の一実施形態による方法を用いてストランドの中心部及び表面部の無次元の濃度を取得したデータと、鋳造されたストランドに対して長手方向に実際の成分を測定した結果を比較したグラフである。図14は、本発明の実施形態による予測方法を用いて混合部を予測し、予測された混合部を採取して濃度を測定したデータを比較したグラフである。
図4に示す異鋼種の連続鋳造工程データを保存するステップ(S100)では、異鋼種の操業において、ストランドの混合部の予測のための変数データである鋳造条件、異鋼種の成分などの情報を保存する。すなわち、タンディッシュの溶鋼の残湯量、鋳造速度、現在操業中の鋼種の溶鋼(以下、前の鋼種)の成分の濃度と、タンディッシュに後続して供給される鋼種の溶鋼(以下、後続の鋼種)の成分の濃度を保存する。このような工程データの保存は、異鋼種の操業時ごとに初期化されて新たに設定及び保存されるのが好ましい。なお、連続鋳造設備から複数本のストランドが引き出される場合、各ストランドに対する鋳造速度を保存する。
本実施形態では、後続の取鍋の開孔時点からストランドの無次元の相対濃度を取得する。このため、後続の鋼種が保存された取鍋が開孔される信号を正確に検出する必要がある。図6を参照すると、後続の取鍋の開孔信号を検出するステップ(S200)は、後続の取鍋の仮想の開孔信号を送出するステップ(S210)と、後続の取鍋の仮想の開孔信号が送出される時点からリアルタイムでタンディッシュの重さを検出するために、ミリ秒(ms)単位で検出するステップ(S220)と、ミリ秒(ms)単位で検出されたタンディッシュの重さを秒(s:second)間隔の平均的なタンディッシュの重さとして算出するステップ(S230)と、平均的なタンディッシュの重さのデータをリアルタイムで受信して、時間の経過につれて算出された平均的なタンディッシュの重さが上昇し続けるか否かを判断するステップ(S240)と、平均的なタンディッシュの重さが上昇し続ける時点を後続の取鍋の開孔時点に設定するステップ(S250)と、を含む。
一方、従来では、後続の取鍋の開孔信号を検出する際に、後続の取鍋のスライドゲートが所定の開度率以上、例えば、100%開かれると、その信号を受信して後続の取鍋の開孔信号として検出した。ところが、たとえスライドゲートが開かれたとしても、後続の取鍋の排出口が閉塞されて溶鋼が排出されないことが頻繁に発生した。このように取鍋から溶鋼が排出されなくても、スライドゲートのみの動作を感知して後続の取鍋の開孔信号を検出するため、その正確性が低下するという問題がある。
このため、従来では、この問題を解消するために、混合部の予測のために後続の取鍋の開孔信号を検出する際に、タンディッシュの重さを感知するセンサーを用いて時間に応じて測定するが、ミリ秒(ms)単位の非常に短い時間間隔で測定した。また、ミリ秒(ms)おきでリアルタイムで測定されたタンディッシュの重さの変化値を分析して、タンディッシュの重さが上昇し続ける場合、プログラマブルロジックシステム(PLC:Programmable Logic System)では、後続の取鍋が開孔された旨の信号を送出する。しかしながら、ミリ秒(ms)単位の非常に短い間隔で測定されたタンディッシュの重さ値は、センサーの敏感度によりハンティングが発生する。これにより、後続の取鍋が実際に開孔されていない状況でも、プログラマブルロジックシステム(PLC)では、後続の取鍋の開孔信号を送出する場合が頻繁に発生する。このような問題を解消するために、プログラマブルロジックシステム(PLC)では、タンディッシュの重さが上昇し続けた後に、上昇し続けた時点のタンディッシュの重さが再感知された場合の時点で後続の取鍋の開孔信号を送出した。ところで、上昇し続けた時点のタンディッシュの重さが再感知された場合に開孔信号として送出するため、取鍋の開孔信号は、実際とは異なり、遅れて送出される場合が頻繁に発生した。このような開孔信号の遅延の問題を解消するために、上昇し続けた時点のタンディッシュの重さが再感知された時点からそれ以前の10分間のデータを検索して、タンディッシュの重さが最低である時点を後続の取鍋の開孔信号に設定する作業を再び行った。しかし、このような方法は、事後措置方法であり、後続の取鍋の開孔信号をリアルタイムで感知することができなという問題がある。このため、後続の取鍋の開孔信号が依然として遅れて発生するか、或いは、正確ではないという問題が発生し、これは、混合部の予測の正確性を低減させる要因となる。
このため、本発明では、異鋼種の連続鋳造操業に際して、後続の取鍋の開孔信号を正確に検出するために、異鋼種の操業条件に応じて、例えば、鋳造速度及び溶鋼の残湯量を低め、鋳造速度及びタンディッシュの残湯量が所定の値以下であるとき、プログラマブルロジックシステム(PLC)で後続の取鍋の仮想の開孔信号を送出する(ステップS210)。次いで、後続の取鍋の仮想の開孔信号が送出された時点からミリ秒(ms)単位で、例えば、200ms単位でタンディッシュの重さを測定する(ステップS220)。次いで、ミリ秒(ms)単位で検出されたタンディッシュの重さを秒(s)単位、例えば、1秒又は2秒単位の所定の間隔で平均的なタンディッシュの重さを算出し(ステップS230)、算出した平均的なタンディッシュの重さをリアルタイムで分析して、上昇し続けるか否かを判断する(ステップS240)。すなわち、数式で説明すると、「Wtd」をタンディッシュの残湯量の重さ、「t」を現時点の時間、t−△tを前の時点の時間としたとき、Wtd(t)−Wtd(t−△t)及びWtd(t)−Wtd(t−2*△t)が両方とも「0」よりも大きいか又はそれに等しいとき、t−2*△tを後続の取鍋の開孔時点と判断して、後続の取鍋の開孔信号を送出する。また、t−2*△tの時点からストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度を計算し、このために、t−4*△tの時点からタンディッシュの残湯量及び鋳造速度を保存して、リアルタイムで混合部を予測可能にする。
異鋼種の混合部の予測のためにストランドの中心部の無次元の相対濃度及び表面部の無次元の相対濃度と比較される第1及び第2の基準濃度は、無次元の濃度値である。以下では、図7を参照して、本発明の一実施形態による第1及び第2の基準濃度を算出する方法について説明する。
図7を参照すると、本発明の一実施形態によるストランドの異鋼種の混合部を予測するための第1の基準濃度及び第2の基準濃度を設定する方法は、前の鋼種及び後続の鋼種のそれぞれの全ての成分の濃度データを受信するステップ(S310a、S310b)と、前の鋼種の各成分に対する下限の無次元の濃度及び上限の無次元の濃度を算出し(S320a)、後続の鋼種の各成分に対する下限の無次元の濃度及び上限の無次元の濃度を算出するステップ(S320b)と、前の鋼種の各成分に対する上限の無次元の濃度値のうち、最下限の無次元の濃度値を第1の基準濃度に設定し(S330a)、後続の鋼種の各成分に対する下限の無次元の濃度値のうち、最上限の無次元の濃度を第2の基準濃度に設定するステップ(S330b)と、を含む。
すなわち、前の鋼種の各成分に対する下限の無次元の濃度は、下記の数式1により算出され、前の鋼種の各成分に対する上限の無次元の濃度は、下記の数式2により算出される。また、後続の鋼種の各成分に対する下限の無次元の濃度は、下記の数式3により算出され、後続の鋼種の各成分に対する上限の無次元の濃度は、下記の数式4により算出される。
Figure 0006220457
Figure 0006220457
Figure 0006220457
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数式1〜数式4において、各成分の濃度に対する無次元の濃度算出に際して、前の鋼種の下限の無次元の濃度が前の鋼種の上限の無次元の濃度に比べて大きい場合、前の鋼種の下限の無次元の濃度値を前の鋼種の上限の無次元の濃度値に、前の鋼種の上限の無次元の濃度値を前の鋼種の下限の無次元の濃度値に置換する。また、後続の鋼種の下限の無次元の濃度が後続の鋼種の上限の無次元の濃度に比べて大きい場合、同様に、後続の鋼種の下限の無次元の濃度値を後続の鋼種の上限の無次元の濃度値に、後続の鋼種の上限の無次元の濃度値を後続の鋼種の下限の無次元の濃度値に置換する。これは、前の鋼種の成分の濃度が後続の鋼種の成分の濃度に比べて高い場合に適用される。
例えば、前の鋼種のCの濃度が0.4wt%(0.38wt%〜0.42wt%)であり、後続の鋼種のCの濃度が0.2wt%(0.18wt%〜0.22wt%)である場合、無次元の変換を行うと、前の鋼種のCの無次元の濃度は、0(0.1〜−0.1)となる。すなわち、前の鋼種の上限の無次元の濃度が−0.1となり、前の鋼種の下限の無次元の濃度が0.1となるため、これを変える。
一方、一般に製造しようとする鋼種の種類に応じて、各成分に対する設計規格濃度が存在する。すなわち、各成分に対する濃度が設計規格の濃度範囲に含まれていなければ、製造しようとする鋼種条件が満たされず、設計規格の濃度範囲は、各成分別の最下限値及び最上限値、並びに最下限値と最上限値との間の値を含んでいる。このため、異鋼種の連続鋳造においても、前の鋼種の各成分ごとに設計規格の濃度範囲が存在し、後続の鋼種の各成分ごとに設計規格の濃度範囲が存在する。
また、前の鋼種の各成分に対する濃度とは、現在の異鋼種の操業において先に鋳造が行われる溶鋼の各成分の濃度であり、これは、タンディッシュに溶鋼が供給される前に精錬過程により決定される濃度であり、前の鋼種の設計規格の濃度範囲に含まれる濃度値である。同様に、後続の鋼種の各成分に対する濃度は、後続して供給される溶鋼の各成分の濃度であり、これもまた、タンディッシュに供給される前に精錬過程により決定される濃度であり、後続の鋼種の設計規格の濃度範囲に含まれる濃度値である。
数式1〜数式4では、上述したように、前の鋼種の設計規格の下限濃度、前の鋼種の設計規格の上限濃度、後続の鋼種設計規格の下限濃度、後続の鋼種の設計規格の上限濃度、前の鋼種の濃度、及び後続の鋼種の濃度を適用して、前の鋼種の下限及び上限の無次元の濃度と、後続の鋼種の下限及び上限の無次元の濃度とを計算する。また、前の鋼種の各成分に対する無次元の上限濃度値のうち、最下限値の無次元の濃度値を第1の基準濃度に設定し、後続の鋼種の各成分に対する下限の無次元の濃度値のうち、最上限値の無次元の濃度値を第2の基準濃度に設定する。さらに、以降のステップにおいて、第1の基準濃度は、リアルタイムで算出されるストランドの中心部の無次元の相対濃度と比較される値であり、第2の基準濃度は、リアルタイムで算出されるストランドの表面部の無次元の相対濃度と比較される値である。
図8は、本発明の一実施形態による方法により算出された、前の鋼種及び後続の鋼種の成分別の無次元の濃度を示すグラフである。例えば、前の鋼種及び後続の鋼種のそれぞれにC、Mn、Crが含有されており、上述した数式1〜数式4により前の鋼種及び後続の鋼種のそれぞれのC、Mn、Cr成分に対する下限の無次元の濃度及び上限の無次元の濃度を計算すると、図8に示す通りである。図8を参照すると、C、Mn、Crのそれぞれの上限の無次元の濃度のうち、Crの上限の無次元の濃度がC、Mnの上限の無次元の濃度に比べて小さい。このため、Crの上限の無次元の濃度を第1の基準濃度に設定する。また、C、Mn、Crのそれぞれの下限の無次元の濃度のうち、Crの下限の無次元の濃度がC、Mnの上限の無次元の濃度に比べて大きい。このため、Crの下限の無次元の濃度を第2の基準濃度に設定する。このため、図8に示す例によると、混合部を予測する無次元の濃度の最下限値である第1の基準濃度は0.07であり、最上限値である第2の基準濃度は0.95である。換言すると、混合部の無次元の濃度は0.07以上0.95以下であり、リアルタイムで算出されるストランドの中心部の無次元の相対濃度が0.07である個所から表面部の無次元の相対濃度が0.95である個所までの領域が混合部と予測される。
このように、前の鋼種の各成分の最上限値の無次元の濃度の中で最下限値の無次元の濃度を第1の基準濃度として、リアルタイムで算出される中心部の無次元の相対濃度と比較し、後続の鋼種の各成分の最下限値の無次元の濃度の中で最上限値の無次元の濃度を第2の基準濃度として、リアルタイムで算出される表面部の無次元の相対濃度と比較する理由について以下に説明する。
異鋼種の連続鋳造に際して、前の鋼種と後続の鋼種とが混合されて凝固されたストランドの混合部の一方の端の濃度は、前の鋼種の設計規格の濃度を満たし、混合部の他方の端は、後続の鋼種の設計規格の濃度を満たす。また、混合部の一方の端と他方の端との間の領域は、前の鋼種及び後続の鋼種のそれぞれの設計規格の濃度範囲外である。
図9を参照すると、鋳片の上下方向(断面の厚さ方向)及び鋳造方向(長手方向)に沿って濃度が変わることが分かる。ストランドにおける上下方向の位置、すなわち、中心部及び表面部の無次元の相対濃度は、異なる傾向のパターンを示す。より具体的に説明すると、後続の取鍋の開孔時点後からストランドの表面部に前の鋼種と後続の鋼種との間の混合が現れる。しかしながら、中心部の場合、後続の取鍋の開孔時点前のストランドの位置から混合が発生する。これは、タンディッシュ及びモールドを経て発生した混合及び再混合の溶鋼の濃度がストランド内の未凝固の溶鋼層の中心部に拡散されるためである。すなわち、ストランドの中心部は、表面部に比べて前の時点から前の鋼種と後続の鋼種との間の混合が始まる。
このため、本発明では、リアルタイムで取得されるストランドにおける中心部の無次元の相対濃度が前の鋼種の各成分に対する上限の無次元の濃度値の中で、最下限の無次元の濃度値(すなわち、第1の基準濃度)に達したときに、又は最下限の無次元の濃度値(すなわち、第1の基準濃度)から外れたときに、混合開始状態と判断し、このとき、ストランドの長手方向の位置を第1の切断位置として決定する。また、リアルタイムで算出されるストランドにおける表面部の無次元の相対濃度が後続の鋼種の各成分に対する下限の無次元の濃度値の中で、最上限の無次元の濃度値、すなわち、第2の基準濃度に達したとき、又は最上限の無次元の濃度値、すなわち、第2の基準濃度から外れたときに、混合終了状態と判断し、このとき、ストランドの位置を第2の切断位置として決定する。再度説明すると、中心部の無次元の相対濃度が前の鋼種の各成分に対する上限の無次元の濃度値の中で最下限の無次元の濃度を有するストランドの長手方向の位置が混合部の開始位置であり、表面部の無次元の相対濃度が後続の鋼種の各成分に対する下限の無次元の濃度値の中で最上限の無次元の濃度を有するストランドの長手方向の位置が混合部の終了位置である。このため、本発明では、前の鋼種の各成分に対する上限の無次元の濃度値の中で最下限の無次元の濃度を第1の基準濃度と称し、第1の基準濃度を取得された中心部の無次元の相対濃度と比較する。また、後続の鋼種の各成分に対する下限の無次元の濃度値の中で最上限の無次元の濃度を第2の基準濃度と称し、第2の基準濃度を取得された表面部の無次元の相対濃度と比較して、異鋼種が混合された混合部と予測する。すなわち、リアルタイムで取得される中心部の無次元の相対濃度が第1の基準濃度に達するストランドの長手方向の位置を第1の切断位置とし、表面部の無次元の相対濃度が第2の基準濃度に達するストランドの長手方向の位置を第2の切断位置として混合部を切断する。
一方、従来では、混合部を予測する際に、ストランドの断面位置別、すなわち、表面部及び中心部に対する別途の考慮なしに、混合部を予測した。すなわち、従来では、ストランドの長手方向のある位置で、中心部及び表面部の濃度が同じであると見なして、ストランドの濃度を取得した。このため、混合部の位置又は混合部の予測の正確性が低く、その結果、混合部が製品に混ざって顧客に渡されることが頻繁に発生した。
このため、本発明では、上述したように、ストランドの長手方向のある位置で中心部及び表面部の濃度が異なることを認知し、異鋼種の連続鋳造中にストランドにおける中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度をそれぞれ取得して混合部を予測する。
通常の異鋼種の連続鋳造操業において、タンディッシュ内に後続の鋼種が供給されると、タンディッシュで前の鋼種と後続の鋼種とが混合され、このとき、前の鋼種と後続の鋼種とが混合される過程で一部の混合鋼種は排出され、残りはタンディッシュの内部を再循環し続けながら再混合され続ける。また、タンディッシュで混合及び再混合された溶鋼は、浸漬ノズルを介してモールドに排出されるが、浸漬ノズルを介して排出される溶鋼は、乱流を有する。このため、タンディッシュからモールドに流入した混合溶鋼は、モールド内における溶鋼の乱流の流動により上部領域に再循環流動を作り、これにより、モールド内でも混合及び再混合が繰り返し発生し、モールド内の濃度は、リアルタイムで変わる(図10参照)。図11を参照すると、モールドから凝固されて引き出されたストランドに前の鋼種と後続の鋼種とが混合された混合部が存在し、タンディッシュの混合を考慮せずにモールドの混合のみを考慮した場合、鋳片の厚さが0.4mである場合、混合部の長さは約4mである。
このように、上述した図10及び図11の説明から、タンディッシュだけではなく、モールド内でも異鋼種の混合が行われ、モールドにおける混合によりストランドに前の鋼種と後続の鋼種とが混合された混合部が発現されることが分かる。
一方、従来では、タンディッシュにおける混合のみを考慮し、モールドにおける混合は考慮せずに混合部を予測したため、混合部の位置又は混合部の予測の正確性が低く、その結果、混合部の少なくとも一部が製品に混ざって顧客に渡されることが頻繁に発生した。
そこで、本発明では、タンディッシュだけではなく、モールド内における異鋼種の混合を考慮して混合部を予測切断することから、混合部の切断の正確性を向上させることができる。
異鋼種の連続鋳造に際して、ストランドにおける中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度及び当該無次元の相対濃度を有するストランドの長手方向の位置を算出するステップ(S400)は、後続の取鍋の開孔信号の検出時点からリアルタイムでストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度を取得するステップ(S410)及び取得された中心部及び表面部の濃度を有するストランドの位置を算出するステップ(S420)を含む。
後続の取鍋の開孔信号の検出時点からリアルタイムでストランドの中心部及び表面部の濃度を取得(ステップS410)するために、本発明では、上述したように、モールドにおける混合を考慮して算出し、このため、ストランドの中心部及び表面部の濃度を算出する式(以下、数式9)は、モールドから排出される鋼種の濃度を含む。以下の数式で表される「t+△t」は現時点を、「t」は前の時点を意味する。
以下では、後続の取鍋の開孔信号の検出時点からリアルタイムでストランドの中心部及び表面部の濃度を取得するステップについて説明する。本実施形態では、ストランドの中心部及び表面部の濃度を取得する際に、後述する数式により計算又は算出される。このため、「ストランドの中心部及び表面部の濃度の取得」は、換言すると、「ストランドの中心部及び表面部の濃度の算出」である。
物理的な側面からみて、タンディッシュ内の溶鋼の流入変化量は、タンディッシュの重さの変化量を時間の変化量△t及び液状溶鋼の密度で割った値で表わされる。本実施形態では、上述した物理的なタンディッシュ内の溶鋼の流入変化量の概念を用いて、まず、タンディッシュ内の後続の溶鋼の流入体積流量Qtd−inを算出する(ステップS411)。
このとき、下記の数式5によりタンディッシュ内の後続の溶鋼の流入体積流量Qtd−inを算出する。
Figure 0006220457
td(t)は、前の時点のタンディッシュ内の溶鋼の合計の重さであり、Wtd(t+△t)は、現時点のタンディッシュ内の溶鋼の合計の重さであり、Qtd−outは、タンディッシュから排出される溶鋼の体積流量であり、ρは、液状溶鋼の密度である。
前の時点のタンディッシュ内の溶鋼の合計の重さWtd(t)及び現時点のタンディッシュ内の溶鋼の合計の重さWtd(t+△t)は、タンディッシュに外側の下部に設けられたセンサーによりリアルタイムで測定され、タンディッシュから排出される溶鋼の体積流量Qtd−outは、ストランドの一方の側に設けられたセンサーにより測定された鋳造速度とモールドの断面サイズの積の総和として算出される。また、溶鋼の場合、液状であるため、固相の溶鋼密度である7600kg/m〜8000kg/mではなく、液状溶鋼の密度である7000kg/m〜7400kg/mを適用する。より具体的な例で説明すると、固相の溶鋼密度である約7800kg/mではなく、液状溶鋼の密度である約7200kg/mを適用する。
次いで、算出されたタンディッシュ内の後続の溶鋼の流入体積流量Qtd−inを用いて、タンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Ctd−ave(t+△t)を算出する(ステップS412)。タンディッシュ内で発生する溶鋼の流れは、主流動及び渋滞領域を含む2次流動に分類され、これにより、タンディッシュ内の溶鋼の位置に応じて溶鋼の濃度は局部的に異なる。しかし、本発明では、ストランドの上下及び左右の位置に応じて発生する濃度の予測のために、このような局部的な流動を考慮せず、タンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度はある特定の値に代表されることを想定し、これをタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度と定義する。このとき、下記の数式6によりタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Ctd−ave(t+△t)を算出する。
Figure 0006220457
td−ave(t+△t)は、現時点のタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度であり、Wtd(t)は、前の時点におけるタンディッシュ内の溶鋼の合計の重さであり、Ctd_ave(t)は、前の時点のタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度であり、Qtd−in(t)は、前の時点でタンディッシュ内に流入する溶鋼の流入体積流量であり、Ctd−in(t)は、前の時点のタンディッシュ内の後続の溶鋼の流入濃度(無次元の相対濃度)であり、Qtd−out(t)は、前の時点のタンディッシュから排出される溶鋼の体積流量であり、Ctd−out(t)は、前の時点のタンディッシュから排出される溶鋼の濃度(無次元の相対濃度)であり、ρは、液状溶鋼の密度である。
ここで、タンディッシュ内の後続の溶鋼の流入体積流量Qtd−inとしては、上述したように、数式5により算出された値を適用し、前の時点のタンディッシュ内の溶鋼の合計の重さWtd(t)、現時点のタンディッシュ内の溶鋼の合計の重さWtd(t+△t)のそれぞれは、タンディッシュに設けられたセンサーにより所定の時間間隔で且つリアルタイムで測定された値、現時点でタンディッシュから排出される溶鋼の体積流量Qtd−out(t+△t)は、ストランドの一方の側に設けられたセンサーにより測定された鋳造速度とモールドの断面サイズの積の総和として算出され、ρは、液状溶鋼の密度であり、7000kg/m〜7400kg/m、より具体的に、約7200kg/mを適用する。また、取鍋に収容された後続の溶鋼をタンディッシュに供給する際に、後続の溶鋼がタンディッシュ内に供給されて混合される前であるため、タンディッシュに流入する前の時点の後続の溶鋼の濃度Ctd−in(t)は常に「1」である。なお、前の時点のタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Ctd−ave(t)の初期値と、タンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t)の初期値は、「0」に設定される。
このようにして設定された初期値により現時点のタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Ctd−ave(t+△t)が算出される。
次いで、現時点におけるタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Ctd−ave(t+△t)としては、数式6により算出された値が適用され、現時点でタンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t+△t)としては、後述する数式7により現時点で算出された値が適用される。
現時点におけるタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Ctd−ave(t+△t)が算出されると、これを用いて現時点のタンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t+△t)を算出する(ステップS413)。このとき、本発明では、下記の数式7を用いて、タンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t+△t)を算出する。
Figure 0006220457
td−out(t+△t))は、現時点でタンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度であり、Ctd_ave(t+△t)は、現時点におけるタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度であり、Ctd−in(t+△t)は、現時点でタンディッシュに流入する溶鋼の無次元の相対濃度である。現時点におけるタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Ctd−out(t+△t)としては、上述したように、数式6により算出された値が適用され、現時点でタンディッシュに流入する後続の鋼種の無次元の相対濃度Ctd−inは、1である。また、ftdは、タンディッシュの内外挿係数であり、ストランドの中心部の無次元の相対濃度とストランドの表面部の無次元の相対濃度の算出のためにそれぞれ異なる内外挿係数を適用する。すなわち、ストランドの中心部の濃度の算出のために用いられる内外挿係数ftd_centerは4±2であり、ストランドの表面部の濃度の算出のために用いられる内外挿係数ftd_surfaceは2.2±0.6である。
次いで、現時点でタンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t+△t)を用いて、現時点におけるモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Cmd−ave(t+△t)を算出し(ステップS414)、本発明では、数式8を用いて算出する。
Figure 0006220457
md(t)は、前の時点におけるモールド内の溶鋼の合計の重さであり、Cmd−ave(t)は、前の時点におけるモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度であり、Qmd−in(t)は、前の時点におけるモールド内の溶鋼の流入体積流量であり、Cmd−in(t)は、前の時点におけるモールド内の溶鋼の流入濃度(無次元の相対濃度)であり、Wmd(t+△t)は、現時点におけるモールド内の溶鋼の合計の重さであり、Qmd−out(t)は、モールドから排出される溶鋼の体積流量であり、Cmd−out(t)は、前の時点でモールドから排出される鋼種(すなわち、ストランド)の無次元の相対濃度であり、ρは、液状溶鋼の密度であって、7000kg/m〜7400kg/m、より具体的には、例えば、約7200kg/mである。
ここで、現時点のモールド内の溶鋼の合計の重さWmd(t+△t)と、前の時点におけるモールド内の溶鋼の合計の重さWmd(t)は、モールドの長さ及び断面積と溶鋼密度を用いて算出する。すなわち、「モールド内の溶鋼の合計の重さWmd=(モールドの合計の長さ−モールドの上部からメニスカスまでの長さ)×モールドの内部の断面積×液状溶鋼の密度」の式により算出可能である。ここで、モールドの内部の断面積は、ストランドの断面積に等しい。また、モールドから排出されるストランド(又は、鋼種)の流量は、ストランドの一方の側に配設されたセンサーにより測定された鋳造速度とモールドの内部の断面積の積の総和として算出可能である。モールドに流入する前の時点の後続の溶鋼の無次元の相対濃度Cmd−in(t)は、常にタンディッシュから排出される前の時点の後続の溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t)に等しい。また、前の時点のモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Cmd−ave(t)の初期値及びモールドから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Cmd−out(t)の初期値は、「0」に設定される。
設定された初期値により現時点のモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Cmd−ave(t)が算出される。
次いで、現時点におけるモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Cmd−ave(t+△t)としては、数式8により算出された値が適用され、現時点におけるモールドから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Cmd−out(t+△t)としては、後述する数式9により現時点で算出された値が適用される。
次いで、現時点でモールドから排出される鋼種(すなわち、ストランド)の無次元の相対濃度Cmd−out(t+△t)を算出する(ステップS415)。本発明では、下記の数式9により現時点でモールドから排出される鋼種(すなわち、ストランド)の無次元の相対濃度Cmd−out(t+△t)を算出する。
Figure 0006220457
md−out(t+△t)は、現時点でモールドから排出される鋼種(すなわち、ストランド)の無次元の相対濃度であり、Cmd_ave(t+△t)は、現時点におけるモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度であり、Cmd−in(t+△t)は、現時点でモールドに流入する溶鋼の無次元の相対濃度である。ここで、現時点でモールドから排出される鋼種の無次元の相対濃度Cmd−out(t+△t)は、すなわち、現時点でモールドから凝固されて排出又は引き出されるストランドの無次元の相対濃度であり、数式9を用いて算出しようとする値である。また、現時点におけるモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Cmd_ave(t+△t)としては、上述した数式8により算出された値が適用され、fmdは、内外挿係数であり、ストランドの中心部の無次元の相対濃度及び表面部の無次元の相対濃度の算出のためにそれぞれ異なる内外挿係数を適用する。すなわち、中心部の無次元の相対濃度の算出のために用いられる内外挿係数fmd_centerは0.7±0.4であり、ストランドの表面部の無次元の相対濃度の算出のために用いられる内外挿係数fmd_surfaceは0.5±0.2である。また、現時点でモールドに流入する溶鋼の無次元の相対濃度Cmd−in(t+△t)は、すなわち、現時点でタンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t+△t)であり、上述した数式7により算出された値を適用する。さらに、モールドから排出される溶鋼の場合、主として液状の溶鋼が主流をなすため、液状溶鋼の密度値である7000kg/m〜7400kg/m、より好ましくは、約7200kg/mが適用される。
上述した方法を用いて異鋼種の操業中にストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度をリアルタイムで取得した後、リアルタイムで取得された中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度を有するストランドの長手方向(又は、鋳造方向)における位置を算出する(ステップS420)。
このために、まず、ストランドの長手方向(又は、鋳造方向)で、ストランドの表面部の無次元の相対濃度の取得が始まる位置と、中心部の無次元の相対濃度の取得が始まる位置を設定するステップが行われる。これは、上述したように、異鋼種の連続鋳造に際して、後続の取鍋の開孔時点後からストランドの表面部に前の鋼種と混合鋼種との間の混合部が現れるが、中心部の場合、後続の取鍋の開孔時点前のストランドから混合が発生するためである。すなわち、タンディッシュ及びモールドを経て発生した混合及び再混合の溶鋼の濃度がストランド内の未凝固の溶鋼層の中心部に拡散されるためである。このため、ストランドの中心部は、表面部に比べて前の時点から前の鋼種と後続の鋼種との間の混合が発生し、一般に、後続の取鍋の開孔信号の検出時点におけるストランドの位置から−4±4mの位置で中心部の混合が発生する。
このため、濃度の取得が始まる位置、特に、中心部の濃度の取得が始まる位置を設定する必要がある。
この理由から、本発明では、後続の取鍋の開孔信号が検出される時点におけるストランドの位置をストランドの表面の無次元の相対濃度の測定が始まる位置に設定する。また、後続の取鍋の開孔時点におけるストランドの位置から−4±4mの位置をストランドの中心部の無次元の相対濃度の取得が始まる位置に設定する。
ストランドの表面部及び中心部のそれぞれの無次元の相対濃度の開始位置が設定されると、算出された現時点のストランドの中心部の無次元の相対濃度を有するストランドの位置及び算出された現時点のストランドの表面部の無次元の相対濃度を有するストランドの位置を算出する(ステップS420)。
まず、算出された表面部の無次元の相対濃度を有するストランドの位置は、ストランドにおけるモールドの吐出体積流量Qmd−outと液状溶鋼の密度の積をストランドの断面の面積Amdと溶鋼の固相密度ρの積で割った値であり、算出される長さ値が取得される。これを数式(以下、数式10)で表わすと、下記の通りである。
Figure 0006220457
ここで、密度値として溶鋼の固相密度(7600kg/m〜8000kg/m)を適用することは、液状溶鋼の凝固による長手方向の収縮を考慮したためである。
数式10により算出された値は長さ値であり、ストランドのメニスカス位置を基準として、算出された長さ値に見合う分だけ移動した個所が、当該表面部の濃度を有するストランドの位置である。また、算出された中心部の濃度を有するストランドの位置は、上記と同じ時点で取得された表面部の濃度を有するストランドの位置から−4±4mの位置である。
このように、本発明では、上述した方法を用いてストランドの中心部の無次元の相対濃度及び表面部の無次元の相対濃度をリアルタイムで取得し、取得された中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度を有するストランドの長手方向の位置を算出する。また、ストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度が算出される時点から算出時間をカウントし、これをリアルタイムで基準時間と比較する(ステップS500)。
一方、連続鋳造操業においては、モールドから引き出されるストランドは、鋳造時間の経過につれて鋳造方向、すなわち、切断器が配設された方向に搬送される。このため、ストランドに発生した混合部は、操業時間の経過につれて次第に切断器に近付き、混合部が切断器の下方に位置する前に混合部の予測が終わらなければならない。換言すると、実際の混合部が切断器の下方に位置する前に、算出された中心部の無次元の相対濃度が第1の基準濃度に達し、算出された表面部の無次元の相対濃度が第2の基準濃度に達さなければならない。このため、本実施形態では、異鋼種の鋳造速度を考慮して基準算出時間を設定するが、基準時間は、中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度の算出開始時点からカウントされて、混合部が切断器を通過せずに、切断器の前の所定の位置まで達する時間である。このとき、所定の位置は、切断器の位置、操業設備又は操業条件に応じて異なり、通常の異鋼種の操業時の鋳造速度で所定の位置までくるのにかかる時間は推定可能である。このような基準時間は鋳造速度により取得され、上述したように、操業設備又は操業条件に応じて異なる。
ストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度を取得しながら、取得時間をリアルタイムでカウントし、これをリアルタイムで基準時間と比較して(ステップS500)、取得時間が基準時間以内(yes)であれば、取得された中心部の無次元の相対濃度と第1の基準濃度を比較し、取得された表面部の無次元の相対濃度と第2の基準濃度を比較する(ステップS600)。
このとき、中心部の無次元の相対濃度が第1の基準濃度に達したストランドの長手方向の位置を混合部の開始位置とし、表面部の無次元の相対濃度が第2の基準濃度に達したストランドの長手方向の位置を混合部の終了位置として、混合部の開始個所から終了個所までを混合部の位置と予測する(ステップS700)。すなわち、中心部の無次元の相対濃度が第1の基準濃度に達すると、中心部の無次元の相対濃度の取得を繰り返し行うか、或いは、終えて、中心部の無次元の相対濃度が第1の基準濃度に達したストランドの位置を混合部の開始位置、すなわち、第1の切断位置に設定する。また、表面部の無次元の相対濃度が第2の基準濃度に達すると、表面部の無次元の相対濃度の取得を繰り返し行うか、或いは、終えて、表面部の無次元の相対濃度が第2の基準濃度に達したストランドの位置を混合部の終了位置、すなわち、第2の切断位置に設定する。次いで、切断器は、第1の切断位置及び第2の切断位置のそれぞれを切断して、ストランドから予測された混合部を切断する(ステップS1100)。
逆に、中心部の無次元の相対濃度が第1の基準濃度に達していないか、或いは、表面部の無次元の相対濃度が第2の基準濃度に達しなければ、ストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度の取得(S410)し、且つ、当該無次元の相対濃度の位置算出ステップ(S420)を繰り返し行う。また、例えば、中心部の無次元の相対濃度は第1の基準濃度に達したものの、表面部の無次元の相対濃度が第2の基準濃度に達しなかった場合、中心部の無次元の相対濃度の取得は繰り返し行うか、或いは、終えて、表面部の無次元の相対濃度の取得及び位置算出過程を再び行う。逆に、表面部の無次元の相対濃度は第2の基準濃度に達したものの、中心部の無次元の相対濃度が第1の基準濃度に達しなかった場合、表面部の無次元の相対濃度の取得は繰り返し行うか、或いは、終えて、中心部の無次元の相対濃度の取得及び位置算出過程を再び行う。
他の場合の例を挙げると、ストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度を取得しながら、取得時間をリアルタイムでカウントし、これをリアルタイムで基準時間と比較して(ステップS500)、取得時間が基準時間を超える(NO)と、ストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の濃度の取得を終える(ステップS800)。また、現在操業中の前の鋼種と後続の鋼種との間の組み合わせが予め設定された混合部の切断長さのテーブルに含まれている種類であるか否かを判断する(ステップS900)。
例えば、現在操業中の異鋼種の組み合わせが予め設定された混合部の切断長さのテーブルに含まれている種類である場合、混合部の切断長さのテーブルにある切断長さにストランドを切断する(ステップS1200)。このとき、ストランドのメニスカス位置を基準として当該切断長さに切断する。しかし、現在操業中の異鋼種の組み合わせが予め設定された混合部の切断長さのテーブルにない種類である場合、ストランドのメニスカス位置を基準として最大の切断長さに切断する(ステップS1300)。
図13及び図14を参照すると、本発明の一実施形態による方法により算出された混合部の位置又は切断位置と、ストランドの成分を自ら測定して検出した混合部の位置又は切断位置とが一致することが分かる。また、図14に示すように、中心部の無次元の相対濃度が第1の基準濃度に達し、表面部の無次元の相対濃度が第2の基準濃度に達すると、表面部の無次元の相対濃度の取得及び位置の算出を自動的に終える。
以上では、ストランドの高さ方向における中心部及び表面部の無次元の濃度を取得して混合部を予測する方法について説明した。しかし、無次元の濃度の取得位置が中心部及び表面部の無次元の濃度に限定されず、ストランドの高さ方向における複数の位置又はストランドのそれぞれ異なる高さの位置から無次元の濃度を取得して混合部を予測してもよい。
以下では、図1〜図7、及び図12を参照して、本発明の一実施形態による異鋼種の連続鋳造方法について順次に説明する。このとき、相対的に先に鋳造操業が行われている鋼種を前の鋼種と称し、後続して鋳造操業が始まる鋼種を後続の鋼種と称する。また、上述した内容と重複する内容についての説明は省略するか、或いは、簡略化する。
まず、前の鋼種の操業末期時点で鋳速を低め、タンディッシュの前の鋼種の残湯量が所定の量以下であるとき、プログラマブルロジックシステム(PLC)では、後続の取鍋の開孔の仮想信号を送出する(ステップS200)。次いで、後続の取鍋の仮想の開孔信号が送出された時点からミリ秒(ms)単位、例えば、200msの単位でタンディッシュの重さを測定する(ステップS220)。次いで、ミリ秒(ms)の単位で検出されたタンディッシュの重さを秒単位、例えば、1秒又は2秒単位の所定の間隔でタンディッシュの重さの平均値を算出し(ステップS230)、算出された平均的なタンディッシュの重さをリアルタイムで分析して、上昇し続けるか否かを判断する(ステップS240)。すなわち、Wtd(t)−Wtd(t−△t)と、Wtd(t)−Wtd(t−2*△t)が両方とも「0」よりも大きいか又はそれに等しいとき、t−2*△tを後続の取鍋の開孔時点と判断して、後続の取鍋の開孔信号を検出する(ステップS200)。
また、後続の取鍋の開孔の仮想信号を送出(ステップS210)した後に、ストランド混合部の予測のためのデータを連続鋳造設備の制御部に保存する(ステップS100)。すなわち、タンディッシュの溶鋼の残湯量、鋳造速度、現在操業中の鋼種の溶鋼(以下、前の鋼種)の成分の濃度と、タンディッシュに後続して供給される鋼種の溶鋼(以下、後続の鋼種)の成分の濃度を受信して保存する。このとき、t−4*△tの時点からタンディッシュの残湯量及び鋳造速度を保存して、リアルタイムで混合部を予測可能にする。また、複数のストランドが発生する連続鋳造設備の場合、各ストランドに対する稼動有無を把握し、各ストランドにおける鋳造速度を保存する。
次いで、上記で保存された前の鋼種の各成分の濃度及び後続の鋼種の各成分の濃度データを用いて、モールドから凝固されて引き出されるストランドの異鋼種の混合部の予測のための第1の基準濃度及び第2の基準濃度を設定する(ステップS300)。より具体的には、前の鋼種の各成分に対する上限の無次元の濃度値のうち、最下限の無次元の濃度値を第1の基準濃度に設定する。また、後続の鋼種の各成分に対する下限の無次元の濃度値のうち、最上限の無次元の濃度値を第2の基準濃度に設定する。各成分の濃度に対する無次元の濃度の算出に際して、前の鋼種の下限の無次元の濃度が前の鋼種の上限の無次元の濃度に比べて大きい場合、前の鋼種の下限の無次元の濃度値は前の鋼種の上限の無次元の濃度値に、前の鋼種の上限の無次元の濃度値は前の鋼種の下限の無次元の濃度値に置換する。さらに、後続の鋼種の下限の無次元の濃度が後続の鋼種の上限の無次元の濃度に比べて大きい場合、上記の方法と同様にして、後続の鋼種の下限の無次元の濃度値を後続の鋼種の上限の無次元の濃度値に、後続の鋼種の上限の無次元の濃度値を後続の鋼種の下限の無次元の濃度値に置換する。これは、前の鋼種の成分の濃度が後続の鋼種の成分の濃度に比べて高い場合に適用される。
このような第1の基準濃度及び第2の基準濃度は、混合部を予測するための基準値であり、前の鋼種及び後続の鋼種の種類及び組み合わせに応じて異なる。
混合部の予測のための第1の基準濃度及び第2の基準濃度が設定されると、後続の取鍋の開孔信号が検出された時点、すなわち、t−2*△tの時点からストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度をリアルタイムで計算し、後続の取鍋の開孔信号が検出された時点t−2*△tから、無次元の相対濃度の算出時間をカウントする(ステップS410)。また、後続の取鍋の開孔信号が送出される時点におけるストランドの位置をストランドの表面部の無次元の相対濃度の測定が始まる位置に設定する。さらに、後続の取鍋の開孔時点におけるストランドの位置から−4±4mの位置をストランドの中心部の無次元の相対濃度の取得が始まる位置に設定する。
中心部及び表面部の無次元の相対濃度を取得する方法は、上述したように、まず、数式5を用いてタンディッシュ内の後続の溶鋼の流入体積流量Qtd−inを算出するステップ(S411)と、算出されたタンディッシュ内の後続の溶鋼の流入体積流量Qtd−inを数式6に適用して現時点におけるタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Cave(t+△t)を算出するステップ(S412)と、現時点で算出されたタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Caveを数式7に適用して現時点でタンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t+△t)を算出するステップ(S413)と、現時点で算出されたタンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t+△t)を数式8に適用して現時点におけるモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Cmd−ave(t+△t)を算出するステップ(S414)と、現時点で算出されたタンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t+△t)及び現時点で算出されたモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度Cmd−ave(t+△t)を数式9に適用して現時点でモールドから排出されるストランドの無次元の相対濃度Cmd−out(t+△t)を算出するステップ(S415)と、を含む。このとき、数式8における現時点でモールドに流入する溶鋼の無次元の相対濃度Cmd−in(t+△t)は、現時点でタンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t+△t)であるため、数式7により算出された、現時点でタンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t+△t)を数式8のモールドに流入する溶鋼の無次元の相対濃度Cmd−in(t+△t)に適用する。
上述した濃度の算出方法において、現時点のタンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t+△t)を算出する数式7と、現時点でモールドから排出される鋼種の無次元の相対濃度Cmd−out(t+△t)を算出する数式9のそれぞれにおける内外挿係数fに表面部の算出のための内外挿係数数値を適用することにより、ストランドの表面部の無次元の相対濃度を算出する。すなわち、タンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t+△t)を算出するために数式7における内外挿係数fに2.2±0.6を適用し、モールドから排出される鋼種の無次元の相対濃度Cmd−out(t+△t)を算出するために数式9における内外挿係数fに0.5±0.2を適用すると、ストランドの表面部の無次元の相対濃度が取得される。同様に、ストランドの中心部の無次元の相対濃度を取得するために、現時点でタンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度Ctd−out(t+△t)を算出するための数式7における内外挿係数fに4±2を適用し、現時点でモールドから排出される鋼種の無次元の相対濃度Cmd−out(t+△t)を算出するために数式9における内外挿係数fに0.7±0.4を適用すると、ストランドの中心部の無次元の相対濃度が取得される。
このように、リアルタイムでストランドと、中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度が取得されると、算出された中心部の無次元の相対濃度及び表面部の無次元の相対濃度を有するストランドの長手方向の位置を算出する(ステップS420)。算出された表面部の無次元の相対濃度を有するストランドの位置は、数式10に示すように、ストランドにおけるモールドの吐出体積流量Qmd−outと液状溶鋼の密度の積をストランドの断面の面積Amdと溶鋼の固相密度ρの積で割って算出する。ここで、密度値として溶鋼の固相密度である7600kg/m〜8000kg/m、より好ましくは、約7800kg/mを適用する。なお、取得された中心部の無次元の相対濃度を有するストランドの位置は、上記と同じ時点で算出された表面部の無次元の相対濃度を有するストランドの位置から−4±4mの位置である。
上述した方法を用いてストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度をリアルタイムで取得し、取得された中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度を有するストランドの長手方向の位置を算出する間に、濃度の算出時間を基準時間とリアルタイムで比較する(ステップS500)。算出時間が基準時間以内(yes)であれば、算出されたストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度を第1及び第2の基準濃度と比較する(ステップS600)。
リアルタイムで取得された中心部の無次元の相対濃度が第1の基準濃度に達し、表面部の無次元の相対濃度が第2の基準濃度に達すると、濃度の算出を終え、混合部を予測して設定する(ステップS700)。すなわち、リアルタイムで取得された中心部の無次元の相対濃度が第1の基準濃度に達すると、中心部の無次元の相対濃度を有するストランドの長手方向の位置の算出を終え、第1の基準濃度に達した中心部の無次元の相対濃度のストランドの位置を混合部の開始位置に設定する。また、リアルタイムで取得された表面部の無次元の相対濃度が第2の基準濃度に達すると、表面部の無次元の相対濃度を有するストランドの長手方向の位置の算出を終え、第2の基準濃度に達した表面部の無次元の相対濃度のストランドの位置を混合部の終了位置に設定する。ここで、取得された中心部の無次元の相対濃度が第1の基準濃度値を有するストランドの個所と、取得された表面部の無次元の相対濃度が第2の基準濃度値を有するストランドの個所までの領域を混合部と予測する。次いで、切断器は、混合部の開始個所及び終了個所のそれぞれを自動的に切断することにより、ストランドから異鋼種の混合部が切断される(ステップS1100)。
一方、中心部の無次元の相対濃度が第1の基準濃度に達していないか、或いは、表面部の無次元の相対濃度が第2の基準濃度に達していなければ、ストランドの中心部及び表面部の無次元の相対濃度の取得(S410)及び当該無次元の相対濃度の位置の算出ステップ(S420)を繰り返し行う。
濃度の取得及び位置の算出時間が基準時間を超えると(NO)、ストランドの中心部及び表面部の濃度の取得及び位置の算出を終える(ステップS800)。また、現在操業中の前の鋼種と後続の鋼種との間の組み合わせが予め設定された混合部の切断長さのテーブルにある組み合わせであるか否かを判断する(ステップS900)。例えば、現在操業中の異鋼種の組み合わせが予め設定された混合部の切断長さのテーブルにある組み合わせである場合、混合部の切断長さのテーブルにある切断長さにストランドを切断する(ステップS1200)。このとき、ストランドのメニスカス位置を基準として当該切断長さに切断する。しかし、現在操業中の異鋼種の組み合わせが予め設定された混合部の切断長さのテーブルにない種類である場合、ストランドのメニスカス位置を基準として所定の切断長さ、例えば、最大の長さに切断する(ステップS1300)。所定の長さに切断した後、混合部の前の鋳片及び後続の鋳片を理想的な鋼材に設定して成分分析器を用いて成分の検証を行う。
図15は、本発明の一実施形態による混合部の予測方法を用いて1年間の混合部の長さを分析したグラフである。
図15を参照すると、混合部の長さがリアルタイムの操業方法及び鋼種の濃度に応じて0m〜23mと様々であることが分かる。すなわち、本発明では、従来のように、異鋼種の操業時ごとに操業条件を問わずに所定の長さに切断せず、異鋼種の操業時ごとに混合部の長さ及び位置を算出することにより、混合部を予測して切断し、その正確度を向上させた。より具体的には、ストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度をリアルタイムで取得し、これを用いて混合部の長さ及び位置を導き出した。このため、混合部の過剰な切断による収益性の低下を防ぐことができ、混合部の過少な切断により不良の製品が顧客に出荷されるという問題を防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
本発明による異鋼種の連続鋳造方法によれば、前の鋼種と後続の鋼種とが混合されて製造されたストランドの混合部を予測して自動的に切断することができる。このため、混合部の位置及び長さの予測の正確性が向上することにより、混合部の過剰な切断による収益性の低下を防止し、混合部の過少な切断による不良の製品の問題を防止し、異鋼種の連続鋳造操業において高品質の鋳片を製造する生産性を向上させるという効果があり、連続鋳造設備に適用できる。
100 取鍋
110、120 (第1、第2の)取鍋
200 タンディッシュ
300 モールド
400 ノズル
500 ローラー
600 セグメント
700 鋳片
800 切断器
S ストランド

Claims (25)

  1. 異鋼種の連続鋳造方法であって、
    連続して鋳造されるストランドの内部及び表面部における前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度をそれぞれリアルタイムで取得するステップと、
    前記リアルタイムで取得された内部及び表面部の無次元の相対濃度を有するストランドの長手方向の位置を算出するステップと、
    前記取得された内部及び表面部の無次元の相対濃度のそれぞれを基準濃度と比較して、前記ストランドにおける混合部を予測するステップと、
    前記予測された混合部を切断するステップと、
    を含み、
    前記前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度を取得するステップの前に、
    後続の取鍋の開孔信号を検出するステップと、を含み、
    前記後続の取鍋の開孔信号を正確に検出するステップは、鋳造速度及びタンディッシュの残湯量が所定の値以下であるとき、
    仮想の取鍋の開孔信号を送出するステップと、
    前記仮想の取鍋の開孔信号が送出された時点からタンディッシュの重さをリアルタイムで検出するステップと、
    前記タンディッシュの重さを所定の時間間隔のタンディッシュの平均重さとして算出するステップと、
    前記タンディッシュの平均重さが上昇し続ける時間を通して後続の取鍋の開孔時点を設定するステップと、
    を含むことを特徴とする異鋼種の連続鋳造方法。
  2. 前記無次元の相対濃度を取得する前記ストランドの位置は、前記ストランドの高さ方向における中心部及び表面部であることを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造方法。
  3. 異鋼種の連続鋳造方法であって、
    タンディッシュにおける前の鋼種及び後続の鋼種の相対的な量と、モールドにおける前の鋼種及び後続の鋼種の相対的な量とを用いて、前記モールドから凝固されて連続して鋳造されるストランドの高さ方向における複数の位置においてそれぞれ前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度をリアルタイムで取得するステップと、
    前記リアルタイムで取得された前記無次元の相対濃度を有するストランドの長手方向の位置を算出するステップと、
    前記取得された前記無次元の相対濃度のそれぞれを基準濃度と比較して、前記ストランドにおける混合部を予測するステップと、
    前記予測された混合部を切断するステップと、
    を含み、
    前記前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度を取得するステップの前に、
    後続の取鍋の開孔信号を検出するステップを含み、
    前記後続の取鍋の開孔信号を正確に検出するステップは、鋳造速度及びタンディッシュの残湯量が所定の値以下であるとき、
    仮想の取鍋の開孔信号を送出するステップと、
    前記仮想の取鍋の開孔信号が送出された時点からタンディッシュの重さをリアルタイムで検出するステップと、
    前記タンディッシュの重さを所定の時間間隔のタンディッシュの平均重さとして算出するステップと、
    前記タンディッシュの平均重さが上昇し続ける時間を通して後続の取鍋の開孔時点を設定するステップと、
    を含むことを特徴とする異鋼種の連続鋳造方法。
  4. 前記無次元の相対濃度を取得する前記ストランドの高さ方向における複数の位置は、前記ストランドの中心部及び表面部を含むことを特徴とする請求項3に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  5. 前記連続して鋳造されるストランドから前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度をリアルタイムで取得するステップの前に、前記基準濃度を設定するステップを含み、
    前記基準濃度を設定するステップは、
    前記前の鋼種の各成分に対する上限濃度の中で最下限の濃度を第1の基準濃度に設定するステップと、
    前記後続の鋼種の各成分に対する下限濃度の中で最上限の濃度を第2の基準濃度に設定するステップと、
    を含むことを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  6. 前記第1の基準濃度及び第2の基準濃度を設定するステップにおいて、
    前記前の鋼種の成分の濃度を下限の無次元の濃度及び上限の無次元の濃度として算出するステップと、
    前記前の鋼種の各成分に対する上限の無次元の濃度の中で最下限の無次元の濃度を第1の基準濃度に設定するステップと、
    前記後続の鋼種の成分の濃度を下限の無次元の濃度及び上限の無次元の濃度として算出するステップと、
    前記後続の鋼種の各成分に対する下限の無次元の濃度の中で最上限の無次元の濃度を第2の基準濃度に設定するステップと、
    を含むことを特徴とする請求項5に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  7. 前記前の鋼種の各成分の濃度を下限の無次元の濃度及び上限の無次元の濃度として算出する際に、
    前記前の鋼種の下限の無次元の濃度が前の鋼種の上限の無次元の濃度よりも高い場合、前の鋼種の下限の無次元の濃度値を前の鋼種の上限の無次元の濃度値に置換し、前の鋼種の上限の無次元の濃度値を前の鋼種の下限の無次元の濃度値に置換するステップを含み、
    前記後続の鋼種の各成分の濃度を下限の無次元の濃度及び上限の無次元の濃度として算出する際に、
    前記後続の鋼種の下限の無次元の濃度が後続の鋼種の上限の無次元の濃度よりも高い場合、後続の鋼種の下限の無次元の濃度値を後続の鋼種の上限の無次元の濃度値に置換し、後続の鋼種の上限の無次元の濃度を後続の鋼種の下限の無次元の濃度に置換するステップを含むことを特徴とする請求項6に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  8. 前記取得された中心部及び表面部の無次元の相対濃度のうちの少なくともいずれか一つの無次元の相対濃度が基準濃度から外れると、混合状態と判断し、
    前記取得された中心部及び表面部の無次元の相対濃度のうちの少なくともいずれか一つの無次元の相対濃度が基準濃度から外れる無次元の相対濃度を有するストランドの長手方向の位置を混合部と判断することを特徴とする請求項2又は請求項4に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  9. 前記取得された中心部の無次元の相対濃度が基準濃度に達するストランドの長手方向の位置を混合部の開始点と判断し、
    前記取得された表面部の無次元の相対濃度が基準濃度に達するストランドの長手方向の位置を混合部の終了点と判断することを特徴とする請求項8に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  10. 前記前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度を取得するステップの前に、
    タンディッシュの溶鋼の残湯量、鋳造速度、前の鋼種及び後続の鋼種のそれぞれの濃度
    データをオンラインで受け取って保存するステップ、
    を含むことを特徴とする請求項2又は請求項4に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  11. 前記後続の取鍋の開孔信号が検出された時点から前記ストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度をリアルタイムで取得し、
    前記後続の取鍋の開孔信号が検出された時点から無次元の濃度取得時間をカウントして基準時間とリアルタイムで比較するステップと、
    前記無次元の濃度取得時間が基準時間以下である場合、前記取得された中心部の無次元の相対濃度を第1の基準濃度と比較し、前記取得された表面部の無次元の相対濃度を第2の基準濃度と比較するステップと、
    前記濃度取得時間が基準時間を超えた場合、前記ストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度の取得を終えるステップと、
    を含むことを特徴とする請求項10に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  12. 前記ストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度の取得を終えた後、
    前記前の鋼種と後続の鋼種との間の種類が予め設定された異鋼種の切断テーブルに含まれている種類であるか否かを判断するステップと、
    現在操業中の前の鋼種と後続の鋼種との間の種類が予め設定された異鋼種の切断テーブルに含まれている種類である場合、当該異鋼種の種類の切断長さで切断するステップと、
    現在操業中の前の鋼種と後続の鋼種との間の種類が予め設定された異鋼種の切断テーブルに含まれていない場合、予め設定された所定の切断長さで切断するステップと、
    を含むことを特徴とする請求項11に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  13. 前記仮想の取鍋信号が送出された時点からタンディッシュの重さをリアルタイムで検出するに当たってミリ秒(ms)の単位で検出し、所定の時間間隔のタンディッシュの平均重さを算出するに当たって、前記ミリ秒(ms)の単位で検出された前記タンディッシュの平均重さを秒(ms)単位の所定の時間間隔のタンディッシュの平均重さとして算出する請求項10に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  14. td(t)を現時点のタンディッシュの残湯量の重さ、Wtd(t−△t)を前の時点のタンディッシュの残湯量の重さとしたとき、
    td(t)−Wtd(t−△t)及びWtd(t)−Wtd(t−2*△t)が両方とも「0」よりも大きいか又はそれに等しいとき、t−2*△tを後続の取鍋の開孔時点と判断し、
    前記t−2*△tの時点からストランドの中心部及び表面部のそれぞれの無次元の相対濃度を取得し、
    t−4*△tの時点からタンディッシュの残湯量及び鋳造速度を保存することを特徴とする請求項13に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  15. 前記ストランドの中心部及び表面部において前の鋼種に対する後続の鋼種の無次元の相対濃度を取得するステップは、
    タンディッシュ内の後続の溶鋼の流入体積流量(Qtd−in)を算出するステップと、
    前記タンディッシュ内の後続の溶鋼の流入体積流量(Qtd−in)を用いて、現時点におけるタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度(Ctd−ave(t+△t))を算出するステップと、
    前記現時点のタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度(Ctd−ave(t+△t))を用いて、現時点でタンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度(Ctd−out(t+△t))を算出するステップと、
    前記現時点のタンディッシュから排出される溶鋼の無次元の相対濃度(Ctd−out(t+△t))を用いて、現時点でモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度(Cmd−ave(t+△t))を算出するステップと、
    前記現時点のモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度(Cmd−ave(t+△t))及び現時点でモールドに流入する溶鋼の無次元の濃度(Cmd−in(t+△t))を用いて、現時点でモールドから排出されるストランドの無次元の相対濃度(Cmd_out(t+△t))を算出するステップと、
    を含むことを特徴とする請求項2又は請求項4に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  16. 前記タンディッシュ内の後続の溶鋼の流入体積流量(Qtd−in)は、数式5により算出され、
    Figure 0006220457

    (Wtd(t)は、前の時点のタンディッシュ内の溶鋼の合計の重さであり、Wtd(t+△t)は、現時点のタンディッシュ内の溶鋼の合計の重さであり、Qtd−outは、タンディッシュから排出される溶鋼の体積流量であり、ρは、液状溶鋼の密度である。)
    前記現時点におけるタンディッシュ内の溶鋼の平均濃度(Ctd−ave(t+△t))は、数式6により算出され、
    Figure 0006220457

    (Ctd_ave(t)は、前の時点のタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度であり、Qtd−in(t)は、前の時点でタンディッシュ内に流入する溶鋼の流入体積流量であり、Ctd−in(t)は、前の時点のタンディッシュ内の後続の溶鋼の流入濃度(無次元の相対濃度)であり、Qtd−out(t)は、前の時点のタンディッシュから排出される溶鋼の体積流量であり、Ctd−out(t)は、前の時点のタンディッシュから排出される溶鋼の濃度(無次元の相対濃度)であり、ρは、液状溶鋼の密度である。)
    前記現時点でタンディッシュから排出される溶鋼の濃度(Ctd−out(t+△t))は、数式7により算出され、
    Figure 0006220457

    (ftdは、タンディッシュ内の外挿係数であり、Ctd_ave(t+△t)は、現時点におけるタンディッシュ内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度であり、Ctd−in(t+△t)は、現時点でタンディッシュに流入する溶鋼の無次元の相対濃度である。)
    前記現時点におけるモールド内の溶鋼の平均濃度(Cmd−ave(t+△t))は、数式8により算出され、
    Figure 0006220457

    (Wmd(t)は、前の時点におけるモールド内の溶鋼の合計の重さであり、Cmd−ave(t)は、前の時点におけるモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度であり、Qmd−in(t)は、前の時点におけるモールド内の溶鋼の流入体積流量であり、Cmd−in(t)は、前の時点におけるモールド内の溶鋼の流入濃度(無次元の相対濃度)であり、Wmd(t+△t)は、現時点におけるモールド内の溶鋼の合計の重さであり、Qmd−out(t)は、モールドから排出される溶鋼の体積流量であり、Cmd−out(t)は、前の時点でモールドから排出されるストランドの無次元の相対濃度であり、ρは、液状溶鋼の密度である。)
    前記現時点でモールドから排出されるストランドの濃度(Cmd_out(t+△t))は、数式9により算出されることを特徴とする請求項15に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
    Figure 0006220457

    (fmdは、モールドの内外挿係数であり、Cmd_ave(t+△t)は、現時点におけるモールド内の溶鋼の平均的な無次元の相対濃度であり、(Cmd−in(t+△t))は、現時点でモールドに流入する溶鋼の無次元の相対濃度である。)
  17. 前記ストランドの中心部の無次元の相対濃度を算出するステップにおいて、
    前記数式7の内外挿係数(ftd)に4±2を適用し、
    前記数式9の内外挿係数(fmd)に0.7±0.4を適用して、ストランドの中心部の無次元の濃度(Cmd−out−center)を算出することを特徴とする請求項16に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  18. 前記ストランドの表面部の無次元の相対濃度を算出する際に、
    前記数式7の内外挿係数(ftd)は、2.2±0.6を適用し、
    前記数式9の内外挿係数(fmd)に0.5±0.2を適用して、ストランドの表面部の無次元の相対濃度(Cmd−out−surface)を算出することを特徴とする請求項16に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  19. 前記数式5、数式6、及び数式8のそれぞれにおける密度(ρ)値として液状の溶鋼の密度を用い、前記溶鋼の密度として7000kg/m〜7400kg/m値を適用することを特徴とする請求項16に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  20. 前記ストランドの表面部の無次元の相対濃度の取得が始まる前記ストランドの位置を設定するステップと、
    前記ストランドの中心部の無次元の相対濃度の取得が始まる前記ストランドの位置を設定するステップと、
    を含み、
    前記後続の取鍋の開孔時点におけるストランドの位置を前記ストランドの表面部の無次元の相対濃度の取得が始まる位置に設定し、
    前記後続の取鍋の開孔時点におけるストランドの位置から−4m±4mの位置を前記ストランドの中心部の無次元の相対濃度の取得が始まる位置に設定することを特徴とする請求項10に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  21. 前記取得された表面部の無次元の相対濃度を有する前記ストランドの長手方向の位置を算出するステップにおいて、
    ストランドの断面の面積(Amd)と溶鋼の固相密度(ρ)の積で、前記モールドから排出される溶鋼の体積流量(Qmd−out)を割る数式10により算出されることを特徴とする請求項20に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
    Figure 0006220457

    (Qmd_outは、モールドから排出される溶鋼の体積流量であり、Amdは、ストランドの断面の面積であり、ρは、固相溶鋼の密度であって、7600kg/m〜8000kg/m値を適用する。)
  22. 前記取得された中心部の無次元の相対濃度を有する前記ストランドの長手方向の位置を算出するステップにおいて、
    前記取得された表面部の無次元の相対濃度を有する位置から−4m±4mの位置を中心部の無次元の相対濃度を有する位置に設定することを特徴とする請求項21に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  23. 前記リアルタイムで取得されたストランドの中心部の無次元の相対濃度が第1の基準濃度に達するストランドの個所から前記リアルタイムで取得されたストランドの表面部の無次元の相対濃度が第2の基準濃度に達するストランドの個所までを混合部と予測することを特徴とする請求項22に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  24. 前記リアルタイムで取得されたストランドの中心部の無次元の濃度が第1の基準濃度に達するストランドの位置を第1の切断位置に設定するステップと、
    前記リアルタイムで取得されたストランドの表面部の無次元の濃度が第2の基準濃度に達するストランドの位置をストランドの第2の切断位置に設定するステップと、
    前記第1の切断位置と第2の切断位置のそれぞれにおいて切断を行って、前記混合部を切断するステップと、
    を含むことを特徴とする請求項22に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
  25. 前記ストランドの混合部を予測するステップ及び予測された混合部の切断ステップがオンラインプロセスにより行われることを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の異鋼種の連続鋳造方法。
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